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小泉前首相へ訪台の要請・・牽制球と外交カード

中国が小泉前首相の訪台けん制、台湾の式典招待で

 中国外務省の秦剛副報道局長は28日の定例記者会見で、
 台湾の陳水扁総統が10月末にも運行を始める、
 台湾高速鉄路(新幹線)開通式典に
 小泉純一郎前首相を招待したことについて
 「日本が(台湾の分裂活動に)強い警戒心を保ち、
 『一つの中国』原則に基づいて
 適切に台湾問題を処理することを望む」と強調し、
 小泉前首相をけん制した。

   (日経新聞)


たぶん行かないと思う。
安倍政権が対中外交の立て直しをやってる最中で、
日本外交的発想としては
これを邪魔する動きは避けるのが定石でしょう。

・・・でも、行ってほしいね。

「安倍は安倍、俺は俺」
とか言って台北に乗り込んでほしい。
総理在任中に森氏と気脈を通じて、
硬軟織り交ぜた芝居をやってみせたように。

日本の外交に不足してるのは「外交カード」の枚数。
中国を牽制したければ台湾カードをもっと有効に駆使してほしい。
いつだって中国と台湾を両天秤にかけて
両国から実利を引き出すだけの芸当を見せてほしい。

こういう言い方をすると
親台派の諸氏に怒られるかもしれないけど、
それが結果的に台湾にとって利益につながる。
日本が台湾カードを得るために台湾に接近すれば、
台湾は逆に日本カードを得ることになる。
ここらへんは持ちつ持たれつ。

今、中国経済がひっくり返って中国が大混乱に陥っても
日本経済はダメージを受けるが
国家存亡というほどの打撃ではない。

しかし、中共による台湾の失陥は
日本の生命線を切断されたに等しい。
この打撃は計り知れない。
日本の政治家はこれを自覚すべし。

もし、小泉前首相が訪台すれば
安倍政権の対中外交の立て直しは一時的に頓挫するのは間違いない。
しかし、長期的には日本は台湾カードを握り、
中国は日本の外交が「大人」になったことを理解する。
押せば引くだけの日本でなくなったことを理解する。

友好か絶縁かの「甘ちゃん子供外交」ではなくて、
カードとカードを投げ合い、牽制しあう大人の外交への転換。
駆け引きと深謀遠慮、
右手で握手し、左手で短剣を握る。
こういう外交に転換してほしいものです。



関連資料リンク

小泉首相の台湾招待表明 陳総統、高速鉄道開通で

台湾高速鉄道、開通までカウント・ダウンへ


関連過去記事

「台湾」という親日国家・・国交回復と同盟化の前提

中国の危険な3つのカード・・外交カードとは何か?





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非同盟諸国会議と怒濤の国連演説・・チャベス・ウオッチ 2006/09

前回に続き、チャベス・ウオッチの2回目。
ベネズエラのチャベス大統領の定点観測です。

メルコスル加盟と反米漫遊の旅・・チャベス・ウオッチ 2006/08


<チャベス、ベトナムを訪問>

 2006/08/01

話しは8月初頭にさかのぼる。

7月下旬から8月頭にかけて
反米行脚の世界漫遊の旅に出かけたチャベス。

ベラルーシ、ロシア、カタール、イラン、ベトナム、マリ。
これら諸国を一気に駆け抜けるハードな外遊だったが、
多くの国で大歓迎の大喝采を受けた。

ただ一つ違っていたのがベトナム。

チャベスは勃興しつつあるアジアの
反米色の強い国を取り込もうと
中国・ベトナム・マレーシア・北朝鮮などを
外交のターゲットとしている。

反米ネットワークをアジアにも構築して
ベネズエラが豊富な石油資源と外貨を使ってその結束点になる。
さらに非常任理事国の選挙票固めにも使えるとの意図。

まず、その橋頭堡を確保すべく、ベトナムに降り立ったチャベス。
実はチャベス訪問前に
ベトナムの新聞がベネズエラとの過去の故事を取り上げて
両国の友好ムードは高まっていた。

以下、産経新聞から。


 64年10月、
 解放戦線の特殊工作員のグエン・バン・チョイという若者が
 南ベトナム政府によって公開処刑された。
 マクナマラ米国防長官を暗殺するため、
 一行が通過するサイゴン(現ホーチミン市)の橋に
 爆薬を仕掛けようとしたという罪だった。
 ところが、その処刑直前、
 ベネズエラの都市ゲリラが米軍将校を人質として誘拐し、
 処刑の中止を求めるという事件があったのだ。

 この試みは失敗したが、
 国際連帯の証しとしてベトナムの抗米勢力に強い感銘を与えた。

 チャベス氏訪越当日の
 ニャンザン(ベトナム共産党機関紙)社説はこの故事にふれ、
 「米侵略者に対するベトナム人民の正義の戦いを
 ベネズエラ人民は強く支持した」と過去を振り返った。

   (産経新聞 2006/08/24)


この友好ムードを見たチャベスは好機とばかりに
ベトナムのグエン・ミン・チェット国家主席や、
ハノイの経済フォーラムでベトナム財界人を相手に
怒濤のような反米節を展開した。

  「米帝の怪物が、われわれを阻止し、
  卑劣な手段で攻撃するという陰謀をあきらめることは決してない。
  けさ、われわれはブッシュ大統領の発表を聞いた。
  それはまたもや、われわれ、ベネズエラ、
  そして私自身に敵対するものだ」

  「帝国主義者どもは獣にも劣る。
  連中は原爆を落とし、ハノイを爆撃し、
  ベトナムの森にナパーム弾を落とした」

  「もし彼らがわが国を侵略するならば、
  われわれはベトナムがやってきたように、
  抵抗し、失敗させるだろう」

  「われわれは、そうしたことが起こらないよう望んでいる。
  われわれは相互尊重、自由、
  そしてベトナムのように自由になることを望んでいる」

嵐のようなアジテーションだったが、
これに対してグエン国家主席は苦笑いし、
財界人たちは唖然として聞き入っていた。
こ、こいつは正気か、と。

ベトナム戦争はすでに31年の昔であり、
現在、ベトナムはドイモイ政策によって
半資本主義路線により経済の発展に努めている。
悲願であった米国との国交回復も11年前に果たした。

チャベスの演説に対して
ベトナム政府の面々は「帝国主義」という言葉は一切使おうとせず、
米国批判も全く口にしなかった。

ベトナムのメディアも
チャベス氏の反米発言を完全に黙殺し、伝えようともせず、
代わりにエネルギー分野での協力や
相互の貿易促進といった無難な話ばかりを報じた。

ベトナムは

  過去は過去、現在は現在

と、過去と現在を峻別し、
過去の出来事は歴史であり、
現在の政治に影響を与えさせないという姿勢を示した。

ベトナム人の過去の記憶に刺激を与えて、
反米を煽ろうとしたチャベスのもくろみは崩れた。

チャベスは傷心の中、ベトナムを去った。


<ベネズエラ、ミサイル防衛システム導入へ>

 2006/08/03

チャベスは、
対空ミサイル防衛システムを導入する方針を明らかにした。

彼はかねてより米政権が
自身の暗殺や政権転覆を狙っていると主張している。

ロイター通信によると、チャベスは

  「われわれは200キロかなたの標的を捕捉し、
  熱誘導ミサイルを発射する防空システムを構築する」

と語ったとのこと。

購入先や導入時期には触れなかったが、
軍事交流を深めているロシアから購入する可能性が高い。


<ベネズエラ、イスラエルと断交か?>

 2006/08/08

チャベスは、イスラエルと断交する見通しだと語った。

チャベスはイスラエルによるレバノンへの攻撃を批判して
駐イスラエル大使の召還を表明。
イスラエルも駐ベネズエラ大使を召還すると発表した。

チャベスは、

  「イスラエルのような国と
  外交関係を保つことに何の関心もない」

  「米国の支援を得て
  人々を殺害するイスラエルに強い憤りを覚える」

  「(イスラエルは)ナチスがやったことと同じような、
  もしかすると、それよりもっと邪悪なことをやった」

  「(レバノンでは)大量虐殺が起きた。
  だから、イスラエルの責任者はこの大量虐殺の件で
  国際法廷に引き出されるべきだと、私は信じる」

とイスラエルを批判した。


<チャベス、病中のカストロを見舞う>

 2006/08/13

かねてより反米の先達として
チャベスはキューバのカストロ議長に心酔していたが、
そのカストロが病に倒れ、
慌ててキューバに見舞いに訪れた。

その席でカストロの実弟のラウル第一副議長がチャベスに、
高名なメキシコの画家が描いた、
カストロ議長のポートレートを寄贈。

受け取ったチャベスは、

  「わたしも議長の絵を描こうとしたことがあるが、
  あなたの鼻が非常に難しくて、できなかった」

と言うと、カストロは、

  「まだ私は、(美容)手術を受ける元気はあるよ」

と、冗談で切り返した。

現在、ベネズエラとキューバは密接な関係にあり、
ベネズエラは大量の石油をキューバに送り、
ソ連崩壊後の青息吐息だったキューバ経済を助けた。

逆にキューバは
2万人の医師団をベネズエラに送り込み、
貧困者への無償治療を行い、
チャベスの貧困者票の取り込みを助けている。

国家としてギブ・アンド・テイクの関係にある両国だが、
国家と国家の垣根を越えて、
どうもカストロとチャベスは仲が良さそうだ。
カストロもチャベスを
反米の弟子のように考えているのか?


<ベネズエラ、北朝鮮への石油輸出を表明>

 2006/08/16

ベネズエラのランヘル副大統領は
北朝鮮に石油を輸出する用意を表明した。

ランヘル副大統領は北朝鮮への石油輸出の可能性について

  「何も特別なことではない。
  石油を買ってくれる国に我々は売るだけだ」

と語った。

また、チャベスは北朝鮮との連携を強めるため
同国を訪問する計画を明らかにしている。


<チャベス、中国を訪問>

 2006/08/22

ベトナムで冷ややかな応対を受けたチャベスだが、
アジアの成長著しい中国には反米の期待をかける。

中国を訪問したチャベスは
8月24日に北京市内の人民大会堂で胡錦涛・国家主席と会談。
両首脳はエネルギー分野での協力拡大を含む
戦略的パートナーシップの強化で合意した。

会談で胡錦涛は、

  「これを契機に両国政府の交流、
  鉄道建設、造船、ハイテク技術などでの経済協力、
  文化・教育面での協力関係を深めていきたい」

と提案。

チャベスもこの提案に同意し、

  「エネルギー、鉄道建設、
  通信、農業などの方面での協力を
  更に発展させていきたい」

との考えを示した。

チャベス大は、北京での歓迎式典後に記者団に対し

  「向こう数年間で、
  ベネズエラから中国への石油輸出が日量50万バレルになり、
  10年間で100万バレルに達することを望んでいる」

と述べた。

同日、国営ベネズエラ石油は中国石油天然気集団(CNPC)と
ベネズエラ国内2カ所の油田の共同開発に関する合意文書に調印し、
中国企業3社と原油掘削設備の建造などで
協力していくことで合意した。

また、チャベスは、
ベネズエラの国連安全保障理事会入りに向けて、
中国の胡錦涛・国家主席から個人的な支持を取り付けたと述べた。

総じてベトナムでの失敗に懲りたのか
チャベスの反米トーンも抑えられており、
中国は中国でチャベスの反米姿勢に引きずられないようにし、
結局、両者の話は「石油と資源」に終始した。


<「ぜいたくは敵」とゴルフ場接収>

 2006/09/03

ベネズエラの首都カラカスのバレト市長は、
慢性的な住宅不足の解消のため、
市内にある二つのゴルフ場の接収命令を出した。
 
同市長は、

  「スラム街の目の前で、
  人がゴルフを楽しんでいるのを見るのは嘆かわしい」

と述べ、チャベス大統領に倣って、
大胆な貧困対策に取り組む意向を示した。

ゴルファーからは、反発の声が上がっているとのこと。


<非同盟諸国首脳会議開幕 反米の盟友が結集>

 2006/09/15

発展途上国を中心とした、
非同盟諸国会議(117カ国・1機構)の首脳会議が
キューバの首都ハバナで始まった。

キューバで非同盟諸国の首脳会議が開催されるのは
1979年以来27年ぶりの2回目。
強硬な反米姿勢を掲げるベネズエラ、ボリビア、イランなどの
反米盟友諸国が大集結とあって、
キューバには世界から報道陣が殺到し、異様なムードにつつまれた。
まるで富士の裾野の「東映怪獣大決戦」状態であった。

当然の如く、チャベスは獅子吼した。

  「米帝国主義は衰退の道をたどっている」

  「帝国主義者とは友人になることはできない。
  ワシントン(主導)の新自由主義は完全に失敗だった」

と、米国を批判するとともに
イランの核問題に関して、

  「イランが米国による攻撃を受けることがあれば、
  米向けの原油輸出を停止する」

  「広島と長崎に原爆を落とした米国に
  他国の平和目的とした核開発を指図する権利はない」

  「イランが原油輸出を停止すれば
  世界の原油価格は1バレル100ドルを超える」

  「エネルギーのための核開発は未来への道筋となる」

  「どんな場合にも我々はキューバと共にあるように、
  あなたたち(イラン)と共にある」

と吼えまくった。

この非同盟諸国会議は
チャベスを中心とした反米強硬派に牛耳られてしまい、
米一国支配と米国の内政干渉に対する反感、
核問題におけるイランと北朝鮮の擁護、
まさにチャベスの主張通りの宣言文を採択して
9月17日に閉会した。

これに対して穏健派諸国の
インド・パキスタン・マレーシア・チリ・ペルー・コロンビアなどは、
不快感を表明した。


<チャベス、国連で米大統領を名指し批判>

 2006/09/20

ニューヨークで国連総会が開かれ、
意気揚々と米国に乗り込んだチャベス。

「敵国」のまっただ中での興奮のせいか、
国連総会での彼の演説は
まさに国連史上に残る猛烈な罵倒演説となった。

まず、チャベスは
言語学者でブッシュ政権を批判する論客としても知られる、
ノーム・チョムスキーの著書を提示しながら、

  「これは素晴らしい本だ」

  「スーパーマンの映画ばかり見ていないで、
  米国人はチョムスキーの本『覇権か生存か』を読むべきだ」

  「数ヶ国語で翻訳されており簡単に読める」

と、各国の国連代表に推薦した。

ここまではまだよかった。
ほんのジャブ程度だった。
ここからチャベスは吼えまくった。

チャベスは前日にブッシュ大統領が国連で演説したことを踏まえ、

  「悪魔が昨日ここにやってきた。まさにこの壇上に。
  まだ地獄の硫黄の臭いが残っている」

と、お祓いの為に天を仰いで十字を切った。

さらに怒濤の罵倒演説。

  「われわれは米帝国主義に抗して立ち上がる。
  親愛なる独裁者様(ブッシュ大統領)、
  あなたは残りの日々を悪夢のように過ごすことになる」

  「(ブッシュ大統領は)
  世界を所有しているかのように演説した。
  その演説内容は精神科医の分析対象になるだろう」

  「(ブッシュ演説は)
  世界の人々に対する現在の支配と搾取、
  略奪を維持するための妙案の公開。
  ヒッチコック映画のシナリオに使えそうだから、
  タイトルを『悪魔の手法』とすることを提案する」

  「米国の帝国主義が覇権主義的支配を強固にしている」

  「われわれは(ブッシュ大統領の)
  そうした行動を許してはならない。
  世界を独裁しようとする体制が確立されるべきではない」

また、チャベスは
米国が安保理で拒否権を握っている点を指摘し、

  「国連をベネズエラに移転すべきだ」

と言い、
国連総会が年に1度の審議機関に過ぎず、
世界情勢の問題に何も影響を与えていないこと、
常任理事国の拒否権は「非民主的」であると主張した。

また、ベネズエラは
非常任理事国入りを目指していると訴え、

  「米国は真実と自主独立の声を恐れているため、
  これを阻止しようと躍起になっている」

と批判した。

これに対して、米ボルトン国連大使は

  「チャベス大統領の今日の言葉遣いは
  彼の人柄を反映している。
  われわれは国際問題を
  漫画にするような態度には対応しない。

  「大統領は(国連の)演台でも、
  (ニューヨーク市内の)セントラルパークでも
  言論の自由を行使できることを知っているが、
  ベネズエラの国民に同じ自由を認めていないことが真の問題だ」

と皮肉の応酬を行った。

さらに米ライス国務長官は

  「“悪魔”は絶対に言ってはいけない言葉」

と怒りまくった。

米国はよほど頭にきたのだろう。
チャベスに同行して訪米していたベネズエラのマドゥロ外相が
ニューヨークのケネディ国際空港から帰国しようとした際に、
空港当局が約1時間半にわたって拘束した。

米政府は即座に
「拘束は誤った情報によるもの」と謝罪し釈放したが、
これはどう見てもチャベスの演説に対する米国の反撃。

このチャベスの国連演説はCNNによって全世界に生中継され、
さらにネット上ではアップされた動画が駆けめぐった。

ちなみに、チャベスの「推薦」のおかげで
泡沫書であったチョムスキーの本「覇権か、生存か」は
アマゾンのランキングによると
2万664位から人気が急上昇してベスト10入りした。

さらに、演説の最中にチャベスはうっかりと、

  「チョムスキーに生前に会えなくて残念だ」

と言ったため、
チョムスキー家には確認の電話が殺到した。
チョムスキーはいまだ存命中である。



関連資料リンク

非同盟首脳会議:米主導秩序への「対抗勢力」印象づけ閉幕

ベネズエラ大統領、米大統領を「悪魔」と批判 国連演説

ベネズエラ:訪米の外相、空港で一時拘束 米政府謝罪

チャベス大統領が国連で「推薦」の本、ベストセラーに


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メルコスル加盟と反米漫遊の旅・・チャベス・ウオッチ 2006/08


関連過去記事(本店ブログ)

南米の左傾化 その3・・チャベス・ベネズエラ大統領

南米の左傾化 その4・・反米とボリバル主義

南米の左傾化 その5・・「21世紀の社会主義」と中国の接近






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北朝鮮:インフラの衰弱と国家経済の崩壊

韓国と北朝鮮のニュースを伝えるメルマガ、
「モーニング・コリア」の9月26日号に
興味深い記事が載っていたので引用しておきます。


◆北朝鮮:産業の中枢神経=鉄道はまだ“1980年代”

 北朝鮮の運送体系は
 「主鉄従道」(鉄道が主で、道路が従)構造だ。
 南北をつなぐ統合交通網構築でも
 北朝鮮の鉄道は大きな役割を果たすと展望される。
 しかし老朽化した鉄道施設は
 北朝鮮経済を困難に陥らせている危険要素でもある。

 北朝鮮では
 旅客輸送の60%、貨物輸送の90%を鉄道が担当している。
 世界で類例をみない鉄道中心の交通体系だ。
 
 北朝鮮の鉄道は98%が単線で、施設が大部分老朽しているが、
 設備投資ができず、輸送能力は80年代以後、停滞状態だという。

 最近、北朝鮮対外経済協力推進委員会と
 中国延辺州連合代表団の合意により、
 中国人民兄筒グループが調べた報告書によれば、
 北朝鮮の鉄道レールは大部分、上部と横面の摩耗が激しく、
 枕木が腐食しており、トンネルの側壁コンクリートなども
 崩壊直前状況であることが明らかになった。

 これは北朝鮮が経済難解消のために
 新しい交通施設を建設するよりは、
 生産正常化と食べる問題解決を優先事業として
 設定、推進しているためだと見られる。

 このように全面的な施設交代期に入っているのに、
 投資されておらず、
 「北朝鮮経済の没落は物流網の効率低下から来るだろう」
 という専門家たちの憂慮の念が出てきている。

   (モーニング・コリア 2006/09/26)


北朝鮮のインフラは記事中にもあるように
日々、壊滅状態に近づいている。

それは維持コストに耐えきれず、
投資が全く行われてないからで、
食料すら足らず餓死者が出ている現状では
そちらが後手後手に回るのも当然だろう。

去年末から今年の6月頃にかけて
中国との経済関係が活発化していた頃、
中国側の投資で、北朝鮮の港湾や道路が
整備され始めているとのニュースが幾つも入ってきていた。

特に白眉だったのが
北朝鮮北部の羅津港の拡張整備と、
中国東北部・延辺朝鮮族自治州と琿春との間を結ぶ道路整備計画。
中国が大規模な投資を行い、
見返りに羅津港の50年間独占使用権を得る。

しかし、この構想も
北朝鮮特有の「契約締結後の見直し要求」で、
結局、中国が怒ってポシャってしまった。

そして、7月の北朝鮮によるミサイル乱射事件で
中朝関係は一気に悪化し、各プロジェクトは凍結されている。

かつて日中国交回復時に
中国に招かれた松下幸之助は、
中国高官の「今、中国の発展に必要なものはなにか?」との質問に、
「インフラの整備」と即座に答えたという。

かようにインフラ・物流は経済の血流に等しく、
その衰弱はイコール国家経済の崩壊につながる。

  「北朝鮮はどれだけ制裁を受けても倒れない」

  「あの独裁体制は強固であり、崩壊などあり得ない」

こういう論者は現実が見えてないとしかいいようがない。

現代国家は数万年前の狩猟採取社会にあらず。
インフラが滅びれば国家もまた滅びる。



メルマガ:モーニング・コリア


関連過去記事

北朝鮮:核実験の徴候・・強攻策と国家の命運

北朝鮮のドル箱「開城工業団地」





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在韓米空軍の射撃場問題、いよいよ佳境へ・・住民運動の増大と韓国軍の弱体化

在韓米空軍の射撃場問題、
 「30日以内に解決しなければ、戦力を海外に移動」

 ゲリー・トラックスラー(空軍中将)、
 在韓米第7空軍司令官は21日、
 京畿道水原市の京畿道庁で開かれた、
 「21世紀希望の京畿フォーラム」の招請講演で、
 「在韓米空軍の空対地射撃場の問題が
 30日以内に解決されなければ、
 米軍航空戦力を韓半島の外に移動することもあり得る」
 ことを明らかにした。

 トラックスラー司令官の発言は、
 来月20日に米ワシントンで
 韓米年例安保協議会(SCM)が開かれるまでに、
 空対地射撃場問題が必ず解決されなければならないという、
 米国側の強い意志を表明したもので、
 事実上の「最後通告」の性格を帯びている。

 在韓米軍は先月半ばにも、
 米空軍パイロットの空対地訓練場問題が
 10月までに解決されなければ、
 海外に出て訓練をするしかないと国防部に公式に通知していた。

 昨年、京畿道華城市の梅香里空軍射撃場が閉鎖された後、
 米軍のパイロットたちは、
 韓国空軍とともに全羅北道群山市の直道射撃場を使用しているが、
 訓練量が不十分で、正確な訓練評価のための
 自動採点装備(WISS)が設置できず、
 訓練スケジュールに支障を来たしている。

 このため在韓米空軍は、不十分な訓練時間を満たすために、
 A10地上攻撃機などの一部の機種を
 WISSが設置されたタイや
 日本の沖縄訓練場に移動して訓練している。

 しかし、訓練場の問題が長期化する場合、
 F16戦闘機を含む在韓米空軍の核心戦力も
 海外に出て訓練をすることになり、
 このため在韓米軍の戦力の空白が
 発生する可能性が高いと憂慮されている。

 国防部は米空軍の直道射撃場での訓練時間を増やし、
 群山市の許可を受けた上で、SCMが開かれる前までに
 直道射撃場にWISS設置工事を終える方針だが、
 群山市や市民団体の反発で難航している。

 国防部は、群山市と市民団体の反発が続く場合、
 国防部が有する直道射撃場の所有権を山林庁に移管し、
 群山市の許可なしに工事を強行する方針だ。

   (東亜日報)


このニュース、5日前のやつですから
あと30日どころか、25日しかないわけで
韓国政府は大丈夫なんですかね(笑)?

