短く斬れ

ニュース・短評・データ・資料を怒濤の如く。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
このページのトップへ

日本人は「最良の観光客」・・では、某国と韓国は?


   Image1.jpg


今日は硬派にナイジェリア情勢を書こうと思ってたのですが、
面白いニュースがあったので路線変更でいきます(笑)


日本人は“最良の観光客" 最悪な観光客は…

 オンライン予約専門の英大手旅行業者が23日に発表した調査結果で、
 日本人が「世界最良の観光客」と“認定”された。
 「礼儀正しさと整然とした様子」などが総合的に評価されたという。
 英PA通信が伝えた。

 一方、全体で「最悪」とされたのはフランス人。
 フランス語に固執、現地語を話そうとしない態度などが「無礼」で
 「寛大さが欠如している」とされた。

 調査は、欧州のホテル経営者ら約1万5000人が対象。
 日本人は「態度、行動」でも評価されたほか
 「もの静か」と判定され、総合でトップ。
 後は米国人、スイス人の順。
 最悪ランキングではフランス人、インド人、中国人、ロシア人と続いた。

 個別評価では、服装でイタリア、
 フランス、スペインの観光客が「ベストドレッサー」、
 米国人と英国人がワーストと判断された。
 また「最も騒がしい」のはイタリア人観光客だった。

   (iza!)


日本人にとって実に名誉なニュースなわけですが、
最悪なのは「フランス人」は意外でした。
これを見た他の多くの人も
真っ先に「某国の人たち」を思い浮かべたのではないでしょうか?

英国の旅行業者のランキングなので
おそらくフランス人の「頑として英語を使わない」ところが
マイナス評価になったのでは、と思います。
あと、英仏の対立意識とかね。

ワーストには、常連国の名前がいくつか見えますし、
それは大いに納得のいく結果ですが、
もう一つ付け加えてほしい国がありますね。
そうです、韓国です。

すでに対馬での彼らの横柄な態度は
雑誌等の媒体によって多くの日本人の周知するところとなり、
顰蹙を買いまくってますが、
韓国のニュースにはこの自国民の行状に触れたものには
ついぞお目にかかったことがありません。

今、YouTubeでこういう映像が流れていて
それなりにアクセスを集めているようです。

YouTube - 町中韓国人 対馬の実態

まさに傍若無人。
他人の絵馬に落書きをするなどは
まともな人間のやることではありませんね。

私の読んでいるメルマガ「モーニング・コリア」5月23日号にも
関連したニュースが載ってましたので引用します。


◇外国でみた韓国観光文化

 米国・中国・日本等の観光業界従事者や関係者らは、
 韓国人旅行客らが後進的な醜い形態で
 国家的恥さらしを自ら招来していると痛ましく思っている。

 在日韓国人が運営するH旅行社の李某(45)本部長は
 「日本人たちから最も多く指摘を受けるのが、
 韓国人がホテルで基本規則を守らないこと」としながら、
 「禁煙場所でタバコを吸って、抗議される場合が最も多い」と語った。

 ホテル職員がインターネットに韓国観光客らの醜態をアップして、
 在日韓国人のイメージに打撃を受けたこともあったと
 李本部長は伝えた。

 日系の大型旅行社であるJTBの韓国人担当職員は
 「一流ホテルのロビーで半ズボン、スリッパ姿で通る人は
 地球上で韓国人しかいない」と語った。

 米国ワシントンで20年ほど、
 旅行業に従事してきた金永徳(キム・ヨンドク)アメリカ旅行社代表も
 「韓国観光客らは団体で群れをなし行き来しながら、
 大声で騒いで、マナー無視が多い」と指摘した。

 写真撮影であらわれる韓国人旅行者の属性もおなじみと指摘される。
 中国朝鮮族ガイドのイ・チョルジュ(37)氏は
 「写真を撮るのを見れば、
 韓国人と日本人観光客を区別することができる」として、
 「日本人はヨーロッパ人らのように、
 たいてい観光案内員の説明を注意深く聞くのに反して、
 韓国の人々は騒々しく写真を取ることにだけに
 夢中になる」と皮肉った。

   (モーニング・コリア)


韓国も某国も
自国のことを「古来よりの礼教の国」と自称してますが、
まさに三流雑誌のインチキ通販並みの「自称」のようです。

何故、日本の隣国はこういう国ばっかりなのか?
某都知事の如く「民度が低い」と言えばそれまでですが、
おそらく近代市民社会の経験が浅いことが
大きな原因のような気がします。

某国はともかく、
韓国はそれほど規範無き国とも思いませんが、
こういう外国での羽目を外した野蛮人ぶりは
いったい何に由来するんでしょうかね?
呉善花女史あたりに詳しく伺ってみたいものです。

まあ、100年前に福沢諭吉が

  「我、アジア東方の悪友を謝絶するものなり」

  「悪友と親しむ者は、共に悪名を免がるべからず」

と言った気持ちがよくわかります。 

溜息をつくように
今、彼の気持ちがよく理解できます。



関連資料リンク

韓国人観光客急増に揺れる~長崎・対馬

福沢諭吉「脱亜論」の真意


関連過去記事

中国政府「マナー向上」キャンペーン・・失われた道徳







スポンサーサイト
このページのトップへ

韓国:南北縦断鉄道試運転での幕間狂言・・・左派の天下宣言


       581811584237472558.jpg


韓国の対北姿勢 核、ミサイルより鉄道か

 韓国と北朝鮮の間で、
 分断されたままになっていた鉄道の連結が実現し、
 その試運転が行われた。
 韓国政府が金剛山観光開発や
 開城工業団地建設などとともに進めてきた対北交流・支援事業の一つで、
 韓国側では派手な祝賀行事が行われ
 「歴史的な成果」として大いにたたえられている。

 この南北鉄道連結事業に
 韓国政府はこれまで5454億ウォン(約700億円)を投入した。
 韓国から機械や資材などを持ち込み、
 北朝鮮側の線路や駅舎まで造ってやったという。
 一部ではロシアや中国の鉄道との連結による、
 韓国からユーラシア大陸を横断する鉄道輸送、
 鉄道旅行の夢が早くも語られている。

 しかし、そのためには北朝鮮内の老朽化した鉄道の再建が先決で、
 それにはさらに最大8兆ウォン(約1兆円)の
 資金が必要との試算が出ている。
 今回の鉄道連結についても北朝鮮は、
 北に「南の風」が吹き込むことを警戒し消極的だった。
 その結果、韓国からの食糧や
 軽工業原材料の支援提供を見返りにやっと試運転に応じた。

 韓国は2000年6月の金大中・金正日首脳会談の後、
 対北和解・交流・協力事業と称して
 膨大な資金や物資を北朝鮮に支援してきた。
 ところが北朝鮮はこの間、
 周知のように核開発やミサイル開発に熱を上げてきた。

 韓国が食糧など生活物資や鉄道など、
 社会的インフラ支援を続けてくれたおかげで、
 北朝鮮は核開発など軍備強化に専念できたというわけだ。
 人民軍創建記念日の先月25日、
 平壌の金日成広場で行われた大々的な軍事パレードは
 それを物語っている。
 この軍事パレードには新型の中距離弾道ミサイルも登場している。

 鉄道連結そのものは悪いことではない。
 いずれは北朝鮮の民生経済、
 ひいては南北統一後の経済再建にプラスとなろう。
 もちろんその統一コリアとは、
 国際社会から信頼される非核・非独裁体制でなければならない。

 国際社会として気になるのは、
 祝賀ムードの韓国で北朝鮮の核保有や軍事独裁体制のことが
 忘れられているようにみえることだ。
 支援・協力をテコに、
 北朝鮮に核放棄や独裁体制緩和を迫る方法はないのか。
 これは国際社会に対する韓国の責務である。

   (iza!)


先日、韓国~北朝鮮間で
南北縦断鉄道の京義線・東海線が試験的に連結され、
試運転の祝賀行事が行われました。

この路線連結に関しては
過去記事でも書いたことがありますが、

朝鮮半島南北縦断鉄道:京義線と東海線・・統一ムードと金づる

南北縦断鉄道の破談・・北の「軍事的脅威」とは?

去年、北朝鮮の土壇場での反対で
一旦は頓挫した構想でした。

しかし、今回、上記ニュースにもあるように
渋る北朝鮮に対して韓国側が金や資材を大盤振る舞いし、
ようやく同意を取り付け、
数十年ぶりに南北縦断列車が走りました。

このニュースは世界的にも大きく報道され、
親北の盧武鉉政権は鼻高々でした。

ただ、あくまでもこれは試運転であり、
「いずれはシベリア鉄道と連結させ・・」という盧武鉉政権の構想は
遠い未来の夢でしかありません。

さて、この南北縦断鉄道の試運転中に
とんだ幕間狂言が行われ、
韓国の保守系大手紙が激怒しています。
今日はこの話題を。


南北縦断鉄道の試運転に際し、
韓国政府は十数人の名士を来賓として招き、試乗させました。

その主なメンバーは

 ◇李泳禧:漢陽大名誉教授、
 ◇白楽晴:ソウル大名誉教授
 ◇韓完相:大韓赤十字社総裁
 ◇姜万吉:親日反民族行為真相究明委員会委員長
 ◇宋基寅:過去史真相究明委員会委員長
 ◇パク・ヒョンギュ:民主化運動記念事業会理事長
 ◇明桂南:「ノサモ(盧武鉉を愛する会)」元代表

などです。

皆、左翼の世界ではバリバリの大物揃いで
このリストを見ていると
あまりの電波に目がクラクラしそうになります
小物は盧武鉉親衛隊の俳優:明桂南ぐらいなものでしょうか。

それ以外に、盧武鉉お気に入りの
版画家や芸術家・タレントなどもメンバーに入っており、
韓国で言うところの「コード人事」の典型です。

このメンバーの中で一番の大物は
やはり「李泳禧」と「白楽晴」でしょうね。
韓国の左派知識人の中では、この2人は別格です。

特に李泳禧は
盧武鉉政権に対して大きな影響力を持っており、
自らの影響下にある人物や教え子達を
数多く政権内に送り込んでいます。

で、5月17日当日のことです。

列車の旅を楽しんでいた李泳禧に、
一人の人物が近寄ってきました。
北朝鮮側の団長である権虎雄です。

権虎雄は李泳禧に話しかけました。

  「李先生、我々が核拡散防止条約(NPT)を脱退したころ、
  李先生が民族的な善意の主張を行われた。
  私はこれをを印象深く覚えています」

  「李先生のような骨のある方は、今後もずっと執筆活動をなさり、
  書物の形ででも、後世に残していくべきです」

1994年の米朝間の核危機の時に
李泳禧は猛烈な米国批判の論陣を張り、
韓国内の左派・反米ムードを煽り、北朝鮮を擁護しました。

その趣旨は、北朝鮮の核開発は自衛のためであり、
危機を引き起こしたのは米国である、との内容です。

とんだ倒錯した内容ですが、
当時、核開発を巡って米国と睨み合っていた北朝鮮には
韓国内における友軍のような存在だったでしょう。

この権虎雄の謝辞に対して李泳禧は、

  「いや、私が20~30年にわたって指導してきた後輩や弟子が、
  今や韓国社会の主導権を握りつつある。
  私の健康状態を心配することはない」

と答えました。

これ、公開の場での会話です。
なんと、あからさまな左派の天下宣言でしょうか。

私が引退したとて弟子達が後を引き継ぐので
北朝鮮は心配する必要はないよ。
盧武鉉政権は我々が握っている。

この発言に韓国の保守系紙が激怒しました。
朝鮮日報と東亜日報から引用しておきます。


韓国社会を左傾化させる親北知識人・李泳禧氏

 代表的な左派知識人である李氏は、
 かつて北朝鮮の核開発について
 「米国は北朝鮮に対し、何かある、
 何か作っていると言い張っている」と話していた。
 さらに「今や北朝鮮が韓国にとって脅威だとする根拠は失われた」
 という発言もあった。
 北朝鮮が実際に核実験を行った後、
 李氏は自らの発言についてどう説明したのだろうか。

 李氏はまた「北朝鮮の核が問題なのではなく、
 米国の合意違反が問題」とし、
 米国が兵器を売るために、北朝鮮にミサイルや核の問題を
 大きくするようそそのかしていると主張した。
 さらに李氏は韓米同盟の解消を主張し、
 「韓国も北朝鮮と同程度に悪であり、
 北朝鮮も韓国と同程度に善だ」と語った。
 「韓半島(朝鮮半島)の韓国化」に反対し、韓国の軍備縮小とともに、
 在韓米軍も平和維持軍に変えるべきだと提案したこともあった。
 先日、自由主義連帯は李氏を「ニセ知識人」に指定し、
 哲学者で韓神大教授の尹平重氏は
 「北朝鮮に盲従し、客観性を失っている」と批判した。
 しかし金正日総書記にとって、
 李氏はかけがえのない存在だったことだろう。

 盧武鉉大統領は2003年に中国を訪問した際、
 「毛沢東を尊敬する」と発言した。
 毛沢東は当初から金日成の韓国侵略を援助し、
 後に数十万の兵力を送って韓国軍と韓国国民を殺傷した、
 統一の妨害者だった。
 また大躍進運動や文化大革命により、
 中国を混乱のるつぼに陥れた人物でもある。
 そんな毛沢東を大韓民国大統領の尊敬する人物にまで祭り上げ、
 文化大革命と紅衛兵を崇高な存在に美化した張本人が、
 まさに李泳禧氏だ。

 盧大統領は以前、
 自身がたまたま行った親米的な発言がもとで
 李氏からおおっぴらに「無知だ」と批判されたが、
 それに対し何の反論もできないほど李氏に一目置いている。
 また与党系勢力の間でも、
 大統領候補とされるある人物が李氏について「時代の師匠」と評すなど、
 李氏は精神的支柱のような存在だという。
 どうやら李氏の発言のうち、
 「わたしの弟子たちが韓国社会の主導権を握りつつある」
 という部分だけは間違いではないようだ。

   (朝鮮日報)


南北について国民を誤って導いた李泳禧氏の有頂天

 「後輩や弟子が大韓民国を牛耳っている」という李氏の言葉は、
 70年代と80年代、彼の本を読んで意識化した人々が、
 盧武鉉政権で核心的役割を果たしていることを誇っているように聞こえる。
 実際、大韓民国の伝統性やアイデンティティを否定し、
 批判する左派政権の集団意識は、
 李氏の歴史観、統一観、体制観から始まった面が強い。

 李氏は北朝鮮に対し、「新しい国の革命と熱気が天を衝き、
 贅沢に暮らし権勢を享受していた者が一掃された社会」と美化した。
 李氏はまた、北朝鮮住民の実情について、
 「トウモロコシのおかゆだけを食べ」
 「栄養失調でやせ細った」などという言葉は、
 韓国側の権力が国民に注入した固定観念だと主張した。

 金日成に続く金正日世襲専制集団が、2300万の住民の上に君臨し、
 世界のあちこちで豪華な嗜好品を購入して贅沢な暮らしをし、
 多くの餓死住民を見捨てた事実について、
 李氏は一言も発言したことがない。
 このような李氏が民族を心配していると強弁するなら、
 飢え死にし、政治的に弾圧を受けて死んだ北朝鮮住民の魂が
 黙っていないだろう。

 李氏は、南北社会を誤って評価し、多くの若者を誤って導き、
 国家アイデンティティを揺さぶったことに対し、後悔する様子がない。
 それどころか「後輩と弟子が韓国社会を牛耳っている」と喜んでいる。
 李氏が犯した過ちを一つ一つ取り上げる時が来た。

   (東亜日報)


保守系両紙の歯ぎしりが聞こえてきそうな文章です。

朝鮮日報の記事に、

  盧大統領は以前、
  自身がたまたま行った親米的な発言がもとで
  李氏からおおっぴらに「無知だ」と批判されたが、
  それに対し何の反論もできないほど李氏に一目置いている。

と書かれてますが、
これは盧武鉉が大統領就任後の訪米時に、

  「53年前の朝鮮戦争の時に、
  米国が助けてくれなかったなら、
  わたしは今ごろ政治犯収容所にいたかも知れない」

  「米国に発つ前までは、
  知識として(米国に対する)好感を持っていたが、
  時間が経つにつれ、気持ちで好感を持つようになった」

  「米国は南北戦争や第2次大戦などで
  自由や人権といった普遍的な価値と民主主義を掲げて勝利した。
  米国は非常にうらやましいかぎりの良い国」

などと、初訪米に浮かれていたのか、
珍しく米国を誉める発言を連発した時のことです。

これが「師匠」の李泳禧の癇にさわったようで、
李はテレビ番組の討論会で、

  「盧大統領は愚かだ」

  「盧大統領の姿勢はかなり危険だ。
  盧大統領が米国で見せた態度は、
  田舎の人が『自分は分かっている』と思いこんで行動し、
  後で身動きがつかなくなるのと同じだ」

  「米国に接待され、前後不覚の状態に陥ってしまったらしい」

と罵倒しました。

これに対して
反論好きの盧武鉉が珍しく沈黙を守り、
両者の上下関係がハッキリしました。

盧武鉉大統領の対米認識と「振り子運動」

とまあ、こういう李泳禧などという電波左翼が
盧武鉉の師匠筋というわけで
この政権の政治的見識がどの程度のレベルかが推察されます


北朝鮮の核問題が進展を見せない状況で
盧武鉉政権は北朝鮮に対する経済援助を再開し始め、
その一環として南北鉄道連結を行ったことに
韓国の保守層は危機感を強めていた矢先での
とんだ列車内での幕間狂言でした。

政権を観念論の化け物のような左派が壟断し、
それをあろうことか北朝鮮の高官に向かって得々と自慢する。

  「政権は私の弟子達が握っている」

そりゃ、韓国の保守層も怒って当然でしょうね。
彼らにとっては屈辱的な出来事だったでしょう。



関連過去記事

「朝鮮戦争は内戦」盧武鉉発言に韓国保守層が猛反発
 ・・その思想的背景とは?

