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韓国:与党ウリ党は分裂へ・・混乱の政局

先日、韓国の盧武鉉大統領の「大放言」を記事にしましたが、

盧武鉉:物議をかもす年末の大放言・・朝鮮日報曰く
  「単語一つ一つが想像を絶する毒気を放っていた」


今日はこれの続編です。


韓国:与党分裂へ 盧大統領と「決別」し新党結成

 韓国の与党、開かれたウリ党の金槿泰議長(党首)は28日、
 鄭東泳前議長とソウル市内で会談し、
 来年2月の党大会で新党結成を決議することを確認した。
 来年12月の大統領選をにらみ、与党内2大派閥の領袖である両氏が
 新党結成に反対してきた盧武鉉大統領と
 たもとを分かつ方針を決めたもので、
 韓国メディアは「盧大統領との政治的決別」(文化日報)と報じている。
 
 両氏は全羅道(韓国南西部)を支持基盤とするため、
 盧大統領は「新党は地域政党にすぎない」と反発していた。
 ウリ党議員141人のうち
 両氏の派閥の勢力は100人を超えるとみられ、
 党分裂は避けられない情勢だ。
 
 両氏は28日の会談で「(新党は)誰の影響も受けず、
 自律的、独立的に結成する」との原則を確認、
 盧大統領の干渉を拒否する方針を明らかにした。

 次期大統領選をめぐっては
 野党第1党のハンナラ党では李明博前ソウル市長ら4人が
 予備選への出馬を表明したが、
 ウリ党は候補を絞れず、出遅れている。
 27日に開かれたウリ党国会議員による討論会では、
 支持率10%台のウリ党から候補者を出すよりも
 「新党結成で出直すべきだ」との意見が大勢を占めた。

   (毎日新聞)


盧武鉉の支持率は低下の一途を辿り、
もはや歯止めが効かない状態となっています。
この状態では10%を切るのも時間の問題でしょう。

さらに先日の盧武鉉の大放言は
韓国国民を唖然とさせ、
悪し様に罵られた軍部とそのOBたちは猛反発しています。

「軍隊は若者を腐らせる」
 韓国大統領の冒涜発言に軍OBら猛反発

盧武鉉のよき理解者である左翼紙「ハンギョレ新聞」ですら、
この放言を批判しています。


◇発言を抑制できない大統領
 
 盧大統領の発言には品格が備わっていない表現と
 抑制できないままの言葉が多いのは事実だ。
 「出し抜けにやってくるやつ」などの表現は
 大統領が公で口にするには不適切だ。
 演説の途中でこぶしを振り回すなどの姿をみせるのもそうだ。
 大統領も自然人として積もるうっぷんと感情があるだろうが、
 これを抑制することを知るべきだ。
 大統領が「匹夫(道理に暗い者)」のようではだめだ。

 自らが任命した首相の実名を挙げて
 「失敗した人事」と述べたのも理解しがたいことだ。
 自分の顔につばをはくのも同然であり、政治的にも正しくない。
 退陣が近づく現職大統領が、
 来年の大統領選への出馬を夢見ている立候補予定者の
 良し悪しを言うこと自体が現実の政治への介入だ。
 一部では、政界再編成を批判しようと意図的に
 高建氏や金槿泰ウリ党議長、鄭東泳前議長らを
 罵倒しようとしたのではないかという見方もある。

 そうした意図は成功せず、孤立を招くだけだろう。
 盧大統領がなすべきことは与党への介入ではなく、
 不動産価格など庶民の生活を安定させ、
 北朝鮮の核問題などを解決することに努力することだ。
 残る任期の間に国民の痛みを和らげ、
 言葉ではなく実践する大統領となることを心から願う。

 一方、激しい言葉ととげとげしい表現などの形で
 すべてを攻撃するのも望ましくない。
 盧大統領が述べる内容は南北関係の平和と実用主義的接近、
 対外関係での自主性などだ。
 有事作戦統制権の返還に反対する前職予備役将校が
 大統領を非難した際にも、
 軍に対する冒とくだとか安保意識がないなどと
 大統領を罵倒したのは無責任な扇動といえよう。
 感情を抑えて、内容を討論すればいいのだ。

   (ハンギョレ新聞 2006/12/23)


ハンギョレ新聞はバリバリの左翼紙であり、
その論調は反米親北です。

盧武鉉は大統領就任当初から
保守系の大手三大新聞を目の敵にし、
自分と思想が似通っている複数の左翼紙を
新聞法という法律を作って資金援助しています。

韓国政府:左派マスコミに資金援助・・他山の石にあらず

まあ、時の政権が
こんなあからさまなことをやっていいのかと思いますが、
ハンギョレ新聞もこの新聞法によって資金援助を受けています。

いわばハンギョレにとっては
盧武鉉政権とは資金をくれる大旦那にあたるわけで、
それを批判するというの彼らにとっては苦渋の選択だったでしょう。

もはや味方である左翼紙にすら
見放されかけている盧武鉉政権です。


さて、冒頭のニュースに戻りますが、
この盧武鉉の支持率低下に
このままでは共倒れになりかねないと
与党ウリ党の中で分裂の動きが起きています。

その中心メンバーは
ウリ党の党首である金槿泰と前党首の鄭東泳です。

この2名は共に大派閥の領袖でもあり、
来年2月の党大会を機にウリ党を離脱し、
野党民主党と合同して新党を結成することを目論んでいます。

盧武鉉はこの動きを猛批判してますが、
ウリ党分裂の動きはほぼ確定といっていい情勢になっています。

ちなみに、この2名の領袖、金槿泰と鄭東泳ですが、
彼らも盧武鉉政権を支え続けてきた左派政治家であり、
反米・親北朝鮮の姿勢で共通しています。

まず、金槿泰について書いておきますと、
彼は左派学生運動の指導者で逮捕歴があります。
1974年の政府転覆を画策した民青学連事件で
投獄されています。

盧武鉉政権下では
2004年に保健福祉相に起用され、
2006年7月にウリ党の党首に選ばれました。

彼のエピソードを一つ載せておくと、
今年の10月に北朝鮮が核実験を行った後、
韓国政府が北朝鮮と合同で行っている、
「開城工業団地プロジェクト」が
北朝鮮に資金を与えるものと国際的に批判されました。

この時、金槿泰は
このプロジェクトを擁護するために北朝鮮入りし、
開城団地を熱心に視察するパフォーマンスを見せました。

さらによせばいいのに
その日の昼食の際に、彼は団地内で行われた歓迎の宴会で
北朝鮮労働者の女性とダンスに興じ、
この写真がマスコミに流れて猛批判を浴びました。

200610210000231insert_1.jpg


これがその時の写真ですが、
この笑いながら踊っているおじさんが金槿泰です。

世界が北の核実験直後で殺気立っている時に
こういう軽薄な行動を取り、
私などはアホかと思ったものです。

次に、鄭東泳ですが、
人気テレビ・キャスターの出身で、
いわゆる「386世代」のスター的な左派論客であり、
ウリ党の客寄せパンダのような存在です。
彼も左派活動で拘禁3カ月の逮捕歴があります。

鄭東泳は盧武鉉のブレーンとなり
2004年1月のウリ党創設時に初代党首に選ばれます。

ところが同年4月の総選挙の際に

  「未来は二十代、三十代の舞台」

  「今度の選挙では六十歳以上は
  (投票日に)家で休んでいてかまわない」

と発言して問題となり、党首を辞任しました。

ウリ党は若年層の支持率が高く、
逆に野党ハンナラ党が高齢者が支持層のため、
思わず本音を漏らして大問題となったわけです。

その後、2004年7月の内閣改造で統一相に起用され、
2005年2月に北朝鮮が核保有宣言をした時には

  「これは公式宣言ではなく“核保有の公式主張”であり、
  北朝鮮を核保有国家と認めるのは早急だ」

などと述べ、
核保有宣言はあくまでも対米交渉戦術に過ぎないと言い張り、
世界の失笑を買いました。

2005年10月に金正日の側近である、
北朝鮮の延亨黙国防委員会副委員長が死亡した時には、
韓国史上初めて北朝鮮要人の死去に際して
公式の弔電を送りました。

この統一相時代の鄭東泳は親北のエピソードが一杯で
全て書こうとするとキリがないくらいです。

まあ、金槿泰と鄭東泳はこういう人物です。
彼らが与党を分裂させて新党を作ったところで、
ウリ党まがいの左派新党がもう一つ出来るだけのことです。


さて、盧武鉉の任期もあと一年ですが、
政権の支持率低下と統制力の弱体化の動きは止めようがなく、
来年の韓国の政局は大揺れに揺れると思います。

政局が揺れれば政治の施策自体が安定するはずもなく、
韓国の国政は末期症状を呈するものと思われます。

その動きは新年早々から始まるでしょう。


     ◇       ◇


今年の当ブログの更新はこれが最後となります。
新年は2日か3日からの更新を予定しています。

皆様、今年は私のつたない文章にお付き合いいただき、
ありがとうございました。
来年こそはもうちょっと更新の速度を上げるように
努力したいと思ってます(笑)

では、よいお年を (^_^)ノ



関連資料リンク

踊る与党議長:党内の反対押し切って訪朝した末トラブル

「過去史専門」与党ウリ党が掲げる「未来」の看板

与党報道官「韓国軍の元幹部には独裁政権の手先がいる」


関連過去記事

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  「単語一つ一つが想像を絶する毒気を放っていた」


韓国:末期症状の盧武鉉政権・・任期発言と与党分裂の動き

「朝鮮戦争は内戦」盧武鉉発言に韓国保守層が猛反発
 ・・その思想的背景とは?

韓国新統一相:李在禎・・極左と親北の「アマチュア長官」

韓国:386スパイ事件・・北朝鮮の対南工作と386世代







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ソマリア情勢:首都モガディシオの陥落と全土ゲリラ戦の始まり


   20061226-00000956-reu-int-view-000.jpg


エチオピア支援のソマリア暫定政府軍、首都を制圧

 東アフリカ・ソマリアの内戦で、
 隣国エチオピアの支援を受けるソマリア暫定政府軍は28日、
 今年6月からイスラム原理主義勢力、
 「イスラム法廷」の支配下にあった首都モガディシオに入り、
 市内をほぼ制圧した。

 エチオピア軍による包囲を受けたイスラム法廷は
 同日朝までに首都から撤退、
 南部の港湾都市キスマユに退去したもようで、
 態勢立て直しを迫られている。
 
 ソマリアからの報道によると、
 暫定政府軍の入城前に暫定政府寄りの民兵らが
 大統領官邸など政府関連の建物や空港の占拠を開始。
 暫定政府のゲディ首相はモガディシオ郊外に到着。
 暫定政府は治安維持のための非常事態宣言を発令した。
 
 住民の一部は政府軍の車に花を振って歓迎したが、
 首都ではイスラム法廷の撤退直後から略奪が始まり、
 住民の間では、軍閥・武装勢力支配時代の
 無政府状態に戻るのではないかとの懸念も強い。
 軍閥指導者も加わっている暫定政府が、
 身内の武装勢力を抑えて
 統治能力を示すことができるかがカギとなる。

   (iza!)


ソマリア情勢に関しては
今年の7月までの経過を過去記事に書いてますので
そちらをご参照ください。

ソマリアの混沌・・エチオピア軍の進入、米国の介入論

一応、サラリとおさらいしておきます。
まず、地図を載せておきます。

   11776.gif


この角のようなピンク色の国がソマリアです。
よく「アフリカの角」と呼ばれてますね。

で、その中の下の方に大文字で
「MOGADISHU」と書かれてるのが、
首都モガディシオです。

あの有名な映画「ブラックホークダウン」で
米軍特殊部隊が民兵の大軍に包囲されて悪戦苦闘した場所です。

そのモガディシオのやや左上に
「Baidoa」と書かれています。
バイドアという地方都市ですが、
ここにソマリア暫定政府が臨時の首都を構えてました。

構図としては、

 ソマリア暫定政府 VS イスラム法廷

の争いなんですが、
それぞれのバックには外国がいて、

 ソマリア暫定政府(エチオピアが支援)

 イスラム法廷(エリトリアが支援)

となっています。

イスラム法廷はイスラム原理主義勢力で
彼らはアルカイダと密接なつながりがあり、
さらにヒズボラともつるんでいます。

先日のイスラエル軍とヒズボラの戦闘の際には、
イスラム法廷はヒズボラに対して義勇軍を送っています。

これに対してアルカイダを不倶戴天の仇とする米国は、
ソマリア暫定政府とそのバックにいるエチオピアを
密かに支援しています。

もう一度、構図を整理すると、

  ソマリア暫定政府(エチオピア+米国)

       VS

  イスラム法廷(エリトリア+アルカイダ+ヒズボラ)

となっているわけです。

で、ソマリア暫定政府は多くの国から
ソマリアの正当政権と認められつつも、
イスラム法廷の武力と勢いに圧倒され、
首都モガディシオを奪われ、
這々の体でバイドアに逃げ込んでいたわけです。

ちなみに首都モガディシオといい、バイドアといい、
どちらもソマリア南部の都市ですが、
ソマリアの北部と中央部は他の勢力が割拠し、
事実上の独立状態となっています。
よってイスラム法廷と暫定政府の争いといったところで、
これは南部地域に限定された争乱に過ぎません。

さて、バイドアに逃れた暫定政府ですが、
圧倒的なイスラム法廷の武力を前に風前の灯火となってました。
しかし、ここに隣国エチオピアが
突如、暫定政府の支援を意図し、
今年7月に数百名程度の兵力をバイドアに送り込みます。
ここでイスラム法廷の勢力拡張にストップがかかりました。

