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加藤紘一・山崎拓:韓国での安倍政権批判


     katouyamazaki.jpg


今日はボリビアかダルフール情勢について書こうと思ってたのですが、
このニュースを見まして頭にきました。

訪韓中の加藤紘一と山崎拓のニュースです。


日本の拉致優先を批判=韓国外相が加藤氏に

 韓国訪問中の自民党の加藤紘一元幹事長と山崎拓前副総裁は1日、
 宋旻淳外交通商相と会談した。
 宋外相は北朝鮮による日本人拉致問題について
 「北朝鮮を話し合いの場に出させてから
 拉致問題を解決していくことが大事だ。
 日本は『拉致問題の解決なくして他の問題は解決しない』と言うが、
 (核問題の)解決にはならない」と述べ、
 拉致問題を優先する日本政府の姿勢を批判した。

   (時事通信)


加藤・山崎両名は
大統領候補の李明博・前ソウル市長や宋旻淳外相と会談したようですが、
いろいろな報道を総合すると、
以下のような会話が飛び交ったそうです。


◇李明博・前ソウル市長

 「拉致問題で日本があまりに強い態度をとると、
 核問題解決に支障が出てくる。
 韓国にも拉致された人は多くいるが、
 それほど騒ぎ立てていない」
 
 「日本があまりにもナショナリズムが強いのではと
 近隣諸国が心配している」

 「日韓関係は過去の問題から
 さらに一段高い関係に高められなければならない」

◇宋旻淳外交通商相

 「日本は『拉致問題の解決なくして他の問題は解決しない』と言うが、
 (核問題の)解決にはならない」
 
 「拉致は人権問題。
 現実的な解決方法をよく考える必要がある」

 「北朝鮮を対話の場に着かせ
 各国が対北朝鮮関係の改善を話し合う過程で自然な形で解決できる」

 「(慰安婦問題に関して)
 われわれは過去を直視し未来に向かおうとしているが、
 そのようにできない場合があり残念に思う」

◇加藤紘一

 「拉致問題と核問題は分離して考えるべきで、
 連携させていては解決は難しい」

 「慰安婦問題は人権に関する問題で、
 韓国民の心を傷つけた問題であるだけに、
 安倍首相は米国ではなく、韓国に謝罪すべきだ」

 「首相の靖国神社参拝は不適切」

 「アジアの中で、日中韓がいいハーモニーの
 協力関係を維持することが大切だ」

◇山崎拓

 「核問題が解決すれば
 拉致問題も解決するという宋氏の考えに私も同じだ」


以上です。

私は何が嫌いといっても
外国に行って自国の批判をする政治家ほど嫌いなものはありません。

かつて社会党などが北京に行って
中国要人と自民党政権の批判をよくやってましたが、
あれほど見苦しい光景は無いと思ってました。

「外交は水際まで」
この原則を加藤・山崎両名は弁えてほしいものです。
いい歳した大人が、ガキみたいな振る舞いはやめてほしいものです。

韓国の李明博や宋旻淳は
日本の拉致問題に関する外交姿勢を「強硬すぎる」と批判し、
李明博に至っては
「韓国にも拉致された人は多くいるが、
それほど騒ぎ立てていない」などと言っています。

韓国の北朝鮮による拉致被害者は
判明しているだけでも480人に達しており、
これにプラスして朝鮮戦争の際に北朝鮮の捕虜となって
今でも虜囚となっている人が千人以上います。

韓国政府はこれらの自国民を救出するどころか、
各種の経済協力によって金政権を支えているわけです。

  「韓国にも拉致された人は多くいるが、
  それほど騒ぎ立てていない」

これは一国の政治家の発言とは思えませんね。
李明博は恥を知るべきでしょう。

「拉致問題と核問題は別個」などと言ってますが、
李や宗や加藤・山崎が好むような
援助と外交的譲歩によって北朝鮮の核放棄を促すという政策は
たんに北の術中にはまるだけのことです。

加藤・山崎両氏に外交的見識が無いのは
単に本人の無能に過ぎないわけですが、
外国に行って自国政府の批判を共に唱和するなどは
これは倫理観の問題です。

たとえば今、韓国では
日本海の表記を「東海」に変更せよと国際機関に働きかけてますが、

政府‘日本海’単独表記を強力阻止へ…失敗なら棄権票誘導

こういう件でこの両名は
韓国政府に抗議の一つでもしたのでしょうか?

他国の理不尽な振る舞いには目をつぶり、
自国政府の悪口を外国要人と唱和するなど
この二人は最低ですね。

無能で、かつ、倫理感が欠如している両名は、
政治家をやめて鶴岡と福岡に帰って
田んぼでも耕してればいいのです。






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大陸からの大気汚染が流入か?・・福岡県で10年ぶりに光化学スモッグ注意報


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全国版のニュースでは
何故か、ほとんど取り上げられてませんが、
昨日(4月26日)福岡県北九州市で
10年ぶりに「光化学スモッグ注意報」が発令されました。

近年の大気汚染浄化の努力により、
北九州市ではここ10年間、その種の警報は出されていませんでした。
中国大陸からの大気汚染流入が原因と見られています。


八幡西区・若松区にスモッグ注意報

 北九州市はきょう午後1時20分に、
 八幡西区と若松区を対象に光化学スモッグ注意報を発令しました。

 北九州市環境局によると、若松区にある観測所で、
 スモッグの原因となる汚染物質光化学オキシダントの濃度が
 0.122ppmと注意報の基準となる0.12ppmを超えました。

 気象条件などから濃度が高い状態が続く可能性があり、
 目やのどに刺激を受けるおそれもあるため、
 北九州市環境局は、なるべく自動車の使用をやめ、
 屋外に出ないよう呼びかけています。

 光化学オキシダントの監視体制は1984年からとられていますが、
 北九州市で光化学スモッグ注意報を発令するのは
 97年4月以来10年ぶり、2度目です。

   (RKB)


ついに来るべきものが来たかという感じです。

光化学スモッグとは
工場や自動車などから排出される窒素酸化物などが
太陽からの紫外線に反応して
身体に有害な光化学オキシデント濃度が高くなる状態で、
目や呼吸器への粘膜刺激、喘息発作などを引き起こします。

大気汚染の絶頂期だった70年代には
東京を中心として日本各地で警報が発令されていましたし、
今でも東京都は年に20日前後は注意報が出ています。

しかし、九州では
97年に福岡県で発令されて以降は全く途絶えてましたが、
昨年、10年ぶりに
これまた何故か、熊本・長崎両県で発令されました。

26日の北九州市では
光化学スモッグ生成の必須条件である太陽の光が弱まった夕方でも
一定の濃度を保ち続け、
注意報はようやく午後8時15分になってから解除されました。
この時刻に光化学オキシデント濃度が高いのは異常です。

また、同日午後には
ばい煙など皆無に近いはずの離島の壱岐島や五島列島でも
0.12ppmに近い数字が出ており、
これらのことを総合すると
どうやら大陸方面から汚染された空気が流入したことが
原因と推測されます。

全国紙や大手ニュースサイトは
この件をほとんど黙殺しているようですが、
これは見過ごすことの出来ない問題です。

国は早急にデータを集め、
中国からの大気汚染の流入が原因と断定できれば
かの国に猛抗議と対策を要求すべきです。

時が経つごとに
被害地域が拡大してからでは遅いです。


追記:本日(27日)は熊本県天草地方でも
   光化学スモッグ注意報が出たようです。
   同地方での注意報は観測史上、初めてとのこと。

   *天草に光化学スモッグ 県が注意報発令



関連資料リンク

光化学スモッグ発生のメカニズム





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空自の次期主力戦闘機選定・・F-22とロビー戦争


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次期主力戦闘機、米にF22の情報求める・防衛相表明
 
 久間章生防衛相は20日、日本経済新聞のインタビューで、
 来年夏の次期主力戦闘機(FX)選定に向けて
 米国に機種情報の提供を求める考えを明らかにした。

 米国は軍事的優位を保つため、
 最新鋭ステルス戦闘機F22Aラプターの輸出を禁じ、
 性能の詳細情報も明らかにしていない。
 防衛相の発言はF22購入への環境整備とみられ、
 総額1兆円とも見込まれるFX選定の行方に影響しそうだ。

 インタビューで防衛相はFX選定について
 「(候補機の)まず中身を知るために
 情報を開示してもらわなければならない。
 こちらの気持ちを米側に伝えたい」と述べた。
 30日にワシントンで会うゲーツ米国防長官に要請する。

   (日経新聞)


空自のFX(次期主力戦闘機)選定も大詰めを迎えてます。

久間防衛相が訪米して
米国にF-22の情報提供を求めるとのニュースですが、
まあ、ハッキリ言えば情報提供云々と言うよりも
米国に方針転換を求めて
日本に売却するよう要請しに行くんでしょうね。

おそらく月末の首相の訪米時にも
この件は話し合われると思います。

米国にしてみれば国家機密の塊のような戦闘機だけに、
「スパイ防止法を作って出直してこい!」と
言いたいとこなんでしょうが・・。

現在、空自のFX選定には
F/A-18・F-15FX・ユーロファイターなどが
候補機に上がっています。

ただ、今さらF-18やF-15でもないだろうと思うし、
ユーロファイターは欧州製で馴染みが無いし、
米国が開発中のF-35は間に合わないし、
是非ともFー22を売ってくれと言うのが防衛省の本音でしょう。

果たして久間防衛相や安倍総理の訪米後に
米国の態度に変化が出るや否や?

これに今、一番神経質になっているのが
他ならぬ中国です。

ここ数ヶ月が山場だと思いますが、
米政界内部で切った張ったのロビー戦争が展開されると思います。
中国としては日本がこの機種を保有するのは
是非とも避けたいことでしょうから。

中国が焦点を置いている台湾情勢。
日本がF-22を沖縄や九州に配備すれば
一気に航空戦力のバランスが傾いてしまいます。
彼らは日本のF-22導入をあの手この手で妨害するでしょう。

ここしばらくはワシントン発のF-22絡みの報道に
要注目だと思います。


さて、F-22と言えば
日本以外にもう一つの国が導入を熱望しています。
それはイスラエルです。

数日前に以下の報道が流れました。


イスラエル、米に最先端戦闘機要求・現地紙報道

 イスラエル政府が米政府に対し
 最新鋭の米国製戦闘機F22ラプターの売却を近く求めることがわかった。
 米国がイスラエルの反対を押して
 サウジアラビアに高性能武器を売却することの
 「見返り」としたい考えだ。
 エルサレム・ポスト紙が19日報じた。

 F22はレーダーに探知されにくいステルス性能に優れるが、
 最新鋭ゆえに2005年の運用開始以来米以外の国に売却されていない。
 イスラエルが導入できれば、
 核開発計画を進めるイランへの強いけん制力となる。

 世界最大の武器販売国家である米国は、
 サウジアラビアやペルシャ湾岸諸国へのミサイル売却を計画中。
 ただ、米ユダヤロビーの強い反対もあり、今月初めの売却を延期した。
 19日までイスラエルを訪問したゲーツ米国防長官は
 イスラエル政府幹部らに「引き続きイスラエルが
 アラブ諸国と軍事格差を維持できるよう支援する」と約束した。

   (日経新聞)


米国は1988年に制定した法律で
F-22の他国への売却を禁止しています。

日本やイスラエルがこれを覆すには
米国の法改正が必要となるわけですが、
ここは一つ、日本はイスラエルとタッグを組んで
チャイナロビーの妨害を排除しつつ、
熾烈なロビー工作を米政界に仕掛けてほしいものです。
米軍需産業界も日本側に加担するでしょう。



参考資料リンク

F-22 ラプター





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各国会議員:温家宝演説への感想


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先日の温家宝の国会演説ですが、
各国会議員の感想談話が産経新聞に載っていたので
引用しておきます。


◆温首相演説 百家争鳴 与野党議員談話

 12日に行われた中国の温家宝首相の国会演説に対し、
 与野党議員がさまざまな立場からコメントした。

 ■中川秀直自民党幹事長

 「対日関係重視の決意がひしひしと伝わる歴史的な演説だ。
 孫文や周恩来の日本人との親交に触れたことは意義深い。
 終戦時の中国人民の恨みを超えた人道精神を強調したことも
 中国指導部の歴史問題への姿勢を示すものだ。
 日本が国際社会で大きな役割を果たすことを望むとも述べた。
 まさに氷がとけた旅じゃないか」

 ■二階俊博自民党国対委員長

 「日中の良い関係を
 持続していく跳躍台にしたいという気持ちが表れた歴史的な演説だ。
 ほとばしるような情熱があった。
 立ち見が出るほど超満員で温首相も何度も手を振って応えた。
 ああいうことが一歩一歩氷をとかすのではないか。
 『歴史問題を忘れないでください』というのは当然で、
 われわれは忘れてはならない。
 凝り固まった考えではいつまでも交わることはない」

 ■加藤紘一元自民党幹事長

 「注意深くピシッと歴史問題を話したな。
 先の戦争は侵略行為だという認識を述べ、
 それは一部の軍国主義指導者によるものだったと。
 ある意味では安倍晋三首相が就任前に語っていた歴史観と
 正反対のことを遠慮なく述べた。
 今の安倍首相は方針変更してだいぶ良くなったが、
 まだ固まっていないので念を入れた感じだ。
 練りに練った演説だ」

 ■山崎拓元自民党副総裁

 「名前のとおり温かい論調で『風は吹けども山は動かず』と述べた。
 過去に不幸な歴史があったが、
 子々孫々にわたる日中友好は山のごとく動かないという趣旨だ。
 村山談話を引用し、『行動で示せ』と言ったことは、
 靖国問題への中国の考え方を示したと受け止めるべきだ」

 ■太田昭宏公明党代表

 「中国の基本的な考え方を率直に表現され、
 日中関係が極めて重要であることを日中両国民に訴えた良い演説だ。
 歴史問題では恨みではなく戦後の日本の営みを評価し、
 未来志向を打ち出した」

 ■鳩山由紀夫民主党幹事長

 「日中関係がよりよい方向に進んでいくことが期待できる。
 歴史問題でかなり長い話をし、
 実際の行動を求めたことを
 政府はきちんと受け止める度量を持つべきだ」

 ■古屋圭司衆院議員(自民)

 「国会演説で演説原稿が配られないのは異例だ。
 一部を読み飛ばしたのも意図的ではないか。
 軍事費を毎年増やし、人工衛星を打ち落としながら、
 発展途上国だから援助しろとはあまりにご都合主義だ」

 ■萩生田光一衆院議員(自民)

 「互恵関係と言うならばもう少しバランスよく発言すべきだ。
 少し恩着せがましい感じがしたね」

 ■稲田朋美衆院議員(自民)

 「『実際の行動で示せ』と靖国参拝自粛を求めたところで、
 みんなが拍手するのはおかしい。遺憾だ」

 ■長島昭久衆院議員(民主)

 「日本の文化の源流はわれわれにあり、
 不幸な出来事では中国が度量を示したと印象づけるのが狙いか。
 でも大国外交の風格はあった。
 わが国はこのままでは絶対勝てない。
 全身を緊張させオール・ジャパンで臨まなかったら
 勝ち抜くことは難しいと感じたね」

 ■渡辺周衆院議員(民主)

 「日本の発展は中国文化から始まり、
 長い友好の歴史は日本のせいで悪くなったと
 言外に言いたかったのではないか。
 穏やかながら中国の従来の主張が随所に織り込まれ、
 今も変わらぬ中国の強固な意思を感じた」

 ■中川昭一自民党政調会長

 「実務的で外交交渉みたいだな…」

 ■丹羽雄哉自民党総務会長

 「日中友好に配慮しながらも牽制球を随所にちりばめていた」

 ■町村信孝元外相

 「東シナ海の問題など懸案を1つ2つ前進させなければ、
 真の日中友好ではない」

   (産経新聞 2007/04/13)


解説不要ですね。

阿呆議員とそうじゃない議員の区別がついて助かります。



関連資料リンク

二階氏、温家宝首相の国会演説を提案 唐氏も前向き


関連過去記事

温家宝の来日と国会演説・・日本国の矜持は?





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温家宝の来日と国会演説・・日本国の矜持は?


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温首相が国会演説、歴史認識問題で苦言

 来日中の中国の温家宝首相は12日午前、
 中国の首相として初めて国会演説を行った。
 今回の来日を「氷を溶かす旅」と位置づける温首相は、
 演説の冒頭、「友情と協力のために貴国にきた」と強調した。
 日中戦略的互恵関係の構築の重要性をアピールする一方、
 歴史問題に相当の時間を割き、
 日本側の深い反省とおわびの態度を実際の行動で示すよう求めた。

   (iza!)


2004年1月、中国の胡錦涛主席がフランスを訪問し、
シラク大統領と会談しました。

仏政府は当時から異様に中国に肩入れしており、
シラクは台湾問題に関しても中国の立場を強く支持し、
またこの時、天安門事件以来継続していた、
対中武器禁輸の解除の可能性にも言及しました。

まさに和気あいあいの中仏首脳会談でしたが、
その後に行われたフランス下院での演説で
胡錦涛は大恥をかかされました。

なんと、出席した下院議員は577人中の約250人に過ぎず、
残りの半数以上の議員は
中国の人権弾圧に抗議してボイコットしたためです。

胡錦涛は中仏友好を訴える演説を
ガランと空席が目立つ仏下院で虚しく読み上げました。

ボイコットした仏議員達の主張は、

 「人権、自由の聖域である下院に独裁者を迎えるべきではない」

というものでした。

ひるがえって、今回の温家宝の来日と国会演説。
果たしてボイコットした議員はいるのでしょうか?

東シナ海の日中中間線付近で
日本側の抗議を無視してガスを採掘し続ける中国。
また、2年前の中国での反日暴動では
温家宝は「全ての責任は日本側にある」と自国の暴徒を庇い、
日本に罪をなすりつけ、当然の如く謝罪の一つもしていません。

また、中国国内では人権が弾圧され、
自由と民主主義を国是とする日本とは対極的な状況にあります。

まあ、外交ってのは
腹の中では「この野郎!」と思っていても
握手をしなければいけない時もあります。
よって安倍首相が言うべき事は言いつつも
それなりに中国との友好関係を維持するのは良しとしましょう。

ただし、温家宝が国会で演説するならば
ましてや歴史問題を持ち出して得意顔に語ろうとするならば、
議員の何割かはボイコットしてほしいものです。

全員がボイコットする必要はありません。
外交ですから茶番だろうが拍手する人数も一定数は必要ですが、
「日本人として、あんな男の演説など聞けるかよ」と
退席する議員もいてほしいものです。

それが日本国としての矜持ではありませんか。






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慰安婦問題:低レベルの中央大教授とニューヨークタイムズ


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外出しようと思ったのですが、
こんなニュースが目についたので
呆れつつ書いておきます。


慰安婦問題 米紙、吉見教授の見解掲載 保守派の反発強調

 3月31日付の米紙ニューヨーク・タイムズは東京発で、
 従軍慰安婦に対する旧日本軍の関与を指摘してきた、
 吉見義明・中央大教授(日本現代史)のインタビューを伝え、
 安倍晋三首相を筆頭とする保守派が
 教授の見解の否定に躍起になってきたとする記事を、
 国際面の1ページを使って掲載した。
 
 記事は、吉見教授が1992年、
 防衛庁(当時)保管の従軍慰安婦に関する「決定的」資料を発掘し、
 それが93年の河野洋平官房長官談話につながったと紹介。
 従軍慰安婦は「旧日本軍が主導的に創設、維持、拡大したシステムで、
 結果として(女性の)人権を侵害した」との教授の見解を伝えた。
 
 その上で、従軍慰安婦問題は、
 資料発掘によって論争に終止符が打たれるとみられたのに、
 安倍氏に先導された若い民族主義者の政治家らが反発、
 河野談話の撤回に向けたロビー活動を行ったと報じた。

   (iza!)