韓国新統一相:李在禎・・極左と親北の「アマチュア長官」

韓国:386スパイ事件・・北朝鮮の対南工作と386世代

韓国:李鍾ソク統一相が辞意表明・・谷間の時代の「親北タリバン」

韓国:親北・革命活動家に名誉回復と補償金・・泥棒が民主化闘士に

韓国女性首相:靖国妄言と左派活動家の履歴


盧武鉉政権:誕生前夜 その7・・左傾人事と諜報機関






このページのトップへ

韓国:ハンナラ党の混乱と保守層の危機感


   746085263493403232.jpg


韓国の保守層が揺れています。

今日はこの解説を。


李明博、朴槿恵「マイウエイ」…姜代表仲裁案出す

  姜在渉ハンナラ党代表は
 李明博(イ・ミョンバク)、朴槿恵(パク・クンヘ)氏の
 「ビッグ2」の最大争点である大統領候補選挙規定問題について、
 6日「李前市長あるいは朴前代表の要求を受け入れることもできる。
 すべての可能性を残して、今週中に仲裁案を出す」と述べた。
 姜代表は京畿道城南市盆唐の自宅を訪ねた記者に
 「両方に少しずつ肩を持つ機械的仲裁案は出さない。
 大義名分による」としてこのように明らかにした。

  しかし朴槿恵前代表は
 「私は3度譲歩した。大きな原則を壊してはいけない」と述べた。
 李明博前ソウル市長は朴前代表の「3度譲歩」の主張に対し、
 「私は言い返さない。国民がよく分かっている」と反論した。

  4日、李明博-朴槿恵-姜在渉三者会同が失敗に終わった後、
 仲裁役の位置にいる姜代表が、
 候補者らの機嫌を伺うものではない仲裁案を示唆することによって、
 ハンナラ党の内紛事態は今週また新たな局面を迎えるものと見られる。

   (中央日報)


盧武鉉大統領の支持率が地平線近くまで急降下し、
彼の与党ウリ党は脱党者が相次いでいます。

もはや死に体と化した盧政権に対して韓国保守層は
このままいけば年末の大統領選挙は保守派の大勝で終わり、
親北左翼政権の時代は終焉を迎えると楽観していました。

ところがところが・・・。
かの国の政情は意外な方向に転換を始め、
韓国保守層は大揺れに揺れています。

理由は2つです。

1,保守政党「ハンナラ党」の混乱

2,六者協議における米国の変節

以下、解説します。


<ハンナラ党の混乱>

4月25日に韓国では
国会議員の補欠選挙と地方自治体の首長選が行われ、
両方ともハンナラ党は惨敗を喫しました。

ハンナラ党の支持率は5割を超えており、
全ての議席を制する意気込みで同党は選挙に臨み、
党の大統領候補で人気抜群の
李明博・前ソウル市長、朴槿恵・前代表の二人を応援に送り込みましたが、
結果は無惨なものでした。

3議席を争った補欠選挙は1議席しか取れず、
6つの首長選では1勝5敗でした。

実はハンナラ党が選挙で負けた相手は
盧武鉉大統領の与党ウリ党ではなく、
民主党や国民中心党といった弱小政党か無所属候補でした。

選挙後の得票分析から分かったことは
ハンナラ党は、

  盧武鉉支持層 VS 反盧武鉉層

という対立構造の中では
反盧武鉉の票を集めることができるが、

  ハンナラ党 VS 非ハンナラ党

という図式になると
極端に弱いことがわかりました。

もともとハンナラ党は
金銭にダーティーな「利権政党」のイメージがつきまとっており、
今回の選挙の直前にも金銭スキャンダルが発覚し、

ハンナラ党はまたも金銭スキャンダルで自滅するのか

これが大いに得票に響きました。

つまり、ハンナラ党の場合は、
盧武鉉大統領という敵役がいるからこその高支持率であり、
盧武鉉という存在が無くなれば
ただの「利権政党」と捉えられ、
その輝きも消え失せるということです。

まあ、皮肉な話しですね。
あれだけ盧武鉉に対抗しているハンナラ党が
実は盧武鉉によって逆説的な意味で支持率を得ているわけですから・・。

選挙の敗北後、ハンナラ党は大もめにもめました。
もめている理由は党執行部の責任問題です。
党のナンバー1たる姜在渉代表や
ナンバー2の李在五最高委員の辞任が取りざたされました。

しかし、この混乱に輪をかけているのが
党の大統領候補選出の問題です。

今年12月の韓国大統領選挙。
ハンナラ党は8月までに党の候補を選出する予定ですが、
馬鹿馬鹿しいことにいまだに選出方法が決まってません。

ハンナラ党の有力な大統領候補は2人で
李明博・前ソウル市長、朴槿恵・前代表です。
この2人のどちらかを選ばなければならないのですが、
一般国民の支持率は李明博の方が高く、
逆に朴槿恵は党内での支持が高いわけです。

ここで候補者を選出する際に
党所属の議員や党員以外に
どの程度、一般国民からの得票も認めるかで
双方の利害が絡んでくるわけで、
両陣営は自派に有利な選挙方法を主張し、
双方全く妥協しようともしません。

同じ大統領選挙といっても
米国の共和党や民主党のように
党内にかっちりした選挙規定が有るわけでもなく、
また、党の求心力も緩い状態で、
この両陣営の対立が党の分裂につながりかねない状況です。

今、韓国の保守系マスコミは
このハンナラ党のていらくに危機感を強めており、
特に東亜日報などは
連日のようにハンナラ党を叱咤する社説を掲げています。

ハンナラの補選び選挙ルール、李と朴が共が譲るべき理由

ハンナラ党の危機、李と朴が会って打開せよ

年末の大統領選挙が
韓国の保守層にとって楽勝と思いきや、
肝心の保守政党ハンナラ党がこの有様ですから
彼らが焦慮するのも無理はありません。


<六者協議における米国の変節>

韓国保守層の憂慮、もう一つが米国の「変節」です。
まあ、これは詳しい解説は不要でしょう。

日本の場合、米国の対北政策の転換は
北に猶予を与え、核と拉致問題の解決が遅れるという意味でマイナスですが、
韓国の場合は、ここにもう一つの要素が加わります。
即ち、自国内の左派の増長です。

あの六者協議の曖昧な合意により、
韓国の盧武鉉政権は対北援助の再開を始めています。

南北協力:韓国と北朝鮮、関係進展
 北朝鮮指導部、日米と韓の離間狙う?

韓国は先月の22日、南北経済協力推進委員会で、
北朝鮮に対しコメ40万トンと8000万ドル規模の
軽工業原料を援助すると表明しました。

また5月4日、両国は開城での実務者協議で

1,北朝鮮の鉱山の共同調査を開始

2,韓国の技術者が北朝鮮の工場で技術指導

を決定しました。

いまだ北朝鮮は
六者協議合意事項の初動措置すら履行してない状態なのに、
韓国政府は早くも「半島に春が来た」かのように浮かれています。

去年の北朝鮮のミサイル乱射や核実験以降、
米国が北朝鮮に対して強硬姿勢を取っていた時期は、
さしもの盧武鉉もうかつな北朝鮮への援助は慎んでました。

しかし、米国の政策が転換し、
ヒルが六者協議で甘い合意を行ってから、
盧武鉉はもはや遠慮の必要もないと
あからさまな対北支援に傾いており、
このあまりの露骨さにバーシュボウ駐韓米国大使は

  「韓国政府は一貫した対北朝鮮政策を維持し、
  6者協議と南北当局対話が
  同じメッセージを北朝鮮に送ることができるよう、
  歩調を合わせなければならない」

  「(北朝鮮核の)非核化と包容政策は
  同時に進まなければならない」

  「率直に、北朝鮮が今日まで見せてきた行動からは、
  非核化を決定したのか確信できない」

と韓国に釘を刺しました。

おそらく盧武鉉の狙いは
このまま南北協力を推し進め、
南北首脳会談にまでこぎつけることでしょう。

彼の親北政策の集大成であり、
また、支持率の回復にもつながる、
言ってみれば、公益と私益を両方とも満たす妙薬です。

盧武鉉にとっては、それが年末の大統領選で
後継左派候補の当選につながれば万々歳であり、
結果的に選挙に敗れたとしても
彼の任期いっぱいで南北協力の合意を山のように固めてしまえば、
いかに来年に右派政権が登場しようとも
外交路線の修正は容易でないとの読みがあるでしょう。

盧武鉉と韓国の左派は
この偽りの和平ムード到来に乗っかって
ハンナラ党と保守派に「戦争勢力」とのレッテルを貼り、
自らを「平和勢力」と喧伝しています。

事実、ハンナラ党もこの状況に押され、
太陽政策への支持を表明するという、
保守路線の軌道修正が始まっています。

このように米国の変節により、韓国左派は息を吹き返し始め、
保守派は危機感を強めています。


使い古した言葉ですが、
政治の世界は一寸先が闇であり、
高山の天候の如く、状況は目まぐるしく転変します。

盧武鉉の支持率急降下により、
一旦は勝利の凱歌を上げた韓国保守層でしたが、
このままスンナリ行くほど世の中は甘くなかったようですね。

12月の大統領選までに
彼らは態勢を立て直せるのでしょうか?



関連資料リンク

ハンナラ党「朴槿恵・李明博氏は争いを中断すべき」

補欠選挙:ハンナラ党惨敗で優勢論に「イエローカード」


関連資料リンク

韓国と北朝鮮:春に南北首脳会談実施!?
 ・・情報が乱れ飛んでます

韓国:与党ウリ党は分裂へ・・混乱の政局






このページのトップへ

小ネタ:北朝鮮、独農家の巨大ウサギで食糧難解消!?


      20070113_226593-1.jpg


あまりにも笑えたので小ネタを載せておきます。

まず、今年1月のニュースから


巨大ウサギで食糧難解消…独農家、北朝鮮を支援

 食糧難の北朝鮮国民を助けたいと、
 「世界最大品種」とされる食用ウサギを養殖するドイツ人農家が、
 このほど北朝鮮にウサギを販売した。
 4月下旬には平壌の飼育場で餌や成育環境などを視察し、
 指導に当たる計画だ。

 カール・スモリンスキさん(67)はベルリンの北東、
 ブランデンブルク州エーバースワルデで
 「巨大な灰色」と呼ばれるウサギを飼育している。
 ウサギは通常の約3倍の体長70センチ、体重10キロにもなる。

 北朝鮮は、金正日総書記自ら飼育場を視察するほど
 ウサギ飼育に力を入れている。
 昨年のドイツの品評会で
 優勝したウサギ「ロバート1世」を育てた名声を聞き付け、
 ベルリンの北朝鮮大使館幹部が
 スモリンスキさんを訪問したのがきっかけだった。

 昨年12月にロバート1世を含む12匹を
 通常の約3分の1の“友好価格”で販売。
 ウサギは空輸されて平壌で試験飼育されており、
 うまく育てれば年に60匹程度の繁殖が期待できるという。

 スモリンスキさんは
 「外国旅行も飛行機も初めてで緊張しているが、
 ロバート1世が元気にしているかどうか楽しみだ」と話している。

   (スポーツ報知)


北朝鮮の食糧不足解決に
一役買いたいと意気込むドイツのカール・スモリンスキ氏。

ところが今月9日になって、こんな続報が流れました。


巨大ウサギ北に販売ドイツ農家「もう売らない」と激怒!

 北朝鮮の食糧難解決に役立てようと、
 世界最大品種とされる食用の巨大ウサギを同国に販売した、
 ドイツ東部の農業カール・スモリンスキさんは7日、
 繁殖のために平壌に送ったウサギの飼育指導のため
 今月下旬に予定していた訪朝について、
 北朝鮮側から断られたことを明らかにした。

 スモリンスキさんは昨年末、ベルリンの北朝鮮大使館員の仲介で、
 通常の約3倍の体重10キロにもなる、
 巨大ウサギ12匹を卸売価格で販売。
 指導のため北朝鮮側に招待されたが、大使館員がこのほど電話で
 「自分たちで飼育できる。訪朝は不要」と伝えてきたという。

 スモリンスキさんは
 「説明があいまいでとても怪しい。
 ウサギは既に食べられてしまったようだ。
 2度と北朝鮮に販売しない」と激怒している。

   (ZAKZAK)


食べられてしまったようです(笑)

冒頭のスモリンスキさんとウサギのツーショットが
何とも言えない風情ですね (^_^;)

 

 

 

 

このページのトップへ

北朝鮮違法口座の凍結解除・・米金融制裁の挫折


   009999.jpg


マカオの北朝鮮口座、すでに凍結解除…米財務省も容認声明

 米財務省は10日、声明を発表し、マカオ金融当局が、
 マカオの銀行バンコ・デルタ・アジア(BDA)にある、
 北朝鮮関連口座すべての凍結を解除することを容認した。

 マカオ金融当局の報道担当者は本紙に、
 「口座主が求めれば、いつでも資金を引き出せる」と述べ、
 口座の凍結がすでに解除されたことを明らかにした。

 米国はこれまで、問題の資金をいったん中国銀行に移し、
 その使途を人道目的などに制限しようとしてきたが、
 今回の凍結解除でそれは難しくなった。
 北朝鮮が、凍結資金が返還されない限り、
 6か国協議で合意された核放棄に向けた行動を取らないと
 強硬姿勢を続けたため、
 米国が譲歩を余儀なくされたと見られる。 

    (読売新聞)


・・・という結果になったそうです。

「北朝鮮の金融犯罪は許さない!」などと拳をあげていた米国が
いまや北朝鮮に資金を返還できて「ホっ」と息をなで下ろしています。
なんでしょうかね、この落差は?

米朝合意でBDAの北朝鮮資金の返還が一旦は決まったものの、
金融技術の問題からスンナリと返還に至らず、
北朝鮮はゴネまくり、スネまくり、六者協議を中途退席し、
米国は大慌てで、汗を流して資金返還のために東奔西走。
ああ、ヒルさん大変だね、と。

今回の六者協議の合意事項が
米国政界内でも評判が悪いのは、
北朝鮮に対して妥協しすぎという政略的な部分よりも、
ヒル氏がこういう戯画的な醜態をさらしてるという、
感覚的な部分が大きいんじゃないでしょうか?

米国人の感情から言うと
これは国辱的な醜態でしょうし、
他国人から見れば滑稽そのものです。
北朝鮮人から見れば大笑いでしょう。

などと思ってたら、
この対北朝鮮金融制裁の司令塔的存在であった、
アッシャー元国務省東アジア太平洋局上級顧問の
インタビュー記事が世界日報に載ってました。
以下、引用します。


北への違法資金返還は誤り―金融制裁立案の元米高官が批判
 年内に核実験実施の可能性も

 2005年7月まで米政府で北朝鮮問題を担当し、
 金融制裁の立案に中心的役割を果たした、
 デービッド・アッシャー元国務省北朝鮮作業班調整官
 ・東アジア太平洋局上級顧問は4日までに、
 世界日報のインタビューに応じた。

 アッシャー氏は、
 マカオの金融機関バンコ・デルタ・アジアで凍結されている、
 北朝鮮資金約2500万ドルをめぐる米政府の対応について、
 「北朝鮮が犯罪行為で得た資金を戻すのは
 まったくばかげている」と厳しく批判した。
 また、米国が大幅な譲歩をしたことにより、
 「北朝鮮が年内に再び核実験を行うなど、
 挑発行為をとっても私は驚かない」と指摘、
 北朝鮮の態度は今後さらに挑発的になるとの見方を示した。

 ――BDA問題をめぐる米政府の対応をどう評価するか。

 北朝鮮資金の一部返還であれば、
 譲歩の観点から許容されるかもしれない。
 だが、全額返還というのはあり得ない話だ。
 北朝鮮が犯罪行為で得た資金を戻すのはまったくばかげている。
 北朝鮮に資金を提供したいなら、
 その国に役立つ開発援助をすればいい。
 北朝鮮指導部に犯罪資金を渡してはならない。

 財務省に道理に合わない措置を取らせたのは国務省だ。
 北朝鮮がまともな行動を取ることを期待して
 頭金を支払ったつもりだろうが、
 その考えはあまりにもナイーブ過ぎる。
 米国は北朝鮮の罠にはまってしまった。

 ――資金返還が難航しているが。

 米政府は決してしてはならない取引をしてしまい、
 完全に自縄自縛の状態に陥っている。
 そもそも米国が返還を約束した資金の一部は北朝鮮のものではなく、
 英国の投資家のものだ。
 米国の行為は、その投資家から金を盗むようなものであり、
 正当な根拠もなく北朝鮮に渡そうとしている。

 ――今後の北朝鮮の対応は。

 米政府は北朝鮮と
 より良い関係を築く土台をつくろうとしたのだろうが、
 実際はまったく逆のメッセージを北朝鮮に送ってしまった。
 北朝鮮は悪い振る舞いをすれば、
 米国は譲歩し、金が手に入ると判断したはずだ。
 資金の返還は北朝鮮の態度を改めさせるどころか、
 むしろ悪化させるだろう。
 悪い行為をするたびに金が手に入るのだから当然だ。

 北朝鮮が年内に再び核実験を行うなど、
 挑発行為をとっても私は驚かない。
 昨年10月に実施した核実験が、
 北朝鮮にとって今回の成果を勝ち取る原点になったからだ。
 米国は北朝鮮に核実験の影響力を活用すれば、
 国際社会から多額の援助が得られ、違法資金も取り戻せるという、
 誤ったメッセージを送ってしまったのだ。

   (世界日報)


2001年秋、アッシャーは
上司であるケリー国務次官補に呼び出され、
「経済があれほどひどい状態なのに北朝鮮は何故崩壊しないのか?
これを徹底して調べるように」との指示を受けました。

それから一年をかけて情報機関を動員して調べたところ、
貿易統計には載っていない巨額の資金を
北朝鮮が不法なルートを使って稼いでいるという実態が
浮かび上がりました。

偽札・麻薬・偽タバコ、等々等。
それまで北朝鮮の不法行為については
断片的にしか把握していなかった米国ですが、
この時点で彼らの「闇経済・闇取引」の全貌を掴んだわけです。

何故、あの貧乏国家がミサイルと核を開発できるのか?
貿易では恒常的に赤字を出し、
外国からは全く信用されていない北朝鮮が
如何なる手段で外貨を獲得しているのか?
その答えがここにハッキリしたわけです。