このエチオピアの動きには
ソマリアでの原理主義勢力の拡大を懸念する、
米英の後援があったといわれています。

そして、12月25日、
エチオピア空軍機によるモガディシオの空港の爆撃が行われ、
本格的なエチオピア軍の侵攻と
暫定政府側の巻き返しが始まりました。

12月28日、エチオピア及び暫定政府の両軍は
首都モガディシオに突入し、これを制圧しました。

一方のイスラム法廷側はモガディシオの防衛を放棄し、
ソマリア最南部の港湾都市キスマユ(Chisimayu)に撤退し、
態勢の立て直しを行っています。

まさに米国としてはしてやったりでしょう。
これでソマリアがイスラム原理主義国家に変貌することを
一兵も使わずに防ぐことができました。

彼らはエチオピアの動きを後援し、
国連においてエチオピア非難の決議が上程されるのを
英国と共に強硬に反対しています。

ソマリア紛争 米英の反発で議長声明出せず

ただし、撤退したイスラム法廷も捲土重来を狙っており、
むしろソマリア情勢が泥沼化するのは
これからではないかという気がします。

イスラム法廷はエチオピアが
キリスト教徒が半ばを占める国であることを利用し、
「異教徒に対する聖戦」を呼号しており、
おそらくこの呼びかけに応じて
全世界からイスラム義勇兵が参集してくるでしょうね。

さらにソマリア情勢に関して
気になるニュースをもう一つ付け加えておきます。


ソマリアのウランが結びつける、
 北朝鮮とイスラム原理主義組織
 
  
 北朝鮮とイランが
 「アフリカの角」と呼ばれるソマリアのウランを
 狙っているとの情報がある。

 国連外交筋によると、北朝鮮とイラン両国の
 科学者や技術者らで構成される混成チームが、
 近く、ソマリア南部で
 ウラン鉱の探査活動を開始するとみられている。
 内紛の続くソマリアのイスラム原理主義組織、
 「イスラム法廷連合」との合意に基づくもので、
 探査活動は同連合が支配下に置く地域で実施される模様だ。
 北朝鮮の科学者らはイラン側の要請を受けて
 探査活動に参加するとの説もある。

 混成チームのソマリアでの活動準備は、
 ソマリアの首都モガディシオに代表事務所を置く、
 親イランのイスラム教シーア派武装組織、
 ヒズボラを介して行なわれているという。

   (フォーサイト2007年1月号)


う~ん、これも気になりますね。

まあ、この動きが今回のイスラム法廷の撤退を受けて
どのように変化するのかは分かりませんが、
北朝鮮と原理主義勢力の結託は気になります。

これはイランを介した結びつきでしょうが、
ソマリアの争乱をただのアフリカの内紛劇と
対岸の火事のように見てはいられぬということですね。

今後のソマリア情勢に要注目です。



関連資料リンク

ソマリア泥沼、ゲリラ戦の恐れ イスラム法廷が首都放棄


関連過去記事

ソマリアの混沌・・エチオピア軍の進入、米国の介入論








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イラク:米兵の戦死傷数に関する興味深い統計

なんだかんだ言いつつ、年末年始は忙しくて
おかげでまたもや更新が遅れてしまいました。

ノロウイルスを口実に
酒席のお誘いを断ろうかと思ってたのですが
なかなか難しいものです。
思惑通りにはいきませんでした (^^;)


さて、興味深いニュースがあったので載せておきます。


医療技術で、イラクの死亡兵は予想を下回る 米国

 イラク駐留米軍では、これまでに、
 2001年9月11日の同時多発テロ事件による死者数を上回る、
 3000人近い死者を出した。
 とはいうものの、応急処置の迅速化と医療の向上により、
 これまでの戦争と比較すると生存率は格段に上がり、
 3000人は「予想をはるかに下回る」数字であるという。

 米国防総省(Pentagon)の統計では、
 イラク駐留米軍の死者1人につき負傷者7人以上が出ている計算となる。

 政府説明責任局が6月に発表した報告書には、
 「負傷がもとで死亡する確率は、第2次大戦時には30%であったが、
 アフガニスタンとイランにおける戦闘では、
 医療の向上により、3%にまで低下した。
 しかしながら外傷性脳損傷や手足を失うなど、
 重い障害を負って帰国する人は多い」とある。

 装備や軍事車両の高性能化、空中査察の徹底化も、
 米軍の死傷者数の減少に貢献している。
 イラク戦争は「モチベーションが高く、
 高度に武装した集団を相手にしたベトナム戦争や朝鮮戦争」とは
 性質が違うということも、背景にある。
 イラクの武装勢力は、
 道路わきに仕掛けられた爆弾などの簡易爆発物と
 遠隔操作の迫撃砲を唯一の「武器」として、米軍に対峙している。

 国防総省の統計(9日時点)によると、
 米兵の累計負傷者数は、簡易爆発物によるものが1万1233人。
 迫撃砲やロケット弾によるものが1969人。
 銃弾によるものが1358人。
 落下物に当たったり銃弾の跳ね返りを受けたことに起因したもの、
 爆音による難聴といった副次的な負傷は、1579人にのぼる。
 連合軍による空爆の際に負傷した米兵も663人を数え、
 死者は5人にのぼっている。
 軍用機の墜落事故による負傷者は39人、死者は76人。
 一方で、パラシュート事故、交通事故、
 手榴弾などによる負傷者は比較的少ない。

 統計は、「若い兵士の犠牲者が多く、
 幹部の犠牲者が少ない」というもう1つの真実も
 浮かび上がらせてくれる。
 2日の時点で、22歳以下の負傷者は6704人。
 負傷者の半数以上は24歳以下であるという。
 また、一般兵士の負傷者が1万3800人を超えているのに対し、
 下士官の負傷者は6980人、
 幹部に至ってはわずか1269人にとどまっている。

 人種的に見ると、
 負傷者の75%にあたる1万5807人が白人となっており、
 黒人は1806人、ヒスパニックは1328人である。

 性別では、負傷者の圧倒的大半が男性だが、
 女性の負傷者も434人を数えている。

   (AFP)


ついにイラクでの米兵の戦死者が3千名近くに達しました。

上記ニュースを見ていると
これでも医療の進歩で戦死者の数は抑えられているとのこと。

確かに第二次大戦並みの戦死率であれば
2倍程度に達しているのではないでしょうか。
今、映画で話題になっている硫黄島での戦いでは
戦死傷者2万8600名のうち、
戦死者は6千800名でした。

また、負傷者の内訳が興味深く、
簡易爆発物によるものが最大の1万千名であり、
中国やソ連から武器供与を受けたベトコンや
北ベトナム軍と戦ったベトナム戦争に比べると
戦い自体はさほど苛烈とは言えないのではないかと思います。

それは士官や下士官の負傷率にも表れていて、
一般兵士に比べると幹部の負傷率が少なめであり、
これは散発的な戦闘がほとんどで
全軍をあげての激闘というパターンがあまり無いからでしょうね。

また、相手がよく訓練された軍隊ならば
間違いなく幹部を狙撃してくるでしょうから。

これを見ていて思うのですが、
案外、駐留米軍が現在の3倍程度の兵力があれば
あっさり反米ゲリラの跳梁は
押さえ込めたのではないかと思います。
もっともそれは短期的な話しであり、
10年単位の長期では難しいとは思いますが。

「ローマ人の物語」を書いた作家の塩野七生さんが
マスコミとのインタービューで、

  米国は覇権を維持する覚悟もなく、資格も無い

と言ってましたが、
確かに3千名程度の死者で「撤兵するか否か」とオタオタし、
イラクという一方面の戦争だけで財政的に逼迫する米国は、
世界の覇者たる気概と力量を欠いてると言わざるを得ません。








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盧武鉉:物議をかもす年末の大放言・・朝鮮日報曰く「単語一つ一つが想像を絶する毒気を放っていた」


    200612240000092insert_2.jpg


今年も残りあとわずかですが、
韓国では盧武鉉がまたしても大放言をぶちかまし、
例によって保守系マスコミがさんざんに噛みついてるようです。

この聖なる夜にノムたんの言行を書くなど実に寂しい限りですが、
まあ、そんな個人的な感慨はともかくとして
12月21日のソウル市内ホテルでの盧武鉉演説を掲載しておきます。
かなり長いですが内容は強烈です。
今、こいつが韓国で物議をかもしています。

ソースは、朝鮮日報・中央日報・東亜日報・TBSなど。


 <北朝鮮のミサイルと核開発について>

 韓国の国民は、政府が四六時中、
 安全保障問題で騒ぎ続けなければ安心しないため、実に頭が痛い。

 北朝鮮は江原道北方のどこかで、
 あの咸境北道沖に向ってミサイルを打ち上げている。
 北朝鮮が韓国に向けてミサイルを発射しないのは明らかなのに・・・。

 緊急に安保常任会議を招集しようと言われたが
 「やめるように」と指示した。
 国民を驚かせなければならない理由がどこにあるのか。

  そのため、11時に関係閣僚の懇談会を開くことにしたのだ。
 懇談会であれ常任委員会であれ、午前5時の会議であれ
 午後11時の会議であれ、全く関係ない。
 「なぜ大騒ぎして国民を怯えさせなかったのか」と
 私をどれだけ責めこんだことか…。

 韓国の国防費は北朝鮮のそれを10倍以上上回っている。
 1、2年でもなく、
 この20年間あれだけの国防費を使っているのに、
 韓国の国防力が北朝鮮より弱いといったら、
 韓国の兵士らがその巨額の金を
 おやつ代として使い果たしたとでも言いたいのか。
 かつての国防長官らが騒いでいるが、その人々は職務遺棄だ。

  (金正日総書記に対して)
 あいつは完全に狂っていると言う人がいる。
 一方でまともな話をした人は、即座にバッシングにあう。
 これが大韓民国の現実だ。


 <米国について>

 米国で「大変なことが起きた」と騒ぐ人々は、
 「盧武鉉たたき」に参加している人たちだ。
 「番狂わせで身の程知らずな大統領が登場したので、
 思い知らせてやらないと」と考え、
 「韓米関係が悪化する、悪化する」と吹き込み続ければ、
 盧武鉉もおとなしくなるのではと思っているのだろう。
 同盟国がイカサマ賭博を仕組んで、自分を手なずけようとした。

 中国で昨年9月19日に共同文書を採択していたのに、
 その2、3日前に米財務省は
 マカオの銀行「バンコ・デルタ・アジア(BDA)」に設けられた、
 北朝鮮口座に対し凍結措置を取ってしまった。
 米国務省があらかじめ認知できずにいた、と考えることもでき、
 また悪く見れば、すでに事前に企んでいたものではないか、
 と考えることもできる。


 <韓米同盟と作戦統制権の移管について>

 (歴代の軍幹部は)自分の国、自分の軍隊の
 作戦統制すら担えないような軍隊にしておきながら、
 胸章をつけてやれ国防長官だ、
 参謀総長だと偉そうに振る舞ってきたのだろう。
 それでいて作戦統制権を回収してはならないと、
 群れて声明を出すとは、職務を放棄しているも同然だ。
 恥を知るべきだ。

 事情を知っているくせに知らないふりをしているのか、
 それとも本当に知らないから的外れな話をしているのか、
 とりあえず何でも盧武鉉のすることに反対しておけば
 正義だと考えているんじゃないんですか。
 これを機に揺さぶりをかけてやれと考えているだろう。
 『この馬の骨め』という具合に。

 米軍が『もう帰ります』と言うと、
 (国民が)みな発作を起こす国。

 米の2個師団が(後方支援から)外れただけで、
 みな死んでしまうかのように国民が大騒ぎする国。

 (国民がこんな調子では)
 たとえ誰が大統領や外交部長官になろうとも、
 韓国が米国側の当局者と対等に対話できるはずがない。

  米国は超大国だ。
 だが自主国家、独立国家としての面子は維持すべきだろう。
 米国の後ろに隠れて
 「兄貴、兄貴のパワーだけ信じるよ」としてばかりはいられない。
 一度は度胸を見せるべきじゃないか。


 <軍と徴兵制について>

 最近は少子化が進んだ。
 何年も軍隊に行って無駄に時間を過ごすのではなく、
 その期間に多くの活動をして早く結婚し、
 子供を生んだほうがいいだろう。
 徴兵制度は人間を腐らせる。


 <韓国の非寛容な歴史について>

 相手の意見が正しいこともあるし、
 わたしが違う可能性も認めなければならない。
 これは一言で寛容という言葉に集約できる。
 韓国では西学(天主教)の信者が数百人単位で弾圧にあって殺され、
 1866年には8000人もの人が犠牲となった。
 韓国の歴史は、そういう歴史なんです。


 <報道・マスコミについて>

 このところ妻と2日に1度は口げんかをする。
 妻が私に新聞を読めと言うんだ。
 新聞を読み終わった後、参謀らと話をすると、
 しょっちゅう話が食い違っている。
 結局、私が不正確な情報を得ていることに気付くようになる。
 最近は安全保障政策室の報告を先に受けた後、
 その次に新聞を参考としてまとめるシステムにしている。

  本当に間違っていることはないか、徹底的に調べるのだ。
 公務員らもぐっと気を引き締めなければならない。
 私が一番重視するのが「原則」だが、
 現在、国民に原則のない政府に認識されている。悲しい気持ちだ。


 <閣僚人事について>

 正常な精神状態の人ならば、
 (北朝鮮が)韓国への挑発的行為を行なうのは
 自殺行為も同然だという判断をせざるを得ない。
 安保問題は今後適切に管理していくというのが私の考え方だ。
 そう思わない人々が時々、われわれに「思想検証」を試みる。
 長官を指名し国会の聴聞会に出席させると
 「韓国戦争(1950~53年)が北朝鮮の侵攻によるものか、
 韓国の侵攻によるものか」と質問する。

  私が「韓国戦争が北朝鮮の侵攻によるものなのか、
 韓国の侵攻によるものなのかさえ分からない人」を
 長官に任命するほどの思考力しか持っていない大統領、
 という前提のもとの質問ではないか。
 非常に悔しく思う。
 私は正気だ。