この駐韓米空軍の射撃演習場問題は、
以前、記事にしたことがあります。

在韓米軍:射撃訓練場問題
 ・・米空軍司令官の苛立ちインタビュー記事

韓国側の都合で米空軍用の射撃場が一年前に閉鎖になった後、
米軍基地反対の住民運動によって
韓国が米国に約束したはずの代替施設が未だに見つからず、
韓国政府は頭を抱え、米国は怒り心頭に達しているという内容です。

このトラックスラー司令官は
先月の時点ですでに
朝鮮日報の記者相手に怒りまくってましたが、
さすがに今月になっても事態が進展しないことに、
ブチキレ寸前になってるようですね。

これ、所詮は他国の話しだから笑ってられるけど、
日本で同じことが起きたら、
私は日本政府の杜撰さに「恥を知れ!」と怒ったでしょう。

実は、この米軍の射撃場の問題のみならず、
韓国内の軍事演習施設は
どれもこれもが同じ問題を抱えています。
即ち、反対住民運動の増大によって
軍の演習量が低下しているという深刻な問題です。

以下の記事をご覧あれ。


いつになれば心置きなく訓練できるのか…

 「うるさくて生活できない。
 訓練を中止して、ただちに出ていけ」

 4日、江原道のある戦車砲射撃訓練場。
 陸軍の某機械化部隊所属の戦車約30台が
 射撃場への移動中、突然停止した。
 騒音と暴発被害を訴え、住民約50人が
 射撃場の入口を乗用車やトラクター、耕運機でふさぎ、
 デモをしていたためだ。

 部隊側の再三の説得にも住民たちは動かず、
 結局、警察の助けを借りて、
 かろうじて兵力と装備は訓練場に入ることができた。

 6月半ば、京畿道のある砲兵訓練場では、
 陸軍のある部隊が住民たちの激しいデモにあい、
 射撃訓練の途中で追い出されるように部隊に戻ったこともあった。

 最近、ゲリー・トレクスラー在韓米第7空軍司令官の
 「最後通告」発言で、
 米空軍の空対地射撃場問題が大きく浮上したが、
 韓国軍訓練場の劣悪な環境は関心の外だ。

 軍関係者は、「在韓米空軍の射撃場問題の解決のために、
 3000億ウォンの国庫支援が決まったが、
 韓国軍の訓練環境は、地方自治体や住民たちの反発と予算不足で、
 悪化の一路をたどっている」と述べた。
 陸軍関係者は、デモの過程で
 一部住民が訓練場に向かう戦車の前に横たわったり、
 訓練場への無断進入を図ったりするなど、
 きわめて危険な状況が起こることもあると説明した。

 現在、陸軍所有の訓練場面積は1億2941万坪で、
 所要面積(2億141万坪)の約64%レベル。
 核心戦力であるK9自走砲と
 多連装ロケット砲(MLRS)のような重火器射撃場の確保率は、
 約53%にすぎない。

 陸軍の訓練場確保の年間予算である、
 275億ウォンで購入できる訓練場は、約70万坪にすぎない。
 最近数年間で軍事保護区域が大幅に解除されたことで、
 訓練場の近くまで急速に開発され、
 訓練場をめぐる民軍間の対立の溝はさらに深まり、
 衝突の様相も激化しつつある。

 陸軍関係者は、
 「開発ブームに乗って休戦ラインの近くまで地価が跳ね上がり、
 住民たちが土地売買を拒否し、訓練場の確保が困難だ」とし、
 「軍の訓練場が代表的な嫌悪施設に転落した」と吐露した。

 空軍の事情も変わらない。
 空軍が運用中の8つの空対地射撃場のうち、
 京畿道驪州と慶尚北道洛東射撃場は、
 必要な訓練場面積257万坪に対し、
 確保面積はそれぞれ135万坪と149万坪だ。

 江原道江陵と忠清北道忠州射撃場は、
 すぐ横に滑走路を備えた飛行団があり、
 安全問題のために射撃場の機能をかなり以前から喪失し、
 江陵射撃場は近く閉鎖される予定だ。

 住民たちの騒音被害届けが急増し、
 パイロットたちの飛行および射撃訓練も多くの制約を受けている。
 約10年前までは、空対地射撃場での低高度射撃訓練で
 1回に10発以上発射できたが、今は3発以内に制限している。
 また、射撃場周辺に散在する人口密集地域を避けて
 飛行訓練をしているため、
 訓練パターンが単調になっているという。

 有事の際、北朝鮮軍の特殊部隊の奇襲に備え、
 戦闘機が低高度で高速機動する戦術離着陸訓練や、
 敵のレーダーや対空網を避け、
 戦略要衝地を破壊する低高度訓練も大きな支障を来たしている。
 夏季の深夜訓練は、目標量の半分以下で実施されている。

 特に、戦時作戦統制権の返還のため、先端兵器を導入しても、
 これを扱うための訓練が不十分なら、
 「精鋭強軍」ははるか遠い目標に
 ならざるをえないという軍内の批判が、ますます高まっている。
 
 空軍関係者は、
 「シミュレーターを活用した模擬訓練を増やしているが、
 パイロットの技量を磨くには限界がある」と憂慮した。

   (東亜日報)


・・・だそうです。
こりゃ深刻ですな。

まあ、日本の自衛隊だって
訓練場の事情はお粗末なものですが、
韓国の場合はいまだに38度線を隔てて、
北朝鮮の大軍や野砲の群列と向き合っているわけで、
この貧乏くさい状況は、まさに国家的な危機でしょう。

盧武鉉政権がいくら「自主国防」の旗を掲げ、
戦時作戦統制権を米軍から返還されたとて、
肝心の韓国軍の状況がこれでは自主もへったくれもありません。

具体的に、演習場の不足、
訓練量の低下の原因となっているのは、
増大する反軍・反基地の住民運動の拡大ですが、
その根本原因は盧武鉉政権の
この種の住民運動に対して甘い姿勢にあります。

住民運動が過激化して
法に反しようが、国益を害しようが、
基地に突入して軍人を竹槍や棍棒で殴ろうが、
ろくに処罰もしないとあっては
住民運動側が増長するのは当然のことです。

盧武鉉はもともと「人権派弁護士」出身の左翼政治家で、
過去にさんざん、この種の運動を擁護してきましたから、
住民運動側が「我らの仲間が大統領になった」と
ますます気合いを入れて運動が盛り上がっている構図です。

まあ、もっとも住民運動といっても表面上だけで、
その根っこにはプロの左翼活動家達がいますし、
さらに根っこを辿っていくと、
最終的には北朝鮮労働党の「第○○工作室」なんて部署に
たどり着いてしまうわけですね。

「唇亡びて歯寒し」じゃありませんが、
隣国の国軍の弱体化は
間接的に日本の安全保障に影響を与えるわけで
いずれにせよ困った問題です。



関連過去記事

在韓米軍:射撃訓練場問題
 ・・米空軍司令官の苛立ちインタビュー記事

韓国:作戦統制権返還問題・・自主国防と在韓米軍撤退


*本店ブログ

盧武鉉政権:誕生前夜 その8
 ・・労働争議と「アマチュア政権」


盧武鉉政権:誕生前夜 その9
 ・・“未熟なムーダン”が韓国を殺す






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安倍内閣の発足と組閣人事・・首相補佐官に注目

安倍内閣、発足へ 財務相に尾身氏 総務・菅氏、文科・伊吹氏

 自民党の安倍晋三総裁(52)は26日午後、
 衆院本会議で第90代、57人目の首相に選出された。
 安倍氏は直ちに、首相官邸で組閣作業に着手、
 内閣の顔触れを決めた。
 
 財政再建を担う財務相には尾身幸次元科学技術担当相(73)、
 総務相に菅義偉総務副大臣(57)、
 教育基本法改正を手掛ける文部科学相は
 伊吹文明元労相(68)を充てた。

 靖国神社参拝問題で
 冷却化した中国、韓国との関係改善が焦点の外相には、
 麻生太郎外相(66)を再任。
 経済財政担当相に元内閣府政策統括官で
 政策研究大学院大教授の大田弘子氏(52)を登用した。

 同日夜の首相任命式、閣僚認証式を経て、
 自民、公明両党連立の安倍内閣が発足する。
 
 また、拉致問題担当の首相補佐官に
 元内閣官房参与の中山恭子氏(66)を指名したほか、
 広報担当補佐官に世耕弘成(43)、
 経済財政担当に根本匠(55)、
 教育再生担当に山谷えり子(56)、
 国家安全保障問題担当に小池百合子(54)の各氏を起用した。

   (iza!)


この組閣を伝えるニュース。
麻生氏の外相留任や経済財政担当相の大田弘子って誰?
ってとこが話題になっているけど、
私が特に興味をひかれたのが
この「首相補佐官」のメンツですね。

◇国家安全保障問題担当・・小池百合子

◇教育再生担当・・山谷えり子

◇拉致問題担当・・中山恭子

◇広報担当・・世耕弘成
 
◇経済財政担当・・根本匠

補佐官ってのを側近で固めてるのがよくわかるし、
3人の女性補佐官は実に適役だと思う。

日本の「首相補佐官」は米国の大統領補佐官がモデル。
1993年に細川首相が最初に創設した。
ただし、このときは法律上の根拠を持たない、
「首相特別補佐」と名称だった。

1996年の橋本内閣時、内閣法の改正で、

  「内閣の重要政策に関し、首相に進言し、
  及び首相の命を受けて、首相に意見を具申する」

との規定が盛り込まれた。

また、当初、定員は3人だったのが、
2001年の中央省庁再編時に5人に拡大された。

しかし、米国の大統領補佐官ほどの権限はなく、
その役割・位置づけは曖昧であり、
首相の裁量と能力に大きく左右される。

先日も、安倍首相の
官邸機能強化構想のニュースが流れてましたが、

安倍氏、官邸スタッフ強化へ「政治任用枠」拡大

私はこの官邸の能力・権限強化の方向性は
今後、大きな流れになっていくと思ってます。

もともと日本の統治システムの特徴は、

1,官僚の権限が強く、政治家の人事権が及ばない。

2,各大臣が一騎当千の輩で、首相の統制力が弱い。

こういう特徴を持ってました。

そのために国家全体の統合プロジェクト、
各省庁の利害を超えた改革事業などは
必ず潰されるか、推進が阻害されてきました。

ただ、外交・軍事において国際社会の荒波をまともに受け、
世界第二位のGDPを持つ大国として
狡知に国家戦略を推進していかねばならい現状で、
この役人と各大臣に対する首相の統制力の無さは
致命的な弱点となります。

よって官邸の権限と機能の強化を図らねばならず、
それは以下の方向に集約されると思います。

1,官邸スタッフ機能の強化
  権限の強化、情報収集力・分析力の強化、人材の登用
  それに対する法的裏付け

2,官邸が予算の編成権の大枠を握ること

3,大臣の省庁上級官僚に対する人事権の強化

この3つですね。

結局、古来より組織を動かす要諦は、
人事・予算・情報、の3要素だということです。

 この3つの権限を首相と各大臣に集中させ、
        ↓
 それを使いこなせるように機能を強化させ、
        ↓
 法的にカッチリと裏付けさせる。

この流れで進む必要があるでしょう。
また、実際にこの流れで
今後十数年に渡って
日本の統治システムの改革は進んでいくと思われます。

首相のスタッフ機能の強化は
「組織論」の観点で見た場合に、
ある意味、当たり前の流れと言えます。

組織が巨大化し、
また、組織が外部環境の激動にさらされた場合、
権限を中央集権的にして、スタッフに知恵者を集め、
個々の部署間の利害を超越して
統合的に戦略を構築していくのが当然の発想です。

今までのように各省庁がバラバラで、大臣が役人を統制できず
さらに首相は大臣を統制できず、
予算は大蔵~財務省が握っているようでは
この激動の時代に勝ち抜いていけなくなります。

従来、日本の統治システムは
このスタッフ機能が弱すぎました。
この改善の流れは良いことだと思います。

まあ、逆に強すぎれば
第一次大戦中のドイツ参謀本部や
前大戦時の陸軍参謀本部のように
別な弊害が生じるわけですけどね。



関連資料リンク

首相補佐官って何?

「補佐官」東西事情


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安倍氏の日本版NSC構想・・安全保障の「頭脳」組織

テポドン発射と日本の防衛体制・・その不備と悪弊





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韓国:親北・革命活動家に名誉回復と補償金・・泥棒が民主化闘士に

韓国:親北・革命活動家に多額補償金 南民戦事件も民主化?

 韓国では近年、過去の反政府活動を
 “民主化運動”だったとして国家的にたたえ、
 関係者に補償金を与えるということが
 政府主導で盛んに行われているが、
 今度は1970年代に
 親・北朝鮮的な左翼革命運動組織として摘発され、
 最高裁判決で「反国家団体」と判断された、
 「南民戦(南朝鮮民族解放戦線準備委員会)事件」についても、
 事件関係者に高額の補償金が支給されていたことが明らかになり
 世論を驚かせている。

 過去の反政府活動を正当化するこうした“政治的逆転”は
 金大中前政権(1998~2003年)から本格的に始まり
 「民主化運動関連者名誉回復・補償法」が制定され、
 過去、各種の反政府運動にかかわり、
 不当な逮捕や負傷など権力から被害を受けた人々に対し
 名誉回復や補償が行われてきた。

 この選定作業を担当するのが
 国家機関としての「審議委員会」だが、
 とくに左派・革新系の影響が強いといわれる、
 盧武鉉政権(03年~)下では、
 親・北朝鮮系の反政府活動家でさえ
 “民主化運動”としてたたえたり、
 補償を決定したりする例が目立っていた。

 「南民戦事件」は1979年、韓国当局によって摘発され
 「武力による南北統一路線に基づく
 反国家活動を展開する大規模都市ゲリラ組織」として
 メンバー約70人が逮捕された。
 「審議委員会」はすでに関連者40人以上の“名誉回復”を決定し
 さらに最近、3人に対しては生活支援金として
 総額1億5000万ウォン(約2000万円)の
 “補償”を決めたという(朝鮮日報22日付)。

 「南民戦」については当時の裁判結果でも
 武力共産革命による韓国転覆を狙った反国家団体とされ、
 野党弾圧反対や言論の自由・人権要求など、
 いわゆる民主化運動とは別というのが大方の見方だった。
 野党ハンナラ党や保守陣営は、
 盧政権下で「審議委員会」が
 親・北朝鮮的で左翼的になっていると批判し、
 韓国の現代史を歪曲するものと強く反発している。

   (産経新聞)


盧武鉉政権の左傾化の話しは枚挙に暇が無く、
今さらブログのネタにする気も起きないとこですが、
さすがに上記ニュースには呆れ果てました。

「南民戦」
日本で言えば60~70年代を揺るがせた、
過激派の学生セクトみたいな連中です。

北朝鮮と連携して武力革命を意図し、
富豪宅に盗みに入って金品を強奪し、武装化を企んでましたが、
結局、当局によって壊滅させられた団体です。

 ◇烽火山事件(1978年)・・公職者宅に入り、金品を盗んだ

 ◇穴蜂事件(1979年)・・財閥の前会長宅に侵入し、逮捕

 ◇ジエス事件(1979年)・・宝石店を狙ったが失敗

こういう素行のどこが「民主化運動」なんでしょうかね?


私はこのニュースを見て
2003年から2004年にかけて
韓国を揺るがした「宋斗律事件」を思い出しました。

宋斗律。
韓国の反体制派学者。
1944年、東京生まれ。
ソウル大哲学科を卒業後、67年にドイツ留学。
72年にフランクフルト大で哲学博士号を取得する。

1973年、訪朝し、北朝鮮労働党に入党。
1974年、ドイツで反政府団体、
「民主社会建設協議会」を組織する。
91年、北朝鮮の社会科学院の招請で訪朝。
93年、ドイツ国籍を取得。

宋斗律が韓国で有名になったのは、
80年代後半以降、雑誌「社会と思想」などで、
北朝鮮研究の新しい方法論として
「内在的接近法」を紹介したこと。

北朝鮮を正しく理解するためには、
従来の反共一辺倒や自由民主主義の視点でなく、
北朝鮮が設定した理念と論理に従って
分析・評価すべきだという主張で、
韓国の学界でも大きな論争を引き起こした。

「内在的接近法」なんていうから
なんだかもの凄い方式のように思えるが、
まあ、要するに
北朝鮮の立場で北朝鮮を理解しようという試みで
単なる客観性の放棄であり、学者として自殺行為に過ぎない。
結果は金体制の擁護と礼賛に堕してしまっている。

この宋斗律の「内在的接近法」に若い頃心酔したのが、
現統一省長官の李鍾ソク。

彼が大学時代に作成した博士学位論文、
「朝鮮労働党の指導思想と構造変化に関する研究」は
北朝鮮の体制を批判しつつも、
金日成・金正日の統治をべた褒めしている。

盧武鉉政権:誕生前夜 その7・・左傾人事と諜報機関

さて、宋斗律は韓国に何度も帰国しようとするが、
逮捕は確実とあって断念していた。
訪朝し、労働党に入党したことも罪状の一つだが、
それ以上に大きかったのは
彼が「キム・チョルス」の偽名で
北朝鮮労働党の政治局員候補まで登りつめていたこと。

親北派の政治家で
金大中政権下において「太陽政策の伝道師」と呼ばれた、
林東源統一相ですら、
2001年4月の韓国国会の質疑応答で

  「(宋斗律が労働党政治局員候補キム・チョルスだと)
  情報機関が判断しており、自分もそう信じている」

と言明している。

ところが、2003年に盧武鉉政権が誕生、
左傾化と親北化の嵐の中、宋斗律は堂々と帰国した。

当然、韓国の公安機関は宋斗律を逮捕した。
しかし、これに当の盧武鉉大統領が激しく反発した。

盧武鉉は、

  「ある人間に罰せられることがあっても、
  別の面で尊重されるべきことがあれば、
  善いことは善いこととして褒めて、
  過ちは過ちとして罰を受ければいいと考える」

  「今は対決と不信と憎悪の時代でなく、
  民族間の和解と包容を語る時代」

と語り、宋氏の「包容」を訴えた。

さらに事もあろうに
宋斗律を青瓦台(大統領官邸)に招待しようとし、
慌てた側近に止められる始末。

また、法相の康錦実も、

  「宋教授が仮に
  北朝鮮労働党政治局員候補キム・チョルスだと判明しても、
  北朝鮮から政治局員以上の人たちが往来する状況で、
  処罰できるだろうか」

などと述べ、公安機関の措置に疑問を呈した。

もともと宋斗律の帰国には
上述の李鍾ソクのゴーサインがあったと言われている。
李鍾ソクはこの当時、
国家安全保障会議(NSC)の事務次長であり、
盧武鉉の側近中の側近である。

この後、宋斗律を処分するか否かで、
政権内、与党と野党、さらに韓国国民の間で
大激論が巻き起こった。

そして裁判の結果は、
一審で懲役七年の実刑が言い渡されたが、
二審判決では証拠不十分として一部容疑だけを認め、
懲役3年執行猶予5年を宣告、即日釈放された。

現在、宋斗律はドイツのミュンスター大学で
社会学教授として教鞭を取っている。


この「宋斗律事件」は2004年の話しであり、
あれから一層の左傾化が進行中の韓国においては
もはや何が起こっても不思議ではありませんな。

何しろ、富豪宅に押し入って泥棒を働いた連中が、
一転「民主化闘士」と持ち上げられ、
名誉回復と補償金のおまけ付きなんですから。



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ダルフールの虐殺と中国の罪・・犯罪と資源外交

ダルフール紛争に国連介入求めるデモ、世界各地で開催

 スーダン西部ダルフールの紛争解決に向けて
 国連の積極介入を求める大規模な市民デモが、
 「世界ダルフール行動デー」の17日、
 米ニューヨーク市内セントラルパークで行われた。
 デモに参加したオルブライト前国務長官はCNNに対し、
 「ダルフールで虐殺が続くなか、
 解決策が何も取られていない状況に
 誰もがうんざりしている」とコメントした。

