短く斬れ

ニュース・短評・データ・資料を怒濤の如く。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
このページのトップへ

追悼:トルクメニスタンの独裁者ニヤゾフ閣下・・その爆笑の施策


    222222.jpg


更新再開のしょっぱなの記事が
一般受けしないマニアックな記事になってしまいました(笑)
しかし、これが書かずにいられようかってな感じです。

まずはこのニュースをご覧あれ。


トルクメニスタンのニヤゾフ大統領死去、政情不安も

 約20年間にわたり
 中央アジア・トルクメニスタンを支配してきた、
 サパルムラト・ニヤゾフ大統領(66)が21日未明、
 心臓発作で急死した。
 大統領は個人崇拝を強化し、権力を独占してきた。
 後継を巡って政情不安が広がる可能性が指摘されている。
 天然ガス資源が豊富で地政学的に重要な同国を舞台に
 米ロの影響力争いも激化しそうだ。

 トルクメン政府は
 「ニヤゾフ大統領の政治路線を継承する」との共同声明を発表した。
 葬儀は24日に行う。
 同国安全保障会議は
 ベルドイムハメドフ副首相兼保健相を大統領代行に指名、
 葬儀も同氏が取り仕切ると発表した。
 同国憲法によると2カ月以内に大統領選挙を実施する規定だ。

 ニヤゾフ大統領は旧ソ連時代に共和国の実権を握り、
 独立前の1990年に大統領に就任。
 99年に憲法を改正して「終身大統領」の地位についた。
 自身の黄金の像を建造して個人崇拝を強いる一方、
 反対分子や実力者を徹底的に排除してきた。
 前夫人との間に息子がいるが、国外に居住しビジネスに従事。
 政治的野心は少ないといわれる。

   (日経新聞)


サパルムラト・ニヤゾフ。
知る人ぞ知る「奇妙奇天烈な独裁者」。
トルクメニスタンの初代大統領であり、
トルクメニスタンの終身大統領。

1940年生まれ。
ソビエト共産党員を経て
ソ連邦崩壊後の90年に同国の大統領に選出。
さらに92年に再選される。

この2つの選挙でのニヤゾフの得票率が
それぞれ98.3%と99.5%。
なんとも素晴らしい民主的選挙だったらしい。

いかにも中央アジアらしい独裁者の王道を歩むニヤゾフだったが、
彼が非凡さを発揮し始めたのはそこからである。

まず、1999年に「一夫多妻制」を宣言。
さらに2002年に終身大統領となるや、
1年の「月」の呼び名を自分とその親族の名前に変更してしまった。

さらに同年、
人生のサイクルを12歳ごとに規定した大統領令を布告した。
たとえば0歳~13歳は「幼年期」であり、
14歳~25歳は「若年期」、
26歳~37歳は「青年期」、
38歳~49歳は「熟年期」、
50歳~61歳は「予言期」とした。

ちなみに、ニヤゾフ自身は66歳で死んだが、
これは「霊感期」に該当する。

その他、珍妙な施策のオンパレード。

◇女性の金歯禁止令
 ニヤゾフ曰く「女性に金歯は似合わない」

◇外国人がトルクメニスタン女性と結婚する場合、
 5万ドルの税金が必要。
 ニヤゾフ曰く「トルクメニスタン女性が美しすぎるため」

◇首都と大学を除き図書館を廃止
 ニヤゾフ曰く「田舎者はどちらにしても字が読めないから」

◇バレエ上演を禁止
 ニヤゾフ曰く「白鳥の湖の男性ダンサーの衣装が気に入らない」

◇首都を除く地方の病院を閉鎖
 ニヤゾフ大曰く「病人は首都に行けばよい」

◇口パクで歌うことを禁止
 ニヤゾフ曰く「歌や音楽の発展に負の効果をもたらす」

◇若者のヒゲを禁止
 ニヤゾフ曰く「単に見苦しい」

◇全国禁煙令
 ニヤゾフ曰く「私が禁煙中だから」
 
◇8月15日をメロンの日に制定
 ニヤゾフ曰く「私が好きだから」

◇テレビキャスターの化粧禁止
 ニヤゾフ曰く「男か女か分からない」

◇車の免許を取るには大統領著書の講義が必須
 ニヤゾフ曰く「コーランに匹敵する重大な本だから」

ちなみにこの「大統領著書」だが、
「ルフナマ(精神世界)」という名前で
全国の学校や職場で学習が義務付けられており、
憲法より上位の聖典とされている。

また、トルクメニスタン全土には
金箔のニヤゾフの銅像が設置されており、
中には太陽に向かって自動的に動く金の銅像も存在するとか。
おいおい、お前は始皇帝かよって(笑)

