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ロシア、グルジアへの圧迫を開始・・欧米紙の論調

ロシア:グルジア制裁強化…サーカシビリ政権弱体化狙う

 ロシアとグルジアの関係悪化問題で、
 ロシアによる対グルジア制裁がエスカレートしている。
 直接的な原因だったロシア軍将校のスパイ事件は2日、
 将校4人が解放されて解決したが、交通遮断などの制裁は継続中だ。
 ロシア在住のグルジア人の排除も進んでおり、
 ロシアは「反露的」なサーカシビリ政権の弱体化を狙っている。

   (毎日新聞)


先日、このロシアとグルジアの対立について書きました。

グルジアがロシア軍将校を逮捕
 ・・ロシアの諜報工作とグルジアの反撃

あれからロシアは
グルジアに対する交通封鎖と送金禁止を行い、
ロシア下院は「グルジア非難決議」を採択しました。

ロシア:下院、グルジア非難声明を採択

これに対して欧米では
ロシアに対する反発が高まっており、
EUのフェレロワルトナー委員(対外関係・欧州近隣政策担当)は3日、
ロイター通信のインタビューに対し、
ロシアに早期の対グルジア経済制裁解除を求めました。

EU、ロシアに対グルジア経済制裁の解除を要請


さて、今日はこの件に関する欧米紙の論調を載せておきます。


◇グルジアの西側志向は当然
 
 まずグルジアのサーカシビリ大統領が、
 ロシアとの危険な対峙状態を終わらせるため、
 スパイ容疑で逮捕したロシア人4人を釈放した。
 前向きの姿勢であり、西側諸国の政府は、
 人道的理由と、カスピ海からのパイプラインの安全確保という、
 利己的な理由から歓迎している。
 しかし、この逮捕を「国家によるテロ」と呼んだ、
 ロシアのプーチン大統領にとっては十分ではなかった。
 プーチン氏は昨日、グルジアとの
 陸海空の交通路と郵便を遮断する措置をとった。
 
 スパイ危機自体はたいしたことではなく、
 ロシアの対抗措置も主として象徴的な意味合いのものだ。
 背景にあるのは、民主的で独立し、
 西側との公式な同盟関係を求めている旧ソ連の共和国グルジアと、
 依然としてその裏庭と見なしている国については
 所有権を主張する半専制的なロシアの対立である。

 サーカシビリ大統領は2年前、
 大衆迎合的な政策と親西側政策を掲げて当選したが、
 公約の経済改革は実現せず汚職ははびこり、
 国民の幻滅感が広がり始めている。
 今週の地方選挙を前にサーカシビリ大統領は、
 ロシアの脅威について警告して民族意識を高めようとした。
 ロシアの軍事力と経済力を考えれば向こう見ずな方策であり、
 特にロシアが主要な貿易相手国であることを考えれば
 愚かしい手である。

 従ってプーチン氏のいら立ちは理解できる。
 米国はますますグルジアでの活動を強化し、
 グルジアの特殊部隊を訓練している。
 またグルジアが北大西洋条約機構(NATO)加盟という、
 米国が思いもつかなかったようなことが現実になろうとしている。
 2週間前に国連総会開催中のニューヨークで、
 NATOとグルジアは、
 NATO加盟に向けた第一歩として「対話の強化」に合意、
 グルジアは2008年までに正式加盟することを希望している。

 しかしサーカシビリ氏は、
 戦う際にはもっと注意深くしなければならない。
 西側外交官の間では、
 ロシアの介入について米国や欧州諸国の関心を引きつけるため、
 サーカシビリ大統領が意図的に
 この対立を起こしたのではないかと疑われている。
 もしこの対立が衝突に発展した場合、米国は支援してくれないので、
 大統領は失望したであろう。
 グルジアはまだNATO加盟国ではないからだ。

 一方、プーチン大統領は、
 ソ連という帝国の喪失を受け入れるべきである。
 プーチン氏はグルジア政府をいじめているが、もうやめるべきである。
 中南米諸国は米国の裏庭だという暗黙の了解が
 国際的に受け入れられなくなって既に久しい。
 ロシアと旧ソ連共和国との関係も同様である。
 過去2世紀にわたり
 グルジアがロシアからどのように扱われたかを考えれば、
 グルジアが西側を志向するのは驚くべきことではない。
 プーチン氏はそれに耐えなければならない。