そこから米国は動き始めます。
2003年4月、米政府内で北朝鮮の不法活動への対応策を協議する、
IAIという部署が発足しました。
IAIは国務省・財務省など各省庁・各部局を横断して
100名ものスタッフを抱えていました。
さらに、国務省内では「北朝鮮ワーキンググループ」が設置されました。

デービッド・アッシャーはこの両組織のチーフ的存在であり、
対北朝鮮の金融制裁の構想はここから生まれ、
2005年から始動を開始したわけです。

まあ、そういう状況ですから
アッシャーがインタビューの中で

  「北朝鮮が犯罪行為で得た資金を戻すのは
  まったくばかげている」

と怒るのも当然といえるでしょう。
なにしろ、立案者ですからね。


さて、BDA資金は北朝鮮に返還され、
ヒルは胸をなで下ろし、金正日は高笑いし、
このテロ国家をあそこまで追いつめていた金融制裁は
全てパァとなってしまいました。

日本としては一段と厳しい情勢になりましたね。



関連資料リンク

金正日「闇ドル帝国」の壊死:高世 仁 (著)


関連過去記事

六者協議と日本外交の失敗

六者協議と中東情勢・・米朝のパワーバランス

六者協議:北朝鮮の外交勝利と米国の譲歩








このページのトップへ

韓米FTA締結とサンドイッチ・コリア


      20070403091830-1.jpg


韓国:米韓FTA締結で合意、車・牛肉で歩み寄り
 
 米韓自由貿易協定(FTA)は2日、
 交渉開始から1年2カ月を経て締結で合意した。
 3月31日の交渉期限を延長し、
 争点となっていた自動車や牛肉問題で歩み寄った。
 韓国のFTA締結はチリ、シンガポール、
 欧州自由貿易連合(EFTA)に次ぐ。
 5月には協定文書が公開されるが、
 諸手続きなどで発効は2009年になる見通し。

 交渉は最後の最後まで難航した。
 交渉期限は3月31日の午前7時だったが、合意にこぎつけられず、
 両国は48時間延長することを決めた。
 2日午前1時までの期限を再延長。
 交渉が行われていたソウルでは
 デモや焼身騒動など反対者の抗議もエスカレートした。
 
 最後まで対立した分野のうち、自動車分野では
 米国側が韓国車への関税を3000cc未満の乗用車については即時撤廃、
 3000cc以上については3年後の撤廃とした。
 現在関税率が25%に上るピックアップトラック、
 (バンや多目的レジャー車・RV)は10年後の撤廃とした。
 
 一方、韓国は米国車について、8%の関税を撤廃するとともに
 現在5段階の排気量別の税制を3段階にする。
 また、発効から3年以内に
 自動車特別消費税を均一5%にすることでも合意した。
 
 現代自動車グループの関係者は
 「両国の市場が広くなることはいいこと」と歓迎の意を示しつつも、
 「米国産日本車の輸入について
 危機感を強めなければならない」と話した。
 
 もう一つの争点のとなった農業分野のうち、
 牛肉の検疫問題については、
 韓国が米国産牛肉に対する国際貿易事務局(OIE)の
 牛海綿状脳症(BSE)評価が5月に出た後、
 その結果に基づき骨付き肉を輸入するとした。
 40%の関税については15年以内に撤廃する。
 
   (NNA)


米国と韓国がFTA締結で合意しました。

韓国保守層はこの結果に手放しの喜びようで
日頃、現政権に手厳しい保守系新聞3紙も
盧武鉉大統領を褒めちぎっています。

盧大統領の「FTAリーダーシップ」を高く評価する

盧大統領、執念のリーダーシップ「ドラマは終わっていない」

韓国保守層は
何やらFTA締結で全てがバラ色になるような浮かれぶりです。
こういうところがいかにも韓国らしいのですが・・。

しかし、何はともあれ、
これは韓国経済にとっては前進であることは事実でしょうし、
未だに諸国とのFTAが遅々として進まない日本の現状を顧みるならば、
国内の利害関係を押し切って
FTA締結にこぎ着けたのは見事だと思います。

ただ、上記ニュースには書いてませんが、
このFTAの締結事項の中に
韓国と北朝鮮の共同プロジェクトである開城工業団地の産品を
「韓国産」として認める含みを残したことは
日本にとっては大いに気がかりです。

この工業団地の製品を通じて
北朝鮮に外貨が雪崩れ込むようであれば、
対北経済制裁などは崩れ去ってしまいます。

この点、日本政府は米国に対して強い懸念を表明すべきです。
ブッシュ政権がこの問題を、どの程度自覚しているのか?


さて、このFTA締結の一ヶ月ほど前から
韓国保守層で大流行となっている言葉があります。

  「サンドイッチ・コリア」

これには経済的な意味と政治的な意味があります。

1,経済的に韓国は、日本と中国の板挟みとなり
  先を行く日本にはいつまでも追いつけず、
  後からは中国の巨大な影が迫っている。

  韓国製品は、日本製品と比較すれば技術と質に劣り、
  中国製品と比較すれば価格に劣り、
  このままではジリ貧である。
  
2,政治的に韓国は、大陸勢力と海洋勢力の板挟み状態であり、
  朝鮮半島を中心にして
  日米中露の四大国が睨み合っている現状である。

  盧武鉉政権の反米親北政策により
  米国との盟友関係にはヒビが入っており、孤立化し、
  韓国は日米中露の間でサンドイッチ状態となっている。

上記の米韓FTAの締結を韓国保守層が望んだのは
「経済的サンドイッチ」状態の危機感からです。

この「サンドイッチ・コリア」なる造語を
最も頻繁に使用しているのが中央日報で
ここ数週間ほど、ほぼ毎日のように
「サンドイッチ・コリア~」のタイトルのついた記事を掲載していました。

<サンドイッチコリア>中・ロ密月…日米豪新同盟…韓国は?

<サンドイッチコリア>中国・日本も過去を埋めて意気投合

<サンドイッチコリア>日本・中国の軍事力を緊急診断

<サンドイッチコリア>対米輸出も「サンドイッチ」

内容は、
「俺たちは大国同士の板挟みだ~」
「韓国は孤立している!」
という感じで
何やら自虐味すら感じさせる危機感がこもった記事の群れです。


さて、経済的な部分はともかくとして
政治的・歴史的には
「サンドイッチ・コリア」とは
ある意味、彼らの地政学的宿命でもあります。

歴史的に「半島」とは
大陸勢力と海洋勢力の草刈り場となる傾向があります。
朝鮮半島やイタリア半島などがそうでしょう。

半島に位置する国家が
自前の巨大な国力を持てば別ですが、
朝鮮半島の場合は、人口と面積からして
大きな国力を持つことは困難であり、
結果、その大半の歴史が大陸中国の服属国であり、
近年になって海洋勢力である日本の支配下に置かれました。

まあ、厳しい地理環境にある彼らですが、
政治的な解決策は一つで
大陸勢力か海洋勢力か
自国にとって都合のいい勢力側と同盟関係になり、
他に対する以外にありません。

第三の道として
自前の勢力圏構築や中立国家となることなどがありますが、
これは韓国の国力からして空想話に過ぎません。

この意味では、現盧武鉉政権の掲げる、
「北東アジアのバランサー」構想は空論に過ぎません。
国力の裏付けが無いからですね。

本来ならば
政治体制やシステムが似通っており、
領土的野心を持たぬ日米の海洋勢力と連携し、
大陸勢力に対するというのが
彼らにとっては賢明な選択です。

そもそも、本当に「バランサー」になりたいのならば、
東アジア諸国の摩擦や紛争などに
韓国は仲介役を買ってでるべきです。
日中間の紛争など特にそうでしょう。

欧州などでは
たとえば英国とドイツがもめても
必ずフランスなどが仲介に入りますし、
その他の国々も同様です。

フランスなどは
米国と中東諸国の間に摩擦が生じると
すかさず「止め男」として仲介に登場し、
外交的な存在感を見せつけてきました。
今ではトルコなんかもそうですね。
これが外交の得点となるわけです。
ASEANにおけるシンガポールなどもそうです。

しかし、韓国は、
あるいは盧武鉉政権は、と言い換えてもいいですが、
彼らは日中間で摩擦が生じても
何らそういう動きは見せないわけです。
「バランサー」などと言いつつ、何もしないわけです。
意志もなければ、それ以前にそういう発想すらない。

むしろ、中国の反日暴動の時などもそうですが、
中国と一緒になって反日を叫んでいるのが現状です。

この一事を取ってみても
盧武鉉の「バランサー」なるものが
単なる観念のお遊びだということがよく分かります。


さて、今回の米韓FTAの妥結で
盧武鉉政権はその外交の軸足を
海洋勢力たる米国の方に若干傾けた印象です。

韓国の保守層や保守系紙が
手のひらを返したように盧武鉉を褒め称えるのは
いささか滑稽な感じがしないではありませんが、
「バランサー」などと妄言を放っていた男が
国内の反対勢力をねじ伏せて米国とFTAを結んだわけで
「やれば出来るじゃん」というのが
韓国保守層の率直な感想でしょうか。



関連資料リンク

韓米FTA妥結:ヘビー級米国と戦うミドル級韓国(上)

韓米FTA妥結:ヘビー級米国と戦うミドル級韓国(中)

韓米FTA妥結:ヘビー級米国と戦うミドル級韓国(下)

米韓FTA合意、日本は取り残されたのか
 韓国がこだわった理由








このページのトップへ

韓国:軍事戦略と軍備の南方転換


   image003.jpg


韓国海軍、7000トン級イージス艦6隻建造へ

 韓国軍当局が2020年を目標に
 戦略機動艦隊の建設を進めていることが確認された。
 機動艦隊は7000トン級イージス艦6隻と
 5000トン級韓国型駆逐艦(KDX‐?)12隻、
 軽空母によく似た形状の大型上陸艦(LPX)2隻などで構成される。

 特に強力な防空能力を持ち、
 世界で最も強力な水上戦闘艦に挙げられるイージス艦を
 6隻保有した場合、
 米国・日本に次ぐ世界3位のイージス艦保有国になる。

 軍消息筋は13日、「海軍で従来のイージス艦および
 5000トン級韓国型駆逐艦の建造計画を2倍に増やした、
 機動艦隊建設計画を進めている。
 早ければ今月末までに詳細な計画を決定し、
 合同参謀本部などの上級機関に建議する予定」と語った。

 海軍は特に、
 アジア最大の上陸艦である大型上陸艦の建造計画を、
 従来予定されていた18年から14年に
 前倒しする案も積極的に検討している。

 これは、中小型艦艇中心だった、
 従来の海軍力が大きく変化することを意味する。
 また、離於島・独島(日本名竹島)で発生し得る、
 中国や日本との海上衝突や、
 海底資源をめぐる海洋紛争に備える意味もある。

 韓国海軍は今年から12年までに
 イージス艦3隻を建造する予定であり、
 5000トン級韓国型駆逐艦は昨年末までに6隻を建造した。

   (朝鮮日報)


韓国の7千トン級のイージス艦とは、
現在、3隻ほどが建造中の「KDX-III」と呼ばれるタイプで、
一番艦が2008年、二番艦が2010年、
三番艦が2012年に配備される予定です。

実は韓国海軍が装備するイージスシステムは
日本や米国のものと違い、
いくつかの機能を端折ったタイプです。
予算の問題なのか、米国が技術を出し渋ったのかは知りませんが、
ハッキリ言えば簡略バージョンなんですね。

ちなみにトップの画像は
「KDX-III」の完成予想図ですが、
艦橋の構造がいかにもイージス艦っぽいですね。
艦橋の横に菱形のようなものが張り付いてますが、
あれがイージス艦独特の「フェーズド・アレイ・レーダー」でしょう。

さて、マニアックな話しは脇に置いといて、
私が上記のニュースを見て思ったことは
韓国の軍事戦略が変質しつつあるということです。

軍事戦略や軍備体系というものは
その国の国家戦略を基盤として策定されます。
逆に言えば、軍事戦略や軍備を見ていれば
おのずから、その国が何を指向し、
いかなる国家戦略を内に抱いているかが推測できます。

韓国軍は現在、
「国防2020」という組織と軍備の改変計画を進めています。

その大まかな内容は、

◇総兵力を現在の約68万人から2020年には50万人に縮小。

◇陸軍は現在の約54万8000人から37万人へ、
 17万7000人の削減

◇徴兵だけではなく、志願兵も導入する。

◇現在304万人の予備軍の規模を150万人に減らす。

◇兵力削減による戦力の空白を埋めるため、
 軍備のRMA化を推進する。

ざっとこんな感じです。

まあ、見てお分かりのとおり、
韓国陸軍はザックリと削られるわけです。
逆に海空軍は兵員数にあまり変化はありません。

そして、上記ニュースにあったように
韓国海軍は量・質共に拡張計画を進めているわけで
ここからこの国の軍事の方向性が
北方重視から南方重視へ、陸軍重視から海空軍重視へと
変化しようとしてることが見て取れます。

ハッキリ言うならば
北朝鮮の脅威を従来よりも軽く見て、
南方、即ち、日本に
その軍備の矛先を向け始めているということです。

もちろん、中国海軍の増強も
韓国を大いに刺激しているでしょうが、
中国海軍の主正面はあくまでも台湾であり、
また、その背後に控える日本と米国であって、
韓国を標的にしているわけではありません。
また、そんなことは韓国は百も承知でしょう。

私から見ればこの軍備計画は愚策そのものです。
彼らの国家戦略は、

  北方の脅威に備えつつ、
  南方の海洋国家と同盟・友好を保ち、背後をかためる。

これが最善です。

現情勢下では北朝鮮の脅威は衰えておらず、
また、朝鮮半島が韓国主導で統一されても
北方の長大な国境線を覇権主義国家・中国と接することとなります。
しかし、彼らは陸上兵力を大幅に減らし、
海軍の拡張を始めています。
実に危うい選択と言わざるをえません。

この韓国海軍の拡張計画は
盧武鉉政権下の親北・親中・反米・反日姿勢からきたものでしょうが、
なんとも間抜けな軍備計画です。

これは傍目から見ていても実に危うく、
在韓米軍のベル司令官は3月7日の米上院の公聴会で、

  「北朝鮮がほぼ同じ規模の兵力削減をしないのなら、
  韓国政府は大規模兵力削減について慎重に検討するよう望む」

  「韓国政府は兵役期間を短縮する作業に入ったが、
  このアプローチ法は部隊の兵力空洞化を招く可能性がある。
  こうした変化は休戦ラインの脅威に備え、慎重に進めるべき」

と懸念を表明しました。

敵と味方、脅威と非脅威の区別がつかず、
外交を過ち、軍備を無駄なことに費やす。
無能な指導者を選出した韓国の悲劇です。

一方、韓国に剣の矛先を向けられそうな我々日本人としては
実に迷惑そのものですが、
こういう狂った軍備計画をする隣国がある以上、
それ相応の備えはしていかねばならないでしょうね。



関連資料リンク

在韓米軍司令官、韓国軍削減計画に懸念表明(上)

在韓米軍司令官、韓国軍削減計画に懸念表明(下)

地上軍の戦力、2020年には北朝鮮軍に劣勢

陸軍の軍団・師団を半分に削減
 2010年までに、国防部が国防改革案







このページのトップへ

六者協議と中東情勢・・米朝のパワーバランス


  200702140000101insert_1.jpg


米高官が北との合意を批判=政権内にも深刻な亀裂-Wポスト

 15日付の米ワシントン・ポスト紙は、
 エリオット・エーブラムズ米大統領副補佐官(国家安全保障担当)が
 北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議での
 合意内容を批判する電子メールを
 政権内の関係者に送付していると報じた。
 今回の合意をめぐっては
 強硬派から「米は譲歩しすぎた」との批判が強く、
 同紙の報道が事実とすれば
 政権内部にも深刻な亀裂が生じていることになる。
 
 同紙によると、同副補佐官は電子メールの中で、
 今回の合意が各省庁の担当者による綿密な精査を経ておらず、
 多くの主要な点が最高レベルで決まったと不満を表明。
 特に北朝鮮のテロ支援国家指定解除に触れた部分について
 懸念を表明しているという。  

   (時事通信)


昨日に続いて第二弾です。

六者協議の合意内容は世界に波紋を投げかけてますが、
おそらく一番これを批判しているのが
日本の世論じゃないかと思います。

特に北朝鮮が保有している核兵器の廃棄に関して
全く不透明なことが批判されています。

北朝鮮の十数個の核は
日本と米国では受ける脅威の度合いが違います。
地理的に近く、核という抑止力を持ってない日本にとっては
数個の核とて現実の脅威です。
ここが日本と米国の感覚の差でしょう。

さて、前日に今回の合意と米国の譲歩について論じましたが、

六者協議:北朝鮮の外交勝利と米国の譲歩

私はやはり、米国の譲歩の背景には
混沌の中東情勢があると思います。

現在、米軍がイラクにて泥沼にはまっていることは
ご存じの通りですが、
実はアフガン情勢も悪化しています。

現地の2万数千の米兵と
パキスタン側から越境してくる、
タリバン兵との争闘が激しさを増しており、
予断を許さない状態になっています。

アフガン駐留米軍はイラク情勢の悪化に伴い、
1200人をイラクへ移動させる予定ですが、
ゲーツ国防長官はその移動時期を遅らせる意向のようです。

まさに、こっちに兵力を回せばあっちが足らず、
あっちに回せばこっちが足らず、
米軍の兵力過小と国力の減衰が露呈したかっこうです。

そして、それにプラスしてイラン情勢の緊迫化です。
以下のようなニュースが流れてきました。


イランの核保有阻止は困難
 外交解決に懐疑的-EU内部文書

 13日付の英紙フィナンシャル・タイムズによると、
 イランの核開発問題で、
 同国の核兵器保有を阻止するのは困難だとの分析を
 欧州連合(EU)が内部文書の形でまとめたことが分かった。
 
 内部文書はまた、
 交渉による解決に懐疑的見通しを示すとともに、
 「経済制裁のみではイランの核問題は
 解決できないだろう」と指摘している。  

   (時事通信)


経済制裁による解決は困難。
じゃあどうすればいいのか?

