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終戦直後の「皇室と国民」エピソード・・愛読メルマガより

私の愛読メルマガ、
「国際派日本人の情報ファイル」の1182号に
とてもいい話が載っていたので引用させてもらいます。


◆皇室と国民  木下道雄著 「宮中見聞録」より

 ものがたりは、昭和二十年、終戦の年にさかのぼる。

 十二月に入って間もないときであったが、
 皇居の坂下門の門外に何の前ぶれもなく、
 突然六十人ばかりの青年の一群が現れた。

 守門の警察官から連絡では、
 
 「私たちは、宮城県栗原郡のものでありますが、
 二重橋の前の広場に雑草が茂っていて、
 たいへん荒れているということを聞きましたので、
 お掃除や草刈りのお手伝いに上京してきました。

 東京は食料や燃料が乏しいということはきいていますので、
 私たちに必要な数日間分は、ちゃんと用意してきていますから、
 東京の人たちに迷惑をかけるようなことは致しません。
 どうかお手伝いをさせて下さい。」

 とのことであった。

 面会してみると、
 六十人の人たちは、みな二、三十才の青年で、
 うち数名は年も若いモンペ姿の娘さんたちであったが、
 食料、燃料は勿論のこと、みな一挺の鎌を携えている。
 外国兵の歩哨の前を通って、
 門のところまで来たのであるけれども、
 別段怖れた様子もなく、
 それかといって別に昂然たるところもないが、
 語る言葉は一語一語真剣みを帯びてくる。

 「われわれの郷里の出身に、長谷川峻という人がいる。
 緒方国務大臣の秘書官をしていた人だから、調べて貰えば判る。
 この人が郷里に帰ってきたとき、
 皇居の前が、たいへん荒廃していることを歎いて話してくれた。

 そこで、われわれは集って相談した。
 それは、まことに相すまぬことだ。
 みんなで東京へ行って、草刈りや、
 お掃除のお手伝をして上げようではないか。

 草刈りは毎日野良でしているのだから、
 そんなことは何でもない。
 だが待てよ、今どき天子様のために何か働いたら、
 マッカーサがわれわれを検挙するかも知れない。
 それで万一検挙されるようなことがあったときの用意として、
 第二隊は郷里に待機させて、第一隊六十人だけ上京してきた。

 県庁の知事さんにも挨拶して上京すべきであったが、
 これも後で、何かの迷惑がかかっては悪いと思ってだまって
 こっそり郷里をはなれてきた。

 娘っ子のうちには両親兄弟と
 別れの水盃をかわしてきたものもいる。」

 と、上京の動機や目的について、
 縷々(るる)説明するのであった。
 きいているうちに、
 私たちは粛然襟を正ださざるを得なかった。

 東北の田舎から上京してきたたくさんの男女青年が、
 皇居の清掃を手伝ってくれるということは、
 既に両陛下のお耳にも達していたが、
 連日の作業が始まる日に、
 陛下から一同に会いたい、とのお言葉があった。

 かれこれ、十分間ほど(陛下の)お話しがあり、
 何とぞ国家再建のために、
 たゆまず精をだして努力して貰いたい。
 とのお言葉を最後に、一同とお別れになり、
 また、もとの路をお帰りになるべく、
 二、三十歩おあるきになったそのとき、
 突如、列中から、湧き起ったのが、君が代の合唱であった。

 当時、占領軍の取締りがやかましく、
 殆んど禁句のように思われて誰も口にすることを遠慮していた、
 その君が代が誰に相談するでもなく、
 おのずから皆の胸の中から、ほとばしりでたのであった。
 ところが意外にも、この君が代の歌ごえに、
 陛下はおん歩みを止めさせられ、
 じつと、これをきき入っておいでになる。

 一同は、君が代の合唱裡に、
 陛下をお見送り申上げようと思ったのであろうが、
 このお姿を拝して、ご歩行をお止めしては相済まぬ、
 早く唱い終らねば、とあせればあせるほど、
 その歌声は、とだえがちとなり、
 はては嗚咽の声に代ってしまった。

 見ると、真黒な手拭を顔に押しあてた面伏しの姿もある。
 万感胸に迫り、悲しくて悲しくて、唱えないのだ。
 私も悲しかった、誰も彼も悲しかった。
 しかし、それは、ただの空しい悲しさではない。
 何かしら云い知れぬ大きなカのこもった悲しさであった。


いい話だなあ。
思わずジーンとしてしまいました。

政治的にどうのこうのとか関係なく、
こういう皇室と国民の一体感はいいですね。
日本の宝だと思いますよ。



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