 <支持率の低下について>

 世論調査の結果を見てみると、
 味方も敵も全部間違っていると非難している。
 本当に政治というものが難しいと思う。
 良心通り、信念通りにすれば、
 その度叩かれるのが政治なんだな、と思う。
 故郷の友達に一番すまなく思う。

  大統領作りのため票を集めてくれたのに、
 いまメチャクチャ叩かれているのだから。
 そうした苦情はあるものの、
 その人達の面子よりさらに重要なものが、
 私は国家の未来だと考えており、全部このまま進める考えだ。


以上です。

まあ、凄い内容です。
これをカメラが設置されている場所で
堂々と言ってのけたのだから盧武鉉も大した度胸です。
いや、度胸というより、すでにイっちゃってるのかもしれません。

この発言は12月21日午後の
ソウル・シェラトンウォーカーヒルホテルで開かれた、
「民主平和統一諮問会議常任委」でのものですが、
盧武鉉は興奮気味に、時に声を荒げ、手で演壇を叩き、
当初20分に予定されていた演説が1時間10分に伸びたそうです。

冒頭の写真はその時のもので
ノムたんがいかに興奮しきってるかが分かります。
(なにやら、若き日のビートたけしの漫談にも似た光景です)

当然ながら、この盧武鉉発言に
韓国の大手保守系マスコミは総反発し、
例によって朝鮮日報の批判が一番強烈でした。


 この時大統領がまくし立てた言葉を文章にしてみたところ、
 200字詰め原稿用紙で102枚にもなった。
 驚くべきはその分量ではない。
 単語一つ一つが想像を絶する毒気を放っていた。

 大統領は70分間にわたって国民をこき下ろし、
 先達たちをあざ笑い、軍をばかにして、大韓民国の歴史を侮辱し、
 自らが任命した前首相に責任をなすりつけ、
 同盟国に言いがかりをつけ、新聞を愚弄した。

 国民や歴代の指導者、韓国軍、大韓民国や同盟国、新聞が、
 次々と大統領の独善主義の犠牲となった。
 この無差別攻撃から無傷でいられたのは、
 盧大統領から「常識がある」と評価された、
 北朝鮮の金正日総書記しかいなかった。

 大統領は国民が自分のことを
 「これを機に揺さぶりをかけてやれ。この馬の骨め」
 と考えていると言う。
 国民はそんな言葉を口に出していったことはない。
 大統領が自分一人でそう思いこみ、
 その恨みを国民にぶつけているのだ。

 また大統領はこの日、「わたしの精神状態はまとも」と語った。
 「まともな精神状態」にあってもこれほどひどいなら、
 まともではない時はいかほどなのか。
 考えるだけでも恐ろしい。

 盧武鉉大統領の常識知らずのたわ言も、
 ついにここまできたのか。
 常識ある一般人には思いもつかないような言葉が
 国家の最高指導者の口から発せられるのを目の当たりにし、
 ショックを受けたという人々の声が続出している。

 *「盧大統領の精神状態はまとも」なのか(上)

 *「盧大統領の精神状態はまとも」なのか(下)

 *盧大統領「軍隊に行けば人間が腐る」


いやはや、この批判も凄いですね。

日本の首相がいくら馬鹿げたことをやっても
ここまでは罵られないと思います。

このノムたんの狂態は
所詮は他国人だから笑って見てられますが、
当の韓国人はたまったもんじゃないでしょうね。
正気な人間ほど悲憤慷慨するでしょう。









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中国の労働細胞と光州事件秘話

今日は気になるニュースを2つ載せておきます。

まずは宮崎正弘メルマガの第1652号から。


◆全米最大の小売りチェーン「ウォルマート」も脅威に晒され始めた
 深せんウォルマート支店に共産党細胞の本部が結成された

 90年代から中国に進出した外国企業のなかに
 共産党細胞が秘密裏につくられていた。
 公然化したのは97年、モトローラ瀋陽工場が最初である。

 日本企業にももちろん多数の細胞が結成されており、
 たとえば昨年四月の「反日暴動」に便乗して
 広州周辺の電機部品メーカー数社は
 山猫スト、暴動、ストライキに遭遇した。
 とくに日本企業狙い撃ちは、大幅な賃上げ要求である。
 すでに中国では生産コストがあわず、
 ベトナムなどへの移転を深刻に考えている企業もある。

 ウォルマートは中国全土で現在68店舗、
 従業員はすでに36000人。
 将来は二千店舗の展開をめざしているという。

 「ところが、ウォルマートでは、
 すでに8月12日に瀋陽支店(遼寧省)に共産党支部が結成され
 『経営には口を出さないが、待遇改善と賃上げを目的』として、
 各地の支店に拡がった。
 背後には胡錦濤政権の方針があり
 『外国企業にも、その企業の発展とともに
 中国人の雇用の安定、賃金などの待遇改善が
 経済のさらなる発展と安定に寄与する』としている」
 (AP、12月19日)。

 「労組はすべて共産党の指導のもとにある」と
 中国共産党は基本方針を示しており、
 この年末までに外国企業15万社の六割に
 細胞をつくるよう指示が出ている。
 これらはすべて「全中国労働組合連合」
 (中国版の「連合」)に統括されている。

 「だが、中国共産党は本当の狙いを公開していない」
 (ヘラルドトリビューン、12月19日付け)。


う~ん、「本当の狙いを公開していない」そうですが、
じゃあ、中国政府の本当の狙いとは何なのでしょうか?

確かに中国の貧富の格差は深刻な問題となっており、
これが元でいくつかの騒擾が各地で起きています。
このため胡錦涛政権が雇用と賃金の安定のために
この種の施策に熱心だったとしても不思議ではありません。

まあ、もっとも
賃金の上昇はイコール外資の撤退を加速させるわけで
ここらへんは痛し痒しですし、
中国政府が外資を呼び込むために
今までわざとこの種の労働組織の整備を怠っていた部分があります。

さて、本題に戻りますが、
「本当の狙い」とは何なのかというと、
これは私の推測ですが、
非政府系の労働組織が勢力を拡張しつつあるのではないかと。
それ故に、先手を打って、
政府がコントロールする御用労組を拡充しているのではないかと。

これは人間の生理でもあるのですが、
何らかの困難な状況が社会的に現出すれば、
人は必ず組織を作って集団の力で克服しようとします。

世にも悲惨な低賃金労働にあえぐ中国労働者が、
今の現状に甘んじるはずもなく、
彼ら独特の「幇」意識で横の結束を図り、
その紐帯を各地の労働現場に広げていっても不思議ではありません。

おそらく、その種の巨大な非公然組織が中国各地で出来上がり、
胡錦涛政権は危機感を強めているのかもしれませんね。
で、御用組織を拡充することによって
非公然組織を吸収しようとの意図かもしれません。


次に、昨日の朝鮮日報の記事から。


光州民主化運動に北朝鮮の特殊部隊が介入
 
 光州民主化運動
 (1980年5月、民主化を求める光州の学生・市民らが決起し、
 韓国軍と衝突して多数の死傷者を出した事件。
 光州事件とも呼ぶ)当時、
 金日成国家主席の指令を受けた北朝鮮の現役特殊部隊1個大隊が
 光州に浸透していたとの主張が提起された。

 北朝鮮軍特殊部隊出身の
 脱北者の集まりである自由北朝鮮軍人連合は20日、
 ソウル中区貞洞セシル・レストランで記者会見を開き、
 1980年5月に中央党3 号庁舎で開かれた部長会議で
 金日成主席が述べた秘密指令の全文などを引用し、
 光州民主化運動に北朝鮮軍の特殊部隊が投入されたと主張した。

 自由北朝鮮軍人連合の
 チェ・ジュンヒョン参謀長が明かした秘密指令によると、
 金日成主席は「決定的時期をとらえ次第、
 速やかに総攻撃を開始すべきです。
 全国的なゼネストと同時に
 戦略的要衝となる各地方で武装蜂起を起こし、
 電信電話局や放送局など、主要な公共施設などを占拠するのと同時に、
 電気を止め、通信・交通網をマヒさせ、
 臨時革命政府の名前で北に支援を要請する電波を飛ばすべきです」
 と述べたという。

 自由北朝鮮軍人連合は
 「金日成主席の秘密指令や1980年5月前後の北朝鮮軍の動きなど、
 諸般の状況は明らかに
 光州事件に北朝鮮軍が介入していたことを示している」と主張した。

   (朝鮮日報)


元記事はこの2倍の文量があります。
詳しく読みたい方はそちらをどうぞ。

さて、この内容が果たして事実か否か?
単なる脱北者団体の売名行為なのか?

確かにぶっ飛ぶような内容ではありますが、
私はこれが事実であったとしても
べつに意外だとは思いません。

1980年5月の光州事件に関して、
以下、Wikipediaから引用しておきます。


 光州事件は、1980年5月、
 当時韓国の全羅南道の道庁所在地であった光州市で発生した、
 民主化を求める活動家とそれを支持する学生や市民が、
 韓国軍と衝突した事件。

 1979年5月18日に始まり、
 過激な武力抗争に発展して、5月28日まで続いた。
 この間、光州市は軍により封鎖され(道路・通信を遮断)、
 軍の鎮圧行動に対して抗争派市民が激しく抵抗したため、
 多数の死傷者がでた。
 この事件の鎮圧を指揮した全斗煥は、
 後に大統領に就任し軍事独裁政権を継続した。
 その後、韓国軍の行った弾圧を米軍が支持したとの話が広まり、
 韓国における反米感情を煽る結果ともなった。

 事件が拡大した原因としては、
 光州市が金大中の出身地全羅南道の中心都市であったこと、
 警察の過剰とも言われている鎮圧に対して、
 抗争派市民側が過激に反応して暴徒化し、
 軍部隊投入により抗争派市民側を更に激発させ、
 武装蜂起を促してしまったと考えられている。
 しかし、これが政府側の責任と言うより、
 抗争派による騒乱拡大工作があったなどの意見がある。


実際に光州事件とは
ただの事件と言うよりは内乱に近く、
最終段階の5月下旬以降は30万もの群衆が反政府暴動で荒れ狂い、
軍需工場を襲撃して装甲車・銃器・爆薬などを略奪、
放送局や光州市庁を破壊し、全羅南道庁を占拠しました。
また、光州刑務所も襲撃したのですが
これは失敗に終わりました。

やがて、韓国軍によってこれが鎮圧され、
多くの死傷者がでたわけですが、
今の盧武鉉政権はこの事件を
「5.18民主化運動」「民衆蜂起」と呼んで美化しています。
しかし、この経緯を見ていると
単純に民衆の側に正義が有ったとは言い切れないと思います。

まあ、このように内乱規模に拡大した事件でしたが、
北朝鮮の視点から見れば「絶好の好機」と映ったでしょうし、
彼らがこれに対して
何らかの手を打ったところで不思議ではありません。

もし、この北朝鮮による特殊部隊潜入が立証されるならば、
この光州事件で鎮圧側にまわった全斗煥の措置は
きわめて適正だったことになります。

いずれ、北朝鮮が崩壊すれば
この種の「歴史裏話」はいくらでも出てくるのでしょうし、
その時、韓国の左翼連中の顔が
蒼白になるのは間違いないでしょう。



宮崎正弘の国際ニュース・早読み









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追悼:トルクメニスタンの独裁者ニヤゾフ閣下・・その爆笑の施策


    222222.jpg


更新再開のしょっぱなの記事が
一般受けしないマニアックな記事になってしまいました(笑)
しかし、これが書かずにいられようかってな感じです。

まずはこのニュースをご覧あれ。


トルクメニスタンのニヤゾフ大統領死去、政情不安も

 約20年間にわたり
 中央アジア・トルクメニスタンを支配してきた、
 サパルムラト・ニヤゾフ大統領(66)が21日未明、
 心臓発作で急死した。
 大統領は個人崇拝を強化し、権力を独占してきた。
 後継を巡って政情不安が広がる可能性が指摘されている。
 天然ガス資源が豊富で地政学的に重要な同国を舞台に
 米ロの影響力争いも激化しそうだ。

 トルクメン政府は
 「ニヤゾフ大統領の政治路線を継承する」との共同声明を発表した。
 葬儀は24日に行う。
 同国安全保障会議は
 ベルドイムハメドフ副首相兼保健相を大統領代行に指名、
 葬儀も同氏が取り仕切ると発表した。
 同国憲法によると2カ月以内に大統領選挙を実施する規定だ。

 ニヤゾフ大統領は旧ソ連時代に共和国の実権を握り、
 独立前の1990年に大統領に就任。
 99年に憲法を改正して「終身大統領」の地位についた。
 自身の黄金の像を建造して個人崇拝を強いる一方、
 反対分子や実力者を徹底的に排除してきた。
 前夫人との間に息子がいるが、国外に居住しビジネスに従事。
 政治的野心は少ないといわれる。

   (日経新聞)


サパルムラト・ニヤゾフ。
知る人ぞ知る「奇妙奇天烈な独裁者」。
トルクメニスタンの初代大統領であり、
トルクメニスタンの終身大統領。

1940年生まれ。
ソビエト共産党員を経て
ソ連邦崩壊後の90年に同国の大統領に選出。
さらに92年に再選される。

この2つの選挙でのニヤゾフの得票率が
それぞれ98.3%と99.5%。
なんとも素晴らしい民主的選挙だったらしい。

いかにも中央アジアらしい独裁者の王道を歩むニヤゾフだったが、
彼が非凡さを発揮し始めたのはそこからである。

まず、1999年に「一夫多妻制」を宣言。
さらに2002年に終身大統領となるや、
1年の「月」の呼び名を自分とその親族の名前に変更してしまった。

さらに同年、
人生のサイクルを12歳ごとに規定した大統領令を布告した。
たとえば0歳~13歳は「幼年期」であり、
14歳~25歳は「若年期」、
26歳~37歳は「青年期」、
38歳~49歳は「熟年期」、
50歳~61歳は「予言期」とした。

