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省庁の情報セキュリティ・・「落第」は警察・法務・外務など6省庁

数日前のニュースですが
非常に気になったので取り上げてみました。


<情報セキュリティ会議>警察など最低ランク 最高はなし

 政府の情報セキュリティ政策会議
 (議長・安倍晋三官房長官)は25日、
 中央省庁の情報管理状況を4段階で評価した調査結果を公表した。
 パソコン端末について情報管理が徹底されるべき、
 警察、外務なども含めた6省庁が最低ランクの「D」評価で、
 最高の「A」評価はゼロ。
 コンピューターに対するサイバー攻撃への
 出遅れが浮き彫りになり、
 安倍長官は全省庁に早急な対応を指示した。
 
 調査は内閣官房をはじめ
 各省庁や人事院、公正取引委員会など、
 19官庁のパソコン約46万台を対象に実施。
 今年3月時点で
 (1)ウイルス対策ソフトの導入
 (2)パソコンの情報の暗号化
 (3)ソフトの欠陥の修正ファイル適用
 など9項目の基準を満たしているかを調べた。
 
 基準を100%満たしたA評価はゼロで、
 おおむね良好な「B」評価も金融庁など3省庁にとどまった。
 基準の実施率が60~80%で
 不備の目立つ「C」評価は防衛庁や財務省など10省庁にのぼり、
 「落第」のD評価が6省庁と全体の3分の1近くを占めた。
 サーバーに関する同様の調査では
 公正取引委員会だけがA評価で、14省庁がB評価だった。
 
 一方、会議では「ウィニー」対策も協議した。
 政府は情報流出を防ぐため
 私有パソコンの職場持ち込みを原則禁止とする統一基準を設け、
 持ち込む場合は実施手順を作るよう求めている。
 しかし、25日時点で6省庁が手順を策定しないまま、
 私有パソコンを使っており、
 同会議は早急な対応を要請した。

   (毎日新聞)


「情報セキュリティ政策会議」ってのは
内閣官房内に設置された、
政府の情報セキュリティの中核を担う機関。

議長は内閣官房長官で、
国家公安委員長、防衛庁長官、総務相、経済相と
民間有識者で構成される。

民間有識者は
拓殖大学客員教授で軍事評論家の江畑謙介氏、
KDDIの小野寺正社長、NECの金杉明信社長、
慶応義塾大学の村井純教授など。

なんか、こういう額面だけ見れば
いかにも強烈でタフな
国家の情報セキュリティを担う組織のように思えるが、
やってることは初歩の初歩。
ネットセキュリティのイロハを
役人に手取り足取り教え込んでいるに過ぎない。

上記ニュースを見て笑った人も多いと思います。
情けなくて涙した人もいるかもしれません。

  (1)ウイルス対策ソフトの導入
  (2)パソコンの情報の暗号化
  (3)ソフトの欠陥の修正ファイル適用

なんでしょうか、これは?
こんなもん、当たり前だっちゅうの!

貧乏人ですら、ソースネクストの
1980円のセキュリティソフトを入れてるのに、

  (1)ウイルス対策ソフトの導入

今さら何を言ってるんでしょうか?

「情報セキュリティ政策会議」って
偉そうな名前を付けておきながら
役人相手にこんな初歩のイロハを教えてるんですから、
霞ヶ関ってどういう所なんでしょうか?

ちなみに、ニュース中の
「中央省庁の情報管理状況の調査結果」ですが、
政府のサイトからPDFでダウンロードできます。

府省庁の情報セキュリティ対策の
 実施状況に関する重点検査及び評価結果

内容はというと、
各省庁の下記項目を調査し、
A~Dの4段階評価を行ったとのこと。

<端末に関する重点検査項目>
 ◇OSのパッチ等の適用状況
 ◇主要APのパッチ等の適用状況
 ◇アンチウィルスソフトの適用状況
 ◇モバイルPCの暗号化機能の運用状況
 ◇端末の物理的対策状況

<ウェブサーバに関する重点検査項目>
 ◇OSのパッチ等の適用状況
 ◇ウェブサーバAPのパッチ等の適用状況
 ◇不正アクセス対策状況
 ◇利用者に対する権限管理等の実施状況
 ◇管理者に対する権限管理等の実施状況
 ◇データ復旧対策状況

この2つの調査のうち、
端末に関する調査結果が散々たるものでした。

ニュース中にも書いてますが
結果のランキングを詳しく載せておきますと、


 A評価(実施率100%):無し

 B評価(実施率80%~99%)
    :内閣官房・金融庁・環境省

 C評価(実施率60%~79%)
    :内閣法制局・人事院・内閣府・公正取引委員会
     防衛庁・総務省・財務省・文部科学省・
     農林水産省・経済産業省

 D評価(実施率60%未満)
    :宮内庁・警察庁・外務省・法務省・厚生労働省
     国土交通省


・・・凄いですね。

警察庁と外務省。
宮内庁と同レベルです。
環境省に負けてます。
頼むからソースネクスト入れてください。

さらに、防衛庁。
Cランクです。
とてもイージス艦を動かしてる役所とは思えません。
サイバー戦どころの騒ぎではありません。

最後に、ぶっちぎりの最下位は法務省。
端末ランクはD、サーバーのランクはCでした。
こんな役所に法律を任せていいのでしょうか?

・・・とまあ、興味のある方は
上記PDFファイルをダウンロードして
ご覧になってください。

ひたすら寒くなること請け合いです。



関連資料リンク

情報セキュリティ政策会議

政府の情報セキュリティ政策の中核、
 「情報セキュリティ政策会議」が設立





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トルコ:イラク北部へ越境侵攻作戦の動き!?

今日の産経に驚愕のニュースが載ってました。
ちょっと長いけど、そのまま引用します。


中東危機の連鎖 一橋大大学院教授・内藤正典氏

 イスラエルのレバノン侵攻は、
 中東に危機の連鎖をもたらしつつある。

 焦点は、意外なことにトルコである。
 中東地域で唯一のNATO(北大西洋条約機構)加盟国であり、
 長年にわたってアメリカとの協調路線を歩み、
 イスラエルとさえ軍事協力関係をもつトルコで、
 今、急激に反米感情が高まっている。

 イスラエルがレバノンに侵攻した7月中旬、
 トルコでも、分離独立を志向する、
 クルド武装組織PKK(クルド労働者党)と
 治安部隊との戦闘が激化し、
 3日間で15人のトルコ軍兵士が犠牲になった。
 兵士の葬儀は毎日大きく報道され、
 PKKへの憎悪は高まるばかりである。
 あらゆるメディアは連日、
 「イスラエルのようにわれわれもやる」と書きたて、
 現在、PKKが活動拠点を置くイラクへの
 越境攻撃に対する支持をあおった。

 その最中の7月21日、
 私はトルコのエルドアン首相と会見する機会を得た。
 「新聞が連日イラクへの越境攻撃に言及しているが」
 と問いかけると、首相は、私の質問を遮り
 「それは政府の見解であり、私が最初に述べたことだ」
 と北イラク侵攻の可能性を明らかにした。
 エルドアン首相は「トルコの忍耐はもはや限界に達した」と述べ、
 自国防衛のために、隣国に拠点を置くPKKを
 攻撃することには正当性があると主張した。

 トルコにおける治安部隊とPKKの衝突は
 80年代から90年代にかけて激しさを増し、
 双方に多くの犠牲者を出した。
 1999年にリーダーのアブドラ・オジャラン氏が
 ケニアでトルコの情報機関に捕らえられ、
 2000年以降は急速に沈静化していった。

 しかし、PKKはイラク戦争後、
 高度の自治を保障された北イラクのクルド人地域に活動拠点を築き、
 トルコ側に越境して衝突を繰り返している。
 アラブ人のスンニ派とシーア派が
 イラク国内で泥沼の衝突に陥り内戦状態と化している今、
 北イラクのクルド人だけが対米協調を崩さず、
 アメリカの庇護(ひご)の下で自立を強めている。

 トルコがイラク領内のPKK拠点を攻撃することについて、
 イラクのタラバニ大統領(クルド人)や
 アメリカは強く反対している。

 一方、レバノン情勢に目を移せば、
 アメリカは、イスラエル軍兵が
 レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラに
 拉致されたことへの対抗手段として、
 イスラエルがレバノンに大規模な侵攻作戦を行うことを容認した。
 しかし、トルコに対しては、
 トルコ軍兵士が殺害されたにもかかわらず、
 イラクへの越境攻撃を容認しない。
 トルコ国民からみると、
 明らかなダブルスタンダード(二重基準)となる。
 アメリカへの反発はかつてない高まりを見せている。

 エルドアン首相が述べたように、トルコ政府は、
 すでにテロ対策会議と閣議決定によって、
 軍部に対して越境攻撃作戦の立案を指示した。
 軍部は作戦行動について何も明らかにしていないが、
 PKKによるトルコ側への攻撃が続けば、
 トルコ軍は確実に越境攻撃に出る情勢となった。

   (産経新聞)


イラク戦争で最も得をした者は誰か?

それはクルド人です。
イラク国内において民族の自治権を要求しつつも
長らくフセイン政権の弾圧にあっていた彼ら。
時には化学兵器で攻撃されたこともあります。

そのクルド人はイラク戦争終結後、
新生イラク政府のもと、大幅な自治権を獲得、
さらにイラクの大統領に
クルド人の英雄であるジャラル・タラバニが就任しました。

今では殺し合うシーア派とスンニ派をよそに、
イラク北部の自治区で
フセイン時代とはうってかわった民族自治を謳歌しています。

かつてイラクでのクルド人独立勢力は
クルド民主党とクルド愛国同盟に分裂してましたが、
今は一本化し、自治政府の下に糾合されています。

さて、上記ニュースです。
これには驚きました。
トルコでそういう動きが強まっているとは。

確かにトルコは
国内でのクルド独立運動を弾圧してきました。
クルド人はトルコ・イラク・イランの三ヶ国にまたがっており、
三ヶ国の政府からそれぞれ迫害されてきました。

上記ニュース中の
クルド武装組織PKK(クルド労働者党)は
民族の独立を訴えてトルコ国内でテロ活動を行っており、
トルコ軍と長年にわたって戦闘を交えてきました。

1995年にはトルコ軍がイラク領内に侵攻し、
イラク北部のPKKの拠点を越境攻撃しました。
さらに、これにフセイン政権も呼応し、
自国のクルド人地区に侵攻しました。

今、イラクでのクルド自治区の成立により、
トルコとイラン国内のクルド人の士気は上がっており、
イラクを策源地として
トルコ・イラン国内での独立運動が活発化しています。

トルコとイラン政府にとってみれば
分離独立主義者であるクルド勢力の活発化は
当然、好ましいものではなく、
彼等は警戒心を強めています。

今年の4月、イラン軍が突如、イラクに越境侵入し、
クルド人自治区のPKKの拠点を攻撃しました。
これにイラク政府が非難声明を出しています。

クルド勢力にイラン・トルコが軍事圧力…独立波及警戒

この時は越境攻撃とは言いつつも
PKKの拠点に砲撃を加えただけで、
侵攻作戦というより牽制攻撃に近いものでした。

しかし、冒頭のニュースを見る限りでは
トルコは本格的な介入戦を意図しているようですね。

イラク政府は内戦寸前の国内状況に手一杯であり、
駐留米軍も治安維持に兵力が全て取られている状況です。
トルコもそこを見越しているんでしょうけど。

まあ、その意味で言えば
国が乱れ、弱体化するとは惨めなものです。
周辺諸国からいいようにやられてしまう。
トルコ軍は、いまやイラク軍など歯牙にかけてないでしょう。
恐いのは米軍と国際世論のみ。

さて、このトルコのエルドアン首相ですが、
米国に対して手厳しい人物で知られています。

かつてイラク戦争開戦時に
米国はトルコ領を通過して
イラクを攻撃する許可を求めましたが、
エルドアンはこれをはねつけています。

おかげで米軍は一個師団が宙に浮く形となり、
結局、イラク戦争自体が楽勝だったからよかったものの、
あれが辛勝程度だったら、
戦後、米国はトルコに報復措置をとったでしょうね。

最近では、こういうニュースもありました。


「エルドアン首相はアルカーイダの庇護者?」

 トルコ国内で、いま密かに話題になっていることがある。
 それはエルドアン首相とアメリカの関係が、
 今後どうなっていくのかということだ。

 アメリカは一人のサウジアラビア人ビジネスマンを、
 アルカーイダの支援者としてマークし、
 アメリカとヨーロッパにある彼の資産を、
 凍結するという手段に出た。

 加えて、アメリカは
 トルコにある彼の資産も凍結することを考え、
 エルドアン首相に要請した。
 しかし、エルドアン首相は、
 この人物がアルカーイダとは何の関係も無い、として
 サウジアラビア・ビジネスマンの、
 在トルコ資産の凍結を拒否している。

 トルコの国内では、エルドアン首相が首相就任前に、
 彼から資金的な援助を受けていたために、
 彼の資産を凍結出来ないのではないか、
 という噂がささやかれてもいる。

   (中東 TODAY)


この人物、米国の言うことは聞きそうにありませんね。

今や、どこの国の政府でも
米国から「アルカイダとの関連性を・・」と言われると
たいてい恐れ入ってしまうのですが、
このトルコ首相はなかなか硬骨というか、
強固なキャラのようです。
とてもNATO諸国の一員とは思えません。


さて、我々日本人としては
北朝鮮情勢やレバノン情勢に目を向けがちですが、
意外にトルコという伏兵が
思わぬ所から飛び出してくるかもしれません。



関連資料リンク

クルド人問題とは

中東・西欧マンスリー:ザルカウィの脅迫とイラク情勢



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ソマリアの混沌・・エチオピア軍の進入、米国の介入論

軍越境情報で高まる緊張 ソマリアとエチオピア

 ソマリアの首都モガディシオなど、
 南部の大半を支配するイスラム原理主義勢力と、
 ソマリア暫定政府を支援する隣国エチオピアの間で
 緊張が高まっている。
 エチオピア軍がソマリアへ越境、
 そのまま居座り本格的な支援を始めたとの
 目撃情報が相次いでいるのが原因で、
 イスラム原理主義勢力の指導者らは国民に「聖戦」を呼びかけた。
 
 AP通信やロイター通信が伝えた目撃者情報によると、
 エチオピア軍兵士約400人が20日、
 暫定政府が拠点とする地方都市バイドアに現れ、
 ユスフ暫定大統領の官邸周囲に布陣。
 22日には国境近くの町ワジドで兵士約200人が目撃され、
 飛行場を接収し軍ヘリコプター2機が着陸したという。

   (共同通信)


ソマリアのニュースを見ていても
暫定政府やら、イスラム法廷やら、何とか勢力やら、
もう何がなんだかよく分かりませんので
ここで整理しておきたいと思います。

まあ、世界の人々にとっては
アフリカのソマリアでグチャグチャの内戦状態が続こうと、
お前ら勝手にやってろ、という気がしないでもありませんし、
事実、国際社会の捉え方はそんな感じだったのですが、
ここに来て様相が一変しました。
それはアルカイダと深い関係を持つとされる、
「イスラム法廷」なる勢力が力を伸ばしつつあるからです。

ソマリアは民族的には
ほぼソマリ族の単一民族国家なんですが、
その中で、多くの「氏族」が抗争を繰り返しています。

ほとんど群雄割拠状態に近いのですが
現在のソマリアは
政治的には3地域に分裂してまして

◇北部の「ソマリランド」

◇北西部の「プントランド」

◇南部の「ソマリア」

となっています。

一応、地図を載せておきます。
ピンク色の部分がソマリアです。
「アフリカの角」の異名そのままですね。

   So-map.gif


ソマリランドとプントランドは独立志向で
もう俺たちゃソマリアじゃないよ、と。
俺たちゃ独立国なんだよ、と表明しています。

老舗「ソマリア」を名乗っているのは南部地域のみで
この内部でも幾つかの氏族が熾烈な内戦を繰り広げてきました。

映画「ブラックホークダウン」を
見たことがある方もいらっしゃるでしょうが、
あれは、この南部の「ソマリア」の紛争を収めるべく、
同地に展開した国連平和維持軍及び米軍と
当時、首都モガディシオを制圧していたアイディード派との
1993年の戦闘を描いたものなんですね。

あれから、米軍と国連軍は這々の体で撤退し、
ソマリアは再び混沌の中で置かれました。
しかし、2000年5月、ジブチで和平会議が開催され、
実業家や氏族代表らが集まり暫定政府樹立に向けて討議を行い、
ソマリア暫定政府が成立しました。

ですが、この暫定政府を
北部のソマリランドとプントランドは認めず、
両地域は完全に独立状態になっており、
暫定政府の威令が及ぶのは南部地域のみでした。

さらに、暫定政府自身も一枚岩ではなく、
内部抗争が激しく、
大統領派と首相派の対立とか、
端から見ていると「ソマリア人に統治の才はあるのか?」
と思わせるような状況が続きました。

そこに彗星のように現れたのが
武装勢力「イスラム法廷」です。
この勢力はイスラム法に基づく支配を掲げており、
しなしば「イスラム原理主義集団」と呼ばれています。

イスラム法廷は
ソマリアの秩序回復を望む民衆や資産家らの援助を受け、
支配地域を徐々に拡大し、
とうとう今年の6月には首都モガディシオを制圧し、
暫定政府を地方都市バイドアに追い出してしまいました。

これに危機感をおぼえたのは米国で、
実はイスラム法廷は
かねがねアルカイダとの関連が噂されており、
6月下旬に新指導者に選出されたハッサン・ダヒル・アウェイスは
アルカイダとの結びつきで米国から指名手配を受けていました。

すぐさま米国と欧州各国は
「ソマリア連絡調整グループ」設立し、
6月15日にはニューヨークで関係諸国の初会合を持ち、
暫定政府を支援し続けることを表明しました。

また、米国内では
ソマリアへの軍事介入の議論が盛んになっており、
それをアルカイダが牽制するという一幕もありました。

ソマリア:ビンラディン容疑者「警告」テープに全面対決

そして、さらに状況は二転三転します。

追いつめられた格好のソマリア暫定政府ですが、
ここで「白馬の騎士」が登場します。
冒頭のニュースにあるように
かねてより暫定政府を後援していた隣国エチオピアが
ソマリアに軍事介入を行いました。

実は、このエチオピアの動きを
背後で糸を引いてるのが米国と言われてるんですが、
当然ながら、イスラム法廷はこの報に衝撃を受け、
エチオピア軍に対する「聖戦」を呼びかけてます。

ちなみに、イスラム法廷を支援しているのが隣国エリトリアで
エリトリアとエチオピアは領土紛争で
しばしば国境で戦闘を行う不倶戴天の仇同士です。

つまり、

  ソマリア暫定政府(後援:エチオピア&米国)
        VS
  イスラム法廷(後援:エリトリア)

この図式ですね。

もう、ここまでの段階で
あまりのグチャグチャぶりに
読む方も書く方もワケが分からなくなってきましたが(笑)、
まあ、これぞソマリアって感じで
その混沌ぶりは哀れとしかいいようがありません。

国家とは何か?
統一国家を成り立たせる条件とは何か?
思わず考えてしまいますね。

さて、最後に欧米の論調を2つ載せておきます。


◇ソマリアへの再介入

 クリントン政権は十数年前、
 ソマリアの国造りを支援する試みを突然、打ち切り、
 現地の米軍を撤退させた。
 共和党が破たん国家ソマリアの秩序再建は
 米国の責任ではないと批判したからだ。
 そして、ブッシュ政権は今、惨めな撤退の報いを受けつつある。
 アルカイダと関係のあるイスラム勢力が
 ソマリアの首都、モガディシオを制圧したためだ。
 アフガニスタンのタリバンのように、
 イスラム勢力は相争う軍閥を破って、
 秩序の回復を切望する人々から歓迎された。
 
 首都を制圧した「イスラム法廷同盟(ISU)」が
 タリバン式の政治体制を人々に押し付けるのか、
 あるいは首都を拠点にしていると思われる、
 アルカイダの戦闘員を保護するのかはまだ不明だ。
 ISUの指導者、シャリフ・アーメド氏は6日、
 「イスラム国家」の樹立を約束した。
 しかし、ISUはイスラム原理主義となじみの薄いソマリアに
 そのような体制を強制できるほど強力ではないようだ。
 ISU民兵の司令官の1人は、
 人道支援活動をしていた外国人数人の殺害に関連しており、
 1998年にケニアとタンザニアで米大使館を爆破した罪で
 起訴されたアルカイダの指導者3人を
 保護しているとみられている。

 ブッシュ政権当局者は
 このソマリア・イスラム勢力との話し合いを排除していない。
 彼らはアーメド氏から届いた穏健な書簡が
 テロリストへの支援を否定し、
 ISUは米国の敵になることを望まないとしている点を指摘する。
 ソマリアの地方都市バイドアに拠点を置く、
 弱体な暫定政府も首都の新勢力と
 交渉することに関心を示している。
 交渉は、米国とアフリカ諸国が時間をかけて
 ソマリアを安定させる政治プロセスを助長し、
 外国人テロリストを根絶するチャンスになるかもしれない。
 そうした交渉での提案には西側からの復興支援も欠かせない。
 ブッシュ大統領は対話と関与の再開に加えて、
 ソマリアがアルカイダをかくまうことを容認しない意思を
 明確に表明すべきだ。

 ソマリアは、破たん国家、
 特にイスラム圏の破たん国家の再建が、
 世界規模の反テロ戦争を遂行するにあたって
 米国の中心的な課題になるべきであることを
 あらためて示している。
 国造りは難しく、資金と努力を要する。
 ソマリアで米軍兵士18人が犠牲になった、
 1993年のヘリコプター撃墜事件や
 イラクで相次ぐ米兵の死傷がその困難さを示している。
 しかし、ブッシュ政権が
 まだこうした教訓をくみ取っていないことも目立つ。

 米政府はソマリア政府の強化に努めるより、
 首都モガディシオの軍閥に肩入れした。
 そのような「割安な戦術」は
 いずれもっと大きな混乱と危険な状況につながる。
 ブッシュ政権は現在、モガディシオで
 まさにそのような状況に直面することを強いられている。

   (ワシントン・ポスト 2006/06/08)


◇ソマリア情勢のジレンマ

 ソマリアはしばしば世界から忘れられてきた。
 しかし、アフリアの角にあるこの無政府状態の国家をいま、
 世界は思い出し始めている。
 米国が支援する軍閥勢力が5日、
 国際テロ組織アルカイダとつながりがあると言われる、
 イスラム原理主義組織によって首都モガディシオを追われた。
 今年に入ってすでに数百人が死亡しているソマリアに対して、
 米政府はいま、「対テロ戦争」の
 新たな戦線として神経をとがらせている。
 
