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台湾:脆弱な軍備と過熱する対中投資・・獅子身中の「ペイラント」達

台湾関連の気になるニュースを2つ。


台湾企業、再び進出熱

 中国に進出している台湾企業の6割近くが
 「対中投資を拡大したい」と回答していることが
 業界団体の台湾電機電子工業同業公会の調査で分かった。
 一方で「台湾に戻って再投資したい」との回答が2%を切るなど、
 中国への依存度を高めているようすも浮き彫りになった。
 2003年をピークに対中投資に一服感のあった台湾企業だが、
 中国の消費拡大を背景に再び拡大路線に転じた。

 それによると「対中投資を拡大したい」との回答は
 全体の57・5%に達しており、
 昨年の同じ調査の36・0%に比べ21ポイントも上昇した。
 一方で「台湾に戻って投資する」との回答は、
 2%をわずかに切る1・97%。
 この数字は04年の4・1%、昨年2・7%から、
 下降の一途をたどっている。

 また、「台湾の親会社での生産を継続する」との回答が、
 04年の調査時の52・5%から、昨年は40・8%に下がり、
 今回はさらに35・3%へと急カーブを描いて下降している。
 台湾の製造業が主要な生産拠点を、
 中国に急速にシフトしているようすをうかがわせた。

 これまで欧米や日本向けに輸出する、
 IT(情報技術)製品などのローコスト生産拠点として
 中国に注目してきた台湾企業だが、
 上海を中心に個人消費が急速に伸びつつあるなかで、
 中国市場をまず念頭に置いた投資拡大戦略に転じたようだ。

 台湾経済省が
 今年1~7月に承認した台湾企業の対中投資総額は
 39億4324万米ドルで、
 前年同期よりも31・4%多かった。
 同投資総額は03年に
 過去最高の76億9878万ドルを記録したが、
 中台政治関係の悪化などから下降に転じ、
 05年には60億695万ドルまで落ち込んでいた。
 今年はピークの02年に迫るペースで対中投資が増えている。

   (FujiSankei Business i.)


当事者には見えないけど
第三者が見れば愚か同然ということがしばしばある。
たとえば日本で言うと、
「諸国民の公正と信義」に自らの安全を委託する「平和憲法」や
貢いでも貢いでも全く報われず感謝もされない「対中ODA」など。

台湾で言うと、
この「対中投資」「企業の中国進出」。
いずれ自分を取って喰らおうとしている龍に
せっせとエサを与えている構図ですな。

台湾の対中投資は二重の意味で馬鹿げている。

 1,敵対国の国力を増大させる。

 2,敵対国に人質を与える。

まあ、愚策そのものです。
他国人から見れば愚の骨頂です。

最近、外国の対中投資は冷え込みを見せ始め、

中国:外資の対中投資減速 金融引き締め策など影響

これがインドやベトナムにシフトし始めている。
ただし、台湾企業だけは例外なんだな。

これを防ぐ策はただ一つで
「政府による規制」
これしかない。

しかし、現在の陳水扁政権の政治基盤は脆弱で
議会でも少数与党だし、強力な統制力は望み薄だろうね。

この動きをどこかで止めないと
いずれ台湾の未来に
大きなマイナスとなって跳ね返ってくるでしょう。

その意味においては
まさに「通商」「交易」とは恐るべきもので
両者の間に強力な依存関係を作り上げてしまう。

そして両者の力が均衡してるならともかく
「強者」対「弱者」と力関係がアンバランスな場合、
弱者が強者に一方的に依存するいびつな関係となってしまう。

「ペイラントの自由」という言葉がある。
ペイラントはオランダの商人だったが
祖国オランダがスペインに対して独立戦争を戦っている最中に、
「商売は自由だ」と主張して、
敵国スペインに大量の武器弾薬を売って大儲けした。

まあ、ハッキリ言えば「売国商人」ってことですが、
商売ってものは完全に自由化すると資本の論理だけで動くから、
知らず知らずのうちに
多くの獅子身中の「ペイラント」を作り出してしまう。