ちなみに、ニヤゾフ自身は66歳で死んだが、
これは「霊感期」に該当する。

その他、珍妙な施策のオンパレード。

◇女性の金歯禁止令
 ニヤゾフ曰く「女性に金歯は似合わない」

◇外国人がトルクメニスタン女性と結婚する場合、
 5万ドルの税金が必要。
 ニヤゾフ曰く「トルクメニスタン女性が美しすぎるため」

◇首都と大学を除き図書館を廃止
 ニヤゾフ曰く「田舎者はどちらにしても字が読めないから」

◇バレエ上演を禁止
 ニヤゾフ曰く「白鳥の湖の男性ダンサーの衣装が気に入らない」

◇首都を除く地方の病院を閉鎖
 ニヤゾフ大曰く「病人は首都に行けばよい」

◇口パクで歌うことを禁止
 ニヤゾフ曰く「歌や音楽の発展に負の効果をもたらす」

◇若者のヒゲを禁止
 ニヤゾフ曰く「単に見苦しい」

◇全国禁煙令
 ニヤゾフ曰く「私が禁煙中だから」
 
◇8月15日をメロンの日に制定
 ニヤゾフ曰く「私が好きだから」

◇テレビキャスターの化粧禁止
 ニヤゾフ曰く「男か女か分からない」

◇車の免許を取るには大統領著書の講義が必須
 ニヤゾフ曰く「コーランに匹敵する重大な本だから」

ちなみにこの「大統領著書」だが、
「ルフナマ(精神世界)」という名前で
全国の学校や職場で学習が義務付けられており、
憲法より上位の聖典とされている。

また、トルクメニスタン全土には
金箔のニヤゾフの銅像が設置されており、
中には太陽に向かって自動的に動く金の銅像も存在するとか。
おいおい、お前は始皇帝かよって(笑)

とまあ、こんな感じで
トルクメニスタンを語ろうとする場合、
同国の膨大な天然資源とその微妙な地政学的位置を
切れ味鋭く国際情勢解説を行うか、
またはニヤゾフの素行を爆笑風に語るかのどちらかなのだが、
今日は病み上がりということで
爆笑ネタに走らせてもらいました(笑)

また、そのうち機会があれば
真面目にトルクメニスタンを解説します (^^;)





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ノロウィルス始末記

え~、「ノロウィルス」に罹ってました・・。

おかげで更新が無茶苦茶遅れてしまいましたが
今日はその言い訳も兼ねてノロウィルス体験記でも書きます。
小汚い内容なのでそういうのが嫌な方はパスしてください(笑)

そもそも感染の原因が分からないんですよ。
牡蠣なんか食べてませんしね。
確かに職場の同僚が一人ノロに罹ってましたが、
そいつにゲロを吐きかけられたわけでもなく、
それほど接触があったわけでもなく。

やはり年末年始と言うことで
酒席に出入りすることが多かったせいでしょうか。
ああいう場だと吐く人間というのはつきものですが、
今年は例年に増して多かったような気がします。
そこからの飛散感染ですかね。

まず、夜半に胸が圧迫されるような感覚で目を覚ましました。
ちょうど胸焼けの強力版みたいな感じでしょうか、
なんとも言えない不快感でした。
夕食が唐揚げだったこともあり、そのせいかなとも考えました。
あと、下腹部にもかすかな痛みを感じました。

それから一時間後です。
突如、吐き気がこみ上げてきてトイレで盛大に吐きました。
あんなに強烈に吐いたのは子供の頃以来です。
もう胃の中がスッカラカンになるぐらい吐きました。
「お、俺、どうなっちゃうんだろう」って思いました。

と同時に、瞬時に
自分がノロウィルスに罹ったことを理解しました。
「ああ、こいつはやばいな」と。
「明日からしばらく仕事は休みだな」と。

その後、1~2時間の間隔で下痢が襲ってきました。
まさに襲来って感じで寝る暇などありません。
ウトウトしかけるとお尻辺りに冷えるような感覚がこみ上げてきて
これはやばいとトイレに駆け込みます。
その繰り返しです。
苦しみのエンドレスです。
たまに間に合わないこともあり、
おかげでパンツを大量に消費しました。
全てが終わった段階で予備のパンツは2枚を切っていましたね(笑)

今思えば不思議なんですが、
単に吐き気と下痢だけの病気じゃないですね。
最初の2日間ほどは同時に体が異常に重く、
布団から起きるのもやっという感じでした。

結局、吐いたのは合計3回で済みましたが、
下痢に至っては数え切れません。
もう際限も無く繰り返すという感じで
地獄とはこういうことを言うんだろうなあと思いました。

最初の2日間が過ぎて多少は症状も緩和されてきましたが
取りあえず、対策を立てないとこのままでは死んじゃうと思いまして
私もネット世代の端くれなので
半死半生の有様ながらパソコンを起動して
「ノロウィルス」を検索していろいろ調べました。
こんなに決死で検索したのも
北朝鮮の核実験以来でしょうか(笑)

まあ、冗談はともかく、
嘔吐と下痢で脱水症状を起こしやすいのは分かったので、
髪ボサボサ状態でフラフラと外出して
コンビニで「アクエリアス」と
カロリーメイトのゼリータイプを大量に買い込みました。
ついでにパンツも二枚買ってきました。

この「アクエリアス」は救世主となりましたね。
ホントに救われました。
ごくごく飲んで脱水症状から免れました。

カロリーメイトの方はあまり食べませんでした。
食欲も無いし、それ以前の問題として
何か食べると吐きそうなので恐かったからです。

実際、発症2日目に吐いた時に
トイレに駆け込むのが間に合わず布団を汚してしまいました。
このため掛け布団と毛布が使えなくなり、
冬場の寒い時期なので苦労しました。

よくネットやテレビの解説ニュースなどで
吐物や汚物の付着した布団は
きれいに洗濯するまでは絶対に使わないようにと言っていますが、
あれは家族などの同居人がいたり、
部屋が広かったりしたら可能な芸当であって、
一人暮らしの独居人の場合は難しいですよ。
半死半生状態なので洗濯などは論外だし、
布団なのでそのまま一般ゴミでポイと捨てるわけにもいかないし、
いずれ粗大ゴミで自治体に引き取ってもらうにしても
その間は部屋の中なりベランダなりに汚れた布団を置いておくしかない。
まさに貧乏人のノロだくさんという感じです(笑)

一応、友人などにSOSすることも考えましたが、
万が一、感染させたら失礼ですから
やはり一人で苦闘せざるをえませんでした。

結局、症状自体が完治したのが5日目ぐらいでしょうか。
下痢も全く起きなくなりました。
私の場合、発症日前に風邪をひいて体力が落ちていたこともあり、
それが症状を長引かせたものと思われます。
通常は2日程度で治るそうですね。

ただし、ウィルス自体は
治ってからも1週間から10日程度は体内に残留しつづけ、
通常の排泄の際に外に出されるそうです。
ですから、年末年始の酒席のお誘いは
これを口実に全て断ろうと思っています。

激闘の5日間で体重は5キロ落ちました。
6日目に近所を散歩したところ、
わずかな道のりなのに体が重くてしょうがありませんでした。
そうとう体力が落ちてしまったみたいですね。

あと、ノロウィルスに罹った人には
ノロに対する「抗体」が体内に出来上がりますが、
こいつの有効期限をネットで調べてても諸説紛々ですね。
ざっと最低半年~1年半ぐらいでしょうか。
そんなにカッチリした抗体でなく、
ある程度、時期が経ってしまうと
また感染する可能性があるようです
ただし、少なくとも自分の吐いたゲロで
また自分が感染するような馬鹿馬鹿しいことはないようです(笑)

以上、ノロウィルス体験記でした。
小汚い話しですいません m(__)m

・・で、明日からブログは正常運行再開です。






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イラク情勢:サウジがスンニ派武装勢力を支援か?

武器購入の資金源はサウジ個人、イラクのスンニ派武装勢力

 イラクで頻発する反政府武装勢力の攻撃で、
 サウジアラビアの個人が
 数百万ドル単位の活動資金の供給源となっており、
 その大部分は武器購入に充てられている事実が8日判明した。
 AP通信が、複数のイラク政府当局者と
 資金の流出経路などに詳しい消息筋の情報として報じた。

 サウジ政府はこれまで、
 イラク武装勢力へ自国から資金が流れていることを否定している。
 同通信によると、ブッシュ米大統領の諮問機関で超党派の
 「イラク研究グループ」が6日発表した、
 今後のイラク政策についての提言を盛り込んだ報告書も、
 イラクのイスラム教スンニ派武装勢力は
 資金の多くをサウジアラビア人に頼っていると指摘していた。

 AP通信の取材に応じたイラクへの運搬トラックの運転手複数は、
 サウジから箱に詰め込まれた現金をイラクへ輸送したと証言したという。

 イラク政府高官は、サウジの資金は個人から出されており、
 イスラム教の大義や慈善推進の名目でねん出されていると指摘。
 寄付金がイラクへ流出していることを知っている者もいるが、
 善意でイスラム教指導者へ贈り、使途は知らない場合もあるという。

 イラク政府高官によると、
 サウジで集められた現金2500万ドル(約28億7500万円)が
 イラクのスンニ派指導者へ渡されたが、
 ロシア製の携帯型の対空ミサイルの調達に使われたという。
 ルーマニアの武器商人から闇市場で買い入れていた。

 サウジはスンニ派主体の国で、
 米軍主導の軍事作戦で崩壊したイラクのフセイン旧政権も
 スンニ派が主流だった。
 現在のイラク政府は、スンニ派と対立するシーアが主導権を得ている。
 サウジは、シーア派が多数のイランが
 イラクへ政治的影響力を及ぼすことにも警戒感を募らせている。

 AP通信によると、サウジ内務省の報道官は
 同国内で組織だったテロ資金源の存在を否定、
 許可もしないと述べた。
 約1年前には、不審な資金の流れを
 取り締まる専従班も設置したと主張している。

   (CNN)


このニュースによると、
サウジがイラクでのシーア派の伸張を恐れるあまり、
スンニ派に資金を流しているとのことです。

なるほど、今まで米国の手前、
その種の裏工作を抑制していたサウジが
とうとう米軍撤退後を睨んで
スンニ派への後援を始めたわけですか。

ただ、これにはもう一つ別な観点があります。
それはイラク国内のスンニ派武力組織は
シーア派に対抗するために
アルカイダと密接に結びついていました。

これにサウジも資金を流すようになったわけで、
まあ、スンニ派武力組織といってもいろいろあるのでしょうが、
スンニ派の後ろ盾にサウジとアルカイダがいるという、
なんとも妙な構図が出来上がりつつあるわけですね。

おそらくこの資金の流れを
サウジ政府自身がやるというよりも
篤志家が寄付という形で政府黙認のもとにやっているのでしょうが、
仇敵であるサウジとアルカイダが
共にスンニ派を支えるという奇妙な状態で
まさに呉越同舟です。

サウジとしては
アルカイダ系の武装組織が肥大化するのは避けたいのでしょうが、
一方でイランが後援するシーア派の勢力拡大も阻止したく、
究極の選択で後者を優先させたのでしょうね。


さて、私は先日のベーカー報告書が出た際にも
記事に書きましたが、

ベーカー報告書:イラク米軍撤退を勧告・・中東大乱時代の始まり

あの報告書の中で
今後、米軍はイラク軍部隊の訓練に
比重を移すとありましたが、
それに対して悲観的なニュースが流れてきました。


イラク軍の自立には最低3年が必要―米シンクタンク

 米シンクタンクの戦略国際問題研究所(CSIS)が
 このほど発表した報告書によると、
 イラク軍と治安部隊が自立できるようになるには
 3年から5年が必要だと指摘した。
 
 これは同研究所の上級研究員で
 元国防省高官のアンソニー・コーデスマン氏の執筆によるもので、
 1年半から2年でイラク軍の自立は可能としている米軍の評価と
 大きな食い違いをみせている。

 「イラク軍の発展と内戦の挑戦」と題した報告書では、
 「現状レベルの米軍と同盟国軍の支援、
 そして顧問団の努力に現実のイラク軍は頼らざるを得ず、
 それは少なくとも2008年まで、
 おそらく2010年まで続くだろう」としている。

 また同報告書は「米軍と同盟国軍の大幅な削減は
 永久的に中止する必要がある。
 イラク軍は単純に言って自国の防衛の重荷を
 負う準備ができていない」と指摘、
 性急な段階的削減、早期撤退論に警告を発している。

 コーデスマン氏は何度もイラクを訪れ、
 現地の専門家と対話を重ね、
 イラク軍と治安部隊の装備欠如や人員不足、
 イラク軍部や内務省内での腐敗が
 深刻であることを指摘している。

   (世界日報)


これを見ている限りでは
ベーカー報告書の柱の一つである、
「イラク軍部隊の自立」は画餅に帰しそうです。

もともとイラク戦争後に
バース党主体の旧イラク軍を解体してしまったため
一から軍を創建していかねばならなくなり、
このツケが今になってまわってきているわけです。
職業軍人は一朝一夕には作れないといういい見本です。

しかし、米軍は今までにも
それなりにイラク軍の訓練や教育に
エネルギーを注いできたわけですが、
なんだかんだ言いつつうまくいかないのは、
このイラクという国自体に
国家としての求心力がないのではないかと思ってしまいます。

スンニ派とシーア派という宗派の分裂と、
クルド人という第三勢力の混在する国家。
この国の統一国家としての理念というのは
端で見ているよりもけっこう薄いのかもしれませんね。
もともとイギリスの中東政策が作り上げた人工国家ですし。



関連過去記事

米国:イラク政策の転換とサプライズのバース党復権?