結論は2つですね。
諦めるか、軍事力で叩くか、
このどちらかです。

イランの核開発に最も神経を尖らせている国はイスラエルです。
イスラエルは欧米による対イラン交渉が
望ましい結果をもたらさないと判断すれば
間違いなく爆撃や破壊工作等の実力行使にでるでしょうね。

イスラエルは1981年のバビロン作戦で
イラクのオシラク原子力発電所を爆撃で破壊しましたが、

イスラエル、イラク原子炉を空爆・・1981年「バビロン作戦」

イランはこの教訓に学んで核施設を複数に分散し、
さらに地下に堅牢に作っています。

これを破壊するとなると
一定規模の軍事行使が必要となり、
バビロン作戦の時のような14機の戦闘機で済むとは思えません。
下手をすると核攻撃すら行いかねません。

そうなれば中東情勢の混乱は必至であり、
制御不可能な事態に突入しないとも限りません。

また、イスラエルのみならず、
イランの核開発はドミノ倒しのように
周辺諸国の核開発に波及する可能性があります。
すでにエジプト・サウジ・ヨルダンがこれを表明しています。

米国はこれらの事態を恐れており、
また、国内の強力なユダヤロビーの政治工作もあって
イラン攻撃に傾きかけている徴候が見られます。

ここ数週間ほど、
イラク情勢へイランが介入しているとの報道が増え、
また米政府もこれを声高に非難しています。

どこまでが真実でどこまでが情報工作かは分かりませんが、
開戦への雰囲気は次第に醸成されつつあります。

とまあ、中東情勢がこんな調子です。
米国の本音としては、
「北朝鮮なんか後回しだ」ってとこでしょう。

前回も書きましたが
米国としては北朝鮮を適当にあやしつつ、
北が暴発して軍事力に訴えることは極力避けつつ、
数年単位で北朝鮮を「足止め」したいのでしょう。

この米国の思惑を北朝鮮が読んでいるとするならば、
彼らが交渉で強気になるのは当然です。
どれだけ無茶をしても米国は軍事行使しないと見透したのなら
有利に六者協議を進めていけます。

逆に青くなったのはイランでしょうね。
あの米国の譲歩。
裏読みすればイラン戦の合図じゃないかと
彼らは受け取るでしょう。


今回の合意内容はいろいろと議論されてますが、
5万トンの重油がどうのこうのとか、
60日以内に核施設を云々とか、
こういうのは枝葉に過ぎないと思います。

要は、米国と北朝鮮、
さらに言えば中国も含めた三ヶ国の力関係です。
力のバランスです。

米国が半島情勢に割ける力がごそっと抜け、
相対的に中朝の力が増した格好です。

北朝鮮は実利と力関係に敏感ですし、
ある意味、パワーバランスにこれほど素直な国もありません。

国家の外交において
最後の決め手はやはり軍事力です。
この能力が決め手となります。
それを米国が行使しがたい状況にあれば
北朝鮮の外交上の選択肢は広がるでしょう。

彼らは今後も外交戦略を有利に進めるべく、
あの手のこの手で合意内容を自国に有利にすべく、
攪乱やかき回しを行ってくるでしょう。

そして合意に従うことが自国に不利と判断すれば
他国を欺き、弊履の如くこれを捨て去るでしょう。



関連過去記事

六者協議:北朝鮮の外交勝利と米国の譲歩

六者協議:北朝鮮の核凍結と外交取引






このページのトップへ

六者協議:北朝鮮の外交勝利と米国の譲歩


         200702120000221insert_1.jpg


6カ国合意 北、段階的に核放棄 米、テロ支援国解除協議

 北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議は13日夕、
 北京の釣魚台迎賓館で全体会合を開き、共同文書を採択して閉会した。
 北朝鮮が寧辺の核関連施設を停止・封印する見返りに
 他の参加国は重油5万トン相当の支援を行い、
 その後の措置履行に応じ、最大で重油100万トン相当を支援する。
 国交正常化に向けた日朝協議や、
 テロ支援国家指定解除のための米朝協議の開始も盛り込まれた。
 ヒル米国務次官補は13日夜、
 北朝鮮への金融制裁問題を30日以内に解決すると表明した。
 北朝鮮の核放棄をうたった2005年9月の共同声明の実現に向け、
 約1年半たってようやく第一歩を踏み出す。
 
 スノー米大統領報道官は13日、ワシントンで今回の合意を
 「北朝鮮の核放棄実現に向けた非常に重要な第一歩」と評価する一方、
 北朝鮮が合意を守らない場合は、
 国際社会を通じた制裁が継続される、と警告した。
 
 合意文書では、北朝鮮は寧辺の核施設の活動停止・封印を行い、
 国際原子力機関(IAEA)による査察も受け入れる。
 プルトニウムを含むすべての核計画に関し、
 5カ国と協議するとした。
 
 北朝鮮は60日以内に「初期段階の措置」を取り、
 各国は重油5万トン相当のエネルギー支援を行う。
 ただ、日本政府は拉致問題での進展が前提との立場から
 支援は行わない方針で、
 各国もこうした日本の意向を理解しているという。
 
 北朝鮮はすべての核施設の申告と既存の核施設の機能停止に応じ、
 最大で95万トンの重油に相当する、
 経済、エネルギー、人道支援を受ける。
 初期段階措置が実施された後に、
 6カ国は外相会談を行うとしている。
 
 また、個別の問題を協議するため、
 (1)朝鮮半島の非核化
 (2)米朝国交正常化
 (3)日朝国交正常化
 (4)経済、エネルギー協力
 (5)北東アジアの安全保障
 の5つの作業部会を設置し、30日以内に初会合を開く。
 ヒル次官補は13日夜、高濃縮ウランによる核開発は
 作業部会で論議すべきだと述べた。
 
 日朝関係では、
 「不幸な歴史を清算、懸案事項を解決」し、国交正常化を図る。
 日本側は懸案に拉致問題も含まれるとしている。
 12日午後には、今協議では初めての日朝協議が行われた。
 
 北朝鮮は200万キロワットの電力など、
 大規模なエネルギー支援を要求するなど調整が難航したが、
 議長国・中国は13日未明に
 合意文書の第2次草案を最終案として提示した。
 次回6カ国協議は3月19日に開催される。

   (iza!)


この合意内容ですが
日本国民は総じて複雑な気持ちでしょうね。
譲りすぎじゃないか、と。

私も先ほどからこの内容について考えているのですが
いまいちよく分からないのは

  何故、米国はここまで譲歩したのか?

ってことですね。
ここが実に不可思議ですな。

まさか、ヒルが思いつきで交渉した訳じゃないでしょうから、
何らかの合理的理由があるわけでしょう。
ここまで譲らなきゃいけない理由って何なのか?

マスコミ報道を見ていると2つほど説がありまして、

◇イラクの泥沼がよっぽどこたえている。

◇中間選挙での敗北などを受けてブッシュ政権は
 取りあえず「外交的な成果」がほしかった。

後者はありえないと思います。
何故ならばブッシュ政権は
クリントン政権時での1994年のジュネーブ合意を
今まで散々非難してきたわけで、
「そういうお前がなんなんだ!」と逆批判されるのは明白だからです。

実際、早くもニューヨークタイムズ紙などは
批判の論調を掲げてますし、
米国民や米議会はこれを「成果」とは受け取らないでしょうね。
まあ、ブッシュ政権もそれは分かっているでしょう。

で、残るのは前者ですが、
私はこの可能性が高いと思っています。

要は、イラク以外ではビタ一文たりとも戦争をしたくないのでしょう。
戦争はイラクだけでたくさんですよ、と。

さらに言えば
ブッシュ政権が北朝鮮以上に重視しているイラン情勢が
今後、さらに混迷を深めていく可能性があり、
その際に「いざ、イランと開戦へ」となれるように
フリーハンドを握っておきたいのでしょう。

だから、北朝鮮が戦争へと暴発する可能性は少しでも削っておきたい。
それが数年程度の短期的なものでもいい。
米国にとって長期的に大きなマイナスになる合意内容であっても
取りあえず数年だけ、北朝鮮を足止めできればいい。
おそらくこれがブッシュ政権の思惑ではないでしょうか?

逆に言えば、北朝鮮も
この米国の思惑を読めているからこそ、
あそこまで強硬に押せるのかもしれませんね。

2月11日に朝鮮総連の機関誌が
先月にベルリンで行われた米朝交渉で
米国が北朝鮮に「30日以内に金融制裁を解除すると保証した」として
交渉での取引内容を暴露しました。

これは恐らく北朝鮮側の意図的なリークでしょうが、
ここまでルール違反をやられても
米国は怒ろうともせず、実におとなしいものでした。

たぶん、このリークは
いろいろな含みがあったのでしょうが、
一つは北朝鮮が米国の強硬度を測ろうという、
探索射撃の意味があったのでしょうね。

私はあのリークは
北朝鮮としては一種の賭だったと思います。
果たして米国が硬化するか?
それとも弱気に黙認するか?

結果は「弱気」の方でした。
米国の交渉代表であるヒル国務次官補は
べつに激怒するわけでもなく、態度を硬化させるわけでもなく、
淡々と六者協議を続けました。

あれを見て北朝鮮は
いけいけどんどんで押しまくれると
ふんだのではないでしょうか?


さて、この合意内容については
また後日じっくりと検証したいと思います。



関連資料リンク

米、対北支援は「義務履行」が条件 ウラン濃縮も対象に

6カ国協議:北朝鮮が米国との「裏取引」内容を公開

北が現在保有する核兵器はどうするのか=NYタイムズ紙

6カ国協議:北、核廃棄前に巨額の経済的メリットを手に

ほくそ笑む北 履行に疑問符 6カ国協議合意


関連過去記事

六者協議:北朝鮮の核凍結と外交取引








このページのトップへ

六者協議:北朝鮮の核凍結と外交取引


   北朝鮮の金桂冠・外務次官.jpg


今日の2つ目の記事です。


核凍結とエネルギー支援、2カ月内に同時履行

 北朝鮮の核問題に関する6カ国協議の議長国である中国が
 協議初日の8日夜、参加国に対して、
 北朝鮮が寧辺の実験用黒鉛減速炉などの
 5カ所の核関連施設の稼働停止・閉鎖を2カ月以内に行うと同時に、
 残る5カ国が同期間内に、エネルギーの提供などを開始するとの
 「同時履行」の原則を提示していたことが分かった。
 韓国の聯合ニュースが9日、北朝鮮の核廃棄に向けた、
 「初期段階措置」に関する合意文書草案の内容として報じた。
 
 同ニュースによると、草案はA4サイズ1枚で、
 核廃棄を原則合意した2005年9月の共同声明の履行のための
 5つの作業部会の設置が明示されているという。
 
 5つの作業部会は
 (1)非核化(核廃棄)
 (2)エネルギー、経済支援
 (3)北東アジア安保協力
 (4)米朝関係正常化
 (5)日朝関係正常化-という。
 草案の項目は9・19共同声明と似ているといわれる。
 
 また、同ニュースは外交筋の話として、
 8日の全体会合などで北朝鮮は
 マカオの銀行「バンコ・デルタ・アジア」の金融制裁解除問題や
 軽水炉支援要求には触れていないと伝えている。
 この報道について、韓国政府は「コメントしない」との立場だ。
 
 一方、草案は
 北朝鮮の核関連施設凍結による具体的な見返りについて触れていないが、
 米MSNBCテレビ(電子版)は8日、米政府当局者の話として、
 北朝鮮は1億ドルの燃料支援のほか、米朝両国間の外交関係の樹立、
 国連制裁の解除を求めていると報じている。

   (iza!)


六者協議で
「北朝鮮の核廃棄に向けた初期段階措置」とやらが
俎上にのぼっております。

単純に整理すると、

 <北朝鮮>

 寧辺の実験用黒鉛減速炉などの
 5カ所の核関連施設の稼働停止・閉鎖を2カ月以内に行う

 <日米中韓露>

 北朝鮮にエネルギー援助を開始

この外交取引というわけですね。

まあ、この措置は「初期段階」などと銘打っているわけで
この後の本格的取引、
つまり米国の金融制裁の解除、
日本の制裁解除、中韓による大規模援助再開、
こういうのを念頭に置いているのでしょう。

どういう結果になるのか予断は許しませんが、
この「初期段階」の外交取引に関して、
メルマガ「モーニング・コリア」の2月2日号に
興味深い解説が載っていたので引用しておきます。


◇【北朝鮮】北、寧辺核施設凍結しても核兵器は放棄せず

 北朝鮮は北核6者会談で
 戦略的価値が減少した5メガワット級原子炉など、
 寧辺核施設は交渉カードとして活用するだろうが、
 核兵器計画で得た10個余りの核兵器や
 プルトニウムは放棄しないだろうと、
 アメリカ国内の韓半島専門家が31日展望した。

 クリントン政府とブッシュ政府初期の国務省対北朝鮮特使を務めた、
 ジャック・プリチャード韓米経済研究所(KEI)所長はこの日、
 ワシントン特派員懇談会で
 北朝鮮は核兵器計画の施設に対する交渉と、
 核兵器計画の結果のプルトニウムおよび核兵器に対する交渉を
 区分して協議に入るだろうとして、このように主張した。

 プリチャード所長は
 「寧辺原子炉で抽出したプルトニウムから
 既に10個余りの核兵器を持っている北朝鮮に、
 核兵器1、2個をさらに持つことは重要ではない」とし、
 北朝鮮が寧辺核施設凍結を示唆したという観測が出されているのは、
 「戦略的価値が減少した寧辺核施設を
 交渉カードに使おうとするものだ」と分析した。

 彼は「寧辺核施設は、
 単に1年に核兵器1個を作れるプルトニウムを生産できる程度で、
 品質に対する疑問もずっと提起されてきた」として、
 「北朝鮮は米国から経済的利益を得られるなら、
 寧辺核施設凍結問題で協議に入り、
 成功すれば、北朝鮮としては上出来の取引だ」と明らかにした。

 彼はしかし
 「北朝鮮は核兵器やプルトニウムに対しては
 絶対に放棄しないようだ」との見通しを示した。

    (モーニング・コリア 2007/02/02)


だそうです。

つまり、

 <北朝鮮>

 戦略的価値が減少した核関連施設の稼働停止・閉鎖

 10個余りの核兵器はそのまま。

 <日米中韓露>

 北朝鮮にエネルギー援助を開始

と、こういう取引になるわけですね。

日本はこれに明確に反対すべきでしょう。
ここで手を打たなければならない必要性など日本にはありません。
現状の困窮に頭を抱えているのは北朝鮮であって
日本が譲歩する必要はないでしょう。

日本が解決すべきは核と拉致であり、
「肝心の核兵器はそのまま」「拉致には言及せず」、
これで譲歩なんざ冗談じゃねえよという感じですね。


メルマガ:モーニング・コリア







このページのトップへ

半島情勢の緊迫と中朝の意図 その3・・北朝鮮の今後の一手は?


     北朝鮮ミサイル「テポドン」.jpg


前回と前々回の続きです。

半島情勢の緊迫と中朝の意図 その1・・中国の思惑

半島情勢の緊迫と中朝の意図 その2・・北朝鮮の発想パターン


<今後の北朝鮮の路線は?>

前々回の「その1」において
中国の思惑と意図について書きました。

即ち、

  「北朝鮮の国家体制・統治システムは崩壊させない」
 
  「トップの指導層のみをすげ替える」

  「米国と韓国に介入させず、半島の分断を固定する」

北朝鮮はこの中国の意図をよく見抜いています。
見抜いた上で中国を利用しています。

つまり、

  「我が国が崩壊したら困るのは貴国だろ?」

  「韓国による半島統一や難民の大量流入は
  貴国の国益に反するはず」

  「だから食料と原油を寄こせ」

こういう発想ですね。

まあ、凄まじいばかりの性根としか言いようがありません。
北朝鮮は米国に対して「瀬戸際戦術」を行ってますが、
これは中国に対しても同様だということです。

北朝鮮経済と国家システムの命綱は
中国が握っていると言われています。
それは原油と食料の援助によってですが、
その中国があれだけ警告しているにもかかわらず、
平然とミサイル乱射や核実験を行う北朝鮮。
その不可思議さを解く鍵は
「崩壊したら困るのはお前らだろ」
このセリフの中にあります。

ただし、中国の援助は
あくまでも最低限のレベルでしかありません。
即ち「生かさず、殺さず」。

北朝鮮としては短期的なその場しのぎにはなっても
長期的にこの状態が持続すれば
やはりジリ貧となってしまいます。

結局、彼らはどこかで国家の生存のために
活路を見いださざるを得ません。

もともと北朝鮮の国家戦略は2つの方向性がありました。

1,軍事的侵攻による半島の統一

2,韓国を思想的に赤化し併呑する。
  (対南赤化路線)

1は物理的な力で、2は思想で、というわけです。

1に関しては70年代から国力に開きが生じ始め、
今や軍事力による侵攻はほぼ不可能といっていいでしょう。
不可能を可能にする魔法の鍵は
核弾頭を搭載したミサイルの開発ですが、
まだまだ数年から十数年先の話しです。

2が一番現実味がある策です。
実際に、北朝鮮の努力と韓国自身の油断で
90年代以降の韓国は親北左傾化し、
この路線は半ば成功の状態にまでこぎつけていました。

本来、北朝鮮が取るべき最善の道は
この2の対南赤化路線だったのですが、
結局、北朝鮮はそれを中途半端にしか進めませんでした。

それは何故か?
北朝鮮自体が崩壊寸前に至ったからです。
目先の食料とエネルギーが欠乏したからです。
だから彼らは数年後にしか結果の出そうもない対南赤化よりも
核とミサイルによる瀬戸際戦術を選び、
目先の小利を追わざるを得なくなりました。

具体的に言えば
小泉政権末期からの日本の対北制裁の強化と
米国の金融制裁の開始です。
この打撃が大きかったわけです。

そして去年のミサイル乱射と核実験が行われたわけですが、
これにより韓国内の親北ムードは冷や水を浴びせられ、
太陽政策を行っていた盧武鉉政権の支持率低下に
一層の拍車がかかりました。
また、北朝鮮が敵視する野党ハンナラ党の支持率が上昇しました。

こうして長年、
北朝鮮が地道に進めていた対南赤化工作は
大きく後退したわけです。

それは国家の窮乏により
遠くの大利よりも目先の小利を追わざるをえない、
彼らの固有の事情があるわけです。
そして小利を追いかけるために
むざむざ大利をドブに捨てるようなことを
してしまったわけです。

まあ、なんとも北朝鮮にとっては悲痛な話しですが、
これは国家だけではなく、企業や個人も同様ですね。
貧乏ゆえに目先の利益に汲々とし、
遠大な投資は見送らざるをえない。
なんだか北朝鮮が他人とは思えませんな(笑)

まあ、冗談はともかく
長期的な2つの大きな戦略方針は
今や国家の困窮により、放棄か保留せざるをえない北朝鮮。

結果的に今後の彼らの戦略は
短期的実利の追求の連発になってくると思われます。
つまり半年から一年後のエネルギーと食料の追求、
国家の生存を求めてのあがきです。


<北朝鮮の次の一手>

短期的実利の追求。
次の一手として予想されるものは2つでしょう。

 1,南北首脳会談の実現と韓国の援助の引き出し

 2,一層の瀬戸際戦術の推進

1は単なる一時しのぎです。

上述したように
かつて北朝鮮は対南赤化路線の推進により、
韓国の全面赤化と吸収を意図していましたが、
北朝鮮の核実験と国際社会による猛非難、
韓国内の親北派の退潮と盧武鉉政権の弱体化により
この路線自体は不可能となりました。

ただ、彼らは切迫した食糧事情を打開するために
南北首脳会談を盧武鉉政権に持ちかけ、
援助を引っ張り出すことはやるかもしれません。

しかし、これは一時しのぎにすぎませんし、
北朝鮮の窮状の抜本的解決にはなりません。
何故ならば、一年後に韓国では大統領選挙が待っており、
今のままでは親北左派の候補が大敗するのは確実だからです。

最終的に北朝鮮が打開策とするのは
瀬戸際戦術の強化です。
これしか彼らの選択肢は無いでしょう。

去年にミサイルを乱射し、核実験を強行し、
米国の金融制裁の解除を求めてきた北朝鮮ですが、
解除どころか、一層の制裁強化に直面してしまいました。
米国のみならず、日本の制裁も厳しくなってしまいました。

あてが外れ、事態は一層悪化してしまったわけですが、
彼らの発想は

  「では、もっと強烈なやつを」

  「米国と日本が譲歩せざるを得ないような強力なやつを」

となるでしょうね。

では、この「もっと強烈なやつ」とは具体的にどういうものか?
それは過去記事でも何度か書きましたが、

北朝鮮:テポドン・ノドン、ミサイル連射・・強攻策の行き着く先は?