 イスラム原理主義組織タリバンが支配する以前の
 アフガニスタンのように、
 ソマリアの諸問題は、放置されてきたことに特徴がある。
 氏族単位の武装勢力が1991年に独裁者バーレ大統領を打倒し、
 その数年後、国連が退散して以来、
 問題は悪化の一途をたどってきた。
 モガディシオは非常に危険で、暫定政府は首都入りできずに、
 別の場所に拠点を構えている。

 1998年のケニアとタンザニアの米大使館同時爆破事件に
 関与したアルカイダのメンバーはソマリアから出撃した。
 だから、米中央情報部(CIA)は
 「平和回復・反テロ同盟」を結成した軍閥勢力に
 隠密に資金を供給してきた。
 これがもう1つのアフガニスタンとの類似点だ。
 しかし、彼らの敵であるイスラム原理主義組織は、
 学校や慈善団体、イスラム法廷を運営して支持を獲得し、
 中央政府の欠如でできたギャップを埋めてきた。
 このイスラム法廷は、公開処刑や手足を切断する処罰を執行し、
 独立した権力中枢となっている。

 国連の武器禁輸にもかかわらず、
 武器で溢れたこの破たん国家は、
 アルカイダの指導者ウサマ・ビンラディン容疑者と
 ブッシュ米大統領の間の代理戦争を生む、
 豊かな土壌になっている。
 これに対し一般ソマリア人は、切に必要とする平和と安定が
 目前にあるかもしれないと期待している。

 米国は、映画「ブラックホーク・ダウン」で
 良く知られた事件で陸軍レンジャー部隊が殺された後、
 ソマリアから撤退した。
 しかし、放棄は無法と崩壊を後押しした。
 治安問題はいま非常に深刻で、
 干ばつに襲われた南部と西部の
 悲劇的な人道状況の影が薄くなるほどだ。
 外部世界は、モガディシオの新勢力と接触する道を
 注意深く探求し、彼らに暫定政府との協力を勧める必要がある。

 ソマリアをめぐるジレンマは、
 国家建設とテロとの戦いの間に
 どう適切なバランスを見いだすかにある。
 米国は、短期的な安全保障を重視し、
 このバラバラの国を
 再び統一させようという大きな努力を犠牲にしてきた。
 ブッシュ大統領は、軍閥支援がいとも簡単に
 逆効果をもたらすことをよく考えるべきだ。

   (ガーディアン 2006/06/08)


まあ、両者ともあれやこれや書いてますが、
要するに「う~ん、軍事介入すべきか否か?・・・」
「でも、特効薬など見あたらないよ」ってことでしょう。

統一意識の希薄な国家の内戦ほど
治癒する材料が難しいものはありません。

ただ、ここにアルカイダが絡むからやっかいなんですが、
米国での軍事介入論の高まりは
結局、米国の国力を消耗させようとする、
ビン・ラディンの思惑にはまるだけでしょうね。



関連資料リンク

外務省サイト:ソマリア

ソマリア





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告知:本店ブログ更新・・盧武鉉政権:誕生前夜 その6

本店ブログを更新しました m(__)m

盧武鉉政権:誕生前夜 その6・・韓米首脳会談と太陽政策

2003年5月に行われた韓米首脳会談をメインに
太陽政策についても触れてみました。

本当は盧武鉉政権の
左傾人事についても書きたかったのですが、
次回に回すとします。

次回「その7」では左傾人事と
この政権がもたらした労使紛争の激化について書きます。

なんか当初は
「その4」あたりで終わる予定だったんですが、
書いてるとけっこう面白かったんで
ついついここまできてしまいました。

一応、次回「その7」を最終回にする予定です。




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韓国:教師向け資料集・・北朝鮮の官製歴史書をそのまま転載

北朝鮮の歴史書をそのまま書き写した教師向け資料集
 全教組釜山支部の『統一学校資料集』とは

 韓国の教職員組合、
 「全国教職員労働組合(全教組)」釜山支部が
 2005年10月に教師用教材として製作した「統一学校資料集」が、
 北朝鮮の歴史書「現代朝鮮歴史(1983年)」の一部を
 そっくりそのまま抜粋・記述していたことが分かった。

 25日に本紙が入手した資料によると、
 全92ページの資料集のうち、
 3分の2以上が出典を明らかにしないまま、
 「現代朝鮮歴史」から助詞まで
 まったく同じように転載していたことが分かった。
 この教材は、全労組釜山支部統一委員会に所属する、
 各クラスの教師セミナー用教材として製作されていた。

 この資料集は、北朝鮮が捏造した故・金日成主席の
 抗日武装闘争を既成事実化し、
 6・25戦争(朝鮮戦争)についても、
 「北朝鮮のほうが先に韓国に侵入した」という見解は記述せず、
 「祖国解放戦争だった」という北朝鮮の見解だけを
 そのまま載せるなど、北朝鮮の歴史観を一方的に受け入れている。
 特に、在米のある社会学者の言葉を引用、
 「金正日総書記が創造した先軍政治は、
 世界の政治史でもまれに見る独創的な政治方式」としている。

 親北反国家行為真相究明委員会の諸成鎬委員長は
 「大韓民国の歴史観を否定し、
 北朝鮮の歴史観を美化することで実定法に違反しているだけなく、
 親北偏向の歴史観を持つ教師たちが、
 現代史を客観的に認識する能力がまだない生徒たちに、
 間違った歴史観を植え付ける可能性も高い」と危惧している。

   (朝鮮日報)


最近、ほとんど週単位で
韓国の左傾化のネタが飛び込んでおり、
私を含め、中韓を格好のカモにしている保守系ブログ諸士も
いい加減に疲れ果ててるんじゃないでしょうか(笑)?

なんと言うか、
「左傾化インフレ」状態とでも言いましょうか、
「左ネタ飽和状態」とでも言いましょうか、
ただ、当の韓国人にとっては
正気を維持している韓国人にとっては
たまらない状況であることは事実です。

さて、今度は教師向けの資料集に
北朝鮮官製の歴史書の記述が
そのまま使われていたとのこと。

問題の資料集は
韓国の全教組(全国教職員労働組合)
という労組が作成した資料集で、
全教組は日本で言えば日教組のような極左労組です。

組合員9万人で、韓国の全教職員の20%を占めてます。
加入員数は長期逓減傾向にありますが、
韓国の教育界に隠然たる影響力を持っており、
左派盧武鉉政権の登場と共に
水を得た魚のように、元気に左傾の道をひた走ってます。

全教組のある教師曰く、

  「平壌へ行ってみたら、
  教育は韓国よりも北朝鮮の方が理想的だと分かった」

な~んて語ったりして、
韓国の父兄の憤激を買っています。

さて、この全教組が作成した資料の名前が
「統一学校資料集」。
こいつの内容が良心的韓国人から見ると
ぶっ飛びの内容だったわけですな。

この資料集の構成は

1、日本植民地統治時代

2、植民地からの解放後

3、90年代の北朝鮮先軍政治時代

の3部に分かれてまして、
特に1部と2部に
北朝鮮の歴史書「現代朝鮮歴史」がそのまんま載っています。
実に3分の2以上がもろに転載で占められています。

まず、「日本植民地統治時代」。
北朝鮮が創作した金日成の抗日武装闘争神話を
あたかも事実のように書いています。

  「金日成が朝鮮人民革命軍を組織し、
  独自に抗日闘争をしていた」

  「1945年に金日成主導で最後の進攻作戦を展開し、
  光復(日本の植民地からの開放)を迎えた」

だそうです。

次に「植民地からの解放後」
ここは朝鮮戦争の記述がメインとなってますが、
当然の如く、北朝鮮が南侵したなどとは書かずに、
北朝鮮の人民軍の戦略的後退と反撃準備、
米軍の細菌戦、さらに米軍による良民虐殺など、
北朝鮮を善玉とする勧善懲悪の物語となっています。

はなただしきは
金日成が人民軍兵士相手に行った、
1950年6月に行った放送演説まで載せている点で、

  「南の同胞を反動政治から解放するために、
  人民軍将兵は勇気と献身性を発揮しなければならない」

まどと、そのまま引用しています。

最後に「90年代の北朝鮮先軍政治時代」。
ここもモロに金日成と金正日の賛美が続きます。
その強権政治の抑圧性や餓死者続出の惨状には全く触れず、
逆に、金正日の「先軍政治」を褒め称えます。

  「北朝鮮の先軍政治は、
  世界政治史でも例を見ない独創的な政治方針」

なにが独創だよ、という感じで
金正日自身も思わず突っ込みを入れるんじゃないでしょうか?
「あれは軍部掌握のため必要に迫られてやったこと」
「どこが独創じゃい」
「お前の頭のほうが独創だよ!」って。

さらに1998年のテポドン発射に関しては、

  「感涙すべき歓喜」

核兵器保有を宣言した2004年は、

  「朝鮮の模範を示した胸が透くような年」

などと表現しています。

もはや感想もへったくれもありませぬ。
君らはアホ、としか言いようがないです。

こういう教師に教えられた子供は哀れですな。
まあ、それは日本の日教組にも言えることだけど。



関連資料リンク

全教組は韓国の若者を北朝鮮人民にしたいのか

世界おもしろニュース:左右対決の教育界





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米国:中国銀行の北朝鮮口座を凍結・・北朝鮮とマカオの銀行

中国銀行の北口座凍結、人民元偽造で制裁?

 韓国の最大野党ハンナラ党の朴振議員は24日、
 北朝鮮のマネーロンダリングと通貨偽造問題で、
 中国4大国有商業銀行のひとつ、中国銀行が
 北朝鮮関係の口座を凍結したことを明らかにするとともに、
 「これで北朝鮮は相当のダメージを受けている」と語った。
 7月中旬に同議員が訪米した際、
 複数の米政府高官が明らかにしたという。
 
 朴議員によると、米国は昨年9月、
 北朝鮮のマネーロンダリングにかかわったとして
 マカオのバンコ・デルタ・アジア銀行に金融制裁を科したが、
 この調査過程で中国銀行のマカオ支店も調べたところ、
 偽造紙幣が出てきた。
 このため米国は中国政府に
 同行の北朝鮮関係の口座の凍結を要請した。
 偽造紙幣は米ドルだけでなく人民元もあったという。

 中国が凍結した口座が中国銀行マカオ支店だけなのか、
 いつ凍結したかなどについて
 米高官は明らかにしなかったというが、
 朴議員は「最近という印象を受けた」と述べた。
 米中両国が中国の措置を公表しなかった理由については
 「中朝の微妙な外交関係にかかわるため」(同)とみられる。
 
   (産経新聞)


このニュースには驚かされました。
すでに中国銀行も北朝鮮の口座を凍結してたんですね。

こいつの経緯をざっと書いておきますと
2005年9月8日に
米ウォール・ストリート・ジャーナル紙が、
「アジア系銀行と北朝鮮のリンクを米国が調査」という記事を載せ、
世界に衝撃を与えました。

それによると、
中国4大商業銀行の一つ「中国銀行」(Bank of China)と、
マカオの「澳門匯業銀行」(Banco Delta Asia SARL)、
「誠興銀行」(Seng Heng Bank)の3行に北朝鮮の口座があり、
それを通じて北朝鮮は偽ドルの資金洗浄や、
非合法な融資を行っており、
そこから得た資金が核開発計画の資金源になっているとのこと。

このスクープに世界の各紙が追随、
特に香港紙が猛烈に書き立て、
「米国の制裁は間近か!?」と伝えました。

ところが当初は、一連の報道に対して、
3行とも木で鼻をくくったような返答でした。

◇中国銀行
 
  「本行は一貫してマネーロンダリング反対活動に
  注力してきている」

◇澳門匯業銀行(バンコ・デルタ・アジア)
 
  「1970年代から北朝鮮の銀行や商社と取引があるが、
  米国当局とも協力してきた」
 
  「マネーロンダリング防止の法規を厳守しており、
  一連の報道には疑問を感じる」

◇誠興銀行
 
  「取りざたされていることに関しては、
  全く聞いたことがない」
 
  「本行と北朝鮮は全く関係がない」

中銀が北朝鮮への不法融資と関係か、銀行側は否定

そして一週間後の9月16日、
米財務省は澳門匯業銀行(バンコ・デルタ・アジア)を
「北朝鮮の不法資金窓口」と名指し、猛烈に非難。

これに対して澳門匯業銀行の区宗傑主席は、

  「笑止千万!」

と一蹴しました。

ところが翌日には
預金者が金を引き出そうと長蛇の列。
取り付け騒ぎすら起きそうになりました。

そこで澳門匯業銀行はあえなく白旗を掲げ、
対北朝鮮取引の中断を表明、口座を閉鎖。
マカオ政府は経営管理人を派遣し、
同行は一時的に政府の管理下に入りました。

当時の報道では
口座を閉鎖したのは澳門匯業銀行だけでしたが、
おそらくこの時に、中国銀行や誠興銀行も
北朝鮮口座を凍結してたんでしょうね。

ちなみに、この3行ともフダ付きの悪名銀行で、
まず、澳門匯業銀行(バンコ・デルタ・アジア)は
香港の匯業財経集団のマカオ拠点で
70年代から北朝鮮の銀行・商社と取引しており、
不正取引疑惑の宝庫のような銀行で、
米財務省のブラックリスト上位にマークされてました。

恒興銀行は、
マカオのカジノ王、何鴻栄(スタンレー・ホー)の銀行。
彼はマカオで約40年間、カジノの利権を独占してきた人物で
平壌の羊角島ホテルにカジノ場を開き、
親北朝鮮財界人として知られてきました。
一説によると彼のマカオのカジノ場に
若き頃の金正日が何度かお忍びで遊びに来てたとか。

さらに中国銀行。
今年6月1日に香港市場で255億7000万株を新規発行し、
977億ドルを調達しました。
もともと不良債権が山のようにある銀行で
中国政府が魔術のような手法で
何故か不良債権をみるみる減らしていき、
IPO(新規公開株)にこぎ着けました。

宮崎正弘の国際ニュース・早読み
 :あまりにも面妖、あまりにも唐突。中国銀行の株式上場

この中国銀行と澳門匯業銀行は
北朝鮮のマカオでの代理人「朝光貿易」とのつながりがあり、
韓国の金大中大統領が北朝鮮を訪問し、
南北首脳会談が開かれた時、
金大中は首脳会談を開く代償として
現代グループを経由して巨額の資金を北朝鮮に渡しましたが、
その時に北朝鮮が指定した口座が、
この中国銀行と澳門匯業銀行のマカオの口座でした。

私は、この中国銀行の北朝鮮口座凍結の背景に
上述の、不良債権絡みの中国銀行が
スムーズに香港で新規公開株上場にこぎ着けた件と、
最近、マカオのカジノにラスベガスの米資本が進出し、
現地のマカオ資本と
切った張ったの激烈な死闘を繰り広げていることと、
何らかの意味深な関連があるのではないかと疑っています。

まあ、マカオって土地自体が非常に怪しいというか、
奇っ怪なところなんですが、
それについて書いてるとキリがなくなりそうなので
また別の機会に譲りるとします。



関連過去記事(本店ブログ)

米国、北朝鮮に全面金融制裁発動か?・・米愛国法311条





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中国:文革末期、唐山地震から30年・・天災と悪政

中国「暗部」隠し防災大国誇示 死者24万人地震30年

 死者24万人、重傷者16万人など、
 未曾有の被害を出した中国の唐山地震から28日で30年。
 中国政府は唐山市の急激な経済復興ぶりを誇示するなど、
 「中華民族の自立の精神」を強調する。
 その裏には、貧富の格差や閣僚の腐敗など、
 現在の中国が抱える諸矛盾の噴出を押さえるとの
 思惑が働いているようだ。

 「すさまじい衝撃。
 何が起こったかわからず、家は倒れ母は死亡。
 私は足の骨折だけで助かった。
 一面がれきの山だったが、いまや唐山は輝かしく復興した」
 唐山市中心部にそびえる「地震記念碑」の前で、
 生存者の女性(77)はこう語った。
 
 唐山地震は当時の市の人口100万人の大半が被災するなど、
 街は一瞬に廃墟と化した。
 しかし、中国政府は、外国の震災援助の申し出をすべて断った。
 毛沢東主席が「自力更生で困難を克服しよう」と指示したからだ。
 また、地震発生時は文化大革命(1966-76年)末期で、
 中国は海外の思想などを排除する、
 “鎖国”状態だったことも理由の1つだ。
 
 これについて、中国誌「世界知識」は
 「『中国は社会主義大国であり、
 他国の災害には国際主義精神で援助すべきだが、
 自分たちの災害は自力更生の精神で復興、
 社会主義の優越性を世界に証明すべきだ』との考えが当時、
 大勢を占めていた」と解説する。

 地震30年を記念して、他の中国メディアも特集を組んでいるが、
 「援助を断った中国が、いまや国際協調を重視する国に変貌」や
 「地震から30年を経た経済復興ぶり」などに主眼が置かれ、
 当時の社会混乱ぶりを取り上げた報道はほとんどない。
 24日にリニューアルオープンした「抗震記念館」では、
 当時の生々しい被災状況や人民解放軍による救助状況などのほか、
 現在の唐山の経済発展の模様も写真や模型で展示されており、
 大震災から立ち直った現在の唐山の復興ぶりを強調。
 記念館は「愛国主義教育模範基地」と位置づけられており、
 その展示内容は「中華民族の自立の精神」を誇示しているようだ。

 記念館で大々的に復興ぶりを強調するだけあって、
 現在の唐山市の経済発展は急ピッチだ。
 人口710万人の唐山市は「北京-天津-唐山」の高速鉄道の敷設、
 製鉄所、製油所、発電所の建設がめじろ押しだ。
 4カ所の経済開発区を抱え、
 昨年には河北省全体のGDP(国内総生産)の5分の1を占め、
 中央政府が唐山を天津と並び、
 「環渤海経済圏」の中核として位置づけるまでになった。
 96年には日系企業はわずか2社だったが、
 現在は外資最多の22社に増えるなど、
 日本企業も唐山の経済的飛躍の一翼を担っている。
 市政府は日本企業の誘致に力を入れており、
 唐山の経済発展ぶりを現地取材する日本の報道機関も増えてきた。

 しかし、河北省政府は26日、
 日本の一部メディアが申請した、
 28日の唐山地震30周年記念活動の取材を拒否した。
 消息筋によると、中国共産党中央宣伝部は今年に入り、
 文革終結30周年の記念行事や報道を禁止する通達を出したが、
 唐山大地震についても社会不安を招かないよう関係部署に通達した。
 
 文革にまつわる過去の「暗部」が再び顕在化し、
 貧富の格差や官僚の腐敗など、現在の国民の不満と結びつき、
 社会不安が増幅されることを避ける狙いがある。
 
 当日、胡錦濤政権は
 党の中央指導者を記念式典に派遣するとみられるが、
 当時の社会的混乱には触れず、
 「輝かしい復興の軌跡は
 中国現代史の縮図として強調する」(消息筋)という。
                   
   (産経新聞)


唐山地震は1976年7月28日、
中国河北省唐山市付近を震源として発生した、
マグニチュード7.8の直下型地震。
激震によって中国有数の工業都市であった唐山市は
全域が壊滅状態となった。

地震による死者は公式には24万人、負傷者14万人。
非公式には60万から80万人が死亡したとも言われ、
20世紀最大の地震被害であった。
この時、火力発電所建設のために派遣されていた、
日立製作所の日本人社員3名も犠牲になった。

地震の前には、
唐山市域は約100万人の人口といわれていたが、
大震災により市街はほぼ壊滅状態となり、
市の97パーセントの土地建築物に被害が生じ、
55パーセントの生産設備が破壊された。
また、交通網、給水、給電、通信網などはすべて切断され、
人口100万の都市は廃虚となった。
 
上記ニュースにもあるように
この唐山地震30周年に関する海外メディアの取材活動を
中国政府は許可していない。
理由は「文化大革命に悲惨さに触れてほしくないから」。

当時は文革の末期で、中国全土は暴乱の内戦状態。
公式には数百万人、
非公式には3千万とも4千万とも言われる死者を出し、
国家秩序は崩壊寸前に至り、社会は疲労の極にあった。

この1976年という年は、
中国で政変や暴乱が起きるとされる「丙の年」。

まず1月には、国民の信望が厚かった周恩来首相が死去。
その葬儀が行われた4月には天安門広場で民衆の暴乱が起きる。
世に言う第一次天安門事件である。

周恩来追悼の為にささげられた花輪が
北京市当局に撤去されたことに激昂した民衆が
軍や警察と衝突し、鎮圧された。
四人組に主導される政治局会議で事件は反革命と断罪され、
当時、文革で失脚し、副首相として復活していたトウ小平は、
この事件の黒幕とされ2日後に再び失脚。
しかし、この事件を契機に
文革への国民の反感は一層増していった。

さらに7月に入ると、
軍の元勲で八路軍の司令官であった朱徳が死去。
朱徳は中国国民から敬愛されていた。
そして28日には唐山大地震の発生。

この地震の救済活動の最中の9月9日、
革命の英雄にして文革の破壊者たる毛沢東の死。
巨大地震の後に巨星が墜ち、中国社会は不安におののいた。

10月には、毛沢東の権威を背景に権力を掌握していた、
江青、張春橋、王洪文、姚文元らの「四人組」が
華国鋒、葉剣英により逮捕され、
ここに文化大革命は幕を閉じた。

その後、「実権派」と呼ばれ、
迫害されていたかつての指導者たちの名誉が回復され、
トウ小平・胡耀邦・彭真などが復帰した。
これが80年代後半からの改革開放路線へとつながっていく。

まあ、ざっと見てお分かりのとおり、
中国人にとって「唐山地震」の記憶は
あの暗く悲惨な文革の思い出に直結している。

だから中国政府は
唐山地震の復旧活動と現在の唐山市の復興に焦点をあて、
当時の社会背景に絡む報道を抑制しようとしている。

1976年に地震が起きた時、
中国政府は地震関係の報道を抑制し、
人民日報と新華社は、

  「唐山で強烈な地震が発生した。
  災害地域の人民は毛沢東の革命路線に従い、
  革命的精神を発揮して災害に立ち向かっている」

と、バリバリの「社会主義的主観報道」に徹し、
地震の実状は全く報じようとしなかった。

ようやく3年後の79年に、
中国地震会議が開かれ、死者の数を公表。
会議の翌朝、人民日報は初めて
「唐山地震の死者は24万人以上だった」と書き、
世界中を驚愕させた。

不思議な話で、文革中には
中国史上、稀にみる大地震が2回起きている。
この唐山地震と1970年の雲南省で起きた通海地震で、
通海地震では死者1万6千人を出している。
まさに天が与えた罰か?