ラムズフェルド米国防長官の退任・・米軍改革の功罪

イラク三分割案とローマ法王発言


関連過去記事(本店ブログ)

文明の挑戦と応戦 中編・・テロ戦争と文明の防衛

文明の挑戦と応戦 前編・・オサマ・ビン・ラディンの戦略












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中国国営放送が連日放送「大国の台頭」・・覇権追求と歴史観の修正

ちょっと間が空いてしまいました。
風邪で伏せっており申した (ーー;)

さて、ニュースと愛読メルマガから
中国関連の情報を載っけておきます。

まずは、朝鮮日報のこちらの記事をご覧ください。


「中国も今や大国…列強に学ぼう」
 否定的な大国観の転換図る中国


 国際舞台で大国として浮上した中国が、
 これまで否定的に描写してきた大国に対する歴史観を
 大幅に修正している。
 国際社会への影響力で、すでに中国は大国の列に加わっているため、
 過去の歴史観に固執した場合、自己矛盾に陥る可能性があるためだ。

 中国国営の中央テレビは今月13日から24日にかけて、
 全12部の大型歴史ドキュメンタリー『大国の浮上』を放映した。

 このドキュメンタリーには、
 アメリカ大陸発見以降の500年の間に
 世界を掌握した九つの大国の興亡史が描かれている。
 歴史・政治・経済・文化など、各分野における、
 国内外の最高の専門家や学者100人余りの見解を通じ、
 ポルトガル、スペイン、オランダ、英国、フランス、
 ドイツ、日本、ソ連、米国の9カ国を詳細に分析した。

 制作チームは2004年初めにドキュメンタリーの制作に着手した後、
 七つの撮影チームを9カ国に派遣し、
 特に大国の興亡の原因と過程を詳細に追跡した。
 このドキュメンタリーは、放映と同時に
 中国ネティズンらの間で熱狂的な好評を博した、
 と中国国営新華社通信は26日に伝えている。

 あるネティズンは「われわれは他の大国の経験と教訓を学び、
 これをかがみとして祖国が大国としてどのように浮上すべきかを
 模索しなければならない」と主張した。
 蘋果日報など香港のマスコミは、このドキュメンタリーに
 中国指導部の見解が反映されていると分析している。

 これまで中国共産党は、
 大国がアフリカやアジア各国を植民地支配し、
 資源の略奪など、経済的収奪をほしいままにしたと非難してきた。
 一方、これらの資本主義国家のよく整備された制度や、
 法治・人権を尊重する伝統などの長所には、
 ほとんど言及してこなかった。

 しかし、今や立場が変わった。
 自らが「新植民主義」と批判されるほど、
 アフリカなどで次から次へと資源を確保している状況で、
 大国を批判ばかりしているわけにもいかなくなった。
 また、大国の長所と過ちを客観的に伝えることにより、
 中国の影響力拡大に対する外国の警戒心を
 解きほぐす必要性に迫られているという事情もある。

   (朝鮮日報)


この番組は11月に合計12回、
「大国崛起」というタイトルで放送され、
中国で大反響を巻き起こしました。

日本のマスコミはあまり報じておらず、
この朝鮮日報と大紀元のニュースでしか概要が分かりませんでしたが、
JMMの12月7日号に詳しく載っていました。
以下、一部引用します。


◇『大陸の風-現地メディアに見る中国社会』 第86回
  「大国崛起」

 番組のタイトルは『大国崛起』、大国の屹立とでも訳そうか。
 「大国」も「崛起」も、
 このところ世界舞台に顔をのぞかせ始めた中国において、
 自国の状況を形容するときによく使われる言葉である。
 わたしもタイトルを聞いたとき、
 また自画自賛の番組かと思ったくらいだ。
 ところが、それはポルトガル、スペイン、オランダ、イギリス、
 フランス、ドイツ、日本、ロシア、アメリカの9ヶ国が、
 世界の歴史において大国と認知されようになった過程を描いた、
 ドキュメンタリー番組だと聞いて驚いた。

 番組はまず、15世紀のポルトガルとスペインによる大航海時代、
 そして植民地政策の展開から始まり、オランダの東インド会社、
 そして世界初の株式市場の開設へ、
 そしてイギリスの大憲章(マグナカルタ)、産業革命、
 さらにフランス革命とフランス社会文化の育成、
 ドイツの分裂と統一の反復、
 日本の黒船来襲から明治維新を経過して大戦時代へ向けた歩み、
 ロシア帝政時代からソ連の工業化実践、
 そしてピューリタンのアメリカ上陸から独立宣言、
 大量生産モデル化に成功して巨大化するアメリカ産業へと
 語り継がれていく。

 中国人視聴者に最大の話題をもたらしたのは、
 それが「学校で習った教科書の歴史と違う」点だったようだ。

 確かに、これらの国々の大国化は戦争や君主制度、
 植民地支配をベースにしたもので、
 共産主義中国においてはつい最近まで「列強」「帝国」という、
 あまりイメージのよろしくない形容詞付きで語られていた。
 最近はよく知らないが、
 80年代の中国語学習者のテキストにもばんばん「帝国主義」だの
 「搾取者」だのという言葉が並んでいた。
 だから、わたしも実は、いつ「列強」「帝国」批判発言が
 飛び出すのだろうと内心ではかなり期待していたのだが、
 植民地主義や王制時代がほぼテーマの中心になっていたにも関わらず、
 それは一度も出現せずに番組は終わった。

 わたしが見ていて特に新鮮だったのは、
 今年の歴史ブームは先にも書いたように
 すべて中国における出来事の記念日を起点にしたものだった。
 つまり、中国人側の視点に立った歴史だった。
 それがこの『大国崛起』では、中国の視点どころか、
 最終回のまとめ編でも中国を主語にした、
 我田引水的な表現は出現しなかった。
 そういう点では中国のドキュメンタリー番組として
 非常に珍しい作りだといえる。

 わたし個人は確かに『大国崛起』では
 近代市民社会の構築なども語られておらず、
 新たな視点からの歴史を一般の中国人視聴者に
 理解させるにはまだまだ足りないと思う。
 しかし、先にも書いたように
 一般の視聴者にショックを与えたことは事実であり、
 その点ではこれまでのような主義主張に立った、
 中国史観による歴史解釈とは大きな違いがあると思う。


これを放送した中央電視台は15チャンネルを持つ国営放送で
中国共産党の代弁者といってよく、
それがこのような内容の番組を放送したことは、
世界の中国ウオッチャー達に大きな衝撃を与えたようです。

今までの中国の歴史観は
共産主義独特の階級史観と搾取史観であり、
自らを虐げられた者と位置づけ、
いわば下から上を見る史観です。

ところが最近の経済発展により国力が増し、
今やアフリカの四十数カ国の首脳を北京に招集する中国です。
自らが大国化を指向する中で
従来の歴史観が彼らの未来図とそぐわなくなってきています。

いわば「支配されてきた歴史」から
「支配する歴史」への転換であり、
第三世界の一員としての過去を脱して
列強の一翼たらんとする覇気の表れでしょう。
中国が自らの国家理念を
変質させ始めているといっていいと思います。

大紀元ではこの番組について以下のように伝えています。


中国:「大国の台頭」=連日放送番組
 世界制覇の野望で中国国民の求心力結集の狙い

 製作チームは、北京大学歴史教授、
 北京大学国際関係学院院長及び
 中共中央党校国際戦略研究所所長など中共の宣伝責任者からなる。
 番組で伝えられている観点は
 中共政権の立場を代表していると見られ、
 中共の意識形態が解体する前の再包装である。

 テレビ放送と同時に、中共中央政治局のメンバー全員が
 「大国の台頭」研修コースを集団学習しているという。

 中共当局のこの動きに、
 国際メディアが高い関心をしめしている。
 BBC放送は、「大国の台頭」は宣伝番組であり、
 中国の未来の方向性について明確に伝えており、
 それは重商主義や軍備の強化、権威主義であると評した。
 「この番組は、中国の発展についての考えをはっきり伝えている、
 つまり、先取先勝、世界の発展は経済の発展であり、
 経済は武力、技術と戦争を通して獲得できるという。」
 BBCの評論は、「世界が懸念するのは、現在の中国の強大ではなく、
 中国が強大になった後、何をしたいかである」ことを強調した。

   (大紀元)


共産主義の史観と理念にがんじがらめにされていた中国が、
本来の「中華帝国」の姿に戻り始めているのでしょう。

「大国崛起」というタイトルは、
ただの歴史ドキュメンタリーとしてそれではなく、
彼らの願望と未来図を指し示しているように思います。



JMM








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ベーカー報告書:イラク米軍撤退を勧告・・中東大乱時代の始まり

イラク米軍、戦闘部隊撤退、08年目標
 研究グループ、戦略転換を勧告

 米イラク政策の見直しを進めてきた、
 ベーカー元国務長官ら超党派による「イラク研究グループ」
 (ISG)は6日、イラク治安部隊の役割を強化することで、
 駐留米軍の大幅な撤退をめざすなどの
 79項目の勧告をまとめた報告書をブッシュ大統領に提出した。
 報告書は戦闘部隊撤退の目標期限として
 「2008年初め」と言及したが、
 軍事、外交上の前提条件を多く伴う内容で、
 明確な撤退期限には踏み込めなかった。
 
 報告書は全文で160ページ。
 イラク政策が争点となった中間選挙での与党共和党の敗北を受け、
 ブッシュ政権が超党派での取り組みを示すため、
 ベーカー元長官、ハミルトン元下院議員を共同議長に
 有識者10人で作るISGに提出を求めていた。
 米軍の死者が2900人を超える中、
 今後の焦点はブッシュ政権が
 勧告をどこまで新政策に吸収するのかに移る。
 
 報告書はイラク情勢について、
 「きわめて深刻で悪化している」と指摘。
 現状を放置すれば「イラク政府の崩壊と
 人道的な悲劇への混迷に陥る」との厳しい認識を示し、
 情勢打開に向けた「新たな外交、政治的取り組み」が必要だと指摘した。
 
 イラク駐留米軍の任務について、
 報告書は「イラク治安部隊への支援に比重を移すべきだ」と勧告した。
 条件が満たされた場合は、08年1~3月(第1四半期)までに
 戦闘部隊を軸とした兵力の撤退が可能だとした。
 
 外交面での取り組みとして、
 報告書はイラク武装勢力との関係が強く指摘されているイラン、シリアと
 イラク治安情勢の安定に向けた交渉を進めるよう求めた。
 兵力削減には、こうした条件が
 すべて満たされることが前提となっている。
 
   (iza!)


ようやくベーカー報告書が提出されました。

いずれイラク情勢については
ザックリとした長文論考を書こうと思ってますが、
今日は走り書きに感想などを書いておきます。

まず、結論として言えるのは、
これはベーカー自身も言っていることですが、
完全な解決策でも何でもないということです。

いろいろある方策の中から、
消去法で一番マシなやつを選んだだけです。

前提としてあるのは、

1,現有兵力によるイラクの秩序安定は不可能

2,米国の国家財政はこれ以上の負担に耐えきれない

この2点です。

現有兵力で情勢の打開は不能、
さらに財政的に増兵は不可。
この2大前提のもとでの思考の道筋としては、

 「まず、撤退ありき」

 「撤退後のイラクの混乱を最小限に食い止める」

 「それが不可能ならば、
 イラクの混乱を周辺国に波及させない」

おそらくこの流れだと思いますね。

さて、報告書の中の柱は以下の2つです。

 ◇米軍の撤退に伴うイラク軍への役割委譲

 ◇シリア・イランとの外交、支援要請

まず、「イラク軍への役割委譲」ですが、
これはやらないよりはやった方がマシと言う程度に過ぎません。
イラク軍や治安組織の育成が
うまくいってないことは周知の通りで、
最近ではテロ組織もこれを妨害しようと
米軍よりはイラク軍の新兵を標的に攻撃を仕掛けています。

米軍がいる現状でこの有様ですから、
いずれ撤退すると分かっている米軍が後援するイラク軍に
誰が志願するというのでしょうか?

人間は勝ち馬に乗りたがるものですから、
撤退を明言した後は
イラクでの米軍の威信は急速に失われていくでしょう。

こうなると現在のイラク治安部隊は
一年後に売国奴扱いで処刑される可能性が高くなるわけで、
志願者が激減するのは目に見えています。

次に「シリア・イランとの外交」。
ここがこの報告書のポイントです。
それ以外はどうでもいいと言えます。

ベーカーが具体策として何を考えてるのかは分かりませんが、
米国が追求する外交目的は、

1,イラクの安定

2,石油生産力の復旧

3,米国の権益確保

であって、
もはや「民主主義の確立」は望んでないでしょう。

この観点に立っていえば
米国がシリア・イランと交わす外交というものは
結局のところ取引でしょう。

シリアに対してはレバノンでの勢力浸透、
イランに対しては核開発に対する圧力を弱める。
おそらくこういう取引内容になるでしょう。
また、そうでなければ両国は応じないでしょうね。

まあ、この報告書は
2003年から始まったイラク情勢の混沌の
一つの分岐点になるでしょう。

各国と各組織は米軍撤退後を睨み、
このパワーの空白状態に自らの力を拡張させんと、
あれこれと方策を練り、駆け引きが活発化していくでしょう。

シリア・イラン以外にも
イスラエル・サウジの動きなどが気がかりです。

イスラエルは悲愴な覚悟で
イランの核開発を自らの力で止めようと決意するでしょうし、
サウジは隣国イラクの混乱とイランの伸張に脅威をおぼえるでしょう。

風雲は急を告げています。
中東大乱の幕開けです。



関連資料リンク

外交努力と米軍任務変更の2本柱 イラク研究G報告書
 早期撤退には反対



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米軍:イラク戦での軍紀弛緩と感覚の「泥沼」

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 ・・戦争調査委員会の設置とイラン空爆の予兆



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文明の挑戦と応戦 前編・・オサマ・ビン・ラディンの戦略

イラクの混沌と統治の泥沼・・イラク戦争と湾岸戦争

イスラエル、イラク原子炉を空爆
 ・・1981年「バビロン作戦」











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中国:売春婦100人「市中引き回しの刑」

売春婦100人「市中引き回し」に庶民反発 中国で同情論

 中国広東省深セン市で公安当局が
 摘発した売春婦ら100人を「市中引き回しの刑」に処した。
 売春はもちろん違法だが、
 これまで当局も大目に見てきたところがある。
 しかも売春婦は貧農からの出稼ぎ組が多く、
 公権力で見せしめにするやり方に
 「ひどすぎる」「人権侵害だ」と同情が集まっている。
 
 11月29日、深セン市内で、
 同市公安局福田分局が売春婦40人を含む、
 性風俗産業従事者や客ら計100人を引き回した。
 「公開処理大会」と銘打たれていた。
 女性たちは口元を隠すマスクを与えられたものの、
 中国では「ポルノ」を意味する黄色い服を着せられ、
 実名、出身地などが公開された。
 そのうえ、手錠でつながれ、
 ヤジを飛ばす沿道の市民の前を連れ回された。
 この様子は中国中央テレビほか各メディアで報道された。
 
 このニュースに、庶民の間で「人権侵害だ」
 「公権力による個人のプライバシー侵害」と強い反発が起き、
 インターネット上の掲示板やブログに次々と批判が書き込まれた。
 大手ポータルサイト「捜狐」のアンケートでは、
 約3万人のユーザー中、
 公安当局のやり方を「不当」と思う人は83・3%にのぼった。
 逆に「妥当」と考えたのはわずか15・2%だった。
 
   (iza!)


