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朝鮮総連の科学者集団「科協」に警察の捜査開始

ロケットエンジン権威、科協の元副会長宅を捜索
 違法に人材派遣か
 
 
 ロケットエンジン開発の権威で
 在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)傘下の
 在日本朝鮮人科学技術協会(科協)の元副会長が、
 無許可で人材派遣業を営んでいたとして、
 神奈川県警外事課は29日、労働者派遣法違反の疑いで
 元副会長の自宅などを家宅捜索した。
 同課は元副会長から詳しく事情を聴き、押収資料の分析を進める。

 捜索を受けたのは、人材派遣会社(川崎市)
 ▽元科協副会長の元同社社長(74)の自宅
 ▽社長(72)の自宅
 ▽派遣先の電気機械製造会社(群馬県太田市)。

 調べでは、人材派遣会社は昭和36年に設立以降、
 厚生労働相の許可を得ずに人材派遣業を営み、
 モーターや発電機を製造する電気機械メーカーなどに
 人材を派遣していた疑いがもたれている。
 同課は容疑が固まり次第、元社長らを書類送検する方針。

 元社長は科協の元副会長で現顧問。
 東大工学部卒後、自動車技術やエンジンの専門研究機関勤務を経て、
 北朝鮮の「金剛原動機合弁会社」の経営にも携わった。
 ロケットエンジンの世界的な権威とされる。
 独自のロケット推進技術を持ち、
 国内外の自動車メーカーなどから注目された。

 今年6月、神奈川県警が摘発した薬事法違反事件で、
 医薬品商社からアミノ酸点滴薬などの医薬品を購入、
 北朝鮮に輸出した北朝鮮系商社の経営にも関与しており、
 同県警は科協の運営や
 北朝鮮からの指示などについて詳しい人物とみていた。

 警察当局などによると、
 科協は大学や企業の研究者や医師ら約1200人で組織され、
 朝鮮労働党の工作機関「対外連絡部」の直轄下にあり、
 北朝鮮の国家科学院との共同研究を指示されるなど
 北朝鮮の核開発などとの関係が指摘されている。
 昨年10月、警視庁が薬事法違反容疑で科協の副会長らを逮捕。
 家宅捜索で、陸上自衛隊の地対空ミサイル(SAM)の資料が
 防衛庁から科協に流出していたことが分かった。

   (産経新聞)


27日に薬事法違反容疑で、
警察が総連にガサ入れしましたが、
これはその第二弾です。

朝鮮総連都本部などを強制捜査 点滴薬不正入手

最終的な目的は総連の弱体化と解体でしょう。
これは警察云々のレベルじゃなくて
政治レベルの判断だと思います。

取りあえず、当面の目的は
ニュース中にもあるように
「科協」へメスを入れることでしょうね。

今月の18日に産経新聞朝刊の一面に
科協に関する記事が載りました。


総連「科学技術協会」1200人組織
 北工作機関の直轄、日本技術を核開発に転用か

 朝鮮総連の関係団体「在日本朝鮮人科学技術協会」(科協)が
 朝鮮労働党の工作機関「対外連絡部」の直轄下にあり、
 本国の内閣の一機関である国家科学院などと
 共同研究を指示されていたことが、警察当局の調べで分かった。
 会員は在日の研究者1200人弱で、
 国立大の研究機関などに勤務し、
 幹部級は万景峰号で祖国訪問した際に
 北の研究者と接触していたことも判明。
 科協を介し日本の先端知識が恒常的に流出し、
 10月の核実験やミサイル開発に転用された疑いがあり、
 警察当局は研究者の動向把握など
 全国規模の捜査に乗り出している。
 
 これらは警視庁公安部が昨年10月、
 科協役員らによる薬事法違反事件で
 東京都内の科協本部を初めて捜索した際に
 押収した資料などから判明。
 科協の組織や活動はベールに包まれていたが、
 実態が初めて解明された。
 
   (iza!)


これは産経のスクープだったわけですが、
今思えばこの記事が
警察の本格的な「科協」捜査を告げるものであり、
世論醸成のための当局のリークだったのかもしれませんね。


さて、科協に関しては
雑誌「正論」の4月号と11月号に
ウラジミール氏の詳細な記事が載っています。
以下、これを下敷きにして書いていきます。

まず、冒頭のニュースで

  ロケットエンジン開発の権威で
  在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)傘下の
  在日本朝鮮人科学技術協会(科協)の元副会長

の家宅が捜索を受けたとあります。

この「ロケットエンジン開発権威の元副会長」とは、
この分野ではかなり有名な人物です。
頭文字を取って仮に「J氏」と書いておきます。

J氏は2サイクルエンジンの世界的権威で
関係者の間では「北朝鮮のフォン・ブラウン」と呼ばれています。
若い頃は東京大学生産技術研究所に所属し、
ニュース中にもあるように
北朝鮮の金剛原動機合弁会社の社長を勤めています。

この「金剛原動機合弁会社」は
表向きは農業用のトラクターの製造会社とされていますが、
実態はミサイルのエンジン工場で、
核技術の拡散を抑止するための
キャッチオール規制が指定する「外国人ユーザーリスト」に
この「金剛原動機」の名前は載っています。

興味深いことに
このJ氏には、同姓で10歳下の在日の後輩がいて、
その人物もロケットエンジンの国際的権威であり、
同姓の先輩と後輩のコンビで
北朝鮮のロケット開発を引っ張ってきたとされています。

この両名は1998年のテポドン発射の前後には
揃って何度も北朝鮮と日本を往復し、
技術指導を行っていました。

また、今年7月のミサイル乱射前には
後輩J氏の方が北朝鮮に渡航し、
乱射当日はあの万景峰号に乗って日本に戻っています。

この両名の経歴はよく似ており、
どちらも日本の国立大学を卒業後、
東大生産技術研究所に所属し、
一時期は同じ民間研究所に勤務していました。

彼らは日本の大学で学び、日本の企業や研究所に属し、
日本の科学雑誌や資料により知識の研鑽につとめたわけで、
それが北朝鮮のミサイル技術の向上に貢献してるわけですから、
なんとも馬鹿馬鹿しい話しです。

ちなみに科協のメンバーは
たいていが東大生産技術研究所と
文部科学省所管の理化学研究所の出身です。
ここらへんもアホらしい限りです。

科協の理念は

 「科学に国境はないが科学者には祖国がある」

だそうですが、
日本人から見ればふざけた話しです。

まあ、警察の捜査が科協に向かったことで、
この総連の科学者集団の実態が
白日に晒される日は近いでしょうし、
総連自体がその犯罪的体質を暴露される日が
刻々と近づいてきたということでしょう。



参考資料リンク

North Korea Today:謎の組織「科協」に迫る

North Korea Today:
 北はウランのレーザー濃縮法を手にしている!


総連「科協」捜索 北への不正輸出の根絶を











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米民主党の躍進と「オバママニア」・・愛読メルマガから

私の愛読メルマガの中から
最近、興味深かった記事を4つ載っけておきます。

まずは「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」の第1627号から。


◆ブッシュ政権、民主党との政策協調へ転換。
 もっとも慌てたのは中国だった
 ちかく米国は対中国経済政策を大転換の可能性

 ヘンリー・ポールソン財務長官が、
 バーナンキFRB議長以下、多くの閣僚を伴い、
 来月北京を訪問するという緊急のスケジュールが浮上したが、
 これは、米国の対中政策転換の兆しと、
 『ヘラルド・トリビューン』紙(11月24日付け)が
 大きく伝えている。

 表向きの対中貿易交渉での要求は
 (1)貿易不均衡是正、
 (2)為替政策とくに人民元切り上げ要請、くわえて
 (3)海賊版、著作権の取り締まり強化とされる。

 ブッシュ政権は中間選挙敗北後、
 ただちにペロシ次期下院議長を
 ホワイトハウスに呼んで昼飯をともにし、
 協調路線を訴える一方で、
 タカ派のラムズフェルド国防長官を更迭した。
 これでイラク政策が転換するのは時間の問題になった。

 後任のゲイツ新国防長官は、CIA人脈。
 パパ・ブッシュに近く、その背後には共和党穏健派、
 というより親中派がひかえる。
 スコウクロフト、ベーカー等々。

 さてペロシ女史は、ジェンダー・フリーとフェミニズムの過激派。
 とびぬけて左翼的で、カリフォルニアの特定地域選出。
 したがってこういう左翼過激派が当選してくるのだが、
 日本でいえば辻元清美が
 衆議院議長になったような異常事態なのである。

 ヒューマニズムの観点からペロシは、
 過去にも激しく中国の非民主的政治姿勢を問題視してきた。
 彼女が次期米国連邦議会下院を率いる以上、
 これまでのように大甘な中国政策は許されまい。
 民主化、ヒューマニズム、臓器密輸、死刑などの問題で
 米議会と中国はより対決的になるだろう。

 中間選挙結果に慌てたのは日本ではなく、中国である。
 喜んだのは、じつは台湾。
 台湾のマスメディアや与野党を問わず、
 民主党の勝利に歓迎の論調だった。
 (ちょうど筆者は中間選挙に日に台湾にいた)。

 こうした米国の政治潮流の変化をとらえ、
 ポールソンが経済使節団を組織化して北京へ向かう。
 これで大幅な北京からの譲歩がなかったならば、
 つぎに「シューマー・グラハム法案」の
 最上程もありうる(前掲ヘラルド紙)。
 
 実際にシューマー上院議員(NY選出、民主党)は
 「廃案となった前の法案(中国からの輸入品すべてに
 27・5%の報復関税をかける)にかわって、
 新しい法案を用意したい」と語っている。


私はステレオタイプの理解で
民主党躍進は中国にとって有利と考えていたけど、
意外にそうでもなさそうですね。

まあ、確かに
米民主党は「自由」や「人権」などの理念をこねくり回す政党だし、
逆に共和党は伝統的に現実主義の政党で、
最近のネオコンの伸張がむしろ例外だったくらいで。

台湾の論調が民主党の勝利を歓迎というのも
正直、予想外でした。
私は民主党の躍進は

  ヒラリー・クリントンの大統領戦勝利
       ↓
  中国に大甘な政策を取る

こういう図式で見ていたので
これは意外な内容ですね。

もっと複眼的に情勢を見ないといけないということか・・。


次に、その米大統領選絡みで
JMMの「No.402 Extra Edition」から。


◆バラク・オバマ現象
 From Kramer's Cafe in Washington DC Vol.46

 中間選挙キャンペーンで
 一躍その名を全米に知らしめたバラク・オバマ上院議員は
 若干45歳、上院議員歴僅か2年にして、
 2008年の大統領選挙の民主党有力候補として
 ヒラリー・クリントン上院議員と肩を並べるようになった。
 雑誌の表紙を飾り、オペラ・ウインフリーや
 ラリー・キングのトーク番組や政治番組でも引っ張りだこだ。
 「オバママニア」と呼ばれるおっかけまでいて、
 とにかくロックスターさながらのすごい人気なのだ。

 なぜそんなに人気があるのか。
 ケニア人の父とカンザス生まれの白人の母をもつオバマ氏は
 確かに細身でハンサムしかもエレガントだ。
 米国法曹界の最高峰ハーバード大学法律大学院在学中は
 黒人としては数少ない学内法律論文雑誌の編集長も務めた秀才だが、
 インテリ特有の傲慢さはなくさわやかな笑顔と
 自身の生い立ちをアメリカンドリームと重ねる演説で聴衆を魅了する。
 
 ブームの最初のきっかけは
 ボストンで行われた2004年民主党党大会での演説だ。
 その演説以来ファンになったという20歳の女子学生は
 彼の出ている雑誌は全て購入し「彼は私にとって
 (大統領になるかもしれない)希望の星」だという。

 甘いルックスだけでなく筆も立つ。
 最新の著作「The Audacity of Hope」も
 ニューヨークタイムズ紙のノンフィクション分野で
 ベストセラーとなった。
 主要各誌は著作にちりばめられた知性に感嘆し、
 リベラリズムの現実的側面や道徳的観念を再認識させたことや、
 オバマ氏の一貫した謙虚な姿勢を大絶賛。


JMMの場合、
あんまり長々と引用しちゃうと怒られそうなので
ほどほどにしておきますが、
以後、オバマの出身や育った環境、
その思想形成の背景などを書いています。

ハワイ出身で、
ケニア留学生だった父とハワイに勉強に来ていた母のもとで生まれ、

  人種や民族が入り混じった、
  ハワイという特殊な環境で育ったことが
  オバマ少年の性格形成に多大な影響を与えたようだ。

  自分が米国本土の黒人との違和感、
  つまり、ワイキキの中流家庭に育ち
  ケニア人学者の父を持った彼は、
  ハーレムやデトロイトで育った同胞とは
  違うと感じていたという。

こういう黒人としては
珍しい幼少環境にあったようですね。

その後、弁護士として
キリスト教系の貧困に苦しむ黒人たちに助けを差し伸べる、
NPOのコミュニティグループで働き、
やがて政治家への転身を果たしたそうです。

もの凄い文才と演説の才能の持ち主であることが書かれており、

  2004年当時の大統領候補ジョン・ケリー氏が
  民主党党大会でスピーチをしてくれないかと頼んだことで
  民主党内部でも注目されはじめ、
  流れるような演説で一夜にしてセンセーションを巻き起こした。

  このころから「オバママニア」という言葉が生まれ、
  希望や夢をこれほど早く実現した人はいないとして、
  2005年タイム誌は
  世界で最も影響力のある100人の1人として選んだほどだ。

「オバママニア」なんて言葉も出来てるそうです。

私は民主党の大統領候補として
ヒラリーが絶対有利と思っていたのですが、
この人は案外、台風の目になりそうな雲行きです。


三つ目は、全然話題が変わって電気自動車の話しです。
萬晩報の11月28日号から。


 Who killed the Electric Carという、
 興味深いドキュメンタリー映画が昨年、アメリカで制作され、
 今年上映された。
 制作はソニー・ピクチャーだからマイナーではない。
 最近、DVDが発売されているから日本でも観られるようになった。

 1990年代、環境問題から
 電気自動車にスポットライトが当てられた時期があった。
 トヨタはRV車のRAV4に
 電気自動車バージョンを開発し、発売した。
 同じころGMもまた
 EV1という電気自動車スポーツカーを売り出した。
 環境問題に取り組む自動車メーカーの本気が伝わっていた。

 電気自動車が出現した背景には、
 アメリカのカリフォルニア州の深刻な環境問題があった。
 1990年、州政府は州内で自動車を販売しているメーカーに対して、
 2003年までに年間販売台数の10%を無公害車、
 つまりZero Emission car(排ガスゼロの車)とするよう、
 義務付ける州法を制定した。
 メーカーが本気にならざるを得なかったのはそうした事情があった。

 そんな環境が一変したのがブッシュ政権の誕生だった。
 電気自動車に対する熱気は失せ、
 カリフォルニアのくだんの州法も廃止されてしまった。
 それよりも多くの期待を担ってきた電気自動車そのものも
 道路から姿を消してしまったのだ。

 やがてEV1はGM自身の手ですべてリコールされ、
 事実上、公道から姿を消した。
 車はリサイクルどころか廃車処分となり、次々と野積みにされた。
 2003年のことだった。