唐山地震は中国人にとって「悪政と天災」のワンセットの記憶。
中国政府は悪政の部分を切り離し、
天災とその復興のみを報じようとする。
独裁政治の小賢しさとしか言いようがない。



関連資料リンク

現代中国で何が起こっているか:唐山大地震30周年祭
 死亡者数事件後3年めに発表

唐山地震その後





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米上院公聴会での「日本の核武装」に関する質疑

イランが北朝鮮ミサイル実験に立ち会い=米国務次官補

 ヒル米国務次官補(東アジア・太平洋担当)は20日、
 上院外交委員会の公聴会で証言し、
 イランは今月北朝鮮が行ったミサイル発射実験に
 立ち会っていたと述べた。
 この主張に対して、イラン側は
 今のところ公式にはコメントしていない。
 
 ヒル次官補は、4日の実験に
 1人またはそれ以上のイラン当局者が立ち会ったと述べた。
 専門家は、北朝鮮はイランのミサイル計画にとって
 重要なパートナーとみている。
 次官補は、イランが北朝鮮のミサイル実験に
 立ち会ったとの報道について、
 「そう理解している」とした上で、
 この関係が懸念されるというのは「まったく正しい」と述べた。

   (ロイター)


20日の米上院外交委員会での、
「北朝鮮によるミサイル発射時に
イラン当局者が立ち会っていた」というヒル次官補の発言は、
かなりのインパクトをもたらしました。

北朝鮮・イラン・パキスタン。
ここらへんは核とミサイルの闇市場で結びついています。
これは前々から言われていたことで
パキスタンは核技術を、北朝鮮はミサイル技術を提供し、
それぞれがバーター取引で技術を磨きあっています。

さらに、これにシリアと中国を加えれば
闇市場のフダ付き悪友グループのメンバー表となります。
あと、ウクライナもいましたね。

パキスタンの「ガウリ1号」と
イランの「シャハブ3号」が
相似形のように北朝鮮の「ノドン」に似ていることは
よく知られています。

この意味からすると、ミサイル乱射の現場に
イラン当局者が立ち会っていたということは
衝撃ではありますが、意外ではありません。


さて、7月20日に
ヒル米国務次官補を招いて行われた、
この米上院外交委員会の公聴会ですが、
上記の「イラン人立ち会い」以外に
もう一つ重要な質疑がありました。

その内容は多くの日本のマスコミが無視しました。
意図的なのか、単に見識が無いのか?

以下のニュースでどうぞ。


日本核武装への疑念相次ぐ 「中国が懸念」とヒル次官補

 「中国は日本の核武装化を心配していないのか」
 「心配している」。

 北朝鮮のミサイル発射問題が議論された、
 20日の上院外交委員会では、
 日本の独自核武装の可能性をめぐる質問が、議員から続出。
 先週訪中した6カ国協議米首席代表のヒル国務次官補は、
 中国当局が日本の核武装に
 強い懸念を抱いていることを明らかにした。

 技術的、財政的に核開発が可能とされる、
 同盟国日本の軍事大国化への疑念が、
 議会内にあることを象徴するやりとり。
 日本の閣僚が敵基地攻撃に関する議論の必要性を指摘する中、
 小泉純一郎首相の靖国神社参拝で不信感を強める中国が
 より疑心暗鬼になっている実態も浮き彫りになった。

 共和党のボイノビッチ議員は
 「(発射が)先制攻撃や憲法改正、
 核開発の可能性を議論している日本の政策決定に
 影響を及ぼすのか」と質問。
 次官補は「(中国側との)非公式なやりとりでは
 日本への非難が相次いだ。
 日本への強い懸念表明もあった」と答えた。

 また同党のアレグザンダー議員が
 「中国は日本の核武装化を心配しているのか」
 と聞いたのに対し、
 次官補は「中国の(日本への)懸念が
 より先鋭化している」と言明。
 中国が北朝鮮の核開発よりも、
 日本の核武装化の可能性を
 深刻視しているとの認識を示唆した。

   (U.S. FrontLine)


この「U.S. FrontLine」は
米国内で在米日本人を対象に情報を提供している、
日系雑誌社のニュースサイト。
日本のマスコミが伝えない情報を
けっこう流してくれるので重宝しています。

さて、この内容ですが、
ある意味、当然と言えば当然です。
北朝鮮が核開発に狂奔し、
ミサイルを乱射し、周辺諸国を威嚇する。
その政体は一党独裁の世襲王朝であり、
国際社会の常識も通じず、
拉致・麻薬・偽札・密輸、悪の悪たる何でもアリの国家。

こういう国が間近にあれば
そりゃ、GDP比世界第二位の大国ならば
核武装で対抗しようと思うのが当然で、
そうじゃなきゃ嘘よ、というのが諸外国の発想でしょう。

かの米紙ウォールストリート・ジャーナルも
13日付けの社説で日本の核武装を論じています。

その要旨は、

 北朝鮮のミサイル発射問題で
 国際社会の対応が無策に終わり、
 北朝鮮が世界の声を無視し続ければ、
 日本の核武装は不可避になる。

 韓国は日本が北朝鮮のミサイル発射を
 軍事大国化へのよい口実としていると主張しているが、
 実際には韓国自体が金正日政権を支持することで
 核兵器やミサイルの脅威を持続させ、
 日本の軍事大国化を助長している。

 北朝鮮政権に対する中国と韓国の対応は、
 日本に対し強力な軍事力が必要だと思わせている。
 中国の戦略的放置と韓国の宥和政策が
 同地域の危険性を高めている。

 日本は過去60年間、
 核保有国になることを自制してきたが、
 北朝鮮が国際社会に対し挑発し続けているにもかかわらず
 国際社会がそれを放置するなら、
 日本の軍事的対応、
 恐らくは核武装を触発することは避けられない。

 日本はこれまで
 米国の核の傘に入るという賢明な選択を取ってきたが、
 日本国内の政治的・民族主義的な圧力が拡大することで、
 現状を維持することが難しくなるだろう。


だいたい、こういう内容で、
同紙は「日本の核武装は不可避」と結論づけています。

北朝鮮の強硬化に触発された日本の核武装。
この発想をまともに捉えないのは
おそらく当の日本人でしょうね。
なんたる皮肉でしょうか。




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北朝鮮で伝染病が流行・・国家と社会システムの崩壊

先日、北朝鮮で伝染病が流行っているとのニュースを
韓国の北朝鮮専門インターネット新聞「デーリーNK」が報じ、
これを共同や時事が簡略に伝えました。

北朝鮮で感染症拡大か チフスで死者もと報道

もっと詳しく知りたくてジリジリしてたんですが、
詳細を大紀元が伝えてくれました。

以下、一部引用します。


北朝鮮の両江道、咸境道、黄海道一帯
  飢餓に伝染病が追い討ち

 デイリーNKの報道によると、
 現在北朝鮮の両江道、咸境道、黄海道一帯に
 パラチフス、百日咳、奇病など急性伝染病が流行しており、
 全国的に拡散する勢いであることが確認されたという。

 この報告は、デイリーNK 国境特派員 2人による、
 3ヶ月間の追跡取材と、北朝鮮住民17人の証言を通じて、
 繰り返し確認された。

 「苦難の行軍時代とまったく同じ。
 食糧事情が悪く、栄養不足だからあらゆる雑病が流行している。
 人民組だけでも、2~3世帯は伝染病患者がいるようだ。
 結核患者は患者扱いも受けないほどである。
 パラチフスで、女性と年寄りたちが家で病んでいるし、
 百日咳にかかって幼稚園や託児所に隔離された子供達も多い」
 - ツェ・ギルニョ氏(仮名:59歳、黄海南道海州) 。

 「10年前の苦難の行軍時代と類似」する伝染病は、
 2006年春から黄海道、両江道、咸境道など国境地域で始まり、
 現在内陸地方で拡散している。
 両江道一帯では、病気にかかって屠殺された、
 牛や豚を食べた住民たちの間で、
 皮膚にでき物ができ、肉が落ちる 「奇病」 患者が発生し、
 北朝鮮政府を緊張させている。

 豆満江国境地域で会った、
 北朝鮮住民(脱北者 11人、旅人 6人)は皆、
 「現在、多くの伝染病が流行している」と指摘し、
 「苦難の行軍時代(90年代中期)に
 伝染病が流行した時と類似した状況」
 という一致した見解を見せた。

 最近、中国に入国した旅行者たちは、
 地方の人民組(30世帯) や闇市場での忌まわしい葬儀を目にし、
 伝染病の名称と症状、発病理由に対して
 かなり具体的に分かっており、
 このような伝染病は「全国的状況」と把握しているという。

 延辺自治州・竜井に居住する脱北者の医師・金某氏は、
 「今北朝鮮の病院には、薬や医療器具もなく、
 医者に配給もされないから、
 保健衛生当局の職員たちも皆、
 市場に出て商売をして暮らすか、
 政府の外貨稼ぎ単位に出勤している」と言った。

 金氏は「国家機関の幹部たちが、
 外国援助医薬品を独占して、市場に売っているから、
 援助の恩恵を受けない人民たちが、
 必要な時に治療薬を手に入れることができない」と言った。
 金氏はまた、「医薬品は重さや体積の割に、
 現金に換えやすいから、外貨稼ぎ単位や国家機関たちは
 むしろ食糧より援助医薬品に触手を伸ばしがち・・・・
 外国から医薬品援助をするためには、
 大都市の大きい病院より 1次診療単位である郡の診療所に
 直接医薬品を送付しなければならない」と言った。

   (大紀元日本)


元記事はこの4倍ぐらいの長さで、かなりの長文。
興味のある方はぜひとも読んでみてください。
読む側に医学の知識があれば
個々の症例に関してもかなり突っ込んで読めるかもしれない。

素人の私から見ても
BSEのような症例が出てきてゾッとさせられた。

  両江道・恵山と金享権郡には、
  奇病が広がっていることが確認されている。
  脱北者の李・ソングフィ氏(仮名、25歳)は、
  「病んで強制的に屠殺された牛や豚を市場で密かに売っており、
  その肉を買って食べた人々の中に、肌に腫れ物が出きながら、
  肉づきがしおしおと落ちる症状がでている。
  確かな病名は分からないが、人々はライ病と呼んでいる」と言った。

  李氏は「現在政府は、両江道一帯を封鎖した。
  地域の保安当局が、市場監視隊を動員して、
  肉を売ることができないように統制している。
  恵山と金晶淑郡、金享権郡、普天郡一帯で、
  牛肉が外部に流出することができないように取り締まっている」
  と伝えた。


さて、伝染病が流行ってる背景は2つでしょう。

1、食糧事情の悪化による栄養不足

2、社会システムの崩壊(特に衛生・医療面)

単に食料が足りないというだけではない。
衛生・医療面において
北朝鮮の社会システムが半ば崩壊してるんだろうね。

病気が地域一帯に流行れば
その地方の衛生機関が動き出し、
一定の権限と人材と資金を使って、これを収拾する

これが近代国家の社会システムのあり方で、
よほどの難病・奇病でもない限りは
多くの国家において病気はこのように駆逐される。

北朝鮮も近代国家の端くれである以上、
日本に比べると貧弱ながらも
一定の社会システム、衛生・医療のシステムがあったのだろう。
おそらくソ連帰りの医師などを中心として、
作り上げてきたシステムだろう。

ところが上記ニュースを見る限りは
これがまともに機能してないのを感じる。
国家や社会のシステムが崩れかかり、
医療・衛生の分野がその大波をまともにくらっている。

「国が崩れる」とはこういうことを言うんだろうね。



関連過去記事

北朝鮮:麻薬中毒者が増加・・麻薬製造と麻薬中毒




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告知:本店ブログ更新・・盧武鉉政権:誕生前夜 その5

本店ブログを更新しました m(__)m

盧武鉉政権:誕生前夜 その5・・大統領就任演説とイラク派兵

今回と次回は
盧武鉉の政権発足直後の親北・反米の徴候と
左翼的政策の始まりを書きます。
今回の「その5」では
大統領就任演説からイラク派兵までを載せてみました。

で、次回「その6」では
いよいよ盧武鉉は初の訪米と米韓首脳会談に臨みます。
お楽しみに!



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韓国:過激労使紛争の顛末・・ポスコ社占拠事件

民主労総のポスコ占拠、政府の強硬方針で自主解散  
 
 13日から慶尚北道浦項市ポスコ本社を占拠し、
 立てこもりを続けていた、
 全国民主労働組合総連盟(民主労総)建設労組員らが
 21日0時から自主解散した。
 一部強硬派はこれを拒否しているが、
 ほとんどすべての労組員が解散したことにより、
 浦項ポスコ本社デモは最終局面を迎えている。

 「決死抗戦」を叫んでいた組合員らが白旗を掲げたのは、
 政府が相次いで強硬方針を明らかにしたため。
 20日午後12時、李相洙労働部長官は
 「建設労組員の占拠は明らかな不法行為であり、
 自主解散しなければ強制鎮圧すると聞いている。
 自主解散しなければ不幸な事態を招くことになる」とし、
 当局者としては初めて強制鎮圧の方針を明らかにした。
 これに続き、大統領府の鄭泰浩スポークスマンは
 「暴力行使および主導者をはじめ、
 暴力行為の加担者に対し厳しく責任を問う」と圧迫をかけた。

 当初、組合員らは火炎放射器型の武器、
 大理石、れんが、糞尿などを積み、
 各階に100~300人ずつ集まっていたが、
 政府の強硬方針が明らかになった直後、
 ほとんどが立てこもりを中断した。
 一部の強硬派が出て行こうとする組合員に対し、
 「警察は自主解散した労組員を処罰しないという約束を守らない」
 「今、出て行けばポスコ側が
 数億ウォンずつ支払わなければならない」などの言葉で引きとめ、
 再び正門にバリケードを張ったものの、
 組合員を引き止めることはできなかった。

   (朝鮮日報)


ポスコは韓国の製鉄会社。
1973年に新日鐵の協力で作った浦項製鉄所が
2000年に民営化されたもの。
粗鋼生産高で世界第五位で、現在も新日鐵と提携関係にあり、
日本語のサイトも持っている。

POSCO(日本語サイト)

さて、この韓国の大企業で労使紛争が発生。
もっとも、ポスコの製鉄所の労働者ではなく、
ポスコが仕事を発注する下請け企業の労働組合員たちが
労働環境の改善を訴えて、ポスコ本社のビルを占拠した。

これを背後で煽ったのが
韓国一の武闘派労組の民主労総(民主労働組合総連盟)。
彼等は浦項市のポスコ社のみならず、
現在、蔚山市でも現代自動車に対して過激ストを行っている。

私は、このポスコのストが今月13日に始まって以来、
その動きをニュース報道で興味深く追いかけていた。
それは韓国の盧武鉉政権がその左翼的体質から
自らの支持層である労組や左派市民団体に対して弱腰で、
結果、韓国では暴力デモや過激なストが頻発し、
企業は生産力を落とし、外資は撤退を始めているから。

その実例をウオッチしてやろうと
この「ポスコ紛争」関係の報道を注視してきたけど、
いやあ、これが全く凄いんですよ。

経緯から言うと、
ポスコ本社に民主労総の活動家たちが
追しかけてくるという情報は、
事件前から警察に入っていたらしい。

地元警察が警官500名をポスコ本社周辺に配置すると、
今月13日になって数千人の民主労総の組合員が押し寄せ、
すったもんだの大乱闘の上、少数の警察部隊は追い散らされ、
ポスコ本社ビルの5階から12階までが
千人の組合員により占拠されてしまった。

警察もこれに懲りて最盛期には7千人の部隊で包囲したが
もはや後の祭り。
本社を占拠されたポスコは、幹部の20人が人質となり、
中枢機能が消えたために会社組織として麻痺状態に陥った。
これに地元の浦項南部警察署長が責任を取って辞表を提出。

面子を潰された形の警察は、ポスコ本社を解放せんと
16日夜にビルに突入を開始した。
しかし、労組は鉄パイプのみならず、
なんと火炎放射器や糞尿までを用意して
雨あられと炎と人糞をまき散らして警察を撃退してしまった。

また、この日の昼には、
占拠中の組合員の家族約400人がポスコ本社の前の国道で
「弁当を渡してくれ」として道路を占拠し、
警察と小競り合いを繰り返し、
交通が全面麻痺するという一幕もあった。

ちなみに、これが警察がビデオで撮影した火炎放射器の画像。

    2006072140548.jpg

労組の火炎放射器は
20キロのLPGボンベにゴムホースを連結させて作ったもの。
画像の下の方で伏せている人が警察官らしい。
なんとも哀れな。

さて、さらに図に乗った民主労総は
全国各地で数千人の組合員を組織して
浦項市のポスコ本社に増員部隊を送り込もうとする。
まさに「敵はポスコ本社にあり。浦項に集結せよ」状態だったが、
さすがに韓国の警察も面子にかけてこれを阻止。

特に19日にはポスコ本社周辺で
進撃してきた蔚山・大邱・釜山からの労組応援部隊4千人と
警察の守備隊7千人が激突し、
労組側は鉄パイプと角材を振り回して、
投石戦を繰り広げるやらで大激戦となったが、
結局、あえなく警察に鎮圧されてしまった。

ここまでの大騒ぎに韓国社会は沸騰し、
労組のあまりの秩序紊乱行為に非難が殺到した。

しかし、当初、盧武鉉政権の反応は鈍く、
なんの対応もなかったが、
ようやく20日になって

  「政府は違法占拠に対し、
  法と原則に従い厳重かつ断固とした対処を行う」

  「暴力行使および主導者をはじめ、
  暴力行為の加担者に対し厳しく責任を問う」

とのコメントを発表した。

これに、何千人もの警察に包囲され、
断水と食糧不足に疲労困憊した労組の占拠部隊からは
少しずつ投降者が現れ始め、
これを労組の過激派が鉄パイプで殴ったりと、
もはや内部は地獄のような状況となった。

そして、21日未明、占拠者の多数が投降し、
警察から取り調べを受け、
このうち幹部クラスの17人を逮捕した。
さらに100名が残ってるらしいが
これも逮捕は時間の問題でしょう。


さてさて、もの凄い、日本ではあり得ないような
韓国社会の一幕ですが、
上述したとおり、
これは盧武鉉政権の左派に対する弱腰が大きく影響している。
まあ、自分の支持層だしね。

今月12日にソウル市庁前広場で行われた、
「韓米FTA反対デモ」では
デモ参加者は、警察に対して竹の棒や鉄パイプを振り回し、
歩道ブロックを割って投げつけるなど、暴力行為を行い、
警察官10名が負傷した。

最強だったのが
5月の京畿道平澤の米軍基地拡張阻止デモで、
デモ隊が棍棒で軍の将兵を突いたり、ぶん殴ったりして
将兵約10名が負傷した。
腕を骨折した兵士2名は
ヘリコプターで病院に搬送され、治療を受けた。

この時、韓国の尹光雄国防長官は、

  「デモ隊の暴力に対し
  忍耐をもって自制したことに、頼もしく思う。
  これからは警棒や盾など護身装備を
  つねに持参してほしい」

と言い、軍将兵の顰蹙を買った。
「俺たちゃ殴られ人形かよ」ってね。

まあ、こんなわけで、
トップの盧武鉉以下、韓国政府は
デモやストライキに対して低姿勢であり、
これが末端の警察や軍の指揮官の姿勢に影響を及ぼしている。

強硬な態度をデモ隊に対して取れば、
「やりすぎだ!」とばかりに
処罰や左遷の対象になりかねない。
上が軟弱ならば下も軟弱に染まってしまう。

だから、労組も左派市民団体も
こういう社会風潮に驕り、世間をなめて過激な行動に出る。
そもそも一つの企業のビルを違法に占拠して、
それが許されるわけがないと
普通に考えれば分かりそうなもんだが、
彼等は「俺たちが作った盧武鉉政権」と思いこんでいるから、
自分たちの過激行動が通用すると錯覚してしまう。

結局、過激が過激を呼び、
社会がそれに批判の嵐を浴びせ始めると、
慌てた政府は「断固たる処置!」と言い始め、
労組はそれに意気阻喪し、過激行為はそこで終結する。

じゃあ、最初から「断固」と言えよ、と思ってしまうが、
それが言えないのが盧武鉉の常。
労組、市民団体、彼等を弾圧するなんて
これは「かつての仲間」に対する裏切りに等しい。
元人権派弁護士の盧武鉉と
彼の左派ブレーンは躊躇するのだろうね。



関連資料リンク

組合員が明かす「地獄の9日間」 ポスコ労組スト終結

民主労総は民生の敵、公共の敵になるのか

ポスコ占拠事態、政府と警察の態度が事態悪化招く

外国人の目に映った韓国のデモ文化


関連過去記事(本店ブログ)

盧武鉉政権:誕生前夜 その1・・国家の岐路





テーマ:韓国について - ジャンル:政治・経済

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東京都庁にて「中国人権侵害の実態」写真展を開催中!

東京都議会棟で「中国人権侵害の実態」展開催
 日本初、迫害写真の公開展示

 東京都庁都議会棟で20日、
 「中国人権侵害の実態」写真・絵画展
 (主催・世界の人権を考える議員連盟)が開かれ、
 法輪功学習者らが惨たらしい拷問や虐待から受けた生々しい傷跡や
 1989年の六四天安門事件で戦車にひき殺された学生ら、
 強制土地収用で住居や生活を奪われた人々など、
 40点近い写真と絵画14点が展示された。

 来場者はその凄惨さを極める展示に息をのみ、
 解説員の説明にじっと耳を傾けるばかりだった。
 関係者によると、絵画展はこれまでに数回行われてきたが、
 迫害写真が一斉に公開展示されたのは日本で初めてだという。

 展示は25日まで(土日を除く、午前10時~午後5時)。
 入場は無料。

   (大紀元日本)


これは見に行きたいんだけど、
平日の日中のみだから難しいよなあ。
仕事を途中で抜け出して行くしかないんだろうけど・・。

それはともかくとして、
何故、日本のマスコミはこれを報じない?
一番先に朝日あたりが

  反中の写真展を都庁で開催!
  市民団体は猛反発
  「日中友好を阻害する」と識者

とか言って、
批判記事でも書きそうなものだけど、
それに触発されて見物人が増えそうなのを警戒したのかね?

ちなみに、この展示会は
土屋たかゆき・吉田康一郎・古賀俊昭などの
都議会議員有志が企画して開催にこぎ着けたとのこと。

土屋・吉田・古賀の三氏といえば、
保守系のバリバリ都議として知られ、
東京都の偏向教育やジェンダーフリーなどを
かねがね追求してきた人物。

また、石原都政の応援者でもあるから、
いかに議会棟とはいえ、
展示が都庁の中で行われているわけで、
都知事の内諾・黙認は取り付けてあるんだろうなあ。

展示会は都庁都議会棟の談話室1~3で行われ、

◇天安門事件の写真
◇中国の強制労働収容所の実態
◇法輪功が弾圧された経緯
◇法輪功信者からの臓器狩りの実態

ここらへんが展示されているとのこと。

都近郊にお住まいの方々、
平日日中に都庁まで行ける方々、
見に行かれてはいかがでしょうか?