ニューヨークタイムズの左翼論調は
今に始まったことではありませんが、
一連の慰安婦を巡る記事はあまりにもレベルが低すぎました。

特に上記記事などはそうです。
馬鹿馬鹿しい内容です。

この吉見義明氏の発掘した「決定的資料」とは
昭和13年の陸軍省の文書「軍慰安所従業婦等募集に関する件」です。
 
その内容は
民間業者が慰安婦を募集する際には、

 「軍部諒解の名儀を悪用」

 「従軍記者、慰問者らを介した不統制な募集」

 「誘拐に類する方法を使って警察に取調べられるなどの
 問題が多発しているので、業者の選定をしっかりし、
 地方憲兵警察と連繋を密にせよ」

と命じた内容です。

つまり、軍が警察と共同して
民間業者が悪質なことをしないように、と出した命令書です。

ところが、これを朝日新聞が
「慰安婦に軍の関与の証拠発見!」と取り上げたわけです。

ちょうど宮澤首相の訪韓5日前のタイミングでした。
それで、韓国世論が大騒ぎし、
それが翌年の河野談話につながったわけです。

いかにも左翼っぽい悪質なやり方で
今回のニューヨークタイムズの内容はそれと同レベルですね。

ちなみに、吉見氏は
「従軍慰安婦資料集」という本を出してますが、
この中に「強制連行」を示す資料は1つもありません。

また、彼は97年1月に「朝まで生テレビ」に出演し、

  「植民地での奴隷狩り的強制連行は確認されていない」

  「挺身隊が慰安婦にさせられた例も確認されていない」

これをハッキリと認めています。

彼は「従軍慰安婦資料集」の中でこう書いています。

  一般には、強制連行というと
  人狩りの場合しか想定しない日本人が多いが、
  これは狭義の強制連行であり、
  詐欺などを含む広義の強制連行の問題をも
  深刻に考えてしかるべきであろう。

まあ、言い訳ですね。
詭弁です。

「狭義」だの「広義」だのと言って、
民間業者が行った悪質な勧誘すら軍の責任であるかのように
言葉のすり替えを行っているわけです。

この人が中央大(日本現代史)の教授とは
申し訳ないけど中央大のレベルを疑ってしまいます。



関連資料リンク

JOG:「従軍慰安婦」問題(上)

JOG:「従軍慰安婦」問題(下)


関連過去記事

特報:米ニューズウィーク誌に慰安婦決議への反論文が掲載

河野談話の破綻の経緯 その3
 ・・日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会

河野談話の破綻の経緯 その2
 ・・日本政府と米軍の「慰安婦関連」公文書

河野談話の破綻の経緯 その1・・石原元官房副長官の証言

「慰安婦問題」とチャイナ・ロビー その2 ・・ユダヤ・ロビーの実例

「慰安婦問題」とチャイナ・ロビー









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特報:米ニューズウィーク誌に慰安婦決議への反論文が掲載

「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」通巻第1756号によると、
今週号の米ニューズウィーク誌(世界共通版)に
米議会の慰安婦決議に関して
外交評論家の加瀬英明氏による英文の反論文が掲載されたそうです。

宮崎メルマガによると
すでに世界的な反響がおこっているそうで
韓国では大騒ぎになっているそうですね。

明日の朝鮮日報や中央日報が楽しみですが、
歴史的な都合の悪さは無視する彼らのことですから、
案外、スルーするかもしれません。

ニューズウィークの日本語版は来週発売とのことで
私も買おうと思っています。

なお、加瀬氏の主催する「史実を世界に発信する会」では
マイク・ホンダ議員に対する公開質問状をサイトに公表しており、
英文で掲載されています。

Society the Dissemination of Historical Fact
 (史実を世界に発信する会)

この文章は、昨年9月の前回決議の際に
米国の全下院議員に手紙として送付したそうです。

以下、それの日本訳を略して掲載します。
メルマガ「国際派日本人の情報ファイル」No.1267からの転載です。


◇アメリカ下院議員マイク・ホンダ
 (慰安婦決議案121号提出者)に対する抗議の手紙(公開質問状)

 貴殿は2007年1月31日、6人の議員とともに、
 「日本は若い女性を強制して
 性的奴隷である慰安婦とした事を認めて謝罪すべきである」
 という趣旨の決議案121号を
 アメリカ下院外交委員会に提出した。
 この決議案は昨年12月8日廃案となった、
 決議案759号と全く同趣旨のものである。
 われわれは、昨年9月28日に添付の手紙を全下院議員に送り、
 その決議案が全く歴史的事実を無視し、
 歪曲した主張の上に成り立つ極めて不当な内容であることを訴えた。
 しかるに、貴殿らが再び不当きわまる決議案を
 上程しようとしているのは、はなはだ理解に苦しむものである。
 直ちに撤回することを強く要求するものである。

 もし貴殿が撤回をしないということであるなら、
 貴殿は添付した手紙でわれわれが提示した歴史的事実、
 すなわち慰安婦は当時合法的な職業として認められた、
 売春宿で働いていた売春婦であり、
 軍の強制によるものは全くなかったという、
 基本的な事実に反証してからにすべきである。

 特にわれわれが強調したいのは、
 われわれが手紙で引用した米軍の2件の公式記録、
 UNITED STATES OFFICE OF WAR INFORMATION,
 Psychological Warfare Team, Attached to U.S.Army Forces
 India-Burma Theater および Composite Report
 on three Korean Civilians List No.78, dated 28 March 1945,
 “Special Question on Koreans” (U. S. National Archives
 に記述された「"慰安婦”とは売春婦に過ぎない」
  「月平均で1500円の総収入を上げ
 (債務者の)マスターに750円を返還する
 (筆者注:日本軍曹の月給は30円、
 したがってその25倍稼いでいた)」、
 「太平洋の戦場で会った朝鮮人慰安婦はすべて志願か、
 両親に売られたものばかりである。
 もし女性達を強制動員すれば老人も若者も激怒して決起し、
 どんな報復を受けようと日本人を殺すだろう」
 (朝鮮人軍属の証言)などの情報は、
 正しくないということを貴殿は証明する義務があるということである。
 さもないとアメリカの公式記録を貴殿は最初から
 価値なき虚偽文書とみなしていることになるからである。

 慰安婦とはどのような存在であったのか、
 何故いわゆる慰安婦問題が日本で起こり、
 それが国際的な話題となったのか、そして大きな誤解が生じたのか、
 また戦場における性は各国でどのように処理されていたのか、
 などについて一つの論文をご参考までに添付する。
 これ等の資料をよく検討され、
 慰安婦の真実の理解を深められることを切望する。
 
   *長文のため省略。

 われわれ日本人の名誉がかかった問題であり、
 また関係するすべての人達の人権にかかわる問題でもある。
 貴殿の良心を信じて、誠意あるご回答をお待ちするものである。

 平成19年2月16日

 史実を世界に発信する会
 代表
 加瀬 英明
 URL
http://www.sdh-fact.com 

    ----------------------------------------------------
    Society for the Dissemination of Historical Fact
    Shin Sakuma Bldg. 3F, 2-13-14, Nishi-Shimbashi,
    Minato-ku, Tokyo 105-0003, JAPAN
    Tel 03-3519-4366  Fax 03-3519-4367 
    URL
http://www.sdh-fact.com

    February 16, 2007

    The Honorable Mike Honda
    UNITED STATES HOUSE OF REPRESENTATIVES
    1713 Longworth House Office Building
    Washington, D.C. 20515?0515

    RE: An Open letter to Representative Honda

    Dear Representative Honda:

    On January 31, 2007 you, along with six other
    Representatives, submitted House Resolution 121, which
    calls on the Japanese government to apologize for having
    forced young women to become sex slaves during World War
    II, to the House Committee on Foreign Affairs. The
    import of Resolution 121 is identical to that of
    Resolution 759, which expired in committee last year.

    On September 28, 2006, we sent the attached letter to
    all members of the House of Representatives. In it, we
    indicated that the accusations in Resolution 759 were
    exceedingly unjust and based on gross distortions of
    historical fact. Accordingly, we find it very difficult
    to comprehend your reasons for submitting this
    resolution.. We strongly urge you to withdraw it without
    delay.

    If you choose not to withdraw Resolution 121, you must
    shoulder the burden of disproving historical fact as
    outlined in the aforementioned letter. The persons
    referred to as “comfort women” were prostitutes (a
    legal profession at the time) working in brothels; they
    were indisputably not coerced to engage in such
    activities by the Japanese military.

    We would like to draw particular attention to excerpts
    from two official U.S. military records cited in our
    letter. The first is a report issued by the United
    States Office of War Information, Psychological Warfare
    Team Attached to U.S. Army Forces, India-Burma Theater,
    which states that ”comfort girls” are nothing more
    than a prostitute or professional “camp follower”, and
    the girls’ average total monthly earnings were 1,500
    yen, and 750 yen went to their master. (The monthly
    salary of a sergeant in the Japanese Army at the time
    was 30 yen; thus, the prostitutes made over 25 times
    more!)

    The second can be found in depositions taken from three
    Korean civilian employees of the Japanese army, who
    stated the following: In the battle zones of the Pacific
    War, the Korean comfort women we met were all either
    volunteers, or women who had been sold by their parents.
    If the women had been victims of coercion, all the
    Koreans both young and old would have risen up in rage,
    and regardless of whatever retaliation, killed the
    Japanese (from Composite Report on Three Korean
    Civilians, List No. 78, dated 28 March 1945, “Special
    Question on Koreans” in the U.S. National Archives).

    We also attach a research paper that describes the
    comfort women, and how misunderstandings about them
    originated in Japan and grew into an international
    problem of monumental proportions. It also discusses how
    the various nations involved in the Pacific War dealt
    with the sexual needs of their military personnel in
    battle zones. It is our fervent hope that you will read
    it and the other attachment, and, thus, arrive at an
    accurate understanding of the comfort women and their
    circumstances.

    We appeal to your wisdom and sense of justice, as this
    is a matter of honor for us, as Japanese, and also
    affects the human rights of all concerned. We look
    forward to your reply.

    Very truly yours,

    KASE Hideaki
    Chairman


以上です。

こういう感じで
著名で英文の上手な方に
海外で大いに発信してほしいものですね。

私としては渡部昇一教授あたりにも
大いにお願いしたいところです。



宮崎正弘の国際ニュース・早読み

国際派日本人の情報ファイル


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産経「安倍政権・孤独と苦悩」への雑感

産経が「安倍政権・孤独と苦悩」と題して
3回シリーズの記事を載せてますが、
これの下巻が興味深かったのでその感想などを書きます。

まず、産経の記事からどうぞ。


【安倍政権 孤独と苦悩・下】河野談話、米決議案との狭間で

 慰安婦問題を「20世紀最大の人身売買」と断罪するこの決議案は
 もともと米国でも大して注目されていなかった。

 ところが、決議案に対する日本国内での反発に乗じる形で
 米メディアに火が付いた。
 ニューヨーク・タイムズは3月6日付の社説で
 「安倍晋三は『日本軍の性的奴隷』の
 どの部分に理解や謝罪ができないというのか」と激しく批判、
 他の有力紙も相次いで安倍の非難記事を大きく掲載した。

 3月8日の時点では、安倍にも複数の外交ルートから
 「決議案可決は不可避」との見方が伝えられていた。
 ここで政府による再調査を表明すれば
 火に油をそそぎかねないというのが安倍のやむをえない最終判断だった。

 4月中旬の中国の首相、温家宝の来日、
 下旬には自らの訪米を控えていたことも足かせとなった。
 だが、それ以上に安倍が恐れたのは、
 日本の保守勢力に潜在する反米感情に火が付くことだった。

 決議案が可決されれば、
 日本の保守論陣から連合国軍総司令部(GHQ)占領下での
 米軍による婦女暴行事件を糾弾する声が上がることは必至だ。
 東京大空襲や広島・長崎への原爆投下の
 人道上の罪を問う声も上がるだろう。
 そうなれば、米共和党も黙っていまい。
 日米保守勢力の対立をほくそ笑むのは、誰であり、どこの国なのか-。

 対日非難決議案は過去5回提出されているが、
 いずれも廃案になっている。
 しかし、「今回は少し動きが違う」と、
 いち早く察知したのは首相補佐官(教育担当)の山谷えり子だった。

 山谷は昨年9月の補佐官就任直後、官房長官の塩崎恭久に
 「このまま放置したら大変なことになる」と進言したが、
 塩崎の動きは鈍かった。
 安倍が事態の深刻さに気付き、外務事務次官の谷内正太郎らに
 「事実関係に基づかない対日批判に対しては、
 一つ一つ徹底的に反論するように」
 と指示したのは昨年12月だった。

 だが2月15日には
 米下院の小委員会が元慰安婦女性の公聴会に踏み切った。
 業を煮やした安倍は首相補佐官(広報担当)の世耕弘成を
 同月19日、米国に派遣した。

 「決議案の裏には中国ロビイストがいる。狙いは日米の離反だ」

 世耕は応対に出た米国務省の課長級職員に懸命に訴えた。
 世耕の勢いに押されて
 職員が呼びに行ったのは国務次官補のヒルだった。

 「そういう背景があるとは知らなかった」

 ヒルはそう話して頭を抱えるポーズをとった。
 しかし、人権に関するテーマだけに
 米国内保守派も日本を援護しにくい。
 時すでに遅しだった。

 駐米大使の加藤良三は米議会に
 「日本政府は慰安婦問題に関し、責任を明確に認め、
 政府最高レベルで正式なおわびを表明した」と声明を出したが、
 大使館員が米政府や米国議会に
 詳しい事情説明や反論を試みた形跡はない。
 理由は河野談話だった。
 「政府が談話を継承する限り、反論しようがない」(政府高官)。
 談話は決議案の根拠となっているだけでなく、
 日本政府が反論できない理由にもなっていた。

   (iza!)


私が今回の慰安婦騒動を見ていて思うのは、
日本国内の保守世論の成長ですね。

今回の保守系論調の特徴は、
上記の産経の記事もそうですし、
多くの時事系ブログが、

  「背後に日米離反をもくろむ仕掛け人有り」

という観点をもっていること。

以前ならば、河野談話が是か非か、
慰安婦の強制はあったか否かに議論は収束するのですが、
一段と踏み込んだ観点で議論を進めている。

日本の保守層のレベルアップとでもいうべきでしょうか。
国際社会が甘チョロい場所ではないことが
だんだんと周知されてきたようです。
頼もしい限りです。

さて、上記記事の個々の箇所への感想など書いておきます。


  決議案が可決されれば、
  日本の保守論陣から連合国軍総司令部(GHQ)占領下での
  米軍による婦女暴行事件を糾弾する声が上がることは必至だ。
  東京大空襲や広島・長崎への原爆投下の
  人道上の罪を問う声も上がるだろう。

これ、日本の保守層は決議案が通ればやるべきでしょう。

非難の応酬で非生産的と言ってしまえばそのとおりだし、
「日米離間」にわざわざ乗じられるようなものかもしれませんが、
この機会に物事の真偽をハッキリさせればいいんです。
私はこの程度のことで日米同盟が崩壊するとは思いませんので。

小泉政権の頃から
日米同盟の緊密化は進んでいます。
長期的には「自由と民主主義」の価値観共有が大きな理由ですが、
短期的には、米国に北朝鮮問題の解決を負ってもらい、
逆に日本はイラク派兵などの米国の行動を支持するという、
取引の側面があったわけです。

しかし、米国は北朝鮮政策の路線転換を行い、
先日の六者協議でああいう妥協をしてしまった。
さらに金融制裁すら解除してしまった。

ここ数年、日本が営々として
ブッシュ政権の政策を側面支援してきたにもかかわらず、
ああいう妥協を平気で行う。

一部論調では「米国の裏切り」との声も上がってますが、
ハッキリ言えば取引が破綻したということです。
イラク政策で米国を支援する代わりに
北朝鮮問題では日本の立場を支持する。
これの破綻です。

彼らが東アジアで手を抜くならば
日本も同盟緊密化の方向性を
少し緩める程度の動きをブラフで見せた方がいいでしょう。

また、ブッシュ政権が弱体化し、
米国自体がイラクで窮地に陥ってますから、
何かあっても米国は日本に強く出れないでしょう。


  対日非難決議案は過去5回提出されているが、
  いずれも廃案になっている。
  しかし、「今回は少し動きが違う」と、
  いち早く察知したのは
  首相補佐官(教育担当)の山谷えり子だった。

  山谷は昨年9月の補佐官就任直後、官房長官の塩崎恭久に
  「このまま放置したら大変なことになる」と進言したが、
  塩崎の動きは鈍かった。
 
山谷えり子さんは
長年、左翼・エセ人権思想と戦ってきた人ですから、
この分野に人脈・戦友が豊富なのでしょう。

おそらく、その人脈からの情報で
この米国の動きを察知したのではないかと思います。

官房長官の塩崎氏は
どうも評判がいまいちですね。

もともと塩崎氏を官房長官に起用したのは
この人物が米国民主党の知日派に人脈を持っているからで、
米国の大統領選挙を睨んでの布陣だと思います。

ところが、この人の能力不足は
米大統領選以前の問題のようです。


  世耕は応対に出た米国務省の課長級職員に懸命に訴えた。
  世耕の勢いに押されて
  職員が呼びに行ったのは国務次官補のヒルだった。

  「そういう背景があるとは知らなかった」

  ヒルはそう話して頭を抱えるポーズをとった。
  しかし、人権に関するテーマだけに
  米国内保守派も日本を援護しにくい。
  時すでに遅しだった。

首相補佐官の世耕氏の対応相手が
課長級職員だというのも泣ける話しですが、
まあ、そういう突っ込みはやめておきましょう。

国務次官補でアジア担当のクリストファー・ヒルですが、
六者協議のイメージで日本ではすっかり軟弱者扱いです。

ヒルはブッシュ政権高官としては珍しく
外交官僚の出身です。

2001年のブッシュによる東欧訪問で
当時、ポーランド大使だったヒルは
ポーランド国内の「親米・ブッシュ歓迎」ムードのお膳立てをし、
それがブッシュの好感を得て国務次官補に登用されました。

第一次ブッシュ政権の時には
米国の政権中枢や国務省内には
アジア通や知日派の人材が綺羅星の如く揃ってましたが、
一人抜け、二人抜けと、櫛歯のように抜けていき、
元来は欧州外交の専門家だったヒルが
今ではアジア担当となってしまい、
六者協議を仕切るようになりました。

これは日本にとって大きなダメージですね。
所詮、国家の外交ですから
根本の方針を仕切るのはブッシュとライスですが、
現場から彼らに直言する立場の人間が
日本やアジアの状況に通じてないとは痛い話しです。

上記の産経の記事も
「ヒルはそう話して頭を抱えるポーズをとった」の部分に
書いた記者のヒルに対する感情が漂ってますね。

いずれにせよ、ヒルは六者協議に手一杯で
さらにアジアの状況には知悉せずで
慰安婦問題に関してはとても期待できそうもありません。



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「慰安婦問題」とチャイナ・ロビー








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河野談話の破綻の経緯 その3・・日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会


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前回と前々回の続きです。

河野談話の破綻の経緯 その1・・石原元官房副長官の証言

河野談話の破綻の経緯 その2
 ・・日本政府と米軍の「慰安婦関連」公文書



前回にも書きましたが、
今、世間を「慰安婦問題」と「河野談話」が騒がしてますが、
本来、河野談話とは1997年の時点で
その内容の虚偽がハッキリとした代物です。

例の「官憲等による強制」の文言ですが、
あれに何らの証拠の裏付けも無いことがハッキリしました。
それが10年前です。

ところが河野談話は今でも日本の足を引っ張り続け、
米国議会やマスコミなどから悪し様に罵られる。
韓国や中国からは
日本の悪行の決定的な証拠のように扱われる。

そうなったのは、
すでに破綻した河野談話を訂正しようとせずに
この10年間の歳月を無駄にした政治家の罪でしょう。
特に保守系の議員は自省すべきです。

さて、今回は
この河野談話の破綻に決定的な役割を果たした、
「日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会」について書きます。

この自民党議員による会は
教科書に「従軍慰安婦」が記載されたことに危機感を感じた若手有志が
勉強会として結成したものです。

毎回、外部から講師などを招いて
慰安婦問題や教科書問題などについて意見を聞く。
当時、講師として呼ばれた中には
藤岡信勝さん、呉善花さん、西岡力さん、などがいます。

この勉強会の内容が
産経を中心に大々的に報道されて、
その影響力はけっこう大きなものがありました。
また、その内容が本になって出版されたことも
大きかったです。

歴史教科書への疑問―若手国会議員による歴史教科書問題の総括
 日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会

決定的なことは
河野談話の作成当事者の2人を講師として呼んだことです。
石原信雄・元官房副長官と河野洋平・元官房長官です。

呼ばれた石原氏は
「軍による強制性の資料は全く無かった」と改めて証言し、
これで河野談話の虚偽がハッキリとしました。

で、河野洋平氏。
彼が講師として呼ばれて如何なることを話したか?
それを以下に掲載します。

最初に言っておきますが、非常に長いです。
それと河野氏の話し方は脈絡が無く、
とても分かりづらいです(笑)

以下、河野洋平氏による、
「河野談話」発表に至るまでの経緯説明と、
当時の自民党の若手議員による質疑応答です。


        ◇           ◇


<河野洋平>

ご存じのとおり、冷戦が終わりまして、
湾岸戦争の経験も我々は持っていました。
あの当時、日本の外交としては新たな目標を
「新しい時代のアジア外交の構築」
ということに向けていたわけでございます。