 国連安保理は今月、国連平和維持活動(PKO)部隊が、
 ダルフールに展開しているアフリカ連合(AU)の部隊を
 引き継ぐ決議案を採択した。
 ただ、PKO部隊が展開するためには、
 スーダン政府が説得に応じて受け入れることが条件。

 デモは国連総会の開幕に合わせて開催され、
 米国のほかカナダや欧州、アフリカ、
 アジアの各地で行われた。
 ロンドン市内では首相官邸前で集会が開催され、
 ルワンダやカンボジアでは
 各国の過去の虐殺を生きのびた人々がデモを主導した。
 参加者の中には、
 国連要員を模して青いベレー帽をかぶったり、
 「虐殺を止めよう」などのスローガンが書かれたTシャツを
 着用した人々も見られた。

 こうしたなか
 スーダンの首都ハルツームの国連事務所前では、
 PKO部隊の受け入れに反対する抗議デモが行われた。

   (CNN)


スーダン西部のダルフール地方で虐殺が始まったのは、
2003年の2月から。
以後だらだらと虐殺劇は継続し、
国連によれば2006年2月までに住民18万人が殺された。
一方、英国議会の報告書では30万人となっている。

もともとスーダンは
北部のアラブ系住民と南部の黒人系住民が
ほとんど慢性的と言ってもいい内戦を
1955年から断続的に繰り広げてきた。

2002年より、米国と周辺諸国の仲介で、
北部の中央政府と南部反政府勢力との間で和平交渉が進展し、
南北包括和平合意が成立、ここにアフリカ最長の内戦が終結。

しかし、スーダン西部のダルフール地方においては、
アラブ系と黒人系の反目は続き、
2003年2月、黒人系部族を中心とした、
反政府勢力による政府機関襲撃が勃発。

これに政府支持派のアラブ系民兵「ジャンジャウィード」が
政府軍の空爆の支援の下、
反政府勢力に対する大規模な掃討作戦を開始した。
ここから大虐殺が始める。

ジャンジャウィードは黒人系部族の村を焼き払い、
殺戮・略奪・強姦を行った。
村々は廃墟と化し、後で同地方を訪れた国連調査団は、
アラブ系の村は手つかずで残され、
黒人系の村は容赦なく焼き払われたと報告した。

ジャンジャウィードの蛮行により、
200万人以上の大量の避難民が発生し、
うち20万人は隣国チャドの国境を越え、庇護を求めた。

この惨状が国際社会に知れ渡ったのは
2004年に入ってからで
きっかけはNGO「国境無き医師団」の報告であった。

当時、「国境無き医師団」は
医療支援のためダルフール地方に入っていたが、
虐殺と強姦の横行を生々しくWEBサイト上で報告し、
これに世界は衝撃を受けた。

2004年7月、アナン国連事務総長がダルフールを視察、
「耐え難い状況」と語った。
事務総長に同行して現地を視察した国連緊急援助調整官は

  「まず(政府軍の)ヘリや航空機が爆弾を落とし、
  そのうえで民兵が来て村を焼き尽くす。
  井戸は汚され、灌漑設備は破壊された」

  「現在、食糧、医薬品などの
  人道物資の搬入は続けられているが、
  国連のトラックが略奪されるなど
  悪夢のような活動を強いられている」

と語った。

同月、国連安保理事会はスーダン政府に
制裁措置の発動を警告する決議を
賛成13、棄権2(中国、パキスタン)で採択した。

これがその後も散発的に行われた、
スーダン政府に対する国連決議の最初であり、
米国の制裁決議提案、中国の拒否権ちらつかせ、
スーダン政府の拒絶、そして何事も解決されず、
このパターンが以後も続いていく。

2004年9月、パウエル米国務長官は上院外交委員会で証言し、
ダルフールの紛争について
「ジェノサイド(民族大量虐殺)」との表現を始めて使った。

ダルフールに国連PKOを送り、
虐殺を抑止しようという試みは何度かあったが、
スーダン政府の拒絶により実現しなかった。
PKOは現地政府の承認なしでは行うことはできない。

代わりにアフリカ連合(AU)が
数百から数千人規模の治安維持部隊を送り込んだが、
その士気の低さと武装の貧弱さから
民兵にすら舐められて、彼らの虐殺を目の前で傍観する有様だった。

そして2006年の今、事態は全く進展してない。
国際社会はこの問題に対して無力である。


さて、この問題の解決をこじらせているのは
以下の2者。

 1、スーダン政府

 2、中国

スーダン政府はアラブ系住民に牛耳られており、
現バシール政権は虐殺者であるアラブ系民兵を後援している。
当初は、スーダン空軍の爆撃の後に
アラブ系民兵の虐殺が行われたことはすでに書いたとおり。

彼らは米国や欧州が推進する国連PKOの派遣を
頑として拒み続けており、
ダルフールでの虐殺を単なる「摩擦」と公言している。

また、それ以上に
この問題の解決を長引かせているのが中国の存在。

中国はスーダンに
国有企業の「中国石油」や「中国海洋石油」を通じて
総額40億ドルを投資し、
スーダンからは輸入石油全体の7%を得ている。
これはスーダンからの輸出の70%に相当する。

さらに中国は技術供与や武器輸出、
油田防衛の警備部隊供与までも行っており、
スーダン政府と非常に密接な関係にある。

世界的に孤立したスーダン政府にとって
中国とは頼れる唯一の大国であり、
この依存関係を通じて中国はスーダン政府を
国際社会の制裁から守護する役割を任じ続けている。

数々の国連の非難決議・制裁決議に対して
中国は拒否権をちらつかせ、トーンを弱めさせると共に、
必ず棄権に回り、賛成したことが無い。

国連が制裁を行おうにも
スーダンの最大の貿易相手国である中国の同意無しには
制裁も穴だらけとなってしまう。

また、虐殺を行ったアラブ系民兵の幹部に対して、
米国は「国際戦犯法廷」の開催を要求、
欧州各国は国際刑事裁判所(ICC)に付託することを求めているが、
スーダン政府は「スーダンの国内法で裁く」と言い張り、
中国もこれに賛意をしめしている。


私が、この問題のついていろいろと調べていて思ったことは、
日本のマスコミの無関心さ。

遠いアフリカの出来事で
ニュースの頻度も多くないのは分かるが、
この熱意の無さは異常といっていい。

試みに産経新聞の過去記事を調べてみると、
紙面に「ダルフール」の文字が登場したのは
驚く無かれ、2004年の6月から。
国連事務総長のダルフール訪問予定を伝えた記事が最初。
虐殺が始まり、それが最高潮に達した2003年には、
ダルフールの「ダ」の字も出てこない。

アジアや中東情勢に忙しいのは分かるが
この無関心ぶりは反省してほしいもの。
現在進行形の虐殺を報じないのならば
マスコミの意味などない。

また、中国の露骨なまでのスーダン政府擁護に対して、
日本のマスコミ論調はほとんど沈黙しているに等しい。

彼らはダルフールの虐殺を散発的に報じても
この責任の数割が中国にあることを明確に書かない。
犯罪の片棒担ぎを
中国がスーダンで行っていることを明白に指摘せず、
非難しようともしない。

これに対して欧米紙では
最近、中国の無法ぶりに対する批判が続出している。
特に米紙ワシントンポストは
ここ数日、中国非難の論旨を連打している。

以下、ワシントンポストの2つの記事。


◇ダルフール問題と中国の責任

 中国の王光亜国連大使は先週、
 スーダンのダルフール問題に関する声明を公表した。
 だが声明は、国際的責任を果たす国として
 扱ってもらいたいとする中国の要求を疑問視させることになった。
 王大使はまず、ダルフール地方に
 国連平和維持活動(PKO)部隊を
 派遣することを望んでいると切り出し、
 PKO部隊を「よいアイデアであり、現実的選択」と指摘。
 部隊派遣は「できるだけ早く」実行されるべきだと述べたが、
 引き続いて中国が、PKO部隊の
 派遣を求めた安保理決議の支持を拒んでいる理由を説明した。
 中国が立場を変えないなら、
 ダルフールで何万人もの民間人が死亡する可能性が大きい。
 
 王大使は、
 スーダン政府にまだPKO部隊を受け入れる用意がない以上、
 中国は安保理決議を支持できないと主張した。
 しかし、スーダン政府が部隊の受け入れを拒否している理由は、
 その受け入れを迫る国際的圧力に
 ほとんどさらされていないからだ。
 米国と欧州の盟友諸国は
 スーダンにPKO部隊の入国を認めるよう呼び掛けている。
 だが、スーダンの石油採掘事業に投資し、
 スーダン政府に対して大きな影響力を有している中国は、
 PKO部隊の展開という「現実的選択」をのむよう、
 スーダンに圧力をかけてはいない。
 実際には国連で活発なロビー活動を展開して、
 ロシアが安保理決議を支持するのを阻止し、
 PKO部隊の受け入れを求めるスーダン政府への圧力を弱めた。

 王大使はまた、
 中国政府は安保理決議を原則的に支持したものの、
 「決議を急いで安保理の表決に付す必要はない」と
 考えていたと強調した。
 大使の発言はどうしたら
 「できるだけ早く」部隊を派遣するという表現と折り合うのか。
 それは理解不能なミステリーである。

 王大使は声明の最後の部分で、
 安保理のPKO決議を推進した米英が
 「中国の真剣な努力にまともに注意を払っていない」と
 嘆いて見せた。
 王大使は一体、どんな努力を指しているのだろうか。
 中国が本当にダルフールに
 PKO部隊を展開させたいと思っているなら、
 スーダン政府内の協力者に
 新軍事攻勢の中止と
 国連部隊の即時受け入れを迫るべきである。

   (ワシントンポスト 2006/09/06)


◇中国の責任問うダルフールの虐殺
 
 今後数日の内に、
 中国はスーダンの独裁政権が大量虐殺(ジェノサイド)を
 まんまとやり通せるように
 するつもりでいるかどうかが分かるだろう。

 ニューヨークの国連本部で開かれる一連の会合は、
 国連平和維持(PKO)部隊の
 ダルフール地方への展開を受け入れるよう、
 スーダン政府を説得する最善の、
 そして場合によっては最後のチャンスになる。
 安保理が先月、可決した決議は部隊の派遣を求めている。
 決議はほぼすべての有力国家と
 スーダン政府内の一部勢力からも支持されている。
 しかし、中国はスーダンに大規模投資をしているにもかかわらず、
 孤立したスーダン政府に
 部隊派遣への反対を取り下げるよう迫っていない。
 中国が信頼できる国家と思われたいなら、
 その影響力を行使すべきである。
 
 スーダンの国連次席代表は昨日、
 ダルフールで多数の死者が出ている事態を
 スーダン政府のせいにするのは不当だと主張。
 「ダルフールの武装勢力は本物の犯罪者だ」と強調した。
 しかし、中国指導部は間違いなく
 それがばかげた主張であることを知っている。
 ダルフールの主要な「殺人犯」は、
 政府の武器で武装したジャンジャウィードと呼ばれる民兵だ。
 一方、昨日の世界銀行と国際通貨基金の合同会議では、
 スーダン財務相が
 「ダルフールが必要としているのはPKO部隊ではない。
 水や学校、病院のための資金だ」と述べた。

 だが、ダルフールで
 病院と学校を爆撃しているのはスーダン軍であり、
 ジャンジャウィードは
 井戸に死体を投げ込んで水を汚染している。
 スーダン大統領は「国連PKO部隊の目的は平和ではない。
 スーダンの再植民地化だ」と主張。
 大統領の側近もPKO部隊の代わりに、
 アフリカ連合(AU)の停戦監視部隊の権限を
 拡大する案を示唆している。

 だが、AU部隊は今月末に撤退する。
 中国は国連の決定をねじ曲げたAU部隊の権限拡大を認める前に、
 ダルフールからの報道に目を通すべきだ。
 本紙記者もスーダン政府が、AU部隊のジェット燃料を盗み、
 空軍機に転用していると報じた。
 またジャンジャウィードは最近、
 AU部隊の目前で住民を襲い、
 AU部隊を見下す態度を露骨に示した。

 スーダン政府はAU部隊の作戦能力を破壊しながら、
 その権限拡大を提案しているのだ。
 しかし、AU部隊は大量虐殺が頂点に達した2003年以後、
 最も頻繁になっている民間人に対する空爆の増加を阻止できず、
 ダルフール北部の人道援助活動への妨害も防げないのが実情だ。
 同地方では30万人が食糧援助を断たれている。
 AUはほぼ無意味な存在になっており、
 信頼される国家で国連PKO部隊に代わる選択肢として、
 AU部隊の権限拡大案を
 受け入れることができる国は皆無である。
 中国政府は信頼できる政府なのだろうか。

   (ワシントンポスト 2006/09/19)


国際社会が、ダルフールの惨状に対して取れる手段が
「国連PKO」に限定されている以上は、
常任理事国の一国が現地の犯罪政府に肩入れしているため、
事態の改善などあり得ないだろう。

これが国際社会の現実なのだろうが、
このアジアの隣国が遠いアフリカで行っている、
資源優先外交の罪はあまりにも重い。



関連過去記事

ザンビア:野党候補の「中国排除」発言
 ・・アフリカの一角で嫌中を叫ぶ







テーマ:中国問題 - ジャンル:政治・経済

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ロシア:過激「反日報道」とプーチン政権の思惑・・対露外交の譲歩論と原則論

神戸のロシア人女性殺害 露政府系メディア 過激報道
 
 神戸市内で先月16日夜、日本人の男(47)が
 ロシア人女性を刺殺して自殺を図った事件について、
 同日未明に発生した北海道根室沖の
 カニ漁船銃撃・拿捕事件の「復讐」とする報道が、
 ロシアの親政府系メディアを中心に相次いでいる。
 神戸の事件は男女関係のもつれが原因で、
 北方領土問題もからむ拿捕事件とは全く別の事件。
 時系列的にも無理のある話で、
 専門家からは「事実誤認の報道については
 政府が毅然と抗議すべきだ」との声も上がっている。

 先月19日のロシアの人気タブロイド誌、
 「コムサモーリスカヤ・プラウダ」によれば、
 「日本人は密漁者殺害でわれわれに復讐したのか?」との見出しで、
 「国際政治には、確かに『目には目を』の原則は存在する。
 スパイ疑惑の場合の外交官追放の応酬がそうだ。
 しかし、殺害するのは『国民的』復讐としても行きすぎだ」と報道。

 これに先立ち18日の日刊紙「ノーヴィエ・イズベスチャ」は、
 神戸の事件は「拿捕事件に続き、
 露日間の外交スキャンダルを刺激」と指摘している。

 その後も多くの新聞が神戸で殺害された女性が、
 子供のころ、プロのバレリーナを目指し、
 日本で稼いだ金でダンススクールを開くのが夢だったことや
 実家に仕送りしていたこと、
 「日本は安全と聞かされていた」と泣き崩れる、
 両親のインタビュー記事などを大きく紹介している。

 神戸の事件は先月16日午後11時半ごろ発生。
 三宮のキャバレーで働く、
 ロシア出身のシェリパーナヴァ・アナスターシャさん(22)が、
 付き合いのあった客の男にサバイバルナイフで刺され死亡した。
 男はその後、ナイフで腹を刺して、
 自殺を図ろうとし、病院で治療を受けている。

 一方、ロシア国境警備艇がカニ漁船を銃撃し、
 乗組員が死亡した事件は同日早朝(日本時間)に発生。
 2つの事件は全く無関係だが、
 現地のメディアは神戸の事件を「サムライ」「ハラキリ」
 などの表現を使ってセンセーショナルに取り上げる一方で、
 拿捕事件についてはほとんど取り上げていないという。

 イタル・タス通信のワシーリー・ゴロブニン東京支局長は
 「神戸事件は、日本ではさほど話題にならなかったが、
 ショッキングな殺害方法で、
 ロシアでは非常に大きなニュースになっている。
 日本人と同じ時期にロシア人も殺されており、
 露日関係に否定的な影響を与えている」と話している。

 ロシアの主要メディアでは、
 2008年春の大統領選挙に向け、
 カギを握るメディアへの統制強化が色濃く反映し、
 政権のメディア支配が進んでいる。

 今回の報道でも、昨年6月に買収され、
 独立系メディアから
 政権傘下の国有メディアに変わったイズベスチヤ紙をはじめ、
 親政府系メディアを中心に、
 神戸事件をセンセーショナルに取り上げた。
 一方で、拿捕事件の報道は、早々に沈静化していた。

 起訴休職中の外務事務官、佐藤優さんは、
 ロシアのメディア報道の傾向について、
 「ソ連時代から、メディアの方から
 政権に自発的に迎合してきた」として、
 今回の神戸事件報道も、
 「プーチン政権の意向を反映したものだ」と分析する。

   (産経新聞)


今、ロシアは中国と親密な関係にあり、
メディア統制に成功したプーチン政権は
極力、反中的な報道を押さえ込んでいます

特に露中間の最大の長期的懸案事項である、
極東地方における不法中国人移民の急増に関しては、
むしろ数年前の方が警鐘を鳴らす報道が多かったほどで、
最近はかなり政権側に押さえ込まれてます。

で、こういうロシアのマスコミ事情を勘案しつつ、
上記ニュースを見てみると、
このロシア・マスコミの反日報道ぶりは
プーチン政権があえて黙認していると解釈すべきでしょう。
「やらしとけ」って感じなんでしょうね。
日本から拿捕漁船銃撃の件で非難されていることの
報復の意味合いもあるでしょう。

先日の「サハリン2」での
ロシア政府による一方的な事業停止措置もそうですが、

ロシア強硬策「サハリン2」事業停止へ
 ・・「生産分与契約」と国家の信義

どうも昨今のプーチン政権は
「日本に対して配慮しよう」という発想が皆無のようです。

これは、配慮しようが配慮しまいが
日本のロシアに対する姿勢に変化はない、
強攻策に転じるわけでもなく、報復されるわけでもない。
であるならば日本なんかに配慮しなくても全然問題なし、
という発想でしょう。
まあ、ハッキリいえば日本がなめられているわけですね。


さて、ここで日露関係全般に話しを転じますが、
最近、ロシアは中国と緊密な同盟関係にあります。
この状況において、
日本も反中包囲網と露中間の離間の観点から、
もっとロシアに働きかけるべきだとの意見があります。

確かに日本の仮想敵を中国だと見なすならば、
ロシアをこの同盟関係から脱落させて
自陣営に引きずり込もうという発想はもっともでしょう。

有名な学者や評論家・著述家など、
ここまでは誰もが意見は一致するのですが、
問題はここからですね。
では、どうやってロシアを釣るべきか?