とまあ、こんな感じで
トルクメニスタンを語ろうとする場合、
同国の膨大な天然資源とその微妙な地政学的位置を
切れ味鋭く国際情勢解説を行うか、
またはニヤゾフの素行を爆笑風に語るかのどちらかなのだが、
今日は病み上がりということで
爆笑ネタに走らせてもらいました(笑)

また、そのうち機会があれば
真面目にトルクメニスタンを解説します (^^;)





スポンサーサイト
このページのトップへ

「BTCパイプライン」出荷開始・・原油輸出とロシア外し


   cas_btc.jpg


トルコ:カスピ海の石油パイプライン開通、出荷開始

 カスピ海の石油を
 アゼルバイジャンからトルコの地中海沿岸に運ぶ、
 「BTCパイプライン」が完成し、
 トルコ・ジェイハン港からのタンカー出荷が4日始まった。
 ロシアを迂回して地中海を結ぶ搬送ルートが確立され、
 カスピ海地域でロシア主導だった石油産業構造を
 転換させる契機となる。

   (毎日新聞)


こいつは地味系ニュースながらも超重要ですぜ。

BTCパイプライン。
アゼルバイジャンの原油を
同国領バクーを起点とし、グルジアのトビリシを経由して、
地中海沿岸のトルコのジェイハンにまで運ぶ。
総延長約1,768km、
輸送能力日量100万バレルの原油輸送パイプライン。

主にカスピ海にあるACG油田で産出される原油を
輸送するために建設された。
将来的にはカスピ海地域の
他の油田から産出される原油の輸送も考えられている。

「BTC」の意味は

 ◇バクー(Baku)のB、
 ◇トビリシ(Tbilisi)のT、
 ◇ジェイハン(Ceyhan)のC、

この頭文字を合わせたもの。

このBTCパイプラインは米国の強力な後押しで実現した。
国際エネルギー市場での
これ以上のロシアの影響力拡大を防ぎたい米国は
ロシアを通らず、その影響を全く受けないパイプラインを作り、
アゼルバイジャンなどのカスピ海諸国の原油を
「ロシア外し」でトルコまで運ぼうと構想した。
これが完成し、本格的に稼働を始めれば
ロシアの影響力低下は必至。

BTCラインは、数カ月以内には
1日当たり30万~40万バレルの石油を
欧米市場に流すことが可能となり、
石油生産がピークとなる2009年には、
1日100万バレルを欧米市場に送れるとのこと。

欧米系石油メジャー以外に
日本からも伊藤忠石油開発と国際石油開発の2社が参画し、
400億ドル分のパイプライン設備の建設を日本勢が受注した。

米国の思惑は石油のみではなく、
このパイプライン建設を突破口として
政治的・軍事的にカスピ海諸国をロシアの影響下から脱し、
ロシアに痛撃を与えること。

2005年4月、ラムズフェルド米国防長官は
アゼルバイジャンを訪問。
その目的は、カスピ海とその周辺地域を活動範囲とする、
「カスピ警備部隊」の創設。

カスピ警備部隊はテロの脅威から
BTCパイプラインや関連施設を守る目的で、
カスピ海沿岸諸国に
特殊部隊などからなる緊急展開部隊を配備するもので、
2003年に米国防総省内で計画が策定された。

米ウォール・ストリート・ジャーナル紙によると、
米国はカスピ警備部隊に対し、
今後10年間に約1億ドルを拠出するが、
この数字はさらに増加する可能性があるとのこと。

一方のロシアは、この米国の動きに神経をとがらせ、
ラム長官の訪問に合わせて、
ロシアのカスピ海艦隊を「親善訪問」名目で
アゼルバイジャン領バクーに急派、
周辺諸国にロシアの力を誇示する動きに出たほど。

まあ、こんな感じで
たかがパイプライン、されどパイプラインってわけで、
各国の思惑が混ざり合っております。

このカスピ海の沿岸は
石油の他に天然ガスの巨大産地で、
俗に言う「新グレートゲーム」の舞台となっており、
ロシアと米国、その他大勢の政略・謀略の巷と化してます。


関連資料リンク

田中宇の国際ニュース解説:カスピ海石油をめぐる覇権争い

日経プレスリリース:
 伊藤忠商事、BTCパイプラインからの原油出荷を開始



関連過去記事(本店ブログ)

対露外交と中国包囲網 その4
 ・・東シベリア石油パイプライン(前編)

対露外交と中国包囲網 その5
 ・・東シベリア石油パイプライン(中編)


対露外交と中国包囲網 その6
 ・・東シベリア石油パイプライン(後編)


このページのトップへ

FC2Ad

プロフィール

ケイ

Author:ケイ
憂国と好奇心の30代男

マイブログ・メルマガ

 待避禁止!

 宇宙開発ニュース β版

 メルマガ:古今東西の名言

サイトマップ

 過去記事一覧

 過去記事一覧(本店ブログ)

最近の記事

カテゴリー

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索

RSSフィード

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。