「市中引き回しの刑」ですか・・。

ちなみに、この時の画像がこれです。

    2000.jpg


隣国の嫌悪感を抱くような現実です。

日頃、人権運動に熱心な日本の左翼団体は
こういう中国の現状をどう捉えているのでしょうか?
寡聞にして彼らが抗議したなどととは聞いたことがありません。

さて、先日の記事のコメントに、

 中国の場合は、
 他国からどう見られているかなど
 どっちかというと気にしない国なんでしょう。
 歴史的に気にする必要もありませんでしたし。

 もちろん中国政府高官の中には
 気にする人もいるいんでしょうが、
 国内の施策が海外でどう映るかという観点が
 非常に鈍感な国だと感じます。
 また、その鈍感さが
 この国の強さになってる部分はあると思います。

と書きましたが、
これなどはその典型かもしれません。

もはや中国は竹のカーテンで閉ざされた、
貧しい第三世界ではなく、
驚異的な経済成長を続ける大国です。

また、通信やインターネットの技術の発展は
この種の映像をあっという間に世界中にばらまきます。

おのれの影響力が増せば増ほどに
その嫌悪すべき実態が世界に拡散していくことを
少しは中国政府は考えるべきでしょう。

歴史的にこの国は
自国を中心に物事を考えるクセが身に付いてるために
「他人からみたらどう見えるのか?」という発想が
極めて薄いように感じます。

もはや日本のマスコミも
中国相手に遠慮しなくなりました。
いろいろなブログを見れば
中国の実態に関する情報が溢れています。
人権侵害・環境汚染・言論統制・貧富の差・暴動、等々等。
これはここ数年の変化で、
日本の嫌中感情の高まりと正比例してます。

中国は世界を相手に
「威を正す」という発想を持ってほしいと思います。
また、それが出来なければ
この国の国力が増せば増ほどに
周辺部では嫌悪感と摩擦が増大していくでしょうね。



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中国:ウィキペディアの規制解除とその思惑

ウィキペディア中国語版も歴史を歪曲  
 
 中国当局が先月中旬、
 米国のオンライン百科事典「ウィキペディア」中国語版に対する、
 中国国内での接続遮断措置を1年ぶりに解除したが、
 歴史的事実とは異なる歪曲された情報を掲載している、
 と米ニューヨークタイムズ紙が先月30日に報じた。

 例えば毛沢東について、英語版ウィキペディアでは
 「中国に共産国家を建設した軍事・政治指導者であり、
 数千万人の無実の中国人らを死に追いやった、
 大量虐殺犯として記憶されている人物」と紹介されている。

 しかし、ウィキペディア中国語版での
 毛沢東に関する記述はこれとはまったく異なっている。
 中国語版では、「中華人民共和国や中国共産党、
 人民解放軍の主要な創設者および指導者の1人であり、
 大躍進運動や文化大革命のような政治運動を展開し、
 世界に大きな影響を及ぼした人物」として描かれている。

 一方、毛沢東の汚点として挙げられる、
 1950年代から60年代にかけての大量粛清や、
 大飢饉による犠牲者を多数出したことに関する記述は
 どこにも見当たらない。

 こうした記述の差はまた、
 天安門事件や大躍進運動、文化大革命のような
 敏感な歴史的事件の記述にもそのまま現れており、
 まるで自主検閲でもしたかのように
 英語版とは異なった内容を掲載している。

   (朝鮮日報)


中国版ウィキペディアの当局による規制は
11月上旬に解除されました。

中国、ウィキペディアの規制を解除
 中国本土ユーザーの新規登録が殺到

中国当局によって規制されていたウィキペディアが
何故、今になって解除されたのか?
正直、彼らの意図を図りかねました。

言論を統制している中国当局にとって、
あの種の百科事典は体制維持に抵触する存在であり、
中共的価値観から言えば規制の対象になるはずです。

この時、私が思ったのは
中国政府が意味もなく、善意で規制を解除することはありえず、
何らかの対応策を考えた上での解除だろうということでした。

で、上記ニュースです。
う~ん、やっぱりって感じですかね。

もはやネット利用者周知のフリー百科事典ウィキペディアは
ネット上で誰もが編集作業に加わることが出来、
加筆・修正も思いのままです。

この「集合知を目指す」特異な百科事典は、
集団の知恵と知識を糾合してレベルを高めていくという思想が
設立の当初からの理念です。

私自身は具体的な編集の手順や
仮に間違った内容が記載された場合、
どういう過程を経てそれが修正されていくのか、
また情報がどのように持ち寄られて集合知として完成していくのか、
そこらへんの事情はよく知りません。

ただ、おそらく中国当局の意図としては
この自由編集の仕組みを利用して、

  ウィキペディアの内容を
  自らの都合のいい方向に誘導しよう

という発想が根底にあるのではないかと思います。
また、それが可能だと確信したからこそ
彼らは規制を解除したのではないでしょうか?

ウィキペディアには各国の言語別に様々な「版」があります。
英語版・ドイツ語版・フランス語版・日本語版、等々等。

私はこの「版」の違いによって
いくら中立を標榜する百科事典であっても
特定の題材に対する解説や解釈に多少の差がでるのは
やむを得ないと思っています。

たとえば、英語版と仏語版では
ジャンヌ・ダルクの評価に差異があっても当然だと思いますし、
それはナポレオンにおいても同様でしょう。
また、鉄血宰相ビスマルクにしても
仏語版と独語版では違いはあるでしょう。

しかし、それはあくまでも
「多少の差異」「観点の違い」であって、
歴史的事実それ自体の否定や無視は
許容できるものではありません。

上記ニュースによれば、
毛沢東の大躍進や文革での陰惨な暴乱と殺戮に関して
全く記載されてないようで、
それがたまたま記者氏が閲覧した時だけの表記なのか、
あるいは長期的にそのような内容が
持続しているのか分かりませんが、
これは由々しき問題であり、
中国当局の意図が見えてきたような気がしました。

中国のネット検閲は有名で
彼らはそれに数万単位の技術者と検閲者を投入してますが、
これが組織単位で、
そして組織単位であることを気取られないように、
ウィキペディアの編集に介入すれば
やはりそれなりの内容になってしまうのではないでしょうか?

中立を標榜し、
また万人がそれに信頼を寄せるネット上の百科事典が、
実は特定用語に関して政府の思惑で左右されるとあっては、
これは見えない洗脳に等しいでしょう。

もう一度、設問を繰り返します。

  中国当局は何故、ウィキペディアの規制を解除したか?

私には、彼らが何の対応策も考えず、
何の思惑も無しに解除したとは到底思えません。



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中国政府:ネット上の動画も規制へ・・動画は「金盾」の盲点か?







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米国:信教の自由とキリスト教精神・・イスラム教徒が聖書で宣誓?

イスラム教徒初の下院議員、コーラン手に宣誓表明
 米で議論沸騰

 イスラム教徒が米国の下院議員の就任宣誓で、
 キリスト教の聖書ではなく、
 イスラム教の聖典コーランを手に宣誓することは許されるのか。
 
 11月の米中間選挙で、
 イスラム教徒として史上初めて下院議員に当選した、
 民主党のキース・エリソン氏(43)=中西部ミネソタ州選出=が、
 来年1月に予定される宣誓の際、
 コーランを手に宣誓すると表明し、全米に波紋を広げている。
 憲法で保障された信教の自由か、
 それともキリスト教を中心とする、
 米国の伝統を尊重すべきかで議論が沸騰している。

 1日付の米紙USA TODAYなどによると、
 エリソン氏は来年1月4日に予定される就任式で伝統的な聖書を拒み、
 「コーランを手に宣誓する」と宣言した。
 これに対し、ウェッブサイト
 「Townhall.com」上のコラムで、
 保守系コメンテーターのデニス・プレガー氏が
 「米国の伝統を傷つける」
 「聖書で宣誓できないのなら、下院議員を務めるべきでない」
 と猛反発した。
 プレガー氏の批判をきっかけに、
 このサイトには約800通のコメントが寄せられ、
 賛否両論の議論が繰り広げられる事態となった。
 
 保守系のブロガーは「米国はキリスト教国だ」
 「イスラム教徒は最近、過大な影響力を持ち始めている」として
 コーランでの宣誓を批判。
 一方、「米国は政教分離だ」
 「信教の自由は憲法で保障されている」といった擁護論も展開された。
 プレガー氏のコラムが掲載されて以来、
 ミネソタ州のエリソン氏の事務所には、
 議員辞職を求めるなど数百通の抗議の電子メールが殺到したという。
 
 しかし、エリソン氏側は
 宣誓でコーランを携える初の議員になると主張。
 「憲法はどの聖典を手に就任宣誓することも認めている。
 これは信教の自由の問題だ」と反論している。
 一方、プレガー氏は、自分はユダヤ人だとしたうえで、
 「米国の長い歴史上、
 新約聖書を認めることができないユダヤ教徒でさえ、
 公職に就く際には、(キリスト教の)聖書で宣誓してきた」と主張。
 そのうえで、プレガー氏は、エリソン氏が言うように、
 誰もが自分の好きな聖典を選んで宣誓ができるのなら、
 人種差別主義者が議員に選ばれた場合、
 ナチス・ドイツの“バイブル”であった、
 アドルフ・ヒトラー総統(1889~1945年)の著書、
 「わが闘争」で宣誓することを認めることになってしまうと反論した。

   (iza!)


この論争は非常に興味深いですね。

イスラム系の議員氏はコーランで宣誓しようとし、
これに反対する保守系コラム氏は
「あくまでも聖書で宣誓せよ」と言う。
いかにも多民族国家の米国らしい問題です。

さて、このニュースは日本人の記者が書いた記事だけに

  「憲法で保障された信教の自由か」
  
  「それともキリスト教を中心とする、
  米国の伝統を尊重すべきか」

という2つの対立軸で内容を構成してますが、
私はもう一つ別な観点があると思います。
それは、

  イスラム教徒がキリスト教の聖書を用いて宣誓した場合、
  それは本当に「宣誓」になりうるのか?

ということです。

自分の信じてないものにかけて誓ったことが
「宣誓」として意味があるのか?ってことです。
おおらかな宗教的態度を取る日本人には
こういう発想はとっつきづらいかもしれませんが・・。

本論に入る前に歴史上のエピソードを書いておきます。

江戸時代に幕府はキリスト教を禁止しており、
隠れキリスタンを弾圧していました。
見つかると牢屋にぶち込まれ、改宗を迫られるわけですが、
その際に転向に同意した者に幕府や各藩は誓約をさせました。

  私は「デウス(キリスト教の神)」を信じないことを誓います。

その他に聖書を踏ませる(踏み絵)などして
本当に内心から改宗したのか否かの確認をとったわけですが、
この誓約の時に幕府や藩の役人達が困ったのは
「何にかけて誓わせるのか?」ということです。

即ち、たとえばキリスタンから仏教徒に改宗する場合、
普通に考えるならば、

  仏陀にかけて改宗を誓います。

となります。

本当に心から仏教に改宗した人はこれでいいのですが、
問題は改宗したと偽り、
実は内面ではキリスト教の信仰を持ち続けている人の場合です。

この偽改宗者が

  仏陀にかけて改宗を誓います。

と言ったところで、宣誓にならないわけです。
何故なら、彼は仏陀を信じてないわけで
自分の信じないものに掛けて誓ったことなど、
彼の内面的倫理からみれば誓約の名に値しません。
破ったところで彼の倫理感は痛まないわけです。

ここらへん日本人的宗教観から見れば
実に小難しい話しなのですが、
そこで幕府や諸藩が考え出した宣誓方法は、

  私はデウスにかけて
  デウスを信じないことを誓います。

というものでした。

なんと珍妙な言い方でしょう。
一見、言葉自体が矛盾してるじゃないかと思えます。

これを本当に改宗した人に言わせたところで
本人はもはやデウスを信じてないので
あまり誓約としては意味がないわけですが、
それは幕府や諸藩も重々承知していました。

問題は偽りの改宗を宣言した人で、
この人物に、

  私はデウスにかけて
  デウスを信じないことを誓います。

と言わせようとすると、
この人物が真面目な信者であればあるほど、
内面の倫理的葛藤が大きくなるわけです。

  デウスにかけてデウスを信じません。

熱心で純な信者ほどこのセリフが言えず、
言葉に詰まるわけです。

で、そこで役人達は
「お前は心から改宗しとらんじゃないか!」と言い、
再び牢屋にぶち込むわけです。

これは江戸時代に実際に行っていた、
ある意味、珍妙な宣誓方法です。
しかし、論理的帰結としてこれ以外になかったわけです。


さて、話しを現代に戻します。

この江戸期のエピソードから
上記のニュースを見ると、実に興味深いものがあります。

ニュース中の保守系コラム氏は
このイスラム系の議員に対して、

 「米国の伝統を傷つける」
 
 「聖書で宣誓できないのなら、下院議員を務めるべきでない」

と猛反発したそうですが、
彼の言い分も理解できます。

確かに米国の国家理念及び国民性は
キリスト教精神によって形成されており、
その国の議員がコーランに基づき宣誓するということは
伝統と国家理念から見て許容しがたいものがあります。

しかし、この保守系氏の迂闊なことは

  聖書にて宣誓せよ

と言っていることです。

これはすでに見てきたとおり、
宣誓として意味を成さないわけです。

さらに、保守系氏は

 自分はユダヤ人だとしたうえで
 「米国の長い歴史上、
 新約聖書を認めることができないユダヤ教徒でさえ、
 公職に就く際には、聖書で宣誓してきた」と主張。

とありますが、
これはユダヤ系議員は
長い間、無効な宣誓をし続けてきたということで
それ自体が問題じゃないかと思うんですがね。

おそらく米国の国会議員の誓約というものは、

  国家に対して忠誠を誓い、職責を貫徹します

こういう類の内容なのでしょうが、
本来、自らの是とする宗教や倫理基準にてらして誓わせないと、
その宣誓自体が意味がないということになるわけです。


日本においても国会議員も宣誓してますし、
裁判などでも「真実を述べる」という意味で宣誓しています。
これを破れば偽証罪ということになるわけですが、
では、日本人は何に対して「宣誓」しているのでしょうか?