 Who killed the Electric Carという映画は
 そんなアメリカの事情をドキュメンタリーで描いたものである。
 映画は関係者に対する多くのインタビューを通じて
 だれがEV1に引導を渡したのか、
 何が原因だったのかを迫っていく。
 アメリカ政府、GM,石油業界などが容疑者として登場するが、
 映画自身は答を出していない。


そういえば電気自動車って脚光を浴びていたのに
最近では全然ニュースで見ませんね。

あれの問題点は充電ステーションの普及だと思ってましたが、
結局、官の側が本腰を入れないと普及は難しいでしょう。

また、メルマガを読む限りでは
米国の場合、積極的に
電気自動車を葬り去ろうという勢力がいたようです。

まあ、現ブッシュ政権は
米国の石油産業の利益代表の側面がありますから、
さもありなんという感じです。
京都議定書にも調印しなかったしね。


最後に、ニッケイ新聞の228号から。
「ニッケイ」と言っても「日経」じゃありません。
ブラジルの日系人コミニュティの新聞です。

PCC(州都第一コマンド)という、
ブラジル・サンパウロ州の最強・最悪の犯罪軍団の内幕について
このニッケイ新聞はよく取り上げているのですが、
その中の女性部隊に関するニュースです。


◆PCCが女性軍団結成=男顔負けの戦士として暗躍

 聖州(サンパウロ州)最大の犯罪組織、
 州都第一コマンド(PCC)の組織内に女性軍団が結成され、
 少なくとも十八人の幹部が存在することが、
 聖州保安局の調べで明らかになった。
 
 女性軍団の誕生は国内犯罪史上初めてのことで、
 彼女らは州都第一女子第一コマンドと呼ばれている。
 これによりPCCは未成年による予備軍も含め、
 幅広い層の党員を抱えていることになる。

 これら十八人の女子幹部は、
 男子幹部あるいは将軍と呼ばれる最高幹部から「洗礼」を受けた者で、
 一般組織内にも顔が知られて一目置かれている。
 洗礼を受ける際には男子党員同様に、
 PCCの十六カ条の掟に誓約し、
 違反した場合は除名処分になるほか、
 裏切り行為は男子と同じ制裁が待ち受けている。死だ。
 
 女子幹部は市内の訓練所で
 機関銃や自動小銃の狙撃の訓練を受けて
 重火器の扱いは手慣れたもので、
 留置所を襲撃して仲間を奪回したり、警察署襲撃に加わるなど、
 男勝りの女戦闘士として暗躍している。
 洗礼を受けた上司の承認の下に、
 一般党員に命令を下す権利も与えられている。

 女子幹部の中には麻薬取締法違反で逮捕されて
 刑務所暮しをしているのが数名いる。
 彼女らは刑務所内でパイロット(統制)の役割を果している。
 PCCでは同性愛を禁止しているので、これを監視すること、
 PCCにタテつく受刑者に制裁を加えること、
 時によっては暴動を煽動するなどが役目。
 聖州内には九八二四人の女子受刑者がおり、
 PCCがそれを統轄しているのが現状だ。

 いっぽうで市内での女子幹部は、
 麻薬売買とくに経理を担当している。
 さらに仲間の家族への医療補助や遺族への
 生活補助の役目を担っている。


なんだかもの凄い現実です。

このPCCってのは
「州都第一コマンド」でググってもらえば分かりますが、
ブラジルのサンパウロやリオデジャネイロなどで暗躍する犯罪組織で、
その巨大な組織構成は、ほとんど政府機構を越えています。

犯罪だけでなく、構成員の家族の相互扶助や
構成員の子弟の教育までも行っており、
一大コミニュティを形成しています。

今年の5月などは
PCCが刑務所で大規模な暴動を起こすと共に
軍隊や警察署・消防署・裁判所などを機関銃や手榴弾などで襲撃し、
パトカーや刑事なども狙撃するという前代未聞の事件を起こしました。
ここまでくると単なる犯罪組織というより軍隊に近いです。

ブラジルという国家の過酷な裏面です。



宮崎正弘の国際ニュース・早読み

JMM

萬晩報

BRASIL NEWS:ニッケイ新聞







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ロシア:愛国主義の光と影 その2・・プーチン政権の紅衛兵「ナーシ」



   p_67357.jpg



前回の続きです。

ロシア:愛国主義の光と影 その1・・ネオナチの急増


2005年5月15日。
突如、モスクワの街頭を6万人の若者が集団行進し、
市民らを驚かせた。

この統一したコスチュームに身を包んだ、
高校生を主体とする若者の集団は
プーチン政権が作った青年組織「ナーシ(Nashi)」のメンバー。
彼らはこの日、ロシア全国の30の支部から集まり、
「旗揚げ」の街頭行進を行った。

ナーシ。
ロシア語で「私たちの」という所有代名詞を指し、
意訳すれば「わが祖国」「わがロシア」という意味。

そのスローガンは「ファシズムからの祖国防衛」であり、
厳格な規律を持った20歳以下の青少年で構成されている。
彼らは政権与党以外の全ての政治勢力を敵視し、
しばしば街頭にて政権擁護の政治運動を行っている。

このためナーシは、ロシアのマスコミや野党政治家からは

  「クレムリンの紅衛兵」

  「政権のヒットラーユーゲント」

と揶揄されている。


ナーシの前身は「共に行く人々」という青年団体。
2004年頃に創設されたらしい。

当時、グルジア・ウクライナなどの旧CIS諸国において
米国を主導とする民主革命が勃発し、親露派諸国は次々と脱落、
この流れはロシア国内にも波及しそうな勢いだった。

また、ソ連崩壊後、
コムソモールなどの全国的な青年教育システムが消滅し、
折からの経済危機や治安の悪化により、
青少年層にネオナチや極左などの急進主義思想が浸透していた。

この国内外の情勢に危機感を強めたプーチン政権は
民主革命の波及やネオナチの拡大を防ぐために
官主導による青少年組織を創設することを決意。
大統領府副長官のウラジスラフ・スルコフの発案により、
プーチン支持の若者を数千人単位で組織化し、
「共に行く人々」という団体を作った。

スルコフはプーチンの懐刀。
政権与党である「統一ロシア」の発起人の一人であり、
政権のイデオロギーや政治戦略を担当している。

ロシアの政治家の影響力についての世論調査では、
プーチンに次ぐ第二位を占めており、
この41歳の少壮政治家は
「クレムリンの灰色の枢機卿」とも呼ばれている。

プーチン政権の基本政策は
国権に管理された民主主義であり、
ロシア国内では「主権民主主義」という名称で呼ばれているが、
これの名付け親がスルコフである。

スルコフは「共に行く人々」の組織を
さらに数万人単位に拡充し、
腹心である連邦委員のワシーリー・ヤケメンコを指導者とし、
「ナーシ」と改名した。


スルコフはこのナーシを
かつてのソ連共産党の青年組織「コムソモール」のような
将来の政治エリートを養成する組織に育てようと考えた。

しかし、発足当初に集った若者達は玉石混淆であり、
その多くはイデオロギー教育に警戒感を示し、
政治組織化するナーシから距離を置こうとする者も出始めた。

そこでスルコフは方向転換を行う。
彼はプーチンに進言し、
プーチンのモスクワ郊外の公邸や黒海の別荘に
ナーシの青年幹部を招待した。
ここでプーチンは若者達と親しく会談し、
それがマスコミに大きく報じられた。

このパフォーマンスにより
ナーシが政権のエリート候補を育てる機関であることが周知され、
将来の出世を求める優秀な若者らが殺到した。

今年の夏、モスクワ郊外のセリンゲル湖畔で
ナーシの教育キャンプが開催された。
そこには競争率十倍の枠を勝ち抜いた優秀な青少年が
約五千人も集った。

講師陣は著名な教授や外交官、政治学者、
哲学者、知事などのそうそうたるメンバーであり、
参加費から往復交通費などはすべて無料で、
政権はこのキャンプに
約200万ドルの費用を投じたとされる。


夏にNHKの番組でも紹介されていたが、
彼らは非常に厳格な規律で知られており、
街頭での政治運動の終了後は酒の代わりにミルクで乾杯する。
 
飲酒・喫煙は御法度であるが、
セックスは許可されており、それも避妊無しが奨励されている。
その理由は「ロシアの少子化対策」ということで、
多くの子供を産み育てることを義務と教えられている。

ここらへんの潔癖さと規律と、そして権力に対する従順さは、
かつてナチスにより組織された、
「ヒットラーユーゲント(ナチス青年団)」に似ており、
暗然とした気持ちにさせられてしまう。

自らを「プーチンの親衛隊」と呼ぶナーシの若者達は、
左右の政治勢力を敵視し、
特にネオナチのような極右勢力と
かつての共産主義の流れをくむ左翼を蛇蝎のように捉えている。

ここらへんは創設者であるスルコフや
オーナーのプーチンの思惑がズバリ当たったと言えて、
彼らは政権を守る「若い牙」を手にしたといえるだろう。

ナーシの総帥ワシーリー・ヤケメンコは
マスコミのインタビューに以下のように答えている。

  ネオナチの若者は、デモを通して、
  自分たちが多数派で急進的だという幻想を世間に抱かせた。
  
  ナーシは、ファシストと似非リベラリストの協力関係を
  何度も批判してきた。
  野党勢力がファシズムを合法化する危険性があると警告した。
  このままではファシストとリベラリストのつながりが強化され、
  拡大してしまう。

  いまこそ、治安維持機関がネオナチ現象に対し、
  法律に則って正しい判断を下すときなのだ。
  そうなって初めて、我々はこの伝染病と
  まともに闘うことができるようになる。

ナーシの存在が世間に周知されたモスクワの行進から
まだ一年と半年に過ぎないが、
この組織は徐々に存在感と影響力を広げつつあり、
やがてそれ自体が小さな権力機構と化す可能性を感じさせる。



関連資料リンク

ナーシ(公式サイト)


関連過去記事

ロシア:愛国主義の光と影 その1・・ネオナチの急増

ロシア:過激「反日報道」とプーチン政権の思惑
 ・・対露外交の譲歩論と原則論

ロシア強硬策「サハリン2」事業停止へ
 ・・「生産分与契約」と国家の信義

ロシア:中国人の大量流入と摩擦・・モスクワの市場爆破事件


関連過去記事(本店ブログ)

対露外交と中国包囲網 その1・・盟友の条件









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ロシア:愛国主義の光と影 その1・・ネオナチの急増

毒殺未遂のロシア保安局元幹部が死亡

 亡命先のロンドンで毒殺未遂にあった、
 ロシア連邦保安局(FSB)の元幹部、
 アレクサンドル・リトビネンコ氏が23日夜(日本時間24日朝)、
 入院先の病院で死去した。
 タリウム中毒に近い症状を起こして治療を受けていたが、
 容体が急変した。
 警察当局は捜査を継続する方針だが、
 病院では毒物は特定できないとしており、
 事件解明は一層困難になった。
 
   (iza!)


この事件、世評が言うように
おそらく犯人はロシアの国家機関でしょう。

具体的にFSB(KGBの後継機関)の犯行なのかは分かりませんが、
毒殺とは何とも荒っぽいことをやらかすものです。
ここらへんのスマートでないやり口を見ると、
FSBではなく別の機関、
チェチェン絡みでGRU(軍の諜報機関)が下手人かもしれません。

さて、最近のロシアは大国化に向けて驀進中です。
石油高騰の恩恵とプーチンの強権路線で
一頃のエリツィン時代の停滞状況とはうって変わり、
国際的にも発言力を強めています。

しかし、資源を武器とした強引なまでの外交や
国内では民主主義・自由主義に対する締め付けが始まっています。

今日はこのロシアの政情で
私が最近気になっている2つの動きについて書きます。
それはロシアにおけるネオナチの急増と
プーチン政権の私兵組織「ナーシ」についてです。

長いので今回と次回の2回に分けました。


<ネオナチの急増>

第二次大戦においてナチスドイツと戦ったロシア人ですが、
今、皮肉にもネオナチの急増に頭を悩ませています。

かつての仇敵であるヒットラーを崇拝し、
頭をスキンヘッドにし、
ナチスの服装に身を包むロシアの若者達。
彼らは排他的な民族主義に傾倒し、
かつての共産主義に代わる思想として、
ナチズム(国家社会主義)に心を引かれています。

この過激なネオナチグループは
全世界で20万人いると推計されていますが、
このうち5万人がロシアにいて
その中の1万5千人がサンクトペテルブルグに集中しています。

サンクトペテルブルグはプーチンの故郷であると同時に
「スキンヘッドが世界で最も多い町」と言われており、
アジア・アフリカ系住民への襲撃事件が頻発しています。

もともとロシアにネオナチが浸透したのはソ連邦解体直後。
欧州のネオナチグループの影響を受けた若者が増え、
その数は90年代年半ばまでに約千人を数えました。
機関誌を発行するとともにサンクトペテルブルクなどに進出。
その後、急速に人数が増え、
98年までにモスクワだけで約20の組織が
当局によって確認されています。

94年に始まり、その後泥沼化したチェチェン紛争、
中央アジアなどからの移民流入の増大、
そして98年の経済危機によりネオナチは急速に拡大しました。

90年代のネオナチグループの急増は
主に経済不況による貧困・失業が原因でしたが、
最近の傾向は、プーチン政権の打ち出すロシア愛国主義が、
若者の心を外国人排斥に煽り立てて、
やがてネオナチに行き着くというパターンです。

このロシアのネオナチ組織の特徴は
内部では軍隊のような規律と統制が行われていることです。
酒をかっくらって乱行する不潔な連中かと思いきや、
意外というべきか「ナチスのような規律」で組織を律しています。

ソ連崩壊後の道徳価値の低下が著しいロシア社会の中で、
彼らは禁酒、禁煙、上官への服従などの
規律を守りながら集団行動を行っています。

実はこの淵源はナチスというよりも
ソ連時代の青少年教育システムにあります。
ソ連時代、子供たちは共産党の教育システムに加入し、
年齢ごとに、一年生以上の生徒が加入するオクチャブリ、
三年生からのピオネール、
そして青年組織であるコムサモールに属しました。

ここで子供達は集団行動と規律を学び、思想教育を受け、
共産党は未来の人材を育成していました。

ネオナチも同様で
ソ連崩壊後の青少年の教育システムが不在の中、
組織の指導者らがコムサモールなどをモデルに、
この統制システムを作り上げたのです。

実際にモスクワ郊外のいくつかの町では
ネオナチ組織が自警団を作り、街頭パトロールなどを行い、
住民達に受け入れられています。

ここが欧州などでよく見られる、
不良で乱行のネオナチグループとの違いです。
逆にその意味では彼らの組織拡張が
社会的に半ば許容されている恐い側面があるわけです。

ただし、この規律あるネオナチグループも
当然ながら外国人、特にアジア系や黒人系には容赦しません。

2001年4月21日、ヒトラーの誕生日の翌日、
モスクワの自由市場をネオナチの若者約150人が襲撃し、
カフカス系商人10人を負傷させたほか、露店15軒を破壊しました。
世間を驚かせたのはこの若者たちの大半が
14歳から16歳の少年だったことでした。
ここからネオナチによる大規模な襲撃事件が始まっていきます。