そして個々のペイラント達は
言論の場において自らの行動を正当化し始める。
「経済的交流は平和の源」
「両国の繁栄は両国の国益につながる」などとね。

さらにペイラント達は
民主主義国家においてそれぞれが一票の権利を持ち、
その豊富な財力を利用して世論を誘導し、
政治家に圧力をかける。

今、台湾で起こっている現象はこれで、
数十万単位のペイラントが
無自覚に、意識することなく
自らの祖国、民主主義国家たる「台湾」を
破綻の淵に追い込みつつある。

まあ、これは日本のどこぞの媚中商売人団体も
全く同じだけどね。
理論武装の売国ペイラントたち。


さて、もう一つのニュース。

9月2日に台湾独立派系の団体「台湾研究フォーラム」が
京王プラザホテルで開催した日台関係セミナー。

その中での台湾軍の対潜装備に関する議論が
メルマガ「台湾の声」に掲載されてました。

非常に興味深いので転載しておきます。


◆台湾の対潜哨戒能力の保有と東アジアの安全
 武器購入予算案に関して

                  石戸谷 慎吉
 
 9月2日の「台湾の主権と東アジアの安全」セミナーで
 対潜水艦哨戒の問題が提起されました。
 
 冷戦時代、日本周辺のソ連の原潜の所在は
 海上自衛隊の対潜哨戒部隊により100%把握されており、
 これを米軍に通知しておりました。
 
 現在でも、海上自衛隊は、
 日本周辺の支那、ロシアの潜水艦は
 その所在、行動を殆ど把握し、
 この情報を米軍と共有しています。
 
 共産支那の海軍の水上艦艇、航空機は台湾に取って、
 軍事的脅威のレベルの代物ではありません。
 ミサイルと、支那潜水艦による経済封鎖が
 台湾に取って現実的脅威と想定されます。
 
 しかし、台湾は主権国家として、防空識別圏を設定しており、
 日米の対潜哨戒機はこの範囲内で飛行が出来ません。
 
 その結果、台湾周辺の支那潜水艦の所在、動向が
 ポッカリとブラックホールのように把握できていません。
 台湾が充分な対潜哨戒能力を現在持っていない現実があります。
 
 これは台湾の安全に取って脅威であるだけでなく、
 物資の7割がこの海域を航行通過する日本に取っても脅威です。
 
 そんなわけで、
 「台湾が早急に整備が必要なのは対潜哨戒能力であり、
 立法院で対潜哨戒機P-3Cだけでも切り離して前倒しで
 予算案を通過すべきではないか」
 また、
 「台湾が収集した支那潜水艦情報をリアルタイムで
 米太平洋軍とリンケージすると、
 日本の海上自衛隊と3者の間でのデータリンクが完成します」
 以上が、パネラーの川村純彦元海将補に
 セミナーで確認した事項です。
 
 また、パネラーの台湾団結聯盟の何敏豪立法委員は
 立法院では国防委員会に所属しており、
 この問題に積極的に取り組むと発言されておりました。
 
 セミナー修了の翌日3日、台北の知人より、
 国民党も武器購入予算案のうち、
 対潜哨戒機購入を切り離し優先させる案を
 提案する方向で党内調整中らしいと知らせてきました。
 
   (台湾の声 2006/09/08)


実際に台湾軍の対潜装備は貧弱で、
ことに肝心の対潜哨戒機は
「S-2T」というオンボロ哨戒機が26機しかない。

なんと40年前の米国産の機体で
おそらく稼働率自体は5割を切ってるでしょう。
いや、下手すると3割も無いんじゃないかな。

陳水扁政権もこの問題の深刻さを認識しており、
数年前から、最新の対潜哨戒機P-3Cを12機と
ディーゼル型潜水艦8隻、
パトリオット・ミサイルの最新型も含めて
国防費増額の予算案を議会に上げているが、
野党国民党がこれに反対して葬り去られてきた。