例えば皆さんもよくご存じのとおり、
ASEAN(東南アジア諸国連合)の国々の
目ざましい経済的な発展ぶり、
それから民主化への非常に真摯な動き、そういったものを見るにつけ、
我々はアジアの一員として共に考え、
共に汗を流すということが重要だというふうに
考えていたわけであります。

日本の国がアジアと共に汗を流し、アジアと共に考えよう、
アジア外交というものを非常に重要視する、という状況にあった。
あれまでも何度かありました。
福田ドクトリンとか、いろいろありましたけど、
あらためてアジア外交を構築するという状況にあった、
ということをまず頭に入れておいていただきたいと思います。

そういう状況下でありますから、当時、宮澤内閣ですが、
宮澤(喜一)総理もアジア太平洋政策に関する政策を
きちんとつくり上げたいということから、
アジア太平洋政策に関する諮問機関というものがあったりして、
アジア外交の強化に向けて努力がなされていたわけです。

陛下の中国ご訪問などというものがあったりしたのも、
その当時でございます。
そうした時期に、
シンガポールのリー・クアンユーさんだったと思いますが、
リー・クアンユー首相から「日本がもしアジアの一員として、
この地域でみんなと一緒に努力しようとするならば、
歴史の問題に対する真摯な取り組みが必要だ」という指摘があったのも、
その当時だったと記憶しております。

一方、わが国は国連の安保理(安全保障理事会)に入ることを希望して、
言い方は非常にソフトな言い方でしたが、
「多くの国々の支持があれば、
我々は国連の安保理でその責任を果たす用意がある」
というような言い方で、安保理に加わりたいという気持ちを
表現したのもそのころでございますが、
そのためには近隣諸国の理解、
近隣諸国の支持をいかに得るかということが
極めて重要だということも
非常に深刻に我々は受け止めていたわけであります。

そうした時期に宮澤総理は総理大臣として韓国訪問されまして、
韓国において日韓首脳会談などが行われていたという、
そういう背景があったことをご理解をいただきたいと思います。

そう言う背景の中で、政治的にはそういう状況の中で、
一方、いわゆる従軍慰安婦問題というものが浮上したわけです。
従軍慰安婦問題というのもが
何年何月だったかという細かいことを・・・・。
年月日は多少思い違いがあったら直していただきたいと思いますが、
たしか平成3年の12月であったかと思います。
何人かのいわいる従軍慰安婦と言われる人たちが
日本の裁判所に訴訟を起こした。

その訴訟に端を発して、
もちろんその訴訟は以前に強制連行問題とか、
いろいろあったわけですが、
この強制連行問題は
中国、あるいは韓国の人を日本に強制的に連れてきて
働かせたという事案ですから、これは比較的資料が残っていたんです。
よそから日本に連れてきて、
日本で仕事をしていたということですから、
日本の企業の中にも資料がありましたし、
いわゆる役所の中にも若干の資料が残っていた。

ところが、いわゆる従軍慰安婦問題というのは、
言ってみれば多くの場合、
日本本土でないところから戦地に連れていって、
戦地で転戦しながらいろいろやっていたという事案ですから、
このいわゆる従軍慰安婦問題というものが、
その全貌が明らかになるということがなかなか難しかった、
というふうに私は思うんです。

しかし、裁判所に訴訟が起きたりして、なおかつ、日本の国内で、
もっと率直に言えば日本の国会で野党議員から再三にわたって
相当の時間をかけて厳しい質問が出るということもありまして、
これは相当真剣にいわゆる従軍慰安婦問題について
資料を集める努力をしなければいけない、
というふうに考えるに至ったわけですが、
そう言う状況下でさっき申し上げた宮澤訪韓というものがあって、
両国の首脳会談の折りだったと思いますが、
韓国側からこの問題が持ち出され、
総理は「国へ帰ったら、
真剣にこの問題について調査をいたしましょう」
というような趣旨の答弁をして帰られた。
そこで帰ってこられて調査を始めるということになったわけです。

で、私の前任者でございますが加藤(紘一)官房長官は、
その当時、記者会見で
「調査をやります」ということをはっきり明言されて、
調査をされたわけでありますが、
その調査が時間的にも非常に短い調査であったせいもあって、
なかなか十分な全貌を調べ上げるというわけにはいかなかった。

それは一遍発表してみると、
ここにもっとあるのではないか、こういうこともあったのではないか、
ここも調べてほしい、というような指摘もあって、
「さらに調査を続けます」ということになって、
そこで私が官房長官を
前任の加藤官房長官から引き継いだわけでございます。

こうした問題は決していたずらに時間をかけてゆっくり、
いわゆる引き延ばすようなことをすべきではないと。
調査はやはり速やかにやるべきだということで調査を行ったわけですが、
その調査の段取り、
それから何省の何課にどういう資料があったかというのは
いま十分申し上げるだけの資料は私の手元にはありませんが、
官房長官として外政審議室を督励をして、
関係各省、それからたしか役所だけではなかったと思いますが、
資料がありそうな場所は相当幅広く当たったことは事実でございます。
 
そこで、あったか、なかったか、という問題になると、
はっきりあったと言えるのは、
いわゆる慰安所というものがあったということははっきりいたしました。
慰安所というものがあって、
なぜ慰安所をつくったかについてはいろいろ理由もあるわけですが、
それは置くとして、慰安所というものがあって、
そこに働く女性がいたということもはっきりしている。
 
それがはっきりして、慰安所があって、
いわゆる慰安婦と言われる人がそこに働いていた。
強いて言えば「働かされていた」と言っていいかもしれません。
いや、それは公娼というのがあって、ビジネスでやっていたので、
という説明もありますが、
慰安所における女性に対する管理を
どういうふうにするかというような資料などを見ると、
やはり管理の下に仕事をしていた。
自由はかなり拘束されていたと思える部分がある。
 
その拘束されていた理由はいろいろあって、
例えば情報が漏れるといけないとかいうことも
理由の一つだと思いますし、
それ以外の理由もあったかもしれません。
いろいろな理由があって自由が束縛された。
本人個人の意思でどこにでもいける、
つまり、もういやになったから辞めます、
ということが言えたかというと、
それはどうもできない、という状況まではっきりした。
 
しかし、それははっきりしたんですが、
皆さんが一番問題と考えて指摘をしておられる、
その女性が強制的に
連行されたものであるかどうかということについては、
文書、書類ではありませんでした。
女性を強制的に徴用しろといいますか、
本人の意思のいかんにかかわらず連れてこい、
というような命令書があったかと言えば、そんなものは存在しなかった。
調べた限りは存在しなかったということは申し上げていいと思うんです。
 
ただ、そこで考えなければならないことは、
そういう資料がなかったということは、
資料がないんだからなかったんだ、と決められるかどうか。
逆に言えば、資料がなかったのにあったと言えるかと言えば、
これもまたその逆でございまして、
言えることは「資料がなかった」ということは
事実としてはっきりさせておかなければいけない。
 
ただし、資料はありませんでしたが、
もろもろ様々な人たちの発言などを聞いていると、
やはりいろいろなことがあったのではないかと。
全く非公式に、これはそう簡単なことではなかったのではないか、
と思える節もある。

それは何と言ってもあのころのわが国の状況、
これはもう命がけでやるか、やられるか、
という戦争をしようというときですから、
軍隊の持つ強制力といいますか、
軍隊の持つ権力というものは絶大であって、
軍に「こういうことをしてほしい」と言われれば、
それに対して、「そうかもしらんが、私はそれはできません」
ということが言えるかどうか。
 
それは一人の女性だけではなくて、
極端なことを言えば、
高級官僚といえども、さらには政治家といえども、
絶対にとは言いませんが、これに反する意思を述べるということは
なかなかそう簡単ではなかったのではないか、
ということも推測できると思うんです。
これはあくまでも推測です。

そういう状況下で、一体どのくらいの女性が
いわゆる慰安所というところで働いていたかという総数についても、
資料で数を確認することはできませんでした。
できませんでしたが、これはいろいろな人からの話を聞いて、
相当な数だったということを
きっと調査に当たっていた人たちが思っていたこともあると思うんです。

そういう中で、資料がない、
つまり書類がない以上はどうするかと言えば、
書類がない以上はやはりそれにかかわっていたと思われる人たちの
証言もまた聞くべきだという議論があって、それはそうだね、と。
しかし、では、誰がかかわっていたか、
どうやってわかるんだという問題もあるわけです。

「私はかかわっていましたよ」と本人が言ったって、
本当にかかわっていたかどうかは証明のしようがないではないか、
何か証明すべきものがあるかということになると、
それもなかなか難しいということもあったわけです。
現在も現存をすると思いますが、韓国にはそういう人たちが集まり、
そういう人たちを支える組織というものも複数があって、
その複数の組織から
いろいろな意見が出てくるという話も聞いておりまして、
我々としてもそういう人たちの意見も
聞いたらいいではないかということになったわけです。

で、何人かの人の証言も聞きました。
それはいま申し上げたようにプライバシーの問題もあるので、
どこで、誰々さんから聞いた話はこうですよ、
ということは外には一切出さない。
しかし、それが本当かね、どうかね、という話は、
いろいろな人が聞いてきて、あれは本当ではないのではないかとか、
いろいろなことを言う人も中にはあったわけです。
 
私はその証言を全部拝見しました。
「その証言には間違いがある」という指摘をされた方もありますが、
少なくとも被害者として、
被害者でなければ到底説明することができないような証言というものが
その中あるということは重く見る必要がある、
というふうに私は思ったわけでございます。

私は今日、2つのことを申し上げようと思いますのは、
いわゆる従軍慰安婦という、
非常に気の毒な状況に置かれた女性達がいたか、
いなかったかという点については、私はいただろうと。
総合的な判断をして、いたと思える。
こういうことをまず申し上げたい。

問題は、歴史的に見て歴史的な事実であったということを考える。
歴史的事実であったということを前提にして、
しからば、その教訓といいますか、その大変厳しい経験というものを、
次の世代にどういう形で伝えていくべきなのかということについて
どう考えるかということと、
2つが重要だと思うんです。


<小林興起>

私があえて話しをさせていただきたいのは、
官房長官のお人柄とか、お考えによって
この談話が出来ているという感じがするんです。

私は例えばこの程度のことは違う立場から見れば、
戦争だったわけですから当然のことなんですね。
これが強制連行と言ったらひどすぎますが、
連れていくのに全然自由意思で
「さあ、どうぞ」という話しなどないわけですね

しかし、この程度のことを
外国に向けて本当にそんなに謝らなきゃいかんのか。
誰がひどいと言ったって、戦争には悲惨なことがあるのであって、
当時、娼婦というものがない時代ならば別ですけれども、
町にはあふれているのに、
戦争に行く軍人には
そういうものをつけるというのは常識だったわけです。
働かせなきゃいけなんです。

兵隊も命をかけるわけですから、明日死んでしまうというのに
何も楽しみがなくて死ねとは言えないわけですから、
楽しみもある代わりに死んでくれ、と言っているわけでしょう。
そういうところにどこの国だって連れていく。
つい最近のベトナム戦争においたって、
もっと近来になっているにもかかわらず、
ベトナムに従軍慰安婦みたいなものを韓国は持っていたわけです。
戦争にはついこの間までそういうものがあった。

我が国だけがひどいことをしたのかどうかということを考えるならば、
例えば中国で大量虐殺があったなどと言っていますが、
中国の大量虐殺よりも広島に原爆を落とされた方が本当に・・・・。
軍人以外の者が当然死ぬだろうということがわかりながら、
大量にあの爆弾を落とすなどということはもう非常識窮まりない。


<河野洋平>

この程度のことで謝る必要があるかどうかと
小林さんはおっしゃるけれども、
本当にこの程度のものなんだろうか、
というふうにむしろ私は思うんです。


<衛藤晟一>

慰安所があったということは事実。
で、そこに慰安婦がいたということは事実。
それはまた世界全部がそれが行われていた。
全体として見れば、終戦後、アメリカが日本に来たときも
そうであったこともまた事実です。

そういう状況の中で、そこにいる女性たちは
ある意味ではいま言われたようにみんなきついと言えばきつい、
強制的な部分があったと言えばあった。
大変なことだというふうに思います。

その部分とどこかちょっとごっちゃにしているところが
あるのではないかと。
だから、今度は事実をちゃんとしていくと、
資料がないからないと言えるのかどうかというのとは逆に、
資料がないのにあると言えるのかということで、
これだけいろいろな詳細な調査をしてみた。

それが事実かどうかはっきりわからない状況で、
「ほぼ事実に近いですよ」という形の言い方をすると、
それが結局、事実になるわけです。
事実ということを立証できないのに事実になってしまう。
そして逆にそのことが二国の間を引き裂くという結果が
起こっているという感じがいたします。

少なくとも、私どもの今までの勉強会の中では
軍の強制性を実証できる資料は、
桜井よしこさんが言ったと同じように証明できませんでした。
しかし、ないという証拠も確かにできていません。

しかし、問題は、実はここで一番問われていることは、
軍が直接そこに歩いている女性を引っ張ってきて、
セクシャル・スレイプ(性的奴隷)として使ったと。
ということは、極端に言えばそれはお金というものではない、
完全に強制的にしたと。
そうすると、ここもまた調べてみると、
内地より料金的に3倍だとかいうような料金が支払われたとか、
いろいろ出てきます。

だから、今、先生が言われたように
非常に善意の「本当にかわいそうだよな」ということの中身ではなく、
そのことはそのこととして私は人間だからよく分かります。
しかしながら、今、そのことを日本に対して言っているのではなく、
日本という国はとんでもない国だ、
そこに歩いてる女性を強制的に軍隊が引っ張ってきて
セクシャル・スレイプとして使ったんだと。
そういう印象を与えて、
そしてそのことが広がっていることが問題なので、
だから、ここのところで本当に軍の強制があったのかどうなのか、
という一点の事実確認はどうですか。


<河野洋平>

軍の関与があったかどうかということについて、
たしか書いてあるかと思いますが、
軍の直接関与があったか、あるいは間接関与があったか、
という問題があるわけです。

つまり、兵隊が女性に飛びかかっていってレイプして、
そのまま連れていっちゃった、
あるいは引っ担いで連れて行っちゃったという、
軍そのものがやったかどうかという問題と、
先ほどから申し上げているように、
あの頃の時代背景から言うと、
軍の力というものは圧倒的、非常に強い権力を持っていた。
そういう軍を背景に、表現はちょっと適切でないかもしれませんが、
人狩り、女衒の類が背後に軍がいることを
ちらつかせてやったということもあるかもしれない。
ということまで含めて考えていただきたいと思うんです。

それからもう一つ申し上げると、
あっちもこっちもやっているじゃないかと
いうことをおっしゃるんですが、
「まあ、日本もこの程度のことをやってもいいじゃないか」
というのは、いかにも言うべき言葉ではないというふうに
私は思います。


<衛藤晟一>

いやいや、私はそうは言ってない。
やっているからいいということではなくて、
それはその当時、全部の国がやっていたわけで、
そうすると、もっと事実として
全部がそういうことをやっていたということを
ちゃんと書かないとやはりおかしいですよ。
事実誤認になってしまいます。

それで軍が強制的に連行したかどうかは、
そこを歩いてる女性を引っ張ってきたかのごとく
例えば国連等でもPRされて、
そしてそういう印象を与えるようにされているんです。


<平沢勝栄>

河野先生は、先ほど、お伺いしていますと、
何か状況から見て恐らくあった可能性が高いと、
こういうことでやられたんでしょうか。
それとも100%断定資料がなかったということは
先程からおっしゃられてますので、
要するに状況からして、
その可能性が高い、蓋然性が高いということで、
こういう形で(官房長官談話を)出されたと。
こういうことでよろしいんでしょうか。


<河野洋平>

私の「談話」をよく読んでいただければ、
そのへんのところは書いてありますから、
これをよく読んでいただければいいと思います。


<平沢勝栄>

先程「だろう」とか、
「と思える」いかいうようなお話をされてましたね。


<河野洋平>

いやいや、ですから、資料をみんな集めて、
みんなで議論をしたわけです。
そのときに、私はそういうふうに思ったことは事実なんです。
「これはやはりあったと思わざるを得ないね」というふうに
私が思ったことは事実なんです。


<自見庄三郎>

この間、石原(信雄)前官房副長官が勉強会に来られまして、
強制した客観的事実は一切なかったと。


<河野洋平>

ああ、そうですか。


<自見庄三郎>

何で強制ということを言ったか、については、
韓国の慰安婦だったという方々を政府がいって面接調査した。
それに日本人の弁護士も立ち会ったらしいんですが、
その裏付け調査、あったかどうか確認もしてないけれども、
その内容だけが、その供述だけが実は強制ということに結びついた、
ということをはっきり言われたんです。


<衛藤晟一>

裏付け調査をしないという前提で来たと。
その代わり騒ぎもしなかったし、
静かにしゃべるということでやったと。


<自見庄三郎>

という話しでしたよね。


<河野洋平>

これは先程も申し上げたように、
話しをずーっと私も見せてもらいましたが、
局部的には思い違いがあるのではないか、
こんなことはなかったのではないか、
つまり場所が違ってやしないかとか、
何がどうだということはあったとしても、
大筋において経験がなければ、体験がなければ、
こんなことは証言できないと思える部分というのは、
非常にあっちこっちにあるということははっきりしてますね。


<衛藤晟一>

ですから、前総裁はそう推察する、
蓋然性が高いのではないかといわれるけれども、
でも、前総裁の個人的な善意の問題と事実の問題は・・・。


<河野洋平>

いやいや、これは善意ではありません。
こういうことは善意だけでものを言うつもりはないので、
やはり調査の結果を見れば、これはなかったとは言えない、
というふうに私は思います。


<安倍晋三>

なかったということを証明するということは、
私は限りなく不可能に近いと思うんです。
なかったというのは、例えば一万例があるとすると、
一万例すべてについて当たっていって
なかったということを証明しない限りこれは不可能ですから、
なかったということは証明できない。
ですから、あったということを
まず証明しなければいけないと思うんです。

それで国家として、それに教育もしていく、
あるいは国として謝罪するということであれば、
その人に対する思いやりとはまた別に、
厳然たる事実かどうかということを
ちゃんと精査していかなければいけないのかなと私は思うんです。

そういう中で慰安婦の皆さん16名に対しての
インタビューの裏付けを取ってないということは、
その人に対して、被害者だから、
そんなことをするべきではないということを言うことも
わからないことはないんですが、
ただ、国家として態度を決めるからには
やはりそれをする必要があると私は思うんです。

しかも、それが直接わが国の場合は、
教科書にまで載るということになってしまったわけです。
本来、「官房長官談話」と教科書に載るというのは
別の次元の話しなんですが、
日本のシステムはそうなっているんです。

そうすると、ここのところを直さない限り、
教科書が直せないというのが文部省の・・・・。
私が何回質問しても、文部省が金科玉条のごとく、
「この『談話』があるから、私たちは悪いことをしていませんよ。
個人的にはこんなものを載せるべきではないと思っているけれども、
これはしょうがないんです」と。


<河野洋平>

いや、安倍先生のお話はそれなりによくわかりますが、
私は「官房長官談話」を出すにあたって、
そんなあやふやな状況下で出したつもりはないんです。

私は少なくともずーっと調査を重ねていって、
あの時点で、これは「官房長官談話」に書きました意味において、
私は「強制性は認められる」というふうに言って憚らないという、
最終的な判断をしました。


<安倍晋三>

軍の「強制性」ですね。


<河野洋平>

官憲等による。


<古屋圭司>

今、自見先生のほうからご指摘がありました。
石原先生のお話の中で、当時の政治的背景からすると、
まともな調査をできる状況ではなかったんだということを
はっきり言われましたね。
したがって、いわば政治判断をやらざるを得なかった。

だから、実際、安倍さんの言うように、
本当のそこの部分の調査というものはやれるのかどうか。
私はこのへんをもう一度検証する必要が
あるのではないかと思います。


<河野洋平>

私は最後に一言だけ申し上げますが、
やはり日本の国は品格のある国づくりを目指すべきだと思うんです。

依然として例えば東南アジアに対する買春ツアーとか、
そういうものがあると言われている。
こういうことがあると言われるような国というのは
そんなにありません。
私はそういう点についても
我々はもう少し深刻に考える必要があるのではないかと。

いわゆるフィリピンにはジャピーノと言われる子供達が大勢いて、
それに手を差し延べるということも十分ではない。
もちろんすべてではありませんが、
一部の日本人男性のこうした残念な問題について、
どうも我々はややもすれば許してしまう雰囲気があるのではないか。

今、女性の権利をもっと認め合うとか、
男女共同参画社会をつくろうとか、
タテマエはいろいろ言うけども、
実態の認識はそこまでいってないというころに問題がある。
審議会の委員に何人女性を入れようとか、
そんなことだけではやはり男女共同参画社会なんていうのは
できないのではないかと。


<中川昭一>

それはそれとして大事な問題だと思いますが、
歴史的事実を
どう認定するかという話しとは違う話でございますので、
それとこれとは・・・。


<自見庄三郎>

どうもありがとうございました。


       ◇            ◇


以上です。

私がこれを読んでいてまず思ったのは、
慰安婦云々とは無関係に
河野という人物はなんと脈絡もない話し方をするんだろうかと。

話しがあっちに飛び、こっちに飛びで、
グルグルグルグル回るような言い方をする。
この人、論理的に物事が考えられないんじゃないかと。

慰安婦問題と河野談話を考えるに当たって、
この人のこういう論理的思考の欠如こそが
意外に大きなウェートを占めるのかもしれませんね。

また、最後の方にも
「男女共同参画社会が」などと言ってますが、
ここらへんにこの人の思想的背景があったのかと
思わず納得した次第です。

さて、どう見ても突っ込み不足の自民党若手諸氏ですが、
これは同じ党の大先輩ということで遠慮したのかもしれませんが、
もうちょっと頑張ってほしかったところです。

全体を通してみると
証拠・文書などが一切無いのに
「官憲による強制」を認め、
国家が謝罪してしまった誤りは明白です。

河野氏はこれに対して

  ただし、資料はありませんでしたが、
  もろもろ様々な人たちの発言などを聞いていると、
  やはりいろいろなことがあったのではないかと。
  全く非公式に、これはそう簡単なことではなかったのではないか、
  と思える節もある。

などと言ってますが、
「思える節」だけで謝罪されちゃあかないません。

たとえば河野氏が、
ある女性から身に覚えが無いにもかかわらず、
「あんたは私をレイプした!」と
いきなり言われたらどうなるんでしょうか?

