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米国とイスラエル・・ユダヤ系ロビーとキリスト教福音派

イスラエル軍が地上戦拡大=安保理の停戦決議直後-レバノン

 イスラエル軍は12日、レバノン南部での地上作戦を拡大した。
 国連安保理は11日に
 レバノンでの戦闘停止を求める決議を採択したばかりだが、
 イスラエル軍はイスラム教シーア派武装組織ヒズボラによる、
 イスラエル領内へのロケット攻撃を封じ込めるため、
 逆に攻撃強化に踏み切った。
 
 イスラエル軍はこれまで、レバノン南部のイスラエル国境から
 約6~8キロの範囲内に限定して地上部隊による作戦を続けていたが、
 12日は国境の北11キロの村などに兵を進めた。
 イスラエル政府は、軍が国境から約20キロ離れた、
 リタニ川周辺まで展開することを承認しており、
 部隊がさらに北上する可能性もある。
 
   (毎日新聞)


国連安保理が11日に
レバノンでの戦闘停止を求める決議を採択したばかりですが、
そんなことはお構いなしに
イスラエルは戦線を拡大しています。

この彼等のアグレッシブな態度には
驚きというか、興醒めというか、瞠目というか、
強烈な印象を受けてしまいますね。

さて、このイスラエルの行動に
ある意味、肩入れを行っているのが米国で
今や「イスラエルVSヒズボラ」は
「米国VSイラン」の代理戦争の様相すら見せ始めました。

何故、米国はあそこまでイスラエルに肩入れするのか?
そこには「旧約の民」に対する「新約の民」の
愛憎入り交じった微妙な感情もあるのでしょう。

私は子供の頃、
ロサンゼルスオリンピックの開会式をテレビで見て、
イスラエル代表団が入場した時の
あの嵐のような会場の大歓声を今でも覚えています。

わずか十数人の貧相で有名選手などいないイスラエル選手団に
米国民は自国の選手団と同レベルぐらいの
熱狂的な歓声を浴びせていました。

子供心に
「これはいったい何なんだろう?」とも思いましたし、
両国が心情的に他国とは全く異質な関係にあることが
直感的に理解できました。

この「旧約の民」に対する米国民の心情以外にも
米国が政治的にイスラエルを擁護する理由は2つあります。
これはもっと現実的な理由ですが、

1,ユダヤ系ロビー団体の影響力

2,キリスト教福音派の影響力

この2つですね。

両方とも解説文を書くのが面倒くさいので(笑)、
他メルマガから部分的に引用させていただきます。

まず、「JMM」の386号から。


◇「米国議会とイスラエルロビー」

 ブッシュ政権は、
 停戦を許せばイスラム軍事組織ヒズボラが再編成され
 イスラエルが将来的な攻撃にさらされると早期停戦を拒否してきた。
 これはイスラエルのオルメト首相らが主張する、
 ヒズボラを撃退しテロを根絶しイスラエルを守るために
 爆撃は必要であるという立場とほぼ変わらない。
 米国の過剰なイスラエル擁護は国際社会から疑問視されているが、
 米国議会ではイスラエルロビーを敵に回せば
 政治資金ばかりか選挙で落とされかねない、
 切実な議員の現状が背景にある。
 イスラエルロビーの影響力の大きさが
 実力以上にあると信じられていることで、
 米国国内のイスラエルに関する議論の幅は
 イスラエル国内のそれよりさらに狭いといわれている。

 イスラエルロビーとは
 ユダヤ系アメリカ人団体や選挙資金提供者、
 シンクタンクなどを含む一大勢力であり、
 イスラエルの国益を推進及び支持する目的の下に
 20世紀の後半50年間に急激に勢力を伸ばした。
 ロビイングが成功したためか、
 米国の直接対外援助の最大の受益国家はイスラエルであり、
 年間30億ドルあまりを受け取る。
 また米国はイスラエルをあらゆる面で特別待遇にする。
 例えば軍事問題であればNATO加盟国と同等に扱い、
 自由貿易であればカナダやメキシコと同じように待遇する。
 年間を通して米・イスラエルの
 共同戦略タスクフォースや会合などが頻繁に行われており、
 ホワイトハウスにはイスラエルが攻撃されれば
 米国が駆けつけて助けるという大統領の公約束が飾られているという。
 ロビイングが効を奏し世論も総じてイスラエルに同情的だ。
 今年2月のギャロップ調査によれば、
 イスラエルへの共感度が1991年湾岸戦争以来最高の59%を示し、
 一方パレスチナに対しての共感度は15%にとどまった。