予想されるものは2つです。

 1,対南軍事侵攻の構えを取り、38度線沿いに大兵を集結させる。

 2,日本との軍事紛争を意図的に引き起こす

1は第二次朝鮮戦争の危機を煽ることです。

もっとも第二次朝鮮戦争が起きても
北朝鮮が勝つ見込みなど百に一つもありません。
老巧化し、稼働率も下がっている兵器と
食糧不足で士気が弛緩している北朝鮮軍が攻めてきたところで
米韓連合軍の圧勝に終わるでしょう。

ただ、これは北朝鮮自身も分かっています。
それを承知の上で
戦争すればそっちも軍民合わせて万単位の死傷者が出るよと
脅しをかけるわけです。
さらに38度線沿いの長距離砲の攻撃により、
ソウルを火の海に変えるよ、と。

これは韓国にとっては厳しいですね。
実にシビアなシナリオです。
もちろん米軍にも多くの死傷者が出るでしょう。

そして北朝鮮は言うわけですな。
それが嫌なら金を寄こせ、制裁を解除しろと。

ただ、これをやると
韓国内の親北ムードは完全に消え去るでしょう。
まだ北朝鮮が対南赤化路線に未練があれば
韓国はターゲットにしないかもしれません。

その場合は、2の日本との対決路線です。

まず、なんだかんだと日本に難癖をつけます。

  「これ以上の制裁は民族の生存を揺るがす」

  「よって我々は自衛の権利を行使する」

とか言いつつ、
日本海や日本海沿岸において
海空軍を使ってわざとドンパチやるわけです。
海保の巡視船を撃沈するとか、
原発がある県の沖合に弾道ミサイルを撃ち込むとか。

あるいは竹島あたりがいいかもしれませんね。
竹島からちょっと離れたあたりにいる海保の巡視船に
北朝鮮のミサイル艇が攻撃して撃沈する。
そして声明を出すわけです。

  「独島(竹島)は我が民族固有の領土である」

  「我が国土は寸土たりとも日帝には渡さぬ」

これを言われれば韓国人あたりにも
共感する連中が出てくるかもしれませんね。
また、それが狙いでもあるわけですが。

そして北朝鮮は要求するわけです。
制裁は解除せよ、金を寄こせ、
さもなくば我々は生存のために行動せざるを得ない、と。

これらの瀬戸際戦術を行使されて
韓国はぐらつかないでしょうか?
日本の世論は動揺しないでしょうか?
それを北朝鮮は狙うでしょうね。


さて、3回に渡って半島情勢に絡めて
中国と北朝鮮の思惑について書いてきました。

北朝鮮はもはや崩壊寸前の国です。
そしてそれ故に彼らは
目先の食料とエネルギーの確保に血眼になり、
結果的に国家百年の計にとって
マイナスになる行為を平然と行っています。

飢えた人間が目前の他人の食料を奪うが如く、
彼らの一手一手は常に国家の信用を落とし、
さらに彼らの進路は細く困難な道となっていきます。
悪循環、困窮のスパイラルに北朝鮮は落ち込んでいます。

その落ちていく先に亡国か体制崩壊の奈落があり、
それは年内にやってくるものと私は思っています。



関連過去記事

半島情勢の緊迫と中朝の意図 その2・・北朝鮮の発想パターン

半島情勢の緊迫と中朝の意図 その1・・中国の思惑









このページのトップへ

半島情勢の緊迫と中朝の意図 その2・・北朝鮮の発想パターン


       北朝鮮.jpg



前回、半島情勢に対する中国の思惑について書きました。

半島情勢の緊迫と中朝の意図 その1・・中国の思惑

では、当の北朝鮮自身の思惑は?
さらに彼らの戦略や発想パターンはいかなるものか?

これを今回と次回の2回に分けて書きます。


<北朝鮮の発想パターン>

北朝鮮という国家の発想パターンには
以下の3つの事柄が大きく影響しています。

1,マルクス・レーニン主義譲りの弱肉強食的世界観

2,大国に圧迫されてきた民族の歴史
  事大主義と鋭敏な歴史的被害者意識

3,民族の南北分断という固有の環境

1と2はそのままですね。
解説不要です。

3について詳細に説明しておきます。

北朝鮮という国家の性格を考え得る際に重要なことは
この国が分断国家の片割れだということです。

もし「朝鮮民主主義人民共和国」という国が分断国家ではなく、
日本のような同一アイデンティティの統一国家であれば
今のような攻撃的な国であったかどうか?

南北双方の国民が等しく思っていることは、

  現在、民族は南北に分断されているが、
  本来のあるべき姿は統一された状態である。

ということです。

つまり「統一」が彼らの理念です。
これは朝鮮民族のみならず、他国の人間もそう思っている。
分断は一時期の現象であり、本来の姿ではないと思っている。

この統一という民族理念は
南北双方の国家戦略を常に拘束しています。
そして彼らの発想に多くの影響を与えています。

北朝鮮から見れば自国の進路は二つしかありません。

 1,北朝鮮による韓国の併呑

 2,韓国による北朝鮮の吸収

つまり単純に言うならば
「殺るか、殺られるか」ということです。
自分が相手を呑み込むか、逆に相手に呑み込まれるか。

平和的手法による南北の合併という発想は北朝鮮にはありません。
セレモニーとして平和的合併を装うことはあっても
現実の弱肉強食の世の中では
そんなものはただのおとぎ話に過ぎないと思っています。

北朝鮮の国家戦略は
常にこの発想を大前提としています。
「殺るか、殺られるか」
「呑むか、呑み込まれるか」

同じ民族でも韓国の場合は
経済発展により裕福となり、
国力でも北朝鮮をはるかにしのいでますから
まだまだ発想に余裕があります。

また、韓国は民主主義国家ですから、
裕福となった個々人が
「統一」という民族的理念・建前とは別に
貧乏な北と統一した場合の
生活レベルの低下を考えざるをえません。

しかし、北朝鮮にはそんな余裕はないわけです。
そして南を併呑できればより豊かになれる。
理念と実利の双方で統一を強く望むわけです。

今、北朝鮮指導層は
国民を飢えさせて先軍政治の名のもとに軍備を拡張し、
貧弱な国家予算を圧迫しながら核武装に邁進していますが、
これは西側先進諸国の人間から見れば実に奇っ怪な光景です。
狂っているとしか思えません。
正気を疑うような国です。

しかし、北朝鮮指導層からすれば
これは当たり前の状態なのです。

  南側の韓国は豊かとなり、
  先進兵器で武装した軍隊を持っている。
  北朝鮮がこれに対抗するには
  国家予算を傾ける勢いで軍備を拡張せねばならない。

これが彼らの発想であり、
「殺るか、殺られるか」という北朝鮮流の観点から見るならば
至極当然の結論となるわけです。

彼らは
貧弱な国家予算に比例した貧弱な軍隊しか持たなければ
たちまち韓国とその後援者たる米国に
攻め滅ぼされると思っている。

人は自らの尺度で他人や世界を計るものですが、
北朝鮮は弱肉強食・権謀詐術の世界観で他国を計っている。
自らがそうであるように
他国もまたそういう国々だと思っています。

その彼らが核兵器を持ったことは
周囲の大国に対する対抗心と共に、
南から呑み込まれないための一つの保険です。

これを韓国人はどれだけ意識しているかは知りませんが
北朝鮮が核を保持し、
それを搭載する弾道ミサイルの開発に狂奔している今、
これが完成に至ってしまえば
韓国主導による統一の芽はほぼ消えるということです。
韓国人自身はそこまでは考えてないようですが・・。

このように北朝鮮という国家の発想は、
マルクスレーニン主義譲りの弱肉強食的世界観や
大国に圧迫されてきた民族の歴史と共に、
南北分断という固有の環境に強く強く影響されています。

こういう「殺るか、殺られるか」などという、
ヤクザのような発想で国家を運営していけば、
他国民を拉致し、麻薬や偽札を売りさばき、
権謀詐術を外交の基準とし、
他国との約束を破ることを恥じることもない、
ああいう狂ったような国になるのは
ある意味、当然といえば当然の話です。

あの崩壊寸前の貧乏国家が
ミサイルを乱射し、核実験を行うことを
諸外国は奇異な目で見つめていますが、
これは北朝鮮流に言えば
やるべくしてやった当然の行為なのです。

悪鬼は自らが悪鬼であることを
べつに変であるとは思っていないのです。


<北朝鮮の外交と戦略の原則>

では、上記の北朝鮮の発想パターンから
彼らの外交と戦略の原則を考えてみましょう。

それは以下の3つです。

1,道義・信義等の要素が皆無

2,実利と打算のみで手段を選ばない
  
3,短期的実利の追求

まず、我々日本人も最近になってよくわかってきたことが
北朝鮮の外交には「信義」の文字が無いということです。
倫理的要素など皆無ですね。

また、逆の言い方になりますが
実利の追求と打算のみで、手段を選びません。
どんな悪辣な手段を取ろうと平然としています。

そして3の「短期的実利」の追求ですが、
これは90年代以降の北朝鮮の国家戦略の特徴となっています。

つまり、国力が貧弱で
食料やエネルギーは万年欠乏の状態にありますから、
10年・20年単位で国家の計を考えるより、
半年・1年後の目先の食料や原油の獲得に血眼になっています。

いわば国家自体が自転車操業の状態で
目先のやり繰りに必死となっている状態です。
こぎ続けねば倒れるわけですから。

彼らも国庫が富に満ち、国力が充実しているのならば
もっと数年や十数年単位で
国家の施策を考えていきたいのでしょうが、
いかんせん国自体が破産寸前なので
遠くの大利よりも目先の小利を追い求めざるを得ないのです。

そして、この短期的実利のみを追求するために
結果的に長期的には
国家にとってマイナスとなることを平気でやってしまう。
他国人が見たら不可思議な北朝鮮の一手一手も
この観点で見ればスッキリと分かります。


   <続く>



関連過去記事

半島情勢の緊迫と中朝の意図 その1・・中国の思惑








このページのトップへ

北朝鮮:ヤマタク訪朝と国家の疲弊


  中朝国境地帯の北朝鮮の兵士.jpg



「国民には渡航自粛…」官房長官、山崎氏訪朝に不快感

 塩崎恭久官房長官は9日午前の記者会見で、
 自民党の山崎拓元副総裁から同日朝に訪朝する旨の
 電話連絡があったことを明らかにしたうえで、
 「6カ国協議が難航を極めているうえ、
 日本政府は国民に北朝鮮への渡航自粛を要請している。
 国会議員が渡航するのは望ましくない」と強い不快感を示した。
 
 山崎氏は滞在先の北京から
 「北朝鮮行きの飛行機に乗る。
 議員外交を行い、日朝平壌宣言の履行について話し合う」
 と塩崎氏に伝えた。
 首相官邸側に対する訪朝の連絡はこれが初めてで、
 塩崎氏が自粛を求めても耳を貸さなかったという。
 
 政府内では山崎氏の訪朝について
 「何で訪朝するのかよく分からない」といった批判が噴出しており、
 塩崎長官は「山崎氏個人の行動」と政府とは
 無関係であることを重ねて強調した。

   (iza!)


このヤマタクの訪朝ですが
ネット上では無茶苦茶に批判されてますね(笑)

まあ、そりゃそうでしょう。
官房長官ならずとも
「何で訪朝するのかよく分からない」と言いたくなります。

私はヤマタクという人は
一定の政治能力を持った人物だと思っています。
しかし、それ以上に欲深な男だと思っています。
彼がこの欲の陥穽にはまって
北の術中に陥らなければいいんですけどね。

私が一番恐れているのは
彼が北のメッセンジャーとなり、
以下のような北朝鮮の要求を日本に持ち帰った場合です。

即ち、北朝鮮が、

 「拉致問題の全面解決」

と引き替えに、

 「日本の対北経済制裁の全面解除」

を要求してきた場合ですね。

日本政府が北朝鮮に要求しているのは
「拉致」と「核」の解決ですが、
核は無視して拉致のみを俎上に挙げてきた場合どうするか?

どちらも日本国にとっては大事な問題ですが、
核の問題は日本の死命を制する事柄だけに
より優先度が高いでしょう。

もし、北朝鮮が上記のような取引を持ちかけてきた場合、
間違いなく日本の世論は分断されるでしょう。
またそれが北朝鮮の狙いでもあります。
そして、仮にこの取引が実行にうつされれば
日米同盟の分断にもつながります。


さて、北朝鮮絡みの話しをいくつか書いておきます。

まず、北朝鮮に対する日米の制裁ですが、
これがかなり効いてるようですね。

先日の不調に終わった六者協議にて
北朝鮮が真っ先に要求したのは
「米国の金融制裁の解除」でした。

また、最近、北朝鮮の対日批判が
エスカレートしていますが、

北朝鮮:労働党機関紙 日本の蔑称に「倭族」使用

これらの北朝鮮の悲鳴のような悪口雑言を見ていると、
米国の金融制裁と日本の対北制裁は
かなりの効果がでていることが察せられます。

さらに、去年末に北朝鮮が
金を売却しているとのニュースが飛び込んできました。

北朝鮮が金1.3トンをタイに売却、33億円余の利益

英紙タイムズも12月29日、
北朝鮮がロンドン金市場での
金塊売却を計画していると報じました。

まあ、ハッキリ言えば北朝鮮は困窮しているということです。
やむにやまれず保管していた金塊を
売りさばいたのでしょうね。

近年、北朝鮮が外貨を得る手段は
主に偽札と麻薬、武器売却、
そして日本からの不法送金などに限られてきてました。

それが日米の制裁で締め上げられたわけで
北朝鮮がこの二国の制裁を敵視するのも
当然と言えましょう。

確かに北朝鮮は中国とも活発な貿易を行っており、
そこからくる利益もあるわけですが、
基本的に中朝間の交易は
北朝鮮側の大幅な入超で赤字となっています。

それを補填していたのが偽札と麻薬による稼ぎで
これら犯罪資金はどこかで資金洗浄が必要なのですが、
今や世界の主要銀行は米国の制裁を恐れて
北朝鮮との取引を停止してしまったわけで
この影響はかなりなものとなっています。

また、最近の北朝鮮製の偽ドル札、
すなわちスーパーノートと呼ばれるものですが、
これに興味深い動きが起きています。

スーパーノートは偽札として非常に精緻なものですが、
ここ数年、北朝鮮から出回る偽札に
精巧度にばらつきが生じているようですね。

以前ならば、一定の品質・精巧度で統一されていたものが、
最近では非常に精緻なものから劣悪なものまで
雑多な質の偽札が北朝鮮から出回っています。

これは北朝鮮内部で
従来から偽札を製造していた部署とは別に
複数の組織が偽札作りに乗り出したことを物語っており、
国家の統制がかなり緩んでいるようです。

これは麻薬も同様であり、
70年代から始まった北朝鮮の麻薬製造は
労働党中央の39号室という部署が管轄してましたが、
今や百花繚乱の如く、あらゆる政府機関が
麻薬製造による資金稼ぎに手を出しています。

北朝鮮の朝野においては
「自力自活」が至上命題となっており、
これは庶民だけではなく、幾多の政府機関も
自力で金を稼げと指示されているようです。

この北朝鮮の困窮と現状に関しては
すでに各国の情報機関は周知していると考えられます。

何故ならば
かつて鉄の鎖国状態であった北朝鮮内部が
今や容易に潜入が可能となっているからです。

一例をあげておきますと
北朝鮮は偽札・麻薬以外に
偽タバコの生産も行っています。

これが世界各国で大量に売り裁かれ、
その数は年間410億本と言われています。
このため、これに被害を受けている日本のJTや
欧米の大手タバコ会社が連合し、
調査員を雇ってその実態を調べたことがあります。

調査員は北朝鮮に潜入し、偽タバコ生産の実態を調査し、
それが2005年6月に報告書として発表されました。

この報告書には
北朝鮮では10~12の工場で
偽タバコが製造されていることなど、
かなり赤裸々にその実態が書かれていました。

では何故、こういう民間会社による、
潜入調査が可能になったかというと、
近年、北朝鮮は偽札・麻薬・偽タバコ・偽バイアグラなど
ありとあらゆる犯罪行為に手を染めてますが、
北朝鮮の国家機関自体は生産を行うのみで、
流通と販売は各国の犯罪組織に任せる方向に変化しています。

つまり犯罪のアウトソーシング化ですが、
これにより北朝鮮自身のリスクは減った代わりに、
儲けも犯罪組織と折半しなければならず、
彼ら自身の利益は落ち込んでいます。

さらに、これらの犯罪組織とつながりが出来たことによって、
その犯罪組織のルートに乗っかれば
北朝鮮への潜入が比較的容易に行えるようになりました。

なんせ、北朝鮮は偽タバコの製造に関しても
3つの工場に関しては
台湾マフィアに生産を委託してるぐらいです。

もはや鉄の統制国家、
鎖国国家は過去のものとなりました。



参考資料リンク

◇軍事研究別冊:北朝鮮&中国の対日工作!