ここで意見が分かれるのが「北方領土」の存在です。
北方領土問題での日本の譲歩を餌にして
ロシアを釣ろうという意見と、
「いやいや、国家主権は譲れない」という意見と
真っ二つに分かれます。
譲歩論と原則論の対立です。

譲歩論者は反論するわけです。
「じゃあどうやって日露の接近を図るのか?
その手だてを考えるべきだ」と。

私はこの二つの意見の対立をどう見ているかというと、
「どっちもどっちだ」というのが感想です。
原則論者は戦略性が無いし、
譲歩論者は国際情勢を主観的に見すぎだと思います。

今、日本が北方領土での譲歩を餌にして
ロシアを釣り上げ、中国との同盟から脱落させようとしても、
おそらく日本の思惑どおりにはいかないでしょう。

何故ならば、ロシア側から見て、
日本との連携などさほど旨味が無いからです。
それより中国とくっついて
武器を売り、石油を売って、
この同盟によって米国を牽制した方がよほど実利がある。

逆に中国を捨てて、
日本との連携、あるいは同盟関係に至ったところで
なにかメリットはあるのか?
日本はその同盟関係によって
ロシアに何をもたらしてくれるのか?
何も無いではないか?
せいぜい国後・択捉の領土権の確定ぐらいか。
しかし、国後・択捉はすでにロシアが実行支配している。

まあ、こういうことですよね。
つまり中国とくっついた方がお得で、
日本とくっついても得などない。
日本がロシアと盟友になったところで
政治的・軍事的に積極的に支援してくれるわけでもない。

ロシアの外交は実利や力関係に敏感です。
露骨なほどに敏感で、
政治力・軍事力の無い日本などに
盟友たる魅力など感じ無いのが当然といえば当然の話です。

ここで日本が譲歩論者の言うが如く、
北方領土で何らかの譲歩を行ったところで、
ロシアの姿勢は変化しないでしょう。
むしろ、領土主権のいいとこ取りをされて終わるだけです。

こっちが思ってるほど向こうは
領土主権の譲歩を大きな「エサ・旨味」だとは思ってません。
そう思ってるのは当の日本人だけです。

しかし、このまま中露の同盟関係が続くのかと言えば
それはありえません。
両国の同盟関係・緊密さは
私は、あと数年程度で終わると見ています。

それは上記にも書いたが如く、
ロシア極東地方での中国人不法移民の急増です。
これが両国関係を徐々に悪化させていくでしょう。

ロシア:中国人の大量流入と摩擦・・モスクワの市場爆破事件

ロシアの復活とプーチン様の2つの難問・・工業化と人口問題

プーチン政権はこの問題を
かなり深刻に捉えているフシが見受けられますが、
事態がロシアにとって大きな脅威に転化するまでには、
もう数年から十数年の歳月がかかるでしょう。

それまでは彼らは、
対中同盟の実利を徹底的に貪ろうとするでしょう。
そしてこの問題が座視し得なくなった頃を見計らって、
中国との距離を取り始め、
日米に対して接近してくると思われます。

譲歩論者の言うように
北方領土をエサにロシアを釣りたければ、
この時点で釣り竿を立ててエサを投げ込むべきです。
それ以前の段階でエサをぶら下げてみても
エサだけとられて後は何も残らないという、
実に間抜けなことになるでしょうね。

ここらへんは外交のタイミングの問題であり、
国際情勢の構造的な問題です。



関連資料リンク

露女性殺害の過激報道


関連過去記事(本店ブログ)

対露外交と中国包囲網 その2
 ・・極東地方への中国人移民の流入(前編)

対露外交と中国包囲網 その3
 ・・極東地方への中国人移民の流入(後編)









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発言明晰「ローゼン閣下」麻生氏の演説・・太郎 in 浅草

いやあ、安倍総裁が決定しましたね~。
これで安倍氏の首相へのレールが引かれたわけで
国家の慶事だと思います。
めでたし、めでたし。

さて、もう一人忘れてはならない人物がいます。
二位に終わった麻生氏ですが、
このところ主にネット上で人気が爆発していますね。

しかも漫画好き・アニメ好きということで
アキバ方面での人気は圧倒的です。
「ローゼン麻生閣下」などと呼ばれています(笑)

私の愛読メルマガ「甦れ美しい日本」の84号に
この総裁選での麻生氏の選挙演説風景が載ってました。
場所は浅草です。
とても興味深かったので引用しておきます。


 いきなり
 「新門辰五郎って知ってるかた手を上げて!」で始まり
 雷門といえばこの人物、
 勝海舟が辰五郎に頼んで
 腕っ節の良い任侠を集めたから歴史の紐を梳き始める。
 太郎さんは演説の場所に相応しい話題を
 事前に周到に用意しているのである。

 さらに浅草っ子を立てて、
 「昔、山手線の駅を浅草にとの話があったが、
 浅草のかたがたはこれを断った。
 不便もあったろうが、いまやあの個性のないJRの駅前の開発とは
 一味違う昔を保っているのだ。」
 日本人はこの浅草のように、
 新しいものはITなどどんどん取り入れ、
 一方では保守するものはかたくなに守っていると、
 浅草を持ち上げるこの旨さ。
 取り巻いた観衆は40分あまり微動だにせず熱中。

 ところどころに政治哲学を組み入れる。
 たとえば財政再建は重要だが、今その時期ではない。
 かって1998年大蔵省など役人の意見を取り入れて
 消費税を上げ増税合計9兆円と目論んだが
 結果はマイナス2兆円と具体例を出しながら、
 政治家の役割はやるべきことをそういった役人やらの
 意見を振り切って正しく見渡すことなのだと、
 尾崎顎堂流の政治家の本質も鏤めているのである。

 とにかく太郎さんは明るく健康的であり
 暗さや陰謀めいたところが一切ない。
 「お札は拝むものではなくて使うもの、
 そして天下の回り物となる。」
 昔のがめつい奴のお鹿婆さんを連想させようとしているのか、
 「嫁に内緒で箪笥の横の暗がりで
 預金通帳を眺めてニヤッとしてるのは駄目」と観衆を沸かせる。
 とにかく明るい。

 「年金などお年寄りが心配しているが
 30年先にあなたがたは居ないでしょ?
 困るのはここにいる鳩山(邦夫)さんの世代の後」と
 あっけかんと憎めない。

 身振り手振り、語彙を引き伸ばした独特の口調で、
 しかも内容は小泉さんのようなワンフレーズではなく
 内容があって面白い。
 歴史も政治の内容もいい加減ではなく、
 ちゃんと勉強しているのである。

 「ITインフラさえきっちり地方に整備したら、
 若者は田舎を去ってもお年寄りだけで
 田舎にいてもできることがある、
 とにかく65を超えたお年寄りが
 どんどん働けるような社会にしよう。
 知ってる?アルツハイマーなど65歳以上で働けない人の割合。
 たった15%で85%は元気溌剌なんですよ!」

 さらに神戸の心身障害者が活躍している会社を例に挙げ、
 「この人たちが厚生省と面談したとき、
 頼んだ言葉が補助金くださいではなく仕事を下さい、
 これは厚生省始まって以来だと」
 多少脚色もあるだろうが
 政治家の言葉としてどれだけ勇気を与えるか!



彼の演説の小気味よさが伝わってくるようです。

確かにテレビなんかで3氏の発言を比較して聞いても
言葉の明晰さ、言葉遣いのうまさは
麻生氏がダントツだったように思います。

この人、ただの総裁選の敗者にしておくには
惜しいキャラです。
新政権でも重職に当てるなどして
それなりの処遇を願います。

「ローゼン閣下」には
外相留任がベストだと思いますね。



甦れ美しい日本






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今日の収集ニュース達・・2006/09/19

タイでクーデター、陸軍が実権掌握と発表

  タクシン首相(57)の進退を巡って
  政治危機が続くタイで、
  陸軍が19日夜(日本時間20日未明)、
  地元テレビ局を通じ、「プミポン国王を長とする、
  政治改革のための委員会が実権を掌握した」と発表した。

 深夜に飛び込んできたこのニュース、
 後日、論評します。


対北制裁に同調呼び掛け=段階的に圧力強化へ-政府

 とうとうここまできましたか。

 最初の拉致被害者が北朝鮮に連れ去られてから
 何十年もの歳月が経ってしまったよ。

 国家の矜持が目覚めるまで
 複数の国民が無防備に拉致されてしまった。


安倍氏が示唆、「拉致担当相」設置も

 この一つだけでも、
 この人が首相になる価値があるというもの。


「資源外交」の中国を牽制 世銀・IMF合同開発委員会

 仮に中国の内政がうまくいこうとも、
 この国の覇権拡張はどこかで必ずストップがかかり、
 いきづまった共産党体制は崩壊するでしょう。

 13億の民が、今の速度で、今の非効率なエネルギー消費で
 このまま豊かになることはありえない。
 その前に地球がパンクするか、
 各国との摩擦で争闘が生じるか、のどちらか。
 地球のキャパは保たないでしょう。

 この路線が続く限りは、いずれ中国は潰れる。


中国、公金の不正流用続々 市民の怒り爆発

 批判者無き独裁体制と、
 長年の歴史で培ってきた官僚の汚職体質と、
 そして倫理無き拝金主義。

 この3つが融合して人民共和国を形成している。

 それにしても産経の福島記者。
 この記事書いたり、ブログ書いたりで大忙しだなあ。
 健康に気をつけてね。


二階経産相、サハリン2遂行を要請=ロシア大使「考えは一緒」

 この「サハリン2」は今日の記事でも書きましたが、
 さてさて、二階氏のお手並み拝見だな。

 この交渉によって、
 
  この人が交渉に強い人なのか、
  それとも中国だけに弱い人なのか、
  あるいは交渉全般が下手な人なのか?
 
 どういう人なのかが見極められる(笑)


Real China:温州高校教師自殺事件

 このブログは必見。

 けっこう衝撃的ですぜ。


<その他の収集ニュース>

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ロシア強硬策「サハリン2」事業停止へ・・「生産分与契約」と国家の信義

「サハリン2」事業停止 エネルギー戦略見直しへ

 ロシア天然資源省は18日、
 三井物産、三菱商事が参加するロシア極東サハリン沖の
 石油・天然ガス開発事業「サハリン2」に対し、
 事業化の調査承認を取り消すとの声明を発表した。
 事実上の事業停止命令として、
 同計画が今後、大幅な見直しを迫られるのは必至で、
 日本のエネルギー安全保障戦略は、再考を余儀なくされるとみられる。
 
 インタファクス通信によると、
 天然資源省は、ロシア検察当局からの抗議を受け、
 事業化承認を取り消す決定を下した。
 同省は2003年7月、
 環境や採算性などの問題を検討した専門家による事業化調査をもとに、
 同計画を承認していた。
 
 また、同国天然資源監督局は今回の決定に先立ち、
 「自然保護法違反」でパイプラインの建設など
 サハリン2の業務停止を裁判所に申請していたが、
 同計画が事実上、停止に追い込まれることになったため、
 21日に予定されていた審理も中止されるという。
 
 事業はすでに8割方完成していた。

   (iza!)


この「サハリン2」に関しては
前に書いたことがありました。

サハリン資源プロジェクト・・足踏み状態にロシア苛立ち

あの懐かしき「樺太」ことサハリン島で、
日本の三井や三菱のお父さん達が
天然ガスの開発で黙々と働いてるわけですね。

一応、地図を載っけておきます。

     74.jpg


「サハリン1」と「サハリン2」は共に、
多国籍の企業による出資方式ですが、
特に「サハリン2」の特徴はロシア資本が入ってないこと。
英国・オランダ系のロイヤル・ダッチ・シェルと
三井物産、三菱商事の3社の出資。
これが今回のロシア政府の
ごり押しにつながっていると思われる。

たいした資源開発技術を持たないロシアは、
こういう形で外資を入れることで
国内各地の資源開発を行っている。

しかし、上記ニュースのように
外資に喧嘩を吹っかけるようなことをすれば
最終的に困るのはロシア政府自身ではないのかね?
おそらく、これが日本政府や三井・三菱の疑問ではあるまいか?

その疑問の答えに関しては
いろいろな報道で背景説明が行われている。

たとえば、


サハリン2 プロジェクトに黄信号 ロシア側の提訴で

 停止が長期化すれば、採算性が低下し、
 計画全体への打撃も避けられない。
 ただ、実際は「ロシア単独での開発や資源の販路開拓は無理。
 事業がストップして困るのはロシア自身」
 (大手商社幹部)との見方は強く、
 当局が本気で計画中止を望んでいる可能性は小さいとみられる。
 
 では、なぜ提訴したのか。
 ロシア問題に詳しい大和総研の井本沙織主任研究員は
 「資源は、ロシア政府が外資に
 主導権を取らせない戦略分野だから」と説明する。
 サハリン2は、現在はロシアからの出資がないが、
 ロシアの政府系企業、ガスプロムが25%の出資を求め、
 既出資企業と株式取得交渉を進めている。
 難航する交渉を一気に前進させるため、
 事業停止をちらつかせて揺さぶりをかけた、
 との見方には説得力がある。
 
   (毎日新聞)


おそらく、これも「ごり押し」の理由の一つなんだろうね。

ただ、私は、
ロシア政府がプロジェクトの主導権を握ろうとするのは
積極的に資源国有化を図ろうというよりも、
もっと目先の損得で動いている部分が大きいと思ってます。

実はこの「サハリン2」のプロジェクトは
当初の開発予定費は約95億ドルだった。
それが資材価格の高騰や自然環境保護の費用で
2倍以上の200億ドル(約2兆3000億円)に跳ね上がった。

あらら、それは大変ですな。
出資したシェルや三井・三菱も大損だね~と思うところですが、
実は、このコスト増大に伴う損は
出資した3社よりもロシア政府がかぶる仕組みとなっている。

この「サハリン2」の開発に関しては
ロシア政府と出資元の3社の間では、
「生産分与契約(PS契約)」と呼ばれる契約形態が取られている。

以下を参照あれ。


石油/天然ガス用語辞典

 「
生産(物)分与契約 production sharing contract」

 1960年代前半からインドネシアにて普及し、
 その後、産油各国で採り入れられた、
 石油探鉱開発契約でサービス契約の一種。
 通常PS契約と略称される。

 インドネシアは1960年に大統領令により、
 石油産業の国有化を宣言したが、
 その建て前の下で外国企業の資金と技術を導入する、
 契約形態の模索が行われた結果、
 1960年代になって開発請負契約、PS契約が相次いで導入された。

 PS契約では従来の利益配分方式の探鉱開発契約と異なり、
 生産物自体を産油国と外国石油会社間で分けあう点が特徴的である。
 外国石油会社は産油国又は産油国国営会社の
 作業請負人(コントラクター)として作業を行い、
 併せて必要な資金と技術を提供する。
 探鉱の結果、商業規模の石油の発見があった場合、
 生産物から現物で投下資金を回収するが、
 通常、実費相当分はコスト原油として先取りすることができ、
 コスト回収後の原油を
 産油国と外国石油会社間で分けあう形式の契約である。


つまり、どれだけコストがかかろうが、
それは開発後の石油や天然ガスから支払われる。

で、コスト分を差し引いた石油と天然ガスを
今度は投資3社とロシア政府が山分けにする仕組み。

この「山分け率」は最初から契約で決まっている。

 ◇収益率17.5%未満の場合
   投資家の取り分 90%、ロシア側の取り分 10%

 ◇収益率17.5%以上、24%未満の場合
   投資家の取り分 50%、ロシア側の取り分 50%

 ◇収益率24%以上の場合
   投資家の取り分 30% 、ロシア側の取り分 70%

サハリン大陸棚における石油・天然ガスの開発と環境:
 サハリンプロジェクトの開発の利点

つまり、コストが増大し、その分利益が減れば減るほど、
ロシアの取り分がごっそり減っていき、
投資3社はそれほど打撃を受けない契約になっている。

だから、プーチンは怒ってるのさ。
「ざけんなよ!」ってね(笑)

以下、ロイターと産経の過去記事。


◇サハリン2超過コスト、露政府がほぼ全額承認へ

 ロシア・サハリン沖の
 原油・天然ガス開発事業サハリン2を手がける企業連合、
 サハリン・エナジーのクレイグ最高経営責任者(CEO)は、
 ロシア政府がプロジェクトの超過コスト100億ドルの
 ほぼ全額を承認する、との見方を示した。

 サハリン2の契約では、
 シェルやパートナーの三井物産、三菱商事は、
 コストをプロジェクトの収入から回収できることになっており、
 超過コストはロシア政府の怒りをかっていた。

   (ロイター:2006/03/23)


◇サハリン2事業費 負担増嫌う?
 露大統領 産業界、来日時の発言注視

 今月二十日のロシア・プーチン大統領の訪日を控え、
 サハリンなど極東のエネルギー開発に対する、
 産業界の関心が高まっている。
 プーチン大統領は、大手ガス・石油会社の首脳らと
 一緒に来日する予定であり、
 日本企業とも新たな協力関係を模索する見通しだ。

 とくにクジラ保護や資源価格の高騰で、
 総事業費が当初計画より倍増しそうな、
 原油・天然ガス事業「サハリン2」をめぐっては、
 プーチン大統領が事業費の増加を認めない意向を示したとされ、
 来日時の発言に関心が寄せられている。
 
 プーチン大統領は今月初旬のオランダ訪問で、
 サハリン2の事業主体の国際石油資本(メジャー)、
 ロイヤル・ダッチ・シェル首脳と会談。
 その中でプーチン大統領は、
 サハリン2で約二百億ドル(約二兆三千億円)に
 倍増する見通しとなった事業費を認めない意向を示した、
 とロシア紙が報道した。

   (産経新聞:2005/11/13)


まあ、そんなこんなで
今回のロシアの強硬措置の背景には

 長期的:資源国有化

 中期的:ロシア資本の参入ごり押し

 短期的:これ以上のコスト増大を嫌ったロシア政府が、
      契約形態の見直しに圧力をかけようとしている。

この3つの観点が大事だと思います。


私は思うんですが、
ロシアのこの手のやり方ってのは、
短期的には自国に利益をもたらすのかもしれないけど、
長い目で見たら果たしてどうなのかな?

国際社会の評判を聞いてみればいい。
過去の歴史と現在の彼らの素行から見て
ロシアという国は信義に厚い国でしょうか?どうでしょうか?

各国は一斉に首を横に振るでしょうね。
ああいう信用できない国は珍しい、と。
約束は平気で破るし、言葉に重みが無いと。

これは国家だけではなく、企業も個人も同様だけど、
「評判」ってのは一朝一夕にできるものではない。
日頃の「信義」の積み重ねがその国の評判を増していく。
約束は守り、他国に極力迷惑をかけない。

しかし、ロシアは上記ニュースの如く、平気で約束を破る。
プーチンがどれだけ紳士面をしようとも
やってることは強盗と同じ。
君は子供の頃に「約束は守れ」と教えられなかったか?

このロシア政府のやり方は
長期的には自らの国の歴史に泥を塗ってるのと同じ。
子孫に「約束を守らないロシア人」という負債を負わせるも同じ。

君らはどこかで心を改め、
「国際信義」について学ばないと、
所詮は二流国家であり続けるでしょう。



関連資料リンク

ロシアの「サハリン2」承認取り消しは
 「極めて深刻」=欧州委員

米エクソン、ロシアに
 「サハリン1」の生産分与契約の尊重求める


サハリン大陸棚における石油・天然ガスの開発と環境


関連過去記事(本店ブログ)

対露外交と中国包囲網 その4
 ・・東シベリア石油パイプライン(前編)

対露外交と中国包囲網 その5
 ・・東シベリア石油パイプライン(中編)


対露外交と中国包囲網 その6
 ・・東シベリア石油パイプライン(後編)







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「中国内情サイト」の更新情報・・教師の大量離婚騒動と中国お役人の”性”

中国の硬派週刊誌「南方週末」の翻訳サイト、
「現代中国で何が起こっているか」が更新されました。

60名の教師が解雇を避けるために大量離婚

想像も出来ないお役人の”性”への欲望

生まれ変わりは何処の国


「60名の教師が解雇を避けるために大量離婚」は、
中国丹東市での60名の教師の一斉離婚騒動。
悲劇というか、喜劇というか。

「想像も出来ないお役人の”性”への欲望」は
中国の役人の腐敗と性欲について。

  南京市牛乳製作所の総経理の金維芝は
  「我々のような高級幹部で
  情婦を囲わない者があるだろうか。
  これは人間として当然の生理的要求だ。
  幹部としての当然の報奨だ。」と公言している。

日本の役人の「ノーパンしゃぶしゃぶ」なんて
まだまだ青臭いレベルだったんですね (^_^;

「生まれ変わりは何処の国」は、
中国人の自国に対する率直な感想が分かる。
中国政府がどれだけ国を自慢しようとも、
この結果が全てを物語っている。



現代中国で何が起こっているか







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中国の報道規制、この時期に何故?・・内部で何が進行中なのか

中国が新たなメディア規制 外国通信社の配信、新華社管理下へ

 中国国営新華社通信は10日、国務院(内閣)の決定に従って、
 外国通信社の中国国内における配信を新華社管理下に置き、
 配信内容に制限をもうけることを定めた、
 「外国通信社中国国内配信記事管理弁法」を発布。
 同日から施行された。
 
 同法では、外国通信社やそれに類するニュース配信機関が
 国内ユーザーと契約する場合、
 新華社系代理店を通すことを義務付けた。
 
 また配信記事、写真、図表について、
 国家統一や主権領土の完全性を損なう、
 国家の安全、栄誉を損なう、
 中国の宗教政策に反した邪教、迷信の宣伝、
 民族団結や民族感情を損なう、
 経済、社会秩序を乱す、
 中国伝統文化を損なう、
 などの10項目の内容を禁止。
 これに違反すれば、警告ののち、
 通信社の資格を取り消す場合もあるとしている。
 国内メディアが外国通信社記事を使用する場合も
 同様の規制が設けられた。

   (iza!)


この一件は多くのブログが取り上げているので
今さらうちがどうこうもないなあ、と思ってたんですが、
結局、取り上げました。

この規制の内容に関しては
産経の福島記者のブログが一番詳しいですね。
ここを見れば余所を見る必要がないかもしれない(笑)

北京趣聞博客:中国報道のあした4

あと、条文それ自体はこっちに全部載ってます。

中国:新華社発表『外国通信社の中国領土における
 報道情報についての管理法令』



私がこのニュースを見ててよく分からなかったのが、
何故、このタイミングに?ってこと。

まあ、いろいろな背景は各ブログ・メルマガで解説してたが、
北京五輪を控えた今、ちょっと時期が悪すぎでないかい?

ただでさえ、やれ「言論の自由が無い」だの、
やれ「独裁政党の統制国家」などと、
さんざん本当のことを書かれまくって、
西側諸国ではイメージが悪い中国なのに、
オリンピック前にこれをやっちゃあ、評判悪化は必死でしょ。
ここらへんが私としてはいまいち腑に落ちなかった。

さらに、これに連打するように、
こういうニュースも飛び込んできた。

「有害」サイト閉鎖続々 中国、「ネット環境浄化月間」で

何が彼らをそう焦らせているのか?

中国政府とて馬鹿ではない。
こういうことをやった場合の
国際的なマイナスがどの程度であるか、
分からんほど愚かではないでしょう。
ましてやオリンピック前の微妙な時期に。

つまり、胡錦涛政権が合理的発想のもとに
この施策を実行したと仮定するなら、
これによって生じるマイナスを打ち消すだけのプラスがあるから
彼らはこの措置を取ったんでしょうね。
では、そのプラスとは何だ?
果たして中国共産党の思惑は如何に?