 秋の中間選挙を視野に入れ、
 強力なイスラエルロビーを味方にしたい共和党及び民主党の議員達は、
 先を争ってイスラエルへの忠誠心を証明すべく、
 反テロ(=反ヒズボラ、反ハマス)を唱えている。
 「議員らのイスラエル支持はこれまでになく高い」というのは、
 主要イスラエルロビー団体のAIPAC
 (American Israel Public Affairs Committee)であり、
 上院・下院でロビイングを行っているAIPACの報道官は
 「最近の議会での活動は、開いているドアを押すくらい簡単だ」という。

 現在AIPACは200人のロビイスト・研究者等のスタッフを抱え、
 年間の予算は4700万ドル、
 草の根活動員は5年前の2倍の10万人となり、
 毎年リクルート活動は全米300の大学で行われているという。
 AIPACが強力な影響力を行使できる源泉となっているのは、
 議会でのロビイング活動もさることながら、
 巨大な草の根ネットワークの存在、
 そしてAIPACのアドバイスを仰ぐ数千の資金があることだ。

 伝統的にはユダヤ票は民主党で、
 現在でも主流は民主党支持である。
 それゆえ民主党の政策に最も影響力を与えるのが
 ユダヤ人社会といわれている。
 ユダヤ系有権者は国内問題の多くや社会問題について
 民主党に同調する。
 しかし、近年共和党もイスラエル支持を明言する議員が増え、
 キリスト教福音派はかつて反ユダヤともささやかれたが、
 今では共和党内で
 イスラエルとの結びつきを強める指導的勢力となっている。

 つまり現在の議会の情況は、
 共和党のラフッド議員が言うように
 「イスラエルが議会下院を制している」といっても過言ではない。
 「下院はイスラエルに著しく傾斜しており、
 それ以外のことは全て反対する。
 まるで津波にのまれるようだ」という。
 先週可決された決議案にも、もちろん一大ロビイングが展開された。

 7月25日火曜日、議会上院はイスラエル支持決議案を可決し、
 ヒズボラ、ハマス、シリア、そしてイランを非難し
 ブッシュ大統領に
 「引き続きイスラエルを全面的に支持するよう」要求。
 その中には停戦の言葉はなく、
 両党の指導者を含む61名の上院議員が連名で法案提出した。
 27日木曜日には議会下院が別に
 「イスラエルに対し無差別で非難すべき軍事攻撃を行った」
 ハマスとヒズボラを非難する決議案を可決。
 この中でイスラエルの自衛の権利を支持している。

   (JMM)


次に「世界キリスト教情報」の814号から。


◇米福音派指導者はブッシュ政権のイスラエル政策を支持

 レバノンのシーア派民兵組織『ヒズボラ』とイスラエル軍の戦闘は
 幼児など民間人まで巻き込んで激化している。
 イスラエルは即時停戦を明確に否定、
 レバノン国境への地上部隊増強も既に決定し、
 戦闘は泥沼化の様相だ。
 宗教団体も関心を強め、議論が盛んになっている。
 
 7月18、19の両日、福音派キリスト者3500人以上が、
 イスラエル支持のためにワシントンに集結した。
 「私たちはイスラエルのために主張するようイザヤに命令されている。
 イスラエルにあらゆる手段で応じる能力があって欲しい」と、
 テキサス州さんアントニオで会員1万8000人の
 メガチャーチを主宰するジョン・ハギー牧師は言う。
 
 20日に、米下院は対ヒズボラ交戦でイスラエルを支持し、
 その敵を非難する決議を410対8で採択した。
 圧倒的多数の賛成は、下院の与党共和党指導者ジョン・ベーナ議員が、
 イスラエルと米国の
 「独特な関係」によるものだと語ったことを反映している。
 