たいていの日本人は
それが仏教徒であれ、神道の徒であれ、
「釈迦に誓って」とか「天照大神に誓って」という発想はありません。

日本人の場合、意識的にしろ無意識にしろ、
たいていが「自らの良心」にかけて誓っているわけです。
これが普通の日本人の宣誓のあり方だと思います。

しかし、これはキリスト教圏やイスラム教圏の人間には
理解しがたいことなのです。

  自らの良心?
  そんなあやふやなものに誓ったところで
  それが誓約になりえるのか?

彼らにとっての誓約とは
神などの絶対的存在に誓ってこそ
「誓約」たりえるのであって、
相対的存在である人間の良心に誓うという発想は
とても信じがたいことだと思います。

まあ、どっち良いか悪いかとか、
どっちが優れているかということではなくて、
かくも日本人と彼らでは発想の機軸が違うということですね。


この米国でのイスラム系議員の宣誓問題には
模範解答などありません。

あっちを立てればこっちが立たずで
国家理念としてのキリスト教精神を立てれば信教の自由に反し、
信教の自由を優先すれば国家理念に抵触します。
また、キリスト教精神を前面に押し出して
非キリスト教徒に聖書にかけて誓わせようとすると、
これは宣誓行為として無意味になります。

まあ、セレモニーと割り切ってやるなら別ですが、
「誓約」ということで
一定の精神性なり規範性を付加するならば、
当人が最も信じ、
最も精神的に依拠するものに対して誓わせなければ、
意味がありません。

問題の根源は
キリスト教精神で培われてきた国家に
「信教の自由」という近代的理念の増築をしてるからで、
ここから問題の全てが発生しています。

キリスト教という原木と、信教の自由という接木が
互いに最も相矛盾している箇所が
この議員の宣誓という問題として表れているわけです。

それは米国のみならず、
同じキリスト教圏の欧州でも
イスラム系の移民の増加などで同じ悩みを抱えており、
また、イスラム圏の国家も
本来のイスラム教の理念と
近代国家としての欧米的価値観の狭間で苦悶しています。

これの解決策は
キリスト教、イスラム教のみならず、
全ての価値観を包含・統合しうる理念を新たに創造するか、
はたまた世界が日本のように
寛容な宗教的態度と「自らの良心」に重きを置く、
価値観に転換するかのどちらかです。

即ち、より高次な思想体系の創出か、
世界が日本化するかのどちらかということになります。

まあ、どちらも難しい道ではありますが・・。



関連過去記事

米国とイスラエル・・ユダヤ系ロビーとキリスト教福音派








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日本企業の対中投資が冷え込み・・熱狂と成長の終焉

「世界の工場」に異変 1~10月 日本企業の対中投資30%減 
 
 日本企業の対中投資が減少している。
 中国商務省が28日までにまとめた、
 海外からの対中直接投資統計(実行ベース、金融を除く)によると、
 日本からは今年1~10月で
 37億1180万ドル(約4343億円)と、
 前年同期に比べて30%以上の大幅な減少となった。
 今年は通年でも4年ぶりにマイナスとなる見通しだ。

 日本の対中投資は大型案件がほぼ一巡したことに加え、
 地価の上昇や最低賃金の引き上げなど人件費も高騰。
 コスト増への懸念から、
 「世界の工場」としての魅力が失われつつあるという。
 さらに、中国一極集中のリスクを避けるため、
 企業がベトナムやインドなども加えた「チャイナ・プラスワン」に
 海外投資戦略をシフトさせていることも背後にありそうだ。

 さらに2010年を最終年度とする中国の第11次5カ年計画で、
 外国投資受け入れ指針として
 ハイテクや環境保護、省エネルギー、
 内陸部開発などの案件を優遇すると定めるなど、
 投資内容を選別するようになった中国政府側の事情もある。

   (FujiSankei Business i.)


熱狂も冷めつつあるようです。

日本企業の過熱気味だった中国投資の要因は、

1、人件費が安いこと

2、巨大な市場としての魅力

3、マスコミの煽り

この3本柱。

今や、1の神話に翳りが生じ、
2は意外に商売が難しいことが理解され始め、
3は、むしろ中国進出に警告を発する情報が増え始めた。

特に先年の反日暴動の衝撃は大きかった。
あれだけ映像でかの国の実情と反日憎悪を見せられると、
「でも、進出するよ」などという企業は
頭がおかしいんじゃないかと思えてしまう。

中国進出を煽っていた日経も
あのあたりでトーンが変化し始め、
対中投資の薔薇色の夢を高らかに歌い上げることもなくなった。

中国の暗部に関する報道がどっと増えたのも
あの反日暴動以降であり、
直接的よりも間接的にあの暴動が日本人の対中心理を冷え込ませ、
波及効果としてはかなり大きかったと思う。

たとえば今日のニュースにこういうのもありましたが、

上海の日系企業、再開発に困惑 立ち退き要請続々

こういう報道を見れば誰でも気持ちは冷めてくる。

また、日本が小泉~安倍政権の流れの中で
中国に一定の距離を置き始めたことも大きい。
その国策の変化が
微妙に企業心理に影響を与えている部分はあるでしょう。

もともと日本は
その巨大な経済や貿易量・投資額を
国策追求の道具として用いることが少なすぎた。
中国が対外投資を外交と一体化させていることや、
ロシアがエネルギー輸出を対外的な武器として使っているのとは
まさに正反対の状況だった。

国力に比した軍事力を持たず、
外交力も弱い日本にとって、
その経済力は大きな武器となりえるのだが、
これを政治が有効に使ってきたとは言いがたい。

日本はほとんど政経分離状態で
政治が東を向けば、経済は西を向き、
このチグハグさがこの国の弱点だった。

それが安倍政権になって微妙に変わってきたと思う。
たとえば以下のニュースとか。


ベトナムでトップセールス…国際競争力へ “安倍流”確立か

 安倍首相は19日、
 ハノイで行われたベトナムのズン首相との首脳会談に
 日本経団連の御手洗冨士夫会長ら財界人を同席させるなど、
 日本企業の売り込みに国のトップが関与する、
 欧米流の「トップセールス」を展開した。
 投資案件などで国際競争を勝ち抜くための試みで、
 安倍首相のスタイルとして定着する可能性が高い。

 ベトナム経済ミッションは、安倍首相の肝いりで行われ、
 同行した経済人は約130人にも上る。
 参加した三菱重工の西岡喬会長は、
 「アメリカ、フランス、ドイツなど各国とも
 (国際競争を)勝ち抜くために(トップセールスを)やっている。
 今回の試みはその第一歩とすべきだ」と今後の継続を期待する。

   (読売新聞)


ニュース中では
「トップセールス」の側面が強調されてますが
首相自身の思惑はむしろ別なところにあると思う。

つまり日本企業の「ベトナムシフト」を促しているわけです。
いい加減に中国から離れろよ、というわけ。
このニュースは中国にとっては嫌味そのものだろう。

日本企業が中国に過度に進出し、
結果、日本経済の生殺与奪の権を
中国に握られてしまうことを恐れる発想が根底にあると思う。
台湾経済の対中依存などがそのいい例。

ここらへんに
経済の方向性を政略と一体化させて
経済力を武器として用いるという発想が
政治家の中で少しずつ芽生えつつあるように思う。
まだまだレベルが低いけどね。

対外投資に依存し、その経済成長を維持してきた中国にとって
この日本の変化は大きい。
中国への投資額が大きい国は日本と台湾が双璧であり、
台湾の場合は言語の問題があり、
容易に中国進出の旨味から離れられないだろうが、
日本にとって中国は単なる外国の一つであり、
商売上採算に合わぬとなれば撤収も早い。

日本の対中投資の減少は
徐々に中国に大きな変動を促していくでしょう。
胡錦濤政権の経済引き締め路線もあいまって
この減少傾向自体は長期的に続いていく。
そして、それがかの国の経済成長にブレーキをかけていく。

「経済成長」を政権の正統性の一つとしてきた共産党政府にとって
この寄って立つべき杖が失われるダメージは大きく、
彼らは代わりに言論のいっそうの統制と
対外覇権の拡張に活路を見出すと思われる。

もはや「反日」は共産党政権維持の求心力になりえず、
これを用いればさらなる日本の投資心理の冷え込みにつながるため、
この「反日」という打ち出の小槌の魔力は失われたと見ていい。

これから先、情勢は中国共産党にとっては
まさに綱渡り状態となるでしょう。
彼らは結果として
言論統制と覇権拡大に活路を見出さざるをえず、
国内情勢の緊張と周辺諸国との摩擦は高まるでしょう。



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韓国:末期症状の盧武鉉政権・・任期発言と与党分裂の動き

イラク派遣部隊撤退:外交通商部は当惑…韓米対立か  
 
 先月18日の韓米首脳会談で、
 イラクに駐留している韓国軍「ザイトゥーン部隊」の
 派兵期限延長を約束してから2週間も経っていないというのに、
 韓国政府と与党は30日、
 来年末までにザイトゥーン部隊を撤退させることで合意した。
 これにより、韓米両国間の論争や対立が
 避けられなくなるものと思われる。
 戦時作戦統制権の韓国軍への移譲時期をめぐる韓米間の意見対立が
 いまだ終息していない状況にあって、
 韓米間での十分な事前協議もなされずに打ち出された、
 ザイトゥーン部隊の撤退が、
 韓米間の無用な対立を生みかねないというわけだ。

   (朝鮮日報)


この「ザイトゥーン部隊」というのは
韓国がイラクに派兵している2300名の工兵部隊のことで、
盧武鉉政権の成立当初に
対米関係の悪化を恐れた盧武鉉が
与党ウリ党や支持者達の反対を押し切る形で派遣したものです。

親米の小泉政権が
とうにサマウの陸自部隊を撤収させたのに対して、
あの左傾政権の韓国が
いまだにイラクに陸兵をウロウロさせていること自体が
この政権の外交能力の無さを物語っています。

で、今回、この部隊を撤退させることになったわけですが、
上記ニュースにあるように
二週間ほど前のAPECでのブッシュ大統領との首脳会談では
盧武鉉は「部隊規模は縮小するが、派兵期間は延長する」
と表明していたわけです。

まさに君子豹変す、というわけで
騙されたかっこうの米国はどう反応するのでしょうか?