そう思う私のもとに、
このメルマガの記事が飛び込んできた。

国際戦略コラム:中国の不良債権処理

中国の土地バブル崩壊が近いため、
中国政府が報道を制限し始めているとの論考です。

なるほど!
単に報道を規制するというだけではなく、
この時期において隠したいことが生じたから、
彼らは急に上記のような措置を取ったというわけか。

土地バブル崩壊以外に考えられるのは、

1,権力層内部で何らかの政変が近い

2,中国内陸部の農民暴動が
  一層激しさを増して危機的状態になっている

こんなとこでしょうか。

まあ、なんだかんだ言いつつ
論証不能の仮説に過ぎないけど、
私は、新華社が仲介料をはねたいとか、
単に中国政府が報道を規制したいとか、
それだけだと上記の措置は正直納得がいかないんですよ。

この時期に何故?
それは、中国内部で隠したいことが進行中なんでしょうね。



メルマガ:国際戦略コラム







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中国:ソフトで判決「電脳裁判官」・・唯物主義的3分裁判

中国で活躍する「電脳裁判官」

 香港の日刊紙が9月13日に報じたところによると、
 中国のある裁判所では、
 これまでに1500件以上の刑事訴訟において、
 判決の決定にソフトウェアプログラムを使用している。

 South China Morning Post紙の記事によれば、
 このソフトウェアは中国山東省中部の東海岸地域にある、
 シ博市の裁判所で2年前からテストされてきたもの。
 既に強盗、強姦、殺人、国家安全に危害をもたらす犯罪など、
 約100種類の犯罪を扱っているという。

 記事によれば、このソフトウェアの開発者、
 チン・イエ氏は次のように語っている。
 「このソフトウェアは
 刑期に関する決定の標準化を図るためのものだ。
 われわれのプログラムは、
 同じタイプの犯罪の個々の訴訟について、
 訴訟ごとの細かな違いを見極め、
 一貫性のある刑期を定められる」

 北京に拠点を置く、
 あるソフトウェアベンダーは2003年以来、
 このプログラムの開発と中華人民共和国刑法の入力で、
 シ博市のツーチユワン地方裁判所と
 協力してきたと報じられている。

 記事によれば、判事が訴訟の詳細を入力すると、
 システムが判決を下すようになっている。

 また記事によれば、ツーチユワン地方裁判所の
 裁判長ワン・ホンメイ氏は次のように語っている。
 「このソフトウェアは、汚職や研修不足などによる、
 判事の自由裁量権の濫用を阻止できる」

 だが中国の一部の新聞は、
 この動きを「裁判所の怠慢」を目立たせる茶番劇だとして批判し、
 言われているような司法汚職の抑制効果は
 期待できないだろう、と指摘している。

 記事によれば、今後、山東省の
 さらに多くの裁判所がこのソフトウェアを採用する見通しという。

 だが記事では、判決の決定において、
 このソフトウェアがどのくらい大きな役割を
 果たしているかについては触れられていない。
 実際、中国の裁判所の判決は、
 判事と共産党役員で構成される審理委員会によって
 決定される場合が多い。

 中国の裁判所を改革しようという各種の運動にもかかわらず、
 司法の特権濫用、政府による介入、
 自由裁量判決に対する懸念は依然として強く残り、
 特に下級裁判所においては問題が深刻となっている。
 下級裁判所では、法学部すら卒業していない判事が
 多数いるのが実情だ。

   (ロイター)


まさに「ソフト一発、刑期変換!」ってなわけで、
これは強烈ですな。
配信したロイターの記者も呆れただろうね。

この中国の「シ博市の裁判所」で使われている裁判ソフトは、
中国では「電脳量刑」と呼ばれている。

電脳量刑:マルチメディア/インターネット事典

2001~2003年に
同裁判所で審理した1300件余りの刑事事件を
盗みや汚職、強盗など犯罪別に11種類に分類し、
法律上の量刑や実際の判決などを統計的に処理して、
量刑のモデルになるこのソフトを開発。
被告の刑をコンピュータで確定するシステムで
導入は2004年3月から。

裁判官がコンピューターに
被告の犯罪状況や情状酌量などのデータを加えると、
適切な判決が表示される。

その所要時間はわずかに3分であり、
まさにインスタント裁判、ほとんどカップ麺なみの早さ。
司法の効率化とでも言おうか。

でも、裁かれる人にとっては呆気ないだろうなあ。
人生の重大事がわずか3分で決まるんだから。
これで死刑になった人は
「こんな時代に生まれてくるなんて・・」と思うだろうなあ。

いかにも中国らしい無機質で無味乾燥な唯物主義。
人情もへったくれもなく、
あるのは裁判官のキーボードとマウスの音だけ。

唯物主義国家と電脳社会が結びついたら、
とうとう裁判もソフト変換で決まるようになりましたか。

   このソフトウェアは
   中国山東省中部の東海岸地域にある、
   シ博市の裁判所で2年前からテストされてきたもの。
   既に強盗、強姦、殺人、
   国家安全に危害をもたらす犯罪など、
   約100種類の犯罪を扱っているという。

ここらへんなんかも凄い話し。

これ、司法のテスト地域ってこと?
じゃあ、地域内と地域外で判決に差が生じたら
もろに不公平じゃないかと思うのだが・・。

まあ、中国様はそんな細かいことは気にしないか。
「経済特区」ならぬ「司法特区」で、
富める者から先に富み、先行受刑の即効判決。

効率優先、司法迅速、量刑確定、電脳裁判。





テーマ:中国問題 - ジャンル:政治・経済

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今日の収集ニュース達・・2006/09/16

独中首相会談:メルケル独首相、中国人権問題を再提起

 メルケルは毅然としてるね。
 前任のシュレーダーと大違い。

 日本の首相や閣僚がいつになったら
 胡錦涛や温家宝に

   貴国の人権の現状に非常に憂慮している

 と言えるようになるんだろうか?


日本の食品に相次ぎ不合格 茶葉などから基準超す添加物

   日本は5月29日に
   食品の残留農薬の基準を厳しくした新規制を施行。
   中国からの輸入農産物で、基準値を超える例が相次ぎ、
   大きな影響が出ている。
   このため、中国側は
   輸出入の検疫体制を強化しているとみられる。

 理由はそれだけか?
 
 報復の意味がないのかね?
 この記事を書いた記者は相当の甘ちゃん。


【緯度経度】ソウル・黒田勝弘 好ましい韓中歴史紛争

   盧武鉉政権は“自主”が大好きだが、
   中国からの“自主”も今後の大きな課題だ。
   歴史的には日本のおかげ(日清戦争)で
   初めて中国からの“自主”を得たという経験はあるが、
   反米、反日をやりながら対中自主ができるのかどうか、
   これは盧武鉉政権の歴史的実験として見ものである。

 黒田さん、相変わらず皮肉たっぷりです(笑)

 自主なんて、結局は国力次第。
 大国であれば自主は簡単だが、
 韓国程度の国力レベルだと、
 周辺諸国の力関係を巧みに操る外交努力が必要。

 盧武鉉政権は「自主原理教」だから、
 そこらへんの技芸は期待できそうもない。


米軍の電子レンジ兵器
 アメリカ国内で一般市民に対する試験利用を検討

 一部で話題となっている「電子レンジ兵器」。
 
 電子レンジのようにマイクロ波を照出して、
 半径800メートル以内の敵に
 耐え難い苦痛を与えるという兵器。

 殺傷というより、制圧主体の兵器だな。


国会議員SHINJO誕生!?
 自民関係者が打診、藤原紀香も?

 ( ゚∀゚)アハハ八八ノヽノヽノヽノ \ / \/ \

 自民党のレベルは新庄並ということですか。


SBCT関係論文翻訳:
 ヒズボラの対戦車ミサイルによる歩兵支援

 これは面白かった。

 先日のレバノン紛争での
 ヒズボラの対イスラエル軍戦術の解説。


<その他の収集ニュース>

中国政府も困惑する中国貿易黒字の拡大ペース

中国が兵器供給源と批判 対イラン、北朝鮮で米高官

台北デモ32万人に 陳総統辞任圧力強め今日も開催

盧大統領、北追加制裁に反対表明 米韓の溝拡大

日本は米国より先に対北制裁を行うだろう

首脳会談前の対北制裁自制要請、米が事実上拒否

北朝鮮の食糧不足量は今年80万トン、WFP見解

安倍氏の歴史認識を警戒=韓国大統領

異カースト間の結婚に奨励金 差別解消へ政府検討 インド

やっぱり信心深い米国人~宗教は自己形成の土台
 大学調査から

ドイツ経済界、戦々恐々
 中東最大の輸出先 制裁発動で大打撃

アフリカ連合:ソマリアに平和維持部隊派遣の方針

少年兵、世界に80万人=途上国の教育・職業訓練強化を

北関連口座凍結へ 米と連携 19日にも閣議決定

メガバンク空前の利益 これは「金利談合」だ

小学校教師職場確保のため離婚





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イラク三分割案とローマ法王発言

イラク分割案の支持高まる
 ~米政権に有効な将来計画なし

 イラクを宗派と民族別に分割すべきという意見が、
 支持を広げつつある。

 クリスチャン・サイエンス・モニターによると、
 クルド族が住むイラク北部では現在、以前は公共機関で
 民族の旗とともに揚がっていたイラク国旗が見られない。
 民族自治政府の代表が掲揚を禁じたためだ。
 またバグダッドでは先週、議会のシーア派が、
 同派住民と石油資源が集中する南部を
 自治区とする内容を含むイラク分割案を提案した。

 宗派・民族による分離は避けられないと考える、
 イラク専門家が確実に増えつつある一方、
 名目上の統一民主国家は可能としながらも
 分割が最終的には中東の安定化につながると考える人々は多い。

 いずれの専門家も、
 ブッシュ政権がイラクの将来について有効な計画を持たず、
 このままでは混乱が続くという見方は同じ。
 米陸軍の情報将校だったラルフ・ピーターズ氏は
 「当然、米国は第2案どころか
 7案、8案まで考えていなくてはならない。
 しかしその様子はない」と話す。
 「なぜかというと、ブッシュ政権は
 基本的には今のやり方が正しいと思っているからだ」

 フセイン政権崩壊直後は、
 統一されたイラク国家誕生の可能性があったが、
 旧支配勢力のスンニ派が排除され、
 シーア派勢力が増大したことも含め
 米国の働きかけがそれを困難にした。
 勢力を弱めたスンニ派、石油で豊かな北のクルド、南のシーア派と、
 イラク内部は完全に分裂しつつある。

 米国、また世界経済にとって最悪の展開は、
 南部のシーア派が(石油が豊富な)サウジアラビア北部の
 少数派シーア派の独立を扇動したり、
 北のクルドに肩入れすることだろう。

 民族による分割がイラクを救うと考える専門家の1人が、
 ジョセフ・バイデン上院議員(民主)だ。
 同議員はイラクをシーア派、スンニ派、クルドの地域に分割、
 それぞれの安全を確保しつつ、石油収益は分割、
 外交は中央政府に一任するという提案をしている。

 ただし米国が
 イラク国内の活動を監視できる期間はほぼ過ぎた以上、
 外部によるイラク国家形成案はあくまで案のまま、
 というのが大方のアナリストの意見だ。
 米国はイラクでの戦闘をやめ、
 撤収して後の決断を任せるべきという意見も強くなっている。

   (U.S. FrontLine)


イラクの三分割案は、
すでにイラク戦争の直後に
米国のシンクタンク「外交評議会(CFR)」から出てるけどね。

田中宇の国際ニュース解説:世界大戦の予感

今思えば、あれは卓見だったなあってことになる。

ここに来て、米国のイラク侵攻とその後のイラク統治は
結局、失敗だったということが明白になりつつある。
彼らのやったことは「パンドラの箱」の開封。
中東戦乱時代の幕開け。

特に、国家間の勢力均衡を重視する論者たちから見れば
イラク戦争など愚の骨頂で
あれは中東のバランス・オブ・パワーをぶっ壊し、
同地域を不安定にさせただけ。
論者たちは「それ見たことか!」と思ってるでしょう。
私なんかもその徒党だけどさ。

米国が60~70年代程度の国力と兵力を持っていたならば
イラクの泥沼も解決可能なのかもしれないが、
現実は13~15万程度のせこせこした兵力を
イラクに常駐させてゲリラと戦う日々で、
これでは局面の打開はおろか、現状の維持も出来ないだろうね。

以下、読売の過去記事。


◇米軍活動、「戦闘本位」改め「復興」に比重を
 国防総省の諮問委が提言

 米国防科学委員会(国防総省の諮問機関)はこのほど、
 アフガニスタンとイラクで行われた戦争および戦後復興の経験から、
 米軍は戦闘本位になっている取り組みを改め、
 復興局面に必要な計画立案と遂行能力を
 強化すべきだなどとする提言を発表した。
 
 報告書では、敵国に対して米軍がとるべき対応を、
 平時、戦時、戦後復興の各局面で検討した。
 この中で、冷戦後、米国は他国の治安回復や復興に
 一年半から二年おきの頻度で関与、
 それぞれの任務が五―八年続いており、
 こうした任務は今後も増加すると予測。
 
 さらに、復興局面に必要な能力をより強化しなければ
 人員不足に陥りがちな現状を改善できないとし、
 「国防総省は復興局面の重要さを
 戦闘局面と同様な真剣さで考えておらず、
 こうした姿勢を改めるべきだ」と苦言を呈している。
 
 また、過去の戦争の事例などから、
 治安回復に必要な兵員数・政府職員数・民間契約業者数など、
 占領機構全体の人数を算出、
 戦後も秩序が維持されている国が相手であれば人口千人あたりに五人、
 秩序が乱れた国では二十人が理想とした。
 
 人口約二千四百万人のイラクでは、
 単純計算で四十八万人程度の占領統治組織が必要になるが、
 現在のイラク駐留米軍は約十五万人で、
 米政府関係者や他の多国籍軍部隊を加えても、
 人数は不足していることになる。
 
 一方、「国家対テロリスト」の非対称型の戦いについては、
 テロリストを識別して行方を追う、
 ID・TTL(個人の認定、識別、追跡、居場所の特定)技術を
 開発する必要があるとし、
 国防総省と新たに創設される国家情報長官のもと、
 原子爆弾を開発したマンハッタン計画に匹敵するような
 大規模な研究に着手すべきだと提言している。
 
   (読売新聞 2004/12/27)


これは一年半年前の記事ですが、
見事にイラク統治の未来を予測している。
また、今読んでみても
うなずかされる部分が多いね。

  「国防総省は復興局面の重要さを
  戦闘局面と同様な真剣さで考えておらず、
  こうした姿勢を改めるべきだ」

この部分なんかは
イラク戦争の快勝と対比される戦後統治の泥沼など、
米国防省の功罪をハッキリと書いている。

さらに、

  過去の戦争の事例などから、
  治安回復に必要な兵員数・政府職員数・民間契約業者数など、
  占領機構全体の人数を算出、
  戦後も秩序が維持されている国が相手であれば
  人口千人あたりに五人、
  秩序が乱れた国では二十人が理想とした。
 
  人口約二千四百万人のイラクでは、
  単純計算で四十八万人程度の占領統治組織が必要になるが、
  現在のイラク駐留米軍は約十五万人で、
  米政府関係者や他の多国籍軍部隊を加えても、
  人数は不足していることになる。

この「統治人員の公式」は面白い。

この公式でいえば
イラクの秩序が維持されている状態であれば12万人。
秩序が乱れれば48万人が必要。

まあ、自身の算出した公式換算から見ても
程遠い人数で占領統治をやってるわけで、
これ、企業でいえば「超過労働」「超過勤務」ですな。
そりゃ、米兵もストレス溜まるでしょう。

さて、米国はこれ以上の大兵力をイラクに展開できず、
また現有兵力でこのイラクの泥沼を打開する見込みがない以上、
最終的には撤退せざるを得ない。
遠い将来か近い将来などの時期の違いはあっても
最後は撤退の選択をするでしょう。

問題は撤退の仕方で、
方法論としては二つ。

1,南ベトナムのように
  あとはイラク政府に任せてさっさと総撤退

2,上記のイラク三分割案

良策は後者の「三分割案」。
イラクをクルド人・スンニ派・シーア派の3国家に分割し、
米軍は石油を産出する北部のクルドと
南部のシーア派地区に駐留する。
中部のスンニ派地区は国連あたりに任せる。

だが、実現するのは難しい。
何故なら周辺諸国の同意を取り付けなければならず、
ここらへんが難関ですな。

ただ、何の策も無く、さっさと撤退するだけでは、
イラクが大混乱に陥るのは必至で、
米政府としては「三分割案」の方向を密かに検討してると思うよ。
単に公表してないだけでね。

おそらくここに来て
米国のイラク専門家やシンクタンクなどから
イラク三分割の発言がチラホラ聞かれるようになったのも、
自然の勢いということもあるけど、、
米政府が意図的にやらしてる部分もあるでしょう。
つまり「世論の醸成」という意味で。

また、他国や周辺諸国に対して
この三分割案で同意を取り付けなければいけないけど、

  米軍の総撤退orイラク三分割

この二者択一を迫られた場合、
イラク周辺の諸国は、イランとトルコ以外は、
表向きはともかく、内心では最後は賛成せざるをえないでしょう。

米軍が単純に総撤退すれば
イラクは周辺諸国の草刈り場となる。
現状から考えて、イランの勢力伸長は確実で、
これはサウジ・エジプト・シリアなどの望むところではない。

あと、トルコですな。
米軍が総撤退すれば彼らは間違いなく
北部のクルド地区に軍事介入するでしょう。

だから、最終的にはイラン・トルコを除けば
周辺諸国はイラク三分割に裏では賛成するだろうね。


さて、ここにきて
ローマ法王の「反イスラム」発言のニュースが飛び込んできた。

ローマ法王:「聖戦」批判演説にイスラム社会の反発広がる

まあ、よく見ると決して
単純な反イスラム発言と言えないとは思うけど、

worldNote:ローマ法王の講演が論じているもの  

これがイスラム教徒達を刺激して、
各地で反発の声が上がっているようです。

このニュースで一番衝撃を受けているのは
おそらく米国でしょう。

米国の対イスラム戦略は、
英国流というほどでもないけど
「分割して統治せよ」が基本で、
シーア派やスンニ派などのイスラム諸宗派の反目を利用するもの。

できるだけ、

  米国VSイスラム教徒

  キリスト教国家VSイスラム教国家

の図式に陥ることなく、

  米国+クルド人+シーア派VSスンニ派

  米国+スンニ派VSイラン+シーア派

みたいな形に持ち込もうとしていた。

しかし、上記の法王発言。
これは

  キリスト教VSイスラム教

の図式に成りかねず、
米国として非常に頭の痛いところ。
「余計なことを言いやがって」というのが率直なとこでしょう。

逆に内心大喜びしているのが、
アルカイダなどの反米テロ組織で、
対異教徒戦争の図式になれば彼らは思わずニンマリだろう。





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中国の関係改善アプローチ・・その覇権拡張と日本の「国家10年の計」

日中首相の握手写真、ASEMのHPに…中国の要望で

 小泉首相が出席したヘルシンキでの
 アジア欧州会議(ASEM)首脳会議の公式ホームページに、
 首相と中国の温家宝首相が会場内で
 笑顔で握手した瞬間をとらえた写真が11日、掲載された。

 両首相は、
 靖国神社参拝問題をめぐって関係が冷え切っているが、
 10、11両日の会議期間中は
 場内で非公式に何度か軽くあいさつした。
 各メディアは握手の瞬間を撮影していなかった。

 ところが、11日は、中国政府の公式カメラマンが
 至近距離で両首相の握手の瞬間を撮影していたという。
 ASEM議長国のフィンランド政府によると、
 同日午後、中国政府から
 「日本の首相との握手の写真を撮ったので、
 ASEMホームページに掲載してほしい」と写真提供があり、
 掲載を決めた。
 同日、フィンランド政府から
 ヘルシンキ市内で連絡を受けた日本政府筋は
 「日本との関係改善に意欲を示す、
 中国からの明確なメッセージだと受け止めている」と語った。

   (読売新聞)


中国からの関係改善のメッセージ。
さて、これをどう捉えるべきか?

このニュースを糸口に
今後の日中関係と
日本の「国家10年の計」について書きます。


<中国の勢威拡大と嫌中感情>

最近、日本の各種世論調査で
「中国を嫌う」人の率が上昇しています。
ある人は当然の結果だといいい、
ある人はこの国民の嫌中感情に
外交政策が引きずられることを危惧しています。

私はどう思っているかというと、
「日本人は賢明だな」というのが率直な感想です。

何故、嫌中感情が増加してるかというと、
答えは簡単です。
あの国が嫌らしい国だからです。
ハッキリ言えばそういうことです。

逆にあの国が素晴らしい国であるにもかかわらず、
日本人が嫌中感情を持ち続けるならば
私は声を大にして言うでしょう。
「皆さんは間違っている」と。

しかしながら、現実は嫌らしい国です。
日々のニュースにその材料は事欠きません。
独裁政党の統制国家、言論の自由の弾圧、
信教の自由の弾圧、賄賂が公然化する人治の国。
詐術と権謀と私益丸出しの外交、
国際秩序に対してなんの良き理念・理想を持つわけでもなく、
国家的エゴのままに動く国。

ああいう国の勢威が拡大することが
果たして日本にとって幸せなことでしょうか?
アジアにとって幸せなことでしょうか?
そして世界の幸福に寄与するでしょうか?

そうじゃなさそうだから
日本人の嫌中感情は増大するわけです。
嫌らしい国だから増大するわけです。
ここらへんは身も蓋もないほど
日本人の感覚は聡明にして率直です。

もちろん私は、あの国の歴史、
過去の春秋から清に至るまでの
幾多の輝かしい歴史劇に敬意を表しますし、
13億人全てが真っ黒けなどとは思いません。
どこの国でもそうであるように
良き人もいれば、悪人もいるという、
雑多の人間の集合体でしょう。

しかしながら、中国という国家そのものは
残念ながら敬意を表すにふさわしい国家ではありません。

この日本人の嫌中感情の高まりに対して
しばしば、国家間の力関係や
国際社会の様相を冷徹に見つめる「現実主義者」たちからは、

  そうは言っても中国の経済発展と勢威の拡大は
  目を塞ぐことのできない現実であり、
  現実は現実として直視しなければならない。
  日中関係は改善すべきであり、
  それには日本の譲歩もやむなし。

との意見も聞かれます。

ある意味、一理あります。
国家と国家のパワーのぶつかり合いである現実の外交に
しみったれた感情など入れるのは論外だという発想です。
まあ、物事の表面のみを見ればそういうことでしょうね。

おそらく彼らは上記ニュースのような
「中国からの関係改善アプローチ」を見て、
得たりとばかりに日中関係の改善を訴えると共に、
日本人の嫌中感情を些末な感情論と切り捨てるでしょう。

ただ、彼らのものの見方は、
薄っぺらな表象のみしか見てない、
「現実主義」ならぬ「皮相主義」でしかありません。
あるいは「些末主義」と言い換えてもいい。

もう一度、借問します。

  中国の国力と覇権が拡大することが
  果たして日本にとって幸せなことでしょうか?