同年10月、同じくモスクワで約300人のネオナチループが
市南部にあるツァリツィノ市場になだれ込み、
鉄棒や割れたビール瓶でカフカス系を中心とする外国人を襲撃し
3人を殺害しました。
警察に検挙されたスキンヘッドの若者の多くは、
上着の袖に、カギ十字に似たシンボルマークをつけていました。

2002年6月9日、
サッカーのワールドカップ(W杯)日本対ロシア戦が行われ、
ロシアの敗北が決まるとモスクワのフーリガンが暴徒と化しました。

1人が死亡、100人以上が負傷、
放火された車が7台、逮捕されたのは130人。
数千の暴徒がモスクワの中心で暴れ回り、
その映像は、ロシアだけでなく世界に衝撃を与えましたが、
実はこの暴動はネオナチの扇動によるものでした。

この後、ネオナチによる大規模犯罪は
モスクワとサンクトペテルブルグを中心に年中行事と化し、
プーチン政権は危機感を強めていきます。

2006年11月4日。
この日はプーチンが旧革命記念日(11月7日)に代わり制定した、
「国民団結の日」の日でした。

愛国主義を強調するプーチン政権にとっては重要な日で、
国威発揚を目的としたパレードなどが
ロシア各地で企画されていましたが、
結局、外国人排斥などを主張するネオナチの襲撃を恐れ、
各地で開催が中止となってしまいました。

実は前年の記念日に
ネオナチがモスクワなどで大規模なデモを行い、
チェチェン人などのカフカス系住民や、
中央アジア系住民との衝突事件を引き起こしたからでした。

ネオナチの暴威は年々拡大しており、
ロシア発の外国人襲撃事件のニュースを聞くことは
もはや珍しいことではなくなりました。

このグループは
意外なことにロシアの若年層の中に浸透しており、
その規律と統制で人心をつかみ始めています。


さて、上述したように、当初は
経済危機による貧困が原因と見られていたネオナチの拡大が
実はその下地にプーチン政権が鼓吹する、
愛国主義の煽りがあることが次第に明らかになってきました。

慌てたプーチンは愛国思想の鼓舞を抑制していくと共に、
ある若者の集団を組織し、
ネオナチなどの極右・極左グループと対抗させると共に、
政権の私兵づくりを着々と進めています。

次回はこのヒットラーユーゲントまがいの組織、
「ナーシ」について書きます。


   <続く>



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「朝鮮戦争は内戦」盧武鉉発言に韓国保守層が猛反発・・その思想的背景とは?

ちょっと気になったんで
もう一発、韓国ものを書いておきます。


盧武鉉大統領「朝鮮戦争は内戦」に批判集中
 北朝鮮の歴史観そのもの

 韓国の盧武鉉大統領が、
 北朝鮮による南侵の朝鮮戦争(1950~53年)を「内戦」と表現、
 世論の批判を浴びている。
 朝鮮戦争イコール内戦、あるいは南朝鮮解放戦争-というのは
 北朝鮮の歴史観そのもの。

 青瓦台(大統領府)は
 「同じ民族の戦争という意味だった」などと弁明しているが、
 メディアは「青瓦台も大統領も歴史の勉強をもう一度すべきだ」
 (韓国紙「中央日報」22日社説)などと、
 大統領の歴史認識そのものを問題視している。
 
 この発言は盧大統領が20日、
 アジア太平洋経済協力会議(APEC)の帰途に訪問した、
 カンボジアのプノンペンで、在住韓国人との懇談の席上、
 「われわれは昔、植民地支配を受け、
 内戦も行うなど波乱も経験したが、大統領になってみると、
 今ではたくさんの国を支援している」などと述べたもの。

 韓国では「朝鮮戦争は祖国解放戦争」と主張し
 北朝鮮を賛美していた大学教授が今春、
 国家保安法(スパイ取締法)で有罪になったが、
 「朝鮮戦争は内戦」も彼ら親北派の歴史観で
 「米国が介入しなければ戦争は1カ月で終わった」
 「悪いのは米国」などという親北反米の典型的な主張だ。
 だが、今回は大統領の発言だけに世間に与えた衝撃は大きく、
 反発が広がっている。

   (iza!)


この「内戦」という表現が
何故、こうも問題となっているのか?
日本人には分かりづらい部分があると思います。

朝鮮戦争では米軍やら中国軍やらも戦ったが、
基本的に韓国と北朝鮮の戦いなんだから
同民族同士の争いというわけで
「内戦」って言ったって問題ないじゃないか?と。

ここらへんを説明するのはややこしいのですが
簡単に書いておきますと、
もともと朝鮮戦争に関しては、
韓国は「北朝鮮軍の奇襲攻撃で始まった」と言い、
北朝鮮は「韓国軍が侵攻してきたので押し返した」と主張し、
戦争勃発の経緯に関しては双方の主張は食い違ってました。

実際は北朝鮮の侵攻から始まったわけですが、
北朝鮮は自分から仕掛けたことを
頑として認めようとはしなかったわけです。
これは今も同様です。

これを受けて韓国内だけではなく
全世界の左派連中は、
「韓国からの攻撃が原因!」と言い続けてきたわけです。

ところが、これがソ連崩壊で覆りました。
ソ連時代の政府秘密文書が続々と公開され、
スターリンと金日成との間の秘密書簡などから、
意図的に北朝鮮が奇襲攻撃を仕掛けて南侵したということが
ハッキリと文書で証明されたわけです。

それでも北朝鮮自身は
「そんな文書なんて捏造ニダ」と否定しますが、
韓国や世界の左派連中はさすがにそこまでは言い切れません。

で、そこから連中のひねり出した史観は、

  朝鮮戦争とは朝鮮内の階級闘争の延長形

  もともと朝鮮内でくすぶっていた社会階級の対立が
  戦争という形をとって表れたもの。

  だから、何年何月に突如として始まったものではなく、
  北朝鮮軍の侵攻などはその中の一部でしかない。

  よって、朝鮮戦争とは
  朝鮮内の闘争であり、これは「内戦」である。

  民族同士の「内戦」であるにもかかわらず、
  米国などが介入することにより、
  惨禍は大きくなり、民族の分断は固定されてしまった。

こういう内容なんですね。

つまり「内戦」という言葉を多用することにより、
北朝鮮からの侵略戦争という事実をぼかそうとし、
さらに、その「内戦」に
外国である米国が介入することにより
戦争は拡大され、民族分断の悲劇を生んだ。
あの戦争に米国が介入してなければ
朝鮮半島は速やかに統一されたのに・・という理屈です。

というわけで「朝鮮戦争は内戦!」という表現には
こういう特異な歴史観の背景があり、
左派が好んで主張する言辞なんですね。

国際的には
修正主義派と呼ばれる連中がこの手の主張を繰り返しており、
「現代朝鮮の歴史」「朝鮮戦争の起源」を書いた、
ブルース・カミングスなんかが著名ですし、
韓国内では、ニュース中にもあるように

  「六・二五戦争(朝鮮戦争)は
  統一戦争でありながら同時に内戦だった。
  すなわち、身内の争いであり、
  北朝鮮の指導部が試みた統一戦争だった」

と発言し、国家保安法違反で逮捕された、
姜禎求・東国大教授などが有名どころです。

ちなみに、この姜禎求の逮捕の際には、
盧武鉉は法相を通じて
検察総長に不拘束捜査を命じる指揮権を発動して
姜禎求の身柄を守ろうとしまして、
当時の検察総長が抗議の辞任を行うという事態にまで発展しました。

まあ、盧武鉉が「朝鮮戦争は内戦」と思わず口走り、
これに韓国の保守層が猛反発している背景には
こういう思想的なものがあるわけです。

日本でいえば
「闘争!」とか「階級の矛盾」とか言ってる連中に
ろくな人間がいないのと同様です。



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韓国新統一相:李在禎・・極左と親北の「アマチュア長官」









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韓国新統一相:李在禎・・極左と親北の「アマチュア長官」

「拉致、事実かどうか…」韓国新統一相、親北ぶりに不安

 「朝鮮戦争が北の侵略戦争だったかどうか言えない」
 「北による外国人拉致など事実かどうかは判断できない」
 
 韓国で盧武鉉大統領によって
 新しい統一相に指名された李在禎氏(62)が、
 国会の人事聴聞会であまりにも“親・北朝鮮”的な姿勢を見せ
 問題になっている。
 ハンナラ党など野党陣営は
 「南北関係を担当する統一相にはふさわしくない人物」として
 正式任命には反対しているが、
 盧大統領はそのまま任命強行の方針だ。

 李氏は神学博士号を持つ英国聖公会系の牧師出身。
 左派・親北のキリスト教反政府活動家として知られ国会議員も務めた。
 盧大統領当選に功績があり、先の内閣改造で統一相に起用され
 保守派などから強い懸念の声が上がっていた。

 李氏は国会聴聞会で「金日成をどう評価するか?」と聞かれ
 「(評価は)歴史がやることだが
 歴史的に(まだ)整理されていない」と回答を避け、
 「朝鮮戦争は北による侵略と思うか?」
 との質問にもしばらく沈黙した後、
 「自分がここで言うのは適切でない」と述べた。

 質問者が「北を非難したくないというのは分かるが、
 歴史的事実には明確な認識が必要だ」とさらに追及したため
 やっと「南侵という事実はすでに規定されている」としぶしぶ答えた。

 また「スパイ事件やドル偽造、麻薬密売など
 北朝鮮による国際的な不法行為が拡散しているが」との質問に対しては
 「確証がない」と述べ、
 「北では拷問、公開処刑、女性の人権侵害、
 外国人拉致なども起きているが…」という質問に対しても
 「民主化された国でも似たようなことがある。
 そうしたことは検証する方法がないので
 事実かどうか判断することはできない」と答えた。

   (iza!)


北朝鮮の核実験を受けて
さしもの盧武鉉政権も親北姿勢の迷妄から醒めるだろうとの
一部観測もありましたが、
このニュースを見てると全くあり得なさそうです。

もともと盧武鉉という人物は、
まあ、誉める気など毛頭ないのですが、
どちらかというと名利にこだわるタイプではなく、
思想家的な空想左翼です。
実利よりも脳内妄想を重んじるタイプです。

大統領になる前も
何度も国会議員選挙に出て落選を繰り返してますが、
その時も負けると分かっていて
あえて強敵候補者に挑みかかる選挙を何回か行っています。

まあ、こういうドンキホーテ的な部分が
一部国民から人気を得て、
それが大統領当選につながった伏線があるわけです。

ですから、北の核実験によって
それまでの親北姿勢を猛非難され、
奈落の底にように支持率が急降下しても、
この人物は自分の「思想」を捨てないわけです。
決して実利優先の器用なタイプではありません。

私はこの人物の性格などを見てると、
どこかで政権を投げ出すのではないかと思っています。
「ああ、もうや~めた」みたいな感じで。
そういう淡泊な部分があるように思いますね。


さて、上記ニュースの「李在禎」氏。
今や日本の社民党ですら
ここまで極端な歴史評価をする人はいないでしょう。
その意味では「極左」に分類すべき人でしょう。

では、簡単にこの人物の略歴を書いておきます。

李在禎。
1944年、忠清北道生鎮川市出身。
ソウル大学院宗教学科修了。
韓国聖公会大総長。
2000年の総選挙で新千年民主党から出馬し当選。
04年10月から民主平和統一諮問会議首席副議長。

ニュース中にもあるように
韓国のキリスト教会の出身であり、
かつてバリバリの反政府活動の闘士でした。

国会議員当選後もその左傾姿勢に変化はなく、
日本絡みでいうと
2002年に愛媛県立中高一貫教育校3校で
「つくる会」の歴史教科書が採択された時に
韓国の左派国会議員連中が連名で
愛媛県知事や教育委員らに採択中止要請文を送りつけ、
内政干渉丸出しの圧力をかけてきた一件がありましたが、
この時の20名の連名議員の中に李在禎も名を連ねています。

また、2003年6月に
日本で有事3法が可決された際には
「民族正義を建てる国会議員の会」という仰々しい名前で
李在禎以下の数十名の韓国国会議員らが
日本に対して抗議声明を発表したこともあります。

  我が会は、今回の法案通過が
  まさに戦争国家化のための具体的行動であると見なし、
  今後、日本の戦争国家化への企てに対して
  全面的で強力な対応に乗り出すことを明らかにする。

  我が会は、特に「兆候」のみでもって
  戦争ができるようにした有事3法案によって、
  朝鮮半島での戦争の危険が一層高まったという点に注目し、
  有事3法を我が民族の生存に影響を与える一級事案と規定し、
  その廃棄のためにあらゆる可能な手段を動員し
  対応するだろうことをもう一度明らかにしておく。

まあ、こんな左派丸出しの
頭の中身を疑いたくなるような内容の声明で、
そんな暇があるのなら
北朝鮮の「先軍政治」でも批判しろよと言いたくなります。

この李在禎は金大中政権時代から、
逮捕された北朝鮮のスパイ達や反政府活動家の釈放を強く訴え、
その言動は物議をかもしてきました。

また、日本の嫌韓派お馴染みの
例の「ロバート・キム」事件の時も
他の国会議員と「ロバート・キム釈放委員会」などを作って、
米政府相手に赦免運動を繰り広げました。

まあ、こんな人物です。
それが対北政策を統括する統一省長官に内定ですから、
もはやこの国の親北体質は
救いようがないと言っていいでしょう。

盧武鉉は、政治家としての能力よりも
その人物の思想で大臣を選抜してますから、
昔はどこそこの活動家だったとか、
反政府運動で何回も投獄されたとか、
こんな人間ばっかりが集っています。
ある意味、「アマチュア政権」と言っていいでしょうね。

こういう政権をいただく韓国国民は不幸ですが、
これも民主主義で自分らが選んだわけですから、
自業自得としかいいようがありません。
日本も他山の石として自戒しましょう。

さて、最後にこれは余談になりますが、
李在禎に限らず、韓国や日本のキリスト教界から
この種の激烈な左派が生まれてくるのは興味深いですね。
無神論を奉じ、宗教弾圧を行う共産主義国家こそ、
彼らの大敵のような気がするんですが・・。



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中国:空母の就役間近?・・「ワリヤーグ」の改修工事は最終段階

中国海軍が航空母艦を建造?
 ワリヤーグの改修工事も既に最終段階に

 中国海軍が近く、ロシアの技術支援の元で
 航空母艦を建造する可能性が高まってきた。

 軍事専門誌、
 「ジェーンズ・ディフェンス・ウィークリー」は昨年12月、
 中国がウクライナから購入した、
 旧ロシア海軍の空母ワリヤーグの船体を
 中国海軍の正規船と同系色に塗り替え、
 船体の改修作業が最終段階に入ったと報道。

 また、同誌は、
 中国はワリヤーグの船体構造を詳しく調査すると同時に
 ロシアから空母建造に係わる専門家を招待して
 技術支援を受けていると報道。
 これらの事実から判断して中国はワリヤーグを見本にして
 同じ形式の空母の新規建造を
 計画しているのではないかと推測していた。