河野氏自身は否定し、証拠も何もない。
しかし、女性の証言だけで犯人とされ、
哀れ罪人となってしまった。
こうなったらどうするんでしょうかね?

河野氏は徹底的に反論するでしょう。
「ふざけるなよ」と。
「これは冤罪だ!」と。
「証拠もないのに罪人に仕立てる気か!」と。

自分がそういう状況におかれれば
当然、素直には従わずに反撃するんでしょうが、
国家の歴史となると基準が別のようです。

彼は証拠もなく国家を罪人に仕立てたわけです。
何の証拠も文書もないのに
「官憲による強制」といったわけです。

それと、もう一つ思うのですが、
私は戦地の慰安婦が総計で何人いたかは知りませんが、
一万人ほどいたとして
仮にそのうちの数十人に強制による悲劇があったとしても、
それは国策そのものの罪とは別物だということです。

あえて冷厳な言い方をさせてもらいますが、
国家が施策として何かを行った時、
システムとして施策としてやったことと、
それを遂行する過程で生じた末端での悲劇は
これは峻厳に切り離して考えなければなりません。

システムとして日本国が
そこらへんの女性を強制的にかき集めて
慰安婦として送ったわけではない。

国策レベルの話しと
それが遂行される過程で生じた末端の暴走による悲劇とは
これは全く別のものです。

河野談話を作成するに当たって
日本政府は慰安婦関係の資料をかき集めて検証しました。
そして、強制性を示す文書は全く無かったわけですが、
仮に一部の末端の部隊で
そういうことが行われたという文書が出てきたとて、
それを日本国の国策とイコールにされてはかないません。

私は上記の河野氏の話を見ていて
この人物は証拠の文書が一枚でも出てくれば
得たりとばかりに飛びつき、
国家レベルの悪業として謝罪するんだろうなあ、と思いました。



関連資料リンク

慰安婦関係調査結果発表に関する河野内閣官房長官談話

歴史教科書への疑問―若手国会議員による歴史教科書問題の総括
 日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会



関連過去記事

河野談話の破綻の経緯 その2
 ・・日本政府と米軍の「慰安婦関連」公文書

河野談話の破綻の経緯 その1・・石原元官房副長官の証言

「慰安婦問題」とチャイナ・ロビー その2
 ・・ユダヤ・ロビーの実例

「慰安婦問題」とチャイナ・ロビー








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河野談話の破綻の経緯 その2・・日本政府と米軍の「慰安婦関連」公文書


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前回の続きです。

河野談話の破綻の経緯 その1・・石原元官房副長官の証言

前回も書いたように
この1997年という年、特に前半は
慰安婦問題が世情をにぎわし、
1993年に発表された河野談話が破綻した年でした。

その破綻した政府談話が
10年後の今になって米議会での慰安婦決議の根拠として使われる。
これは河野談話の中の「官憲による強制」云々の部分を
1997年の時点できっちりと訂正しなかった政治の怠慢です。

この1997年という年を
新聞報道から振り返ってみると
慰安婦問題を巡って、この問題を拡大化しようとする左翼と
河野談話の修正を求める保守層の間で
激烈な論争・政争が起こっていたことが分かります。

きっかけは前年の96年6月に
中学校の教科書検定結果が発表され、
その中に「従軍慰安婦」が初めて記載されたことでした。
当然ながら河野談話に基づいた「強制」云々という記述内容です。

これに日本の保守層は衝撃を受けます。
まず、これが明確な形となってあらわれたのが
96年12月の「新しい歴史教科書をつくる会」の発足です。
また、多くの保守系の学者やジャーナリストから
慰安婦の教科書記述や河野談話に対する反対意見が噴出し始めます。

一方、相変わらずというべきでしょうか、
韓国は「慰安婦」絡みで日本の姿勢を厳しく批判し続け、
これに日本の左翼政治家が呼応するという、
いつものパターンが展開されます。

特に97年1月には
当時の民主党代表である鳩山由起夫氏が訪韓し、
韓国の金泳三大統領と会談、
席上、鳩山氏は
「日本政府による元慰安婦への国家補償が必要である」と言いました。

一方、与党政治家が
河野談話に疑義を示し、慰安婦問題に対して硬骨な正論を述べると
ここぞとばかりに朝日・毎日が騒ぎ、
野党がそれに便乗し、韓国が喚き始め、
謝罪に追い込まれるという例のパターンも繰り返されます。
当時の梶山官房長官などです。

さらにジャーナリストの桜井よしこさんが
96年10月に横浜市教育委員会での講演会で
「私の取材の範囲では慰安婦の強制連行を裏付ける事実はなく、
自分としては強制連行はないという信念を持っている」
と発言したことに対して、
各地の自治体で桜井氏の講演が
左翼市民団体の圧力で相次いでキャンセルされるという、
異常な事態が起きました。

これなどは言論の抑圧なのですが
桜井氏は敢然とこれに立ち向かい、
97年の文藝春秋4月号にて
河野談話の欺瞞性を暴く論文を発表し、
世論に衝撃を与えました。

そしてこの問題に危機感を感じた自民党の若手議員らが
「日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会」を結成したことは
前回の記事で書いたとおりです。

まさに96年末から97年にかけ
「慰安婦問題」を巡って政界と言論界で
保守と左翼による激烈な闘争が巻き起こっていたことが分かります。

しかし、この闘争もあっけなく勝負がつきました。
それは上述の文藝春秋での桜井氏の論文と
前回の記事に掲載した、
産経新聞による石原元官房副長官のインタビューが決め手となり、
河野談話の「官憲による強制」という文言が
誤りだったことがハッキリとしたことです。

この97年前半の産経新聞の報道を調べてみると
驚くほどの数の慰安婦・河野談話関連の記事を量産しています
同時期の読売新聞は眠ったようにこの問題に鈍感であり、
朝日・毎日に至っては調べる気自体が起きません。

さて、今日は97年4月の
いわば「激戦中」の産経の記事を2つ載せます。

日本政府は1991年から1年8カ月かけて
過去の政府文書や米国立公文書館・国会図書館などから
「従軍慰安婦」に関する資料をかき集めて
その概要のみを公開しましたが、
これの検証記事です。

なかなかに興味深い内容です。


◆慰安婦問題政府資料から(上)
 善意の関与多く含む 軍名義悪用や流言の防止目的

 「従軍慰安婦」問題で、政府が集めた公文書の中に、
 軍や官憲が悪質業者を取り締まったり慰安婦を保護するなど、
 むしろ「善意の関与」を行っていた事実を示す記述が
 多く含まれていることが三十一日までに、
 小山孝雄・参院議員(自民)らの調査で分かった。
 こうした「善意の関与」はほとんど発表されていない。
 公文書以外の元慰安婦からの聞き取り調査だけで
 「強制連行」を認めた日本政府の意図が見え隠れする。

 日本政府が平成三年十二月から一年八カ月かけて
 外務、防衛、厚生といった七省庁や米国立公文書館、
 国会図書館などで集めた「従軍慰安婦」に関する公文書は約二百三十点。
 内閣外政審議室がまとめた概要は発表されているが、
 中身の検証・吟味はほとんど行われていない。

 今回、小山議員らのグループはナマの資料を丹念にあたった。
 その結果、概要では分からない旧日本軍や警察による、
 慰安婦のための「関与」を示す部分がいくつも見つかった。

 例えば、「軍慰安所従業婦等の募集に関する件」
 (陸支密第七四五号、昭和十三年三月四日)では、
 慰安婦募集にあたって、軍の名義を利用するような
 好ましからざる人物が暗躍するのを防ぐため、
 軍が統制し、防止策に努めることを記している。

 「朝鮮総督府部内臨時職員設置制中改正ノ件」
 (昭和十九年六月二十七日)では、
 「未婚女子ノ徴用」を朝鮮(当時)の人々が誤解し、
 「慰安婦トナス」かのようなうわさを
 「荒唐無稽ナル流言」「悪質ナル流言」としたうえで、
 それらを取り締まるため、
 朝鮮総督府が警察官を増員したという内容となっている。

 また、「支那渡航婦女ノ取扱ニ関スル件(内務省発警第五号)」
 (昭和十三年二月二十三日)では、
 慰安業を目的とした渡支(中国に渡ること)に
 「現業が娼婦(しょうふ)」
 「年齢が二十一歳以上」という制限が付けられ、
 契約期間が終了し次第、速やかな帰国を前提としていた。
 身分証明書の発給には、本人自らの出頭を要し、
 特に「婦女売買又ハ略取誘拐等ノ事実ナキ」ことを求めた。
 募集に従事する者の「厳重ナル調査」も求めるなど、
 渡支する慰安婦や業者を厳しい制限下に置いていたことが分かる。

 「昭和十一年中ニ於ケル在留邦人ノ特種婦女ノ状況及其ノ取締」
 (在上海総領事館警察署沿革誌ニ依ル)によると、
 上海の慰安所の取り締まりに当たっては、
 領事館は「海軍側トモ協調取締ヲ厳ニシ」、
 慰安所の新規開業を許可していない。
 前借金は認めず、稼ぎ高の折半を命じている。

 こうした旧日本軍や政府がむしろ、
 慰安婦のために行った「善意の関与」は、
 発表資料(概要)では、よく分からない。
 研究者の一人は
 「意図的に削られているとしか思えない」と指摘している。

   (産経新聞 1997/04/01)


◆慰安婦問題政府資料から(下)
 買い物や客断る特権

 平成五年八月、内閣外政審議室名で発表された、
 政府の慰安婦関係調査結果の要旨、
 「いわゆる従軍慰安婦について」は
 「自由もない、痛ましい生活を強いられた」としている。
 だが、参院議員の小山孝雄氏(自民)が
 政府収集の公文書を詳しく調べたところ、
 そうした状況とは逆の事実を示す事例がいくつも見つかった。

 連合軍側の資料である米国戦争情報局資料、
 「心理戦チーム報告書NO・49」(昭和十九年十月一日)は、
 ビルマ・ミートキーナの慰安所における慰安婦の生活の実態について、
 次のように記している。

 「食事や生活用品はそれほど切り詰められていたわけではなく、
 彼女らは金を多く持っていたので、
 欲しいものを買うことが出来た。
 兵士からの贈り物に加えて、衣服、靴、煙草(たばこ)、
 化粧品を買うことが出来た。
 ビルマにいる間、彼女らは将兵とともにスポーツをして楽しんだり
 ピクニックや娯楽、夕食会に参加した。
 彼女らは蓄音機を持っており、
 町に買い物にでることを許されていた」

 報告書はこのほか、
 「慰安婦は客を断る特権を与えられていた」
 「(日本人兵士が)結婚を申し込むケースが多くあり、
 現実に結婚に至ったケースもあった」と書いており、
 ビルマでは、慰安婦の行動がかなり自由だったことが分かる。

 やはり連合軍内部で作成した、
 「調査報告書」(二十年十一月十五日)には、
 ビルマの慰安所経営者の話として、
 借金を返せば慰安婦の帰国は
 可能だったという証言が紹介されている。

 「慰安婦は売上げの半分を受領し、自由な通行、
 食料の支給、医療関係費用無料という条件で雇用されていた。
 家族への前渡金及び利息を弁済すれば、
 自由に朝鮮に帰ることができた」

 また、小山氏の調査によると、
 日本側の第六十二師団司令部(在沖縄)が各部隊にあてた、
 「石兵団会報第五十八号」(十九年九月二十一日)には、
 次のような記述がある。

 「経営者ト妓女(慰安婦)トノ関係ヲ調査シ
 分ケ前等ヲ研究シ遺漏ナキ如クセラレ度」
 「妓女等ガ那覇ニ時折帰リ度キ希望アリ然ルトキハ
 便アレバ証明書ヲ委員に於テ発行シ自動貨車等ヲ利用セシメラレ度」

 慰安所経営者と慰安婦との取り分などの実態を調査し、
 不備のないよう求めており、
 また、慰安婦から郷里に時々帰りたいとの希望があった場合には、
 証明書を出して乗り物の便宜を図っていたことが分かる。

 しかし、政府が発表した調査結果の「記述の概要」には、
 「『後方施設』の監督事項」として個条書きで
 「経営者と妓女の利益配分の適正化」
 「自動車及びたばこ便宜供与」などと書かれているだけ。
 軍の「善意の関与」を示す具体的な記述は省略されている。

 陸相にあてた「陸支普大日記」九号(十七年五月三日)からは、
 「休みの慰安婦に接客を要求、
 拒否されて乱暴をした兵士が厳重説諭を受けた」
 「酩酊(めいてい)して慰安所の板壁を壊したり、
 経営者や慰安婦を罵倒(ばとう)したりした兵士が
 一カ月の外出禁止となった」など、
 慰安婦らに不当な扱いをした兵士が処分された事実が、
 複数報告されていることが分かった。

 また、同日記(同年三月十八日)は、
 日本兵側が慰安婦に転職を求める様子を
 「女給トシテ奉公シ速カニ慰安婦ヲ廃業スベキ旨ヲ要求セシモ
 即答ナカリシヲ以テ…」などと説明しており、
 慰安婦が廃業できるものだったことを示唆している。

 しかし、政府調査結果では
 「慰安婦との同棲(どうせい)を約束した陸軍一等兵が
 嫉妬(しっと)興奮により慰安婦を傷害し
 自殺した事件に関する報告」とあるだけで、
 肝心の部分は省かれている。

   (産経新聞 1997/04/02)


以上です。

これを見ていると
ニューヨークタイムズ紙のいう「奴隷状態でのレイプ」とは
如何なる根拠で書いたのかと言いたくなります。

また、米国議会の議員達が
自国の公文書ですら調べる努力をしてないことが分かります。
ホンダ某とは要するに無知な人なんでしょうね。

こういう人達の妄想決議などに
日本が迎合する必要はないでしょう。



関連資料リンク

慰安婦関係調査結果発表に関する河野内閣官房長官談話


関連過去記事

河野談話の破綻の経緯 その1・・石原元官房副長官の証言

「慰安婦問題」とチャイナ・ロビー その2
 ・・ユダヤ・ロビーの実例

「慰安婦問題」とチャイナ・ロビー







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河野談話の破綻の経緯 その1・・石原元官房副長官の証言


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米国議会の慰安婦騒ぎで
河野談話が再び話題となっています。

1993年8月に当時の河野洋平官房長官が発表した「河野談話」。
この欺瞞に満ちた談話がどれだけ日本外交をゆがめ、
日本の歴史に泥をぬったことか、
そのマイナスは計り知れないものがあります。

この談話の欺瞞性が大きく騒がれ始めたのが
4年後の1997年です。
それまでも保守系の学者や作家などから
疑問を呈されてきたわけですが、
1997年3月に元官房副長官の石原信雄氏が
産経新聞のインタビューで

  「慰安婦が強制的に官憲に連行されたなどの資料は
  調査したが全く見あたらなかった」

と述べてからです。

さらに同年4月に
当時の自民党の若手議員で作っていた、
「日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会」が
歴史教科書と慰安婦問題に関して
関係者から精力的な調査とヒヤリングを行い、
講師として呼ばれた石原氏と河野元官房長官から
「強制を裏付ける資料は無かった」との証言を引き出しました。

この2つが起爆剤となり
国会の質疑などでも河野談話の欺瞞性が指摘され、
この談話のいい加減さは
日本の保守層の間で周知の事実となりました。

ちなみに、この自民党の「若手議員の会」は
当時の中川昭一議員が代表を務め、
安倍晋三議員が事務局長であり、
そうそうたるメンバーが揃っていました。

さて、この1997年の一連の経緯に関して
当時の産経新聞の記事と
「若手議員の会」が出した本の内容などを
何回かに分けて載せておきます。

今回は、1997年3月の産経新聞の記事を3つ載せます。
石原元官房副長官と平林博内閣外政審議室長(当時)への
インタビュー記事などです。


◆河野元官房長官の「慰安婦」謝罪
 「強制連行」証拠なく直前の聞き取り基に

 「従軍慰安婦」をめぐる平成五年八月の河野洋平官房長官談話で
 「強制連行」を認めたくだりは、
 政府調査から導き出されたものではなく、
 談話発表の直前に韓国で行った元慰安婦十六人からの
 聞き取り調査に基づくものだったことが八日、
 当時の官房副長官、石原信雄氏(七〇)の証言で分かった。
 しかし、元慰安婦の証言はいずれも裏付けがなく、
 一方的な被害証言による「従軍慰安婦の強制連行」が
 “歴史的事実”として今日まで独り歩きしている。

 平成五年八月四日、当時の第二次宮沢喜一内閣の河野官房長官は
 「慰安婦の募集については、
 軍の要請を受けた業者が主としてこれに当たったが、
 その場合も甘言、強圧によるなど、
 本人たちの意思に反して集められた事例が数多くあり、
 さらに、官憲などが直接これに加担したこともあった」
 「当時の朝鮮半島はわが国の統治下にあり、
 その募集、移送、管理なども、甘言、強圧によるなど、
 総じて本人たちの意思に反して行われた」という談話を発表、
 募集段階での「従軍慰安婦」の強制連行をはっきり認めた。

 同じ日、政府は警察庁、防衛庁、法務省などで発見された、
 約百点の慰安婦に関する第二次調査結果を発表したが、
 石原氏によると、第一次調査結果
 (平成四年七月、百二十七点)も含めて政府が集めた資料の中には、
 募集段階での強制連行を裏付ける証拠は全くなかった。

 しかし、韓国側からの再三の要請により、
 当時の外政審議室審議官、田中耕太郎氏らを韓国に派遣、
 プライバシー保護のため非公開を条件に
 元慰安婦十六人から聞き取り調査を行った結果、
 「募集段階における強制性を認めざるを得ないと決断した」
 (石原氏)としている。

 官房長官談話の文面作成にあたっては、
 当時の河野長官、谷野作太郎・外政審議室長(現・インド大使)、
 田中審議官らと協議したほか、
 韓国側とも相談し、何回も手直しを加えた。
 できあがった最終文面についても、
 記者発表の前、趣旨を外政審議室や外務省を通じて韓国側に通報し、
 了解を求めたという。

 一部で伝えられている、
 「韓国側が国家補償を求めないことを条件に、
 日本側は官房長官談話に『強制』の文字を入れるという密約が
 あったのではないか」という疑惑について、
 石原氏は「そんな取引はあり得ない。
 当時は、元慰安婦の人たちの精神的な名誉回復の問題だけであり、
 国家補償の問題は全くなかった」と密約説を強く否定した。

 また、石原氏は平成四年一月の第一次宮沢内閣で、
 当時の加藤紘一官房長官が「軍の関与」を認め、
 「胸のつまる思いがする」と謝罪した談話について、
 「あの時点でも慰安婦に関するデータがかなりあり、
 謝らざるを得ないと私が判断した」と語った。

 同年七月の第一次調査結果発表でも、
 日本政府は「旧日本軍を含めた政府の関与」だけは認めたが、
 石原氏は「外政審議室には連日、
 慰安婦訴訟の原告団や支援団体のメンバーがつめかけ、
 『関与』を認めただけでは決着しないと思った。
 韓国側も納得しなかった」と当時の心境を打ち明けた。

   (産経新聞 1997/03/09)


