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北朝鮮の集中豪雨:死者2万人・・飢餓と闇社会の増殖

北朝鮮の水害:死者・行方不明者「2万人超す」との情報も

 北朝鮮各地で先月中旬以来降り続いた豪雨により、
 大規模な水害が発生している。
 韓国の民間団体が「死者・行方不明者は1万人に達する」
 との見解を示す一方、中国の関係筋には
 「2万人を超える」との情報も伝えられている。
 インフラがまひして復旧作業は進まないうえ、
 伝染病の懸念もあり、被害はさらに拡大するおそれも出ている。
 
 韓国の対北朝鮮人権団体「良き友達」の報告によると、
 北朝鮮全域での死亡・行方不明は1万人に達し、
 被災者は130万~150万人に上ると推算される。
 また、黄海南道・海州だけで200人以上の遺体が見つかった。
 咸鏡南道耀徳郡のある地域では
 学校と住宅の2棟を除くすべてが砂利のようになった――
 などの断片的な惨状も伝えられている。
 
 また、在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)機関紙、
 「朝鮮新報」(電子版)は、
 平安南道成川郡では先月14~16日で
 285・3ミリの降雨量を記録して
 50人が死亡・行方不明になり、
 全世帯の13%に当たる1973戸の民家が
 被害を受けたと報じた。
 だが、北朝鮮での被害の全体像は依然はっきりしない。

 先月下旬に黄海南道を訪れた中国政府関係者によると、
 同地域では下水道施設が不十分で、
 少量の雨でも3日程度降り続けばすぐに洪水になる。
 豪雨は現地で「水の爆弾」と呼ばれ、
 いったん洪水になると交通網が断絶され、
 食糧供給がストップする。
 この関係者は朝鮮労働党筋から「被害規模は死者1万人、
 行方不明者1万人以上」と伝えられたことを明らかにしたうえで
 「最大の問題点は適切な復旧手段が見当たらないこと。
 重機などはなく人手に頼っており、作業は非常に遅い。
 伝染病がまん延する恐れもある」と指摘した。
 
 これらの情報が事実とすれば、
 緊急の人道支援が必要な状況だが、
 北朝鮮は国際社会に要請しないどころか、
 世界食糧計画(WFP)や
 韓国赤十字社による支援申し出も拒否している。
 
 北京の西側外交筋は
 「ミサイル問題で国際社会との対立を深めている中で
 人道支援を受け入れれば国家の体面が傷つく。
 一方、金正日総書記は表舞台から姿を消しており、
 指揮系統がまひしている可能性がある。
 いずれにせよ、置き去りにされた一般市民が気の毒だ」
 と話している。

   (毎日新聞)


この北朝鮮の豪雨、
いろいろな報道を見ていて思うのは
このままでいけば間違いなく
秋から冬にかけて食糧難による飢餓が生じるということ。
300万人の餓死者を出した95年の「苦難の行軍」の再開。

現在、北朝鮮は
韓国などの国家レベルの緊急支援は拒否しており、
民間からの支援を受け入れているに過ぎない。
理由は上記報道のとおり「面子」の問題だろうね。

彼等の選択肢は、この状況に耐えるか、
六ヶ国協議に復帰するなどして各国の支援を仰ぐか、
この2つしかない。

しかし、六ヶ国協議に復帰すれば
間違いなく外交上の譲歩を強いられる。
果たして彼等がそれを甘受するか?

もし、このまま秋を迎えれば
あの国は間違いなく地獄絵となるだろう。
今回の集中豪雨は、
北朝鮮の穀倉地帯である黄海道と平安道に集中しており、
豊作といわれた昨年でさえ、
必須の560万トンの食料は生産できずに
450万トンに留まった。

北朝鮮人は95年の惨状をよく記憶しているだろう。
よって、この豪雨が何をもたらすかは
経験則として理解しているだろう。

予想される事態の進展を書いておくと、
まず、この8月の時点から市場から食料が一斉に消える。
買いだめと、将来の高値を見越した出し惜しみが始まる。
よって、急速に食料の値は上がり、市場価格は高騰する。