 先月末には、中国がロシアから空母搭載用に
 スホーイ33の購入契約を結んだことが報じられるなど、
 中国が空母を中核とした、
 本格的な近代海軍の整備に乗り出す可能性が
 より一層、真実味を帯びてきた格好だ。

   (Technobahn)


中国海軍の空母保有は
いずれ実現するだろうと思ってましたが、
もうここまで間近に迫っていたんですね。

空母保有は中国海軍の遠望でした。

80年代に中国海軍は
オーストラリア海軍の退役空母メルボルンを
スクラップとして購入しました。
元は英国からオーストラリアに売却されたもので、
この時、中国海軍は
空母の構造や設備を徹底的に調べ上げています。

同様のことを90年代に
ロシアの退役空母キエフとミンスクに対しても行っています。

空母なんて代物は非保有国にとっては
造船技術的には越えがたい大きなハードルがあり、
特に艦載機を打ち出すカタパルトなどがそうですが、
中国はそれを他国の空母を購入することによって
徹底的に調べ上げました。

90年代後半になると
中国海軍は満を持して国産空母の開発に乗り出します。
しかし、この計画はすぐにストップとなります。
財政危機にあえいだウクライナが
旧ソ連海軍のクズネツォフ級空母の2番艦「ワリヤーグ」を
スクラップとして売り出したからでした。

ウクライナはソ連邦崩壊時に
棚ぼた式にソ連海軍からこの空母を受け継いだのですが、
かと言って、ウクライナ海軍が空母を持っていたところで
黒海近辺をうろうろ乗り回すだけで
それ以上の使い道がありません。

これに中国が飛びついた格好で
ワリヤーグを買い取った訳ですが、
ここらへんの経緯が実に中国らしくて興味深いです。

まず、中国海軍はマカオのダミー会社を使い、
「観光用」と称してワリヤーグを買い取りました。
値段は2600万ドルだったとか。

この「澳門創律旅遊娯楽公司」というダミー会社は
空母購入の際に中国財界などから巨額の資金を集めましたが、
その内の多くを中国政府直系の証券会社から調達しました。

買い取られたワリヤーグはウクライナを出航して
トルコのボスポラス海峡を通過しようとしますが、
この時、トルコ政府は米国などと連携して
国際条約を盾にして空母の通過を拒否します。

結局、中国政府高官がトルコに入り、
すったもんだの交渉の末に
「空母は軍用にせず、海上レストランにする」
との中国側の弁明が認められ、
ようやくワリヤーグはトルコ沖を冷や汗もので通過します。

そして、ワリヤーグは中国の大連港に到着。
ここで不可解なことに
購入した「澳門創律旅遊娯楽公司」は煙のように消え失せ、
中国政府はやむなくという感じでワリヤーグを接収し、
これに改装作業を施し、空母就役に突き進んでいきます。

当初、ウクライナ政府の売却条件は
「軍用に転用しないこと」というものでしたが、
売却先である会社が消え失せた以上、
文句の言いようもありません。

まさに壮大なペテンであり、
いかにも中国らしい「いつものやり方」ですね。


さて、報道によれば
中国はワリヤーグを来年までに就役させ、
海南島の三亜を母港とする南海艦隊に所属させるとのこと。
艦載機は戦闘機スホーイ33が50機で
ロシアから購入する方向で話しがまとまったようです。

最終的に二番艦・三番艦は中国で国産開発し、
三隻ワンセットの機動部隊を
2010年代までに勢揃いさせるとのことです。

フォーサイトで日本と世界の情報を先取り:
 ついに空母一番艦が就役へ 着々と海軍力を増強する中国

私はこれに対して過大評価をする気はありませんが、
過小評価をする気もありません。

ハリヤーなどのVTOL機を使った軽空母と異なり、
このワリヤーグは正規空母であり、
海上戦力として大きな打撃力となります。

まず、空母の南海艦隊所属は
台湾をメインターゲットにしていることは間違いないでしょう。
さらに東シナ海の資源領有での日本への牽制、
そして南シナ海での領土紛争でのASEAN諸国への圧力。

空母の保有は示威的には大きな効果を発揮するでしょう。
これが配備されればASEANの中国への傾斜に
拍車がかかるのは間違いないでしょうね。

ただし、空母は保有したからと言って
すぐに大きな力を発揮できるかといえば
なかなかそうはいきません。

中国海軍は空母の構造はすでに習得したのでしょうが、
問題はこの運用方法ですね。
彼らにはそのノウハウが無く、
長年、空母を運用してきた米海軍とは
比べものにはならないでしょう。
空母の運用とは一朝一夕に会得できるものではありません。

また、空母は単艦では十分な戦力とはなり得ません。
護衛艦・随伴艦がワンセットで艦隊を組むことにより、
海上の大きな打撃戦力として機能し始めるわけです。

護衛艦の対空能力・対潜能力、
さらに空母艦載機に搭載する対潜機・早期警戒機、
レーダーなどによる探知能力、等々等。

これらがワンセットになっているのが
本格的な機動部隊であり、
これは一朝一夕には無理でしょう。

中国海軍の空母は
当分は実質戦力よりも
政治的示威効果の側面が先行すると思います。


さて、ひるがえって我らの日本です。
この中国の空母保有という現実に対して
日本はどうすべきか?

結論は単純です。
こちらも空母を持つことです。

日本のような経済大国にして貿易立国、
そして周囲を海に囲まれているという地政学的特性。
これらを見た場合に、
逆にいまだに空母一隻保有していないのは
政治的怠慢としかいいようがありません。

かつて太平洋にて米海軍と
空母による航空戦で死闘を繰り広げた日本が
戦争後遺症の政治的自虐感と矮小感で自らを自縄自縛し、
結果、中国の空母保有のニュースに怯えなければいけないのは
悲しい限りです。

自由主義経済と貿易で繁栄を維持している国家であるならば、
シーレーンの防衛に気を配るのは当然ですし、
また、自国のことのみならず、
これだけの経済大国になれば
世界秩序とその安寧に日本はもっと責任を持つべきです。
そして、それがひるがえっては
日本自身の繁栄につながるでしょう。

決して、中国のような
覇権国家の跳梁を許すべきではありません。



関連資料リンク

Garbagenews.com:
 中国、ロシアから空母艦載用戦闘機Su-33を50機購入予定

台湾週報:
 国防部が衛星写真公開 中国に「空母配備の意図あり」と指摘







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ブラジル:前代未聞の空港大ストライキ・・600便が停止

もう10日前の出来事になりますが
見ていて非常に興味深かったのと
日本のマスコミはあまり伝えなかったので書いておきます。

大混乱におちいったブラジルの空港ストについてです。


ブラジルの空港の航空管制は空軍が管轄しているそうですが、
先月末から今月初頭にかけて
国内各地の主要空港の航空管制官たちが、
待遇改善を求めて一斉にストライキに突入しました。

日本だとこういう時は
全面ストは滅多にあり得ず、
一定の割合で旅客機の運航は確保されるものです。
しかし、ブラジル人は豪快なのか何なのか、
ブラジル中の大半の航空管制官がストに入ってしまいました。

折からブラジルは連休中で
日本でいえばお盆休みのような休み期間中で
多くの旅行客・帰省客で空港はごった返していました。

あの広大な国土を横断するためには
飛行機と空港の存在は必須であり、
これが飛ばなきゃ、ブラジル人にとっては死活問題です。

で、ストライキ開始。
当然の如く旅客機は運行をやめ、
最盛日にはブラジル中で600便が停止してしまいました。

もうこうなったら大騒ぎです。
ブラジル中の空港にごった返す待合い客たちは
何十時間経っても飛ばない飛行機に怒り心頭に達し、
現地サンパウロ新聞によれば、

  待ちくたびれた旅行者間にイライラ感が募り、
  旅行者がカウンターの受け付け嬢を
  殴打する事件も見られた。

  サンパウロ、リオ及び主要空港内では
  旅行者と航空会社職員の間で殴りあい、
  待ちくたびれた人々の抗議行進、
  航空会社カウンター内に侵入してパソコンを占領し、
  航空会社本社に離発着おくれの
  原因をただす人も出るなどで大混乱、最悪状況だった。

などと大混乱となりました。

空港ロビーには
当然の如く怒り狂った乗客による抗議が殺到し、
身の危険を感じた空港職員が武装する騒ぎにまで発展します。

さらに飛行機の運航が停止してしまった各航空会社は
一斉にブラジル政府へ補償金の支払いを求め始め、
この額がハンパなものではなく
ブラジル政府は冷や汗を流します。

さて、ブラジルの航空管制を管轄する空軍は
これはさすがにやばいと思ったのでしょう。
11月2日、空軍のルイス・ブエノ司令官は、
航空管制員149名に職場を離れないよう命令を出すとともに
首都に待機する空軍特殊部隊の航空管制要員に
非常呼集をかけました。
さらにブエノ司令官は
命令に背いた者は軍法会議にかけるとまで言いました。

これらの措置が徐々に功を奏し始め、
旅客機の運行は次第に落ち着きを見せ始めます。
そして11月5日夕刻、ブエノ司令官はピーレス国防相に、
国内主要空港は平常に戻ったと報告し、
ここに一連の大騒動は幕を閉じました。

まあ、日本では考えられないような事態ですが、
ブラジルも発展めざましいBRICsの一員といいつつも、
まだまだこういう途上国じみた、
バッタバッタした側面を持ってるんですね。




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世界経済の構造的変化について・・愛読メルマガより

私の愛読メルマガ「国際戦略コラム」に
世界経済に関する秀逸な見解が載ってました。

以下、一部引用します。


◆今後の世界経済を動かすものは?

 工業製品の付加価値率が
 大きく下落しているのとは対照的に
 資源関連の付加価値率が上がっている。
 これは工業製品を作れる国が拡散しているのに比べて、
 資源国は増えない。
 資源の埋蔵量は減少している。
 ここに付加価値率の増減が絡んでいるように感じる。

 ロシアや中東、中央アジア、
 オーストラリアの国々の価値が上がり、
 日本やEUの価値が下がっている理由でもある。
 このため、日本の株価は
 米国が史上最高値の株価にあるのに低迷している。

 この理由は工業製品の価値が下がったことによる。
 この指摘を日本の評論家はしない。
 そして、株価がおかしいと騒いでいる。

 もう、工業製品の時代は終わっている。
 中国でもベトナムでもインドでも工業製品は作れるので
 その価値は当然低くなる。
 それではどうすればいいのであろうか??

 これは資源を生み出すことに注力すればいいことになる。
 資源が重要であると言うことの当然の帰結でしょうね。
 この技術を確立する企業が次の時代を制することになる。

   (国際戦略コラム NO,2534)


これは卓見だと思うよ。
言われてみて、なるほどなあと思いました。

この後、記事は
ブラジルのエタノール生産や、
日本の発酵菌技術の話しに移ります。

工業製品は先端技術は別として
基本的な技術に関しては多くの国に拡散し、
少数の国が寡占する状況ではなくなっている。

一方、資源の埋蔵は特定国に偏り、
中国とインドの経済成長と相まって
供給は一定なのに需要は急増している。

で、結論は
工業製品とその製造に依存する国の地位低下と、
資源産出国の地位上昇というわけ。

まあ、単純にぶった切りしすぎのような
気がしないでもないですが、
確かに工業製品の製造技術が全世界に拡散していけば、
個々の工業国家の地位が低下していくのは
当然といえば当然なのかもしれない。

私は携帯電話なんかを見て思うのだけど、
通信規格の問題とかあるのだろうが、
あれほど電気製品の分野に強かった日本勢が、
世界では必ずしもシェアを獲得できてない。

あれを見てると
一般的な電気製品や工業製品に関しては
もはや日本の独断場の時代は終わったなあと思う。

これを書いてるのは「F氏」という人ですが、
この人の記事は思考の刺激になります。
たまに論理が飛躍するので
ついて行けなくなることもしばしばですが(笑)、
「転変する事象の本質を捉える」
これがF氏の記事の特色だと思います。
洞察力に優れた人ですね。

上記の文章は短いながらも
今の世界経済の構造的変化をよく見抜いてると思います。



メルマガ:国際戦略コラム






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MD:米標的ミサイル迎撃問題・・常識論と集団的自衛権

米標的ミサイル迎撃は技術的に困難 防衛次官 
 
 防衛庁の守屋武昌事務次官は16日の記者会見で、
 安倍晋三首相が米国を狙ったミサイルの迎撃が
 集団的自衛権行使に当たるかどうか
 研究する考えを示したことに関し、
 日本に配備予定のミサイル防衛(MD)システムで
 迎撃することは技術的に困難との認識を示した。

 政府はイージス艦に搭載する海上配備型迎撃ミサイル(SM3)を
 平成19年中に導入する予定だが、
 守屋氏はSM3が対象としているのは射程1500-2000キロ、
 高度300キロの中距離弾道ミサイルで、
 米国に届くのは射程8000キロ以上、
 高度500キロ以上の長距離弾道ミサイルだと説明。
 「ミサイルを撃ち出す角度が違って高度が大変な開きになる。
 私が理解している限りでは(迎撃は)難しい」と述べた。

 首相は14日の米紙インタビューで
 「米国に向かうかもしれないミサイルを撃ち落とすことが
 できないのかどうかも研究しなければならない」と主張。
 これに対し、与党の太田昭宏公明党代表は
 迎撃は「集団的自衛権の行使に当たる」と指摘している。

   (産経新聞)


この問題のポイントは、

  迎撃が政治的に可能か否か?

であって、

  迎撃が技術的に可能か否か?