◆慰安婦強制連行 河野談話は総合的判断
 石原前副長官、「謝罪」の経緯語る

 元慰安婦への謝罪談話を発表した、
 宮沢内閣の加藤紘一、河野洋平の両官房長官を
 官房副長官として補佐した石原信雄氏(七〇)は八日、
 川崎市麻生区の自宅で産経新聞のインタビューに応じ、
 「いくら探しても、日本側には
 強制連行の事実を示す資料も証言者もなく、
 韓国側にも通達、文書など物的なものはなかったが、
 総合的に判断して強制性を認めた」などと語った。

 石原氏との一問一答は次の通り。

 --河野氏は調査の結果、強制連行の事実があったと述べているが

 「随分探したが、
 日本側のデータには強制連行を裏付けるものはない。
 慰安婦募集の文書や担当者の証言にも、
 強制にあたるものはなかった」

 --一部には、政府がまだ
 資料を隠しているのではという疑問もある

 「私は当時、各省庁に資料提供を求め、
 (警察関係、米国立公文書館など)どこにでも行って
 (証拠を)探してこいと指示していた。
 薬害エイズ問題で厚生省が資料を隠していたから
 慰安婦問題でも、というのはとんでもない話。
 あるものすべてを出し、確認した。
 政府の名誉のために言っておきたい」

 --ではなぜ強制性を認めたのか

 「日本側としては、
 できれば文書とか日本側の証言者が欲しかったが、見つからない。
 加藤官房長官の談話には強制性の認定が入っていなかったが、
 韓国側はそれで納得せず、
 元慰安婦の名誉のため、強制性を認めるよう要請していた。
 そして、その証拠として
 元慰安婦の証言を聞くように求めてきたので、
 韓国で十六人に聞き取り調査をしたところ、
 『明らかに本人の意思に反して連れていかれた例があるのは
 否定できない』と担当官から報告を受けた。
 十六人中、何人がそうかは言えないが、
 官憲の立ち会いの下、連れ去られたという例もあった。
 談話の文言は、河野官房長官、谷野作太郎外政審議室長、
 田中耕太郎外政審議官(いずれも当時)らと相談して決めた」

 --聞き取り調査の内容は公表されていないが、
 証言の信ぴょう性は

 「当時、外政審議室には毎日のように、
 元慰安婦や支援者らが押しかけ、泣き叫ぶようなありさまだった。
 冷静に真実を確認できるか心配だったが、
 在韓日本大使館と韓国側が話し合い、
 韓国側が冷静な対応の責任を持つというので、担当官を派遣した。
 時間をかけて面接しており
 当事者の供述には強制性にあたるものがあると認識している。
 調査内容は公表しないことを前提にヒアリングを行っており
 公表はできない」

 --韓国側の要請は強かったのか

 「元慰安婦の名誉回復に相当、こだわっているのが
 外務省や在韓大使館を通じて分かっていた。
 ただ、彼女たちの話の内容はあらかじめ、多少は聞いていた。
 行って確認したということ。
 元慰安婦へのヒアリングを行うかどうか、
 意見調整に時間がかかったが、
 やはり(担当官を)韓国へ行かせると決断した。
 行くと決めた時点で、(強制性を認めるという)結論は、
 ある程度想定されていた」

 --それが河野談話の裏付けとなったのか

 「日本側には証拠はないが、韓国の当事者はあると証言する。
 河野談話に『(慰安婦の募集、移送、管理などが)
 総じて本人たちの意思に反して行われた』とあるのは、
 両方の話を総体としてみれば、という意味。
 全体の状況から判断して、強制にあたるものはあると謝罪した。
 強制性を認めれば、問題は収まるという判断があった。
 これは在韓大使館などの意見を聞き、
 宮沢喜一首相の了解も得てのことだ」

 --談話の中身を事前に韓国に通告したのか

 「談話そのものではないが、趣旨は発表直前に通告した。
 草案段階でも、外政審議室は強制性を認めるなどの焦点については、
 在日韓国大使館と連絡を取り合って作っていたと思う」

 --韓国側が国家補償は要求しないかわり、
 日本は強制性を認めるとの取引があったとの見方もある

 「それはない。
 当時、両国間で(慰安婦問題に関連して)お金の問題はなかった。
 今の時点で議論すれば、
 日本政府の立場は戦後補償は済んでいるとなる」

 --元慰安婦の証言だけでは不十分なのでは

 「証言だけで(強制性を認めるという)
 結論にもっていったことへの議論があることは知っているし
 批判は覚悟している。
 決断したのだから、弁解はしない」

   (産経新聞 1997/03/09)


◆「慰安婦強制連行」の資料なし 内閣外審室長が追認

 平林博内閣外政審議室長は十一日、
 産経新聞のインタビューに応じ、河野洋平元官房長官が
 平成五年に発表した慰安婦をめぐる謝罪談話に関連、
 石原信雄前官房副長官が
 「日本側に慰安婦の強制連行の資料はなかった」と述べたことについて、
 「その通りだ」と追認した。

 さらに、「慰安婦が、
 政府が関与したと受け取った場合はあるかもしれないが、
 政府が強制連行を組織的に行った公的な記録は
 見つかっていない」と述べた。

 ただ、平林室長は強制連行を認めた政府の方針については、
 「政府が十分に考え、総合的に判断した結果だから
 方針を変える必要はない」として、堅持する考えを表明した。

 その上で、「組織的調査は終わったが、
 根本からひっくり返すような資料が出れば、再検討は有り得る。
 ただ、今は、淡々と決めた方針に従って、
 『女性のためのアジア平和国民基金』(アジア女性基金)で
 慰安婦に対する支援事業をやっていく」と述べた。

 さらに、平林室長は、政府が強制連行を認めた理由について、
 「証言、文書などいろいろなものを含めてみると、
 一定の強制性は認められる。
 政府の文書ですら、慰安婦が自分の意思に反した状態で、
 不自由な境遇に置かれることを
 余儀なくされたことをうかがわせるものはある。
 軍隊と一緒に動いていたという点もそうかもしれない」と指摘した。

   (産経新聞 1997/03/12)


以上です。

この3つの記事は
日本の保守層と政治家達に強烈なインパクトを与え、
「河野談話」破綻へのとっかかりとなりました。

河野談話では、

  甘言、強圧による等、
  本人たちの意思に反して集められた事例が数多くあり、
  更に、官憲等が直接これに加担したこともあったことが
  明らかになった。

となっていますが、
その裏付け資料を収集した事務方のトップである石原氏と
97年当時の内閣外審室長が
これを明確に否定しているわけです。

つまり、資料の裏付けは全くなく、当の「慰安婦」の証言のみで
河野氏及び日本政府は、

  官憲等が直接これに加担したこともあった

と言ったわけですね。

この人物達の責任はどうなるんでしょうか?
特に現在の衆議院議長は?
さらに当時の首相だった宮沢氏は?


さて、この河野談話が発表されるにあたって
日本政府は平成3年12月から1年8カ月をかけて
各省庁や米国立公文書館、国会図書館などから
「慰安婦」に関する資料をかき集めて公表しました。

この内容に関して
当時の産経新聞が詳細に検証しています。
次回はこれを載せます。



関連資料リンク

慰安婦関係調査結果発表に関する河野内閣官房長官談話


関連過去記事

「慰安婦問題」とチャイナ・ロビー その2
 ・・ユダヤ・ロビーの実例

「慰安婦問題」とチャイナ・ロビー







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「慰安婦問題」とチャイナ・ロビー


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拉致解決に固執すれば日米歩調に乱れ…米タイム誌

 米タイム誌(電子版)は8日、
 北朝鮮による拉致問題に対する日本の対応について、
 「安倍首相が一切の譲歩を拒否すれば、日朝間の離反が続き、
 北朝鮮への積極対応に転じた同盟国・米国との歩調にも
 乱れが生じる」と報じた。

 記事は、安倍政権が拉致問題で進展がない限り、
 北朝鮮との国交正常化や
 対北朝鮮支援はないと明言していることについて、
 「核計画より4半世紀前の拉致(の解決)を
 優先させるのは健全ではない」と指摘。

 さらに、いわゆる従軍慰安婦問題に言及し、
 「首相は一握りの日本人の拉致の清算を北朝鮮に求める一方、
 何百何千と言われる性的奴隷(慰安婦)に対する自国の責任に
 疑問を投げかけているように見える」として、
 慰安婦問題が6か国協議での日本の立場にも影響を与えると警告した。 

   (読売新聞)


いわゆる「慰安婦問題」で米国議会とマスコミが騒いでます。

何故、この時期にこういう問題が浮上したか?
仕掛け人は誰で、何が狙いなのか?

慰安婦問題がとうとう日朝協議に影響を与え始め、
北朝鮮の口実に使われ、
米国マスコミがその尻馬に乗って喚き始める。
歴史問題から国際政治の問題への転化です。

この米タイム誌の論調のアホらしさはともかくとして
「慰安婦」を政治問題化することで安倍政権に圧力をかけ、
保守化しつつある日本の政治風土に一撃を与えようという、
一部特定国家の思惑があるのでしょう。

まあ、ハッキリ言えば中国ですが、
小泉・安倍と連なる保守政権の登場に
彼らは快く思っていないでしょう。
表向きは融和ムードを掲げつつも
日本政界内の親中人脈の巻き返しに
中国は期待しているでしょうし、
また、そうすべく工作を怠らないでしょう。

今回の「慰安婦」の件に関しても
どこまでが米国議員の自発的活動で
どこまでが外部からの影響なのか?
私は大がかりな「仕掛け」の存在を感じます。

中国政府は米国政界に影響を及ぼすべく、
常時、ワシントンで盛大に金を使い、
広告代理店まで雇い、
中国に進出した米国企業などに働きかけて
米政界内で活発なロビー活動を展開しています。
チャイナ・ロビーってやつですね。

米国内での対日工作は
戦前からの中国のお家芸であり、
日本は常に苦杯を飲まされ続けてきました。

今回、この種の工作活動が
慰安婦の件に関して直接的に間接的に影響を及ぼしていることは
間違いないと思います。

さて、このチャイナ・ロビーについて触れておくと、
たとえばクリントン政権時に
中国政府からクリントン大統領や米民主党有力議員に対して
巨額の政治資金が流れたといって問題になりました。

この時の産経の記事を2つ載せておきましょう。


◇ロビー活動で対中政策ぶれ 米議会調査局報告
 利益優先「多元外交」に変質

 米議会調査局(CRS)はこのほど、
 クリントン米政権の対中政策が一貫せずに一変するのは、
 米国内の利益団体などによる猛烈なロビー(議会工作)活動と
 その影響を受けやすい体質があるとする報告書、
 「中国、米利益団体と対中政策」をまとめ、議会に提出した。
 そうした政権下では、各種団体が
 議会を標的としたロビイングでしのぎを削り、
 ますます一貫した政策がとりにくい、と指摘している。

 報告書はまず、冷戦時代を通じて米国の対中政策には、
 「チャイナ・カード」など対ソ戦略の一つとして
 米国内にある種のコンセンサスがあったと指摘する。

 だが冷戦終結後はこの暗黙の了解が崩れて、
 経済利益団体、人権保護団体、チベット支援団体、
 さらに元政府高官など多くの利益団体が入り乱れて
 対中政策に影響を及ぼすようになったと分析する。
 特に、さまざまな団体の利益を代表する議会が
 外交に影響力を行使する場面が増え、
 これまでの政府高官だけの「エリート外交」から
 利益団体に引きずられる「多元外交」に変質してきた、
 と指摘している。

 初期のクリントン政権は、
 民主党リベラル寄りの立場をとって中国内の人権状況を批判し、
 最恵国待遇(MFN)の付与と結びつけて中国への改善要求を強めた。
 その結果、香港のパッテン総督や
 チベット独立運動を推進する精神的指導者ダライ・ラマらが
 相次いで大統領を訪問した。

 ところが、中国経済の急成長とともに
 米中ビジネス評議会など経済界からの反発を受けた。
 クリントン政権はこれに引きずられて
 九四年に対中政策をあっさり変更して人権問題とMFNを切り離した。
 「経済利益派」の「人権擁護派」に対する巻き返しである。

 報告書は特に、クリントン政権になって国内問題に力が注がれ、
 「利益団体が対中政策に対して
 影響力を行使できる機会が増えた」と指摘し、
 マスメディアがその手段に使われたと分析する。

   (産経新聞 1997/02/01)


◇米の中国ロビイスト ボーイングや3大自動車メーカー
 最大勢力は大企業
 
 中国からの不正献金問題に揺れ動く米国政界で、
 中国のロビイスト(院外議会工作者)の最大勢力は
 米国の大企業だった-。
 一九九六年のロビー活動報告書の中で、
 米国企業が中国の最恵国待遇(MFN)の更新のため
 数億ドルの金を使ったことが明らかになった。
 AP通信が二十三日伝えたもので、
 ロビー活動の次の目標は
 中国の世界貿易機関(WTO)加盟だとしている。
 
 中国ロビイストとしてリストにあがっているのは、
 航空機大手のボーイング社とマクダネル・ダグラス社、GM、
 フォード、クライスラーの三大自動車メーカー、
 プロクター・アンド・ギャンブル社、マクドナルド、コカ・コーラ、
 モトローラ、AT&T、IBMなどといった大企業で、
 すべて中国に進出している。

 このうちボーイング社については、
 二十五日に中国を訪問するゴア米副大統領に幹部社員が同行、
 中国側と十億ドルにのぼる航空機購入契約が
 締結される見通しだという。

 同社は、中国市場で欧州のエアバス社と激しい競争を展開しており、
 十九日付のニューヨーク・タイムズ紙によると、
 「大量の航空機の受注が
 米国と中国の政治関係の犠牲になっていると不満を抱いており、
 契約の調印には副大統領に臨席を求める」という。

 米連邦選挙委員会(FEC)の調べによると、
 同社の民主党への昨年の政治献金は十一万八千二百五十ドルで、
 この金額は共和党への献金を上回るという。

 AP通信によると、
 ボーイング社などロビイスト企業の橋渡し役として
 有力政治家が働いているという。

   (産経新聞 1997/03/24)


まあ、こんな感じで
米政界へのチャイナ・ロビーの影響力は
侮れないものがあります。

それにプラスして
中国政府と密接な関係のある在米中国人組織が
米国内で様々な反日活動を行っています。

この連中が今回の件で大いに暗躍しているのでしょうが、
この種の団体で主だったところは
カリフォルニア州に本拠を置く、

◇第二次大戦史実維護会

◇世界抗日戦争史実維護会

この2つです。

2005年には、日本の常任理事国入りに対し、
この2つの団体はネット上で反対運動を行い、
1160万人の署名を集めました。
このうちの大多数が中国本土からの署名だったのですが、
それがあの大規模な反日デモへの伏線ともなりました。

これらの団体のワシントンでの出店が
「ワシントン慰安婦問題連合Inc」という組織です。

これについての詳細は
去年の産経の記事に載っています。


◇【緯度経度】ワシントン・古森義久 米国での慰安婦訴訟の教訓

 慰安婦問題といえば、最近でもなお
 NHKの番組や朝日新聞の報道をめぐって論議が絶えないが、
 米国内でこの問題で日本を非難する勢力にとって
 大きな後退となる最終判決がこのほど出された。
 米国の司法や行政の良識を思わせる適切な判決だったのだが、
 ここにいたるまでの五年以上の原告側の執拗な動きからは
 日本側にとっての多くの教訓もうかがわれる。
 
 米連邦最高裁判所は第二次大戦中に
 日本軍の「従軍慰安婦」にさせられたと主張する、
 中国や韓国の女性計十五人が
 日本政府を相手どって米国内で起こしていた、
 損害賠償請求などの集団訴訟に対し、
 二月二十一日、却下の判決を下した。
 この判決は米国内でのこの案件に関する司法の最終判断となった。
 もう慰安婦問題に関して日本側に賠償や謝罪を求める訴えは
 米国内では起こせないことを意味する点でその意義は大きい。

 この訴えは最初は二〇〇〇年九月に
 首都ワシントンの連邦地方裁判所で起こされた。
 米国では国際法違反に対する訴訟は
 地域や時代にかかわらず受けつけるシステムがある一方、
 外国の主権国家については「外国主権者免責法」により、
 その行動を米国司法機関が裁くことはできないとしている。
 ところが同法には外国の国家の行動でも
 商業活動は例外だとする規定がある。
 元慰安婦を支援する側は慰安婦を使った活動には
 商業的要素もあったとして、この例外規定の小さな穴をついて、
 日本政府への訴えを起こしたのだった。

 六年近くもこの訴訟を一貫して、
 しかもきわめて粘り強く進めた組織の中核は
 「ワシントン慰安婦問題連合Inc」という団体だった。
 在米の韓国人や中国人から成り、
 中国政府関連機関とも連携する政治団体である。
 Incという語が示すように
 資金面では会社のような性格の組織でもあるという。

 この「ワシントン慰安婦問題連合Inc」は
 実は二〇〇〇年十二月に東京で開かれた、
 「女性国際戦犯法廷」にも深くかかわっていた。
 この「法廷」は模擬裁判で慰安婦問題を主に扱い、
 日本の天皇らを被告にして、その模擬裁判を伝えたNHK番組が
 日本国内で大きな論議の原因となった。
 「慰安婦問題連合」はまた、その少し前には
 中国系米人ジャーナリスト、アイリス・チャン氏著の欠陥本、
 「レイプ・オブ・南京」の宣伝や販売を活発に支援した。

 この種の組織は
 日本の戦争での「侵略」や「残虐行為」を一貫して誇張して伝え、
 日本の賠償や謝罪の実績を認めずに非難を続ける点では
 間違いなく反日団体といえる。
 その種の団体が日本を攻撃するときによく使う手段が
 米国での訴訟やプロパガンダであり、
 その典型が今回の慰安婦問題訴訟だった。
 米国での日本糾弾は超大国の米国が国際世論の場に近いことや、
 日本側が同盟国の米国での判断やイメージを最も気にかけることを
 熟知したうえでの戦術だろう。
 日本の弱点を突くわけである。

 だから「慰安婦問題連合」は日ごろワシントン地域で
 慰安婦についてのセミナーや写真展示、講演会などを頻繁に開いている。
 最高裁の最終判決が出るつい四日前も
 下院議員会館で慰安婦だったという女性たちを記者会見させ、
 「日本は非を認めていない」と非難させた。

 だが米国の司法は最高裁での却下という結論を打ち出した。
 行政府のブッシュ政権も一貫して
 「日本の賠償は対日講和条約ですべて解決ずみ」という立場を
 裁判の過程でも示した。

 しかし立法府である米国議会は
 「慰安婦問題連合」などの果敢なロビー工作を受けて、
 慰安婦問題ではまだ日本を非難する決議案をたびたび出している。
 その種の工作の持続性、粘り強さは
 今回の訴訟での軌跡がよく示している。
 日本側も米国という舞台での
 この種の争いの重要性を十二分に意識して、
 果敢に反撃すべきだろう。
 反撃すればそれなりの成果も得られる。
 今回の最高裁の判決はそんな教訓を与えてくれるようである。

   (産経新聞 2006/03/18)


この記事は、
「ワシントン慰安婦問題連合Inc」という団体や
中国系の反日団体の様相について詳しく伝えてくれてますが、
それ以外にも歴史問題に対する日本外交のあり方などに関しても
示唆するところは非常に大きいように感じます。


もともとこの種の歴史問題は
日本のいわばアキレス腱でもあります。
日本政界の保守派のアキレス腱です。
特にいわゆる「慰安婦」や「南京大虐殺」の件などがそうですね。

本当のことや真実に対して謝罪したならともかく、
偽りの情報や他者の歴史観を基準に
日本政府は政治的判断で
謝罪と譲歩を繰り返している部分が多くあります。
河野談話などがその最たるものでしょう。

何の証拠も事実も資料も無いにもかかわらず、
政治的判断で事実をねじ曲げ
「官憲の強制関与があった」などと謝罪する。

そして、それに対する反動として、
真実に基づかずに謝罪したが故に
本当の真実を明らかにしようという国民の動きが起きる。
歴史的な冤罪を被されたが故に
その汚名をそそごうとする動きが起きる。
これは健全な国家の証しなのですが、
その都度、中国が騒ぎ、韓国が騒ぎ、
今回のように無知蒙昧な米国議員とマスコミが騒ぎ、
そして日本政府はへこまされて、偽りの事実の追認をしてしまう。
これを毎回、エンドレスで繰り返しているわけです。
そしてその都度、傷口を広げてしまう。

しかし、日本国が健全な国であるなら、
必ずや真実を追究しようとする動きが生じるのは必然であり、
その動きは永久に止むことがないでしょう。
汚名をそそごうとする心は誰にも止められないものです。
ましてや他国の干渉などで抑止されるものではない。

安倍政権に望みたいことは、
この問題はどこかで正面突破を計らねば駄目だということです。
小賢しい言葉のあやで事態を一時的に収拾させたところで、
必ずまた問題は浮上してくる。
それは日本人の良心があり続ける限り、
決して止むことはありません。

言葉のちょろまかしは
そろそろ終わりにすべきです。
また、それを行うだけの
国民的土壌と国際環境は整いつつあるように感じます。






テーマ:慰安婦問題 - ジャンル:政治・経済

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六者協議と日本外交の失敗


       金正日.jpg


南北閣僚級会談スタート コメ支援や核放棄履行論議へ

 韓国と北朝鮮による第20回南北閣僚級会談に出席する、
 韓国側代表団が27日午後、平壌に到着、
 夜には北朝鮮の朴奉珠首相主催の夕食会が開かれ
 会談日程が始まった。
 夕食会のあいさつで朴首相が南北共助を訴え、
 韓国首席代表の李在禎統一相は
 中断している南北協力事業の再開・促進を促した。
 28日午前の全体会議から本格協議入りし、
 韓国は先の6カ国協議で合意した、
 北朝鮮の核放棄へ向けた初期段階措置の
 迅速な履行を北朝鮮に求める方針だ。

 今回の会談は、昨年7月の北朝鮮の弾道ミサイル発射で
 韓国が凍結したコメや肥料の人道支援の再開問題が
 最大の焦点になる見通し。
 
 会談はミサイル発射直後の前回会談の決裂以来約7カ月ぶり。
 韓国同行記者団によると、朴首相は「北南関係進展のため
 (過去に)倍する努力をしなければならない」と述べ、
 李統一相も「中断していた事業を
 1日も早く正常化しなければならない」と応じた。
 
   (iza!)