テーマ:中国問題 - ジャンル:政治・経済

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米国:イラク混沌の処方箋は?・・老覇者の苦悶

◆主戦場はアフガンとイラクだ
 
 世界は先週、制御不能になるかのように
 レバノン、北朝鮮、バグダッド、
 ムンバイと各地で危機が相次ぎ、
 罪のない人々数百人が死亡した。
 国際社会でこんなに重苦しい出来事が続いたのは久しぶりだ。
 唯一の超大国である米国も北朝鮮やシリアの独裁政権を
 自分の意思に従わせることはできないでいる。
 超大国は多くの問題を同時に処理できなければならないが、
 米国の指導力を緊急に必要としている地域は、
 イスラエル、朝鮮、イランなど多方面にわたっている。

 しかし、いくら危機が山積しても、
 ブッシュ政権は自らが始め、
 まだ勝利していないアフガニスタンとイラクの
 戦争への集中的取り組みを忘れてはならない。
 アフガンの治安は悪化の一途をたどり、
 地方の当局者は米軍から
 北大西洋条約機構(NATO)軍への治安維持任務の移譲が
 米国の関与後退を意味するのではないかと懸念している。
 だが、困窮に陥った国を見離す危険はもう分かっている。
 アフガンは復興支援の増強を求めており、
 米軍に取って代わる欧州諸国の部隊は米兵と同じように断固、
 タリバンと戦わなければならない。

 一方、イラクでは宗派間の争いが激しさを増している。
 この1年でイスラム教スンニ派が政治プロセスに参加し、
 シーア派のマリキ首相による同派民兵の蛮行追及、
 アルカイダ勢力の弱体化など
 事態進展への歩みはあったものの、
 イラク政府が国民の安全を保障できなければ、
 こうした進展もまったく無意味になる。
 政府が治安を確立できないなら、
 イラク人はあらゆる面で民兵の力に頼るようになり、
 内戦への火ぶたが切られることになろう。

 北朝鮮は今後も挑発行動を続け、
 イランも手先となっているテロリストを
 そそのかすことになろう。
 このため、ワシントンでは対応策として
 イラクからの即時撤退論を頻繁に耳にするようになった。
 だが、即時撤退は、イラクを混乱の中に放置し、
 米国の国際的立場を強化せず、逆に敵を力付け、
 先週の危機を引き起こせるようなグループに
 聖域を与えてしまうだろう。
 それよりも、イラクでの使命を成功させるため、
 極めて困難な活動に力を集中する方がよい。

   (ワシントン・ポスト 2006/07/16)


このワシントン・ポストの論考ですが、
硬骨で実に小気味いいですね。
なかなか骨太な意見だと思います。

もちろん、日本人の視点からすると
米国がいつまでもアフガンやイラクに
エネルギーを傾注している現状は困りものであり、
少なくともアフガンなんか放っておいて
北朝鮮にもっと目を向けてくれよといいたくなります。

この問題の根幹は、

  衰えた覇権国家の力の割り振り

ってことなんでしょうが、
かつて100のパワーを持っていて
余裕で世界中の問題に対応していた超大国が、
今や40のパワーに衰えて、
そのパワー配分に四苦八苦している現状ですね。

サッカーにたとえるならば、
割り当てられた守備範囲がやたらと広い、
高齢DFってとこでしょうか。

かつての強健な体力も衰え、足腰もガタがきて、
右に走れば、左に敵FWに走り込まれ、
左に寄れば、空いた右のスペースががら空きとなり、と。

さて、私は現在の情勢が続けば
必然的に米国はイラクからの撤退を余儀なくされると思ってます。
何故なら、現在のイラクの混沌に対して
米国には解決手段が無いからです。

だからどこかで撤退せざるを得ない。
ワシントン・ポストにはお気の毒ですけど。

今のイラクの混沌は、米国の軍事力によって
最悪の内戦一歩手前で
なんとかギリギリで支えられているにすぎず、
イラク再生・イラク復興なんて、ほど遠いものがあります。

では、この混沌の根本要因は何でしょうか?

1,異教徒・異国人によるイラク支配

2,民主主義

3,イラクが多宗派・多民族による、
  寄せ集めの人工国家であること。

1は容易に分かりますね。
キリスト教徒たる米国人がイラクを支配すれば
そりゃ摩擦が起きるのは当然でしょう。
また、3も混沌の要因そのものです。

では、2の「民主主義」が何故、混乱の原因なのか?

まあ、民主主義の構成条件・定着条件に関して
ああだこうだ、ここで書く気はありませんが、
民主主義の欠点は一歩間違えれば
多数派による少数派への強権支配に転落するということです。

シーア派・スンニ派・クルド人の
3勢力がひしめいているイラクですが、
互いに融和せず、それぞれが排他的で
独自性を強く持てば持つほど、
民主主義というシステムは多数派専横の道具となります。

なまじっか米国がこういうシステムを
イラク現状況の中に導入しようとすれば
混乱を生み出すのは当然のことです。

では、この3つの要因から見て、
米国にとってイラク情勢の打開策は何か?

1,単純に撤退する。

2,イラク三分割

3,開発独裁政権を打ち立てて、それを米国が後援する。

この3つでしょうね。

まず、1からいきますと、
これはある意味、一番楽勝な道です。
出ちゃえばいいんですから。
ただし、その後に来るイラクの破局的混乱と
中東情勢の不穏化はハンパじゃありません。

イラクは中東の枢要の地であり、
また、石油の生産量・埋蔵量から言えば、
ここが混乱することは世界に大きな影響を与えます。
それはかつて同じように撤退したベトナムの比ではありません。

次に2の「三分割」ですが、
これはイラク戦争直後に
米国のシンクタンク、米外交問題評議会(CFR)が提唱して
話題になったことがあります。

どうせ、シーア・スンニ・クルドと
三者はかみ合わないんだから、
いっそのこと分割しちゃえという案です。
この場合、緩やかな連邦制国家にする穏健論と、
完全に三国を独立させる強硬論の2つがあります。

後者の強硬論ならば、

 北国家・・クルド人
 
 真ん中国家・・スンニ派

 南国家・・シーア派

の、3つに分割して、
石油が取れる北と南に米軍が進駐して押さえ込み、
真ん中は放置するという案です。

これだと民族・宗派の対立も押さえられるし、
費用対効果から言えば
無駄の多いバクダット等の真ん中は面倒みなくてすみます。
押さえるとこだけ押さえて、
あとは勝手にやってろよって感じの策ですね。

最後の3。
「開発独裁政権を打ち立てて、それを米国が後援する」
これは要するに、
民主主義なんて建前論は捨てて
実利だけ得ようという案です。

民主主義でみんなに一票持たせるから混乱する。
じゃあ、独裁政権を打ち立てて、
米国が背後でコントロールすればいい。
そして強権政治によって
混乱しがちな国家の分裂と混沌を押さえ込む。

少数派であるスンニ派あたりに政治権力を持たせて、
かつてのサダム時代のように
強権と人権無視と秘密警察で国内を完全に掌握させる。

まあ、これはブッシュ・ドクトリンの
「中東の民主化」理念の放棄でもあります。

でも、サウジなんかもそうだし、
米国が独裁政権・非民主政権を後援している例は
それこそ過去から現在に至るまでいくらでもあります。

ただ、イラクは米国にとって
中東民主化のショーウインドウと見なしてきただけに、
この案をとった場合の世界に与える衝撃は大きいでしょうね。

米国がロシアと周辺諸国に対して取っている民主化攻勢、
これにも影響してくるでしょう。

「民主主義」という国家理念は
米国にとって武器でもあります。
いわば国家ブランドですね。
これがあるから諸外国に信用されている側面があるわけで、
これを平然と無視し、イラクに独裁政権を建てれば
米国のブランド力は低下するでしょう。


まあ、3つの方策を書きましたけど、
なんだかんだ言いつつ、
いずれも困難な道であることは変わりないですね(笑)

でも、これ以外に無いんじゃないですか?
どの道、現状のままでいくならば
国家財政の赤字に耐えかねて
どこかの段階でイラク進駐路線は破綻するでしょう。



関連過去記事(本店ブログ)

イラクの混沌と統治の泥沼・・イラク戦争と湾岸戦争




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北朝鮮のサイバー戦能力は?・・亡命コンピューター技術大学教授の証言

北朝鮮軍にサイバー戦部隊、労働党らが直接統制

 合同参謀本部で幹部を務めた軍消息筋が11日、
 北朝鮮軍が人民武力省総政治局傘下に121部隊を創設し、
 韓国軍の指揮通信網を混乱させ、
 サーバやインターネットシステムを破壊する、
 実質的なサイバー戦を行っていると明らかにした。
 
 これまでは作戦を担う人民武力省総参謀部所属の偵察部隊が、
 ハッキング部隊を運営しているとされてきた。
 こうしたサイバー戦部隊が実在すると伝えられたのは
 これが初めてとなる。

 同消息筋はまた、北朝鮮は
 最高権力機関の労働党と国防委員会など
 国レベルでサイバー戦を行っていると指摘している。
 金正日総書記は、インターネットを
 「国家保安法が無力化する特別な空間」と認識しており、
 韓国内のインターネットを積極的に活用するよう指示したという。
 労働党秘書局傘下に対内外サイトを開設・運営し、
 各国の情報を収集し分析していると説明した。

 また、北朝鮮自動化大学では
 毎年100人余りのサイバー戦専門家を養成しており、
 電算・情報伝送システム、暗号開発、
 ハッキングなどの任務に当たっているという。

   (YONHAP NEWS)


前記事で「超限戦」に少し触れたので
思わず、それ関連のネタを取り上げたくなって
書いてしまいました。

上記の北朝鮮のサイバー戦のニュースですが、
世界日報のこっちの記事の方が詳しいです↓

北、サイバー戦へ準備着々「国家保安法が無力化される空間」

ただ、こっちは世界日報のせこい編集方針で
数日中にも有料でしか読めなくなると思うので
読みたい方は早めにどうぞ。


さて、北朝鮮のサイバー戦能力に関しては
従来から評価が二分してまして、

  「あんな貧乏アナログ国家に何が出来るか、ケッ!」

  「いやいや、これがどうして
   意外に高水準の実力を保っている」

と、両極端に分かれてました。

韓国軍や韓国の国家情報院などはかなり警戒してましたが、
米国の評価は低かったですね。

可能性あり?「北朝鮮がしかけるサイバー戦争」

ところが、2004年、
北朝鮮コンピューター技術大学の教授が脱北し、
韓国に亡命してきたことから
北のサイバー戦の内情がかなり見えてきました。

その結果は、韓国軍の評価どおりで
かなりの高い能力を持っているというものでした。

以下、朝鮮日報の報道。


北朝鮮、500人規模の「ハッカー部隊」運用 

 北朝鮮がサイバー情報戦に備えるため、
 ハッカー部隊をはじめ、サイバー心理戦部隊まで構成し、
 現在運用していることが分かった。

 また、早ければ来年まで
 独自的なコンピューター運営システム(OS)を開発し、
 これを国家の核心OSとして
 使用する計画であることが確認された。

 29日、西江(ソガン)大学で行われた、
 国家情報院と国防部主催の
 「国際サイバーテロ情報戦コンフォランス2005」で、
 キム・フングァン前北朝鮮コンピューター技術大学教授は
 「北朝鮮ではサイバー情報戦とサイバー対南工作のため
 計500人余のハッカーが活動している」と証言した。

 キム教授の説明によると、
 正規軍組織の中にあるサイバー部隊は、
 総参謀部・偵察局傘下121所ハッカー部隊(300人)と
 総参謀部・敵攻局傘下204所サイバー心理部隊(100人)で
 編成されている。

 121所部隊は名実共に北朝鮮最高のハッカー部隊。
 97年までも敵軍の通信暗号解読を専門に行う部隊だったが、
 現在は暗号技術、OS技術、トラフィック分析技術など
 計10のパートに分かれて活動している。

 敵攻局204サイバー心理部隊は
 2002年に新しく編成された部隊であるとされている。

   (朝鮮日報) 


この亡命教授に対して
韓国誌「月刊:新東亜」が詳細なインタビューを行い、
それが「North Korea Today」に転載されています。

脱北「ハッカー代父」が打ち明けた
 北朝鮮の恐るべきハッキング能力

以下、一部引用します。


 「インターネットにもエチケットがあり、倫理があります。
  人間は倫理と道徳のおかげで行動に気を付けますが、
  ある瞬間『そんなものを取っ払ったらどうなるのか』
  『挨拶などやめてしまえばどうなのか?』と考えると、
  容易にそうすることができます。ハッキングも同じです。
  倫理を侵害しようとすれば、
  それ自体は大きな問題ではありません。
  破って研究すればいくらでも可能です。
  さらに『国のために』という大義名分があれば、
  命を差し出して行うことができるんです」

 「韓国にはコンピューターが家にもあり、学校にもあります。
  しかし北朝鮮は違います。
  人民学校(初等学校)にはコンピューターがないのです。
  中・高等学校には1、2台あります。
  学生たちは『さわってみた』ことで満足します。
  しかしコンピューター天才に選ばれれば変わります。
  全国の人民学校の学生を対象として毎年、
  数学科自然科目の競技試験大会が開かれます。
  ここで数学が得意な秀才を選び、
  国家戦略的な人材として育てます。
  彼らを中央で集中的に育成する学校があります。
  秀才たちは「金星第一高等中学校」
  コンピューター班へと送られます。
  この学校には1等栄養士がいて、給食とおやつに気を遣います。
  大学を卒業した後には、
  IT関連の研究所やハッカー部隊に入ることになります」

 「(ハッカー部隊は)ファイヤーウォール、ウイルス、
  ハッキングプログラムのようなものを開発し、
  Windows、UNIX、Linuxなど
  すべてのコンピューター運営システムを分析します。
  ログイン過程を巧妙に通過する方法を研究したり、
  マイクロソフトの弱点を捜し出します。
  弱点を知り抜いているだけに、ワクチンもよく作ります。
  攻撃コードを作って、実行したり……。
  自社開発したツールで訓練をするですが、
  おもに敵性国の軍事情報を収集し
  軍の指揮通信網を攪乱するハッキングを研究します」

 「ハッカー部隊に入った私の弟子たちの話によれば、
  米CIA(電算網)に最も多く接続するのは
  北朝鮮だということです。何度も試みるんですよ。
  やっている途中で侵入できるようになるだろうと。
  ハッカー部隊員たちはおもにIPを盗用します。
  中国や日本など第三国のIPを盗んでは、
  ハッキングするのです。
  彼らの最初の作戦は『IPを盗め』です」

 「(北朝鮮はサイバー戦を)
  1999年から国家戦略として採択しました。
  コソボ戦争以後、金正日が再評価したのです。
  二十世紀戦争が『油戦争』『弾丸戦争』ならば
  21世紀戦争は『情報戦争』と結論を下したのです。
  それ以前から、軍部では若いエリートたちが
  何度も提案したのですが、採択されなかったんですよ。
  金正日は今後の戦争は
  『誰がより多く弾丸を浴びせるか』でなく
  『誰がより速く、多様な情報を握るのか』にかかっている、
  と言いました。」

 「韓国に来てみると、セックス文化が世の中を覆っていますね。
  北朝鮮が社会工学的手法を導入すれば、
  韓国に侵入する通路はものすごく多いのです。
  セックスと関連した、人間の原初的な本能を刺激して
  (サイトを)開かせるようにすれば、
  おそらく大部分がクリックするはずです。
  また韓国は教育に対する熱意が高いです。
  学校教育の全課程が電算化されていますが、
  これはセキュリティシステムより脆弱なものではありませんか。
  侵入してひっくり返せば、大騷ぎが起こるでしょう」

 「(韓国の若者の印象は)
  私が脱北者だから、運動圏の学生たちがよく質問してきます。
  本当に驚いたのは、(北朝鮮からきた)私でさえ
  『金日成』『金正日』と呼ぶのに、
  学生たちは『金正日国防委員長』と、肩書を必ず付け加えますよ。
  『社会主義は決して悪くない』と思う若者が結構いますね。
  彼らはこの国を『腐敗した国』と思っていますよ」

 「(韓国の親北サイトは)
  すべて海外のサーバーで運営するサイトです。目的があります。
  いわゆる『北朝鮮を理解させる対南サイト』と思えば良いです。
  国家観がなく、自由奔放な若者たちは
  私も気づかないうちに吸収されるはずですね。
  嘘も十回以上つけば信じられるようになります。
  韓国の若者たちは学習効果が優れている方です。
  つまり、よく食われる方ですね」


う~ん、かなり興味深いですなあ。

小なる貧乏国が裕福なる大国と戦う場合に有効な戦術とは、
敵の脆弱な部分に
一点集中で打撃エネルギーを叩きつけることです。
これが古来からの兵法の鉄則です。

この北朝鮮も、あるいは中国も
サイバー戦を重視し、
これに資金と人的エネルギーを傾けてますが、
これは彼等の最終的な仮想敵が
世界最大の軍事国家である米国だからです、
まともに戦っては勝てる相手ではないからです。

彼等は湾岸戦争とイラク戦争から多くを学んだでしょう。
米軍のRMA化された軍隊。
ピンポイントの精密攻撃と通信・情報機能の破壊。
そして革命的な通信統制能力。
あれを見たら、
普通のやり方じゃ絶対に勝てないと思ったでしょうね。

日本は米国と同盟国だから
ここらへんは実感が湧きませんが、
もし、日本が米国と敵同士だったらどうするか?
いかなる戦略と戦術でかの国の軍隊を打ち破るか?
それを頭の中で想像してみればいいのです。

そうすれば、勝てるポイントは
古来からの「ゲリラ戦」的な発想しかないことに気づくはずです。
そう、敵の脆弱な部分を突くこと。

イラクでのような通常のゲリラ戦も有効ですが、
国家の対する全方位的なゲリラ戦、
インターネット、インフラシステム、金融システム、
ここらへんが米国の弱みでしょう。
ここらへんを突くことですね。
彼等はそれを実地に移してます。

先日、面白いニュースが流れました。


米国務省にハッカー侵入 米中サイバー戦争と報道

 マコーマック米国務省報道官は12日、
 東アジアからとみられるハッカーが
 同省のコンピューターに侵入、
 連邦捜査局(FBI)が捜査に当たっていることを明らかにした。
 米メディアは中国のハッカーと断定的に報道、
 米中の「サイバー戦争の始まりか」(CNN)などと伝えている。
 
 ワシントン・ポスト紙によると、
 コンピューターが攻撃されたのは6月末。
 特に中国や北朝鮮に関係する部局が
 集中的に被害にあったという。
 
  (共同通信)


米国のマスコミは
はなっから中国ハッカーの仕業と断定したようですが、
私には、この時期に
「中国や北朝鮮に関係する部局」を攻撃するというのは、
何とも意味深な気がしますね。



関連過去記事

中国から自衛隊へウイルスメール・・中国の国策ハッカー団体





テーマ:特定アジアと日本 - ジャンル:政治・経済

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米国:テロ対策VS報道の自由・・テロ組織の資金ルート

テロとの戦いか報道自由か 米政権VSメディア激論

 ブッシュ米政権がテロ対策の一環として、
 国際金融取引情報を極秘に入手していたことをすっぱ抜いた米紙、
 ニューヨーク・タイムズの報道に対し、
 政権側が「テロとの戦いを困難にする恥ずべき行為だ」
 (ブッシュ大統領)と一斉に非難を浴びせ、
 議会の一部からは刑事訴追を求める声も上がる事態となっている。
 同紙は報道の公益性を盾に真っ向から反論、
 「国民の知る権利」と、「国民の安全」のどちらが
 優先されるべきかをめぐる論議が激化してきた。
 
 問題にされているのは米財務省などが
 2001年の米中枢同時テロ後、
 国際決済情報の交換組織「SWIFT」(本部・ベルギー)から
 金融取引情報を入手していたと伝えた23日付同紙報道だ。
 
 報道を受け記者会見した、
 リービー財務次官(テロ・金融犯罪担当)によれば、
 この措置は同時テロ2日後に大統領令で合法化され、
 SWIFTの金融取引情報を
 テロリストの所在や資金洗浄組織網の把握に使ってきた。
 世界7800の金融機関が参加するSWIFTでは、
 1日平均1100万件の決済情報が交換され、
 国際資金移動の80%以上の情報が集まる。
 同次官は「5年間で数十万件以上の
 資金移動について調べた」と述べた。
 
 SWIFT側は03年にプライバシー保護を理由に
 情報提供中止を申し入れたものの、
 米政府は情報入手継続の重要性を唱え押し切ったという。
 ウォールストリート・ジャーナル、
 ロサンゼルス・タイムズの両米紙も同様に報じ後追いした。
 
 こうした中、大統領は26日、記者団に対して、
 「テロリストが何をやろうとしているか突き止めるには
 資金の流れを追うことだ。
 同時テロに関する委員会も進言した」とし、
 それを妨害したとの観点から報道を批判した。
 
 スノー財務長官はニューヨーク・タイムズ紙側との間で
 掲載を見送るよう協議を重ねてきたことを明らかにしたうえで、
 「報道は米国民の安全に有害だ」と掲載を非難、
 「生きる権利より知る権利ばかりを書き立てている」と、
 非難の矛先を報道機関全体にも向けた。

   (産経新聞)


6月のニュースで恐縮ですが、
私、この件には個人的に興味津々なんですね。

というのは、いずれ本店ブログの方で
アルカイダについてじっくり書いてやろうと思っていて、
今、資料をいろいろ読んでいる最中なんですが、
この世界規模の広域テロ組織に関して一番関心がある部分が
「資金の出所」と「資金の流れ」なんです。

ある程度のことなら分かっています。
巷間言われているとおり、
サウジの富豪や西アフリカのダイヤモンド、
さらにイスラム圏から広くかき集める喜捨金、
これらが独自のネットワークを通じて
アルカイダのもとに流れ込んでます。

彼等はかなり金融知識に秀でてますから、
米国政府等に尻尾をつかまれないように
極秘の金融ネットワークを形成しています。

ちなみに、このアルカイダという組織は、
リーダーであるオサマ・ビン・ラディンが
サウジの富豪の出身で手広く事業をやっていたこともあり、
組織の形態やら戦略の発想がひどくあか抜けています。

たとえば、アルカイダの戦士というと
なんとなくイラクやアフガンで
もじゃもじゃの髭面にターバンを巻いて
カラシニコフの小銃でドンパチやってる男達を
思い浮かべてしまいますが、
それだけじゃないんですね。

彼等はITやネットの技術者や
金融のエキスパートをリクルートするのに熱心で、
現にそういう人材を多く抱えています。

ネットは、情報の収集や仲間への指示、
さらに世論攪乱や政府機関へのハッキングで
大いに効果を発揮しますし、
金融は、自分たちの資金のみならず、
ある意味、米国の脆弱なアキレス腱でありますから、
攻守両面使えるというわけです。