など、ハッキリ言って知ったこっちゃない。

この守屋事務次官の発言で、
せっかく集団的自衛権の問題に風穴を開けようとする首相の意図が、
結果的に技術論の隘路に落ち込むことを私はとても憂慮します。

この問題は、イラクや他の地域で、
有志連合の一員や国連PKOなどで派遣された自衛隊の部隊が、
隣で協力国の軍隊がゲリラなどに攻撃を受けているにもかかわらず、
集団的自衛権の絡みで黙って傍観するしかなく、
それでも銃を撃ちたければ「正当防衛」だの「緊急避難」だの
刑法上の概念を引っ張り出してくるしかないという、
あの馬鹿馬鹿しさと根っこは同じです。

同盟国に着弾すると分かっているミサイルが
日本列島上空を飛び越えていく時に
「これは集団的自衛権に該当するからな~」と
ポカーンと見送るしかない、と。

この不条理さと馬鹿馬鹿しさは
世界史に残る愚昧政治というべきでしょう。
こういう戦後政治特有の自縄自縛傾向は
いい加減にやめてほしいものです。

要は「常識」を基準に考えることです。
常識で考えれば「集団的自衛権がどうだこうだ」なんてものは、
所詮は現実に通用しない、
観念のお遊びに過ぎないことが分かるだろうに。

憲法9条の問題もそうですが
常識で考えることです。
「憲法9条を世界遺産に」なんていうアホなタレントもいますが
9条なんて過去の遺物は、
世界遺産よりも馬鹿博物館にでも陳列するか、
粗大ゴミにでも出してほしいものです。

上記ニュースの守屋次官の発言は
防衛庁の立場として純粋に技術論としての見解を述べたのか、
あるいはこの論議を流産させたい意図なのか知りませんが、
この問題がつまらない技術論の隘路に陥らないことを願います。

結果的にミサイルの迎撃が、

  政治的に可能だけど、技術的に不可能

と言うことなら仕方がないこと。

要は政治の入口の部分をクリアすることです。






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ヒズボラとアルカイダ・・その提携と「グローバル指向」

ソマリア:イスラム勢力720人がヒズボラの戦闘に参加

 レバノンのイスラム教シーア派民兵組織ヒズボラと
 イスラエルの戦闘が続いていた7月中旬、
 ソマリアのイスラム勢力が兵士720人をレバノンに送り、
 ヒズボラを支援していたと
 国連の報告書が指摘していることが15日、わかった。
 強力な戦闘能力を誇示するヒズボラの
 影響力の広がりを示すものと言えそうだ。
 
 それによると、ヒズボラは
 6月にソマリアの首都モガディシオを制圧した、
 イスラム原理主義勢力「イスラム法廷連合」に
 軍事訓練を提供したり、
 他国からの武器購入をあっせんするなどの関係を持ち、
 7月には同連合から戦闘経験を基準に選抜された兵士720人が
 レバノンに派遣された。
 
 この間、兵士の家族には1人当たり2000ドル、
 死亡した兵士の家族には最高3万ドルが支払われ、
 無事帰還した兵士には月100ドルの報奨金が支払われている。
 ヒズボラは支援の見返りにイランやシリアに
 同連合への武器売却などを働きかけたという。
 ロイター通信によると、イスラム法廷連合側は
 国連報告について「でっち上げ」と否定している。
 
 報告書はまた、
 イランが同連合に携行型の地対空ミサイルを輸出し、
 その見返りに同国でのウラン調達などを計画していると明記。
 ソマリア暫定政府側を支援するエチオピアなどを含め、
 計10カ国が決議に違反して武器を供給していると指摘している。

   (毎日新聞)


この毎日のスクープは
ヒズボラと他のイスラム武装勢力の裏面のつながりを
強く感じさせる内容でした。

もともとレバノンだけの
ローカルな組織に思われがちなヒズボラですが、
意外なことにグローバルに展開してるんですね。

ニュース中では
ヒズボラとソマリア武装勢力の共闘関係を伝えています。
この内容がどれだけの真実を含んでいるのか分かりませんが、
全て事実であったところで不思議ではありません。

それは、ヒズボラとソマリアとの結びつきに
もう一つ重要な要素が介在しているからでです。
それはアルカイダです。

ソマリアの武装勢力「イスラム法廷」とアルカイダの結びつきは
ほとんど天下公認の事実となってしまいましたが、
では、ヒズボラとアルカイダの関係は?

そもそもヒズボラはイランが後援するシーア派組織で、
アルカイダはスンニ派系の組織。
犬猿の仲のような気がしないではありません。
しかし、この両者は強い提携関係にあります。
もっとも表向きには両者とも否定してますがね・・。

アルカイダの指導者オサマ・ビン・ラディンは、
アフガニスタンでのソ連との戦いが終わった後、
1991年4月から腹心と共にスーダンに入り、
スーダン政府の協力のもとアルカイダの支部を作りました。

ここで軍事訓練用のキャンプや
はては投資会社や商社・農業会社までを設立し、
スーダンの銀行に莫大な出資を行ったりしています。

このスーダン時代にビン・ラディンは
ある重要な宣言を行っています。
それは歴史的な怨念関係にあるシーア派とスンニ派の対立を
棚上げさせるというものでした。

1998年の
アルカイダによるケニアとタンザニアの米大使館爆破事件。
この時の米議会での宣誓供述書のなかで
FBIのコールマン捜査官は

  アルカイダは
  イラン政府とその関連テロ組織のヒズボラを含む、
  シーア派のテロ・グループとの宗教上の違いを棚上げし、
  共通の敵である米国とその同盟国に対抗するために
  手を組む準備を行っている。

と証言しています。

この後、実際にビン・ラディンは
ヒズボラとの同盟を成立させました。
この情報はその当時はあまり重要視されてませんでしたが、
9・11事件後は、ことの重要さに気づいた米国の情報機関は、
この両者の裏面のつながりを探ろうと必死になっています。

アルカイダはその莫大な資金の運用を
欧米諸国の国際的な監視の目をかいくぐって行う必要があり、
金塊やダイヤモンドなどの宝石類による現物取引を多用しています。
銀行を経由して資金を動かすと証拠が残ってしまうからです。

たとえば西アフリカ一帯は
ダイヤモンドの産地として知られていますが、
ここにアルカイダのバイヤーが多く入り込んでいます。

西アフリカの小国にシエラレオネという極貧国があります。
ここはダイヤの採掘国なのですが
長年の内戦とRUF(革命統一戦線)という武装組織の跳梁で
疲弊しきっています。

この最も平均寿命の短い国の一つであるシエラレオネでは、
RUFがダイヤの採掘利権を持ち、アルカイダと提携して、
ここで高額のダイヤの密売が行われています。
実はこの両者の提携関係を仲介したのがヒズボラでした。

ちなみに、この西アフリカのダイヤは紛争地帯で多く産出され、
その争奪に多くの血が流れていることから
しばしば「ブラッド・ダイヤモンド(血染めのダイヤモンド)」と
呼ばれています。

このアルカイダとシエラレオネのダイヤの関係は
まさに「血染めのダイヤモンド」そのものです。

さて、上記ニュースが伝えるように
今やイスラム武装勢力のネットワークは
全世界に張り巡らされています。

通信と運搬手段の発達によって
物と人と情報が全世界を駆けめぐる時代ですから、
彼らが「グローバル指向」であるのは
ある意味、当然といえば当然なのかもしれませんね。



関連過去記事

ソマリアの混沌・・エチオピア軍の進入、米国の介入論

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 ・・「戦争とは他の手段をもってする政策の継続」


レバノン紛争の終結とイスラエルの敗北

バリ島爆弾事件のテロ組織「JI」・・その実態とは?


関連過去記事(本店ブログ)

文明の挑戦と応戦 中編・・テロ戦争と文明の防衛

文明の挑戦と応戦 前編・・オサマ・ビン・ラディンの戦略






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今日の収集ニュース達・・米中間選挙の波紋とイラクの集団拉致

武装集団が150人拉致か イラク高等教育省ビル

  バグダッド中心部にあるイラク高等教育省ビルで
  14日午前10時(日本時間午後4時)ごろ、
  職員ら約100~150人が武装集団に拉致された。
  開会中の国民議会でアジリ高等教育相が明らかにした。
  犯人は警察部隊の制服を着て警察車両で乗り付けたという。

  同省はスンニ派の勢力下にあり、
  シーア派による暗殺目的の拉致との見方が強い。
  白昼堂々、最も警備の厳しい首都の官庁を狙い、
  これだけの人数を一度に拉致する事件は過去に例がない。

 完全に治安は崩壊しているね。

 首都バクダットの中央官庁に
 白昼堂々と武装集団が押し込む。

 米軍が駐留していてこの調子なんだから、
 撤退すれば内戦は確実だろう。


インドがイラン行き北朝鮮国籍船舶を検査、 航行目的が謎を呼ぶ

  インド当局によって検査されたのは
  北朝鮮国籍の「MV Omrani-II」で
  ムンバイ港を経由してイランに向かう途中だった。
  ただし、取調べの結果、倉庫は空で
  まったく貨物が詰まれていなかった事が判明した。

  この件について米国内では、
  周辺諸国が実際に船舶検査を実施するのか、
  試したのではないか、という説や、
  別の船舶を潜り抜かせるためのおとりだったのではないか、
  などの複数の見方がでている。

 北朝鮮のやりそうなこった。


聞く耳あれど能力が…OECD中国環境レビュー

 中国の環境問題の深刻さは
 当の中国政府高官が一番危機感を感じているだろう。

 なにしろ、北京の中南海で窓を開ければ
 そこにはどんよりとした空が広がり、
 排ガス混じりの空気が入ってくる。
 これは目に見える現実。

 私は環境問題は、
 長期的には中国の死命を制する問題になると思っている。


アメリカの中間選挙結果とイラクの今後

 さすがに世界の覇権国家。
 たかが議会の中間選挙の結果が
 世界情勢に様々な影響を及ぼしています。

 今後の米国の国策に関して私の見立てを言うと、
 イラク情勢に関しては撤退の方向に全面傾斜するのは間違いなし。
 これは議会や世論の大勢がどうのこうの言う前に、
 単純に「イラクで勝てる見込みが無い」からで、
 選挙結果はその反映に過ぎない。

 イラン情勢も強硬策は後退するでしょう。
 もともと経済制裁うんぬんよりも
 軍事攻撃論が先行していた対イラン情勢。
 イラクの泥沼が解消するまではお預けとなる。

 イランに対する強硬姿勢が後退すれば、
 米国を代理人として使っていたイスラエルが、
 単独でイラン攻撃に走る可能性が高まったと思う。
 
 これはイスラエルの
 国家生存への異常なまでの執念を考えると、
 そうなる可能性はかなり高いと思う。

 最後に北朝鮮情勢。
 これは金正日氏には申し訳ないけど、
 変化は無いでしょうね。
 もともと経済制裁・金融制裁が先行し、軍事攻撃は後回しで、
 「最小リスク」が米国の姿勢だった。
 選挙で民主党の影響力が増したところで
 この傾向に変化が出るとは思えない。

 さて、記事中には示唆的な文章が2つ。

  こうしたことから、アメリカ国内では
  イラク戦争の失敗についての犯人探し、
  その後の対立や衝突が十分に予想される。
  その場合、9・11以後に
  アラブ系イスラム教徒に対する締め付けが
  アメリカ全土で起こったのと同様に、
  今後ユダヤ系アメリカ人に対する締め付けと、
  猜疑心がアメリカ国内で拡がっていく危険性もあろう。

  イラク国内の対立が激化すればするほど、
  他方では独裁者(英雄)待望論が拡大していこう。
  その結果、イラクが三分割されることが定着するのではなく、
  その逆の現象が現れてくることも考えられる。

 なるほどね。
 
 超大国の選挙結果は玉突きのように
 世界のあちこちで波紋を広げていく。


米国の北朝鮮人権団体、国連韓国代表部前でデモ

  北朝鮮人権非難決議案の採択に向けた投票が
  今週末に国連総会で行われる予定だが、
  国連韓国代表部の前では13日、
  韓国政府の投票棄権に反対するデモが行われた。
  
  米国の北朝鮮人権団体「リンク」が主催したもので、
  参加者らは韓国政府が北朝鮮人権非難決議案に
  棄権または欠席してきたことを強く批判し、
  北朝鮮の人権問題を深刻に受け止め、
  投票棄権などの無責任な態度を取らないよう呼びかけた。

 さて、今回も棄権するか、
 あるいは賛成するか否か?

 賛成する可能性が高いんじゃないかな。

 すでに韓国はPSIには不参加を表明し、
 金剛山観光と開城団地事業も継続を決めている。
 
 バランスを取る意味でこっちは賛成するんじゃないか。
 実利の部分では譲らず、
 名分の部分で譲ろうとするんじゃないかな。


インド南部:法輪功が小中学校で流行

 大紀元の法輪功に対する提灯持ち記事ではあるが、
 非常に興味深い内容。

  インドの法輪功学習者の紹介によると、
  このような小中学校は
  インド南部の地区ではすでに35カ所あり、
  合わせて1万8人以上の小中学生と先生たちが
  学校で法輪功を学んでいるという。

 これが事実ならば、中国のみならず、
 あの宗教のメッカであるインドにも浸透しているわけで
 かの宗教は案外、普遍性のある内容なんだなあ。


ウクライナとグルジア、「反露諸国」転換期?

 反露諸国としてのウクライナとグルジアの運命は
 米国の中間選挙によって
 いっそう暗くなったといっていい。

 EUも対露方針に関しては必ずしも一枚岩ではなく、
 両国の強力な後援者とはなり得ない。

 ドイツのメルケル政権にしても
 中国に対しては手厳しいものの
 ことロシアの関してはエネルギー絡みで
 提携の方向に向いている。

 米国の「プーチン・民主化包囲網政策」から産声をあげた両国。
 頼みの米国がああなっちゃったわけで、
 しばらくは暗い季節が続きそうです。


◆犬の保護求め1000人超デモ 北京、反日デモ以来の規模

 当局による野犬狩りが大問題になっているようです。

 *連れ去られる無許可犬と悲しむ飼い主

 *無許可「難犬」を一網打尽にする捕獲作戦


<その他の収集ニュース>

中国潜水艦、米空母に接近 不測の事態の可能性もと

アフリカで「新帝国主義者」呼ばわり
 あわてて内政干渉に走った中国

アヒルの卵黄から発がん着色料「スーダン1」を検出―北京市

PSI不参加を宣言―韓国政府

PSI「全面参加は南北間の武力衝突招く」のか

米国が遠まわしに失望感、韓国のPSI参加留保に

米国、ベトナムを宗教弾圧国リストから除外

東南アジアのイスラム地下組織、内部分裂の兆しか

南オセチアで住民投票、99%が独立支持と

米超党派「イラク研究グループ」始動 政策変更どこまで

独立委への期待は「幻想」=イラク政策見直しで元米国防次官

ボリビア:資源国有化政策を継続 来日の外相が表明

ソマリア紛争、周辺国に拡大の懸念

NSC創設で有識者会議を設置、民間議員は11人

宇宙基本法制定に向け与党チーム始動

弾薬庫木工所火災「原因は不明」 米軍佐世保基地が発表

美しくもなんともない国

中国人民解放軍、「靖国参上」

長期病欠 奈良市元職員を逮捕 県警、職務強要の疑い

大阪市「過去と決別」 同和事業に「大ナタ」

マスコミ謝罪文 官公庁がネットに晒す

刑務所の看守2人、
 チェリーパイと交換で収容者を全裸に=米ミシガン州

中国:航空券わずか15円、航空会社が捨て身の大作戦

警官人形、早くもその頼もしさを実証?―山東省済南市




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ラムズフェルド米国防長官の退任・・米軍改革の功罪

米国防長官:イラク占領「うまくいかなかった」講演で語る

 辞任が決まったラムズフェルド米国防長官は9日、
 カンザス州の同州立大学で講演し、イラクでの米軍の活動について
 「(03年3月からの)大規模戦闘はすばらしい成功を収めたが、
 (占領からの)第2段階では
 十分にうまくかつ迅速にはいかなかったのは明らかだ」と述べ、
 戦略や戦術が十分に機能しなかったことを認めた。
 
 長官は、宗派間抗争やイスラム過激派同士の対立によって
 「状況はさらに複雑化した」と指摘。
 「米国は陸海空軍を持たず、
 闇にまぎれて作戦を実施する凶暴な武装勢力と
 初めて対峙した」と述べ、
 対応に苦慮していることを明らかにした。
 
   (毎日新聞)