まあ、これは想像の域を出ないが
中国の潜水艦乗りにとってみれば
日本の周辺海域と台湾の周辺海域では
潜行してても緊張の度合いが違うだろうね。
日本周辺ではほとんど探知されることは覚悟しなきゃいけない。

中国が台湾の封鎖を狙うとすれば
当然ながら潜水艦を使うはずだし、
台湾侵攻の構えをみせれば
台湾の援軍として来航する米空母に対して
潜水艦の対艦ミサイルで対抗しようとするでしょう。

台湾軍は将来はともかくとして
現在においては航空戦力・海上戦力ともに
中国軍の侵攻を撃退する戦力を有しているが、
問題はこの対潜能力。
ここが脆弱なんですな。



メルマガ「台湾の声」





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コメント

楽観論と悲観論

台湾企業の対中共投資拡大は、楽観的に「打倒中共工作の橋頭堡」が築けた事による本格的工作の開始と見たい気分です。でなければケイさんの見解と同じです。

もう一つ、楽観的になりたいものとして、国籍不明の潜水艦が領海に侵入したら海上自衛隊に音響魚雷発射を義務化することでしょうか。EEZだと政治問題になりそうなので、せめて海上保安庁の手に負えない領海侵犯くらいは通常の海上警備行動として日本国政府の領土防衛に対する気概を示して欲しいものです。しかし、政治問題にされることを恐れる我が国のヘタレ政府ではそれも無理ですね。

  • 2006/09/09(土) 08:14:20 |
  • URL |
  • クマのプータロー #-
  • [編集]

国力差次第でしょう。

> 楽観的に「打倒中共工作の橋頭堡」が築けた

確かにそういう観点もありますね。

ただ、要は中国と台湾の国力差次第なんですよ。
これが米国VS中国ならば、
あるいは日本VS中国ぐらいでも
「仕掛け」の意味がでてきます。
自由主義経済の拡大による中共統治体制の変容を狙うという、
攻勢の要素が出てくるんでしょうが、
台湾のような小国だと、ちょっときついですね。

仕掛けるよりも、
逆に飲まれる可能性が高くなると思います。
要は国力の問題だと思いますよ。

> 音響魚雷発射を義務化

これは是非やってほしいですね。

これを確固たる行動基準として明記しないと、
現場の自衛隊指揮官も何も出来ないでしょうし、
抑止力も生じません。

  • 2006/09/10(日) 02:01:34 |
  • URL |
  • ケイ@管理人 #-
  • [編集]

中台国旗争奪

http://ameblo.jp/worldwalker2/entry-10016776945.htmlのすさまじい国旗の奪い合いが、アナウンサーの早口のしゃべりとあいまって非常に印象的でした。このようにしゃにむに独立を勝ち取る気が本当にあるのか。このごろ日本を中国と対峙させようとあの手この手で仕掛けてくるようできがぬけない。日本は冷酷でもまず国益優先でうまく切り抜けなければ。次期台湾総督を見極めるまでは、あくまで中立、国益優先でお願いしたいものです。

戦艦ラファイエットは戦時に役に立つのでしょうか?

  • 2006/09/10(日) 03:27:42 |
  • URL |
  • ジャポネーズ #-
  • [編集]

ラファイエット事件

なんだか凄いことが起きたんですね。

対台湾で日本の国益は以下の2つだと思います。
◇短期的には中台関係の現状維持
◇長期的には台湾独立

「ラファイエット事件」
あの物凄い汚職事件ですね。

確かラファイエット級は
艦種で言うと「フリゲート艦」だったと思います。
台湾海軍は6隻保有だったかな?

  • 2006/09/12(火) 13:56:52 |
  • URL |
  • ケイ@管理人 #-
  • [編集]

政治は恐ろしいですよね

ラファイエット事件で尹清楓が暗殺されて遺体が海へ投棄されて発見された当時私はまだ小学生でした。

フランスでも数名の関係者が不審死したと聞いています。

ルクセンブルクの銀行に秘密の口座があるそうです。

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