発想としては中国の「超限戦」の感覚に似てますね。
「敵の弱き部分を打て」という感じで、
ゲリラ戦の発想そのままです。

さて、上記ニュースですが、
この米国政府によるテロ資金ルート解明の動きを
ニューヨーク・タイムズがすっぱ抜いて
米国高官のみならず、共和党の大物達も大激怒しました。

さらに、この暴露記事が出た後に、
一人のイラク駐留米軍の中尉が
ニューヨーク・タイムズ紙に抗議の書簡を送り、
これが話題となりました。


 「もっと早くに手紙を書くべきでした。
  私は、合衆国陸軍の中尉です。
  この四日間、イラクの最も危険な地域を
  パトロールしてきました」

 「残念なことですが、ある夜遅く部下を監督していると、
  数マイル先で大きな爆発音が聞こえました。
  数時間後、道路脇に仕掛けられていた強力な爆弾で、
  百三十人の私の中隊の中の一人が死亡、
  一人が重傷を負ったことが分かりました。
  この爆弾を仕掛けたテロリストを見つけ、
  殺害するか、捕獲することを強く願っています」

 「ですが、当然ながら、これらテロリストは
  土の中から湧き出てくるわけではありません。
  迫撃砲、砲弾、起爆剤、配線や
  電気回路を入手するために資金が必要です。
  爆弾を設置する地元の住民を訓練したり、
  それに対して支払う数カ月分の給料に当たる資金も
  当然、必要となります」

 「あなた方は、公共のためになることを
  したと思っているかもしれません。
  しかし、あなた方のしたことによって、
  私の部下を含む全兵士、罪のないイラク人の命を
  危険にさらすことになるのです。
  聞き慣れた音ですが、また爆発音を聞けば、
  あなた方が、資金の動きを察知されないようにする方法を
  テロリストらに指南していなければ、
  この爆発は阻止できたかもしれないと思うでしょう」


この中尉の名前はトム・コットン。

コットン中尉はハーバード大学法科大学院の修了生で
9・11事件後、仕事を捨てて
テロリストと戦うために陸軍に志願したとのこと。

この中尉の抗議書簡の内容は他紙に掲載され、
大きな話題となりました。

ところが、ここから
コットン中尉の真偽を巡って喧々囂々の議論が起きました。
リベラル陣営からは
「コットンなる人物は存在しない」
「ハーバード大学を出て、陸軍に志願するやつなどいない」
などの非難と懐疑の声も出ていました。

しかし、米国陸軍は
コットン中尉が実在の人物であることを明らかにしました。
101空挺師団第506歩兵連隊の所属で
130人の部下を率い、
イラクの最前線でパトロール任務にあたっているとのこと。

そしてつい先日も、路肩爆弾によって部下を一人失い、
一人が重傷をおったばかりとのこと。

ニュースの題名にあるように
政府のテロ対策VS報道の自由、って感じですが、
私はこの場合にどっちが優先されるべきなのか、
現行法及び米国の国家理念に照らして
どっちが正しいのか、なんとも結論がでません。
判断は留保させていただきます。

う~ん、でも考えさせられますね。
政府の施策と言論の自由について。

自由主義国家においては
永遠のテーマなんでしょうけど。





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産経の新サイト「iza!」・・「いわゆる“産経っぽいコラム”はあまり読まれない」

ネットと新聞、読まれる記事は「驚くほど違う」

 「新聞の作り手が『読まれている』と思っている記事と、
 ネットでページビューを稼ぐ記事は、かくも違うのか」
 産経新聞社のデジタル部門を分社化した、
 産経デジタルの阿部雅美社長は、
 ネット記事の読まれ方に驚いたと語る。

 産経デジタルは、昨年11月に設立した新会社。
 「Sankei Web」「ZAKZAK」「SANSPO.COM」
 「フジサンケイ・ビジネスアイ」のサイトや、
 記事ごとにトラックバックを受け付ける、
 新コンセプトのニュースサイト「iza!」を運営している。

 これらのサイトでよく読まれる記事は、
 産経新聞の“常識”とはかけ離れていた――
 産経新聞東京本社の社会部長などを歴任した阿部社長は、
 このほど都内で開いた説明会でこう明かした。

 「私がやってきたような
 (堅い)記事が読まれるだろうと思っていたのだが、
 実際に読まれるのは柔らかめの記事や、ちょっとした話題。
 IT関係もよく読まれており、トラックバックが多く付く。
 いわゆる“産経っぽいコラム”はあまり読まれない」

 この結果は「新聞を作っている側からするとショック」で、
 産経新聞社内でこの結果を示した時は
 「みんな驚いた」という。
 だが「ネットで読まれる記事ばかりを集めて
 新聞にしても売れない」とも語り、
 新聞に期待されるパッケージングと、
 ネットに期待されるパッケージングは異なるという考えだ。

 新サイト「iza!」は、
 ネットのパッケージングに特化した作り。
 ネットユーザーに受ける記事や、
 トラックバックしたいと思ってもらえる記事を
 前面に押し出して掲載していく。

   (ITmedia)


産経の「iza!」も出だしは好調みたいね。
トラックバックの数がどんどん増えていってるし。

まあ、RSS対応だから
アクセスが多くなるのは当たり前。
一般の新聞サイトでRSS対応しているところは少ないしね。

で、問題の発言。

  「私がやってきたような
  (堅い)記事が読まれるだろうと思っていたのだが、
  実際に読まれるのは柔らかめの記事や、ちょっとした話題。
  IT関係もよく読まれており、トラックバックが多く付く。
  いわゆる“産経っぽいコラム”はあまり読まれない」

う~ん、産経の社員諸氏にしてみれば
これはけっこうショックだったかもね。

でも、これは普遍化に伴う問題ってことでしょ。

産経の読者ってのは
要するに「産経ファン」が多い。
もちろん全てが全てじゃないんだろうけど、
他紙に比べれば固定ファンの割合は多いと思う。

でも、記事の内容やレベルを別にすれば
産経ほど魅力の無い新聞も珍しい。

鍋や釜はくれないし、
折り込みチラシは貧弱だし、
田舎に行けば専売店が無いところも多いし、
巨人戦のチケットだってくれない。
受験にも出ない(笑)

そういう劣勢の中で、産経を読み続けるのは
ひとえに記事が好きだから読むのであって、
これが内容が朝日や毎日レベルだったら
アホらしくて解約の嵐だろうさ。

だから、産経新聞は固定ファンで支えられている。
でも、それは日本の中の一部の層であり、
ネットユーザーの中でも一握りに過ぎない。

産経新聞を読む人は
当たり前だけど、産経新聞であること自覚して読む。
でも、「iza!」を訪れるネットユーザーは
産経だろうが何だろうが知ったこっちゃない。

RSS対応で便利なニュースサイトだから訪れる。
産経の真面目なニュースもあれば
フジサンケイ・ビジネスアイの商売やITのニュースもある。
ZAKZAKのお馬鹿な記事に笑い転げ、
サンスポでスポーツ記事を読み、
アイドルのグラビアを楽しむ。

こういう総合的な便利なニュースサイトだから
アクセスも上がっていく。
決して産経の論調が読みたくて通ってるわけではない。

有料の金払って選択する新聞紙と違い、
ネット上のサクサク読める無料のニュースサイトの違いだね。
一部ファン対象の新聞と
不特定多数のネットユーザーを対象とした、
普遍性を持たせたニュースサイトの違いでしょう。
客層が違うってこと。

もちろん、私もそうだけど、
産経ファンゆえに「iza!」を利用している人もいるでしょう。
でも、それは少数派。

この傾向はますます強まる。
「iza!」のアクセスが増えれば増えるほど、
産経のサの字も知らない人の割合が多くなる。

そういう多くの客層を引きつけつつ、
独自性は独自性でカッチリ守っていくことだね。
それがまたファン層の拡大につながるでしょう。



関連過去記事

産経がブログとRSSの新サイト立ち上げ
 ・・名物記者のブログも






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カナダ国会議員:中国「臓器狩り」報告書公表

中国「臓器狩り」報告書の衝撃、カナダ政府も調査検討

 カナダ前アジア太平洋局局長で、
 国会議員のデイビッド・キルガー氏と
 国際人権弁護士デヴィット・マタス氏は
 このほど中共による臓器狩り疑惑に関する調査報告書を公表、
 中国で法輪功学習者の臓器が
 生きたまま強制摘出されているという報告は
 「紛れもない事実」であるとの調査結果を明らかにした。
 それを受け、カナダ新民主党はカナダ首相に対し、
 独立調査団によるさらなる調査のために
 中共政権の協力を要請するよう促した。
 カナダメディアの報道によると、保守党政府は
 この報告書の告発について調査することを計画しているという。

 キルガー議員は
 「希望の声」ラジオ(Sound of Hope)の取材で、
 「ハーパー政権は前内閣より、中国の人権問題を重視するはず。
 彼らが人権の角度から
 中共との関係を見直すことを確信している」と述べた。

 調査報告書の公表により、カナダ社会には強い衝撃が走った。
 ロイター通信、AFP、カナダ通信社、カナダ国家ラジオ、
 カナダ国家テレビ、オーストラリア大手新聞社、
 BBCなどのメディアが次々と発表を報道し、
 国際社会の関心を集めた。
 カナダの「ナショナル ポスト」紙や
 カナダ通信社などの報道によると、
 ピーター・マッケイ外相の国会秘書、
 保守党議員のデーパック・オーブライ氏は、
 「我々は非常に厳粛に、これらの告発に対処していく。
 これから調査し、告発の事実確認を行う」と述べた。

 オーブライ議員は、「この報告書が公表される以前に、
 カナダ政府はすでにこの問題に注目しており、
 国連の拷問に関する特別調査官に対し、
 中共による臓器の強制摘出および
 人権侵害行為を調査するよう求めた」と明かした。
 
    (大紀元日本)


前々から中国の臓器摘出は大きな話題となっていたし、
死刑囚から臓器を取り出していることは
中国自身が公認している事実。

さらに、中国政府は頑として認めないもの
刑務所で生きた法輪功信者から
臓器を摘出してることはほとんど公然の秘密と化していた。

で、カナダでとうとう国会議員有志が調査団を結成し、
7月6日にカナダ国会で、
「中国の臓器狩り」報告書を発表。
こいつが大反響を巻き起こしている。

これまで上記の大紀元などの
反中共系のメディアが伝えるだけだったが、
今度は歴としたカナダの国会議員がこれを調べ上げたわけで
どうやらカナダの与党や政府も動きそうな雲行き。

何故、日本のメディアは報道しないのかね?
というか、本来ならば
中国の隣国であり、
言論の自由が保障されている日本のマスコミこそ
この問題に敏感でなきゃおかしいだろ?

この報告書の波紋は世界に広がり、
やがて日本にも波及し、
そのころになって日本のマスコミも騒ぎ出すんだろうが、
いい加減にこういうヘタレぶりはやめてほしいね。

これ、ほとんどナチスと同じ所行だろ?
これで騒がないんだったら
マスコミなんかやめて頭でも剃って出家しろって。

朝日なんか最初から期待もしてないけど、
どうした産経?
どうした読売!
何故、報じない?
このヘタレどもが。
愛のムチでピシピシ叩かせてもらうけど、
これも君らに期待してるからこそだよ。

さて、今のカナダの首相は保守党のハーバー氏ですが、
彼がこの問題にどう対応するかで
事態が大きくなるか、小さく収まるかが決まってくる。

もともとカナダは中国の人権問題に敏感で、
十数年前、中国の新疆ウイグル省で独立運動を行っていた男性が、
当局に捕まって死刑を宣告されたが
中国からの脱出に成功した際には、
難民としてカナダ政府に受け入れられ、後にカナダ国籍を取得した。

ところが妻の故郷であるウズベキスタンに帰省した際に、
ウズベキスタン政府に逮捕され、
中国に送還されてしまった。
ここからカナダ政府は中国に猛抗議し、
いまだに返せ返せと言い続けている。

さらに、ここらへんは微妙な話しですが、
ハーバー首相は法輪功に対して友好的で、
カナダの法輪功の大会などにも祝辞を寄せている。

もともと、カナダは中国系移民が
全人口の4%弱の約120万人に達しており、
トロントやバンクーバーなどの大都市に集中し、
政治的影響力を強めている。
香港の中国返還時に、
中共政府を嫌ってカナダに脱出した移民も多く、
ハーバー首相もこの勢力は無視できないでしょう。

まあ、この問題が世界的にどう拡散していくのか
これは興味深いですね。

日本のマスコミだけじゃなく、
国会議員連中も大いに反省しなさいよ。
本来、あんた達が追求しなきゃいけない問題でしょ。
アジアの大国の政治家ならば
そのぐらいの責務は感じてほしいね。



関連資料リンク

カナダ独立調査団: 法輪功学習者対象の中国における
 臓器狩りの告発に対する調査報告(その一)

カナダ法政界の関係者、中国での臓器狩りを独立調査

法輪功学習者を対象にした中国の臓器狩りで、
 カナダ法政界関係者、調査報告書を発表



関連過去記事

中国、臓器移植を誇る
 ・・「わが国は臓器移植の世界先進水準」

テーマ:中国問題 - ジャンル:政治・経済

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オーマイニュースは日本で成功するか?・・読者さんへのレス

告知記事のコメント欄で
読者さんの「ネット」殿からコメントをいただきまして、

告知:本店ブログ更新・・盧武鉉政権:誕生前夜 その4

  > 「如何お考えですか?」
  >
  > ノムヒョン政権を誕生させたオーマイニュースが
  > 来月から日本でも発信されます。
  > 反日主義者ノムヒョンの意向をくんで
  > 日本にも朝鮮賛美のポピュリズムが生まれ
  > 将来の禍根となるのではないかと恐れています。
  > 如何お考えですか?
  >
  > 逆に日本資本で韓国において
  > 「オーマイニュース」を発信することは
  > 韓国政府は認めないだろうと思います。

これに対するレスを書いていたら
なんか、えらく長くなったので
いっそのこと一つの記事にしてしまいました (^_^;


さて、オーマイニュースが日本で認められるか否か?
ポイントは2つだと思います。

オーマイニュースが爆発的に伸びたのは
金大中政権の終わり頃ですが、
この時の韓国は80年代以降の民主化の進展と相まって、
若者達の中で、従来の韓国の国家体制・社会構造を旧弊視し、
これを打破しようという機運が生じていました。

韓国の新聞は
保守系の大手三大紙がシェアの多くを占め、
三紙ともにガチガチの保守系です。

この中で、
保守系の新聞紙面や
とかく政府と癒着しがちな大手紙に飽きた若者が
ITやネットの進展と共に
オーマイニュースに飛びついた側面がありました。

ひるがえって現在の日本を見ると、
韓国とは正反対に
大手マスコミの左傾路線は相変わらずです。
朝日・毎日・NHKはいつもの如く偏向報道、
読売がまあまあ、産経だけが孤軍奮闘といった感じです。

そこにオーマイニュースの日本語版を持ってきて
その編集方針・政治的傾向性を韓国版と同一とするならば、
ただの「朝日のネット版」が生まれるだけです。
なんのインパクトも生まないでしょう。

日本のネット上での政治的主張というものは、
韓国とは違って、どちらかというと保守的意見が主流で、
マスコミ報道の左っぷりを
ネット上の保守論調が修正をかけるという傾向が、
ここ数年続いているように感じます。

中韓などの言う「日本の右傾化」とは、
ネット世論が引っ張ってる割合がかなり高いように思います。

こういう点も、オーマイニュースが躍進した、
2002年頃の韓国の状況とは全く逆で、
今の日本のマスコミとネットの状況から考えれば、
オーマイニュースが始まっても
あまりインパクトは無いように感じますね。

あと、ブログの存在も大きいですね。
2002年の韓国にはブログは無く、
2006年の日本ではブログが隆盛を迎えています。

多くのブログが時事や政治の話題を追っかけて、
それぞれ論考・分析・主張を行っているわけで、
このパワーは侮れません。

オーマイニュースで言う「市民記者」的な存在を
個々のブログの書き手達がすでに実践してるわけで、
この意味においても、数年前の韓国で
オーマイニュースが登場したときのような新鮮味は
今の日本のネット状況ではあまり感じないでしょうね。


もう一つのポイントは「人材」です。

結局、マスコミのみならず一般の企業にもいえますが
良き人材を集めること、これが全ての全てです。

良き記者を集め、それをバックアップし、
良き記事を書いてもらうこと。

記事の内容が良質であれば自然と読者はついてきますし、
逆に下手であれば、どれだけ宣伝費をかけても
読者は集まりません。

ここらへんネットはシビアで、
読者は集まるときは早いけど、散る時も早いです。
自分がブログを運営してるからよく分かります(笑)
一般の新聞のように
洗剤やナベで囲い込むわけにはいきません。

オーマイニュースという箱が立派でも
中の記者が貧弱であれば誰も見向きもしないし、
逆に箱は貧相でも、
個々の書き手が良質な記事を継続して生んでいけば
ネットの伝播力というものはあっという間です。
評判が評判を呼び、人が集まるでしょうね。

報道記事と言うものは大雑把に分ければ2種類あって、

1、情報の供給

2、情報の解説・考察

この2つですね。
情報そのものの供給と、その情報の解説や考察。

で、1の情報の供給は
オーマイニュースのような市民記者では難しいでしょう。
身近な事件・事故や地域ネタならともかく、
政治や国際情勢に関する情報取得は
ただの市民記者の取材能力では無理でしょう。

大手新聞でさえ、
海外のみならず国内の情報に関しても、
共同や時事といった通信社に頼ってる現状です。

結局、市民記者が作成しうる記事と言うのは
2の「情報の解説・考察」ですね。
こっちが主体となるでしょう。

そして、扱う内容が複雑かつ規模が大きいほど、
「解説・考察」には一定の知識と見識が必要となります。
市民記者の中にそれを持っている人材を集めきれるかです。
ここが大きなポイントになるでしょうね。

それは、このオーマイニュースの
会社の方針や編集方針次第でしょうけど、
「朝日のネット版」では
当たり前ですけど、いい人材は集まらないでしょう。



関連資料リンク

「オーマイニュース」日本版設立へ ソフトバンクが出資

ブログでも2chでもない「市民新聞」とは
  オーマイニュース鳥越編集長に聞く






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国連安保理:対北朝鮮決議の採択・・北の強硬化と今後の展開

中露含む全会一致で北朝鮮決議を採択

 国連安全保障理事会は15日午後(日本時間16日早朝)、
 公式会合を開き、日米などが提出した北朝鮮のミサイル発射を非難し、
 同国のミサイル・大量破壊兵器開発に関連する、
 物資・技術・資金の移転などを阻止するよう、
 加盟国に要求する決議案を全会一致で採択した。
 北朝鮮と友好関係にある中国、ロシアも決議に賛成、
 国際社会が一致して非難の意思を示したことで
 北朝鮮には大きな圧力となる。
 
 日米は当初、経済制裁などを可能にする、
 国連憲章7章を明記した決議案を作成したが、
 中国・ロシアが「7章決議」に強硬に反対。
 とくに中国は拒否権行使も辞さない構えを見せたため、
 安保理の分裂を懸念した英国・フランスが7章を削除する代わりに
 「国際平和と安全の維持への安保理の特別の責任」を
 明記する妥協案を提示し、日米も土壇場でこれを受けいれた。
 
 安保理が北朝鮮の行動に関して決議を採択するのは、
 同国に核拡散防止条約(NPT)脱退の
 再考を求める決議を採択した1993年以来。

   (産経新聞)


採択されましたね、対北朝鮮決議。

これに関連して
いくつかの章立てで北朝鮮情勢について書きます。


<外交の勝利と北の強硬化>

いろいろ評価は分かれてますが、
間違いなく日本外交の勝利と言えるでしょう。
「外交術」という観点から見るならば
日本の勝ちと言えるでしょうね。

焦点の「国連憲章7章に基づく制裁」を
盛り込めなかったのは痛いですが、
交渉ってのは相手がある話しですから、
最初に吹っかけておいて、
互いに落とし所を探るのは交渉術のイロハです。

要は、最初の日米案で押していって
中国が拒否権を発動して葬られた時の利害得失と、
今回の全会一致による非難決議の利害得失と、
これのプラス・マイナスの総合勘案ですね。
どっちがよりプラスが多かったかってことです。

平たく言えば、
前者は中朝を敵に回し、
後者は北朝鮮のみを的にするということですね。
どっちが良かったかという総合勘案です。

日本がまともな軍事力と軍事システム・法体系を持ち、
まともな政治力を持ち、
さらに米国がイラクの泥沼と中東情勢の悪化が無かったら、
前者の方が良かったと思います。

しかし、日本は軍事的カタワ国家であり、
米国は二正面作戦を忌避すべき情勢にある以上、
中国を引き込んだ形の
後者の非難決議はやむをえない選択でしょう。

ただし、いつでも前者の強力な制裁決議を出すよ、と
日米がこれをちらつかせたことで
結果的に中国に非難決議を呑ませた。
これは外交術としては勝利だと思います。

中国としては、
日米の強硬制裁案を提示されて拒否権を発動する事態は避けたいし、
でも、非難決議に賛成するも不愉快だし。
結局、どっちの方がよりマイナスが少ないかという、
嫌な選択に直面せざるをえませんでした。

まあ、安倍・麻生コンビの勝利でしょ。
悪くはない結果だと思います。

ただし、これは当面の外交術の勝利であって、
本番はこれからです。

北朝鮮は決議採択の45分後に
早くも今後のミサイル発射を示唆する声明を出して、
日米による追加制裁と、国際的な包囲の重圧は
今後、ますます強くなっていくでしょう。

日本は北朝鮮を追いつめたと言って
喜んでばかりはいられません。
この事態は何かと言うと、
お互いに「やるかやられるか」の
強硬な流れに乗っかったということです。

先日のミサイル乱射と今回の非難決議は
半島情勢が今後ますます緊迫し、
最終的には北朝鮮の暴発まで伴うということです。
情勢は行き着くとこまで行くでしょうね。

だから、日本ものほほんとしているわけにはいきません。
ノドンを列島にぶち込まれたり、
原発等の重要施設に対する破壊工作は、
これ、小説上のお話ではなくなって、
現実に起こる可能性は高くなったと見るべきです。

民主党の小沢氏に私は同調する気はありませんが、
彼が言ったごとく、
「制裁は北朝鮮を追いつめる」わけです。

日本はこの路線を選択し、
北は国家存亡の危機に直面して
ますますの強硬路線と軍事的暴発に走る可能性が高まりました。

日本は腹をくくることです。
自らが選択した路線なのですから。


<北朝鮮の構造的矛盾>

構造的に北朝鮮は
2つの相矛盾するジレンマを抱えています。

1,国家システムがガタガタで崩壊寸前

2,でも、核とミサイルは保持していたい

1と2は矛盾していて、
国家を立て直したくば
諸外国と和平し、援助を取り付ける以外にない。
しかし、核とミサイルは手放したくないから、
諸外国との和平もままならない。
まさに、どっちつかずの「二兎を追う者」状態です。

要は、彼等は2を手放すしかないのですが、
これを手放すと「米帝からいいようにやられてしまう」と
思いこんでいる。
国家の独立のためには必要だと。

だから、両者を両立させるために
核とミサイルを使った「瀬戸際戦術」で
援助を引き出そうとしているわけですね。

もっとも、彼等が和平のテーブルに着き、
「核とミサイルの放棄」について話し合うこともあるでしょうが、
それは単なる擬態で時間稼ぎに過ぎません。
去年末の六ヶ国協議と同じです。


<今後の予想>

さて、今後の予想ですが
上述したように北朝鮮の強硬化は続き、
行き着くとこまで行けば
軍事的な暴発の可能性は高いと思います。
現情勢の延長上には
そういう未来が待ち受けているでしょう。

あと、中国の動きですが、
今回の事態でハッキリしたことは、
北が強硬路線で暴発すれば
中国がこれを庇いきれなくなるということです。
庇おうとすると中国自身が国際的に孤立し、
影響力を低下させてしまう。

今後、北が強硬化していけば
中国はこのジレンマを解消するために、
金正日の抹殺と傀儡政権を誕生させることを
狙っていくでしょうね。

この路線は、米国あたりにも望ましい流れで、
傀儡政権が核抜き・ミサイル抜きで牙を抜かれれば
最上の流れとなるでしょう。
国際的合意は得やすいと思います。

それと、この半島情勢に関連して
中東情勢が激化するでしょう。
実際に緊迫の度合いを増してますけど、
たとえば今、イスラエルと小競り合いをしているヒズボラ等は
彼等の念頭には
間違いなく北朝鮮情勢があると思います。

即ち、イスラエルの後援者たる米国は、
北朝鮮に重圧をかければ
中東方面が手薄とならざるをえない。
これは軍事力のみならず、予算の面でもそうです。

だから、半島情勢が緊迫すれば彼等は「これは好機」と見る。
それはアルカイダなども同様で、
イラクを中心として世界各国でテロが活発化していくでしょう。


<私的感想と希望>

ミサイルの乱射をきっかけに
半島情勢が大きく動き始めています。
日本も腹をくくって、
北朝鮮崩壊に対する十分な算段をしておくべきです。

私は前々から書いている通り、
「北朝鮮崩壊推進論者」ですが、
先日のミサイル乱射事件では
同じような発想を持つ人は等しく思ったでしょうね。
「奇貨置くべし!」と。

あのままの情勢で
半島情勢がそれなりに平穏に推移していけば、
やがて日本にとって大きなマイナスとなって
跳ね返ってくることが予想されましたから。

即ち、

◇北朝鮮のミサイル搭載の核弾頭の開発推進

◇北朝鮮のいっそうの中国の植民地化

◇韓国の左傾化・赤化統一路線の成就

この傾向が推進されていくわけで
このままの状態ではやばいと思ってました。
時が経てば経つほどに、
情勢は日本にとって不利になると思ってました。

しかし、ミサイルの乱射。
嗚呼、まさに天佑神助ですね。
これは敵失そのものです。



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北朝鮮:テポドン・ノドン、ミサイル連射・・強攻策の行き着く先は?