金正日「闇ドル帝国」の懐死








このページのトップへ

韓国の対北意識と南北首脳会談の伏流


   nomu2.jpg


昨日に引き続き、半島関連について書きます。

まず、北朝鮮の2回目の核実験準備のニュースが
飛び込んできました。

「ボタン押せばよい状態」北の核実験準備、
 韓国メディアも報道

現段階ではこれの真偽は分かりません。
事実かもしれないし、
北朝鮮が仕掛けた情報戦かもしれません。
今は状況を注視するのみです。


さて、私の愛読メルマガ、
「モーニングコリア」の1月5日号に
興味深い記事が2つ載ってましたので引用します。

まず、最初の記事から。


◆子供たち「核あっても北朝鮮は信じられる」

 ケーブルアニメチャンネルのトゥーニーバスで、
 子供を対象に「北朝鮮」を主題にしたアンケート調査を実施した。

 今回のアンケート調査は12月22日から31日まで、
 トゥーニーバスのホームページで実施され、
 満12歳以下の男女子供3579人が調査に参加した。

 まず「北朝鮮といえば最初に浮び上がること」は
 「南北統一」(42%)が最も多かった。
 次に「核保有国」(18%)がつづき、
 子供たちもおとなに劣らず
 北朝鮮核問題に関心を持っていることを証明した。

 また子供2人中1人が核兵器を持っても、
 北朝鮮を信じることができると答えて目を引いた。
 回答者中16%が
 「核兵器を持っても北朝鮮は無条件で信じられる国」、
 36%が「核兵器は持っているが少しは信じられる国」と答えた。

 「南北統一に対する考え」を尋ねた質問には
 「一日もはやく必ずなされなければならない」(53%)が最も多く、
 大多数の子供たちが統一を願っていることが分かった。


この子供の感覚は
ある意味、今の韓国社会の雰囲気を
忠実に反映しているといっていいでしょう。

かつての日本における日教組のように
左翼系教員組合が跋扈している韓国。
この中で子供達は反米親北の教育を受けつつあるわけですが、
その成果がズバリ出たのが上記のアンケート結果ですね。

それ以外にも、階級史観に基づく教育や
社会を持つ者と持たざる者に分かち、
「権力=悪」「体制=悪」と教え込む左派教師たち。
こういう状況の中での学育は
必ずや数十年後の韓国に弊害をもたらすでしょう。
その頃には北朝鮮など存在しないでしょうが、
社会の上層が左派的価値観に染まる害は大きいです。

これは日本での日教組全盛時代の教育を受けた世代が
高位の地位を占めた時期を振り返れば分かると思います。
さらに政治家などはあの世代はトンチンカンな言動が多すぎです。
今の民主党のトップ3人を見れば一目瞭然ですね(笑)


さて、次の記事です。


◆前統一相、金正日と極秘裏に会った?

 ハンナラ党の鄭亨根最高委員は3日、
 「前統一部長官が最近、北朝鮮を訪問して、
 金正日総書記と極秘裏に会った」と主張した。

 鄭最高委員は最高委員会議でこのように明らかにして、
 「昨年、北核実験が実施された10月以後、北朝鮮を訪問して、
 最高指導者に会った前職統一部長官が
 『ハンナラ党が(次期大統領選挙で)政権をとれないように、
 北朝鮮が万全の対策を持っている』
 と直接発言をしたという」として、
 「今年の大統領選挙では、北朝鮮が類例なしに
 直接間接的に介入しようとするだろう」と語った。

 これに対して
 李鍾ソク前統一部長官は「事実でない」と否認した。

 楊昌錫統一部報道官は
 「10月以後、北朝鮮を訪問した前職統一部長官は
 朴在圭慶南大総長だけで、朴総長に直接確認した結果、
 金総書記に会った事実はないと確認された」として、
 「事実でない内容が頻繁に誇張されたり
 大きくなって広く知られるのは決して望ましくない」と語った。

 尹勝容大統領府報道官兼広報首席も
 この日の定例ブリーフィングで「確認してみたが、
 そのような事実自体がないと把握されている」として、
 「常識的に金総書記が
 前職官に会ってくれるだろうか」と一蹴した。


この記事は興味深いですね。
はたしてガセか真実か?

もし事実だとして
金正日と会談した「前職統一部長官」とは誰なのか?
それらしい候補者が多すぎて絞りきれませんけど(笑)

昨日の記事にも書きましたが、

韓国と北朝鮮:春に南北首脳会談実施!?
 ・・情報が乱れ飛んでます

最近、韓国では南北首脳会談の情報が乱れ飛び、
政府や与党の重鎮たちからの
首脳会談に関する発言が多くなっています。

今日もそれに関するニュースが2つ流れました。

統一部長官「南北首脳会談、現政権で必ず開催を」 
 
「南北首脳会談の実現と成果を期待」金前大統領

いろいろときな臭い動きが
韓国と北朝鮮の水面下で行われていると思われますし、
前統一部長官の訪朝と会談も
事実であるならばその一環かもしれません。

この金正日との会談の情報を
野党ハンナラ党の鄭亨根委員は
どこから入手したかは分かりませんが、
うがった見方をするならば
南北首脳会談の阻止を狙う人物が
故意に流しているのかもしれませんね。

それは鄭亨根自身かもしれないし、
別な人物、別な勢力かもしれない。

いずれにせよ、
半島情勢は大きな曲がり角を迎えつつあり、
今は時勢の転換期に当たります。

この時期には様々な動きが起きていくでしょう。
様々な謀略と事件が頻発するでしょう。



メルマガ:モーニングコリア








このページのトップへ

韓国と北朝鮮:春に南北首脳会談実施!?・・情報が乱れ飛んでます


      nomu_1.jpg


李在禎長官「北朝鮮の貧困に同族としての責任」

 統一部の李在禎長官は2日、
 年間輸出額が3000億ドルに達する国として、
 世界10位の経済大国として、また同じ民族として、
 北朝鮮の貧困の責任を甘んじて受けるべきと強調した。
 同部全職員あての電子メールを通じて述べた。
  
 李長官は、北朝鮮の貧困問題が根本的に解決されない限り、
 朝鮮半島の安全保障は常に危険で、平和も保障されないとした上で、
 「北朝鮮は核兵器や核プログラムが
 北朝鮮の安全を保障するのではなく、
 南北間の和解と協力、そして共同繁栄を通じた貧困問題の解決が
 安全保障と安全を担保することを認識しなければならない」と述べ、
 北朝鮮に姿勢を改めるよう促した。
 人道問題である北朝鮮への食糧支援が必要だと強調するとともに、
 核実験で中断しているコメの支援が再開されるよう、
 北朝鮮に核廃棄を積極的に求めたものと受け止められる。

 対北朝鮮平和繁栄政策については、
 「南北間の幅広い交流協力の結果、
 核実験にもかかわらず国民が安定的に対応し、
 平和な対話の方法で対応するという幅広い理解が得られた」
 と評価した。

   (聯合ニュース)


この韓国の李統一相の発言、

  「北朝鮮の貧困に同民族として責任を持つ」

これが保守強硬派の人物の口から出た言葉なら、
韓国による北朝鮮の併呑と積極的な南北統一、
貧困に苦しむ北朝鮮人民の救済と金正日政権の打倒、
これを念頭に置いたものと解釈されるのでしょうが、
発言した人物が名うての親北派となれば話しは違ってきます。

どう見ても韓国による一方的な対北援助を意図する発言であり、
また、深読みするならば
昨年末から情報が飛び交い始めている、
南北首脳会談の実施を示唆する発言とも受け取れます。

実際問題、ここ一ヶ月ほど、
韓国の要人達からは南北首脳会談に関する発言が
チラホラと見られるようになりました。


◇10月31日:李鍾ソク前統一相

 「南北関係全般において
 南北首脳会談はとても有意義な手段だ」

◇12月6日:鄭東泳前ウリ党議長

 「北朝鮮への特使派遣と南北平和首脳会談開催の適期が来た。
 来年3~4月の会談開催が望ましい」

 「北朝鮮の核問題などを中国に押し付けたり
 米国に頼ってばかりはいられない」

 「北朝鮮もこの時期を逃せばさらに苦境に立たされることになり、
 南北平和統一の可能性もなくなる」

◇12月11日:李在禎統一相

 「南北首脳会談の実施は、
 2000年に行われた前回の会談時に南北首脳が合意した事項であり、
 盧武鉉大統領も何度か言及したことがある。
 南北間で常に存在し続けている懸案であり課題だ」

 「南北双方の首脳に与えられた責任であり課題だと考えるが、
 いつどのような形で行うかについては現段階では言えない」

◇1月1日:宋旻淳外交通商相

 「南北首脳会談のドアは常に開いている」

 「首脳会談が開催されれば、確かに南北問題、平和体制、
 北朝鮮の核問題の解決に役立つだろう。
 しかし会談を行うならば、その条件を整えなければならない。
 条件が整わない状態で単純に会談をするだけでは、
 お互いに利得がないこともあり得る」

◇1月2日:金大中前大統領

 「南北首脳会談の可能性が非常に大きくなったと思う」

 「盧武鉉大統領は金正日総書記のソウル訪問にこだわっていない。
 どこででも会うと言っている。
 問題は北朝鮮の態度だ。
 時間は経っているが約束したことなので、
 北朝鮮は首脳会談に応じるべきだ」


この一連の要人達の発言は
首脳会談の下準備が水面下で行われていることを
示唆してるように感じます。

また、野党ハンナラ党の鄭亨根議員も12月11日、

 「南北双方の実務者が海外で引き続き接触しつつ、
 首脳会談の具体的な議題、時期、場所などについて
 最終的な交渉を行っていると把握している。
 これは政府や情報部門の関係者から聞いた話だ」

 「(実施時期は)来年3月か4月頃になると聞いた」

と述べました。

私自身は北朝鮮の核実験と
それに伴う国際的な制裁推進の状況から
韓国が首脳会談を意図することはあり得ないと思ってましたが、
どうも読みが甘かったかもしれません。

盧武鉉政権は10%の低支持率で喘いでおり、
起死回生の大逆転として南北首脳会談を狙うのかもしれません。

また、「大逆転」とは逆の意味で、
盧武鉉は1月3日の新春懇談会の席上で
以下のように述べています。


 「国民の評価を
 きちんと受け止めたいという考えが以前はあったが、
 昨年それを完全にあきらめた。
 今年は(国民の視線を)気にせずに進んでいくのが良いと思う」

 「マスコミの評価は最初から期待していなかったので、
 どう出てこようと関係ない」

 「実際問題として、
 わたしに対する国民の支持や信頼感が低下していく一方だ。
 昨年はそれが上がるかと期待したが、特に変化もなかった。
 今年はそのような期待を抱かないほうがいいのではないかと思った」

 「唯一残っているのはわたし自身のプライドだ。」

 「こんな環境の下で4年間やってきたが、
 残る1年間でどんなハードルが待ち受けているだろうかというのが、
 今のわたしの心情だ。
 過去には及ばないと思うが、
 わたしに認められた合法的な権力を最後まで行使していきたい」


なんだか、やけっぱちになっているようで
非常に恐いんですが(笑)

残り一年の任期は
国民やマスコミの評価や支持率など全く気にせずに
自分の理想実現のために当てるということなのでしょうが、
これは非常に気になる発言です。

ノムたんが国民各層や国際世論の批判などどこ吹く風で
南北首脳会談に突っ走る気がしないでもありません。

ただ、実際問題、彼らも政治家ですから
外交は取引であることは熟知してると思います。

仮に南北首脳会談が開かれたとしても
一方的に北朝鮮に利する内容であれば
韓国世論のみならず、
国際社会の猛非難を浴びることは理解しているでしょう。

よって何らかの取引が必要になるでしょうが、
私はこの連中の通弊として
北朝鮮に甘い取引になるように思います。

  「核開発を停止する見返りに資金援助と食料援助」

  「将来の南北統一連邦推進への合意」

おそらく、こんなとこじゃないですかね。

で、「核開発停止」の具体的な手順は一切詰めずに
援助のみが先行する、と。
北朝鮮は実際に核開発を停止するなどは
あり得ないでしょうから。
いつもの詐術で口先だけでそう返答するでしょう。

これをやられると
現在の国際的な対北包囲網は
いっそう抜け穴が広がっていくでしょうし、
ハッキリ言えば、これは日米に対する利敵行為です。

韓国の保守系大手紙なども
ここのところ矢継ぎ早に
南北首脳会談を警戒する論評を載せています。

来春、南北首脳会談実施か
 大統領選向けのカードの可能性も

南北首脳会談を哀願する理由は何か

南北首脳会談での合意は守られたのか

李在禎長官の中途半端な対北支援論理

李統一部長官の発言は南北首脳会談の下準備か


さて、果たして春に南北首脳会談が実現するか否か?

去年の末あたりから韓国のみならず、日本の朝野においても
南北首脳会談の情報が乱れ飛び始めたのは、
これを潰そうとする勢力が
意図的に流しているのかもしれませんね。



関連資料リンク

宋外交部長官「南北首脳会談のドアは常に開いている」

「来年3~4月に南北首脳会談を」鄭東泳氏が促す

盧大統領「国民の評価気にせず、最後まで権力を行使」








このページのトップへ

韓国:与党ウリ党は分裂へ・・混乱の政局

先日、韓国の盧武鉉大統領の「大放言」を記事にしましたが、

盧武鉉:物議をかもす年末の大放言・・朝鮮日報曰く
  「単語一つ一つが想像を絶する毒気を放っていた」


今日はこれの続編です。


韓国:与党分裂へ 盧大統領と「決別」し新党結成

 韓国の与党、開かれたウリ党の金槿泰議長(党首)は28日、
 鄭東泳前議長とソウル市内で会談し、
 来年2月の党大会で新党結成を決議することを確認した。
 来年12月の大統領選をにらみ、与党内2大派閥の領袖である両氏が
 新党結成に反対してきた盧武鉉大統領と
 たもとを分かつ方針を決めたもので、
 韓国メディアは「盧大統領との政治的決別」(文化日報)と報じている。
 
 両氏は全羅道(韓国南西部)を支持基盤とするため、
 盧大統領は「新党は地域政党にすぎない」と反発していた。
 ウリ党議員141人のうち
 両氏の派閥の勢力は100人を超えるとみられ、
 党分裂は避けられない情勢だ。
 
 両氏は28日の会談で「(新党は)誰の影響も受けず、
 自律的、独立的に結成する」との原則を確認、
 盧大統領の干渉を拒否する方針を明らかにした。

 次期大統領選をめぐっては
 野党第1党のハンナラ党では李明博前ソウル市長ら4人が
 予備選への出馬を表明したが、
 ウリ党は候補を絞れず、出遅れている。
 27日に開かれたウリ党国会議員による討論会では、
 支持率10%台のウリ党から候補者を出すよりも
 「新党結成で出直すべきだ」との意見が大勢を占めた。

   (毎日新聞)


盧武鉉の支持率は低下の一途を辿り、
もはや歯止めが効かない状態となっています。
この状態では10%を切るのも時間の問題でしょう。

さらに先日の盧武鉉の大放言は
韓国国民を唖然とさせ、
悪し様に罵られた軍部とそのOBたちは猛反発しています。

「軍隊は若者を腐らせる」
 韓国大統領の冒涜発言に軍OBら猛反発

盧武鉉のよき理解者である左翼紙「ハンギョレ新聞」ですら、
この放言を批判しています。


◇発言を抑制できない大統領
 
 盧大統領の発言には品格が備わっていない表現と
 抑制できないままの言葉が多いのは事実だ。
 「出し抜けにやってくるやつ」などの表現は
 大統領が公で口にするには不適切だ。
 演説の途中でこぶしを振り回すなどの姿をみせるのもそうだ。
 大統領も自然人として積もるうっぷんと感情があるだろうが、
 これを抑制することを知るべきだ。
 大統領が「匹夫(道理に暗い者)」のようではだめだ。

 自らが任命した首相の実名を挙げて
 「失敗した人事」と述べたのも理解しがたいことだ。
 自分の顔につばをはくのも同然であり、政治的にも正しくない。
 退陣が近づく現職大統領が、
 来年の大統領選への出馬を夢見ている立候補予定者の
 良し悪しを言うこと自体が現実の政治への介入だ。
 一部では、政界再編成を批判しようと意図的に
 高建氏や金槿泰ウリ党議長、鄭東泳前議長らを
 罵倒しようとしたのではないかという見方もある。

 そうした意図は成功せず、孤立を招くだけだろう。
 盧大統領がなすべきことは与党への介入ではなく、
 不動産価格など庶民の生活を安定させ、
 北朝鮮の核問題などを解決することに努力することだ。
 残る任期の間に国民の痛みを和らげ、
 言葉ではなく実践する大統領となることを心から願う。

 一方、激しい言葉ととげとげしい表現などの形で
 すべてを攻撃するのも望ましくない。
 盧大統領が述べる内容は南北関係の平和と実用主義的接近、
 対外関係での自主性などだ。
 有事作戦統制権の返還に反対する前職予備役将校が
 大統領を非難した際にも、
 軍に対する冒とくだとか安保意識がないなどと
 大統領を罵倒したのは無責任な扇動といえよう。
 感情を抑えて、内容を討論すればいいのだ。