他人事ながら
君ら、こんないい加減なことで大丈夫なのかと
説教の一つでも垂れたくなります。

この韓国政府の豹変は
政略的な悪辣な嘘と言うよりは、
この政権の統治能力の無さの表れです。

似たような事例をあげるならば、
中国に派兵していた昭和初期の日本政府で、
現地で中国軍と衝突が起きた際に、
東京の中央政府は「事変不拡大」を宣言しているにも関わらず、
現地軍が自らの思惑で軍事衝突を拡大していきました。

これが他国から見ると、

 日本政府の二枚舌

 狡猾な日本

との評判になってしまったわけですが、
実状は政府が隷下の組織を統制できてないわけです。
中央政府に威が無く、陸軍を統御できてなかったわけです。

盧武鉉政権も同じで、
ここ半年間の支持率の急落と内政外交全般での無能ぶりに、
各政府機関や与党に対する盧武鉉の制御が利かなくなっています。
ほとんどバラバラに動いており、
政権がこれに引きずられるか、
しぶしぶと追認しているフシがあります。
ただし、盧武鉉はこの事実を認めないでしょうけどね。

今、盧武鉉政権は末期状態の感があります。

以下、ここ2週間ほどの韓国の政情を
時系列で記載しておきますと、


11月24日

 ◇「疑惑の北朝鮮船舶が領海を通過」との情報機関の報告に
  韓国政府は無反応だったの報道

   韓国の情報機関、国家情報院が
   領海を通過する北朝鮮の不審船舶20隻を
   関係部署に通知したが、韓国政府は無反応だったとのこと。

11月26日
 
 ◇盧大統領、与野党・政府の政治交渉会議を提案。
   
   盧武鉉は、国会の膠着状態の打開のため、
   政府と与野党代表が参加する
   「与・野・青(青瓦台)政治交渉会議」を構成することを提案。

11月27日

 ◇国家情報院と統一省が「北朝鮮不審船舶通知」で衝突

   国家情報院が済州海峡を通過する北朝鮮の不審船舶20隻を
   関係部署に通知したと明らかにしたことに対して、
   韓国統一省は「通報を受けていない」と反論。
   両者の主張は泥仕合に。

 ◇与党議長、大統領府の招請を拒否

   与党ウリ党の金槿泰議長が
   大統領府が与党との事前調整なしに
   政策を連発していることと、
   自身の大統領面談要請を何度も無視されたことに怒り、
   盧武鉉からの呼び出しを拒否した。

   韓国のマスコミは
   「党・青(青瓦台)全面戦争勃発」と報道

 ◇盧武鉉、憲法裁判所長候補者の指名を撤回

   盧武鉉は、憲法裁判所長の候補者、
   全孝淑に対する任命同意案を撤回した。

   全孝淑は一昨年、
   盧大統領が推進する首都移転構想に対する違憲判断に
   九人の裁判官中、ただ一人反対し、
   盧大統領の構想を支持した人物で、
   あからさまな偏向人事。

   この人事に対して野党ハンナラ党が猛反発し、
   与党ウリ党は国会運営に支障をきたすことを恐れ、
   人事案を撤回し、指名撤回を大統領に要請した。

11月28日

 ◇盧武鉉、任期途中の退任をほのめかす。

   盧武鉉は閣議で、
   前日の憲法裁判所長候補者の指名撤回に関して発言。

   「屈服でしょう。
   現実的に状況が屈服せざるを得ない状況になったため、
   大統領が屈服しました」

   「任期を最後まで全うできない、
   最初の大統領にならないことを望む」

   と語った。
   これに韓国世論は騒然となった。

11月29日

 ◇与党の分裂の兆しが表面化、親盧派VS反盧派

   盧武鉉の任期発言により、
   与党内の反盧派議員は盧武鉉に見切りをつけはじめる。

   反盧派は、野党民主党との新党結成を模索。
   親盧派はこれに強く反発。

   ちなみに与党ウリ党議員は139人。

11月30日

 ◇盧武鉉「ウリ党を守る」と宣言 

   盧武鉉は側近らとの会合の席で、
   「私は新党に反対する。言葉では新党だが、
   実際は地域党を作ろうということであるためだ。
   私は党を守る」と発言。
   反盧派との亀裂が鮮明に。

 ◇野党民主党、盧武鉉発言に反発
  
   盧武鉉の「新党は地域党」発言に
   一方の当事者である民主党が
   「新党のどこが地域党なのか?」と反発。

   ちなみに盧武鉉はもともとは民主党の出身。

 ◇野党ハンナラ党が盧武鉉に苦言

   野党ハンナラ党の報道官が
   「盧大統領と与党間の新党論争は
   一言でいって見るに耐えない」
   「大統領の賢明な行動を期待する」と苦言を呈す。


以上です。

まあ、ご覧になっていただければ分かるとおり、
韓国の政情は混迷を深めており、
盧武鉉の任期発言と与党ウリ党の分裂が
政局の焦点となっています。

さらに支持率は依然降下中であり、
この状態では10%を切るのも時間の問題でしょう。

ちなみに与党ウリ党の支持率も盧武鉉に釣られて急降下しており、
先日の世論調査では8.8%となっています。
まさに型破りの支持率です(笑)

与党支持率、2週連続で1ケタ台に

ウリ党議員たちはこれに危機感をかられ、
盧武鉉に批判的なグループが党と大統領に見切りをつけ、
新党結成を模索しているわけです。

彼らにしてみれば
低支持率に喘ぐ大統領を抱えたまま、
来年の大統領選や自らの選挙戦を戦うのは
あまりにも負担が大きすぎるのでしょうね。

まさに政権は末期状態であり、
これでは政府の各部局や与党議員たちが
盧武鉉の言うことを聞かなくなるのも無理もありません。

半島の北側では
核実験で北朝鮮が各国から制裁をくらっており、
その国家体制は崩壊のふちにさらされています。

一方の南側はこの大事な時期にこの始末であり、
こういう貧乏神のような政権をいだいたことは
韓国にとって大いに不幸と言うべきでしょう。



関連資料リンク

盧大統領発言:新党結成派と親盧派の激突が不可避に

盧大統領「統合新党に反対」

大統領任期発言:秘書官ら「盧大統領は燃え尽き状態」

大統領任期発言:与党内で不満爆発「国政から手を引け」


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台湾:独立への希求と中国の壁・・アンケート調査から

メルマガ「台湾の声」に
興味深い調査結果が載ってましたので紹介しておきます。

以下、11月30日号から引用します。


 11月に台湾の政治大学選挙研究センターが琉球大学や香港大学と
 共同で行った調査結果が11月27日発表された。
 
http://esc.nccu.edu.tw/newchinese/news/2006newletter.pdf

 台湾での調査結果はほぼ次の通りだという:

 1.「2チームの試合で片方が台湾チーム、
   もう片方が中国チームであるときどちらを応援するか?」

 台湾チーム89.6%:中国チーム1.9%:無回答含むその他8.5%


 2.「自分は台湾人であると思うか中国人であると思うか、
   あるいはどちらもであるか?」

 2006年 台湾人60.1%:両方33.4%:中国人4.8%:無回答1.6%
 
 2005年 台湾人56.0%:両方34.3%:中国人7.0%:無回答0.4%

 国民党教育で植えつけられた「中国人」意識がなくなり、
 台湾人意識が顕在化する傾向にあるようだ。


 3.独立か統一か
 【本誌では「出来るだけ早く独立を宣言」
 「現状を維持し、独立へ向かう」を「独立」としてまとめた。
 統一も同様】

 2006年 独立27.7%:現状維持14.4%:統一13.8%
     状況により35.4%:無回答8.6%

 2005年 独立21.9%:現状維持15.9%:統一14.5%
     状況により35.9%:無回答11.9%

 「統一すべき」との考えは少ない。
 去年と比べ「独立すべき」という意見表明が増えている。


 4.「台湾の前途を台湾人民が自由に選択することを
   中国政府が許す場合、独立すべきか?」

 2006年 すべき62.0%:既に独立してる2.7%:現状維持2.1%
     自決3.8%:すべきでない16.9%:無回答17.5%

 【合計が105%になるので、
 無回答の数字に誤りがある可能性などが疑われる】

 2005年 すべき59.3%:既に独立してる2.2%:現状維持1.2%
     自決3.1%:すべきでない18.9%:無回答17.5%


 5.「台湾の前途を台湾人民が自由に選択することを
   中国政府が許さない場合、独立すべきか?」
  (前設問で「すべきでない」を選んだ人を除いて)

 2006年 すべき54.1%[45.0]:自決4.8%
     すべきでない19.2%[32.9]:無回答21.9%
 
 2005年 すべき49.8%[40.4]:自決4.2%
     すべきでない14.4%[30.6]:無回答31.5%

 【[ ]内は、前設問で「すべきでない」とした回答を
 今設問選択肢の「すべきでない」に加えた場合の百分率】

 何をもって独立とするかという解釈が
 回答者間で一致しているのかという問題がある。

 去年に比べ、無回答が減り、意見を表明した割合が増えた。

 前設問と比較すると、
 台湾人が、名実具えた独立を希望してはいても、
 中国に配慮して、あえて宣言すべきでないと考える層が
 少なくないことが分かる。
 また、中国の圧力の前でも
 (中華民国体制からの)独立を宣言すべきと考える層が、
 比較的多いという事実も示されている。


以上です。

正直、この結果は予想外でした。
私はもっと現状維持を選択する人が多いと思ってました。
かなり独立への希求は強いものがあるんですね。

ただ、台湾人自身が認めるように
彼らの独立願望に立ちはだかる大きな壁は中国であり、
こことの駆け引きが台湾の国家戦略でしょう。

彼らの独立への思いは年を経るごとに微増しているようですが、
あれだけ中国が経済発展してもこの結果ですから、
一時的なゆり戻しなどがあったところで、
最終的には大勢は独立の方向に動いていくでしょう。

今、台湾の政情は
独立派である陳水扁総統の夫人の公金流用疑惑などで揺れていますし、
国民党の馬英九などに人気が集まっています。

しかし、歴史の大きな流れから俯瞰するならば
これは一時的な逆流現象に過ぎないでしょう。
台湾人が自らを「我々は中国人にあらず」と思うのならば、
独立への火は決して消えることはないでしょう。



メルマガ:台湾の声


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米国:イラク政策の転換とサプライズのバース党復権?

米軍のイラクでの役割シフトを勧告へ=関係筋

 米国のイラク政策転換の選択肢を模索している、
 超党派の「イラク検討グループ」は、
 今後約1年間で、イラクでの米軍の戦闘的な役割を
 支援的なものにシフトすることを勧告する見通し。
 関係筋が29日明らかにした。
 同関係筋は「基本的に、配置転換ということだ」と述べた。
 
 この案は、米軍の段階的な撤退に伴い、
 戦闘部隊をイラク国内の基地や地域周辺に移動させるというもので、
 今後約1年にわたり実行されるもよう。
 
 検討グループが合意した米軍の段階的撤退勧告については、
 ニューヨーク・タイムズ紙が先に、
 はっきりとした日程は示されていないと報じていたが、
 同関係筋は「(撤退の)完了する時期については、
 来年中のいつかということが示唆されているようだ」と語った。
 
 同関係筋によると、検討グループはまた、
 米国によるイラン、シリア両国との直接対話の実現に向け、
 地域会議の開催を要請することも決定した。
 
   (ロイター)


この勧告が最終的にどういう内容になるのか、
非常に興味津々です。

まあ、ニュースで伝えられているように

 1,米軍の段階的撤退と権限委譲

 2,イラン・シリアと話しをつける

これが二本柱になりそうですね。

さて、数日前の「中東TODAY」に
面白い記事が載っていたので紹介しておきます。


イラク・信憑性のあるまさか

 11月21日のネット新聞「ハフィントン・ポスト」に、
 ブッシュ政権の「イラク秘密工作を暴露」という記事が
 載ったというニュースが、
 大沼安史氏によってネットの世界に紹介され、
 いま日本中を駆け巡っている。

 この記事の内容を簡単に説明すると、
 ベトナム反戦運動の立役者で、
 イラクの反戦も行っているトム・ヘイドンという人物の情報が元だ。

 彼の情報によれば、
 アメリカは遂にシーア派政権を頼りに出来なくなり、
 バアス党との協調路線を取る、というものだ。
 彼はこの情報をイギリスとヨルダンの、
 信頼できる情報筋から入手したと語っている。

 その内容は、アジーズ元副首相兼外相が復権する、
 バアス党が合法化される、というものだ。
 当然のことながら、この流れのなかでは、
 サダムの刑も軽くなるだろうことが予測される。

 アメリカのハドレー補佐官が、最近バグダッドを訪問したが、
 そのときに以下の項目の提案をした、
 とトム・ヘイドンは伝えている。

 1:武装勢力に対する全面的恩赦
 2:バアス党を政党として認める
 3:イラク分割をやめ、州の権限を拡大する

 アメリカがこうしたことを、
 実際に考えているか否かは確認できないが、
 選択肢の一つとしては、
 検討してみているであろうことが推測される。

   (中東 TODAY)


なかなか興味深い内容ですね。

この記事の元ダネはここです。

机の上の空:バース党を合法化 アジズ元外相復権
 武装勢力と秘密交渉も

元ダネの方を読んでもらえれば分かりますが、
これは冒頭のニュースの「イラク検討グループ」、
通称「ベーカー委員会」の発案のようです。

まあ、この情報がどこまで本当なのか分かりませんが、
あったところで不思議じゃないという感じがします。

米国のイラクでの現状というのは
「二兎を追う者は一兎をも得ず」
この状態に陥っているわけですね。

即ち、

1,イラクでの民主主義政体の確立

2,イラクでの石油利権保持

3,イラクの秩序安定

4,米国の威信保持

5,米軍の損害の抑止

米国の対イラク政策というものは
この5つを追いかけているわけですが、
もはや5つ全てを維持できる状況ではなくなってきました。

こういう場合は
何を捨てて、何を維持するか、
それを取捨選択しなければなりません。

まさに大海に投げ出された人間と同じで、
沈まぬように身につけている物を
重い物から外していかねばなりません。

全て捨てるという選択肢もあり得ます。
米軍の全面撤退です。

しかし、そこまでいかずとも
保持できる部分は保持しようとするならば、
何が一番重く難しいか、
逆に何が一番軽く、実現が易しい項目か、
これの見極めが必要となってきます。

シビアに客観的に見るならば
この5つの中で一番真っ先に捨てなければならないのは、
1の「イラクでの民主主義政体の確立」です。
これが一番重い項目です。

逆にこれにこだわり続ける限り
他の4つが犠牲に成り、全てを失いかねない。

もし、「民主主義」にあくまでこだわるなら、
そのしわ寄せがいくのが
5の「米軍の損害の抑止」です。
ここが最大の犠牲になります。

上記の「バース党を合法化?」とのニュースは
結局、1を捨てて2~5を維持しようとする試みです。

最終的には独裁もどきの強権体制を作り、
イラクの秩序を回復し、米軍はその後ろ盾となり、
石油の利権も握り続ける。

私自身はこの解決策が最上と思いますが、
果たしてブッシュがこれを採用するか否か?
宗教的信念で「民主主義の拡大」を訴えた彼がこれを飲めるか?
非常に興味津々です。

米国はイラクでの民主主義にこだわり続ける限り、
全てを失うことになるでしょう。



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米国:イラク混沌の処方箋は?・・老覇者の苦悶

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