中国の経済発展が
これ以降も同じようなペースで続き、
日本の国力を越え、さらに米国の国力も越えた時、
それは日本にとって良きことでしょうか?
日本人に幸福をもたらすでしょうか?
そして、中国が世界の覇権と秩序を握った世界は
はたして現在の世界よりも良き世界でしょうか?

かつて半世紀以上前に、
日本は、組むべき国の選択を間違えました。
ナチス・ドイツの勢力拡大とその一時的な快進撃に幻惑されて、
ドイツと組むことを選択しました。

今、過去の歴史を振り返って
多くの日本人はあの同盟を推進した陸軍の親独派や
松岡洋石外相などの盲目ぶりを嘲笑ってますが、
当時としては、あれも国策の選択肢の一つだったわけです。

「ミュンヘン会談」の故事を持ち出すまでもなく、
その国力の拡大が、将来の日本と世界に害を与えるような、
そういう国の勢威拡張に力を貸すべきではありません。
これは自明の理だと思います。

皮相な薄っぺらな現実に幻惑されて国策を誤ってはいけない。
かの国の国力衰退こそが日本の国益であり、
ハッキリ言い切るならば、
それが世界にとって幸福なことです。

要は根本から物事を見ることです。
たかだか数年単位の外交上の事象に
幻惑されてはいけません。


<国家10年の計>

今、日本が志向すべきは何か?

それは2つです。

  「国力の拡充」
  
  「外交システムの整備」

どれだけ外交上の手練手管を有した国家であっても、
その根本に国力が無ければ
国際社会での発言力は限られてきます。

それは英国と米国を取ってみれば分かります。
英国は外交上手の国で知られており、
一方、米国は同じアングロサクソンながら
しばしば外交において信じられないような失策を犯します。

しかし、英国と米国、
どっちが発言力を持っているかと言えば
これは当たり前ですが米国です。
何故なら、国力があるからです。
どれだけ外交の技芸に長けていようとも
ある程度「国力」に差がついてしまえば
どうあがこうと勝ち目がないということです。

ゆえに、国家のパワーの源泉は国力であり、
国際社会において勢威を増したければ
脇目を振らず国力を拡大することが
国家ゲームの「王道」です。

今、中国の影響力が周辺諸国において拡大し、
逆に日本のそれが現状維持か退嬰を余儀なくされているのも、
中国の猛烈な経済発展と、
長きに渡った日本経済の低迷という対極の現実があるからです。
これがクッキリと両国の勢力図に現れています。

まず、日本が今後10年間において
最上の課題として追求すべきことは
「経済発展と国力の拡充」です。

外交の課題もいろいろありますが、
まず、内側のパワーを充実させることを優先課題とすべきです。

それにプラスして言うと、
「外交システムの整備」
これもやる必要があります。

いくらパワーを貯めても
それを発揮すべき良き外交戦略と
戦略を推進する組織と人材がいなければ
どうにもなりません。

かつての80年代から90年代にかけての日本がそうですね。
あれだけの圧倒的な経済力を有していながら、
それをろくに発揮できていませんでした。
そこにあるのは国家戦略の不在、
幼稚な外交システム、
政治・行政における人材登用・人材供給ルートの未整備、
これが原因でした。

今、少しずつ、
日本はこの分野の整備を進めつつあります。

安倍長官:首相官邸機能、2段階で強化 現行仕組みを活用

いい徴候だと思います。

また、財政なんかもそうですね。
これだけ借金を抱えれば、
どれだけ中国が軍拡に走ろうとも
なかなか対抗してこっちも軍拡というわけにもいきません。
財政の問題が足を引っ張っているからです。

結局、日本は外交的な課題をいろいろ抱えていますが、
まず国家の優先課題とすべきは「内側」です。
内側のパワーを増して、
そのパワーを思う存分使いこなせるシステムを整備すること。
これを考えるべきでしょう。

もちろん、日々の外交は外交で、
キッチリと国益と国家の尊厳を重視してやるべきですが、
当面、ここ10年の課題は内側のレベルアップに専念することです。

国力が無ければ、
どれだけ外交上の技芸を駆使しても
名論卓説があっても、
国力差において上位の国に逆らえなくなります。
悲しいかなこれが現実です。


さて、最初のニュースに戻ります。
中国からの関係改善アプローチ。
これにどう対するべきか?

日本はこれを適当にあやすべきです。
深入りせず、熱中せず。
適度の友好関係を維持しつつ、
政治・経済両面において中国に深入りするのは避ける。
外交においては是々非々で対応し、
国益を守り、主権を損ねる彼らの行為には断固として対抗する。

日本は中国の国力増大に寄与することは避け、
また、彼らの勢威拡張に静かな対峙の姿勢を取る。

そして、中期的には
10年のスパンで国力を増大させ、
外交システムの整備を行い、
これを持って国際社会において積極的に国家戦略を推進し、
世界に良き秩序を構築する。

この方針が肝要かと思います。






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今日の収集ニュース達・・2006/09/13

金正日、核実験の強行を明らかに

 衝撃の内容だけど、
 一方、これを打ち消すニュースも
 *北朝鮮に2つの選択肢―北朝鮮外交筋

 さてさて、どっちが本当やら。


農水副大臣訪台 安倍氏が「私的」と見解

 大いにけっこう。

 どうせ中国はいちゃもんをつけ、
 共同と毎日は「中国の反発は必至だ」と書くんだろうが
 意に介する必要は無し。

 これが日本の中国に対する「台湾カード」となり、
 台湾の中国に対する「日本カード」になる。


中国:外国通信社の配信は新華社通信の審査義務づけ

 これは強烈ですね。
 この国がどういう国なのかが素直によく分かる。

   規定では「健全なニュース」を促進するため、
   国内メディアが外国通信社の配信を
   直接使用することを禁止する

 「健全なニュース」
 中南海の住民にとっては健全なニュースなんだろうさ(笑)


米国:北朝鮮の核問題めぐる多国間協議開催で関係国と調整

 米国が北朝鮮抜きの多国間協議を模索中。

 米国の戦略は
 ◇短期的には「北朝鮮の管理」
 ◇長期的には「北朝鮮の崩壊」


パレスチナ経済に破たんの危機 UNCTADが警告

 孟子曰く、
 「恒産なくば恒心無し」

 パレスチナの政情はお手上げ状態ですね。


米大統領が同時テロ5周年で演説 「文明の闘争に直面」と

 私はこの演説に非常に関心を持ちました。

 「文明との闘争」
 どうもテロとの戦いというものが
 一過性のものではなく、些末的なものでもなく、
 思想的な部分まで踏み込んできたということでしょうか。

 「イスラム教」の存在が
 当の大多数のイスラム教徒の意思を離れて、
 かつての共産主義のような
 世界覇権に対するアンチテーゼ的な位置づけとなりつつあります。


イラク米軍、「西部で兵力が絶対的に不足」 分析報告書

 この件、どこかで記事にするつもりですが、
 これは米国のイラク統治の構造的な問題。

 つまり、
 「治安を確立したければ数倍の大兵力が必要」
 「兵力が足りなければ撤退が必要」
 そして、
 「中途半端は全て失う」

 こういうことでしょう。


北京趣聞博客:東京裁判、オススメしません。

 産経の福島記者のブログ。

 例の中国の官製映画「東京裁判」に対する酷評。
 とても興味深いです。


<その他の収集ニュース>

日中首相の握手写真、ASEMのHPに…中国の要望で

英紙「韓米関係はすべての面でどん底」

北朝鮮、電磁兵器を保有か=広範囲に電子機器を破壊-韓国紙

北朝鮮の麻薬問題が深刻、脱北者団体が指摘

ジュリアーニとヒラリーが1番人気~08年大統領選の両党候補

露プーチン政権 チタンを国家統制 世界最大手を事実上の国有化

アフガンで「予備警察」構想 軍閥傘下の自警団と実態は同じ
  国際社会の容認を狙う

北朝鮮の魚介類取り扱いを自粛 京都府漁連

【破壊の現場】小泉政権の5年半(2)若者の“保守化”

【主張】看護師受け入れ 労働市場開放のモデルに

小学生の校内暴力、過去最悪に・「対教師」が急増

共同通信 「ヤフー潰し」仕掛けた

サポーター激怒…議員ら2千人「自民うちわ」持ち観戦

iPod映画配信:「名画」争奪戦激化へ DVDに脅威

カツラはずせば入場無料 「ヅラ刑事」16日公開






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中国:経済紙と大企業の壮絶なバトル・・「iPodの城」と低賃金労働

中国の労働環境の酷さはよく知られた話で
前に一度、記事にしたことがあります。

中国:世界で最も過酷な労働搾取国家
 ・・広東省玩具工場の暴動事件

実は、あのiPodの製造工場が中国の深センにありまして、
台湾系企業が経営している巨大工場なんですが
これが信じがたいほどの低賃金搾取労働で有名でした。

それに対して外国メディアが批判の声を上げ、
地元の経済紙がこれに追随し
これに企業側が訴訟を起こして反撃するなど、
時ならぬ騒ぎが勃発しました。

最終的に両者は和解で手打ちをしたのですが、
なんとも奇っ怪な幕切れで終わりました。

以下、この顛末について書きましょう


現代版「女工哀史」? iPod工場の実態を英紙が報道

 アップルコンピュータ(以下、アップル社)の
 主力製品であるiPodの生産拠点を舞台に、
 思わぬ問題が持ち上がっている。
 同製品の中国での代理生産を行っている、
 富士康の工場における労働状況を
 英国紙が大きく報じたもので、報道が事実ならば
 富士康はアップル社製品の製造資格を剥奪される可能性もある。

 事の発端は先日、英国のサンデー・テレグラフ紙が
 「iPodの城」と題する記事を掲載し、
 「iPod nano」の中国での生産拠点である、
 富士康深セン龍華工場の労働状況を報じたことに始まる。
 深セン龍華工場を取材した同紙の記者によると、
 20万人の従業員の多くは女性で、
 敷地内の宿舎で生活する彼女たちの労働時間は
 1日15時間にも及び、
 その月収はわずか27ポンド(約387元)だという。

 また、「iPod shuffle」の
 生産を行っている蘇州工場では、
 従業員の平均月収は54ポンド(約774元)だが、
 宿舎は提供されておらず、家賃や食費を自己負担するため、
 収入の約半分が消えてしまうという。

 この記事を受け、アップル社の中国担当者は
 「もし報道が事実であるならば、
 労働環境や従業員の人格を尊重するという、
 代理製造業者としての代理商の条件を満たしておらず、
 その資格を失う可能性もある」とし、
 近く富士康の生産工場を調査する方針だ。

 これに対し、富士康と
 その親会社である鴻富錦精密工業は、
 深セン龍華工場に大勢の報道陣を招き、
 労働環境に問題がないことをアピール。
 富士康科技集団の李金明・副総裁は、
 従業員の月収が深セン労働・社会保険局が規定した、
 最低賃金水準の580元(2006年7月1日から700元)を
 下回る金額だと報じられたことに対し、
 「月給300-400元というのは、
 給料システムや計算期間を誤解したのではないか」とし、
 最低水準の580元を守っており、
 7月からは700元に引き上げると語った。

 また李副総裁は、労働時間が
 アップル社が規定した週60時間を大幅に上回る、
 1日15時間であるとの報道については、
 「従業員が自主的に残業するケースが多いからだ」とし、
 会社側は週休1日を守っており、
 残業の場合は1.5倍、週末は2倍、
 祝日は3倍の賃金を支払っていると述べた。

 だが、深セン龍華工場のある女性従業員は
 「条件面でも環境面でも問題があるのは間違いない」
 と訴えている。
 彼女は「基本給が低いため長時間残業をせざるを得ず、
 毎週20時間以上残業して
 やっと月収が1000元に達する」と主張している。
 最低賃金についても「会社側は580元だと言っているが、
 この金額には皆勤賞や報奨金なども含まれている」と
 怒りを露わにしている。

   (中国情報局)


この「iPodの城」という記事は
国際的にも反響を巻き起こしましたが、
それ以上に中国国以内での波及効果がすごかったです。

この記事が出て4日後に
地元広州の大手経済紙「第一財経日報」がこの問題を取り上げ、
「iPodの城」における搾取労働の数々が
多くの中国人の間に知れ渡りました。
特にこの一件は、ネットを通じて
あっという間に中国全土に情報が流れました。

だが、ここから企業側(富士康)の反撃が始まります。
この部分は産経の記者:福島香織さんのブログが詳しいのですが、

北京趣聞博客:中国報道のあした3

企業側は、この記事を書いた王記者と
編集した翁宝編集委員の二人を名誉毀損で訴え、
賠償金3000万元(4億5000万円)を請求しました。
中国の物価から言えば、これは法外な額でしょう。

この訴えに対して裁判所(法院)は
原告の権利を保護するとの名目で
記者と編集長の自宅や車、
はては預金通帳までを差し押さえました。

まあ、無茶苦茶な話しで
この国の司法が実にい加減であるかが分かりますし、
差し押さえをするにしても
新聞社ではなく、記者個人の財産を押さえるとは
あからさまな圧力です。
裁判所がこういう措置を取った背景には
富士康と癒着した地元政界からの圧力がありました。

しかし、「第一財経日報」は
これを言論に対する弾圧であると大々的なキャンペーンを開始。
これに他の中国のマスコミも雷同し、
ネットを通じて中国世論も沸騰し、
「iPodの城」富士康は猛烈な非難にさらされました。

これにビビった現地の鴻富錦精密工業と
親会社の富士康は譲歩に走ります。


iPod工場、名誉毀損も「賠償は1元で良い」

 アップルコンピュータの製品である、
 iPodの代理生産を行っている、
 
中国の工場に対する告発報道を行った記者2人が
 損害賠償を求める裁判を起こされた問題で、
 訴えた工場側は要求する賠償額を
 3000万元(約4億4000万円)から
 1元(約15円)に引き下げる方針を明らかにした。
 31日付で新華社が伝えた。

   (中国情報局)


ところが、この「賠償は1元で良い」という安直な譲歩は
かえって「なめんとんのか!」と世論の怒りを買い、
ついに両者は和解に至ります。


iPod工場訴訟:和解成立、ネット賛否両論

 アップルコンピュータ製のiPodなどの
 代理生産を行う工場に対する告発報道を行った、
 記者2人と所属する新聞社に対して、
 工場側が損害賠償を求める裁判を起こした問題で、
 和解が成立し、訴訟は取り下げられた。

 工場を保有する富士康科技集団の公式サイトにおいて
 3日付で和解声明が発表された。
 記者が所属する第一財経日報、富士康、同集団傘下の
 鴻富錦精密工業(深セン)有限公司の連名で掲載された。

 まず第一財経日報が「台湾企業の子会社である富士康が、
 大陸の経済発展に貢献していることに敬意を表する」と明言。
 一方で富士康も第一財経日報に対して尊敬の意を表し、
 告発報道は善意から行われたことを認めるとしている。
 富士康がこれまで通り、
 マスコミと良好な関係を保っていくことも表明された。
 また富士康が3日付で訴訟を取り消し、
 互いに謝罪することも盛り込まれた。

 告発報道を行った同紙の翁宝・編集委員は3日、
 もう一人の記者とともに開設したブログの中で心境を語った。
 この中で翁編集委員は
 「こうしたことが2度と起こらないでほしい」と呼びかけた。
 更に「問題の核心は『法的にジャーナリストをどう守るか』
 『メディアはどのように企業を監視したらいいのか』
 という2点だった」と主張。
 その上で「ジャーナリストに対する法的な保障を得るためには、
 我々が一致団結してジャーナリストとしての考え方を
 法律界など各界に訴え、支持を獲得する必要がある」と述べた。

 これに対して同ブログのコメント欄には
 「穏便な方法で事を収めたことに感謝したい」
 「中国のメディアは弱腰だ」など
 賛否両論の書き込みが見られる。

   (中国情報局)


この和解に対しては賛否両論あったものの
総じて中国世論の多数の反応は、

  「中国のマスコミが
  大企業とそれにつるんだ当局の圧力に勝って
  言論の自由を守り通した」

という賛辞でした。

確かに徹底抗戦とまではいかず
やや腰砕けの感がしないでもないですが、
まあ、これは日本のマスコミの権力の強大さに慣れた、
日本人的な発想なのかなとも思ってました。

ところがところが。
この後に一つのニュースが飛び込んできます。


中台関係懸念の共産党が指示

 台湾資本の大手電子機器メーカー、
 「鴻富錦精密工業」(広東省深セン)が、
 同社の強制的な長時間労働を告発した中国有力経済紙、
 「第一財経日報」記者を名誉棄損で提訴した問題で、
 同紙が一転して記事の非を認め、和解に応じた背景に、
 共産党中央宣伝部の強い指示があったことが8日、分かった。

 関係筋が明らかにした。

 同筋によると、
 宣伝部は「台湾との政治、経済関係の悪化は
 避けたいという中央政府の意向」との理由で和解を指示。
 同紙はそれに従い、3日、
 「今回の件で双方が被った迷惑についてお互いが謝罪する」
 とする和解を受諾したという。
 同紙編集者は紙上で「勝訴の自信はあるが、
 記事には一部誇張があった」と非を認めた。

   (読売新聞)


う~ん、このニュースが事実だとするならば
あれほど大企業と地元政界の圧力に抗した「第一財経日報」も
マスメディアを管轄する本家本元の
「共産党中央宣伝部」の指示には逆らえなかったということですね。

また、興味深いのが
政治的に台湾を叩き続ける中国政府が、
台湾系企業の進出・出資に
異様なほど敏感になっているという事実です。

確かに外資によって経済発展を成り立たせている中国、
さらに台湾系外資は中国にとって「人質」に意味合いもあります。
ここに逃げられちゃあ困るということでしょうか。

また逆に、この読売の報道が
中国政府筋の意図的なリーク、又は偽情報ならば、
あからさまな「第一財経日報」の信用失墜を狙った工作ですね。

  お前ら、調子に乗るなよ

という警告でもあるのでしょう。


言論の自由に目覚めつつある中国のマスコミ、そして中国世論、
それをネットが後押しする構図。
しかし、最終的には
官の統制から逃れられないマスメディアの現実。

この「iPodの城」の一件は、
中国社会の現状の一端をよく現しています。



関連資料リンク

iPod工場の疑惑めぐり訴訟、Appleも介入

Apple、中国のiPod工場での労働環境調査を報告






テーマ:中国問題 - ジャンル:政治・経済

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今日の収集ニュース達・・2006/09/11

中国:新華社発表、
 『外国通信社の中国領土における報道情報についての管理法令』

中国:花革命を防止、外国NGO組織の活動範囲を縮小

泥沼のような韓国から抜け出し米国も満足げ

「富裕層」の懐狙え 欧米金融機関がインドで本腰

米前政権の失政描くABC9・11番組、民主党が猛反発

対テロ戦争の助っ人、ブルーギル
 貯水池への毒混入をいち早く発見

「対テロ戦で勝利」わずか7%=英調査

【主張】サハリン2 露は国際信義を裏切るな

国際部隊の掃討作戦、タリバン死者500人超す

米に日本の原子力技術提案 高速増殖炉と核燃料再処理施設

「小泉首相、辞めると悲しい」各国首脳、名残惜しむ

小沢氏は「古い永田町」代表…自民総裁候補3氏が酷評

麻生氏応援する 「フラッシュ」が大人気

警備ロボット、実用段階に=学校や集合住宅で活躍も

警察官装って妻子を8年間騙す

娘の無料受講を求めて母親 学校で大暴れ



「米前政権の失政描くABC9・11番組、民主党が猛反発」

 政策サイドはキリスト教福音派のメンバーで
 かためられているらしい。
 それが米国では大問題となっている。

「【主張】サハリン2 露は国際信義を裏切るな」

 ソ連以来、この国が信頼されないのはここなんだな。

 信義・信頼。
 この国は本当の同盟国をついぞ持ったことが無かった。

「『小泉首相、辞めると悲しい』各国首脳、名残惜しむ」

 なんだかんだ言いつつ、
 こういう存在感は大したもんだなあ。

「麻生氏応援する 『フラッシュ』が大人気」

 2ちゃんで爆発的ヒットとなっています。





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中国の対日政策に変化?・・外資頼みと「歴史」の賞味期限切れ

中国:日中経済協会訪中団 経済・貿易で前向き議論

 日中経済協会訪中代表団の最高顧問、
 御手洗冨士夫・日本経団連会長と温家宝首相との会談は、
 過去の日本の財界首脳との会談にはなかった変化が見られた。
 約40分にわたる会談からは、
 政治と経済のカードを繰り出す中国政府の姿に、
 本音と建前を見て取ることができる。

 これまでと大きく違う点は、
 2年前の奥田碩経団連会長(当時)の訪中では
 温首相は冒頭から「一部の政治家が……」と切り出し、
 会談の大半の時間を政治問題と日本批判に費やすなど
 態度を硬化させていたのに対し、
 今回は約40分の会談時間のうち
 政治問題に費やしたのはわずか3分弱。
 大半は経済・貿易関係をめぐる前向きな議論となったことだ。

 温首相が「両国の経済・貿易関係を一層強化すべき。
 両国国家間は正常かつ友好な関係でなければならない」と、
 友好関係の再構築に向け両国間の努力を求めたのに対し、
 御手洗会長も「(温首相の表現には)日中関係への配慮が感じられ、
 中国側からは省エネ・環境技術協力への
 前向きな姿勢が伝わってきた」と一連の会談を総括するなど、
 中国側がいかに日中貿易や
 今後の省エネ、環境協力に期待しているかを強調した。

 ただ、政治的障害について温首相は、
 「(障害が)取り除かれれば、
 中日の正常なハイレベル交流はすぐにでもできる」と
 注文をつけることを忘れなかった。
 これは、経済を含めた日中関係の一層の強化には
 靖国参拝という政治問題の解決が
 不可欠という原則的立場を改めて示したもので、
 対中経済交流の拡大を望む日本の財界を促し、
 靖国問題を解決するよう次期政権に
 働きかけてもらいたいという本音が見え隠れする。