韓国と北朝鮮による南北閣僚会談が始まりました。

このところ韓国政府は
先日の六者協議での合意を受けて
早くも南北の雪解けムードを煽り、
援助再開への切っ掛けをつかもうとしていますね。

なんとも不可解なまでの情熱。
盧武鉉大統領を始めとする韓国政府の面々にとって
太陽政策とはほとんど宗教的情熱と化してます。

盧武鉉は六者協議の合意後、

 「交渉担当者に
 (北朝鮮が)要請すれば全部提供するように、
 と心の中で祈った」

 「われわれが全部提供し負担してでも、
 この問題は解決されるべきであり、
 結局は儲かるものと考えている」
 
 「頻繁に与えるいっぽうだと非難されているが、
 米国が戦争以降莫大な援助で欧州の経済を支えたが、
 (後ほど)最も利得を得た国は米国」

 「韓国も南北(韓国・北朝鮮)関係、
 開城工業団地などが北核問題のため中断されているが、
 北朝鮮の経済を生かせば、
 米国のマーシャルプラン以上の成果を得られる」

  「それを通じて北東アジアの大きな市場が一つに統合できる。
 だから投資だと思っている」

こういう馬鹿げた発言をして
日本の時事系ブログ界に大いにネタを提供してくれましたが、
27日にも同レベルの発言を繰り返しました。

 「(北朝鮮が)核を作って、
 いついかなる状況でどこに向けて攻撃するのか。
 北朝鮮が先に攻撃を受けずに
 核兵器を先制使用するなどということは、
 精神病者だけができることだ」

 「(北朝鮮は)改革開放とは別途に、
 相手から脅威を受けずに交渉するために核兵器を開発している。
 北朝鮮の核が攻撃用だとは想像できない」

 「これは北朝鮮に寛大なのではなく、
 冷静な事実関係を述べているだけ」

 「北朝鮮は共存ができるか、
 敵対関係を清算し平和構造を定着させ
 貿易と協力で友好関係を結ぶことができるかという確信があれば、
 核兵器を捨て改革開放の方へ進むはずだ」

 「韓国は開放を通じ利益を得ることができるという信号を
 北朝鮮に与える必要があり、
 韓国政府は状況が悪化したときにも一貫してそれを行ってきた」

 「米国の場合は判断がクリントン、ブッシュ政権で異なり、
 ブッシュ政権でも状況により異なり、
 また別の意見も存在するなど、
 韓国のように一貫していなかった」

 「これが一方向で定着し長期的に固まれば
 相手も判断がしやすくなる。
 そうした相互信頼を構築すれば道は開かれる」

まあ、この人のこういうボケぶりに関しては
何を今さらという気もしますが・・。


さて、上記の如き韓国政府の態度は
六者協議合意の結果を受けてのことですが、
あの中途半端な合意内容と言い、
この韓国政府のはしゃぎぶりと言い、
過去記事でも何度か書いてきましたが、
あれはろくな協議ではなかったというのが私の率直な感想です。

そもそも六者協議とは六ヶ国の合意を受けて決まるもので
当然ながら結果的に日本もこれに賛成しているわけです。

しかし、安倍政権は
拉致問題の解決無しに支援をしないと言っているように
あの合意内容には内心では反対でしょう。
また、日本国民の多くも
あの内容には賛成していないでしょう。

では、何故、政府も反対し、
国民も反対する合意内容を
国家として賛同してしまったのか?

力関係と言ってしまえばそれまでです。
米国が賛成し、中国が賛成し、韓露も賛成すれば、
日本一国だけで拒めるか否か?

六者協議の合意後に
日本の一部国会議員などが「バスに乗り遅れるな」と
拉致問題の解決無しには支援せずとした安倍政権を
批判したりしました。
彼らの言い分は「日本は孤立してしまう」
「日本の発言力がなくなってしまう」でした。

しかし、逆に思うのですが、
では何故、日本は六者協議に参加できたのでしょうか?
六者協議のメンバーと認められたのでしょうか?

同じアジアの国だから?
北朝鮮の近隣諸国だから?
まあ、それもあるでしょうね。

でも、「アジアで近隣」というならば
何故モンゴルは参加しないのしょうかね?
また、他国はモンゴルを参加させようとはしないのでしょうか?

理由は単純です。
参加させても意味が無いからです。
もっと言えば国力が無いからです。
いてもいなくても一緒だからです。
だから無視されるわけです。

逆に、アジアの国でもなく、近隣諸国でもない米国が、
この六者協議に参加しているのは
かの国が世界の覇権国家だからです。
端的に言うならば国力が大きいからです。

この意味から言うならば
日本が協議に参加している理由は
半島情勢に影響を及ぼす国力と国際的地位を持っているからです。

六者協議の合意内容が進み、
もし、核問題が解決の方向に向かい、拉致問題も解決され、
いざ北朝鮮に支援拡大という結果に至った時に
いったい誰が援助金を送るのでしょうか?
それだけの国力を持った国はどこでしょうか?

であるから日本があの場にいるわけです。
参加するプレーヤーとして認められているわけです。
決して日本という国が北朝鮮から核の脅威を受けたり、
拉致問題を抱えているから参加を認められているのではなく、
それだけの影響力と国力を持っているからこそ
プレーヤーとして遇されているわけです。
小国だったら最初から相手にされてません。

で、最初の命題に戻りますが、
あの先日の六者協議の合意内容に
日本が不満を持っていた場合、
何故、これを覆すことができなかったのか?

想像してみてください。
たとえば、日本の立場に英国がいたらどうなったか?
フランスがいたらどうなったか?
彼らが唯々諾々と「孤立を恐れて」合意に賛成するでしょうか?
私はそうは思いませんね。

英国やフランスならば
もっと自国の国力をタネにして
駆け引きを計ったと思います。
決してああいう完敗の如き合意は行わないでしょう。

この意味においては、
上述の「バスに乗り遅れるな」
「日本も支援しないと発言力が無くなってしまう」
などと言った国会議員氏らは、
手段と目的の区別もつかない人たちです。

発言力というのは「手段」であって「目的」ではない。
なんらかの目的を追求する手段として発言力を行使するのであって、
発言力がほしいがために
拉致問題を無視し、核問題であやふやな合意を許容するとは
これは本末転倒だということです。
この人達は脳の血行の心配をしたほうがいいでしょう。


北朝鮮が核を開発し、
さらに弾道ミサイルの技術開発に狂奔している状況は
日本にとって国家の死命を制される脅威です。
遠く海を隔てて核武装している米国とは意味合いが違います。

この脅威自体は
北朝鮮が核を廃棄するか、国自体が滅ぶかの
二つの選択肢によってしか解決されず、
北朝鮮が核を手放すとはとうてい思えない以上、
では国ごと滅びてもらうしかありません。

北朝鮮が国力的に経済的に
ボロボロの状況であるのは周知の事実です。
六者協議の直前にはかなり追いつめられていたと言っていい。
それがあの合意によって一息ついているわけで、
もろに日本外交の失敗です。

私は安倍政権は支持していますが、
あの六者協議に関しては
あまりにも運び方が拙劣すぎたと思います。
ブッシュ政権との盟友関係に依存しすぎたのでしょう。

せめて最低限、北朝鮮のテロ支援国解除などは
ヒルに言わせるべきではなかったと思います。

あれは完敗の外交結果です。
日本の有権者はおとなしいですね。
他国ならば暴動が起きてますよ。
自国の脅威だというのに。



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日米同盟とアーミテージ報告書 その3・・世界秩序と「中国管理」


     マイケル・グリーン.jpg


前回と前々回の続きです。

日米同盟とアーミテージ報告書 その1・・ジャパン・ハンド

日米同盟とアーミテージ報告書 その2
 ・・クリントン政権と同盟の漂流



今回は先日の2月16日に発表された、
アーミテージ報告書の第二弾について論評します。

この報告書の全文訳を探したのですがなかなか見あたらず、
しょうがないので各種報道からピックアップしたものを
以下に要約として掲載しておきます。
ちなみに項目はこちらで勝手につけたものです。


◆日米同盟-2020年を見据え、アジアを正しく導く

 
<日米同盟の強化>

 ◇日米同盟は2020年まで米国のアジア戦略の基盤であり続ける

 ◇日本によるインド洋やイラクへの自衛隊派遣を評価、
  ここ数年で、日米同盟は安全保障面で成熟した。

 ◇日本の安全保障面での貢献拡大のため、
  憲法改正論議や自衛隊の海外派遣を
  随時可能とする恒久法制定を歓迎

 ◇日本は自国防衛の領域拡大と防衛費増額が必要

 ◇日本は武器輸出3原則の撤廃検討が必要

 ◇米国は引き続き日本に「核の傘」を含む抑止力を提供


 
<安全保障>

 ◇日本のミサイル防衛の予算特別枠創設

 ◇日本のF22、F35など新型ステルス戦闘機の導入

 ◇日米による新型イージス艦の共同開発の検討

 ◇米軍と自衛隊の作戦面での連携強化。
  米太平洋軍司令部に防衛駐在官、
  統合幕僚監部に米軍代表がそれぞれ常駐。


 
<中国>

 ◇中国とインドという2つの大国が
  同時に台頭するという前例のないことがおきている。

 ◇中国は国内安定のためナショナリズムの利用を続ける公算が大きい

 ◇米中による地域の「共同管理」との考えも一部にあるが、
  これは米中関係を過大評価し、
  地域の同盟国、友好国との関係を損なう危険がある

 ◇東アジアの安定は日米中の3カ国関係の質にかかる。
  日米は中国に「責任ある利害保有者」となるよう促し、
  双方の利益となる分野で3カ国の協力を模索するべき。

 ◇中国の外交政策の重要課題はエネルギー資源の確保であり、
  その結果、海洋資源獲得競争などの摩擦を引き起こす。

 ◇日米は中国の増大するエネルギー需要により、
  原油価格の上昇などの影響を受ける。
  両国はエネルギーの効率化などでの協力する必要がある。


 
<台湾>

 ◇日米は2005年の2プラス2協議で
  「台湾海峡の争議は対話を通じて平和的に解決」を
  重要戦略目標の中に盛り込んだ。
  これは日米の2020年以前の指導原則であるべき。

 ◇米国は台湾の防衛を支援する義務があり、
  日本は米国の義務を理解し、同盟関係の下で
  台湾海峡の平和と安定を維持に協力する必要性がある。

 ◇台湾の民主化の成功は日米両国にとって重要なこと。


 
<朝鮮半島>

 ◇朝鮮半島で2020年までに南北統一が実現する見通しが高い。
  ただ、北朝鮮が核開発を続けている可能性もあり、
  日米はあらゆるシナリオに備えなければならない

 ◇北朝鮮の核開発問題は統一によってのみ、
  最終的に解決されるようにみえてきている。

 ◇韓国は日米両国と短期的には違いはあっても、
  共通の価値観や、経済的・安全保障上の利益も共有している。


 
<インド>

 ◇2020年にはインドが中国をしのぐ存在になる。

 ◇民主主義などの価値観を共有するインドと日米が
  戦略的パートナーシップを強化し、
  日米印3カ国の協力関係構築が必要。


 
<日本の常任理事国入り>

 ◇日本の国連安全保障理事会の常任理事国入りを支持する。
 
 ◇日本の常任理事国入りは、全ての側面での貢献なしに
  意思決定の主体になるのは不公平で問題があり、
  国連憲章第七章に基づく武力行使の責務を果たすべき。


以上です。

この第二弾報告書は今月の16日に発表されましたが、
本来、執筆者のアーミテージらは
去年9月の自民党総裁選の前に公表する予定でした。

しかし、アーミテージ自身が
CIA工作員漏洩事件で渦中の人となった結果、
ほとぼりがさめるまで発表を延期したことと、
安倍総理と親しいマイケル・グリーンが
総裁選前の安倍氏に無用のプレッシャーをかけるべきでないとして
アーミテージに進言し、
報告書の公表が遅れた経緯があります。

この第二弾報告書の特徴は、
第一弾が漂流していた日米同盟の再構築そのものを
訴えていたのに対して、
周辺諸国の状況とその対応にかなりの力点を置いていることです。

  日米同盟の再構築は成功した。
  今や、この同盟を用いてアジアや世界情勢を
  いかに安定させるかを考えるべき。

これが本題でしょう。

いわば前回が「基礎編」ならば
今回は「発展編」又は「応用編」というわけです。

さらにもっと端的に言うならば
この報告書の主題は「世界秩序の維持と中国管理」です。
大雑把に言えばそれ以外は枝葉といっていいでしょう。

以下、このメインテーマである「中国管理」の部分のみを
論評してみます。


台頭する中国をいかに「管理」するか?

この設問は日米の当局者が最も頭を悩ます問題でしょうし、
「国家戦略」を考える際に
これほど刺激的な知的遊戯はないでしょう。
いわば戦略家の腕の見せ所といった感じです。

報告書のこの命題に対する答えは、
ブッシュ政権の対中政策と
スタンスはほぼ同じと言っていいでしょう。

  日米は中国に「責任ある利害保有者」となるよう促す。

  と同時に、中国が「利害保有者」から逸脱する場合も想定し、
  常にリスクに備えておく必要がある。

責任ある利害保有者。
米国では「レスポンシブル・ステークホルダー」と言いますが、
これは2005年に当時のゼーリック国務副長官が
初めて使った言葉です。

  いかに中国を
  国際社会・現世界秩序の構成員に組み込んでいくべきか?

  クリントン政権時のような大甘な親中政策でもなく、
  かといって、中国封じ込めのような強硬策でもない。

  中国は敵でもないが、同盟国でもなく友好国でもない。
  さらに単なる傍観者であっても困る。

これがブッシュ政権の中国に対する見方ですし、
このアーミテージ報告書の発想です。

敵でもないけど、友好国でもない。
ハッキリしない発想ですし、
中道的といえば中道的ですが、実に分かりづらいですね。

たとえば、米国にとって台頭しつつある中国とは
かつてのソビエト連邦とどう違うのでしょうか?
この米中関係というものを
かつての冷戦期の米ソ関係と比較すると面白いです。

冷戦期の米ソ関係と現在の米中関係を比較するならば
大雑把に言えば2つのことが異なります。

 1,ソ連の政治力及び軍事力は世界を制するだけの力があった。
   さらに共産主義という世界秩序創設の理念をもっていた。
   しかし、中国にはそれがない。
   列強の一つ程度の政治力とアジアローカルの軍事力でしかなく、
   また、次の世界秩序を構成しうる理念を持っていない。

 2,冷戦が始まった当初、
   米国のGDPは全世界の70%を占めていた。
   しかし、現在は30%を切っている。

つまり、1「ソ連は巨大で強かったが中国はさほどでもない」
2「米国の力は冷戦期と比べて衰えている」

もし、米国が今でも圧倒的な国力を持っているならば、
中国を「責任ある利害保有者」などと生ぬるいことは言わず、
強硬的に米国流価値観への変革を強いるでしょう。

また、中国の力がかつてのソ連のように強大であるならば、
米国は眼前の脅威として積極的に対決姿勢を取るか、
あるいは逆に軟弱な融和態度になるでしょうね。
まあ、おそらく米国的価値観から言えば強硬対応となるでしょう。

いわば、かつての冷戦期と比較するならば
ソ連ほど中国は眼前の脅威ではなく、
また、米国も正面対決するほど力に余裕があるわけではない。

よって導き出される結論としては、

  中国に国際秩序の「責任ある利害保有者」となるよう促す。

  と同時に、中国が「利害保有者」から逸脱する場合も想定し、
  常に備えておく必要がある。

の、両面対応でいくということでしょう。

ただ、これは米国的発想であって、
日本も全く同一でいいのかというと
何とも言い難い部分があります。

私は、北米大陸に位置する覇権国家の米国と
アジアに位置する非核武装国家の日本では
自ずから中国に対する態度には温度差があっても
当然のことだと思っています。

ちなみに、このアーミテージ報告書が発表された際に
日本のマスコミ各社もいろいろと報じていましたが、
各社によって報じ方に違いがありました。

毎日・NHKなどは

 中国に対する「封じ込め策」などの強攻策は否定し、
 対話路線を重視する

これに力点をおいて報じていました。

しかし、アーミテージ報告書には
次のような一文もあります。

  米中による地域の「共同管理」との考えも一部にあるが、
  これは米中関係を過大評価し、
  地域の同盟国、友好国との関係を損なう危険がある

これはクリントン政権時の対中融和策、
日本頭越し外交の否定です。

アーミテージらのジャパンハンドは日米同盟の重視派であり、
これがあくまでもアジア政策の基本中の基本と考えています。

日米同盟をしっかりとさせ、
両国の緊密な関係を維持した上で
中国に対して利害保有者となるように促していく。
これがこの報告書の趣旨であり、
無原則な親中政策ではないということです。

それは「台湾」の項目を見ても明らかでしょう。

  米国は台湾の防衛を支援する義務があり、
  日本は米国の義務を理解し、同盟関係の下で
  台湾海峡の平和と安定を維持に協力する必要性がある。

日米両国による明確な台湾防衛宣言ですね。


さて、この報告書は
前回と前々回にも書いたように
日米両国に対する影響力は強大です。

一時期、猖獗したネオコンの力が衰えており、
次期政権が民主党になるにせよ共和党になるにせよ、
アーミテージらの中道的な発想が
米国のアジア政策の基本となっていくでしょう。



関連資料リンク

ジャパン・ハンド 春原 剛 (著)

日米同盟「深化の段階」 アーミテージ「予言」第2弾

空洞化する日米パイプ


関連過去記事

日米同盟とアーミテージ報告書 その2
 ・・クリントン政権と同盟の漂流


日米同盟とアーミテージ報告書 その1・・ジャパン・ハンド








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日米同盟とアーミテージ報告書 その2・・クリントン政権と同盟の漂流


         20060515n995f000_15.jpg


さて、前回の続きです。

日米同盟とアーミテージ報告書 その1・・ジャパン・ハンド


2月16日にアーミテージ報告書の第二弾が公表されましたが、
その第一弾は2000年10月に発表されました。

この時の執筆の中心メンバーは第二弾とほぼ同じで
リチャード・アーミテージ、ジョセフ・ナイ、
マイケル・グリーン、ジェームズ・ケリー、
ロバート・マニング、カート・キャンベル、
ポール・ウォルフォビッツ、などでした。

その時点では日本のマスコミ報道なども
さほど大きくは取り上げておらず、
注目したのは日米の政官界とよほどの事情通のみでした。

今から振り返ってみると
この第一弾の影響力の大きさが分かります。
ここに書いてあることはブッシュ政権の
対日政策の予言書みたいなものでした。

というわけで、
今回はこの第一弾の方を取り上げてみます。

まず、その内容を抜粋して載せておきます。


◇アーミテージ・レポート(INSS Special Report)

 日米-成熟したパートナーシップに向けて

 「総論」

 アジアは歴史的な変換期を迎え、
 米国の政治・経済、安全保障などに
 ますます大きな比重を占めることになる。
 世界人口の五三%にのぼるアジアは経済力もすでに二五%に達し、
 米国とは年間六千億ドルもの巨額の輸出入が行われている。
 しかし、政治的に見て日本、オーストラリア、
 韓国などが民主主義価値を表現しているのに対し、
 中国は社会、経済変動の最中にあり、その結果は不透明だ。