 米政府と福音派キリスト者の双方が、中東論議や紛争の際には、
 即座にイスラエルとその行動を支持する傾向がある。
 
   (世界キリスト教情報)


まず、ユダヤ系ロビー団体の話からいきますと、
上記の「AIPAC」の影響力は強烈です。

今年の3月でしたか、米国の超有名な学者、
シカゴ大のミアシェイマー教授と
ハーバード大のウォルト教授が
共同で「イスラエル・ロビー」という論文を発表しました。

The Israel Lobby

イスラエル批判論文がハーバード大から

ユダヤ系ロビー団体の影響力の強烈さと
その手の内を赤裸々にさらしたもので
こいつは大激震を巻き起こしました。

二人が著名な学者だったこともありますが、
それ以上に世間がおののいたのは

  ここまで真実を書いていいわけ?

ってことです。
米国社会のタブーをもろに発表しちゃったわけですね。

米国ではかなりの衝撃を与えましたが、
日本じゃ、ほとんど報じられませんでした。
徳間の「マルコポーロ」の後遺症でしょうか?
単なる見識不足でしょうか?

じっくり内容をみたい方はこちらをどうぞ。

ミアシャイマー等のイスラエルロビー批判論文の日本語訳


次に「キリスト教福音派」ですが、
これの影響力が米国内で増しています。

一言で言えば

  聖書の内容を一字一句信じてる人々

ってことになりますが、
意訳すると、

  ハルマゲドンとキリストの再臨を待望する人々

ってことです。

だから、そのためにはイスラエルには頑張ってもらわねばならず、
彼等が導火線になって中東に大戦乱が起きるのも必然だし、
そもそもイスラエル建国自体が
終末に至る神の計画どおり、という発想ですね。

で、この連中がブッシュ政権と共和党に対して
かなりの影響力を持っています。

まあ、日本人の感覚からいうと
米国のこの手のキリスト教事情ってのは
あまりにも理解しがたいものがありますが、
それが現実でございます。

きわめて寒い現実ですね。



関連メルマガ

JMM

世界キリスト教情報






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コメント

数少ないイスラエル寄りの意見

イスラエルと「レバノン」の問題であれば、国連は機能するかもしれませんが、ヒズボラは単なる民兵組織です。

本来であればレバノンの治安当局が抑えるべき相手であるはずなのですが、アメリカのシリア排除のタイミングが現地の事情を一切斟酌しない最悪のものだったせいもあって「大変なことをしちゃったなぁ」というのが「空気を読めないアメリカ」に対する率直な感想です。

この地域が政治的に安定することが石油関連企業の利益に反するのは重々承知していますが、いつまでも「ハリバートン(=チェイニー)」に甘い汁を吸わせるのは如何なものかと・・・。

ヒズボラの方が外交的には選択肢が多い現状では、イスラエルの懸念は理解できます。「やれるだけやっちゃえ」は当事者でなければなかなかなれる心境ではないかもしれませんが・・・。

  • 2006/08/14(月) 07:18:18 |
  • URL |
  • クマのプータロー #-
  • [編集]

複雑な問題ですね

正直、この問題は
単純な善悪論じゃ斬れませんね。

何が良くて何が悪いかなんて
基準の軸をどこにすえるかで違ってきますが、
この問題は複雑すぎます。

「先に手を出したヒズボラが悪い」
「いや、そもそもイスラエルは横暴で・・」
私はどっちの発想も理解できます。

日本人にとって必要なのは
冷静な現状分析と
冷徹な国益追求だと思います。

米国に関して言うと
彼等は完全にイスラムを敵にまわしつつありますね。
シーア派とスンニ派を分断し、
イランをイスラム諸国の中で孤立させればいいものを、
あそこまでイスラエルに肩入れしちゃうと
イスラム諸国の民衆は各国の政府を突き上げるし、
サウジ政府あたりも米国非難の言動をせざるを得ないでしょう。

今回の米国の行動は
自国の国益というより、
イスラエルの国益に傾きすぎです。

  • 2006/08/15(火) 01:52:56 |
  • URL |
  • ケイ@管理人 #-
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