   (ハンギョレ新聞 2006/12/23)


ハンギョレ新聞はバリバリの左翼紙であり、
その論調は反米親北です。

盧武鉉は大統領就任当初から
保守系の大手三大新聞を目の敵にし、
自分と思想が似通っている複数の左翼紙を
新聞法という法律を作って資金援助しています。

韓国政府:左派マスコミに資金援助・・他山の石にあらず

まあ、時の政権が
こんなあからさまなことをやっていいのかと思いますが、
ハンギョレ新聞もこの新聞法によって資金援助を受けています。

いわばハンギョレにとっては
盧武鉉政権とは資金をくれる大旦那にあたるわけで、
それを批判するというの彼らにとっては苦渋の選択だったでしょう。

もはや味方である左翼紙にすら
見放されかけている盧武鉉政権です。


さて、冒頭のニュースに戻りますが、
この盧武鉉の支持率低下に
このままでは共倒れになりかねないと
与党ウリ党の中で分裂の動きが起きています。

その中心メンバーは
ウリ党の党首である金槿泰と前党首の鄭東泳です。

この2名は共に大派閥の領袖でもあり、
来年2月の党大会を機にウリ党を離脱し、
野党民主党と合同して新党を結成することを目論んでいます。

盧武鉉はこの動きを猛批判してますが、
ウリ党分裂の動きはほぼ確定といっていい情勢になっています。

ちなみに、この2名の領袖、金槿泰と鄭東泳ですが、
彼らも盧武鉉政権を支え続けてきた左派政治家であり、
反米・親北朝鮮の姿勢で共通しています。

まず、金槿泰について書いておきますと、
彼は左派学生運動の指導者で逮捕歴があります。
1974年の政府転覆を画策した民青学連事件で
投獄されています。

盧武鉉政権下では
2004年に保健福祉相に起用され、
2006年7月にウリ党の党首に選ばれました。

彼のエピソードを一つ載せておくと、
今年の10月に北朝鮮が核実験を行った後、
韓国政府が北朝鮮と合同で行っている、
「開城工業団地プロジェクト」が
北朝鮮に資金を与えるものと国際的に批判されました。

この時、金槿泰は
このプロジェクトを擁護するために北朝鮮入りし、
開城団地を熱心に視察するパフォーマンスを見せました。

さらによせばいいのに
その日の昼食の際に、彼は団地内で行われた歓迎の宴会で
北朝鮮労働者の女性とダンスに興じ、
この写真がマスコミに流れて猛批判を浴びました。

200610210000231insert_1.jpg


これがその時の写真ですが、
この笑いながら踊っているおじさんが金槿泰です。

世界が北の核実験直後で殺気立っている時に
こういう軽薄な行動を取り、
私などはアホかと思ったものです。

次に、鄭東泳ですが、
人気テレビ・キャスターの出身で、
いわゆる「386世代」のスター的な左派論客であり、
ウリ党の客寄せパンダのような存在です。
彼も左派活動で拘禁3カ月の逮捕歴があります。

鄭東泳は盧武鉉のブレーンとなり
2004年1月のウリ党創設時に初代党首に選ばれます。

ところが同年4月の総選挙の際に

  「未来は二十代、三十代の舞台」

  「今度の選挙では六十歳以上は
  (投票日に)家で休んでいてかまわない」

と発言して問題となり、党首を辞任しました。

ウリ党は若年層の支持率が高く、
逆に野党ハンナラ党が高齢者が支持層のため、
思わず本音を漏らして大問題となったわけです。

その後、2004年7月の内閣改造で統一相に起用され、
2005年2月に北朝鮮が核保有宣言をした時には

  「これは公式宣言ではなく“核保有の公式主張”であり、
  北朝鮮を核保有国家と認めるのは早急だ」

などと述べ、
核保有宣言はあくまでも対米交渉戦術に過ぎないと言い張り、
世界の失笑を買いました。

2005年10月に金正日の側近である、
北朝鮮の延亨黙国防委員会副委員長が死亡した時には、
韓国史上初めて北朝鮮要人の死去に際して
公式の弔電を送りました。

この統一相時代の鄭東泳は親北のエピソードが一杯で
全て書こうとするとキリがないくらいです。

まあ、金槿泰と鄭東泳はこういう人物です。
彼らが与党を分裂させて新党を作ったところで、
ウリ党まがいの左派新党がもう一つ出来るだけのことです。


さて、盧武鉉の任期もあと一年ですが、
政権の支持率低下と統制力の弱体化の動きは止めようがなく、
来年の韓国の政局は大揺れに揺れると思います。

政局が揺れれば政治の施策自体が安定するはずもなく、
韓国の国政は末期症状を呈するものと思われます。

その動きは新年早々から始まるでしょう。


     ◇       ◇


今年の当ブログの更新はこれが最後となります。
新年は2日か3日からの更新を予定しています。

皆様、今年は私のつたない文章にお付き合いいただき、
ありがとうございました。
来年こそはもうちょっと更新の速度を上げるように
努力したいと思ってます(笑)

では、よいお年を (^_^)ノ



関連資料リンク

踊る与党議長:党内の反対押し切って訪朝した末トラブル

「過去史専門」与党ウリ党が掲げる「未来」の看板

与党報道官「韓国軍の元幹部には独裁政権の手先がいる」


関連過去記事

盧武鉉:物議をかもす年末の大放言・・朝鮮日報曰く
  「単語一つ一つが想像を絶する毒気を放っていた」


韓国:末期症状の盧武鉉政権・・任期発言と与党分裂の動き

「朝鮮戦争は内戦」盧武鉉発言に韓国保守層が猛反発
 ・・その思想的背景とは?

韓国新統一相:李在禎・・極左と親北の「アマチュア長官」

韓国:386スパイ事件・・北朝鮮の対南工作と386世代







このページのトップへ

盧武鉉:物議をかもす年末の大放言・・朝鮮日報曰く「単語一つ一つが想像を絶する毒気を放っていた」


    200612240000092insert_2.jpg


今年も残りあとわずかですが、
韓国では盧武鉉がまたしても大放言をぶちかまし、
例によって保守系マスコミがさんざんに噛みついてるようです。

この聖なる夜にノムたんの言行を書くなど実に寂しい限りですが、
まあ、そんな個人的な感慨はともかくとして
12月21日のソウル市内ホテルでの盧武鉉演説を掲載しておきます。
かなり長いですが内容は強烈です。
今、こいつが韓国で物議をかもしています。

ソースは、朝鮮日報・中央日報・東亜日報・TBSなど。


 <北朝鮮のミサイルと核開発について>

 韓国の国民は、政府が四六時中、
 安全保障問題で騒ぎ続けなければ安心しないため、実に頭が痛い。

 北朝鮮は江原道北方のどこかで、
 あの咸境北道沖に向ってミサイルを打ち上げている。
 北朝鮮が韓国に向けてミサイルを発射しないのは明らかなのに・・・。

 緊急に安保常任会議を招集しようと言われたが
 「やめるように」と指示した。
 国民を驚かせなければならない理由がどこにあるのか。

  そのため、11時に関係閣僚の懇談会を開くことにしたのだ。
 懇談会であれ常任委員会であれ、午前5時の会議であれ
 午後11時の会議であれ、全く関係ない。
 「なぜ大騒ぎして国民を怯えさせなかったのか」と
 私をどれだけ責めこんだことか…。

 韓国の国防費は北朝鮮のそれを10倍以上上回っている。
 1、2年でもなく、
 この20年間あれだけの国防費を使っているのに、
 韓国の国防力が北朝鮮より弱いといったら、
 韓国の兵士らがその巨額の金を
 おやつ代として使い果たしたとでも言いたいのか。
 かつての国防長官らが騒いでいるが、その人々は職務遺棄だ。

  (金正日総書記に対して)
 あいつは完全に狂っていると言う人がいる。
 一方でまともな話をした人は、即座にバッシングにあう。
 これが大韓民国の現実だ。


 <米国について>

 米国で「大変なことが起きた」と騒ぐ人々は、
 「盧武鉉たたき」に参加している人たちだ。
 「番狂わせで身の程知らずな大統領が登場したので、
 思い知らせてやらないと」と考え、
 「韓米関係が悪化する、悪化する」と吹き込み続ければ、
 盧武鉉もおとなしくなるのではと思っているのだろう。
 同盟国がイカサマ賭博を仕組んで、自分を手なずけようとした。

 中国で昨年9月19日に共同文書を採択していたのに、
 その2、3日前に米財務省は
 マカオの銀行「バンコ・デルタ・アジア(BDA)」に設けられた、
 北朝鮮口座に対し凍結措置を取ってしまった。
 米国務省があらかじめ認知できずにいた、と考えることもでき、
 また悪く見れば、すでに事前に企んでいたものではないか、
 と考えることもできる。


 <韓米同盟と作戦統制権の移管について>

 (歴代の軍幹部は)自分の国、自分の軍隊の
 作戦統制すら担えないような軍隊にしておきながら、
 胸章をつけてやれ国防長官だ、
 参謀総長だと偉そうに振る舞ってきたのだろう。
 それでいて作戦統制権を回収してはならないと、
 群れて声明を出すとは、職務を放棄しているも同然だ。
 恥を知るべきだ。

 事情を知っているくせに知らないふりをしているのか、
 それとも本当に知らないから的外れな話をしているのか、
 とりあえず何でも盧武鉉のすることに反対しておけば
 正義だと考えているんじゃないんですか。
 これを機に揺さぶりをかけてやれと考えているだろう。
 『この馬の骨め』という具合に。

 米軍が『もう帰ります』と言うと、
 (国民が)みな発作を起こす国。

 米の2個師団が(後方支援から)外れただけで、
 みな死んでしまうかのように国民が大騒ぎする国。

 (国民がこんな調子では)
 たとえ誰が大統領や外交部長官になろうとも、
 韓国が米国側の当局者と対等に対話できるはずがない。

  米国は超大国だ。
 だが自主国家、独立国家としての面子は維持すべきだろう。
 米国の後ろに隠れて
 「兄貴、兄貴のパワーだけ信じるよ」としてばかりはいられない。
 一度は度胸を見せるべきじゃないか。


 <軍と徴兵制について>

 最近は少子化が進んだ。
 何年も軍隊に行って無駄に時間を過ごすのではなく、
 その期間に多くの活動をして早く結婚し、
 子供を生んだほうがいいだろう。
 徴兵制度は人間を腐らせる。


 <韓国の非寛容な歴史について>

 相手の意見が正しいこともあるし、
 わたしが違う可能性も認めなければならない。
 これは一言で寛容という言葉に集約できる。
 韓国では西学(天主教)の信者が数百人単位で弾圧にあって殺され、
 1866年には8000人もの人が犠牲となった。
 韓国の歴史は、そういう歴史なんです。


 <報道・マスコミについて>

 このところ妻と2日に1度は口げんかをする。
 妻が私に新聞を読めと言うんだ。
 新聞を読み終わった後、参謀らと話をすると、
 しょっちゅう話が食い違っている。
 結局、私が不正確な情報を得ていることに気付くようになる。
 最近は安全保障政策室の報告を先に受けた後、
 その次に新聞を参考としてまとめるシステムにしている。

  本当に間違っていることはないか、徹底的に調べるのだ。
 公務員らもぐっと気を引き締めなければならない。
 私が一番重視するのが「原則」だが、
 現在、国民に原則のない政府に認識されている。悲しい気持ちだ。


 <閣僚人事について>

 正常な精神状態の人ならば、
 (北朝鮮が)韓国への挑発的行為を行なうのは
 自殺行為も同然だという判断をせざるを得ない。
 安保問題は今後適切に管理していくというのが私の考え方だ。
 そう思わない人々が時々、われわれに「思想検証」を試みる。
 長官を指名し国会の聴聞会に出席させると
 「韓国戦争(1950~53年)が北朝鮮の侵攻によるものか、
 韓国の侵攻によるものか」と質問する。

  私が「韓国戦争が北朝鮮の侵攻によるものなのか、
 韓国の侵攻によるものなのかさえ分からない人」を
 長官に任命するほどの思考力しか持っていない大統領、
 という前提のもとの質問ではないか。
 非常に悔しく思う。
 私は正気だ。


 <支持率の低下について>

 世論調査の結果を見てみると、
 味方も敵も全部間違っていると非難している。
 本当に政治というものが難しいと思う。
 良心通り、信念通りにすれば、
 その度叩かれるのが政治なんだな、と思う。
 故郷の友達に一番すまなく思う。

  大統領作りのため票を集めてくれたのに、
 いまメチャクチャ叩かれているのだから。
 そうした苦情はあるものの、
 その人達の面子よりさらに重要なものが、
 私は国家の未来だと考えており、全部このまま進める考えだ。


以上です。

まあ、凄い内容です。
これをカメラが設置されている場所で
堂々と言ってのけたのだから盧武鉉も大した度胸です。
いや、度胸というより、すでにイっちゃってるのかもしれません。

この発言は12月21日午後の
ソウル・シェラトンウォーカーヒルホテルで開かれた、
「民主平和統一諮問会議常任委」でのものですが、
盧武鉉は興奮気味に、時に声を荒げ、手で演壇を叩き、
当初20分に予定されていた演説が1時間10分に伸びたそうです。

冒頭の写真はその時のもので
ノムたんがいかに興奮しきってるかが分かります。
(なにやら、若き日のビートたけしの漫談にも似た光景です)

当然ながら、この盧武鉉発言に
韓国の大手保守系マスコミは総反発し、
例によって朝鮮日報の批判が一番強烈でした。


 この時大統領がまくし立てた言葉を文章にしてみたところ、
 200字詰め原稿用紙で102枚にもなった。
 驚くべきはその分量ではない。
 単語一つ一つが想像を絶する毒気を放っていた。

 大統領は70分間にわたって国民をこき下ろし、
 先達たちをあざ笑い、軍をばかにして、大韓民国の歴史を侮辱し、
 自らが任命した前首相に責任をなすりつけ、
 同盟国に言いがかりをつけ、新聞を愚弄した。

 国民や歴代の指導者、韓国軍、大韓民国や同盟国、新聞が、
 次々と大統領の独善主義の犠牲となった。
 この無差別攻撃から無傷でいられたのは、
 盧大統領から「常識がある」と評価された、
 北朝鮮の金正日総書記しかいなかった。

 大統領は国民が自分のことを
 「これを機に揺さぶりをかけてやれ。この馬の骨め」
 と考えていると言う。
 国民はそんな言葉を口に出していったことはない。
 大統領が自分一人でそう思いこみ、
 その恨みを国民にぶつけているのだ。

 また大統領はこの日、「わたしの精神状態はまとも」と語った。
 「まともな精神状態」にあってもこれほどひどいなら、
 まともではない時はいかほどなのか。
 考えるだけでも恐ろしい。

 盧武鉉大統領の常識知らずのたわ言も、
 ついにここまできたのか。
 常識ある一般人には思いもつかないような言葉が
 国家の最高指導者の口から発せられるのを目の当たりにし、
 ショックを受けたという人々の声が続出している。

 *「盧大統領の精神状態はまとも」なのか(上)

 *「盧大統領の精神状態はまとも」なのか(下)

 *盧大統領「軍隊に行けば人間が腐る」


いやはや、この批判も凄いですね。

日本の首相がいくら馬鹿げたことをやっても
ここまでは罵られないと思います。

このノムたんの狂態は
所詮は他国人だから笑って見てられますが、
当の韓国人はたまったもんじゃないでしょうね。
正気な人間ほど悲憤慷慨するでしょう。









このページのトップへ

韓国:末期症状の盧武鉉政権・・任期発言と与党分裂の動き

イラク派遣部隊撤退:外交通商部は当惑…韓米対立か  
 
 先月18日の韓米首脳会談で、
 イラクに駐留している韓国軍「ザイトゥーン部隊」の
 派兵期限延長を約束してから2週間も経っていないというのに、
 韓国政府と与党は30日、
 来年末までにザイトゥーン部隊を撤退させることで合意した。
 これにより、韓米両国間の論争や対立が
 避けられなくなるものと思われる。
 戦時作戦統制権の韓国軍への移譲時期をめぐる韓米間の意見対立が
 いまだ終息していない状況にあって、
 韓米間での十分な事前協議もなされずに打ち出された、
 ザイトゥーン部隊の撤退が、
 韓米間の無用な対立を生みかねないというわけだ。

   (朝鮮日報)


この「ザイトゥーン部隊」というのは
韓国がイラクに派兵している2300名の工兵部隊のことで、
盧武鉉政権の成立当初に
対米関係の悪化を恐れた盧武鉉が
与党ウリ党や支持者達の反対を押し切る形で派遣したものです。

親米の小泉政権が
とうにサマウの陸自部隊を撤収させたのに対して、
あの左傾政権の韓国が
いまだにイラクに陸兵をウロウロさせていること自体が
この政権の外交能力の無さを物語っています。

で、今回、この部隊を撤退させることになったわけですが、
上記ニュースにあるように
二週間ほど前のAPECでのブッシュ大統領との首脳会談では
盧武鉉は「部隊規模は縮小するが、派兵期間は延長する」
と表明していたわけです。

まさに君子豹変す、というわけで
騙されたかっこうの米国はどう反応するのでしょうか?