 現在の欧州では
 大きな戦争が少なくとも三十年ぐらいは予想できないが、
 アジアでは危機が去ったとは言い難い。
 米国を巻き込んだ紛争は朝鮮半島および台湾海峡で
 いつ起きても不思議でない状況だ。
 インド大陸も衝突が心配され、
 どちらの場合も核爆弾使用という危険をともなっている。

 日本は第二次大戦後、成熟した民主主義国家として
 地域安定と信頼醸成に大きく寄与してきた。
 そうした日本との関係は今までにないほど重要になった。
 われわれは二十一世紀においても継続する日米関係構築のため、
 双方に重要な六つの提案を行う。

 「冷戦後の日米漂流」

 日米はともに西側同盟の重要なパートナーとして冷戦に勝利し、
 民主主義新時代への扉をアジアにおいて開き、
 経済繁栄への手助けをした。
 しかし、同時に日米は(冷戦勝利で)ともに戦うべき相手を失い、
 実際にはまだ脅威や危険が去っていないのに漂流した。

 これによって日本は欧州連合のような機構を
 アジアに築くアジア化というアイデアにとりつかれ、
 米国も冷戦終了で経済問題だけを優先することになった。
 その結果が九〇年代の経済問題を中心にした日米の衝突だった。
 日米が両国関係の重要性に気づいたのは北朝鮮ミサイル実験であり、
 台湾海峡の緊張であり、九六年の日米安全保障宣言に結びついた。

 だが、米国は明らかに対中関係により重点を置き、
 日米ともにせっかくの安全保障宣言を
 フォローアップする努力を怠った。
 実際、日米が行った安全保障問題における対話は
 北朝鮮問題に限るものだけだった。
 こうした日米の無関心、不確実、方向性の無さから
 今度は日米同盟を活性化するときがやってきた。

 米国において
 「日本は脱落者でもう終わった」とする見方の人たちには、
 「八〇年代の米国を過小評価した当時の日本と
 同じ過ちを犯すことになる」と戒め、
 日本の潜在力を高く評価しなければならない。

 「政治」

 日本の政権政党である自民党は
 過去十年、党内分裂や伝統的な利権集団との衝突などを繰り返し、
 いまや衰える力を維持することだけに精力を尽くしている。
 これに対し野党も十分に練った信頼に足る政策提案ができず、
 結果として自民党が政権にしがみつくという状況になっている。

 しかし、容赦ない国際経済のグローバル化によって
 経済の構造改革を迫られた日本の政治は
 いずれ変革を余儀なくされるだろう。
 それは“鉄の三角関係”と呼ばれた政治家、企業家、
 官僚による支配構造を破壊し、権力の拡散を生み出すことになる。

 こうした権力構造の変動が
 日米関係を再活性化するチャンスを引き出す可能性がある。
 イデオロギー上の対決が軸だった政治は終わり、
 より現実的な視点を持った若い世代の政治家の登場によってのみ、
 新たな取り組みが可能だ。

 いまの政権指導部が改革に取り組むとは考えられない。
 長期的視野をもって短期的な苦痛を受け入れるという政治は
 いまの議会状況では難しいからだ。

 逆に若い世代は
 経済力だけで日本の未来は切り開けないと考えており、
 国家主権への新たな尊厳に目覚めている。
 今後の日米関係を考慮する場合、
 この意識の変化は大きな意味を持つ。

 「安全保障」

 二十一世紀に向けて日米は
 早急に安全保障の共通認識と対応を確立しなければならない。
 明確で実体ある日米関係こそが、
 アジアにおける紛争を未然に劇的に抑止するからだ。
 新たな「日米防衛協力のための指針」(ガイドライン)はその意味で、
 同盟における日本の役割拡大へのステップと見なすべきだ。

 日本の集団的自衛権否定は、同盟関係の制限となっている。
 集団的自衛権への制限を日本が無くすことで、
 緊密でより効果的な両国の協力は可能となるのだが、
 それはあくまで日本国民だけが決定できることだ。
 米国は日本の国内事情を考慮しなければならない。
 だが、日本がより平等な同盟関係を目指し、
 貢献することを歓迎すると、米国は明確にしなければならない。

 日米は、
 (大西洋における)特別な同盟関係である米英をモデルにすべきだ。
 そのために次のような点が考慮されなければならない。

 (1)米国は「尖閣諸島を含んだ日本防衛に
    強い責務を持つ」ということを明確にし、
    日本も対等な立場で同盟を支える
 (2)ガイドライン実施に向けて法制度を整備する
 (3)両国三軍はより緊密な協力体制をとり、
    国際テロや犯罪にも対応できるよう協力関係を具体的に定義する
 (4)一九九二年の国連平和維持活動協力法は
    日本の海外活動を制限しており、
    日本はその制限を排除し平和維持活動や人道的任務に参加する
 (5)危機対応能力を維持できるという条件で
    日本の米軍基地をできるだけ削減する。
    九六年の日米特別行動委員会(SACO)による沖縄合意を
    早急に実施する
 (6)米国の防衛技術(軍事機密)の日本提供を優先する。
    米政府は米軍事企業が日本企業と
    戦略的な同盟関係になるよう奨励する
 (7)日米ミサイル防衛協力の幅を広げる。

 こうした日米関係の強化については
 日米双方で健全な議論が行われるべきである。
 米政府、議会とも日本の政策が米国の政策と
 すべての面で同じではないことを理解しなければならない。
 「バードンシェアリング(負担の共有)」ではなく
 「パワーシェアリング(力の共有)」へと進化する時が来たのである。

 「情報」

 東アジアにおける、
 日米への脅威と危険の性格が変転するのにともない、
 両国の情報収集面での統合と協力が必要とされる。

 同盟国とはお互いの情報を持ち寄り
 それぞれの分析を交えてお互いの違いを確認するとともに
 政策において合意しなくてはならないからだ。

 情報協力面で米政府は次のような点を留意すべきだ。

 (1)国家安全保障担当の大統領補佐官は
    日本との情報協力を優先しなければならない
 (2)米中央情報局(CIA)長官は
    日本の国家安全保障問題に配慮して
    協力の幅を広げなければならない。
    例えば違法移民、国際犯罪、国際テロ面に対処するための
    両国の協力強化だ
 (3)米国は日本が欲しているスパイ(情報)衛星開発の
    手助けをすべきだ
 (4)米国は政策面で日本との情報網緊密を優先させる。

 一方、日本側は

 (1)極秘情報を守秘するための法制化に向けて国民の支持を得る
 (2)情報共有によって実施する政策決定のプロセスを
    明らかにする

 という点を留意する。

 「外交」

 米国は日本外交を
 単なるチェックブック外交というイメージで見るのはやめ、
 日本も国際的な指導力というのは
 援助者の役割を超えたリスクを伴うものであることを
 自覚しなくてはならない。
 米国は日本の国連安全保障理事会入りを支持するが、
 日本はそのさい集団安全保障には
 義務も生じることを念頭に置くべきだろう。

 「結論」

 ペリーの黒船来航以来、百五十年に及ぶ日米関係は
 善きにつけあしきにつけアジア太平洋の歴史を形成してきた。
 二十一世紀にはいってもそれは変わらないだろう。


以上です。

まず、これを見て思うのですが、
この報告書を作成した当時のアーミテージやナイが
90年代の「日米同盟の漂流」に対して
いかに危機感を抱いていたかが分かります。

総論の次に「冷戦後の日米漂流」という章を立ててますが、
ある意味、第一弾のアーミテージ報告書は
この「漂流期」に対する反省文と言ってもいいでしょう。

 日米は(冷戦勝利で)ともに戦うべき相手を失い、
 実際にはまだ脅威や危険が去っていないのに漂流した。

 これによって日本は欧州連合のような機構を
 アジアに築くアジア化というアイデアにとりつかれ、
 米国も冷戦終了で経済問題だけを優先することになった。
 その結果が九〇年代の経済問題を中心にした日米の衝突だった。

 だが、米国は明らかに対中関係により重点を置き、
 日米ともにせっかくの安全保障宣言を
 フォローアップする努力を怠った。
 実際、日米が行った安全保障問題における対話は
 北朝鮮問題に限るものだけだった。

日本は「東アジア共同体」のような幻覚を夢見て、
一方の米国は経済のみにしか目が向かず、
中国優先のアジア政策を行いました。

行間から見えるのは
クリントン政権の中国重視政策への批判ですね。

1998年にクリントン大統領は
日本を素通りして訪中し、
江沢民主席との首脳会談を行いました。
これが当時の日本の朝野にどれだけの衝撃を巻き起こしたことか。

この報告書が作成されたのは2000年10月。
まだクリントン政権末期の頃ですが、
ここに彼ら「ジャパン・ハンド」たちの
揺らぐ日米同盟への危機感がにじみ出ています。


次の「政治」という章では
80年代後半から90年代にかけての
日本政界のバタバタぶりを描写してます。

あの政治改革の嵐の時期ですが
今思えば、あれはなんだっただろうと思ってしまいます。

 イデオロギー上の対決が軸だった政治は終わり、
 より現実的な視点を持った若い世代の政治家の登場によってのみ、
 新たな取り組みが可能だ。

 若い世代は
 経済力だけで日本の未来は切り開けないと考えており、
 国家主権への新たな尊厳に目覚めている。
 今後の日米関係を考慮する場合、
 この意識の変化は大きな意味を持つ。

若い世代の政治家に期待していますね。

「より現実的な視点を持った若い世代の政治家の登場」
「若い世代は国家主権への新たな尊厳に目覚めている」
「この意識の変化は大きな意味を持つ」
ここらへんは同感としかいいようがありません。

商人国家・無ポリシー国家の時代は
終わったということでしょうか。


次に「安全保障」の部分です。
ここがこの報告書のメインです。

 明確で実体ある日米関係こそが、
 アジアにおける紛争を未然に劇的に抑止する

 日本の集団的自衛権否定は、同盟関係の制限となっている。
 集団的自衛権への制限を日本が無くすことで、
 緊密でより効果的な両国の協力は可能となる

 日米は、特別な同盟関係である米英をモデルにすべきだ。

 米国は「尖閣諸島を含んだ日本防衛に強い責務を持つ」
 ということを明確にする。

 国連平和維持活動協力法は日本の海外活動を制限しており、
 日本はその制限を排除する。

 米国の防衛技術(軍事機密)の日本提供を優先する。

 日米ミサイル防衛協力の幅を広げる。

この報告書で一番よく知られているのが
日本の集団的自衛権の縛りを批判した部分と
米英同盟を日米同盟のモデルに、という部分です。

「米英同盟をモデルに」は
米政界に対して、

  日本を同盟国として対等に扱え

  いつまでも小さい弟のように扱うな

との提議でしょうし、

日本政界に対しては、

  いつまでも子供のように米国の保護に甘んじるな

  引きこもりの時代は終わった。

と言うことでしょうね。

さらに、「米国は尖閣諸島を含んだ日本防衛に
強い責務を持つということを明確にする」とありますが、
これは1996年に当時のモンデール駐日大使が
「尖閣諸島は日米安保条約の適用範囲外だ」と発言して、
日本の保守層を憤慨させたことへの反省です。

あの発言が中国を大いにつけ上がらせたのですが、
アーミテージ報告書では
あえて「尖閣諸島を含んだ日本防衛」という一文を入れて
尖閣諸島は日米同盟の守備範囲であることを明確に謳っています。


次の「情報」の章では
日米間の情報リンクの強化をうたってますね。
これはもう現実に進行中です。
いささか行き過ぎるほどに進行中です。

最後の「外交」では、

 米国は日本外交を
 単なるチェックブック外交というイメージで見るのはやめ、
 日本も国際的な指導力というのは
 援助者の役割を超えたリスクを伴うものであることを
 自覚しなくてはならない。
 米国は日本の国連安全保障理事会入りを支持するが、
 日本はそのさい集団安全保障には
 義務も生じることを念頭に置くべきだろう。

もう、そのまんまという感じです。
おそらく日本の保守層が書いても
全く同じ文言を使うでしょう。


全体を通して言えるのは
90年代の日米漂流期への反省と
今後の同盟堅実化、普通の国同士の対等な同盟関係、
そして同盟の機関化でしょう。

地政学的な位置づけ。
そして同じ自由主義・民主主義の理念を持つ国家と国家。
「利害」と「理念」を共有する日米同盟の堅持が
日米にとって最も良き選択肢であること。

まあ、ご覧のように
この報告書が提起した政策とその方向性は
2001年からのブッシュ政権でそのまま採用されています。
2000年初頭の日米関係を定めた報告書と言っていいでしょう。

さて、最後に、
当時の産経の正論欄を載せておきます。
田久保忠衛さんがこの報告書を論評しています。


◇【正論】田久保忠衛
 米大統領選 新しい日米同盟目指すとみていい

 クリントン政権の対中、対北朝鮮外交には
 随分と冷や冷やさせられた。
 クリントン氏自身がブッシュ元大統領の対中政策が
 生ぬるいと批判していたにもかかわらず、
 ホワイトハウス入りしてすぐ
 最恵国待遇(MFN)を中国に与えてしまった。
 日本を素通りして中国を訪れたのは怪しからんと
 腹を立てるのは大人げないが、
 それにしても大統領は先方の注文に応じて
 「三つのNO」を言うなど軽率すぎはしないか。

 そこで私が重視しているのは
 アーミテージ氏が中心になって作成し、十月に公表された、
 「日米-成熟したパートナーシップに向けて」と題する報告書だ。
 
 この報告書は欧州とアジアを対比し、
 欧州では向こう三十年間大規模な戦争はないが、
 アジアには朝鮮半島、台湾海峡、
 インド・パキスタンに軍事的危険が存在し、
 インドネシアは東南アジアの政治的混乱の
 引き金になるかもしれないと見る。
 ロシアの軍事的脅威は
 当分あり得ないとの前提に立っているのであろう。
 このような分析に立てば、
 アジアの安全弁になるのは日米関係でなければならぬ。
 報告書が強調しているのはこの点だ。

 特筆大書したいのは、
 この報告書が一九九六年の「日米安保共同宣言」を棚ざらしにした、
 日本の既成政治家に愛想を尽かし、
 「日本国民は国旗・国歌を法制化し、
 尖閣諸島の領有権といった領土的主張に関心を集中し、
 民族国家の主権と高潔さを改めて尊重する旨を明らかにしている。
 こうした変化から生まれる意味は大きい」と指摘している個所である。
 国家の基本である防衛を軽視し、
 自主独立の精神を失った日本に
 苦々しい思いを抱いてきた私は新鮮な驚きを感じた。

 アーミテージ報告は、
 米国と英国との関係をモデルにして
 同じような関係をアジアに構築しようではないかと提案している。
 まことに情けないことだが、
 米国からこのような呼び掛けを受けなければならないほど、
 我が祖国はだらしのない状態になっているのだ。

   (産経新聞 2000/12/17)


私自身、ブッシュ政権の対外政策は
いろいろと異論や批判したいことは多々ありますが、
こと対日政策に関して言えば
その前のクリントン政権と違って、実に安定感がありました。
安心して見てられました。

それは「小泉=ブッシュ」の個人的関係も寄与したのでしょうが、
このアーミテージ報告書と
それを作成した「同盟の庭師たち」の奮闘も大きいでしょう。


次回は、先日に発表されたアーミテージ報告書第二弾を取り上げます。



関連過去記事

日米同盟とアーミテージ報告書 その1・・ジャパン・ハンド









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日米同盟とアーミテージ報告書 その1・・ジャパン・ハンド


       アーミテージ前米国務副長官.jpg


日米同盟「深化の段階」 アーミテージ「予言」第2弾

 現代にも「予言」書と呼ぶことができる文書があるようだ。
 日本が今後、歩むことになる道を示す文書だ。

 リチャード・アーミテージ元米国務副長官ら、
 超党派の外交・安全保障専門家グループは16日、
 ワシントンで記者会見し、
 「日米同盟-2020年を見据え、アジアを正しく導く」
 と題した報告書を発表した。

 2000年10月のいわゆる「アーミテージ・ナイ報告」の続編だ。
 7年前の報告書は
 「日米同盟のモデルは米英同盟であるべきだ」として
 日米同盟の強化を提言した。

 「アーミテージ・ナイ報告」が注目されるのは、
 その提言内容が、実際の米国の対アジア政策に反映されるからだ。
 前回の報告書は、ブッシュ政権の対日政策の「青写真」となった。

 第2弾となる今回の報告書の執筆者には前回同様、
 米国を代表する日本研究者らが名を連ねている。
 共和党側からアーミテージ氏や
 マイケル・グリーン前国家安全保障会議アジア上級部長らが、
 民主党系では、クリントン政権で国防次官補を務めた、
 ハーバード大学のジョセフ・ナイ教授らが参加した。

 ブッシュ政権が残り任期2年となる中、
 超党派の日本専門家らによって策定された報告書は、
 再び次期米政権の対日政策に反映される可能性が高い。

   (iza!)


アーミテージ報告書の第二弾が発表されました。
数回に渡ってこの提言について
春原剛氏の「ジャパン・ハンド(文春文庫)」という本を参考にしながら、
書いてみたいと思います。

まず、何故、この報告書がかくも重要視されるのか?
今日はこれについて書きましょう。

執筆の中心メンバーの4人、
リチャード・アーミテージ、マイケル・グリーン、
ジョセフ・ナイ、カート・キャンベル、
彼らは現政権の高官などではなく、今は在野の人物にすぎません。

しかしながら、新聞各紙が
この報告書についてこぞって報道し、
マスコミ以上に日米の政官界がこの報告書に注目するのは、
執筆メンバーが米政界における「ジャパン・ハンド」の大物だからです。

ジャパン・ハンド。
知日派とでも訳すべきでしょうか。
米国の対日政策を手中におさめる人物とでもいうべきでしょうか。

アーミテージとグリーンは共和党、
ナイとキャンベルは民主党ですが、
彼らは属する党派こそ違えど、それぞれに密接な関係にあり、
細かな差異こそあれど、その政策の根本は共通しています。

現在、米国の対アジア外交は党派の壁が急速に薄れつつあり、
民主・共和両党の政策に大きな違いがなくなっています。
アジア政策の超党派化です。

この4人を代表とするジャパン・ハンドの面々は
米国の対日政策に対して大きな影響力を持ち、
ある者は時の政権の高官となって政策を左右し、
ある者は在野のシンクタンクの属して活発な提言を行い、
また、それぞれが党派の壁を越えて
研究会などで意見の交換を行っています。

よって、この人物達の報告書は大きな注目を集めるわけです。
前回の2000年に提出された第一弾のアーミテージ報告書も
この7年間を振り返ってみるならば
日米両国の政策に大きな影響を与えています。


さて、個々の人物について解説しておきます。

まず、中心人物のリチャード・アーミテージ。
第一期ブッシュ政権の国務副長官です。
日本の報道番組のインタービューなどでもよく登場しますね。

第一期ブッシュ政権において米国務省のアジア外交を統括し、
パウエル国務長官の片腕的存在でした。
自他共に認める日米同盟の守護神的存在。
小泉=ブッシュの日米蜜月時代の立役者です。

アナポリス海軍兵学校を卒業後、
ベトナム戦争に従軍し、数々の武勇伝を残しています。
海軍特殊部隊(SEALS)の隊員だったという噂もありましたが、
後に米国務省のサイトで否定しています。

退役後は、後に大統領候補となったボブ・ドールの秘書を経て、
1981年にレーガン政権の国防次官補代理、
1983年からは国防次官補を務めました。

米共和党知日派の重鎮であり、
彼の徒党は俗に「アーミテージ・スクール」と呼ばれています。

在野の人となった現在も彼の影響力は大きく、
その人脈を駆使して日米関係に影響を与えています。

次に、マイケル・グリーン。
この人の経歴はかなり異色です。

1961年生まれ。
日本に留学し、静岡県の高校で英語を教え、
東大で学びました。

1986年に日本政界の研究のため再来日し、
5年間ほど日本に滞在しました。
まず、岩手日報の記者となり、
その後、椎名素夫議員の秘書を二年間務めました。

やがて、日米安保の専門家として米政界で頭角を現し、
クリントン政権では国防省の対日政策顧問として
「日米防衛協力のための新指針」の策定に関与しました。

ブッシュ政権では大統領補佐官、
国家安全保障会議(NSC)の上級アジア部長に抜擢され、
2005年12月に政権を去るまで
アーミテージ国務副長官やケリー国務次官補らと共に
ブッシュ政権の対日政策を仕切りました。

彼は大統領補佐官時代に
当時の安倍官房長官と親交を結び、
小泉政権末期での北朝鮮によるミサイル乱射事件などでは
シーファー駐日米大使らと共に
日米連携のパイプ役となりました。