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告知:本店ブログ更新・・盧武鉉政権:誕生前夜 その4

やっと、本店ブログを更新しました。

盧武鉉政権:誕生前夜 その4・・国民参与と「族閥言論」

またまたえらく間が空いてしまいました。
う~ん、弁解のしようもありませぬ (^^;)

今回は、盧武鉉の大統領就任後の
ネットを駆使したポピュリズム全開の政治について書きました。

ネットによる閣僚の推薦受付、
強烈な速度の情報公開、
保守系マスコミとの激烈な闘争、
さらに、あの国のネット上の謀略工作、などなど。

次回の「その5」では
大統領就任後に早くも露呈した盧武鉉の親北・反米政策の数々。
そのバリバリの左派っぷりを書きます。
しかも、間を開けずに(笑)



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台湾:馬英九国民党主席・・反日と親中の「プリンス」

馬英九国民党主席 単独会見、対中融和は「日本にも貢献」

 台湾の最大野党・国民党の馬英九主席(台北市長)は12日、
 横浜市内で毎日新聞と単独会見し、
 「台湾海峡の緊張状態を作り出さないことが、
 北朝鮮問題で対応に追われる日本への貢献につながる」と述べ、
 対中融和の重要性を強調した。
 
 08年台湾総統選の最有力候補とされる馬氏は、
 来日の目的について「対中関係の改善を目指す国民党の政策を
 日本の各界に理解してもらうため」と説明。
 00年の政権交代以降、国民党と日本の政界とのパイプが
 細くなっていると指摘される中で
 「訪日は相当な成果があった」と総括した。
 
 また、「総統選の党内候補は
 来年夏の代表大会で決まる」としつつ、
 「次期総統は大陸(中国)との緊張関係や政権の腐敗で
 住民の信頼を失うことなく、
 苦境に対処できる人物が適当だ」と述べ、
 独立志向が強い与党・民進党をけん制した。
 
   (毎日新聞)


北朝鮮のミサイル乱射で
すっかり影が薄くなってしまった馬英九氏の来日です。

もっとも、台風の影響ということで慌ただしく日程を切り上げ
すでに昨日には台湾に帰ってしまいましたけどね。

台湾の最大野党の党首たる馬英九。
ハンサムでミーハー的な人気を誇ってますが、
今回の来日の目的は、日本政界とのパイプ作り。
安倍官房長官、麻生外相、福田元官房長官、
自民党の武部勤幹事長、森喜朗前首相
などと会談したようです。

そして、日本のあちこちで講演し、
マスコミのインタビューを受けまくり、
反日派として著名な彼が
「いやいや、俺は決して反日じゃないよ」と、
親中派として有名な彼が
「いやいや、俺は北京との緊張を好まないだけさ」と
主張をまき散らしていったようです。

台湾の馬英九台湾国民党主席 訪日成果は
  …「反日・親中」払拭には至らず

安倍、麻生両氏と会談 国民党主席、公式発表せず

馬・国民党主席 中台関係改善に意欲 日本企業にも有利

彼の論法は、

  中国との緊張状態を緩和し、
  中国と台湾の一層の経済交流を深める。
  台湾海峡一帯の緊張緩和は日本の国益にもつながり、
  日本としても商売上、大いにけっこうじゃないか?

こういうことですね。

彼はこの「現状維持論・中台交流論」を
米国相手にも大いに吹聴し、
こないだ辞任したゼーリック国務副長官を中心として
米国内にも多くの人脈を作りました。

米国も台湾海峡での戦火を望まず、
台湾独立派の動きを牽制してますから、
ここらへんは利害が一致するんでしょう。

ちなみに、今回の訪日では、
産経の千野境子さんもインタビューを行ってますが、

日本への関心、限定的 台湾・国民党の馬英九主席

なんか、千野さん、
えらく醒めきった印象しか持たなかったみたいです(笑)


この馬英九氏の政治理念は

◇中台関係は現状維持が良い

◇中台の経済交流をもっと深めるべき

◇そして、最終的には中台は統一すべき

◇「台湾独立論」は虚妄

いわゆる「中華民国」の国家理念と同一です。
中華民国は中国全土に領土主権を持ち、
台湾島はその一部にすぎない。
つまり、台湾は中国の一部であり、
現状は現状として、いずれは統一せねばならない、と。

ここらへんの主張が、馬氏率いる国民党が
今や中共政府から「友党」扱いされている理由なんですね。

で、「台湾独立論」許すまじ!と。
それで馬英九は独立派の諸士から
目の敵にされているわけです。

さらに、この人の政治理念の特徴の一つが「反日」です。
国民党の党本部前に「抗日英雄」という巨大な看板を掲げ、
日本統治下で反乱を起こした台湾人たちを
「中華民族の英雄」として盛んに顕彰しています。

地方選挙の時にはキャンペーンの一環として、
「英雄」の墓前で涙を流しながら献花を行い、
本省人票を集めようともしました。

また、馬英九氏は
尖閣諸島は中華民国の領土だというのが持論で、
若い頃はその種の運動に加わり、
そこから頭角を現した経緯があります。

もともと馬氏は2人の娘に
「唯中」「元中」と名付けるほど中国人意識の強い人物で、
国民党の最右翼である大幹部の父親から
徹底的な反日教育を受けてます。

台湾のバリバリの反日親中議員の高金素梅が
靖国訴訟問題で日本に行く際に、馬英九は渡航費用として、
3千ドルを贈呈し、激励の言葉も送り、
空港まで見送りに行きました。

まあ、こういう人なんですね。

彼の略歴をザッと書いておきますと、

 香港九龍生まれの外省人。
 台湾大学法学部卒。
 米ハーバード大大学院で法学博士号を取得。
 米国での法律事務所勤務を経て台湾に帰国、
 故蒋経国元総統の英文秘書を務めて頭角を現し、
 「国民党のプリンス」と呼ばれた。

 李登輝政権下では93年に法務部長(法相)として入閣。
 ついで国民党副秘書長や総統府秘書なども歴任し、
 党内での基盤を固めてきた。
 98年に台北市長選に出馬し、現職の陳水扁氏を破る。

 2005年、国民党の「主席」選挙で
 対立候補のベテラン政治家、王金平(国会議長)を大差で破り、
 国民党主席に選出された。

なかなか順風満帆な上昇人生ですが、
その陰では、かなり後ろ暗いこともやってまして、
米国留学時代に、台湾人留学生を対象とした、
特務活動を行っていたというのは
ほとんど公然の秘密と化しています。

さらに、馬英九は1972年の日華断交のおりに
謝罪特使で台北へ行った椎名悦三郎や灘尾弘吉の車列に
卵をぶつけた官製の「学生運動」の指導者でした。
 
当時、言論の自由のない台湾で
官製以外に学生のデモは組織できるはずもなく、
この時から体制側と親密な関係だったことを窺わせます。


さて、大きな歴史的な観点で
中国と台湾、そして日本を俯瞰して見ますと、
この台湾に存在する「中華民国」という存在は
ハッキリ言えば単なる亡命政権にすぎません。
大陸を追われ、台湾島に依った流亡の亡命政権。

これが台湾を占拠し、
「大陸反攻」なんて呼号したから、
今の中国と台湾の捻れた関係が生じているわけで、
現実問題、中国と台湾の行き着く先は、

1,中国による台湾の併合

2,台湾の独立

選択肢として2つしかありません。

馬英九のやってることは
この大きな流れの中の一時的な滞流現象にすぎず、
彼の言っている「中台関係の現状維持」というのは
いずれ、そんなことを言ったやつもいたなあ、程度の
あつかいを受けるでしょう。

大なる中国と、小なる台湾が相対峙した場合、
大が小を呑み込むか、小が大に対して独立を維持するか、
この2つ以外になく、
馬英九のやってる中国との交流拡大・経済関係の発展は、
大なる中国に呑み込まれる素地を作るだけです。

彼の真意が何であれ、
結果的には中共政府に対する利敵行為です。
小が大との関係を深め、
大の経済発展のためにせっせと投資してるわけですから、
自分を喰らう龍にエサを与えている構図ですね。

馬英九はそのミーハー的な人気もあいまって、
このままの情勢でいけば
2008年の台湾総統選挙では当選確実と言われています。
彼の当選は台湾独立派のみならず、
日本の国益にも大きなマイナスとなって
跳ね返ってくるでしょう。

米国も短期的利益のために
この種の人物を後援することが、
長い目で見て、自らの長期的仮想敵である中国の
勢力拡張に手を貸す道であることを
もっと自戒すべきでしょうね。

台湾人は、いずれ自らの着地地点を模索しなければいけません。
大に呑み込まれるか、大と袂を分かって独立するか?

現状維持はいずれ終わります。
それは数年後かもしれず、数十年後かもしれない。
どこかで選択を迫られる時がくるでしょう。

その時のために、向かうべき方向を考え、
それを達成すべき戦略を冷徹な目で考えておくことです。



関連過去記事

「台湾」という親日国家・・国交回復と同盟化の前提




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中国の北朝鮮説得は成功するか?・・現情勢の構造解説

中国の北説得、進展なし 米はなお期待感

 北朝鮮のミサイル発射問題を協議するため、
 訪中しているヒル米国務次官補は12日、
 中国の李肇星外相らとの会談後、記者団に対し、
 「北朝鮮の6カ国協議復帰の兆候はない」と述べ、
 平壌での武大偉外務次官らによる説得に
 進展がないことを明らかにした。
 
 北朝鮮の核問題を協議する6カ国協議の
 米側首席代表でもある同次官補は、
 「北朝鮮に強く明確なメッセージを送り、
 6カ国協議を機能させることで一致した」と述べた上で、
 「北朝鮮は肯定的に反応していない」と、
 北朝鮮の姿勢に全く変化がないことを指摘。
 「北朝鮮は、深い孤立への道を選択しているようにみえる」
 と非難した。

   (産経新聞)


ここ数日、ブログの記事が半島中心に回っております。

当面の情勢は
訪朝した中国外務次官の外交努力待ちってとこでしょうか。
安保理の決議もそれ待ちだし。
今は情勢の谷間ってとこですか。

果たして、中国が北朝鮮をなだめすかすなり脅すなりして
六ヶ国協議に引っ張り出せるかですが、
これは中国の出すエサと脅迫が
どのくらいかによるんでしょうね。

エサとしては今後の経済協力や資金援助とか、
中朝国境の特区開発とかあるんでしょうし、
脅迫としては、

中国も堪忍袋の緒が切れた!? 中朝友好橋“封鎖”

こんなとこでしょうか。

北朝鮮はどう決断するのか?
それは現在米国から受けつつある金融制裁のダメージと
この中国との経済的結びつきによる利益と
よりどちらが大きいかってことでしょう。

即ち、いくら中国が物心両面で援助をくれても
それを上回る規模で金融制裁の打撃が大きければ
北は中国を突っぱねて
よりハードな強硬路線を推進する可能性が高いでしょう。

逆に、金融制裁のダメージよりも
中国が提示する援助の方が大きければ
これを失うまいと北朝鮮は中国の提案に耳を貸すでしょう。

北朝鮮は徹底的に実利と力を信奉する国なので
そこらへんの利害計算はシビアだし、
ある意味、分かりやすいと言えば分かりやすい国です。

この意味で、我々日本人が欲するのは
正確な情報ですね。
北の内情。

ただ、日米の金融制裁・経済制裁、
そして中国との経済的結びつき、
この2つの方向性の行き着く先には
中国への過度の依存と北朝鮮の植民地化が待っており、
最終的には、中国が単独で北朝鮮経済を背負えるかという、
問題が待ち受けているわけですね。

私はここらへん、
経済の専門家じゃないので分からないのですが、
はたして日米の制裁を受けつつ、
中国との経済的結びつきのみで
北朝鮮経済ってのは保つんでしょうか?
ここが分かれ目ですね。

この意味においては、
最近の中国の経済発展と国力の増加は大きいです。
中国が80年代のような、
そこそこレベルの国力のままだったら、
北朝鮮は頼れる親分がいないということで
とっくの昔に倒れるか、暴走して果てているでしょう。

こういうところは
国際政治のプレーヤーって
所詮は国力が全てなんだと思いますよ。
国力があればどんな愚論・暴論も一目置かれるし、
国力が無ければどんな正論も一蹴されてしまう。
シビアな現実ですね~

ああ、話しが逸れましたね(笑)
本題に戻りますが、
現在の北朝鮮を巡る情勢の構造を分かりやすく言うと、

  日米の制裁 → 北朝鮮 ← 中韓の援助・交易関係

この板挟み関係になってるわけです。
これが現構造なわけです。

で、今のところ、
「中韓の援助・交易関係」から来るプラスよりも
「日米の制裁」から来るマイナスの方が大きいので、
北朝鮮はこのままでは保たないので
現状況・現構造をぶち破る意味でミサイルを乱射したわけです。

中国が北を説得する鍵は
この構造図から見れば一目瞭然ですが、
「中韓の援助・交易関係」を増やすか、
「日米の制裁」を減らすか、
この2つしかないわけですね。

もっと援助を増やしてあげるよ、と。
あるいは、俺が日米に話しをつけて
奴らの制裁を減らしてやるぜ、と。
このどっちかです。

この構造のままだと国が保たないから
北はブチキレ気味にミサイルを乱射したわけで、
この構造自体を変化させる提案が無い限りは
北は六ヶ国協議に復帰しないでしょう。

まあ、中国のお手並み拝見ですが、
私自身は過去記事で書いたとおり、北崩壊推進論者ですから、
このまま北朝鮮が六ヶ国協議に復帰せずに
暴走に暴走を重ねて崩壊してくれた方がありがたいですね。



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韓国:媚朝の盧武鉉政権、窮地に・・ミサイル乱射の余波

韓国「日本は北ミサイルで騒ぎ過ぎ」

 韓国青瓦台(大統領官邸)は9日、
 北朝鮮のミサイル発射問題に関する声明を発表、
 「無理に日本のように未明から大騒ぎする必要はない」
 と述べた。
 
 声明は盧武鉉政権が同問題で
 積極的な対応を取っていないとの
 国内からの批判に反論したものだが、
 日韓の姿勢の違いが浮き彫りになったことで、
 今後の連携に影響が出る可能性もある。
 
 また青瓦台の宋旻淳・統一外交安保政策室長は同日、
 聯合ニュースに、日米などが国連安全保障理事会に提出した、
 制裁決議案の効果に疑問を呈し、
 制裁自体にも批判的な見方を示した。
 
 青瓦台の声明は、韓国政府の「落ち着いた」対応は、
 国民を不安にさせないようにとの
 大統領の意思によるもの、と説明。
 過去に独裁政権が南北関係を緊張させ、
 政治的に利用してきた歴史から抜け出さねばならないと訴え、
 「(ミサイル発射は)政治的な事件にすぎず、
 安保上の非常事態に至るものではない」と主張した。
 
 その上で、朝鮮半島の緊張を高めることは
 問題解決につながらないと強調。
 「大騒ぎで国民を不安にさせてはならず、
 大きな声を上げずに少しずつ対応している」と、
 日本政府との対応の違いを取り上げて
 韓国政府の方針を説明している。

   (産経新聞)


このニュースを見た保守系ブログの面々は
皆、激高しているようです。
まあ、そりゃそうでしょうね。

いちいち日本と比較して自らを語るのは韓国人の通弊ですが、
こんなことまで引き合いに出されたくないものです。
そりゃ怒るっちゅうねん。

この韓国大統領府の声明は
今回の北朝鮮のミサイル乱射に対して、
韓国政府の対応が生ぬるいことから
韓国内の保守派論客やマスコミなどから猛烈な批判の声が上がり、
それに対して反論したものです。

 「果たしてわが国の安保上の危機だったか?」

 「日本のように明け方から
  大騒ぎしなければならない理由はない」

 「安保独裁時代の政権は北の脅威をつかって国民を威嚇したが、
  南北関係は改善された」

 「大統領の最大の関心事は国民を不安にさせないことだ」

 「テポドン発射の可能性は事前に広く分かっていた事実だ」

 「政治的事件であり、わが国の安保問題ではない」

 「どの国も非常事態を発令しなかった。
  どこの誰を狙ったものでもなかったからだ」

もうボケボケですね。
特にスカッドなんて
もろに韓国と日本狙いじゃないですか。

日本の平和ボケに対する、
盧武鉉政権の対北ボケにも困ったものですが、
これに韓国の保守派はそうとうの危機感を感じてるようです。

実際に、先日の地方選の大敗といい、
ここのところの支持率の急降下といい、
盧武鉉政権の評判は地に落ちつつありますが、
今回のミサイル乱射と韓国政府の対応を逆に奇貨として、
韓国の保守陣営は猛攻撃にうつってますね。

韓国の保守系3大紙を見てるとよくわかります。
ここ数日の彼等の政府攻撃の論調の激しさは
ハンパじゃありません。


<朝鮮日報>

弁明が弁明を生む大統領府の「戦略的沈黙論」

【ミサイル発射】つじつまが合わない韓国政府の説明

【ミサイル発射】甘さ露呈した韓国の危機管理体制

【ミサイル発射】盧大統領の「戦略的沈黙」

【ミサイル発射】集中砲火浴びる韓国国防長官

<中央日報>

危機対処ろくにできない政府なんて信じられるか

国民を心細くする政府の安保不感症

韓国「制裁より対話優先」、米国「5カ国対話だけでも制裁」

「安保が信頼されないのは大きな問題」…与野党が批判

1998年とは違う北ミサイル韓日米共助

<東亜日報>

ミサイル発射にもかかわらず肥料支援

さらけ出した危機対応体制の不在

政府の対北朝鮮政策「筋が通っていない」

韓国政府を「もてあそぶ」金正日政権

重心失った政府、内輪もめで揺れる韓国


まあ、こんな感じなんですね。

特に極めつけが中央日報で、

  <コラム>いっそ金正日氏に学べ

こんなヤケクソのような記事も書いています(笑)

いずれにせよ、
ただでさえ支持率が低下している盧武鉉政権が
今回の事件で猛パッシングを受けて窮地に陥るのは間違いなく、
また、韓国内の保守派は勢いを取り戻し、
代わりに親北派は首を縮めている格好です。

これも「ミサイル乱射」の副産物ですが、
日本にとっては良い展開となってきましたね。



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ウクライナ:オレンジ連立の崩壊・・ティモシェンコたんの野望は?

親ロ派野党が連立合意 「オレンジ連立」崩壊

 ウクライナ最高会議(議会)最大勢力の
 親ロシア派野党「ウクライナの地域」と、
 共産党、社会党の各代表が7日、
 連立内閣を発足させる合意文書に署名した。
 
 3党の議員数は議会で過半数を占め、
 一昨年の「オレンジ革命」で共闘した、
 親欧米のユーシェンコ大統領与党「われらのウクライナ」
 などが目指した連立内閣樹立は困難となった。
 革命の揺り戻しといえる親ロ派内閣発足の可能性も高まった。
 
 3党は新首相に、同革命による大統領選やり直し投票で
 ユーシェンコ氏に破れた「ウクライナの地域」代表の
 ヤヌコビッチ元首相を擁立、
 7月中旬にも連立内閣を発足させる方針で、
 大統領との対立も予想される。

   (共同通信)


う~ん、「オレンジ連立」崩壊ですか・・。

嗚呼、我らのティモシェンコたんも
とうとう首相再任の夢は断たれたというわけですね。


     2206_small.jpg


いやあ、美人ですね、ホント。

・・・・まあ、そんなことはともかくとして
ここに至る経緯は過去記事でも読んでください。

「ティモシェンコたん」第二弾
 ・・早くも美女首相の危機か?ロシアの逆襲!