2003年5月1日、ブッシュ大統領は、
空母エイブラハム・リンカーンの艦上で

  「イラクにおける主要な戦闘活動は終了した。
  この戦闘で米国と同盟諸国は勝利を収めた」

と高らかに宣言しました。

歴史の中で時として起こる喜劇のような一コマですが、
今思えば、あれは何だったんだろうと思いますね。

さて、ラム長官がとうとう辞任しました。
事実上の更迭です。

私のラムズフェルド評は

  軍政家としては一流、政治家としては三流

というものです。

以下、解説します。


ドナルド・ラムズフェルド。
1932年生まれ。
海軍に入隊してパイロットになった後、政治家に転身。
1975年からフォード大統領の下で国防長官となる。
77年から民間に戻り、民間企業の重役などを務める。

ブッシュ政権下で再び国防長官となり、
世界規模の米軍再編を行う。
イラク戦争では積極的に侵攻賛成の立場を取り、
少数の兵力のみで
戦争の勝利と戦後統治は可能とブッシュに進言した。

いざ開戦後、米軍は鮮やかな快進撃を行い
戦争にはパーフェクトで勝利しました。
しかし、占領統治後のゲリラ戦は泥沼状態に陥り、
ラム長官もろともあえなく沈没してしまいました。

ラムズフェルドは米軍の再編と効率化を図り、
RMAによる少数精鋭の軍隊に仕立て上げましたが、
敵が通常の軍隊ならば無敵であった米軍も、
ゲリラ戦ではその神通力は発揮されず、
今も十数万の兵力がイラクで苦闘を続けています。

この十数万という兵力規模が
イラクのような国家においては過小であったことは明らかで、
これはラムズフェルドの責任ですね。

開戦直前の2003年2月、
エリック・シンセキ米陸軍参謀総長は議会の公聴会で、

  イラクの戦後処理には「数十万人」の米軍部隊が必要

と見解を述べ、
これに激怒したラム長官が
シンセキを退任に追い込むという一幕がありました。

このシンセキ参謀総長はハワイ出身の日系人で
日系として初めて大将に昇進した人物です。
また、ラム長官と同じく米軍の改革を推し進めていた人で、
あの米陸軍の「ストライカー旅団(SBCT)」は
この人の発案によるものです。

ただし、軍の改革に関しても
このシンセキのような軍の将官と
文官であるラムズフェルドでは温度差があり、
ラムズフェルドはとかく急進的で
少数精鋭の効率化された軍隊を目指していました。

ラムズフェルドは略歴を見ての通り、
民間企業に勤めていた時期が長く、
企業経営の手法を軍政に持ち込もうとしました。

即ち、効率化、省力化、経済効率。
贅肉をそぎ落とし、無駄を一切省く。
余剰機能と人員をバッサリ削減する。

確かに企業と軍隊は
共に一定の目的を追求する機能組織であることから、
共通する要素も数多くあります。
ビジネス書は軍隊運営の参考に使えますし、
逆に、兵書が経営者に好まれたりします。

しかし、企業と軍隊では全く異なる部分が3つあります。
一つは軍隊は利益を生み出さず、
もう一つは軍事作戦の失敗は死を意味し、
最後に軍隊とは企業以上にプロフェッショナルの集団であり、
一旦削減してしまうと急には元には戻せないということです。

ラムズフェルドが最も嫌った「余剰」の部分こそが、
ある意味、軍隊にとって最も重要な部分であり、
戦争につきものの不確定要素が出現した際に
これに対応する余裕を与えてくれるものなのです。

一定の余剰こそが、ある一つのシステムが機能しない時に、
別のシステムが確実に取って代われる余裕を生み、
即座に代替の行動が取れるようになります。

企業経営のように経済効率のみを追求すれば、
事前に想定した環境下においては
素晴らしい能力を発揮するでしょうが、
別な想定外な環境や状況が出現した場合、
これに対応する余裕が無くなります。

つまり「環境特化」が行き過ぎると、
別な環境下では全く役に立たなくなるわけです。

数百キロ離れた場所から
航空機やミサイルで敵をピンポイントで攻撃し、
極力人的損耗を避けることは得意な米軍が、
都市のゲリラ戦の泥沼に引きずり込まれれば、
その神通力は発揮できず、
必要なのは電子兵装のチップではなく、
小銃と汗と血と、そして兵数となります。

数万年前の地球に「サーベルタイガー」という動物がいました。
その名前の如く巨大なサーベルのような牙をもった肉食獣で、
大きな牙でマンモスやゾウなどの
大型の動きの鈍い動物を襲っていました。

その大きな牙と発達した顎は
動きの鈍い大型動物を襲うのに適してましたが、
逆に敏捷性に欠けていました。

やがて、気候の変動により獲物となる大型の動物が減少し、
変わって足の速い小型の動物が増え始め、
彼の武器である大きな牙は欠点へと変わっていきます。

結局、自然の淘汰作用で
獲物を狩れないこの特異な肉食獣は滅びていくわけですが、
これなどは「環境特化」の一例です。

一定の状況・環境に特化しすぎると
別な状況化では全く役に立たなくなる。
これは身近な日常生活の道具などもそうですね。
特化品と汎用品の違いです。

同じことが、個人の才能・特性や組織形態にも言えるわけで、
このラムズフェルドの軍改革は
あまりにも効率を重視し、余剰機能と人員を削減したために、
正規軍相手に抜群の破壊力を発揮する米軍も
想定外の環境が出現すると対応能力を失うわけです。

おそらく人件費を脇に置いても
米軍とは世界一金のかかっている軍隊でしょう。
その軍隊が二束三文の装備しかもたぬ、
イラクのゲリラ相手に手こずっているわけで、
ラムズフェルド的効率思考から言えば、
投資に見合わない馬鹿げた結果ということになります。

むしろコストの高い電子兵装を減らしてでも
人員を増やし、兵の防弾チョッキや
兵員輸送車の薄い装甲を厚くした方が、
ことゲリラ戦では効果が大きかったでしょうね。


ただし、私は思うのですが、
このラムズフェルドの軍改革とイラク戦の結果は
彼個人の能力に全ての責任を負わせるのは酷な気がします。

もっと根元的に考えるならば、
これは米国の国家戦略と
現実の間にひずみがあるのです。

つまり、米国の国力が退潮傾向にあり、
財政も膨大な赤字を抱える中で、
その軍隊は戦後一貫して
世界秩序の維持を担わされていることに問題の根本があります。

世界の秩序維持という米国の国家戦略から見れば、
ラムズフェルドの軍改革は無茶な内容だと思います。
効率化とは言え、軍の兵数をバッサリ削り、
再編と少数精鋭の名の下で縮小させたわけですから。
これは軍の高官達もそのような目で見ていると思います。

しかし、米国の国力や財政規模から考えると、
縮小・再編を行わざるを得ない台所事情があるわけです。

このギャップですね。
壮大な国家戦略と赤字財政のギャップ。
世界の秩序・覇権維持と国力衰退のギャップ。

このギャップの中で
ラムズフェルドは知恵をしぼらなければいけなかったわけで、
まあ、同情の余地はあると思います。
少ない元手で大きな目標を負わされたわけですから。

これは歴史の大きな観点から見るならば、
過渡期の国家の一コマです。
過渡期の国家の理念と現実のギャップを負わされた、
一人の軍政家・政治家のワンシーンです。

そのギャップの中で彼はとにもかくにも
敵の正規軍相手には無敵に近い軍隊を作り上げたわけで、
これは評価していいと思います。

しかし、効率化を重視するあまりに人員と機能を削りすぎ
特定環境に特化させすぎたわけで、
この「環境特化軍隊」を
別種の環境が待ち受けていると想定できずに
侵攻作戦を行ってしまったことは彼の不明によるものです。

よって、軍政家として一流、政治家として三流。
これが私のラムズフェルド評です。





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告知:本店ブログ更新・・「文明の挑戦と応戦 中編」

本店ブログを更新しました m(__)m

文明の挑戦と応戦 中編・・テロ戦争と文明の防衛


またまた、お久しぶりとなってしまいました。
どうもね、仕事が最近多忙すぎでして (>_<)

さて、今回は
2004年の米大統領選でのエピソードを嚆矢として、
ビン・ラディンの次の一手と
思想闘争としてのテロ戦争について書いてます。

まあ、中間選挙は民主党の大勝に終わったし、
ラム長官はとうとう更迭されたし、
イラク情勢もいよいよ混沌を深めてまいりましたね。

はるかアフガン・パキスタン国境辺りから、
ビン・ラディンはこの様子をどう見つめているんでしょうか?

前編・中編は
既存の文明に対する挑戦者サイド、
ビン・ラディンとアルカイダをメインに書きました。

どちらかと言えば
ビン・ラディン個人の戦略観を中心に書きましたが、
このアルカイダという組織については、いずれ別の機会に
組織の特徴や資金の流れなどを書きたいと思ってます。

さて、次回の「後編」では、
文明を守る側、応戦者の観点から書きます。
米国及び日本の未来図・国家戦略についてです。




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中国:北京でのアフリカ首脳会議・・覇者と「会盟」

中国、資源狙い援助攻勢 北京でアフリカサミット開幕 
 
 中国とアフリカ諸国42カ国首脳による、
 中国・アフリカ協力フォーラム首脳会議が4日、北京で開幕、
 中国は約100億ドルの債務減免など、
 破格の対アフリカ優遇措置を発表した。
 さらに双方の貿易額を昨年の397億ドルから
 2010年までに1000億ドルに引き上げるという。
 参加国には人権問題や腐敗で知られる独裁国家も名をつらね、
 人権よりも資源囲い込みなど
 実利を重んじる中国外交の姿勢が明確に打ち出された。

 中国のアフリカ援助は、
 人権状況改善や民主化推進のカードとして
 ODA(政府開発援助)や債務減免を行っていた、
 欧米の努力を無にする結果にもなり、
 欧米から「新植民地主義」「新帝国主義」などの
 批判が噴出している。

 胡錦濤国家主席が演説で発表した、
 中国からの対アフリカ優遇措置の主な内容は
 (1)09年までにアフリカ援助規模を06年の倍に増やす
 (2)3年以内に30億ドルの優遇借款など
 (3)中国企業のアフリカ投資促進のための基金(50億ドル)設立
 など8項目。

 この会議には、ダルフール住民虐殺で
 国際的非難を受けているスーダンのバシル大統領、
 腐敗政権で知られるジンバブエのムガベ大統領、
 内戦が続いたアンゴラのサントス大統領らも参加。
 首脳らが一人ずつ進み出て胡主席に握手を求める様子は、
 中国皇帝に謁見する朝貢国を連想させ、
 中国がアフリカの新たな“宗主国”であることを国内外に見せつけた。

   (iza!)


このニュースはかなりのインパクトがありました。

「中国・アフリカ協力フォーラム首脳会議」
いやいや、名前なんかどうでもいい。
要は、中国が北京に
アフリカ48カ国の首脳を呼びつけたということです。

閣僚ではなく、首脳を集めたということは、
実務レベルでの会議の内容よりも
政治的なパフォーマンスの重視でしょう。

また、最近の北朝鮮情勢を巡る中国の存在感、
先月の中国広西チワン族自治区南寧で開かれた、
中国とASEAN各国の首脳会談、
これらのイベントは中国の政治大国化を印象づけ、
かの国の外交力の凄みを世界に見せつけました。

一人の日本人として、これに悲憤慷慨するも良し。
対抗戦略を考えるも良し。

しかし、今日は別な観点から
この会議について雑談風に書いてみたいと思います。


上記ニュースの中国とアフリカ諸国の会議、
華々しいといえば、
これほど華々しい政治的イベントはないでしょう。

確かに日本も、アフリカ諸国と1993年以来、
アフリカ開発会議(TICAD)などを開き、
数回に渡って50数カ国が東京に一堂に会したりしてますが、
これはあくまでも閣僚レベルに過ぎません。

今回の中国の壮挙は
48ヶ国もの首脳を北京に呼び集めたことで、
まさに前代未聞の盛事であり、
世界の外交史上でも例の無いことではないでしょうか。

私が中国国民ならば諸手を挙げて喜びますし、
なんと頼もしい国よ、祖国は偉大だと感慨にひたるでしょうね。

逆に、中国の覇権拡張で
アジアにおいて守勢に立たされている日本は、
あたかも第一次大戦前の
ドイツの勃興に脅威を感じていた英国民のようでもあり、
あるいは80年代の経済繁栄を謳歌する日本に
苛立ちと焦燥を深めていた米国民にも似ているかもしれません。

ただし、今の中国の勃興は
80年代の台頭しつつあった日本と確実に違う部分があります。

アフリカ諸国首脳を北京に召集し、
宗主国のように振舞った中国。
一方、80年代の繁栄を謳歌した日本では
ついにこの種のイベントは行われず、
大国として小国に召集をかけ、
政治的プレゼンスを誇示するようなことはありませんでした。

何故、中国はこの種のイベントを行い、
日本は行わなかったのか?

理由はいろいろあるでしょう。

  自由主義と民主主義を奉じる日本としては
  中国のように実利のみで
  独裁国家や人権蹂躙国家と関係を結ぶことはできない。

  欧米との協調を旨とする日本としては
  彼らのアフリカでの利害を侵害することはできない。

ただし、根本的な理由は別にあります。

  中国は覇権を握ろうと欲し、
  日本にはその意欲がない。

これが根本的な理由でしょう。

中国の国是を幾つかの言葉で単純に表すならば、
「富国強兵」「殖産興業」「覇権拡張」
この3つで全て言い表せます。

国力の増大を行い、
アジアにおける強国の立場をかため、
アジア諸国を率いて米国と対峙し、
やがて世界の覇権を奪取する。
これが彼らの国家目標です。

そしてその目標を達成すべく、手段を講ずる。
国家戦略というグランドデザインの策定。
その流れの中に、この「中国・アフリカ首脳会議」があるわけです。

この種の華々しい世界規模の政治的イベントは、
壮大な国家目標を奉じ、
それを実現するに足る強い国力を持った国のみが行えます。

80年代の日本の如く、
米国に次ぐ国力と昇竜のような経済成長を遂げつつも、
何の目標も国家理念も志も持たぬ国家には
この種の政治的イベントは行えません。
また、行おうという発想自体が湧いてきません。

中国の覇権追求の貪欲なまでの姿勢を、
ただの善悪論で斬って捨てることはたやすいことですが、
この会議は覇者を指向する国だからこそ行い得るイベントなのです。
日本人は中国への対抗心で悲憤慷慨するのもいいでしょうが、
何故、日本がこれを出来ないのかを自問自答すればいいのです。

答えは、日本という国家は
何の目標も、何の志も、何の国家理念も持たぬ国だからです。
ただの経済的繁栄のみを指向する国だからです。


「国家の気概」という言葉があります。

今の日本には気概が無いとか、
国家としての気概の消失がよく嘆かれてますが、
では、この「国家の気概」とは
いかなるところから生じてくるものでしょうか?
また、現代日本は何故これを失ってしまったのか?