北朝鮮政府は価格を統制しようとするだろうが、
結果的には統制価格と闇市場での実勢価格の乖離が激しくなり、
統制価格は相手にされなくなる。
また、統制価格の安値で食料を売るのは馬鹿らしいと
いつまでもたっても市場に食料が出回らなくなると共に、
大半の食料が闇ルートを経由するようになる。

そこで起きる現象は、闇ルートで力を持つ者が
北朝鮮の実質的な権力者になるということ。

本来、洋の東西を問わず、この種の飢餓の場合、
他国や他地方からの食料の支援・流入が
一気に市場価格を下落させ、
それに煽られて市中からも食料の放出・売却が
雪崩現象のように起きるのが通例なのだが、
あの国の現在の国際環境上、
他国からの大規模支援は望めそうにない。

また、国家や社会のシステムを保持していた95年と違い、
今回は半ば崩れかかったシステムで対応せねばならず、
その惨禍はハンパなものじゃないだろう。

北朝鮮で伝染病が流行・・国家と社会システムの崩壊

よって、大規模な飢餓と疫病が発生し、
政府はろくに対応できず、
結果、闇市場・闇社会が一層の力を持つ。


この惨状を見て
各国で食料支援の気運が高まるかもしれない。
日本でもそういう動きが生じるかもしれない。

しかし、小出しの食糧支援によって
結果的にあの独裁政権が延命することが
果たして北朝鮮にとって幸福なことなのか?

韓国は、現状の北朝鮮との統一を
自らの経済力を顧みて恐れているから、
金政権の延命は彼等の利益につながるかもしれない。

また、中国にとっては
子分の王朝の存続は望ましいことかもしれない。

しかし、日本にとって
北朝鮮という国家の延命は国益に反する。
よって、シビアな言い方だけど、
この豪雨は豪雨として利用させてもらわなければならない。

安易なヒューマニズムに流れる無かれ。
眼前の悲惨を救うために、
より大きな惨禍を招き寄せてはいけない。
大局観でもって判断すべき。





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テーマ:特定アジア - ジャンル:政治・経済

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コメント

下水道事情

ものすごいブラックジョークなのですが(^^;、地下ミサイル基地を下水道転用すれば治水問題なんて一気に解決するでしょう。

先軍政治が民衆の役に立つときが来たのです。民主主義の国名に恥じぬよう、果敢な決断が期待されます。

・・・そう嘘をついてこの難局を回避しやがる可能性を瀬戸際フォーリン・アフェアーズは考えていたりして。恫喝プラス「お涙ちょうだい」は強力な新展開となるかもです。今までは、食糧問題ですら国連を恫喝してましたしねぇ。

ミサイル基地を水没させるCGなら北朝鮮にも出来ると思われるので・・・。

  • 2006/08/06(日) 08:47:51 |
  • URL |
  • クマのプータロー #-
  • [編集]

事実

朝鮮新報によると、ある村での死者は50人、復旧作業が進んでいるとのことです。本当はどうなんでしょう?

それで無くとも貧しいのに、水害に追い討ちを掛けられ、人民は塗炭の苦しみを味わっている。気の毒ですが、政府が国際社会の援助を必要としないのだから傍観するしかないです。

  • 2006/08/06(日) 21:52:57 |
  • URL |
  • アメリア #-
  • [編集]

天災と人災

> クマのプータロー殿

> 地下ミサイル基地を下水道転用すれば

でも、ミサイル基地は過疎地にあるわけで
あまり意味はないと思いますが (^_^;

でも、私は思うのですが
金正日って、自分の政治をどう思ってるのでしょうか?

  我ながら善政だなあ。

とか思ってるんでしょうか。
それとも確信犯的にやってるんでしょうか。

今回の豪雨を見ながら彼は何を思ってるんでしょうかね?
「俺はついてないな」とか思ってるのか(笑)


> アメリア殿

国が滅びる時はそんな感じでしょう。

豪雨といっても治水を普段からしっかりやっておけば
あそこまではならなかったでしょう。
統治能力の欠如が災害の拡大を呼んでるわけです。

国が滅びる時ってのは
インフラや社会整備などに費やす資金が無くなっていて、
天災が弱り目に祟り目のように頻発します。
天意といえば天意かもしれませんが
統治のレベルの低下が引き寄せているようなものです。

  • 2006/08/08(火) 02:42:31 |
  • URL |
  • ケイ@管理人 #-
  • [編集]

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