また、グリーンは
安倍首相の政権公約「日本版NSC」の
米側の指南役でもあります。

三番目にジョセフ・ナイ。
「ソフト・パワー」なんて言葉が有名で
政治家と言うよりは学者として知名ですね。
民主党の知日派の大御所的存在です。

カーター政権で国務次官補、
クリントン政権では国防次官補と国家情報会議議長を務め、
1995年に「ナイ・イニシアティヴ」と呼ばれる、
「東アジア戦略報告」を作成しました。

この「東アジア戦略報告」が土台となり、
「日米防衛協力のための指針(ガイドライン)」が策定され、
クリントン政権下で漂流しかかっていた日米同盟の立て直しに
奔走しました。

2000年に発表されたアーミテージ報告書第一弾は、
米国では「アーミテージ・ナイ報告」と
二人の名前を並記しています。

最後に、カート・キャンベル。
ジョセフ・ナイの門下生的存在です。

元来は対ソ連政策の専門家でしたが、
ナイに見いだされ、対日政策の研究者へと舵をきりました。

クリントン政権では国防次官補代理となり、
ウィリアム・ペリー(国防長官)やジョセフ・ナイが政権を去った後、
唯一の日本専門家として対日政策を切り盛りし、
とかく日米関係が冷却しがちで、
中国重視派が幅をきかせていたクリントン政権において
孤軍奮闘していた人物です。

米国のマスコミからは
「クリントン政権下で唯一、
日本のことを気にかけている政治任命者」とも呼ばれました。

おそらく、次の大統領選で
民主党から大統領が誕生した場合は、
この人物が対日政策の中心となるでしょう。


この4人に共通するのは「日米同盟の重視」です。

価値と利害を共有する世界で最も重要な同盟関係。
それが彼らの日米同盟に対する見解です。

彼らジャパン・ハンドの面々は
しばしば自らを「庭師(Gardener)」に喩えます。
「同盟」という庭園を整備し、
丹念に土を耕し、肥料を与え、雑草が生えれば取り除き、
地道に作業をする日米同盟の庭師的存在というわけです。

春原剛著「ジャパン・ハンド」には
カート・キャンベルのコメントが載っています。

  「同盟には
  自動的に作動するスプリンクラーもなければ
  便利な芝刈り機もない。
  ただ、庭師による地道な努力が求められている」

戦後半世紀以上続いた日米同盟は
冷戦終結後にその存在意義を見失い、
「漂流」と呼ばれるまでの危機的状態となりましたが、
今や復活を遂げ、小泉政権下では最高の蜜月状態となりました。

それが日本にとって良きことなのか否か?
各人によって見解は分かれるでしょうが、
これを維持しようという熱意を持った人々の努力と奔走によって
同盟関係が支えられてきたのも事実です。


さて、次回はアーミテージ報告書の内容について論評します。



参考資料リンク

ジャパン・ハンド 春原 剛 (著)








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日本の宇宙開発・・中国との相違とその問題点


      H2Aロケット10号機.jpg


今日は珍しく宇宙開発について書きます。

*今日(1月9日)から防衛庁が防衛省に昇格しますので
 表記は全て「防衛省」にして書いてます。

まずは、去年末のニュースから。


情報収集衛星、2月に4基目打ち上げ
 
 政府の情報収集衛星推進委員会は22日、
 4基目の情報収集衛星を来年2月に打ち上げることを決めた。

 政府は北朝鮮が1998年に
 弾道ミサイル「テポドン」を発射したのを受け、
 2003年に晴天向きの光学衛星と、
 夜間や悪天候でも撮影できるレーダー衛星を1基ずつ打ち上げた。

 3基目は今年9月に光学衛星を上げた。
 レーダー衛星をもう1基上げ、2組体制になれば、
 地球のどの場所でも1日1回以上撮影できるようになる。

   (日経新聞)


ようやく今年の2月で
情報収集衛星は4基となります。

主に北朝鮮の軍事情報の収集を念頭において
打ち上げている情報収集衛星ですが、
この衛星から得られた画像等の情報は
政府部内のどの部署が管轄しているかご存じでしょうか?

防衛省?
いえ、違います。
文部科学省?
冗談を言われては困ります。
実は、内閣官房内の内閣情報調査室が管轄しています。

普通の感覚ならば、軍事情報が主体なわけで
防衛省の情報本部が管轄しそうなものですが、
何故か、内調が仕切っています。
防衛省は内調に「こういう衛星画像をうちにもくれ」と
要請するだけです。

これは日本独特の「宇宙の平和利用」という、
1969年の国会決議があるためで
それに縛られて宇宙に関係することは
防衛省や自衛隊は直接絡むことが出来ません。

「宇宙の平和利用」とは他国でもよく言われてますが、
その場合は、

  宇宙空間に大量破壊兵器を配備しない

ということに過ぎず、
宇宙を国防目的で利用することは他国では当たり前のことです。

たとえばお隣の中国を例にあげます。
ある意味、中国は宇宙開発の理念と手法において
日本とは対極的な存在です。

中国の宇宙開発は軍事色が強く、
宇宙ロケットの打ち上げ技術は
大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射と到達、
弾道ミサイルの多弾頭化などの技術と一体化しています。

中国は2003年と2005年に
神舟と呼ばれる有人宇宙船を打ち上げましたが、
これを行ったのは人民解放軍であり、
厳密に言うと人民解放軍総装備部が管轄しています。

2002年4月の神舟3号の回収の際には
当時の江沢民国家主席は
軍総装備部長の曹剛川大将に祝辞を贈りました。

中国初の有人宇宙船となった「神舟5号」は
2003年の10月16日に帰還しましたが、
これは中国初の原爆実験成功の記念日、
1964年10月16日に合わせてのことです。

同時に神舟5号及び6号は
本体から切り離された偵察用の軌道モジュールが
飛行士の帰還後5カ月も飛び続け、
軍事映像収集の偵察活動を行いました。

今、人民解放軍の内部では
「宇宙軍」の創設を求める声が高まっており、
近未来においては陸海空だけではなく
サイバースペースと宇宙空間が主戦場になると想定されており、
「五次元一体の統合作戦」が提唱されています。


さて、近年、日本の宇宙開発の現状に対して
官民双方から批判の声が上がっています。
これの直接の引き金は
上記の中国の有人宇宙飛行の成功と
時期を同じくして日本のH2Aロケットの6号機が
打ち上げ失敗となったことです。

批判の内容は主に3点です。

1,国家としての宇宙開発の理念の欠如
  方向性が全く見えない。

2,予算不足

3,軍事を宇宙開発から排除していること

どれも正鵠を得ていると思います。

日本は戦後の糸川博士のペンシルロケット以来、
宇宙開発を進めてきましたが、
日本国として宇宙開発で何をしたいのか?
何を目指しているのか?
こういう国家としての理念が存在しません。

宇宙開発に一定の予算を消費しつつ、
結局、国としての「開発理念」が存在しないとは
これは政治の怠慢といっていいでしょう。

また、予算不足も事実ですね。
私は「ロボット」「ナノテク」「バイオ」と共に
宇宙開発が次世代の経済競争のキーポイントになると思ってますが、
この経済大国の貧弱な宇宙開発予算は
後代の経済競争力にマイナスの影響を与えると思っています。

さらに軍事を宇宙開発から排除しているために
あまりにも効率が悪すぎる。
これは予算のみならず、人材や技術においてもそうです。

たとえば日本の宇宙開発を主管する、
JAXA(宇宙航空研究開発機構)ですが、
これと防衛省・自衛隊の人的交流や
技術的交流は行われているのでしょうか?
寡聞にしてそういう話しは聞いたことがありません。

たとえば航空自衛隊のパイロットが
何故、宇宙飛行士になれないのか?
他国では軍のパイロットが宇宙飛行士になるのは
当たり前すぎる話しですが、
日本ではこういうことはあり得ません。

種子島のロケット発射基地から
JAXAのロケットのみならず、
自衛隊のロケットが打ち上がる日を望みたいものです。







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朝鮮総連の科学者集団「科協」に警察の捜査開始

ロケットエンジン権威、科協の元副会長宅を捜索
 違法に人材派遣か
 
 
 ロケットエンジン開発の権威で
 在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)傘下の
 在日本朝鮮人科学技術協会(科協)の元副会長が、
 無許可で人材派遣業を営んでいたとして、
 神奈川県警外事課は29日、労働者派遣法違反の疑いで
 元副会長の自宅などを家宅捜索した。
 同課は元副会長から詳しく事情を聴き、押収資料の分析を進める。

 捜索を受けたのは、人材派遣会社(川崎市)
 ▽元科協副会長の元同社社長(74)の自宅
 ▽社長(72)の自宅
 ▽派遣先の電気機械製造会社(群馬県太田市)。

 調べでは、人材派遣会社は昭和36年に設立以降、
 厚生労働相の許可を得ずに人材派遣業を営み、
 モーターや発電機を製造する電気機械メーカーなどに
 人材を派遣していた疑いがもたれている。
 同課は容疑が固まり次第、元社長らを書類送検する方針。

 元社長は科協の元副会長で現顧問。
 東大工学部卒後、自動車技術やエンジンの専門研究機関勤務を経て、
 北朝鮮の「金剛原動機合弁会社」の経営にも携わった。
 ロケットエンジンの世界的な権威とされる。
 独自のロケット推進技術を持ち、
 国内外の自動車メーカーなどから注目された。

 今年6月、神奈川県警が摘発した薬事法違反事件で、
 医薬品商社からアミノ酸点滴薬などの医薬品を購入、
 北朝鮮に輸出した北朝鮮系商社の経営にも関与しており、
 同県警は科協の運営や
 北朝鮮からの指示などについて詳しい人物とみていた。

 警察当局などによると、
 科協は大学や企業の研究者や医師ら約1200人で組織され、
 朝鮮労働党の工作機関「対外連絡部」の直轄下にあり、
 北朝鮮の国家科学院との共同研究を指示されるなど
 北朝鮮の核開発などとの関係が指摘されている。
 昨年10月、警視庁が薬事法違反容疑で科協の副会長らを逮捕。
 家宅捜索で、陸上自衛隊の地対空ミサイル(SAM)の資料が
 防衛庁から科協に流出していたことが分かった。

   (産経新聞)


27日に薬事法違反容疑で、
警察が総連にガサ入れしましたが、
これはその第二弾です。

朝鮮総連都本部などを強制捜査 点滴薬不正入手

最終的な目的は総連の弱体化と解体でしょう。
これは警察云々のレベルじゃなくて
政治レベルの判断だと思います。

取りあえず、当面の目的は
ニュース中にもあるように
「科協」へメスを入れることでしょうね。

今月の18日に産経新聞朝刊の一面に
科協に関する記事が載りました。


総連「科学技術協会」1200人組織
 北工作機関の直轄、日本技術を核開発に転用か

 朝鮮総連の関係団体「在日本朝鮮人科学技術協会」(科協)が
 朝鮮労働党の工作機関「対外連絡部」の直轄下にあり、
 本国の内閣の一機関である国家科学院などと
 共同研究を指示されていたことが、警察当局の調べで分かった。
 会員は在日の研究者1200人弱で、
 国立大の研究機関などに勤務し、
 幹部級は万景峰号で祖国訪問した際に
 北の研究者と接触していたことも判明。
 科協を介し日本の先端知識が恒常的に流出し、
 10月の核実験やミサイル開発に転用された疑いがあり、
 警察当局は研究者の動向把握など
 全国規模の捜査に乗り出している。
 
 これらは警視庁公安部が昨年10月、
 科協役員らによる薬事法違反事件で
 東京都内の科協本部を初めて捜索した際に
 押収した資料などから判明。
 科協の組織や活動はベールに包まれていたが、
 実態が初めて解明された。
 
   (iza!)


これは産経のスクープだったわけですが、
今思えばこの記事が
警察の本格的な「科協」捜査を告げるものであり、
世論醸成のための当局のリークだったのかもしれませんね。


さて、科協に関しては
雑誌「正論」の4月号と11月号に
ウラジミール氏の詳細な記事が載っています。
以下、これを下敷きにして書いていきます。

まず、冒頭のニュースで

  ロケットエンジン開発の権威で
  在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)傘下の
  在日本朝鮮人科学技術協会(科協)の元副会長

の家宅が捜索を受けたとあります。

この「ロケットエンジン開発権威の元副会長」とは、
この分野ではかなり有名な人物です。
頭文字を取って仮に「J氏」と書いておきます。

J氏は2サイクルエンジンの世界的権威で
関係者の間では「北朝鮮のフォン・ブラウン」と呼ばれています。
若い頃は東京大学生産技術研究所に所属し、
ニュース中にもあるように
北朝鮮の金剛原動機合弁会社の社長を勤めています。

この「金剛原動機合弁会社」は
表向きは農業用のトラクターの製造会社とされていますが、
実態はミサイルのエンジン工場で、
核技術の拡散を抑止するための
キャッチオール規制が指定する「外国人ユーザーリスト」に
この「金剛原動機」の名前は載っています。

興味深いことに
このJ氏には、同姓で10歳下の在日の後輩がいて、
その人物もロケットエンジンの国際的権威であり、
同姓の先輩と後輩のコンビで
北朝鮮のロケット開発を引っ張ってきたとされています。

この両名は1998年のテポドン発射の前後には
揃って何度も北朝鮮と日本を往復し、
技術指導を行っていました。

また、今年7月のミサイル乱射前には
後輩J氏の方が北朝鮮に渡航し、
乱射当日はあの万景峰号に乗って日本に戻っています。

この両名の経歴はよく似ており、
どちらも日本の国立大学を卒業後、
東大生産技術研究所に所属し、
一時期は同じ民間研究所に勤務していました。

彼らは日本の大学で学び、日本の企業や研究所に属し、
日本の科学雑誌や資料により知識の研鑽につとめたわけで、
それが北朝鮮のミサイル技術の向上に貢献してるわけですから、
なんとも馬鹿馬鹿しい話しです。

ちなみに科協のメンバーは
たいていが東大生産技術研究所と
文部科学省所管の理化学研究所の出身です。
ここらへんもアホらしい限りです。

科協の理念は

 「科学に国境はないが科学者には祖国がある」

だそうですが、
日本人から見ればふざけた話しです。

まあ、警察の捜査が科協に向かったことで、
この総連の科学者集団の実態が
白日に晒される日は近いでしょうし、
総連自体がその犯罪的体質を暴露される日が
刻々と近づいてきたということでしょう。



参考資料リンク

North Korea Today:謎の組織「科協」に迫る

North Korea Today:
 北はウランのレーザー濃縮法を手にしている!


総連「科協」捜索 北への不正輸出の根絶を











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世界経済の構造的変化について・・愛読メルマガより

私の愛読メルマガ「国際戦略コラム」に
世界経済に関する秀逸な見解が載ってました。

以下、一部引用します。


◆今後の世界経済を動かすものは?

 工業製品の付加価値率が
 大きく下落しているのとは対照的に
 資源関連の付加価値率が上がっている。
 これは工業製品を作れる国が拡散しているのに比べて、
 資源国は増えない。
 資源の埋蔵量は減少している。
 ここに付加価値率の増減が絡んでいるように感じる。

 ロシアや中東、中央アジア、
 オーストラリアの国々の価値が上がり、
 日本やEUの価値が下がっている理由でもある。
 このため、日本の株価は
 米国が史上最高値の株価にあるのに低迷している。

 この理由は工業製品の価値が下がったことによる。
 この指摘を日本の評論家はしない。
 そして、株価がおかしいと騒いでいる。

 もう、工業製品の時代は終わっている。
 中国でもベトナムでもインドでも工業製品は作れるので
 その価値は当然低くなる。
 それではどうすればいいのであろうか??

 これは資源を生み出すことに注力すればいいことになる。
 資源が重要であると言うことの当然の帰結でしょうね。
 この技術を確立する企業が次の時代を制することになる。

   (国際戦略コラム NO,2534)


これは卓見だと思うよ。
言われてみて、なるほどなあと思いました。

この後、記事は
ブラジルのエタノール生産や、
日本の発酵菌技術の話しに移ります。

工業製品は先端技術は別として
基本的な技術に関しては多くの国に拡散し、
少数の国が寡占する状況ではなくなっている。

一方、資源の埋蔵は特定国に偏り、
中国とインドの経済成長と相まって
供給は一定なのに需要は急増している。

で、結論は
工業製品とその製造に依存する国の地位低下と、
資源産出国の地位上昇というわけ。

まあ、単純にぶった切りしすぎのような
気がしないでもないですが、
確かに工業製品の製造技術が全世界に拡散していけば、
個々の工業国家の地位が低下していくのは
当然といえば当然なのかもしれない。

私は携帯電話なんかを見て思うのだけど、
通信規格の問題とかあるのだろうが、
あれほど電気製品の分野に強かった日本勢が、
世界では必ずしもシェアを獲得できてない。

あれを見てると
一般的な電気製品や工業製品に関しては
もはや日本の独断場の時代は終わったなあと思う。

これを書いてるのは「F氏」という人ですが、
この人の記事は思考の刺激になります。
たまに論理が飛躍するので
ついて行けなくなることもしばしばですが(笑)、
「転変する事象の本質を捉える」
これがF氏の記事の特色だと思います。
洞察力に優れた人ですね。

上記の文章は短いながらも
今の世界経済の構造的変化をよく見抜いてると思います。



メルマガ:国際戦略コラム






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MD:米標的ミサイル迎撃問題・・常識論と集団的自衛権

米標的ミサイル迎撃は技術的に困難 防衛次官 
 
 防衛庁の守屋武昌事務次官は16日の記者会見で、
 安倍晋三首相が米国を狙ったミサイルの迎撃が
 集団的自衛権行使に当たるかどうか
 研究する考えを示したことに関し、
 日本に配備予定のミサイル防衛(MD)システムで
 迎撃することは技術的に困難との認識を示した。

 政府はイージス艦に搭載する海上配備型迎撃ミサイル(SM3)を
 平成19年中に導入する予定だが、
 守屋氏はSM3が対象としているのは射程1500-2000キロ、
 高度300キロの中距離弾道ミサイルで、
 米国に届くのは射程8000キロ以上、
 高度500キロ以上の長距離弾道ミサイルだと説明。
 「ミサイルを撃ち出す角度が違って高度が大変な開きになる。
 私が理解している限りでは(迎撃は)難しい」と述べた。

 首相は14日の米紙インタビューで
 「米国に向かうかもしれないミサイルを撃ち落とすことが
 できないのかどうかも研究しなければならない」と主張。
 これに対し、与党の太田昭宏公明党代表は
 迎撃は「集団的自衛権の行使に当たる」と指摘している。

   (産経新聞)


この問題のポイントは、

  迎撃が政治的に可能か否か?

であって、

  迎撃が技術的に可能か否か?

など、ハッキリ言って知ったこっちゃない。

この守屋事務次官の発言で、
せっかく集団的自衛権の問題に風穴を開けようとする首相の意図が、
結果的に技術論の隘路に落ち込むことを私はとても憂慮します。

この問題は、イラクや他の地域で、
有志連合の一員や国連PKOなどで派遣された自衛隊の部隊が、
隣で協力国の軍隊がゲリラなどに攻撃を受けているにもかかわらず、
集団的自衛権の絡みで黙って傍観するしかなく、
それでも銃を撃ちたければ「正当防衛」だの「緊急避難」だの
刑法上の概念を引っ張り出してくるしかないという、
あの馬鹿馬鹿しさと根っこは同じです。

同盟国に着弾すると分かっているミサイルが
日本列島上空を飛び越えていく時に
「これは集団的自衛権に該当するからな~」と
ポカーンと見送るしかない、と。

この不条理さと馬鹿馬鹿しさは
世界史に残る愚昧政治というべきでしょう。
こういう戦後政治特有の自縄自縛傾向は
いい加減にやめてほしいものです。

要は「常識」を基準に考えることです。
常識で考えれば「集団的自衛権がどうだこうだ」なんてものは、
所詮は現実に通用しない、
観念のお遊びに過ぎないことが分かるだろうに。

憲法9条の問題もそうですが
常識で考えることです。
「憲法9条を世界遺産に」なんていうアホなタレントもいますが
9条なんて過去の遺物は、
世界遺産よりも馬鹿博物館にでも陳列するか、
粗大ゴミにでも出してほしいものです。

上記ニュースの守屋次官の発言は
防衛庁の立場として純粋に技術論としての見解を述べたのか、
あるいはこの論議を流産させたい意図なのか知りませんが、
この問題がつまらない技術論の隘路に陥らないことを願います。

結果的にミサイルの迎撃が、

  政治的に可能だけど、技術的に不可能

と言うことなら仕方がないこと。

要は政治の入口の部分をクリアすることです。






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