ウクライナ美女首相の復活!・・我らの「ティモシェンコたん」

ウクライナ情勢:親欧米派が連立政権へ
 ・・あの美女が復活か?(本店ブログ)

ただ、個人的に私はティモシェンコ・ファンですが、
ウクライナ的には
この親露派内閣成立の方向性は
良いことだと思います。

対露強硬派のティモたんでは治まるものも治まらず、
ロシアとの関係は今以上に悪化し、
ウクライナはエネルギー問題で
ロシアに死命を制さるる格好となるでしょう。

それは必然的にウクライナの弱体と混乱、
やがて新露派政権の復活につながり、
結果は同じにせよ、過程が悲惨となりますからね。

ロシアの安価なエネルギーに依存しているウクライナは
所詮は一定のロシアとの関係維持は必要不可欠で
ここを無視した対露強硬論は暴論に過ぎません。

ウクライナ人が、その状態を悔しく思うならば
国際標準価格で石油や天然ガスを買っても
ビクともしない経済力を身につけることです。
それをまず優先させるべきです。

それが出来ない程度の国力では
いくらロシアとの歴史的怨念ゆえにロシア離れを起こそうとも
ただの空論でしかありません。

まあ、悔しければ
大国の圧力に揺すぶられない程度の国力を身につけることです。
そしてそれは経済の発展が不可欠であり、
一朝一夕ではきかない地道の努力が必要となります。

それまではロシアとそれなりの関係を維持すべきです。
そして、たまに欧米に秋波を送り、
慌てたロシアから譲歩を引き出すべきです。

露と欧米を天秤にかけて
あと10年くらいはしたたかに歩むべきですね。




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日本の国家戦略と中朝の離反

【北朝鮮ミサイル】私はこう見る 狙いは反米新枢軸結成

 北朝鮮がなぜあえて国際的な抑制に逆らって、
 ミサイル発射を断行したか。
 私は金正日総書記には巧妙なグローバル戦略があると思う。
 その戦略は二つに分けて、読むことができる。
 
 第1は、北朝鮮には今回のミサイル発射で、
 グローバルな反米新枢軸を結成し、
 米国に圧力をかけるという意図があるのだと思う。
 この新戦略の一つのカギは
 7月後半に北朝鮮を訪れるベネズエラのチャベス大統領の動向だ。
 反米のチャベス氏は北朝鮮と
 科学技術協力協定を結ぶ方針を表明している。
 これまで北朝鮮と同種の取り決めを交わしたイラン、
 キューバ、シリアといった諸国はその後、
 すぐに弾道ミサイルあるいは他の大量破壊兵器関連の
 技術や機材を北朝鮮から購入している。

 今回、北朝鮮が多様な種類のミサイルを発射してみせたのも、
 まずベネズエラにそれらミサイルを売るための
 宣伝的な誇示の意味があるのだと思う。
 チャベス大統領も調達への興味をすでに表明している。

 北朝鮮は合わせて、
 これまで軍事的結びつきのあるイラン、シリアなどにも
 国力の誇示、反米姿勢の誇示を図り、
 反米を共通項に新たな枢軸を作る意図があるようだ。
 北朝鮮はすでにイランに
 長距離弾道ミサイルを売ったという情報もあり、
 ミサイル開発能力を反米新枢軸の支えにするという意欲も
 感じられる。
 
 第2は米韓関係や米中、日中という関係を揺さぶり、
 各国を離反させようという戦略である。
 金正日総書記はミサイル発射に対する、
 米国や日本の激しい反発は当然、予期していたはずだ。
 だが中国と韓国はすでに
 人質にとってあると感じていることだろう。
 なぜなら中国は従来の北朝鮮との
 共産主義政権同士の連帯などのために、
 ある程度以上には北朝鮮に強くは当たれない。
 国連で北朝鮮への経済制裁案などが出ても反対する。
 北朝鮮はそのことを知ったうえで
 ミサイル発射に踏み切ったはずだ。
 
 韓国も、いまの国内の北朝鮮への官民の融和姿勢をみれば、
 経済制裁などとれはしない。
 だから北朝鮮への断固たる対応を望む米国は、
 韓国に対する不満をますます強めることになる。
 その不満は米韓同盟の亀裂へとつながりかねない。
 
 北朝鮮への制裁の是非をめぐっては
 日本と中国、米国と中国との間でも微妙なズレが感じられる。
 日中両国の意見が対立すれば
 日中関係の足並みの乱れとして北朝鮮は歓迎することになる。
 米国と中国の政策の対立も
 北朝鮮にとっては自国を利する事態とみることになろう。

 【プロフィル】デービッド・アッシャー氏 
 ブッシュ政権で2001年2月から
 2005年7月まで
 国務省東アジア太平洋局上級顧問を務めた。
 この間、同省北朝鮮作業班調整官のポストにもあり、
 北朝鮮との交渉にあたる。
 現在は国防総省直属機関の防衛分析研究所上級研究員。

   <産経新聞>


面白い内容です。
なかなか歯ごたえがあって読ませてくれますね。

今日はこの論考を題材に
「ミサイル乱射」後の北朝鮮情勢について書きます。


このデービッド・アッシャー氏の論考ですが、
彼は北朝鮮のミサイル乱射の目的を2つあげています。

1,ミサイルの輸出を通じた反米枢軸の形成

2,米韓・米中・日中といった、
  他の関連諸国間への揺さぶり・離反戦略

まあ、当たらずとも遠からずだと思います。

北朝鮮が
あれだけの大がかりでリスクが伴う行為を行った以上、
その目的も単一のものだとは考えにくい。
いくつかの複数の目的を設定していたのではないか?

主目的は巷間言われているように
日本や米国に対する脅迫外交であり、
特に米国の金融制裁に対する譲歩を引き出すためでしょう。
あくまでもこれが主目的だと思います。

ただ、支目的として
上記2つの狙いを当初から北朝鮮が考えていたとて
別段不思議ではありません。
特に「1」のミサイル輸出に絡めたもくろみに関しては
確かに当たっていると思いますね。

ただ、「2」に関しては何とも言い切れません。
本当に関係諸国間の離反を最初から狙っていたのか?
仮にそう考えていたとしても
現実は裏目に出ているからです。

確かに、北がミサイルを連射すれば
外交上の波及効果として
韓米や日中の間に溝が深まるのは事実でしょう。
実際にここ数日の国際情勢の動きはそれを裏付けています。

北に対する国連制裁決議を巡る日中の応酬、
さらに、北朝鮮を強く非難する米国と
微温的態度で終始する韓国との温度差。
ここらへんは北朝鮮にとって思う壺かもしれません。

しかし、そういう北朝鮮にとっての「プラス部分」以上に、
大きなマイナスが拡大しつつあることを見逃すべきではないでしょう。
それは韓国内での、保守派の対北強硬論の盛り上がりと
親北派の勢力拡大に冷や水を浴びせる結果になったこと。
そして自らのコントロールがきかず、
あえて強攻策で情勢をかき乱す北朝鮮に
中国が不快感を感じたであろうこと。

結局、米韓離間・日中離間を狙っての行動が
それ以上の朝韓離間・朝中離間を生じさせているわけで、
最初からそれが目的で行動したのなら、
彼等の読みは甘かったということです。
裏目に出たわけですね。


さて、この上記の観点は
今後の日本の取るべき外交路線を暗示しています。

ここ数回の記事で書いてきましたが
私は日本の国益と国民の安全のために
北朝鮮を崩壊させるべきだと考えています。
これが国益に適うと思っています。

北朝鮮の強硬路線と日米の制裁強化・・妥協無しの暴発レース

北朝鮮:テポドン・ノドン、ミサイル連射・・強攻策の行き着く先は?

その理由は彼等が
ミサイルに搭載する核弾頭を開発中であること。
これが完成し、あの狂犬国家が核ミサイルを保持するようになれば
日本の安全保障は根底から覆されます。

もちろん、それ故にMD(ミサイル防衛システム)の整備を
前倒しで進めてはいますが、
それが完成したとてミサイルの迎撃が
100%確実になるわけではありません。
政治的効果として北朝鮮にいいように脅されるようになるでしょう。

である以上、北朝鮮を崩壊させる必要がある。
他の外交手段で核の牙を抜けるならば
それを選択するのもいいですが、
おそらく北朝鮮は尋常な手段では
自ら核を手放すことは無いでしょうね。

では、北朝鮮を崩壊させるのはどうすればいいか?
現在、日米が取りつつある経済制裁・金融制裁も
有効な手段の一つでしょうし、
米国が最後の手段と考えている空爆等の
軍事力行使も効果のあるオプションでしょう。

しかし、外交上の大きな観点から見れば、
一番有効な手段は「北朝鮮の孤立化と圧殺」でしょう。
即ち、北朝鮮と彼等の与党たる、
中国・ロシア・韓国内の親北派との間を離反させ、
この国を天涯孤独の孤立状態に追い込むことです。
かの国と味方との間にクサビを打ち込むことです。

では、具体的にどうすればいいか?
答えは単純です。
この国を今以上に暴走させればいい。

今回のミサイル発射のような
国際的に顰蹙を買う行動をさらにエスカレートさせる。
日米が経済制裁・金融制裁で追い込むことによって
自暴自棄の強硬政策を今以上に取らせればいい。

そうすればロシアは離反し、
韓国内の親北派の勢力は退潮し、
中国は国際的にこれ以上北朝鮮をかばいきれなくなる。

一応、中国も国際社会の中で生きる以上は
欲望と本音を100%ぎらつかせるわけにいきませんから。
彼等も「国際社会の常識・調和」という建前ってものを
腹の中は別として、ある程度は重視せざるをえませんから。

もちろん北朝鮮がこれ以上暴走すれば、
日米、特に日本は傷を負う可能性はあります。
ただ、彼等が核ミサイルを持ってから暴走されるよりは、
それ以前の段階で暴走させ、孤立させて
潰してしまった方がいい
どっちがよりリスクが大きいかという選択です。

彼等を徹底的に追い込むことです。
そして自暴自棄の暴走を起こさせることです。

そうすれば中国などは、日米の味方とまでいきませんが、
北朝鮮の後援者に留まることも出来ず、
苦い顔で中立を維持さざるをえなくなる。
そうすれば北の孤立化は必至でしょう。

逆に今後の半島情勢が平穏で
北朝鮮が強硬路線を取ることなく、ただ年月が過ぎていけば、
今の情勢だと中国の北朝鮮への経済植民地化は一層進行し、
さらに韓国は親北勢力に完全に国家を乗っ取られ、
赤化統一の方向を指向し始めるでしょう。
その間、北朝鮮はミサイルの能力を向上させ、核の技術を磨き、
核弾頭搭載の弾道ミサイルが開発され、
日本を睨んで配備されるでしょう。

現情勢の延長下での半島の平穏化は
全てが日本にとってマイナスの方向に進みます。
そしてその間、北朝鮮の民衆は
独裁と貧困と飢餓の桎梏にあえぎ続けるわけです。

である以上、かりそめの半島の平和を
日本は望むべきではない。
一時的な情勢の平穏化は必ず大きなマイナスとなって
日本に跳ね返ってくるでしょう。

そうなっては全てが遅く、
時機を失したと後世の悔いを残すでしょう。



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北朝鮮の強硬路線と日米の制裁強化・・妥協無しの暴発レース

単独制裁でも効果じわり 法の厳格適用ですでに打撃

 北朝鮮のミサイル発射を受けて、
 政府は貨客船「万景峰92」の入港禁止措置に踏み切ったが、
 今後の北朝鮮の対応次第では、
 さらに追加措置を検討していく構えだ。
 今回温存した改正外国為替法の適用だけでなく、
 特定船舶入港禁止法の対象範囲の拡大や、
 すでに実施している現行法令の厳格適用の一層の強化を含め、
 日本単独でもさまざまな制裁措置が可能なようだ。
 
   (産経新聞)


元記事では続けて
改正外国為替法、特定船舶入港禁止法、現行法令の厳格適用、
について検証し、
一層の効果的な制裁措置は可能としています。

実際、日本と米国が本気で経済制裁をやれば
かなりのところまで北朝鮮を追いつめることはできると思うよ。

制裁懐疑論者は、北朝鮮と中国の交易関係が
このところ深まっていることを上げて、
「日米が制裁に動いたとてあまり影響力はない」と言うけど、
これは北の経済構造・外貨の流入ルートを
かっちり見れてないってこと。

たとえば北朝鮮は
公式上の貿易ルート以外に
偽ドルや麻薬の密売、
朝鮮総連を通じた違法献金などがあるわけで
こいつのルートを遮断し、
締め上げてしまうだけでもそうとうの効果がある。

そもそも交易とは
商品を売って代価を得る関係であり、
よほどのことがないかぎり利益はそこそこ程度でしかない。
これに比べて、偽ドルや麻薬、
さらに総連からの献金などは、
ほとんど元手がかからないボロい儲け。
このパイプを切ってしまうのは大きい。

また、金融制裁の一環として
日米が各国の大銀行に
北朝鮮との取引を停止するように圧力をかけるだけで
かなりの効果が期待できる。

実際に、今回のミサイルの連射も
直接的には米国の金融制裁に音を上げた北が、
これへの譲歩を勝ち取ろうとして実行した可能性が高い。

マカオの「バンコ・デルタ・アジア銀行」への制裁を嚆矢として
米国は北に金融制裁の圧力をかけているが、
これはかなりジワジワときいているらしいね。

米国、北朝鮮に全面金融制裁発動か?・・米愛国法311条

米、北朝鮮の2大海外経済拠点を壊滅さす

それと、今回の日本政府の制裁措置には
表だって発表はされてないけど、
私は、これから総連や傘下の企業・団体に対する
公的機関による取り調べや捜査が
今後、活発化すると見ています。

警察だって今まで拉致や脱税、経済犯罪などで
総連に捜査のメスを入れたくてウズウズしていたけど、
政治的な配慮でそれを押さえていた。

ところが拉致問題の発覚以降、
いくつかの捜査が入り始め、
また、自治体も総連の建物に対する免税措置の取り下げなど、
少しずつ、政治的な呪縛が溶け始めてきた。

で、今回のミサイル連射で
この流れは加速化していくでしょう。
総連絡みの犯罪疑惑なんて山のようにあるしね。
大いに踏み込んでほしいものです。


さて、北のミサイル連射に伴い、
日本の世論は沸騰し、経済制裁へと舵を踏み切りましたが、
今後の展開を予測してみたいと思います。

前記事でも書きましたが、
北朝鮮は今後も、さらにハードで濃い強硬路線を
仕掛けてくる可能性が高いでしょう。

何故ならば、この「ミサイル連射」が
さして日米に脅威を与えずに
彼等の脅迫戦術は失敗したからです。

この路線は相手がビビらなければ意味が無いわけで、
だから次回は、さらにエスカレートして
必ず脅威を与えうる内容にするでしょう。

北朝鮮:テポドン・ノドン、ミサイル連射
 ・・強攻策の行き着く先は?

北が強硬路線を突き進み、
それに怒った日米が制裁の締め付けを強め、
互いにこの方向にエスカレートしていけばどうなるのか?

その終着地点は3つです。

1,北朝鮮の暴発

2,北朝鮮の崩壊

3,日米の妥協

制裁が厳しくなれば
崩壊するか、崩壊を逃れようとして暴発するか、
あるいは、あまりの状況に
さすがの日米もビビってしまい妥協に走るか、
3つのうちのどれかになるでしょう。

まあ、度胸試しのチキンレースにも似てますね。
切った張ったの命をかけた闘争が
これから展開されるということです。

だから日本も制裁をやる以上は、
生半可な気持ちでやってはいけません。

国家体制が半分崩壊しかかった国に
トドメに近い一発を突き刺すわけですから
相手も殺されちゃあかなわないと必死です。
北からの武力行使と戦闘も覚悟の上でやるべきです。

安直な「北朝鮮憎し」の感情だけでやるべきじゃない。
やる以上は腹をくくって臨むべきです。

そして北が半狂乱になって
武力をこれ以上にちらつかせてきても
そこで中途半端に妥協しないこと。

北朝鮮という国家は

 1,社会システムが崩壊寸前
 2,核やミサイルなどの軍事力が最後の頼みの綱
 3,尋常な手段では国家の活路が見いだせない

こういう状況の国ですから
日米が制裁で締め付けて、
「核」や「ミサイル」を放棄させようとしても
彼等は最後の最後までこれを手放そうとせず、
最後は行き着くとこまで行かざるをえないでしょうね。

日本も「崩壊やむなし」「崩壊さすべし」の方向に
国家戦略の舵を切るべきです。
安易な事態収拾の平和幻想など持つべきではない。

傍目から客観的に見て
本来、北朝鮮の取るべき戦略は
韓国との和平ムードを盛り上げ、
韓国内の親北勢力と連携して
半島を自らの主導で赤化統一することでした。
これが一番賢明だった。

しかし、彼等は恫喝路線を選択しました。
この方向で行くならば
国際情勢と関係各国の国力等を勘案するならば
最終的に北朝鮮は滅びの道を進むしかないでしょう。



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 ・・強攻策の行き着く先は?

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北朝鮮:テポドン・ノドン、ミサイル連射・・強攻策の行き着く先は?

対北対決猶予なし 日米同盟真価問われる

 北朝鮮の一連のミサイル発射は米国のブッシュ政権を
 金正日政権という無法な特殊政体との猶予なしの対決という、
 「真実の時」に直面させた。
 米国は当面、国連や6カ国協議という外交手段を
 優先させて対処するが、
 北朝鮮へのさらなる制裁や物理的な抑止という手段も視野に入れ、
 とくに日米同盟に基づく日本との協力への依存を
 強める構えをみせ始めた。
 
 北朝鮮が米国の反発だけでなく
 東アジアの安全保障全体の動揺をも覚悟して
 ミサイル発射を米国の独立記念日を
 あえて選んだ形で断行した目的は
 米国を威圧し自国とのなんらかの直接交渉に
 引き出すことのようである。
 
 その背景には、米国政府が昨年9月、
 マカオの「バンコ・デルタ・アジア銀行」が
 北朝鮮との秘密の取引があることを狙い、
 米系金融機関全体に
 同銀行との取引を禁じたという展開があった。
 
 金正日総書記自身の
 経費を扱っていたとされる同銀行の機能制限は
 米側が思った以上の苦痛を北朝鮮に与え、
 今回のミサイル発射も実は
 「米国による金融制裁に悲鳴をあげ、
 その緩和のための交渉に米国を引き出すことが目的」
 (ニクシュ議会調査局朝鮮問題専門官)という見解も
 ブッシュ政権内外では珍しくない。

   (産経新聞)


いやあ、テポドン打ちましたね~

しかも、ノドンやスカッドやら
一族眷属ひっくるめて7発も。

さて、今日はこのミサイル発射に関する北の意図と
今後の北朝鮮の戦略の方向性について書いてみます。


<ミサイル連射の意図と効果>

まず、彼等の意図ですが、
多くのブログやマスコミ報道が書いているとおり、
「瀬戸際戦術」「恫喝戦術」であることは間違いないでしょう。

  打たれたくなけりゃ、金もってこい!

これですね。

彼等は1994年の「北朝鮮クライシス」の時や
1998年のテポドン1号の発射の時も
このやり方で米クリントン政権から譲歩を引き出してきました。

人間、誰しも
過去の成功体験を何度も踏襲したがるものです。
北朝鮮とて例外ではないでしょうね。
あの栄光をもう一度というわけです。

で、結果としては、
これまた多くのブログやマスコミ報道が書いているとおり、
今回はこの戦術が通用しそうにありません。

理由は3つです。

1,相手が硬骨のブッシュ政権であること。

2,諸外国もいい加減に慣れて見切ったこと。

3,ただの通常弾頭のミサイルなんて
  恐くもなんともないこと。

これが仮に核弾頭搭載の弾道ミサイルだったら、
緊迫感は数倍、数十倍にまで達したでしょうね。

でも、現実は通常弾頭だから
怒りを買っただけで大して脅しになりませんでした。

もし、北朝鮮がテポドンやらノドンを
日本に向けて打ち込んだとしても、
着弾地点の半径数十メートルから数百メートルに被害が及ぶだけで
日本という国家が壊滅するわけでもなく、
当たった人はよっぽど不運な人というだけです。

要は、軍事的効果ではなく、政治的効果ですから
相手がビビらなきゃ意味がない。
その意味において、今回のミサイル連射事件は
脅しとしてはほとんど無意味です。

それと北朝鮮は従来から
「核開発」「核兵器製造」などもネタにして
日米韓を脅していましたが、
これも去年末の六ヶ国協議で
「核を全廃しなければ、決して援助はしない」
というブッシュ政権の硬骨な姿勢にぶち当たり、
これ以上の脅迫材料にはなりそうもありません。

北朝鮮は「核開発の中止」「核兵器の全廃」は
絶対に応じることはないでしょう。
何故なら、これが彼等の「定番ネタ」であって、
これを全廃したら、これ以降のメシの種が無くなってしまいます。


<北朝鮮の今後の戦略>

北朝鮮の現状と彼等の国際環境を俯瞰してみて
今回、彼等の取るべき戦略として2つの選択肢がありました。

1,韓国の取り込みと連邦制による赤化統一

2,瀬戸際政策、恫喝外交

1に関しては前に書いたことがありますが、

テポドン発射間近か?・・この自殺行為の背景

韓国内の親北派を支援し、その勢力増大を計り、
蛇がカエルを呑み込むように
韓国という国家を赤化の方向に呑み込んでいく路線です。

結局、北朝鮮は
1を中途半端に放ったらかしたままで、
2を選択しました。

武力による恫喝で他国から交渉材料を引き出し、
国威の発揚を図る。
僕は脅す人、君は金を出す人。

しかし、北朝鮮の意図通りにはいかず、
ミサイルの連射は、恫喝どころか日米の怒りを買い、
韓国内の親北運動に打撃を与えるという、
おまけまでついてきました。

彼等はここで間違いなく転機を迎えています。

やはり「1」の韓国の取り込み路線に戻るか、
あるいは「2」の路線をこのまま継続するのか?

ここは運命の岐路でしょう。
果たしてどっちを取るのか?