   (フジサンケイ ビジネスアイ)


最近、中国が薄気味悪いくらいおとなしいですね。

まあ、おとなしいたって程度の問題ですが、
少なくとも以前の反日暴動当時のような
あの狂ったような「反日」の連打は影を潜めています。

それは結局、彼らの80年代からの常套手段、
「歴史」と「友好」の2文字で
日本の贖罪意識と中国傾斜を煽り続けてきた路線が、
破綻を見せ始めたことですね。

ハッキリ言えば日本人の反中感情・嫌中感情の増大に
この路線がそろそろ賞味期限切れしたことに
気づき始めてきたからでしょう。

冷静に考えてみれば
中国のめざましい経済発展といったところで
日本を始めとする外国の投資頼みの
きわめて基盤の弱い発展にすぎず、
逆に過熱化しすぎた経済はバブル崩壊の予兆すら感じます。

この日中の国力を冷静に比較するならば
日本は中国が無くてもやっていけるが、
中国は日本の投資が無ければ大打撃を受けるでしょう。
よりどちらが相手に過度に依存してるかは明白です。

まあ、冷徹に見つめてみればそういうことで、
彼らにガタガタと悪罵を投げつけられながら
せっせせっせとODAを貢ぐ関係に
日本国民がいい加減にウンザリしたのは当然のことです。

この中国の対日姿勢の変化は
どれほど本気なものなのか?
実はそれを占うバロメーターがあります。


香港保釣行動委 上陸10周年 再度「尖閣」目指す

 尖閣諸島(中国名=釣魚島)を
 中国領と主張する香港の抗日団体「保釣行動委員会」は、
 九月中旬から下旬にかけて尖閣諸島への上陸を計画している。
 中国当局は先に八月十五日の上陸計画を阻止しており、
 日本の新首相誕生を前に、中国当局の対応が注目される。

 香港保釣行動委員会は
 中央政府駐香港特別行政区連絡事務所(旧新華社香港支社)と
 保釣2号の出航交渉を進めつつ、
 九月十八日に尖閣諸島へ上陸することを検討している。

 中国当局の圧力で広東省汕尾港で
 差し押さえられている保釣2号が出航できない場合、
 九月二十六日前までに
 香港で停泊する釣魚台2号一隻での尖閣諸島上陸航行を目指す。
 この日は、上陸を試みた陳毓祥氏が溺死して十周年に当たる。

 同委の上陸予定日と実際の決行日は違うことも想定され、
 日本の海上保安庁は九月中下旬さらには十月初めにかけ、
 尖閣諸島周辺での厳戒警備を迫られそうだ。

 香港保釣行動委員会は八月二日、
 小泉純一郎首相の靖国神社参拝が
 十五日の終戦記念日に確実に行われると伝え聞き、
 八月十五日に同諸島上陸を目指すとしていた。
 ところが「船の補修工事が遅れている」ことを理由に
 出航を九月末に延期すると発表。

 実際の理由は、
 香港から中国広東省汕尾市の港に補修作業に出していた漁船が
 修理完了後も中国当局の出港許可が出なかったため、
 ということが、同行動委メンバー、
 曽健成氏のインタビューで明らかになった。

 曽氏によると、同委員会は当初、
 尖閣諸島へ漁船二隻で出航しようとしていた。
 一隻は香港で老朽化による修理を続けていた「釣魚台2号」。
 もう一隻は五月に購入したトロール船「保釣2号」で、
 広東省汕尾市馬公鎮の港で五十万香港?
 (約七百五十万円)をかけて補修作業を行い、
 八月初旬には修理を完了していた。

 しかし、中国当局は船舶修理の申請書類不備を指摘。
 不備だった書類を再提出しても
 「責任者が船舶書類を読み終わっていないので出港は許可できない」
 (汕尾市馬公鎮公安局)として
 保釣2号の汕尾港出港を許可しなかった。

 一九九六年に北京で
 民間団体「中国民間保釣連合会」を発足させた、
 同連合会の童増会長(中国民間対日補償請求連合会会長)は
 「当局の担当者が反日運動は両刃(もろは)の剣ととらえ、
 反日団体代表と積極的に接触している」と指摘する。

 八月十五日、童会長は
 中国民間対日補償請求連合会の記者会見を行う直前、
 公安当局から未申請を理由に会見中止に追い込まれた。
 童氏は「十数年来で初めて具体的に圧力を加える対象として
 民間反日団体を絞り込み、圧力を加えながら
 官営主導に統制しようとしている」と述べ、
 深センでの反日デモ封殺もその証左としている。

 九月は日本で新首相が誕生する微妙な時期だけに
 「中国政府としては日本の次期政権誕生前に
 対日関係をこれ以上悪化させたくないのが本音」
 (北京の雑誌編集者)との見方も出ている。

   (世界日報)


この香港の抗日団体「保釣行動委員会」が
果たして彼らの計画通りに
9月下旬に尖閣諸島目指して出航できるか否か?

国内の反日世論を押さえて
彼らのナショナリズムの象徴ともいえる、
尖閣諸島に向かう「愛国者」たちを、
中国政府が押さつけることになるのか?
ここが中国政府の意思を測るバロメーターとなります。

かつてあれだけ反日を煽った中国政府が
この反日の純情闘士たちを押さえ込もうというのは
実に皮肉と言うべきですが、
私は中国政府の動向を興味深く注視しています。

これから以降の日中関係の展開如何では、
この中国政府の対日抑制姿勢が
政権内や軍部などの反日強硬論との摩擦につながる可能性もあり、
また、在野の反政府世論を刺激することも考えられ、
胡錦涛の統制力がどこまで持ちこたえられるか
私は高見の見物だと思っています。





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終戦直後の「皇室と国民」エピソード・・愛読メルマガより

私の愛読メルマガ、
「国際派日本人の情報ファイル」の1182号に
とてもいい話が載っていたので引用させてもらいます。


◆皇室と国民  木下道雄著 「宮中見聞録」より

 ものがたりは、昭和二十年、終戦の年にさかのぼる。

 十二月に入って間もないときであったが、
 皇居の坂下門の門外に何の前ぶれもなく、
 突然六十人ばかりの青年の一群が現れた。

 守門の警察官から連絡では、
 
 「私たちは、宮城県栗原郡のものでありますが、
 二重橋の前の広場に雑草が茂っていて、
 たいへん荒れているということを聞きましたので、
 お掃除や草刈りのお手伝いに上京してきました。

 東京は食料や燃料が乏しいということはきいていますので、
 私たちに必要な数日間分は、ちゃんと用意してきていますから、
 東京の人たちに迷惑をかけるようなことは致しません。
 どうかお手伝いをさせて下さい。」

 とのことであった。

 面会してみると、
 六十人の人たちは、みな二、三十才の青年で、
 うち数名は年も若いモンペ姿の娘さんたちであったが、
 食料、燃料は勿論のこと、みな一挺の鎌を携えている。
 外国兵の歩哨の前を通って、
 門のところまで来たのであるけれども、
 別段怖れた様子もなく、
 それかといって別に昂然たるところもないが、
 語る言葉は一語一語真剣みを帯びてくる。

 「われわれの郷里の出身に、長谷川峻という人がいる。
 緒方国務大臣の秘書官をしていた人だから、調べて貰えば判る。
 この人が郷里に帰ってきたとき、
 皇居の前が、たいへん荒廃していることを歎いて話してくれた。

 そこで、われわれは集って相談した。
 それは、まことに相すまぬことだ。
 みんなで東京へ行って、草刈りや、
 お掃除のお手伝をして上げようではないか。

 草刈りは毎日野良でしているのだから、
 そんなことは何でもない。
 だが待てよ、今どき天子様のために何か働いたら、
 マッカーサがわれわれを検挙するかも知れない。
 それで万一検挙されるようなことがあったときの用意として、
 第二隊は郷里に待機させて、第一隊六十人だけ上京してきた。

 県庁の知事さんにも挨拶して上京すべきであったが、
 これも後で、何かの迷惑がかかっては悪いと思ってだまって
 こっそり郷里をはなれてきた。

 娘っ子のうちには両親兄弟と
 別れの水盃をかわしてきたものもいる。」

 と、上京の動機や目的について、
 縷々(るる)説明するのであった。
 きいているうちに、
 私たちは粛然襟を正ださざるを得なかった。

 東北の田舎から上京してきたたくさんの男女青年が、
 皇居の清掃を手伝ってくれるということは、
 既に両陛下のお耳にも達していたが、
 連日の作業が始まる日に、
 陛下から一同に会いたい、とのお言葉があった。

 かれこれ、十分間ほど(陛下の)お話しがあり、
 何とぞ国家再建のために、
 たゆまず精をだして努力して貰いたい。
 とのお言葉を最後に、一同とお別れになり、
 また、もとの路をお帰りになるべく、
 二、三十歩おあるきになったそのとき、
 突如、列中から、湧き起ったのが、君が代の合唱であった。

 当時、占領軍の取締りがやかましく、
 殆んど禁句のように思われて誰も口にすることを遠慮していた、
 その君が代が誰に相談するでもなく、
 おのずから皆の胸の中から、ほとばしりでたのであった。
 ところが意外にも、この君が代の歌ごえに、
 陛下はおん歩みを止めさせられ、
 じつと、これをきき入っておいでになる。

 一同は、君が代の合唱裡に、
 陛下をお見送り申上げようと思ったのであろうが、
 このお姿を拝して、ご歩行をお止めしては相済まぬ、
 早く唱い終らねば、とあせればあせるほど、
 その歌声は、とだえがちとなり、
 はては嗚咽の声に代ってしまった。

 見ると、真黒な手拭を顔に押しあてた面伏しの姿もある。
 万感胸に迫り、悲しくて悲しくて、唱えないのだ。
 私も悲しかった、誰も彼も悲しかった。
 しかし、それは、ただの空しい悲しさではない。
 何かしら云い知れぬ大きなカのこもった悲しさであった。


いい話だなあ。
思わずジーンとしてしまいました。

政治的にどうのこうのとか関係なく、
こういう皇室と国民の一体感はいいですね。
日本の宝だと思いますよ。



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告知・・第三のブログ開始!その名は「宇宙開発ニュース β版」

すでにお気づきの方もいるかもしれませんが、
右のサイドバーのリンク欄に
宇宙開発ニュース β版」という妙な名前が
今日の夕方あたりから載ってます →

ハイ、第三のブログをスタートさせました。
本店「待避禁止!」
支店「短く斬れ」
これに次ぐ3つ目のブログです。
今度はなんでしょうか、
「実験所」とでも呼称しましょうか(笑)?

内容は、宇宙開発関連のニュース記事の羅列で
解説やコメントは一切つけません。
ある意味、私自身のデータ集のような感じです。

まあ、こんなにブログを増やして
どうするんだという気もしないではありませんが、
そこはそれ、まさに好奇心の赴くがままという感じで
しかも中途で挫折してもシラを切れるように
「だってβ版だもん」という逃げ道までつくってます(笑)

宇宙開発ニュース専門のブログっていうのは、
我ながらニッチな市場だなあと思ってますし、
おそらくほとんどアクセス無いんじゃないかと
はなっから悲観してますが、
ご興味ある篤志家の皆さんは是非いらしてください。

それと、サブタイトルに
「各国の宇宙開発に関するニュースを随時更新!」とありますが、
あくまでも随時更新であって、
仕事中や遊んでる最中に更新するわけではありません。
全然「速報系」ではありませんので
そこらへんはご承知ください (^_^;



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「竹村・日下・渡部」対談本から抜粋 その2・・「程度の低い国とは低くつき合い、高い国とは高くつきあう」

前回の続きです。

「竹村・日下・渡部」対談本から抜粋 その1
 ・・「昔の日本であれば台湾を占領します」



渡部:私が小泉自民党で大勝した選挙で、
   いいなと思ったのは「落下傘部隊」です。

   落下傘として出た候補者個々人については、
   いい悪いの評価は分かれるかもしれません。
   ただ、落下傘部隊というのは、
   地元の利益で偉くなるという人が
   候補者になったわけではありません。

   昔からいわれているように、
   本来国会議員というのは国のことを考えるべきで、
   地元を考えるのは県会議員だといいたい。

竹村:そうそう。僕らは以前から、そういってきました。

渡部:ほとんどの議員が地域のために何をやったとかいうことを
   売り込んで当選しているわけです。
   ところが、落下傘部隊は地域で何もしない(笑)


あの刺客として送り込まれた「落下傘」議員達を
「いいな」と言ったのは、
この3人ぐらいなもんでしょうね(笑)

そういう視点があったのか!って感じですが、
確かに「地元の利益云々」とは全く無関係に
結果的に国益で候補者を選ぶパターンが生じたわけです。

国会議員は国益を語り、選挙に臨むべし。
実際、英国なんかは、保守党・労働党ともに
全て「落下傘部隊」を各選挙区に送り込むそうですね。

私自身は「刺客」については
あまり良い印象は持ってませんでしたが、
案外「瓢箪から駒」ってな感じで
ああいう国益メインのスタイルが
今後定着すれば結果オーライかもしれません。


日下:先日、イラクのサマウ地区で働く医者や小学校の先生、
   族長さんなど5、6人を外務省が日本に呼びました。
   外務省の外郭団体が旅行会社を通して
   京都へのツアーを企画したということで、
   彼らに金閣寺や清水寺を見せて回ったのです。

   しかし、東京財団はその他に自衛隊中央病院を見せました。
   自衛隊中央病院は、築57年ぐらいのオンボロ病院です。
   その古い病院を見せると、彼らは本当に感動してました。

竹村:へえ、どうしてですか。

日下:彼らはこんなことを言ったのです。
   
   「こんな古い病院が自衛隊の中央病院と知って、
   私たちは人生観が変わりました。
   落ちてるゴミを拾う掃除の人はいますし、
   看護婦さんもドクターも、
   それから患者までもゴミを素早く拾います。
   古くてとても綺麗な病院です。」

   「日本は自分たちは古い病院を大事に使いながら、
   私たちのイラクにピカピカの病院を
   13も作ってくれたのだと知り、感動しました。」

   「しかも、われわれはきちんと掃除しないから、
   新しい病院がいまは汚くなってしまっています。
   こんなに恥ずかしいことはありません。
   メンテナンスの大切さということを日本に教わりました。
   これからイラクに帰ったら、心を入れ替えて掃除します」

竹村:こんなにいい話があるのに、
   日本のマスコミは報じませんね。

日下:マスコミはイラクに行くときから、
   あら探しが目的ですから。


いい話しですね~

実際、サマウでの陸自の活動は見事でした。
しかし、マスコミ報道は当初からマイナス部分、
「現地イラク人との反目・亀裂」とか
そういう一部の部分を拡大して報じてました。
あれは醜い限りでしたね。

ああいうことばっかりやるから
日本の大手新聞は海外で全く評価されないんですよ。


竹村:もう2年前になるけど、
   2004年の2月に「エコノミスト」誌に、
   日本の復活を予言するような記事が載りました。

   一方、昨年のはじめに
   産経新聞が主要企業百二十三社を対象に、
   「景気はどうなると思いますか?」
   というアンケートをしたところ、
   「まだ悪い」とほとんどの企業が回答していました。
   ところが、今年のアンケートではほとんどの企業が、
   「景気はよくなる」といっています。

   つまり「エコノミスト」誌はなんと2年前から
   「ジャパン・イズ・フライング」、
   日本は再び浮上するといっていたのです。
   海外メディアが日本の再浮上を繰り返し伝えているのに、
   国内では「日本の景気はまだ悪い」と
   いわれ続けていました。

   ですから、日本のマスコミのいうことだけを
   鵜呑みに信じていると、
   世界の潮流、真実からは2年遅れてしまうということです。

日下:新聞がそう書く根拠は、会社へのアンケートです。
   それも日本銀行や経産省が実施したアンケートです。

   そうしたアンケートには、
   会社の社長が答えてるわけではありません。
   社長は「お前やれ」と調査部長にいいつけ、
   それが調査部長から
   最終的には新入社員のところに回ってくるのです。

竹村:本当ですか(笑)
   それでは新人社員は、上司の考えに合わせて
   アンケートに答えたりするわけですか。

日下:はい。
   そうすると、結局、
   新聞と同じことを書くのが一番いいということになります。
   若い人が自分の思ったことを書こうとしても、
   結局上司が「世間に合わせとけ」というんですよ。

竹村:ハハハ


まさに「ハハハ」ですなあ(笑)
でも、この実態、笑うべきなのか悲しむべきなのか・・。

昔、かの宰相、吉田茂は
英国の新聞しか読まないことで有名でした。
「日本の新聞を読んでると世界が分からなくなる」と
彼は言ってました。

戦前の軍事冒険主義一辺倒から、
戦後は「平和と憲法教」にあっさりと転身した日本の新聞など、
彼にはちゃんちゃらおかしてくて
とても読めたものではなかったんでしょうね。


渡部:戦争に負けたとき、私たちはちょうど中学三年生でした。
   たしかに戦後、日本のやることなすことが
   国際社会において非常識だとされました。
   でも戦前は「日本の常識は世界の常識」という言葉が
   当てはまったと思います。

   では、いつからなぜその原則が狂ってきたかと
   疑問に感じていたのですが、
   その原因は「日本国憲法」がとても非常識だからです(笑)

日下:国際的に見るとわかりますね。

渡部:自分の国の生存を、他の国の信義に委ねる国、
   「命は預けました」という憲法が非常識なのであって、
   世界にあるわけがない。

日下:そうはいっても、世界が本当の意味で
   よい国ばかりならばそれはいいことだと思います。
   ところが、「よくない」国が増えているということは
   いまやはっきりしています。
   憲法改正するならば、
   憲法前文を廃止するか書き直す必要があります。

   程度の低い国とは低くつき合い、
   高い国とは高くつきあうことを明記します。
   日本はそれができる国です。
   これだけ幅のある国は、世界でもちょっと珍しい。
   だから、「相手に応じてつきあいます」
   という前文に変えればいいと思います。

渡部:周囲の人が皆いい人だというのは本当にいいことです。
   私の親の育った村では、寝るときも錠はかけませんでした。
 
   ただ、新宿や池袋に住んでいるのに
   錠をかけないわけにはいきません。
   どんな人が住んでるのかわからないのですから。
   世界は、池袋、新宿の一番危ない地域に似ているのです。

日下:外国人記者クラブの記者たちは、
   「日本にナショナリズムの復活が見られるけど、
   その原因は何ですか?」とよく私に聞いてきます。

   私は「原因はアメリカです」と答えます。
   「明治以来ずっと、
   アメリカがフェアなとき、日本はフェアでした。
   アメリカがアンフェアなときは
   やむなく日本もアンフェアになるんです」と。


ここらへんの会話は強烈ですね。
特に日下さんの言い回しが面白い。

  程度の低い国とは低くつき合い、
  高い国とは高くつきあうことを明記します。
  だから、「相手に応じてつきあいます」
  という前文に変えればいいと思います。

こういう憲法ができれば画期的なんだろうなあ(笑)

しかし、よく考えてみると
我々の日常の人間関係においては
この原則を適用してるわけですよね。
即ち、相手に応じてつきあう、と。

  君が信義を大事にするならば、
  我もまた信義と徳をもって君に対そう。

  君がエゴと詐術でもって我に対するならば、
  我もまた、利害を原則に君と対そう。

こういうことですね。

ある意味、当たり前というか、
当然の外交態度だと思いますよ。
信用できる国は信用し、
信用できない国は信用しない、ってのは。

さらに、この日下発言。

  明治以来ずっと、
  アメリカがフェアなとき、日本はフェアでした。
  アメリカがアンフェアなときは
  やむなく日本もアンフェアになるんです。

これは戦後もそうですが、
日下さんの念頭にあるのは戦前の米国の態度だと思います。

日米関係が悪化したのは、
日本の中国進出と同時に、
米国の「排日移民法」の成立ですね。
あれがどれだけ日本の対米感情を悪化させたことか。

米国人には全く自覚症状はないでしょうね。


   <続く>



栄光の日本文明―世界はニッポン化する


関連過去記事

「竹村・日下・渡部」対談本から抜粋 その1
 ・・「昔の日本であれば台湾を占領します」







テーマ:時事 - ジャンル:政治・経済

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今日の収集ニュース達・・2006/09/08

中、金正日訪中の切迫を示唆

中国:格差はかえって拡大、西部大開発に難題

中国で「項羽と劉邦」出版 司馬遼太郎氏の歴史小説

キプロス当局、北朝鮮からシリアに向かっていた貨物船を拿捕

東北工程:「中国の白頭山工程は観光開発」!?

南北子供の身長差21センチ
 韓国野党議員が政府報告書公開

金総書記にそっくり ソウルで話題の人気者

ビンラーディン追跡のCIA専門部署を復活 米上院

米国のベンチャー企業が全く新しい原理の飛行機を開発中
 その名は重力飛行機

NATO、アフガン治安支援部隊の増派を検討

原油高で増すロシアの経済力、ルーブル高容認姿勢も

露の通商代表部「サハリン2は企業間の合意次第」

トルコ軍が遂にレバノン派兵

新型戦闘機「サエゲ」試験飛行 F5戦闘機を改造

正論:佐瀬昌盛 いつまで続く防衛法制の神学論議

「反戦・平和」で交流模索-日本共産党

その名も「サイバー祖父母」
 米で若者の人生相談に応じる人気サイト登場

米アマゾン、映画ダウンロード販売に参入

必殺!火消し人 VS 2ちゃんねらー

シャープ製携帯、シェア一人勝ちの勢い
 強さの理由と死角

ペットボトル、電子レンジで原料に分解

「男おやつ」が常識に

心霊現象とITの関係

羊を丸飲みのニシキヘビ、動けなくなり御用

一つの村内で自転車泥棒22人逮捕

中村獅童、夜遊びでダメパパに選ばれる-ネット調査



「南北子供の身長差21センチ」

 貧困と飢餓、悪政の結末。

「露の通商代表部『サハリン2は企業間の合意次第』」

 日本のロシア絡みのエネルギープロジェクトは全滅に近いね。

「新型戦闘機『サエゲ』試験飛行 F5戦闘機を改造」

 F-5を改造し、F-18以上の性能?
 イラン人もアホなことを言ってます (ーー;)

「『反戦・平和』で交流模索-日本共産党」

 共産党が盧武鉉政権に接近中!?