いろいろ理由はあるでしょう。
歴史教育の軽視とか、自虐史観とか、
倫理教育の不在とか。

しかし、もっと大きな理由は
上記と全く同じです。
即ち、国家としての志の不在です。
国家理念が無いからです。
これが一番大きな理由です。

目標無く、目的無く、志不在で、
根無し草のように生きる人間に
いかなる気概が生じるでしょうか?
高邁にして熱意ある気概など生じないでしょう。

よく日本の対米従属姿勢を嘆く人々が
「日本の自主性」「日本の独自性」を強く求め、
相反する現状に憂慮の声を上げています。

しかし、世に対して
何の理想も、自らの壮大な目標も持たず、
現状の経済繁栄のみを良しとする国である以上、
外交に自主性無く、独自性が無いのは当然のことです。

たとえるならば、会社組織の中で、
上司の命令に唯々諾々と従っている社員にも似ています。
時として理不尽な命令であろうと彼は忠実に従っています。

他人は彼の姿勢を見て
「もっと言うことを言うべきだ」
「自己主張が無さ過ぎる」などと忠告しますが、
社員氏の姿勢に全く変化はありません。

社員氏にはそんなことを言われても分からないのです。
何故ならば社員氏には
この会社はこうあってほしいとか、
人はかく生きるべきだとか、
その種の理念なり、目標なりが無いからです。
彼には目先の給料のみが最も重要な事柄です。

であるならば、現上司の意向に従うのは当然のことで、
それに反する必要性を感じません。
時として心の奥底でプライドがうずきますが、
反発のエネルギーは生じてきません。

気骨・気概とは
一定の理想の中から生じてくるものです。
国家はこうであってほしい。
社会はかくあるべし。
この会社はこういう良き会社であってほしい。
また、自分はこのような人間でありたい。

私は、左派であれ、右派であれ、
反米を指向する人に問うてみたいのですが、
何故、日本は米国に従属しているのだと思いますか?
その理由は何でしょうか?

その理由は、理想がないからです。
国家としての目標や志を持たないからです。

国家としての志を持ち、
世界秩序に対する理想像を描いているならば、
その理想像が米国と全く同一ならばともかく、
多少の差異があるならば、
その差異の部分が日本の独自性になり、
日本の自己主張になります。

その差異が開けば開くほどに、
日本と米国との政治的距離は広まっていくでしょう。

そして、全く相反する理想像を思い描く国になれば
それが即ち「反米国家」ということです。


国家はあらゆる政治力を駆使して
自らの理想実現のために動き、
他国に働きかけていきます。

その理想の内容が高邁なものであれ、
「覇権拡大」などという私欲丸出しのものであれ、
壮大な目標を奉じ、それを達成できる強き国力を得たならば、
今回の中国の如き世界をあっと驚かすような
盛大なイベントを行っていくのです。

これは中国の春秋戦国時代にあった、
「会盟」というイベントの再現です。

「会盟」とは、
周王朝の権威が喪失する中、力を持った諸侯の一人が
他の諸侯を一同に招集することで、
「覇者」であることを誇示するイベントでした。

今回の北京での会議は、
その本質は何かと言えば、
要するに「会盟」の現代版だということです。


さて、最初の設問を繰り返します。
何故、中国は「会盟」を行い、
日本はそれを行えないのか?
また、やろうという発想がないのか?

これは、目標がある国と、
目標を喪失した国の違いです。

善悪の問題ではなく、能力の問題でもなく
その差です。



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ダルフールの虐殺と中国の罪・・犯罪と資源外交








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韓国:386スパイ事件・・北朝鮮の対南工作と386世代

10月24日午前10時30分。
韓国の防諜組織「国家情報院」の捜査員が、
韓国の野党第3党・民主労働党の前中央委員である、
李ジョンフン宅を訪れた。

捜査員達は、在米韓国人実業家の張ミンホの写真を見せながら、
「この人をご存知ですね?彼はスパイです」と言い、
李の手首に手錠をかけた。

同時刻、張ミンホと他3名が
スパイ容疑で国家情報院に連行されていた。

結局、逮捕されたのは以下の5名。

◇張ミンホ(44歳)・・在米韓国人実業家

◇李ジョンフン(43歳)・・民主労働党・前中央委員

◇崔キヨン(40歳)・・民主労働党・事務副総長

◇ソン・ジョンモック(42歳)

◇李ジンガン(43歳)

国家情報院によると、
この5名は北朝鮮国家機関の指令を受けて、
韓国内の政治情報を北朝鮮に送り、
反米・親北の世論工作を行っていたとのこと。

5名の元締めは張ミンホ。
米国市民権者であり、米国ではマイケル・チャンと名乗っていた。

1981年、ソウルの私大を休学、
米国に渡り米軍に入隊し、米国市民権を獲得した。
1983年、米国のグラナダ侵攻に反対するデモに参加し逮捕。

1989年、北朝鮮の
対南工作機関「対外連絡部」所属の在米韓国人に取り込まれ、
北朝鮮への服従と韓国への裏切りを決意する。
彼は北朝鮮に無許可で渡航し、スパイ教育を受けた後、
金日成父子に忠誠を誓って朝鮮労働党に入党した。

1989年、在韓米軍に所属、
龍山基地に勤務しながら軍事情報などを北朝鮮に流した。

1990年7月、工作活動の内容を評価され、
北朝鮮にて統一に貢献した人に与える「祖国統一賞」を授与される。

米軍除隊後、彼は積極的な対南工作に乗り出していく。
1990年、ソウル江南地域に3Dアニメーション製作会社を設立。

彼は、実業の人脈を足がかりに
韓国の386世代と呼ばれる同世代の若手と交流を図り、
革新系政治家・反米市民団体などに浸透していく。

この流れの中で彼が取り込んでいったのが
上記の逮捕された4名である。

張は北朝鮮の対外連絡部から
「元活動家のうち、集示法(集会とデモに関する法律)や
国家保安法に違反した前歴のある者を取り込み、
地下組織を作れ」という指令を受け、
「金正日に一心にお仕えする」という意味の
「一心会」という秘密組織を結成した。

北朝鮮の工作機関「対外連絡部」は
朝鮮労働党の下部組織であり、
主に韓国に対する諜報工作を主任務としており、
その目的は韓国の赤化併呑である。


5名の逮捕と同時に
国家情報院は彼らの家宅捜索を行った。

ここで捜査員達は驚愕する。
張ミンホの家と事務所からは
暗号で書かれた膨大なデータと人名リストが押収された。

これまで彼が協力者に仕立て上げた10余人の名簿と連絡先。
そして彼が人脈を築き上げてきた政界人と市民団体幹部らのリスト。
与党ウリ党の議員や元補佐官の名が含まれていた。
さらに、暗号で書かれた多くの報告文書の束、
指令受信用の短波ラジオ、無線通信解読用CDなども押収された。

暗号文は現在、国家情報院によって解読中であるが、
この人名リストと報告文を一読した捜査員は
「驚天動地に値する内容」「核爆弾が出てきた」と語った。

また、金昇圭国家情報院長はマスコミのインタビューに
「実状を知れば衝撃的な内容」と答えた。

報告文の内容の一部はすでに公表されており、
韓国に関する各種の詳細な情報、政界・軍・在野団体などの動向、
北朝鮮の核実験実施以後、民主労働党と各政党別の
政策の変化まで集めた報告文などが含まれていた。

さらに北朝鮮当局から
張への指令文には以下のようなものがあった。

◇今年5月のソウル市長選挙で、
 野党ハンナラ候補の当選を防ぐため、
 民主労働党に与党ウリ党候補への集票を指令。

◇昨年6月、尹光雄国防長官解任決議案が国会に提出された時期、
 民主労働党が解任案の否決を先導せよと指令。

また、張が2002年に作成した報告文には

 「環境団体と市民団体を中心に環境問題を引き込み、
 反米闘争を展開する」

という内容も含まれていたとのこと。

この文章の全てが解読された暁には、
北朝鮮に協力者として引き込まれた人物と団体名、
北の赤化工作の実態など、
韓国政界と世論に激震が走ることが予想される。


国家情報院が
押収した膨大な資料の解析の他に関心を寄せているものに、
張ミンホとIT分野のつながりがある。

上述のように張は1990年、
ソウルに3Dアニメーションの製作会社を設立した。
その後、複数のIT系企業を経営し、
やがてその絡みで
韓国国会の科学技術情報通信委員会所属の議員らと知り合い、
主要な国家機密を扱う国防委員会・統一外交通商委員会所属の
議員へと親交を広げていった。

また、張が今年初めまで代表を務めていたIT系企業は
韓国情報通信部傘下の各機関を顧客としており、
ここから北朝鮮に情報が漏れていた可能性も取りざたされている。

さらに張と共に逮捕されたソン・ジョンモクは、
国家情報院付設研究所の
情報保安広報を担当していた会社のメルアドを何故か所持していた。
ここに北朝鮮がネットを通じて
韓国の国家機関の機密データを
盗取しようとしていたことを窺わせる。

おそらく捜査員の念頭にあるのは
ここ最近、その恐るべき実力が知られ始めた、
北朝鮮のハッカー部隊の存在と、
北のネットを通じた韓国への世論工作があると思われる。


この事件で逮捕された5名は全て40歳代前半であり、
彼らは韓国で「386世代」と呼ばれている年齢層である。

386世代とは、
60年代に生まれ、80年代に大学生活を送り、
韓国の民主化が進展した90年代当時、30歳代だった世代。

この世代は現在の韓国各層で要職についているが、
彼らの主な政治的傾向性は、左傾と親北・反米。

民族主義的で北朝鮮との連隊を重視し、
反米・反日であり、
朝鮮半島の分断は米国の策謀との発想を持っている。

また、マルクス主義的な価値観が強く、
結果平等・反体制を是としている。

また同時にこの層は
韓国政府が国策として推し進めた、
IT化の洗礼を真っ先に浴びた世代であり、
ネットの未来と可能性を最も信じている世代とも言われている。

そして、この世代の
政治的傾向性を体現する存在が盧武鉉政権である。
張ミンホは、この386世代を手づるに
協力者の人脈を広げていった。

このスパイ事件は、
別名「386事件」と呼称されている。
特に韓国の保守系大手紙朝鮮日報が
この名称を大々的に喧伝している。

朝鮮日報にしてみれば
盧武鉉政権の親北体質に危機感を感じ、
この政権を構成する386世代の左傾ぶりを
苦々しく思っていただけに、
事件が386世代を核として広がりを見せ始めたことから、
これを好機として政界の同世代を中心とする左派人脈に
メスを入れてほしいとの思いもあるのだろう。

ここらへんは
いかにも朝鮮日報らしいアクの強さである。


今後、この事件の展開は
張ミンホの協力者ネットワークの解明と
彼の膨大な暗号データの解析待ちの状態となっているが、
その展開次第では、
捜査のメスが政権内部の奥深くに及ぶ可能性もある。

これまで盧武鉉政権の打ち出した施策を見ていると、
あれがどれだけ盧武鉉自身が自覚してるかはともかく、
北朝鮮の意向に大きく左右されているのが分かる。

太陽政策の親北的な雰囲気の中で
北朝鮮による多くの謀略と工作が野放しにされ、
北のネットワークは
権力内部に深く浸透していると見ていいと思う。

そして、この事件の行き着く先は
権力闘争と政界内の抗争につながると思われる。
捜査のメスが権力の内部に迫るほどに
その摩擦は大きくなり、韓国政界は激震するだろう。

真摯に真実を解明しようとする者、
捜査を妨害する者、罪状から逃れようとする者、
政敵を追い落とそうとする者、
この流れを権力掌握に利用しようとする者。
多くの思惑と利害がこの事件の進展と共に渦を巻き始めると思う。

北朝鮮の核実験などで
その無能ぶりを露呈した盧武鉉政権だが、
このスパイ事件は政権の末期症状を加速化させるだろう。



関連過去記事

韓国政界大揺れのスパイ事件
 ・・盧武鉉政権の弱体化と防諜機関の復活








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今日の収集ニュース達・・北朝鮮のトンネル掘りと米国のサイバー空間司令部

盧大統領「核実験後、南北の軍事バランスに変化なし」

  盧武鉉大統領は2日、
  「北朝鮮が核実験を行った今の段階では、
  韓半島の(南北間の)軍事的バランスは
  崩壊していないと思う」と述べた。

  盧大統領は同日、「北朝鮮の核実験で
  安全保障を脅かす要因が増加したのは事実だが、
  この問題を誇張すべきではない」と述べた。

 もはや語るべき言葉を知りません・・。

 これ、外国人投資家への説明会での発言だそうだけど、
 「こういう馬鹿な大統領の国は危ない」と
 逆に思われるんじゃないのかね?


コラム:韓国はいつ崩壊してもおかしくない

  以前、脱北者のキム・テサンさんが
  こんな話をしていたことがある。
  「北朝鮮経済が生き返る見込みはない。
  原料も電力もないのに生産などできるはずがない。
  そのため金正日とその取り巻きは、唯一の生き残り策が
  韓国をまるごと吸収することだと考えている。」

  当時、そんなばかげた話があるかと思ったものだ。
  勝手にそんな妄想でもしていればいいとも思った。
  同時に、そんな調子では金正日政権が
  生き残れるはずなどないとも考えていた。

 朝鮮日報の嘆き節をご覧ください。


北朝鮮核問題で、攻撃案を数カ月間検討と 米国防総省

 そりゃ米国防省としては
 この種のオプションを練るのは当たり前のこと。

 逆にやってないほうが驚く。


イランから呼び戻された北朝鮮のトンネル掘り

  中東の消息筋によると、
  北朝鮮が核実験実施を発表した数週間前から、
  イラン国内にいた北朝鮮のトンネル掘削技術者が
  本国に大挙帰国していたという。

  これらの技術者は、北朝鮮とイランの軍事協力の一環として、
  イラン国内にある地下の軍事施設や核関連施設の
  防衛、拡充のための新たなトンネル建設に従事していたとされる。

 核とミサイルだけじゃなく、
 トンネルまで連携してるわけですか・・。


亡命から47年 ダライ・ラマ14世会見
 「自治」で訪中交渉は暗礁

  ダライ・ラマは中国の胡錦濤国家主席が
  チベット自治区のトップを務めた経験があるとして
  「歴代の中国の最高指導者の中で
  彼だけがチベットのことを知っている」と評価しつつも
  「彼は用心深く私を警戒しているようだ」と述べた。

 胡錦涛は確かにチベットを知悉している。
 
 ただし、「知る」と「好き」とは別問題。
 胡錦涛は統治者としてチベットを見ており、
 一介の旅行者としてではない。

 80年代の胡輝邦時代のチベットでは
 かなり開明的な政策が取られていた。
 これを覆したのは88年にチベット党書記に任命された胡錦涛。
 
 そこに至るまでにはいろいろな伏線があったにせよ、
 胡錦涛は89年3月のラサ大暴動を武力で鎮圧した張本人。


米政府のイラク関連サイト、核兵器製造方法の情報で閉鎖

  サイトは、イラク戦争で入手した文書などを掲載、
  大量破壊兵器開発の問題で証拠や分析を求める、
  共和党の議員らからの要望を受けて開設されていた。

  このサイトに最近、1991年の湾岸戦争前に
  イラクの秘密の核研究施設での活動に関する文書が紹介された。
  核問題専門家によると、核兵器の製造方法に関するもので、
  普通のインターネットで入手出来る情報より
  はるかに詳細なものだった。

 これ、グーグルのキャッシュに残ってないの?