もし、彼等が2の恫喝外交路線を継続するのなら、
次回以降は脅しの効果を増加させ、
日米韓が譲歩するように
恫喝の内容をグレードアップさせてくるでしょう。

予想としては2つです。

まず対韓国の脅し。
なんだかんだと難癖をつけて韓国との関係を悪化させ、
これを口実に38度線沿いに大兵を集結させて、
南北全面戦争への脅威を煽る。
そして、ビビった韓国や米国から実利を引き出す。

2つ目は対日本。
ミサイル発射だけじゃ脅しにならないことが
もうハッキリしましたから、
彼等は別なポイントと手段を選ぶでしょう。
そうです、「竹島」です。

竹島周辺の日韓の対峙が続く中で
北がこれに介入する。
そして韓国内の親北・反日ムードを煽り、
無理矢理「韓国・北朝鮮VS日本」の図式にしてしまう。

単に睨み合うだけではつまらないので
たまに海保の巡視船に砲撃を加えたり、
対艦ミサイルをぶっ放したりする。
彼等はこういうことは平気でやってのけますし、
倫理的なひるみなんて全くありませんから。

こういう緊張状態・摩擦状態を意図的に作り出し、
一方で韓国をダシにして米国の介入を極力防ぐ。
で、事態打開のための交渉と称して
金や援助を日本から引き出そうとする。

まあ、ここらへんが彼等の考え得るシナリオですかね。
私としては北朝鮮は
対日本の「竹島」オプションを取る可能性が高いと思っています。


さて、今回の北朝鮮ミサイル連射事件で
世論は沸騰し、政府も経済制裁に踏み切り、
周辺諸国は様々な思惑を秘めて動きを加速させていくでしょう。

このテポドン等のミサイルの発射は
六ヶ国協議の停滞により、膠着状態に陥っていた北朝鮮情勢に
新たな転機をもたらすと思います。

明日以降、続々と
関連記事を書いていくつもりです。



関連資料リンク

防衛庁長官記者会見の概要:
 平成18年7月5日 (10時10分~10時28分)


防衛庁:北朝鮮から発射された弾道ミサイルについて
  *PDFファイル


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韓国と北朝鮮の海上銃撃戦「西海交戦」から4年・・事件の風化と抹殺
親北・盧武鉉に投資家もビビる・・北の脅威と韓国格付け
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韓国政府:左派マスコミに資金援助・・他山の石にあらず

韓国政府、左派系新聞支援へ
 ハンギョレ、オーマイニュースなど12社

 韓国政府傘下の新聞発展委員会は4日、
 新聞法(新聞などの自由と機能保障に関する法律)の
 規定に基づいて検討されていた、
 新聞発展基金の対象メディアについて、
 日刊紙ハンギョレ新聞や
 インターネット新聞オーマイニュースなど、
 12社を選定したと発表した。
 盧武鉉政権擁護の論調が強い左派系が目立ち、
 波紋を呼びそうだ。

 新聞発展基金は、ここ1、2年、
 フリーペーパーの台頭で経営基盤が脅かされている、
 中堅新聞の経営支援が目的とされるが、
 実質的には政権寄りメディアの育成に
 狙いがあるといわれる。

 基金支援の対象に選定されたのは、
 日刊紙ではハンギョレ新聞、京郷新聞の二社、
 地方紙では江原日報、京畿日報など六社、
 インターネット新聞ではオーマイニュース、
 プレシアン、イシューアイの3社、
 雑誌では民族21の1社。
 今年度分として情報化や構造改革などの名目で
 総額157億ウォン(約19億4千万円)が支援される。

 ハンギョレ新聞は
 1987年の民主化宣言とともに発刊された後発新聞で、
 「親北朝鮮・反米」色が濃く、革新勢力の拠点ともいわれる。
 またオーマイニュースは、
 既存の保守的メディアに対抗する形で
 2001年に立ち上げられた市民参加型のインターネット新聞。
 2002年の大統領選で盧武鉉候補が
 終盤の大逆転を果たす原動力になったといわれる。
 このほか民族21は、南北融和を社是とする月刊誌で、
 先月は南北共同宣言六周年を記念する写真展を
 北朝鮮の統一新報、
 朝鮮総連の機関紙・朝鮮新報との共催で行った。

   (世界日報)


左派政権が左派マスコミに資金援助。
ある意味、道理にかなっている?

「民主」や「人権」の旗を掲げつつ、
やっていることは思想統制・言論抑圧。
これが左派の常套手段。

まさに、左派に国が乗っ取られると
こういう風になりますよという見本。

日本の保守層なんかが
この事態を客観的に眺めていたら
いい教訓になるんじゃないかな?
けっして他山の石にあらず、とね。

以下、韓国政府の「新聞法」公布の告示


 報道の役割

 民主主義の社会においては、
 報道は基本的人権の一つである自由な意見表明、
 つまり言論の自由を実現する上で
 市民を支援することが期待されている。

 国家の義務

 表現の自由を促進するため、
 国家は不法な手段を用いて報道に介入すべきではない。
 しかしながら国は、
 報道が適切な役割を果たすことができるような
 市場の秩序を確保する上においては責任がある。
 そのような環境においては
 様々なメディア企業が公正な競争を行い、成長する。
 国は又、報道による権力の乱用の可能性から市民を守り、
 報道により不当な扱いを受けた場合には
 補償を受けることができるような手段を
 市民に対して与える義務がある。


言ってることは額面上はすごくまともに見える。
でも、よーく見ると
言論への政府の介入を正当化するような文言が
チラホラと挟まれている。
こういうのは左派の常套手段。

「自由」を高らかにうたいあげつつ、
左翼思想のエッセンスを少しずつまぶしていく。
万国共通の、政権内への左派の侵入パターン。

日本でいうと、歴史教育やジェンダーフリー、
ここらへんに、この「常套パターン」が散見される。

さて、上記ニュースには
「新聞法の規定に基づく新聞発展基金の給付」
という言葉がある。

以下、韓国政府の「新聞発展基金」に関する告示


 新聞発展委員会が情報源の多様性を保障し、
 新聞業界を発展させるために
 文化観光部の傘下に設置される。
 文化観光部長官は、国会の議長により推薦される2名、
 韓国新聞協会により推薦される1名、
 全国メディア労働者組合により推薦される1名、
 韓国ジャーナリズム連盟により推薦される1名、
 そして市民団体により推薦される1名を含む、
 9人の委員会メンバーを任命する。
 メンバーには女性が含まれていなければならない。

 新聞発展基金は、新聞産業の発展のための
 様々なプロジェクトに資金提供を行うために、
 政府およびその他の関係者により創設された基金で、
 読者の権利を保障し、新聞流通構造を改善する。
 同基金は又、メディア団体の公益プロジェクトを支援する。
 新聞発展委員会が、基金を運営する。


この中の、

  全国メディア労働者組合により推薦される1名、
  韓国ジャーナリズム連盟により推薦される1名、
  そして市民団体により推薦される1名を含む、
  9人の委員会メンバーを任命する。

ここがくせ者ですね。
この「市民団体」って何なのでしょうかね?

マスコミは社会の木鐸であり、
その健全な発展は自由主義社会の強さにつながる。
だから、新聞業の発展に国家が力を貸し、
一定の資金を給付する。

まあ、理屈は素晴らしいさ。
でも、結果が左派マスコミへの傾斜では
意図があまりにもミエミエすぎる。

作用があれば反作用がある。
強烈な力の行使は、強烈な反作用を引き起こす。
これは物理の法則であると同時に社会の法則でもある。

この盧武鉉政権の行き過ぎた「作用」は
やがて強烈な反作用を生むでしょう。

余人はこの国の現状を見て左傾化を憂うけど、
私はむしろ左傾化の反作用を憂うよ。
左傾化とは一言で言えば、反政府・反体制・反秩序。
その行き着く先は、
社会秩序の心棒たる倫理の崩壊、権威の喪失。

左派の政策は社会に「混沌」を生み、
その「混沌」に対する憎悪から
激烈なまでの秩序への渇望が生まれる。
作用に対する反作用がやがて返ってくる。

そう、この政権の行き過ぎた左傾化は、
やがて強烈な右傾化となって戻ってくるでしょう。
統制国家と全体主義、自由の喪失、単一な価値観。

生きた歴史の教訓が隣国で展開されている。
これは他山の石にあらず。




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中国の現状と裏社会・・敏腕「何清漣」氏と中国の地方紙

中国の警察汚職が「黒社会」養う 何清漣氏が寄稿

 中国社会をむしばむ汚職のうち、
 「黒社会」と呼ばれる暴力団と警察の癒着は、
 国外からは想像できない広がりをみせている。
 在米の中国人ジャーナリスト、何清漣氏は産経新聞への寄稿で、
 警察汚職そのものが暴力団を養う構造を指摘した。
         
 6月半ば、遼寧省瀋陽市内で、100人もの警察官が
 暴力団の薬物密売の片棒を担いでいたスキャンダルが明るみに出た。
 汚職警官には、薬物対策班長や分局長(分署長)クラスの
 現職幹部ら4人も含まれていた。
 海外であれば驚天動地の一大事だったに違いない。
 だが、中国人、とりわけ遼寧省など東北3省の人々にとって、
 警察と暴力団の癒着はもはやニュースと呼ぶに値しない。
 
 東北3省では暴力団の横行が甚だしく、
 その背後には警察や政府の役人が用心棒として控えている。
 暴力団の組長が政府の公職に就いていることも珍しくない。
 2004年に瀋陽で明るみに出たケースでは、
 市の公安局長(警察署長)以下32人の警察官、
 さらに一般の党・行政機関職員も含めると
 計64人が暴力団と癒着していた。
 
   (産経新聞)


元記事はここから驚愕の中国の内情に斬り込んでいる。
ご興味のある方は元記事をどうぞ。

いやあ、この記事は面白いなあ。
なんで面白いかっていうと
中国社会の内情にメスを入れているから。

たとえば米国社会、
たとえば韓国社会、あるいは欧州でもそうだけど、
言論の自由のある国は
当然のことながら、その社会の内情が、
良き部分も悪しき部分も伝わってくる。

でも、中国はそうはいかない。
言論が制限されているからで、
肝心な内容が日本にまで伝わってこない。

よく言われるように
韓国の三大紙(朝鮮日報・中央日報・東亜日報)が
日本語サイトを開設してから
そのあられもないような韓国社会の現状に
ある者は興醒めし、ある者はぶっ飛びながらも
韓国という国の実像を幻想無しに見れるようになった。

でも、中国マスコミの日本語サイトは
人民日報のような官製サイトばかりで
当然のことながら都合の悪い部分は隠すか、矮小化し、
共産党の意向を代弁する提灯持ちに過ぎない。
この手のサイトじゃ、あの国の実像は分からない。

日本のマスコミも
中国内部に秀逸な情報源をもっているとは言い難く、
通信社からの提供情報か、
やたらと「香港発」の
香港マスコミ経由の情報が多くを占める。

なかなかに一般の日本人が
生の中国情報を知る機会って少ないんですよ。

上記ニュースのジャーナリスト「何清漣」氏。
この人は「中国現代化の落とし穴」「中国の嘘」という本で
全世界に中国の実像を知らしめている人。

あの反中共派メディアの筆頭「大紀元」などは
玉石混淆のニュースを流し、
底辺に中共への憎悪が見えるから信用度はいまいち低いけど、
この大紀元が世界的に一定の認知がある理由は、
この「何清漣」氏がたまに連載で
中国社会をえぐるようなレポートを載せているからでしょうね。
あれが大紀元の信用を高めている。

この「何清漣」氏。
おそらくこの人の情報ソースは
「現地の生の情報源」+「中国の地方紙」でしょう。

中国各地にはいろいろな地方紙があって、
かなりエグい「中国・裏社会情報」みたいのを掲載している。
もちろん、当局の言論制約の範囲内だけど、
少なくとも「御用マスコミ」のレベルには堕していない。

この手の地方紙が
どんどん日本語サイトを作ってくれればいいんだろうけど、
おそらく当局が許可しないだろうなあ。

一応、その片鱗を知る手段はある。

現代中国で何が起こっているか
  中国の週刊紙「南方週末」の翻訳サイト

メルマガ:中国最新情報
  中国の各地方紙の記事を載せている

メルマガ:女子大学院生まやの中国社会ニュース
  中国の三面記事などから、
  生々しい社会面ニュースを翻訳転載

ここらへんだろうね。

日本のマスコミに望みたいのは
中国の地方紙発の記事をもっと載せること。
ここから情報をもっと引っ張ってくること。

13億の民衆が何を考え、
いかなる価値観で生きてるのか?
また、その社会の規範と現状はいかなるものか?
それが知りたいよ。

今、日本にとって
中国の存在感がいい意味でも悪い意味でも増している。
この対象を考察するのはもっと情報がほしい。
本当の情報がほしいね。




テーマ:中国問題 - ジャンル:政治・経済

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テポドン発射と日本の防衛体制・・その不備と悪弊

検証・テポドン発射、そのとき 日米の態勢は…

 北朝鮮による長距離弾道ミサイル、
 「テポドン2号」の発射の動きは、
 日米首脳会談の主要議題となり、多くの時間が割かれた。
 日米両政府は、結束し毅然とした姿勢で
 この問題に対処する方針だが、
 実際にミサイルが発射された場合の態勢は果たして万全なのか―。
 現状と課題を検証する。

 ■同盟の破綻
 自衛隊が日本をカバーする「防護の傘」を備えるのは平成23年度。
 しかし、それが備わったとして、
 アラスカまで届く射程のテポドン2号が
 仮に米国へ向け発射されたとしても、日本は迎撃しない方針で、
 日米同盟の新たな「片務性」が創出される危険をはらむ。
 
 ネックは、ここでも集団的自衛権だ。
 政府は昨年、自衛隊法を改正し、
 迅速にミサイルを迎撃するための手続きを定めたが、
 そこでは迎撃対象を「日本に向け現に飛来する弾道ミサイルなど」
 と限定している。
 米国へ放たれたミサイルを迎撃することは
 「集団的自衛権の行使であり、できない」
 (大野功統前防衛庁長官)というのだ。
 
 ■首相が欠けると
 仮に、首相が攻撃や被害を受け、職務を執行できなくなった場合、
 あらかじめ閣議決定されている閣僚が、
 優先順位に従い臨時代理として首相の職務を代行する。
 現行では(1)安倍晋三長官(2)谷垣禎一財務相
 (3)麻生太郎外相(4)与謝野馨経済財政担当相
 (5)中川昭一農水相―の順になっている。
 
 しかし、この5閣僚がいずれも
 職務を行えない状況になることは想定されていない。
 そうなれば、国会を召集し
 首相指名選挙で新たな首相を決めない限り、閣議も開けず、
 武力攻撃の認定はおろか、防衛出動もできない状況が続く。
 
   (産経新聞)


元記事はこれ以外に
テポドン発射を題材にして日本の防衛体制の不備を書いている。
武器の整備・運用面、法制面などなど。

産経の記者がテポドンにこと寄せて
日本の防衛システムの愚劣さに憤りつつ書いてる感じで、
見ていてこっちも危機感に駆られてしまう。

この問題に関心のある人は
是非とも元記事を読んでみてください。

さて、ここでは
「集団的自衛権」の問題と
「首相の指揮継承順位」の問題について書きますが、
この2つだけ取ってみても
いかに日本が戦後、脳天気な国に成り果てたかが分かると思う。


<集団的自衛権>

弾道ミサイルの迎撃に関する集団的自衛権の問題に関しては
前々から愚劣なもんだと思ってました。
つまり、内閣法制局の発する集団的自衛権に関する憲法解釈、

 「国際法上保有しているが、憲法上は行使できない」

こいつに縛られて
同盟国に飛んでいく弾道ミサイルを傍観するしかない。

仮にそれが核ミサイルであると分かっていても
それが爆発すれば米国に強烈な惨禍をもたらすと分かっていても、
また、日本がそれを楽勝で迎撃できる、
優秀な兵器を仮に持っていたとしても、
みすみす傍観しなきゃいけない。

アホかと。
同盟瓦解ですよ、これじゃあ。

ここではこれがいいかどうかは別として
集団的自衛権に関する憲法解釈に限定して話しをしますが、
私自身はこの解釈は間違っていると思う。

雑誌「諸君」の5月号で佐瀬昌盛さんが書いてるとおり、
現在の集団的自衛権に関する内閣法制局の見解、

  国際法上保有している
     ↓
  憲法上は行使できず

この2段論法はどう見てもヘンテコリン。

本来ならば、もう一段加わるべきでしょう。
即ち、

  国際法上保有している
       ↓
  でも、憲法上は保有してない
       ↓
  だから、憲法上は行使できず

2段目の「憲法上保有しているか否か?」の部分が
抜け落ちている。
これはハッキリ言って意図的なもので
内閣法制局はわざとここの部分をぼかしている。

何故か?
それは当然のことながら
日米安保条約との整合性が取れなくなるため。

安保条約の前文

 日米両国は「伝統的に」存在する友好関係を強化し、
 自由と法を守る事を希望する。
 また経済協力を促進し、経済的安定と福祉の強化を望む。
 更に国連憲章にある「個別及び集団的自衛権」の
 権利がある事を確認する。

しっかり、「個別及び集団的自衛権」の権利があると書いている。

さらに第五条

 各締約国は、日本国の施政の下にある領域における、
 いずれか一方に対する武力攻撃が、
 自国の平和及び安全を危うくするものであることを認め、
 自国の憲法上の規定及び手続に従って
 共通の危険に対処するように行動することを宣言する。

この条約を日本は米国と締結しているわけだけど、
法制局は憲法解釈として
「憲法上行使できず」に持っていきたいために
あえて「憲法上保有しているか否か?」の部分をぼかしている。

「保有している」と言えば
じゃあ、行使できるじゃん、ってことになるし、
「保有してない」と言えば
じゃあ、日米安保条約はどうなるんだ?
廃棄するのか?
ってことになる。

行使させたくない、
でも、安保条約は結んじゃった。
だから「憲法上保有しているか否か?」を意図的にぼかし、
ただの2段論法で

  国際法上保有している
     ↓
  憲法上は行使できず

な~んて言ってる。
もうアホかと。
いい加減にこういう馬鹿な解釈はやめてほしいね。

だいたい、法制局なり、日本の政治家は
「自衛権」ってものを
個別的自衛権と集団的自衛権の二つに峻別するのが好きだけど、
これは単なる概念定義上の便宜的分類にすぎない。

今や自然法上、全ての国家に
個別・集団両方の自衛権があるってのは国際的な常識だし、
日本人が大好きな国連の国連憲章第51条では、
個別的自衛権と集団的自衛権を国家の固有の権利と認めている。

いい加減に憲法解釈を変更すべきでしょ。

そもそも今のこの解釈は
時代と共に変遷しているのであって、
たとえば1960年の国会で岸首相は、

 「いっさいの集団的自衛権を持たない、
  憲法上持たないということは言い過ぎ」

 「他国に基地を貸して、
  協同して自国を守るというようなことは、
  当然従来集団的自衛権として解釈されている」

などの答弁を行なっている。

同盟国に飛んでいくミサイルを
撃ち落とす手段を持ちながら傍観する国家。
サマウに派遣された自衛隊員が
目の前で英軍なり豪軍なりの兵士が
武装勢力とドンパチの激戦をやっていても
それをポカーンと見ているしかない悲しい国家。

もう「集団的自衛権論争」なんていう
アホらしいらしい論争はケリをつけて、
同盟国なり友好国を、国家が必要とあれば
武力で守る、援護するのは当然という方向に変えてほしいね。


<首相の指揮継承順位>

もう一度、上記ニュース中から抜粋。

 仮に、首相が攻撃や被害を受け、
 職務を執行できなくなった場合、
 あらかじめ閣議決定されている閣僚が、
 優先順位に従い臨時代理として首相の職務を代行する。

 現行では(1)安倍晋三長官(2)谷垣禎一財務相
 (3)麻生太郎外相(4)与謝野馨経済財政担当相
 (5)中川昭一農水相―の順になっている。
 
 しかし、この5閣僚がいずれも
 職務を行えない状況になることは想定されていない。

要するに、首相以下の6人全員が、
ミサイルか何かが直撃して死んじゃったらどうするの?と。

そうなったら日本は誰が動かすんですか?
指示命令は誰が出すんですか?
わざわざ国会開いて次の首相を選ばないといけないんですか?

この継承順位は
内閣が変わるたびに、その都度、
誰の次は誰、その次は誰、と決めてるそうだね。

米国なんかはどうかというと、
「大統領職継承順位法」って法律があって、
大統領が死亡した場合または執務不能となった場合は、

1,副大統領
2,下院議長
3,上院の議長代行
4,国務長官
5,財務長官
6,国防長官

と定めており、
以下、復員軍人長官に至るまで
政府要人16名に継承順位を付けている。

この細かい継承順位の理由は
米国は核戦争の危機を想定しているから。

核で周囲一帯が破壊されて
政府要人が一気に死亡しても
誰かが継承できるように順位を決めてある。

米国では、原則として全閣僚が揃う事はない。
年一度の連邦議会での大統領による一般教書演説には、
必ず閣僚の一人が欠席し、議会外にいる。
また、正副大統領が同じ飛行機に乗らない。
ここらへんも米国の危機管理の意識の高さだね。

たとえば9・11テロの時はどうだったか?
テロリストにより世界貿易センタービルや
国防総省が攻撃を受けた後、ブッシュ大統領は
空軍機の護衛を付けた大統領専用機に乗り転々と居場所を変えた。
また、他の政府要人も皆それぞれ別の場所へ避難した。
一度に要人が殺されて
米国が機能麻痺の事態に陥るのを避けるため。

この時、日本政府はどうだったか?
閣僚全員に安全保障会議を招集し、
たまたま出張中だった二閣僚を除く全閣僚が出席した。
・・・・嗚呼、なんて脳天気なんでしょ。

ハッキリ言って
危機意識が欠如しすぎている。
みんな殺されちゃったらどうするのか?
最悪の事態を想定して
法で継承順位をあらかじめ定めるべき。

組閣の都度、閣議で順位を申し合わせるなんてことをせずに
法で職務順に固定すべきだな。
こういうのは法で明確に固定し、法の権限のもとで行わないと、
不測の事態が生じた場合、
ああでもない、こうでもないなどと言い出すような、
混乱の芽は事前に摘み取っておくべき。

また、副総理の職を常設すべき。
で、総理と副総理は出来るだけ行動を共にしない。
一人が海外に行く時は、もう一人は必ず国内に残る。
一人が休暇を取る時は、もう一人は必ず職務についている。

だって、いくら安倍さんが有能だって
首相の次が官房長官って順位はハッキリ言って変な話しだよ。

日本型組織の悪弊で
トップが死んだら、脇の参謀が指揮を執ろうとする。
ラインとスタッフの区別がついてないね。


まあ、2つのことを書いてきました。
集団的自衛権と首相の継承順位。

いい加減にこういう「戦後平和主義」の愚かな悪弊を
まともな方向に清算していただきたいものです。
切に祈っております。



関連資料リンク

日本財団図書館:「集団的自衛権」政府解釈への徹底批判

ys:“保有”するが“行使”できない集団的自衛権
  この呪縛を即刻解き放て

集団的自衛権の政府解釈 安倍氏、検証に意欲

MRI:Remember 9.11 ~指揮系統における教訓~





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