他人事ながら
君ら、こんないい加減なことで大丈夫なのかと
説教の一つでも垂れたくなります。

この韓国政府の豹変は
政略的な悪辣な嘘と言うよりは、
この政権の統治能力の無さの表れです。

似たような事例をあげるならば、
中国に派兵していた昭和初期の日本政府で、
現地で中国軍と衝突が起きた際に、
東京の中央政府は「事変不拡大」を宣言しているにも関わらず、
現地軍が自らの思惑で軍事衝突を拡大していきました。

これが他国から見ると、

 日本政府の二枚舌

 狡猾な日本

との評判になってしまったわけですが、
実状は政府が隷下の組織を統制できてないわけです。
中央政府に威が無く、陸軍を統御できてなかったわけです。

盧武鉉政権も同じで、
ここ半年間の支持率の急落と内政外交全般での無能ぶりに、
各政府機関や与党に対する盧武鉉の制御が利かなくなっています。
ほとんどバラバラに動いており、
政権がこれに引きずられるか、
しぶしぶと追認しているフシがあります。
ただし、盧武鉉はこの事実を認めないでしょうけどね。

今、盧武鉉政権は末期状態の感があります。

以下、ここ2週間ほどの韓国の政情を
時系列で記載しておきますと、


11月24日

 ◇「疑惑の北朝鮮船舶が領海を通過」との情報機関の報告に
  韓国政府は無反応だったの報道

   韓国の情報機関、国家情報院が
   領海を通過する北朝鮮の不審船舶20隻を
   関係部署に通知したが、韓国政府は無反応だったとのこと。

11月26日
 
 ◇盧大統領、与野党・政府の政治交渉会議を提案。
   
   盧武鉉は、国会の膠着状態の打開のため、
   政府と与野党代表が参加する
   「与・野・青(青瓦台)政治交渉会議」を構成することを提案。

11月27日

 ◇国家情報院と統一省が「北朝鮮不審船舶通知」で衝突

   国家情報院が済州海峡を通過する北朝鮮の不審船舶20隻を
   関係部署に通知したと明らかにしたことに対して、
   韓国統一省は「通報を受けていない」と反論。
   両者の主張は泥仕合に。

 ◇与党議長、大統領府の招請を拒否

   与党ウリ党の金槿泰議長が
   大統領府が与党との事前調整なしに
   政策を連発していることと、
   自身の大統領面談要請を何度も無視されたことに怒り、
   盧武鉉からの呼び出しを拒否した。

   韓国のマスコミは
   「党・青(青瓦台)全面戦争勃発」と報道

 ◇盧武鉉、憲法裁判所長候補者の指名を撤回

   盧武鉉は、憲法裁判所長の候補者、
   全孝淑に対する任命同意案を撤回した。

   全孝淑は一昨年、
   盧大統領が推進する首都移転構想に対する違憲判断に
   九人の裁判官中、ただ一人反対し、
   盧大統領の構想を支持した人物で、
   あからさまな偏向人事。

   この人事に対して野党ハンナラ党が猛反発し、
   与党ウリ党は国会運営に支障をきたすことを恐れ、
   人事案を撤回し、指名撤回を大統領に要請した。

11月28日

 ◇盧武鉉、任期途中の退任をほのめかす。

   盧武鉉は閣議で、
   前日の憲法裁判所長候補者の指名撤回に関して発言。

   「屈服でしょう。
   現実的に状況が屈服せざるを得ない状況になったため、
   大統領が屈服しました」

   「任期を最後まで全うできない、
   最初の大統領にならないことを望む」

   と語った。
   これに韓国世論は騒然となった。

11月29日

 ◇与党の分裂の兆しが表面化、親盧派VS反盧派

   盧武鉉の任期発言により、
   与党内の反盧派議員は盧武鉉に見切りをつけはじめる。

   反盧派は、野党民主党との新党結成を模索。
   親盧派はこれに強く反発。

   ちなみに与党ウリ党議員は139人。

11月30日

 ◇盧武鉉「ウリ党を守る」と宣言 

   盧武鉉は側近らとの会合の席で、
   「私は新党に反対する。言葉では新党だが、
   実際は地域党を作ろうということであるためだ。
   私は党を守る」と発言。
   反盧派との亀裂が鮮明に。

 ◇野党民主党、盧武鉉発言に反発
  
   盧武鉉の「新党は地域党」発言に
   一方の当事者である民主党が
   「新党のどこが地域党なのか?」と反発。

   ちなみに盧武鉉はもともとは民主党の出身。

 ◇野党ハンナラ党が盧武鉉に苦言

   野党ハンナラ党の報道官が
   「盧大統領と与党間の新党論争は
   一言でいって見るに耐えない」
   「大統領の賢明な行動を期待する」と苦言を呈す。


以上です。

まあ、ご覧になっていただければ分かるとおり、
韓国の政情は混迷を深めており、
盧武鉉の任期発言と与党ウリ党の分裂が
政局の焦点となっています。

さらに支持率は依然降下中であり、
この状態では10%を切るのも時間の問題でしょう。

ちなみに与党ウリ党の支持率も盧武鉉に釣られて急降下しており、
先日の世論調査では8.8%となっています。
まさに型破りの支持率です(笑)

与党支持率、2週連続で1ケタ台に

ウリ党議員たちはこれに危機感をかられ、
盧武鉉に批判的なグループが党と大統領に見切りをつけ、
新党結成を模索しているわけです。

彼らにしてみれば
低支持率に喘ぐ大統領を抱えたまま、
来年の大統領選や自らの選挙戦を戦うのは
あまりにも負担が大きすぎるのでしょうね。

まさに政権は末期状態であり、
これでは政府の各部局や与党議員たちが
盧武鉉の言うことを聞かなくなるのも無理もありません。

半島の北側では
核実験で北朝鮮が各国から制裁をくらっており、
その国家体制は崩壊のふちにさらされています。

一方の南側はこの大事な時期にこの始末であり、
こういう貧乏神のような政権をいだいたことは
韓国にとって大いに不幸と言うべきでしょう。



関連資料リンク

盧大統領発言:新党結成派と親盧派の激突が不可避に

盧大統領「統合新党に反対」

大統領任期発言:秘書官ら「盧大統領は燃え尽き状態」

大統領任期発言:与党内で不満爆発「国政から手を引け」


関連過去記事

「朝鮮戦争は内戦」盧武鉉発言に韓国保守層が猛反発
 ・・その思想的背景とは?

韓国新統一相:李在禎・・極左と親北の「アマチュア長官」

韓国:386スパイ事件・・北朝鮮の対南工作と386世代







このページのトップへ

「朝鮮戦争は内戦」盧武鉉発言に韓国保守層が猛反発・・その思想的背景とは?

ちょっと気になったんで
もう一発、韓国ものを書いておきます。


盧武鉉大統領「朝鮮戦争は内戦」に批判集中
 北朝鮮の歴史観そのもの

 韓国の盧武鉉大統領が、
 北朝鮮による南侵の朝鮮戦争(1950~53年)を「内戦」と表現、
 世論の批判を浴びている。
 朝鮮戦争イコール内戦、あるいは南朝鮮解放戦争-というのは
 北朝鮮の歴史観そのもの。

 青瓦台(大統領府)は
 「同じ民族の戦争という意味だった」などと弁明しているが、
 メディアは「青瓦台も大統領も歴史の勉強をもう一度すべきだ」
 (韓国紙「中央日報」22日社説)などと、
 大統領の歴史認識そのものを問題視している。
 
 この発言は盧大統領が20日、
 アジア太平洋経済協力会議(APEC)の帰途に訪問した、
 カンボジアのプノンペンで、在住韓国人との懇談の席上、
 「われわれは昔、植民地支配を受け、
 内戦も行うなど波乱も経験したが、大統領になってみると、
 今ではたくさんの国を支援している」などと述べたもの。

 韓国では「朝鮮戦争は祖国解放戦争」と主張し
 北朝鮮を賛美していた大学教授が今春、
 国家保安法(スパイ取締法)で有罪になったが、
 「朝鮮戦争は内戦」も彼ら親北派の歴史観で
 「米国が介入しなければ戦争は1カ月で終わった」
 「悪いのは米国」などという親北反米の典型的な主張だ。
 だが、今回は大統領の発言だけに世間に与えた衝撃は大きく、
 反発が広がっている。

   (iza!)


この「内戦」という表現が
何故、こうも問題となっているのか?
日本人には分かりづらい部分があると思います。

朝鮮戦争では米軍やら中国軍やらも戦ったが、
基本的に韓国と北朝鮮の戦いなんだから
同民族同士の争いというわけで
「内戦」って言ったって問題ないじゃないか?と。

ここらへんを説明するのはややこしいのですが
簡単に書いておきますと、
もともと朝鮮戦争に関しては、
韓国は「北朝鮮軍の奇襲攻撃で始まった」と言い、
北朝鮮は「韓国軍が侵攻してきたので押し返した」と主張し、
戦争勃発の経緯に関しては双方の主張は食い違ってました。

実際は北朝鮮の侵攻から始まったわけですが、
北朝鮮は自分から仕掛けたことを
頑として認めようとはしなかったわけです。
これは今も同様です。

これを受けて韓国内だけではなく
全世界の左派連中は、
「韓国からの攻撃が原因!」と言い続けてきたわけです。

ところが、これがソ連崩壊で覆りました。
ソ連時代の政府秘密文書が続々と公開され、
スターリンと金日成との間の秘密書簡などから、
意図的に北朝鮮が奇襲攻撃を仕掛けて南侵したということが
ハッキリと文書で証明されたわけです。

それでも北朝鮮自身は
「そんな文書なんて捏造ニダ」と否定しますが、
韓国や世界の左派連中はさすがにそこまでは言い切れません。

で、そこから連中のひねり出した史観は、

  朝鮮戦争とは朝鮮内の階級闘争の延長形

  もともと朝鮮内でくすぶっていた社会階級の対立が
  戦争という形をとって表れたもの。

  だから、何年何月に突如として始まったものではなく、
  北朝鮮軍の侵攻などはその中の一部でしかない。

  よって、朝鮮戦争とは
  朝鮮内の闘争であり、これは「内戦」である。

  民族同士の「内戦」であるにもかかわらず、
  米国などが介入することにより、
  惨禍は大きくなり、民族の分断は固定されてしまった。

こういう内容なんですね。

つまり「内戦」という言葉を多用することにより、
北朝鮮からの侵略戦争という事実をぼかそうとし、
さらに、その「内戦」に
外国である米国が介入することにより
戦争は拡大され、民族分断の悲劇を生んだ。
あの戦争に米国が介入してなければ
朝鮮半島は速やかに統一されたのに・・という理屈です。

というわけで「朝鮮戦争は内戦!」という表現には
こういう特異な歴史観の背景があり、
左派が好んで主張する言辞なんですね。

国際的には
修正主義派と呼ばれる連中がこの手の主張を繰り返しており、
「現代朝鮮の歴史」「朝鮮戦争の起源」を書いた、
ブルース・カミングスなんかが著名ですし、
韓国内では、ニュース中にもあるように

  「六・二五戦争(朝鮮戦争)は
  統一戦争でありながら同時に内戦だった。
  すなわち、身内の争いであり、
  北朝鮮の指導部が試みた統一戦争だった」

と発言し、国家保安法違反で逮捕された、
姜禎求・東国大教授などが有名どころです。

ちなみに、この姜禎求の逮捕の際には、
盧武鉉は法相を通じて
検察総長に不拘束捜査を命じる指揮権を発動して
姜禎求の身柄を守ろうとしまして、
当時の検察総長が抗議の辞任を行うという事態にまで発展しました。

まあ、盧武鉉が「朝鮮戦争は内戦」と思わず口走り、
これに韓国の保守層が猛反発している背景には
こういう思想的なものがあるわけです。

日本でいえば
「闘争!」とか「階級の矛盾」とか言ってる連中に
ろくな人間がいないのと同様です。



関連過去記事

韓国新統一相:李在禎・・極左と親北の「アマチュア長官」









このページのトップへ

韓国新統一相:李在禎・・極左と親北の「アマチュア長官」

「拉致、事実かどうか…」韓国新統一相、親北ぶりに不安

 「朝鮮戦争が北の侵略戦争だったかどうか言えない」
 「北による外国人拉致など事実かどうかは判断できない」
 
 韓国で盧武鉉大統領によって
 新しい統一相に指名された李在禎氏(62)が、
 国会の人事聴聞会であまりにも“親・北朝鮮”的な姿勢を見せ
 問題になっている。
 ハンナラ党など野党陣営は
 「南北関係を担当する統一相にはふさわしくない人物」として
 正式任命には反対しているが、
 盧大統領はそのまま任命強行の方針だ。

 李氏は神学博士号を持つ英国聖公会系の牧師出身。
 左派・親北のキリスト教反政府活動家として知られ国会議員も務めた。
 盧大統領当選に功績があり、先の内閣改造で統一相に起用され
 保守派などから強い懸念の声が上がっていた。

 李氏は国会聴聞会で「金日成をどう評価するか?」と聞かれ
 「(評価は)歴史がやることだが
 歴史的に(まだ)整理されていない」と回答を避け、
 「朝鮮戦争は北による侵略と思うか?」
 との質問にもしばらく沈黙した後、
 「自分がここで言うのは適切でない」と述べた。

 質問者が「北を非難したくないというのは分かるが、
 歴史的事実には明確な認識が必要だ」とさらに追及したため
 やっと「南侵という事実はすでに規定されている」としぶしぶ答えた。

 また「スパイ事件やドル偽造、麻薬密売など
 北朝鮮による国際的な不法行為が拡散しているが」との質問に対しては
 「確証がない」と述べ、
 「北では拷問、公開処刑、女性の人権侵害、
 外国人拉致なども起きているが…」という質問に対しても
 「民主化された国でも似たようなことがある。
 そうしたことは検証する方法がないので
 事実かどうか判断することはできない」と答えた。

   (iza!)


北朝鮮の核実験を受けて
さしもの盧武鉉政権も親北姿勢の迷妄から醒めるだろうとの
一部観測もありましたが、
このニュースを見てると全くあり得なさそうです。

もともと盧武鉉という人物は、
まあ、誉める気など毛頭ないのですが、
どちらかというと名利にこだわるタイプではなく、
思想家的な空想左翼です。
実利よりも脳内妄想を重んじるタイプです。

大統領になる前も
何度も国会議員選挙に出て落選を繰り返してますが、
その時も負けると分かっていて
あえて強敵候補者に挑みかかる選挙を何回か行っています。

まあ、こういうドンキホーテ的な部分が
一部国民から人気を得て、
それが大統領当選につながった伏線があるわけです。

ですから、北の核実験によって
それまでの親北姿勢を猛非難され、
奈落の底にように支持率が急降下しても、
この人物は自分の「思想」を捨てないわけです。
決して実利優先の器用なタイプではありません。

私はこの人物の性格などを見てると、
どこかで政権を投げ出すのではないかと思っています。
「ああ、もうや~めた」みたいな感じで。
そういう淡泊な部分があるように思いますね。


さて、上記ニュースの「李在禎」氏。
今や日本の社民党ですら
ここまで極端な歴史評価をする人はいないでしょう。
その意味では「極左」に分類すべき人でしょう。

では、簡単にこの人物の略歴を書いておきます。

李在禎。
1944年、忠清北道生鎮川市出身。
ソウル大学院宗教学科修了。
韓国聖公会大総長。
2000年の総選挙で新千年民主党から出馬し当選。
04年10月から民主平和統一諮問会議首席副議長。

ニュース中にもあるように
韓国のキリスト教会の出身であり、
かつてバリバリの反政府活動の闘士でした。

国会議員当選後もその左傾姿勢に変化はなく、
日本絡みでいうと
2002年に愛媛県立中高一貫教育校3校で
「つくる会」の歴史教科書が採択された時に
韓国の左派国会議員連中が連名で
愛媛県知事や教育委員らに採択中止要請文を送りつけ、
内政干渉丸出しの圧力をかけてきた一件がありましたが、
この時の20名の連名議員の中に李在禎も名を連ねています。

また、2003年6月に
日本で有事3法が可決された際には
「民族正義を建てる国会議員の会」という仰々しい名前で
李在禎以下の数十名の韓国国会議員らが
日本に対して抗議声明を発表したこともあります。

  我が会は、今回の法案通過が
  まさに戦争国家化のための具体的行動であると見なし、
  今後、日本の戦争国家化への企てに対して
  全面的で強力な対応に乗り出すことを明らかにする。

  我が会は、特に「兆候」のみでもって
  戦争ができるようにした有事3法案によって、
  朝鮮半島での戦争の危険が一層高まったという点に注目し、
  有事3法を我が民族の生存に影響を与える一級事案と規定し、
  その廃棄のためにあらゆる可能な手段を動員し
  対応するだろうことをもう一度明らかにしておく。

まあ、こんな左派丸出しの
頭の中身を疑いたくなるような内容の声明で、
そんな暇があるのなら
北朝鮮の「先軍政治」でも批判しろよと言いたくなります。

この李在禎は金大中政権時代から、
逮捕された北朝鮮のスパイ達や反政府活動家の釈放を強く訴え、
その言動は物議をかもしてきました。

また、日本の嫌韓派お馴染みの
例の「ロバート・キム」事件の時も
他の国会議員と「ロバート・キム釈放委員会」などを作って、
米政府相手に赦免運動を繰り広げました。

まあ、こんな人物です。
それが対北政策を統括する統一省長官に内定ですから、
もはやこの国の親北体質は
救いようがないと言っていいでしょう。

盧武鉉は、政治家としての能力よりも
その人物の思想で大臣を選抜してますから、
昔はどこそこの活動家だったとか、
反政府運動で何回も投獄されたとか、
こんな人間ばっかりが集っています。
ある意味、「アマチュア政権」と言っていいでしょうね。

こういう政権をいただく韓国国民は不幸ですが、
これも民主主義で自分らが選んだわけですから、
自業自得としかいいようがありません。
日本も他山の石として自戒しましょう。

さて、最後にこれは余談になりますが、
李在禎に限らず、韓国や日本のキリスト教界から
この種の激烈な左派が生まれてくるのは興味深いですね。
無神論を奉じ、宗教弾圧を行う共産主義国家こそ、
彼らの大敵のような気がするんですが・・。



関連過去記事

韓国:386スパイ事件・・北朝鮮の対南工作と386世代

韓国政界大揺れのスパイ事件
 ・・盧武鉉政権の弱体化と防諜機関の復活

韓国:李鍾ソク統一相が辞意表明
 ・・谷間の時代の「親北タリバン」

韓国:親北・革命活動家に名誉回復と補償金
 ・・泥棒が民主化闘士に

韓国女性首相:靖国妄言と左派活動家の履歴


関連過去記事(本店ブログ)

盧武鉉政権:誕生前夜 その1・・国家の岐路








このページのトップへ

FC2Ad

プロフィール

ケイ

Author:ケイ
憂国と好奇心の30代男

マイブログ・メルマガ

 待避禁止!

 宇宙開発ニュース β版

 メルマガ:古今東西の名言

サイトマップ

 過去記事一覧

 過去記事一覧(本店ブログ)

最近の記事

カテゴリー

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索

RSSフィード

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。