サイバー空間で「空中戦」・米、中国にらみ司令部創設

  コンピューターなどに対する攻撃に即応するため、
  米空軍が「サイバー空間防衛司令部」を
  創設する構想が明らかになった。

  空軍幹部は、特に中国が過去10年間にわたり
  米国のコンピューターネットワークへの侵入を試みてきたと述べ、
  サイバー空間では米国と「対等の競争相手」だと指摘。
  「米国と戦うつもりなら受けて立つ」と宣言した。

 中国のハッキング技術は各国の間で脅威になっている。

 2004年から中国広東省発のハッカー集団、
 「Titan Rain(タイタン・レイン)」 が
 米国政府機関相手に暴れ回っていることはよく知られている。

 *中国から自衛隊へウイルスメール・・中国の国策ハッカー団体

 しかし、「米空軍がサイバー空間防衛司令部創設」とは、
 サイバー空間は空軍の管轄ってことかね(笑)?


テヘランで「ホロコースト風刺画展」、欧米の寛容試すと

 イランのアハマディネジャド大統領も
 こういう意味にない挑発はよせばいいのに。
 
 この人物が、どれだけ高邁なことを言おうと、
 いかにも薄っぺらな男に見えてしまうのは
 この種の軽薄な行為が多いせいだな。


マラッカの番人は… 海賊対策「トップ」狙う日本
 追随?中国

 アジアのおける中国の台頭は
 なんだかんだ言いつつ、
 長い目で見ると日本に利するのかもしれない。

 人は競争によって刺激を受けるし、
 ライバルの存在によって磨かれていく。

 日本の長年にわたる、
 アジアにおけるライバルの不在と、
 米国という保護国の存在は、
 なにやら心理学的に言う一人っ子と母親の関係に似ている。

 兄弟の存在が他人との距離の取り方や、
 物事を相対的に比較する目を培い、競争心を磨き上げる。

 中国の台頭は、プラス思考で言うならば
 のんびりした日本外交の競争心に火をつけている。


「核保有議論好ましい」 石原都知事が中川発言を評価

  「非常に大きな意味を持った。
  中国はびっくりしたんですよ。
  中国が一番嫌っているのが日本の核保有。
  日本はやろうと思ったら2年で(核を)持てる。
  それを封じるために中国は北朝鮮に対して
  積極的に動かざるを得なかった」

 これは同意です。

 あれはかなり波及効果があったと思うよ


グーグル:携帯メールソフトを無料配布 PC並みスピード

 同業者にとっては
 グーグルほど不愉快な企業はないだろうなあ。

 なんせ無料でやってのけるわけで。


米MS:無償OS「リナックス」大手と提携合意

 おおっ!


中国:「クローン」車で運転手大迷惑

  うり二つのタクシーが度々違反を犯し、
  本物の運転手は罰金の支払をさせられたり、
  講習を受けさせられるなど迷惑を被った。
  北京市のこの本物の運転手は
  身に覚えのない違反で三ヶ月内で9回も罰金を支払わされた。
  1日、市内を運転していたところ
  偶然自分と同じナンバーで全く同じ車種、
  タクシー名も同じという車を見つけた。

 す、凄い(笑)

 タクシーまで偽物ですか・・。


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北朝鮮:六ヶ国協議再開へ・・擬態と時間稼ぎ

まずは、六ヶ国協議再開を伝えるニュースを3つ


金融制裁解除を前提に協議復帰、北朝鮮外務省

 北朝鮮外務省報道官は1日、
 金融制裁問題を話し合いで解決するという前提で
 6カ国協議に復帰するとの方針を確認した。
 朝鮮中央通信とのインタビューを通じて明らかにしたもの。

 報道官は、10月31日に北京で
 米朝接触を基本とする二国間および多国間接触が行われたとし、
 この席で6カ国協議再開に向けた問題が
 話し合われたと明らかにした。
 
 その上で、「われわれは6カ国協議の枠組みの中で
 朝米間の金融制裁解除問題を協議、
 解決するという前提で会談に出ることにした」と述べた。
 
   (YONHAPNEWS)


紙幣偽造:北朝鮮「一部勢力が関与」認める姿勢に転換 

 核問題解決を目指す6カ国協議への復帰を決めた北朝鮮が、
 米国の金融制裁の原因となった紙幣偽造問題について
 「一部勢力に限定して関与を認める」姿勢を見せていることが1日、
 6カ国協議関係筋の話で分かった。
 しかし、北朝鮮は引き続き国家的関与は否定する構えだ。
 
 関係筋は「北朝鮮がかつて日本人拉致を認めたように、
 紙幣偽造でも態度を180度転換させ、
 一部の責任にしたうえで問題解決を図ろうとしている」と指摘。
 その半面「米国は紙幣偽造の原因の
 徹底究明を突きつけることが予想され、
 北朝鮮の思惑通りに事態が展開する可能性は低い」と見ている。

   (毎日新聞)


再開を歓迎、核放棄要求 ブッシュ

 ブッシュ大統領は31日、
 北朝鮮核問題をめぐる6カ国協議再開合意の発表について
 「非常に喜ばしい」と歓迎する一方、
 協議は中身があり
 核廃棄につながるものでなければならないとくぎを刺した。
 ホワイトハウスで記者団に語った。

   (U.S. FrontLine)


さて、北朝鮮の狙いは何か?

 最善:偽札製造中止表明と引き替えに金融制裁の解除。

 次善:時間稼ぎ
     短期的・・食料欠乏の中、取りあえずこの冬をしのぐ。
           韓国のからの食料援助の再開
           中国の制裁の緩和
     長期的・・核弾頭の小型化を図り、
           弾道ミサイルへの搭載にまでこぎ着ける。

大まかに言うと、この2つでしょう。
あわよくば「最善」に、それが無理なら「次善」に。

「最善」は厳しいですね。
上記ニュース中にもあるように
北朝鮮は「一部勢力に限定して関与を認める」というやり方で、
国家の責任逃れを図ろうとしてますが、
米国はこれを許さないでしょう。

米国は北朝鮮の偽札作りの実態をかなり詳細に把握しており、
どの機関がどのぐらいの精度で作ったかまで知っています。

金正日としては何人かの幹部を処刑にして
「あいつがやった」ってな感じで逃げようとするんでしょうが、
米国はこれを許容するとは思えません。

逆に米国が望むことは
「偽札+麻薬+核兵器開発」の全廃であり、
最低限「偽札+核」のセットでなければ
制裁は解除しないでしょう。

北朝鮮が「核全廃」を表明する可能性はありますが、
仮に言ったとしてもこれは擬態にすぎず、
本気でやることはないでしょう。
ただの交渉戦術に過ぎません。
それは昨年末の六ヶ国協議でもそうでした。

過去記事でも書きましたが、
北朝鮮の発想は、

 「核兵器があればこそ、米国も我が国に手をだせない」

 「核を放棄すれば、イラクのようにやられてしまう」

こういう考え方ですから、
彼らが核を放棄するのは滅亡の間際まであり得ません。

結局、北朝鮮は「次善」の部分に落ち着けば
御の字と考えているでしょう
即ち、時間稼ぎです。

まず、今夏の水害と食料援助の減少により、
北朝鮮の食糧事情は逼迫してますから、
「取りあえず、冬を乗り切ろう」と
自転車操業のような発想を持っているでしょう。

そして、長期的には
核付きの弾道ミサイルを開発してしまうことです。
こいつが完成すれば、完璧に防御できる兵器など無く、
韓国と日本は脅し放題になります。

これがあとどのくらいで開発できるかは不明ですが、
そう何十年もかかるとは思えず、
彼らは「あと数年の時間さえあれば・・」と思っているでしょう。

さて、この観点から見て日本の国策を考えるならば、
「偽札・麻薬製造中止+核放棄+拉致解決」
このセットを北朝鮮が飲まなければ
追求の手を緩めぬことです。

仮に中途半端な形で米国が妥協を図り、
制裁がなし崩しになれば
日本の国益にとっては大きな打撃です。

おそらく六ヶ国協議が再開されたとて
北朝鮮が本気で核を放棄することなどありえませんから、
日本の戦略思考としては、
いかに最短で、いかに最小コストで、
北を崩壊させるかのみを考えていればいいと思います。

六ヶ国協議などという茶番に幻惑される必要はありません。



関連過去記事

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今日の収集ニュース達・・チベット人射殺事件続報と「グーグル爆弾」 2006/10/31

中国国境警備隊チベット人射殺事件
 目撃者の証言「これは殺戮だ」


  我々のキャンプは、
  チベットとネパールの国境地帯にあった。
  そこはナンパ・ラ・パスという場所である。
  9月30日早朝、私はテントの中で寝ていた。
  突然、密集した銃声が聞こえた。
  始めには、あれは銃声と感づかなかった。
  私はまったく銃声を聞いたことがなかったからだ。
  
  私は服を着て、5分か10分後に外に出た。
  目に飛び込んできたのは、
  我々のテントから約50メートル離れた先で、
  チベット人のグループが必死に走っている光景だった。
  外観からみると未成年のようだった。
  多くの中国兵士が彼らに向けて銃を発射している。
  そして、先頭にいる1人が銃弾に当たり倒れた。

  そのとき、初めて自分が
  銃撃現場の目撃者であることに気づいた。
  これは殺戮だ。
  打たれた人たちは如何なる武器を所持しておらず、
  反撃能力もなかった、ただひたすら懸命に逃げていた。
  しかし、そこは広大な氷河地帯、
  身を隠せる場所はどこにもない。
  ほとんどは若者だった。

  一部の中国兵士は、我々外国人登山者が
  銃殺の現場を目撃したのに気づいていた。
  我々の距離はそれほど遠くはなかったからだ。
  しかし、彼らは、銃殺を躊躇う様子もなく、
  まるで我々が現場にいないのようだった。

  翌日、銃殺現場に大勢の軍人が現れた。
  彼らは明らかに銃殺された死体を捜していた。
  その中国兵士らは無表情で死体を氷河の隙間から川に捨て、
  我々が彼らの行動を見ているかどうかを
  まったく気にも留めなかった。
  この反応はますます私の心を苦しめた。

 こういうのを読んでいると
 北京五輪なんか開催されてほしくないね。

 ああいう国に集ってスポーツ大会をやって、
 作り笑顔を浮かべて手を振って。

 でも、裏じゃチベット人は殺され、
 臓器は闇で売買され、人権もへったくれもなく、
 北京の空は環境汚染で汚されてるわけで・・。


北朝鮮制裁:「原油輸出ゼロ」でも圧力は否定 中国外務省

 これが圧力じゃなければ何なのでしょうか? (^^;)


米中朝の首席代表、近く6カ国協議再開で合意

 さ~て、席上、北朝鮮が何を言い出すやら。

 諸兄よ、お楽しみに待とうじゃありませんか。


386スパイ:大統領府と与党の「国情院たたき」が深刻化

  ある同院関係者は
  「国情院と386世代の政治家らの対立に発展すれば、
  捜査が十分に進展しなくなることが予想されるが、
  その心配が現実になりつつある」と語った。

  一方、別の関係者は
  「金院長がスパイの検挙について確固とした意思を見せており、
  それについて行っている職員も多い。
  政府・与党の攻撃や非難に対しても
  じっと耐えている様子だ」と伝えた。

 政争が始まりそうです。


エジプト、原発建設を計画 米・イスラエル容認

 エジプトの核は綺麗な核ですか・・。


「グーグル爆弾」で与党候補を攻撃
 革新系ブログ、検索システムを操作

  中間選挙を前に革新系ブログ(日記風サイト)は、
  与党共和党候補の追い落とし作戦として、
  候補者の情報を検索した時に
  ネガティブ情報が検索結果の上位に表示されるよう、
  大手検索エンジンの情報処理システムを巧妙に利用した、
  「グーグル爆弾」攻撃を強めている。

  例えば、アリゾナ州から再選を目指す
  上院共和党の現職ジョン・カイル氏をグーグルで検索すると、
  上位に4月13日付けの
  地元隔週紙フェニックス・タイムズの記事が出てくる。
  同記事は、カイル議員が「ワシントンではブッシュ政権と
  極右派にこびへつらっている」と批判し、
  「アリゾナ州民の損失につながっていることがしばしば」
  と指摘する内容になっている。

  このように、アルゴリズム(情報処理の仕組み)を
  逆手にとったグーグル爆弾は、
  当初は70人の共和党候補を標的にしていたが、
  批判記事には明らかに党派色が強いものもあるため、
  現在では約50人に絞っている。

 以前、「売国新聞」でググると
 朝日のサイトにつながるというのがあったけど、
 確かにネットとグーグルの影響力が増せば
 こういう動きが出ても不思議じゃないなあ。

 まあ、それ以上に
 世の中が「グーグル基準」で動かされている現実の方が
 よっぽど恐いけどね。


ロシア大統領に手を焼くEU エネルギー安保が足かせ

 プーチンの強腰も、所詮は原油高の産物。
 需要と供給のバランスが生んだマジックに過ぎない。

 以前のように値段が劇的に下がって10ドルでも切れば
 彼我の力関係は逆転するでしょう。

 まあ、EUさんよ、
 次世代エネルギーが揃ってくるまでの辛抱ですよ。


気候変動で2億人が家を失い、種の4割絶滅…英政府

 温暖化の2大元凶は、
 
 1,中国の環境無視と経済成長

 2,米国の自国中心主義

 こと地球環境に関していえば、
 この二ヶ国は2大悪党だな。


核保有論議:中川氏「憲法上は持てる…現実は非核三原則」

 中川さんは飛ばしてるなあ。

 大いにけっこうなこと。
 この種のタブーをぶち破ってほしい。

 論理的に考えた上で、
 持つ方がプラスだったら持てばいいし、
 持つ方がマイナスだったら持たなければいい。

 単にそれだけのこと。


【主張】河野談話 再調査と見直しが必要だ

  誤った事実認定に基づく政府見解に
  いつまでも内閣が縛られることは不自然だ。
  再調査による見直しが必要である。
  
  過去にも政府見解が変更されている。
  首相の靖国参拝について、昭和55年の政府見解は
  「違憲の疑いは払拭できない」としたが、
  昭和60年に公式参拝を合憲とする見解に改められた。
 
  河野談話についても、
  まず議員レベルで専門家を交えた研究を行い、
  正すべき方向性を示してほしい。

 日本もいい方向に向かいつつある。

 それにしても、河野洋平って
 どの面下げていまだに政治家をやっているのか。
 
 恥知らずとはこういう人間のことを言うんだろうなあ。


海自と米海軍、9日から日本海などで共同訓練

 その意図は明白。


「良かれと思ってやったが・・・」
 ソフトバンク孫社長・会見詳報


 ヤフーBBの時もそうだったけど、
 どうしてこの人は詰めが甘いんだろう。

 新料金プランと機種変更0円を同時にやったら、
 既存の顧客がプラン変更に殺到することなど
 普通の頭で考えたら予想できそうなものなのに。

 大胆な戦略と
 それを底支えする「後方支援」の甘さ。
 このアンバランスがこの人の発想の特徴だな。


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