   (英紙ガーディアン 2006/10/03)


◇目に余るロシアのグルジアいじめ
 
 ロシアのプーチン大統領が
 自ら「20世紀最大の破局」と呼ぶ旧ソ連の崩壊を
 全面的に受け入れたことは1度もない。
 大統領はここ数年、生まれてから間もないロシアの民主主義解体と
 モスクワの権力強化を通じ、
 1991年に旧ソ連から独立した共和国に対する、
 クレムリンの政治的、経済的支配体制を再興することに専念してきた。
 とりわけその標的となっているのは、
 自由な民主主義を支持し、親西側の姿勢に転じて
 プーチン大統領を激怒させたカフカス地方の小国グルジアである。
 
 グルジアを締め上げようとするロシアの試みは
 次第にエスカレートしてきた。
 今年3月にはグルジアの主要産品の輸入を禁止。
 グルジアからの分離を望む2つの地方の政権をロシア軍が後押しし、
 多くの住民にロシアの市民権を与えた。
 昨年冬には天然ガスのパイプラインをわざと稼動させず、
 グルジアへのガス供給を中断した。

 そして事態は今、さらにエスカレートしている。
 グルジア政府は先週、露骨なスパイ活動をした、
 グルジア駐在のロシア軍人らの身柄を拘束したと発表。
 4人のロシア軍人を逮捕したが、
 プーチン大統領はこれをきっかけに
 駐グルジアの大使と外交官多数を本国に召還し、
 ロシアとグルジアを結ぶすべての空路と海路、陸路を遮断した。
 またグルジア人への査証発行を凍結し、
 大統領の御用機関であるロシア議会も
 国内で働くグルジア人数十万人の本国への送金を
 停止する措置に踏み切りつつある。

 グルジアは昨日、ブッシュ政権の圧力に応えて、
 逮捕したロシア軍人の帰国を認めた。
 しかし、ロシアは対グルジア包囲行動を継続。
 包囲の犠牲になっているのは、人口500万の貧しいグルジアではなく、
 ロシアであるという信じられない主張をしている。
 ロシア通信(RIA)によると、
 プーチン大統領はブッシュ大統領との電話で
 「グルジアが支援と解釈するような行動を
 他の国がとるのを受け入れることはできない」と述べた。

 ブッシュ大統領はこうした横柄な脅しをはねつけるべきだ。
 米外交官はこの数日間、ロシアとグルジアに妥協を呼び掛け、
 時に直情的になるグルジアのサーカシビリ大統領には
 慎重さを求めてきた。
 しかし、米国はグルジアの独立と
 サーカシビリ大統領を支援する権利だけでなくその義務を負っている。
 大統領は自由な民主主義の確立を目指し、
 北大西洋条約機構(NATO)加盟に向けてかじを切った。
 サーカシビリ大統領が昨日、正当にも口にしたように、
 「もうたくさんだ」というのが、ロシアへのメッセージである。

   (米紙ワシントン・ポスト 2006/10/03)


どちらも共通しているのは
プーチンに、

  「ソビエト帝国の夢はもう忘れなさい」

と呼びかけている点です。

まあ、プーチンにしてみれば大きなお世話でしょうね(笑)

ロシアにとっては
今が「グルジアいじめ」の好機で
欧米の視線が北朝鮮とイランに釘付けになっている間に
圧迫をどんどんと加えていくでしょう。

おそらくグルジア情勢は
今後ますます悪化するものと思われますが、
背景にあるのは

 ◇米国のイラクでの泥沼状況

 ◇ロシアの経済発展

この2つですね。
この両国の対照的な状況が
「グルジアいじめ」の根底にあります。

おそらく、ロシア周辺部では
旧ソ連圏で現在はロシア離れのスタンスを取っている国が
今後、ますます狙われていくでしょう。
モルドバ・ウクライナ・トルクメニスタン、
アゼルバイジャンとかね。



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