「羊を丸飲みのニシキヘビ、動けなくなり御用」

 写真が笑えます。
 姉さん、珍事です。




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台湾:脆弱な軍備と過熱する対中投資・・獅子身中の「ペイラント」達

台湾関連の気になるニュースを2つ。


台湾企業、再び進出熱

 中国に進出している台湾企業の6割近くが
 「対中投資を拡大したい」と回答していることが
 業界団体の台湾電機電子工業同業公会の調査で分かった。
 一方で「台湾に戻って再投資したい」との回答が2%を切るなど、
 中国への依存度を高めているようすも浮き彫りになった。
 2003年をピークに対中投資に一服感のあった台湾企業だが、
 中国の消費拡大を背景に再び拡大路線に転じた。

 それによると「対中投資を拡大したい」との回答は
 全体の57・5%に達しており、
 昨年の同じ調査の36・0%に比べ21ポイントも上昇した。
 一方で「台湾に戻って投資する」との回答は、
 2%をわずかに切る1・97%。
 この数字は04年の4・1%、昨年2・7%から、
 下降の一途をたどっている。

 また、「台湾の親会社での生産を継続する」との回答が、
 04年の調査時の52・5%から、昨年は40・8%に下がり、
 今回はさらに35・3%へと急カーブを描いて下降している。
 台湾の製造業が主要な生産拠点を、
 中国に急速にシフトしているようすをうかがわせた。

 これまで欧米や日本向けに輸出する、
 IT(情報技術)製品などのローコスト生産拠点として
 中国に注目してきた台湾企業だが、
 上海を中心に個人消費が急速に伸びつつあるなかで、
 中国市場をまず念頭に置いた投資拡大戦略に転じたようだ。

 台湾経済省が
 今年1~7月に承認した台湾企業の対中投資総額は
 39億4324万米ドルで、
 前年同期よりも31・4%多かった。
 同投資総額は03年に
 過去最高の76億9878万ドルを記録したが、
 中台政治関係の悪化などから下降に転じ、
 05年には60億695万ドルまで落ち込んでいた。
 今年はピークの02年に迫るペースで対中投資が増えている。

   (FujiSankei Business i.)


当事者には見えないけど
第三者が見れば愚か同然ということがしばしばある。
たとえば日本で言うと、
「諸国民の公正と信義」に自らの安全を委託する「平和憲法」や
貢いでも貢いでも全く報われず感謝もされない「対中ODA」など。

台湾で言うと、
この「対中投資」「企業の中国進出」。
いずれ自分を取って喰らおうとしている龍に
せっせとエサを与えている構図ですな。

台湾の対中投資は二重の意味で馬鹿げている。

 1,敵対国の国力を増大させる。

 2,敵対国に人質を与える。

まあ、愚策そのものです。
他国人から見れば愚の骨頂です。

最近、外国の対中投資は冷え込みを見せ始め、

中国:外資の対中投資減速 金融引き締め策など影響

これがインドやベトナムにシフトし始めている。
ただし、台湾企業だけは例外なんだな。

これを防ぐ策はただ一つで
「政府による規制」
これしかない。

しかし、現在の陳水扁政権の政治基盤は脆弱で
議会でも少数与党だし、強力な統制力は望み薄だろうね。

この動きをどこかで止めないと
いずれ台湾の未来に
大きなマイナスとなって跳ね返ってくるでしょう。

その意味においては
まさに「通商」「交易」とは恐るべきもので
両者の間に強力な依存関係を作り上げてしまう。

そして両者の力が均衡してるならともかく
「強者」対「弱者」と力関係がアンバランスな場合、
弱者が強者に一方的に依存するいびつな関係となってしまう。

「ペイラントの自由」という言葉がある。
ペイラントはオランダの商人だったが
祖国オランダがスペインに対して独立戦争を戦っている最中に、
「商売は自由だ」と主張して、
敵国スペインに大量の武器弾薬を売って大儲けした。

まあ、ハッキリ言えば「売国商人」ってことですが、
商売ってものは完全に自由化すると資本の論理だけで動くから、
知らず知らずのうちに
多くの獅子身中の「ペイラント」を作り出してしまう。

そして個々のペイラント達は
言論の場において自らの行動を正当化し始める。
「経済的交流は平和の源」
「両国の繁栄は両国の国益につながる」などとね。

さらにペイラント達は
民主主義国家においてそれぞれが一票の権利を持ち、
その豊富な財力を利用して世論を誘導し、
政治家に圧力をかける。

今、台湾で起こっている現象はこれで、
数十万単位のペイラントが
無自覚に、意識することなく
自らの祖国、民主主義国家たる「台湾」を
破綻の淵に追い込みつつある。

まあ、これは日本のどこぞの媚中商売人団体も
全く同じだけどね。
理論武装の売国ペイラントたち。


さて、もう一つのニュース。

9月2日に台湾独立派系の団体「台湾研究フォーラム」が
京王プラザホテルで開催した日台関係セミナー。

その中での台湾軍の対潜装備に関する議論が
メルマガ「台湾の声」に掲載されてました。

非常に興味深いので転載しておきます。


◆台湾の対潜哨戒能力の保有と東アジアの安全
 武器購入予算案に関して

                  石戸谷 慎吉
 
 9月2日の「台湾の主権と東アジアの安全」セミナーで
 対潜水艦哨戒の問題が提起されました。
 
 冷戦時代、日本周辺のソ連の原潜の所在は
 海上自衛隊の対潜哨戒部隊により100%把握されており、
 これを米軍に通知しておりました。
 
 現在でも、海上自衛隊は、
 日本周辺の支那、ロシアの潜水艦は
 その所在、行動を殆ど把握し、
 この情報を米軍と共有しています。
 
 共産支那の海軍の水上艦艇、航空機は台湾に取って、
 軍事的脅威のレベルの代物ではありません。
 ミサイルと、支那潜水艦による経済封鎖が
 台湾に取って現実的脅威と想定されます。
 
 しかし、台湾は主権国家として、防空識別圏を設定しており、
 日米の対潜哨戒機はこの範囲内で飛行が出来ません。
 
 その結果、台湾周辺の支那潜水艦の所在、動向が
 ポッカリとブラックホールのように把握できていません。
 台湾が充分な対潜哨戒能力を現在持っていない現実があります。
 
 これは台湾の安全に取って脅威であるだけでなく、
 物資の7割がこの海域を航行通過する日本に取っても脅威です。
 
 そんなわけで、
 「台湾が早急に整備が必要なのは対潜哨戒能力であり、
 立法院で対潜哨戒機P-3Cだけでも切り離して前倒しで
 予算案を通過すべきではないか」
 また、
 「台湾が収集した支那潜水艦情報をリアルタイムで
 米太平洋軍とリンケージすると、
 日本の海上自衛隊と3者の間でのデータリンクが完成します」
 以上が、パネラーの川村純彦元海将補に
 セミナーで確認した事項です。
 
 また、パネラーの台湾団結聯盟の何敏豪立法委員は
 立法院では国防委員会に所属しており、
 この問題に積極的に取り組むと発言されておりました。
 
 セミナー修了の翌日3日、台北の知人より、
 国民党も武器購入予算案のうち、
 対潜哨戒機購入を切り離し優先させる案を
 提案する方向で党内調整中らしいと知らせてきました。
 
   (台湾の声 2006/09/08)


実際に台湾軍の対潜装備は貧弱で、
ことに肝心の対潜哨戒機は
「S-2T」というオンボロ哨戒機が26機しかない。

なんと40年前の米国産の機体で
おそらく稼働率自体は5割を切ってるでしょう。
いや、下手すると3割も無いんじゃないかな。

陳水扁政権もこの問題の深刻さを認識しており、
数年前から、最新の対潜哨戒機P-3Cを12機と
ディーゼル型潜水艦8隻、
パトリオット・ミサイルの最新型も含めて
国防費増額の予算案を議会に上げているが、
野党国民党がこれに反対して葬り去られてきた。

まあ、これは想像の域を出ないが
中国の潜水艦乗りにとってみれば
日本の周辺海域と台湾の周辺海域では
潜行してても緊張の度合いが違うだろうね。
日本周辺ではほとんど探知されることは覚悟しなきゃいけない。

中国が台湾の封鎖を狙うとすれば
当然ながら潜水艦を使うはずだし、
台湾侵攻の構えをみせれば
台湾の援軍として来航する米空母に対して
潜水艦の対艦ミサイルで対抗しようとするでしょう。

台湾軍は将来はともかくとして
現在においては航空戦力・海上戦力ともに
中国軍の侵攻を撃退する戦力を有しているが、
問題はこの対潜能力。
ここが脆弱なんですな。



メルマガ「台湾の声」





テーマ:時事 - ジャンル:政治・経済

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グーグル:過去200年以上のニュース検索開始・・情報のインフレと見識の時代

「日露戦争」より詳しく グーグル新サービス
 欧米報道から検索

 インターネット検索エンジン最大手の米グーグルは6日、
 過去200年以上の欧米紙の記事を
 検索できるサービスを英語版ウェブ上で開始した。
 自分が知りたい事件を当時の記事がどう伝えたかを閲覧できる。
 
 グーグルニュースにアクセスして
 「アーカイブサーチ」をクリック。
 例えば日本関連として「日露戦争(Russo-Japanese War)」を
 検索することにする。
 すると米紙のワシントン・ポストやニューヨーク・タイムズなど
 計1万6300件の関連記事があると表示される。
 時期や人物(例・東郷平八郎)で絞り込めば、
 開戦(1904年2月)から日本海海戦の勝利を経て
 ポーツマス条約で講和(05年10月)するまで
 当時のメディアが詳細に戦況を伝えていたことが分かる。
 全文閲覧の場合、ニューヨーク・タイムズなら
 1本4・95ドル(約580円)で記事を購入することになる。
 
 従来のニュース検索は
 過去30日分の最新ニュースの表示だったが、
 この新サービスによって
 世界の歴史的事件や資料の発見に利用が広がる。
 英紙ガーディアン、
 米経済紙ウォールストリート・ジャーナルなども記事を提供する。
 
 グーグルは「われわれの目標は
 より多くの世界中のコンテンツをサービスに取り込むこと」と語り、
 今後は他の言語にも広げていく計画だ。

   (iza!)


とうとうそういう時代が来たんですね。
感無量でございます。

こういう時事系ブログなんかをやってると
このグーグルの新サービスのもたらす意味がよく分かります。

「情報をかき集める」のが簡単になって
「情報をかき集めるのが得意な人」の地位が低下します。
誰でも出来るようになるからです。

替わって「情報を再構成するのが得意な人」
「情報を解説・考察するのが得意な人」が
今まで以上に重宝されるようになります。

古代以来、日本の「知識人」と呼ばれる人の多くは
「海の彼方の情報を早くもたらす人」でした。
そういう人が知識人と呼ばれてました。
それは遣唐使の昔から、
明治時代の新帰朝の留学生に至るまでです。

しかし、情報自体が苦労せずに簡単に誰でも手に入るならば、
「情報入手が得意な人」の比重が低下して
その情報をいかに的確に解説・考察するか、
そっちに力点が移っていくでしょうね。

こういうブログや雑誌や本などもそうですが、
過去の何百年かの情報を羅列するのは誰でも出来るようになって、
それがウリの媒体は、どんどん価値が低下していくでしょう。
「情報のインフレ」と言いますかね。

で、勝負のポイントは
情報の解説・考察、即ち、見識の部分が問われるわけです。

これは時事系ブログの変遷を見てるとよく分かります。
最初の頃の時事系ブログは
単に世の中の報道をそのまま載っけたり、
それに対する感想を書いただけのものでした。

それが、一部のブログが
WEB上の膨大な情報を収集してきて
そこからエッセンスを取り出して提示するという手法を始め、
これが次第に普通のパターンとなってきました。

今、人気のある時事系ブログは
この「情報収集」+「エッセンスの抽出」、
そしてそれに関する感想・考察、
この構成で記事を書いてることが多いように思います。

つまり、

  ニュース報道(素材の提示)
     ↓
  関連情報の収集
     ↓
  エッセンスの抽出
     ↓
  感想・解説・考察

こんな感じですかね。

ニュース自体は、WEB上では無料で
誰でも簡単にコピーや引用ができます。

そして関連情報を収集するわけですが、
このグーグルの新サービスの波及効果は
この部分が誰でも簡単に出来るようになるわけですね。
逆に言うと、この部分が得意技だった人の
地位が低下していくわけです。

そしてその後の、
膨大な情報から「エッセンスを抽出」することと、
「情報の解説・考察」の部分が勝負を分けるようになります。
互いに見識の部分で
切磋琢磨する時代がやってくるわけです。

たとえば私なんかもブログを書く過程で
過去の新聞報道を検索し、
それを素材に記事を書くということを普通にやってます。

私は産経や読売のWEB会員で
これらの新聞の過去十数年の記事を自由に検索して取り出せます。
そしてそれを素材としてブログの記事を書いたりしてます。
特に本店ブログなんかは
過去の新聞報道を資料にして書いてる部分が多いですね。

ところがこれがグーグルによって
誰でも簡単に出来るようになると、
そこから先が勝負になるわけですね。

この新サービスは、英語版が先行し、
他の言語版は後発で始めるとのことですが、
そのタイムラグがどのくらいかによって、
英語圏の時事系ブログと他言語圏のブログに
かなりのレベル差が生じるだろうと思います。
そのぐらいのインパクトは間違いなくあるでしょうね。

さらに、日本でこのサービスが提供されて、
主要新聞社の報道の過去分が
全て取り出せるようになると仮定すると、
朝日なんか真っ青になるのは間違いありません。

なんせ戦前・戦時中の彼等の報道が
あっさり誰でも分かるようになるわけで、
「僕の恥ずかしき過去」が白日の目に晒されます。
それは戦前に限らず、
彼等の文革中の中国報道や
ポルポト政権下のカンボジア報道など、
その恥部が誰でも覗けるようになるわけですね。

まあ、だから仮にこのサービスが
日本で提供されるにしても、
「戦後の報道からの検索」に限定されるんじゃないでしょうかね。
たぶん、戦前分は新聞社は嫌がるでしょう(笑)

ただ、その時代にはその時代の論理があり、
その時代特有の状況があり、
その時代独特の大義があったことを
後世の我々が知る良き資料になると思いますよ。
新聞報道ってのは時代の雰囲気をよく伝えてくれますからね。
その意味においては
ぜひ日本版でこのサービスをやってほしいものだと思います。

さて、グーグルという企業は
「世の中のありとあらゆる情報を分類する」ことを
企業理念として掲げています。
もの凄い太っ腹で壮大な理念です。

そしてそれを理想論や絵空事ではなく
本気で実行しようとしています。
この企業の行く先を見ていると
人類社会の未来の何割かが見えるような気がします。



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「竹村・日下・渡部」対談本から抜粋 その1・・「昔の日本であれば台湾を占領します」

先日「栄光の日本文明」という本を買いまして
今読んでる最中なんですが、
これがなかなか面白いです。

竹村健一・日下公人・渡部昇一、3氏の対談なんですが、
まあ、この3人の対談は過去にも何冊か出てまして
いつも快調に読ませていただいてます。

この本の中から「こ、これは!」と思った箇所を
何回かに分けて抜粋してみます。


渡部:かつて、経済学者のハイエク先生が
   「文明がすれ違った場合、
   必ず優勢な文明と劣勢な文明がわかる」と言いました。
   
   イスラム教とキリスト教はすり合い始めたばかりだけど、
   結局キリスト教的な文明になるだろうということです。

   たとえばイスラム圏の偉い人が病気になるとロンドンに行く。
   イギリスはキリスト教の国ですから、
   イギリスの病院には必ず看護婦がいるし、
   看護婦がいなければ病院は成り立たない。
   結局、イスラム圏で病院をつくる場合でも、
   看護婦の制度を取り入れざるを得ない。

   看護婦を入れた場合、
   女医や他の科学者も取り入れなくてはならないので、
   結局、長い目で見れば優勢な文明というものが
   存在するということになります。


日本人って、文明というものを相対的に見てますよね。
イスラムVS西欧みたいな感じで。
西欧はこれとこれが長所でこれが短所、
逆に、イスラムはこれとこれが短所だが
この部分は長所、みたいな。

でも、完全に相対的なものではなくて
どっちが上かっていう尺度のようなものが
あるということですね。

まあ、上下の基準を
どこに持ってくるかっていうこともあるけど、
結局、歴史の大きな流れから言うと
優れた文明は強く生き残り、
そうじゃない文明は滅びるか消え去るか、ってことでしょう。

もちろん文明の善し悪しは
強弱で測れるものではないけど、
「地球環境での適応」「生き残り」という観点から考えると、
やはり優勢な文明は拡大し、劣勢な文明は押されていく。
押されるのが嫌なら他の文明の良いところを取り入れ、
自文明を補強していけということでしょうか。


渡部:どうして日本には、
   「エコノミスト」誌のような
   権威ある経済紙が出ないんでしょうか?

日下:それは経済の専門家より
   一般の経済人のほうが賢明だからでしょう。

   悪口を流して、格付けを下げて
   値下げさせてから買おうという外資の戦略が
   一時、こともあろうに
   トヨタに仕掛けられたことがあります。 

   その仕掛けた内容は、
   退職金の積み立てが不足しているから
   トヨタの株は高すぎるというものでした。
   ところが日本国民が買い支えたために
   仕掛けは失敗しました。

   これは今から4,5年前の話しになるけど、
   そのときにこういったことを解説した新聞社は
   一つもありませんでした。
   アメリカがトヨタの悪口を書くというのは、
   自分が買いたいからに決まっています。


これなんかズバリ言ってくれます。
「日下節」が炸裂です。

   アメリカがトヨタの悪口を書くというのは、
   自分が買いたいからに決まっています。

確かに、日経新聞はこういうことは書きません(笑)


日下:仮にもし、いま日本が原爆を持ったとすれば
   台湾はシャンとするでしょう。
   頼りは日本だけになってきているのですから。

   このままいくと(台湾は中国に)飲まれてしまいます。
   そこでこのまま飲まれてしまって、
   日本は損ではないですか、ということろが問題なのです。

   台湾に行ったときの講演でも、
   向こうから「日本は台湾はどうするのか」
   「中国をどう見ますか」という質問を受けました。

   私は「答えは簡単です。
   戦前の、昔の日本であれば台湾を占領します。
   これは台湾のためではない。日本のためです。
   中国に取られる前に自分が取ります」と言ったら、
   聴衆の皆さんはシーンとしていました。


「日下節」炸裂第二弾です。

前に読者さんからコメント欄で
この日下発言を教えられた時は
その本質をズバッと突く内容に驚きました。

この発言、一見凄いことを言ってるように思えますが、
実は、ごく普通の国家の発想なんですね。

   昔の日本であれば台湾を占領します。
   中国に取られる前に自分が取ります

考えてみれば、日本はこういう発想が無さ過ぎる。
もし、中国が台湾を併呑すれば
シーレーンの問題を含めて日本の大きな脅威になることは確実で、
であるならば、日本が軍事介入して
先に取ってもいいわけですよね?

「ですよね?」っていうのは
倫理的な善悪の問題ではなく、
国家戦略としてそういう発想があり得ても当然ということです。

現実には、べつに台湾を併合しようというわけではなく、
台湾が中国に併合されそうになれば日本が守ってやるか、
向こうに親中政権が出来て危機一髪の状況になれば
軍事介入して親日政権を打ち立ててもいい。

実際にやるとなると、
国際情勢や予算や兵力の問題を
様々な角度から検討しないといけませんけど、
少なくともこういう発想自体は
念頭においておけということです。

今の日本は、それをやれる兵力もなく、
それをやれる人材も無いし、意志も無い。
それ以上に致命的なことは
そういう発想があるということ自体に気づいてない。
これが致命的です。


   <続く>



栄光の日本文明―世界はニッポン化する







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祝:親王殿下ご誕生

謹んでお慶びを申し上げます。

なんて、当ブログには珍しく固い文体ですが
こういう時は特別です。
まさに慶賀、慶賀です。
男児ですから「親王殿下」の称号となるわけですね。

首相の愚劣な皇室典範改正も
これで息の根を止められたというわけですが、
まあ、生臭い話しはこの際抜きにして
素直に親王殿下誕生を日本人の一人として喜びたいと思います。

いやあ、めでたいなあ \(^_^)/

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今日の収集ニュース達・・2006/09/04

iPod工場訴訟:和解成立、ネット賛否両論

中国企業の対北朝鮮投資、上半期に1億3千万ドル

中国、国の恥を晒すな、出国者に‘礼節教育’

小学校実験クラス ノートパソコン強制購入

USA TODAY紙記者 北京の自動車教習所に通う

気功集団・中功創始者、米国で交通事故死

500億円の貯金消える 中国の郵便局から

女性専用車両、台湾では男女に不評…3か月で存続危機

ナチス、絵に暗号隠す 英公文書

警察官よりも監視カメラ 米国の交通取り締まり

イスラエル、反ユダヤ系放送を中継する
 商業通信衛星に対する電波妨害を計画

「日本版BBC」、09年度目指し準備

日本のテレビ業界 震撼させる事態とは

巨大エチゼンクラゲの季節がやってきた



「中国企業の対北朝鮮投資、上半期に1億3千万ドル」

 前年比で伸び続けているとのこと。

「気功集団・中功創始者、米国で交通事故死」

 本当に事故死か?

「巨大エチゼンクラゲの季節がやってきた」

 また彼等がやって来るのですね・・。





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