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対北朝鮮制裁と「封鎖」戦略・・中国と日米の思惑

入港・輸入を全面禁止、政府が北朝鮮追加制裁を決定

 政府は11日、
 首相官邸で北朝鮮の核実験実施発表に対する制裁措置に関し、
 関係閣僚会議と安全保障会議を開き、
 日本独自の追加制裁措置を決定した。

 追加制裁は
 〈1〉北朝鮮籍船舶の入港禁止
 〈2〉北朝鮮からの輸入全面禁止
 〈3〉北朝鮮籍を有する者の入国原則禁止――が柱。
 政府は他国に比べて厳しい制裁の発動を目指したとしており、
 13日の閣議で正式決定し、
 翌14日から6か月間の期限付きで発動する。

 安倍首相は、追加制裁の発表後、記者団に
 「国民の安全と日本の平和を守るための措置だ。
 国連安全保障理事会の場で制裁が決議されれば、
 さらに追加的措置を検討したい」と語った。

   (読売新聞)


北朝鮮の核実験が本当にあったのか否か?
あれは失敗だったのか?
実験は偽物ではなかったのか?
この真偽の部分がすごい議論をよんでますね。

私の感想を言うと
正直なところ、本質的には大した問題だとは思いません。

要は、北朝鮮が核兵器を保持しているか否かが
本質的な部分であって、
実験をやったかどうかなど枝葉にすぎないと思ってます。

核兵器の保持に関しては
北朝鮮自身が保有を公言してますし、
各国政府も北が核爆弾を
数個程度保有していることを推定しています。

本来ならば北が核保有宣言した時点で
この種の「世界的大騒動」が起きるべきだったのでしょうが、
もともと北の核兵器所持は
公然の秘密として語られていたことだったので、
世界の反応は鈍感でした。

ところが、実際に核実験が行われたとなると、
受ける衝撃の度合いが違います。
「とうとう使いやがったか!」ってな感じです。
日本の世論の反応もそんなものでしょう。

ですから、ことの本質は、彼らが核兵器を保有し、
かつ、これからもその開発に推進するか否かです。

実験は政略的には「アピール効果」としての意味であって、
それ以上でもそれ以下でもありません。
よって、実験は成功か失敗か、本当にあったのか否か?
これはさほど本質的なことだとは思いません。


さて、国際社会は北朝鮮への制裁措置に大勢が傾いてます。
日米がこの流れを主導し、より強硬な方向へとひた走ってます。
北朝鮮への食料・資金・物資の流れを遮断し、
「封鎖」してしまおうとの意図です。

日米両政府は表だっては
「六ヶ国協議への復帰」などと言ってますが、
本音は金正日体制の崩壊を視野に入れているでしょう。

私は「北朝鮮崩壊推進派」なので
この流れは大いに賛成ですし、
日本の国益にも合致すると思います。

ただ、この路線で一番のネックとなる存在が中国ですね。
彼らの動向がこの「対北封鎖路線」を大きく左右します。
長大な中朝国境での交易や食料・資金の流入、
中国の北朝鮮への援助。

今のところ中国は
安保理事会での対北制裁決議に大枠で賛成の態度を取ってますが、
この「封鎖路線」にどの程度協力するのか?
この度合いによって制裁の効果がかなり違ってきます。
制裁と封鎖の鍵は中国が握っているといっていいでしょう。

中国は北朝鮮の崩壊を望んでおらず、
自由主義諸国への防波堤と衛星国家の確保の意味で、
南北分断の固定と北朝鮮の存続が彼らの国益です。

その中国に対して
この日米の対北封鎖戦略に協力させるにはどうすればいいか?
選択肢は3つです。

 1,中国へ圧力をかけ、この路線に従わせる。

 2,中国との取引を行い、別の対価を与え、
   この路線に協力させる。

 3,中国が自発的に
   この路線に協力せざるをえないように仕向ける。

1と2は米国外交の領域です。
日本単独では難しいです。

日本が単独に出来るのは3のみです。
では、3の「協力せざるをえないように仕向ける」とは
具体的にどういうことなのか?

過去記事でも一度書いてますので重複しますが、

日本の国家戦略と中朝の離反

結論から言うと、
北朝鮮への圧力・圧迫の度合いを強め、
彼らが暴発せざるをえない状態に追いつめるということです。

今回の「核実験」もそうですし、
7月のミサイル乱射事件もそうですが、
あの手の国際社会的に非常識な暴走行為に
彼らを追い立てることです。

今回の「核実験」でも如実に表れてましたが、
北朝鮮が強硬路線を進めば進むほどに
中国は彼らを庇いきれなくなり、
国際世論の動向に同調せざるをえなくなります。

よって、ますます北朝鮮を暴走に方向に追い立てることです。
これをやれば中国は北朝鮮との間に距離を置かざるをえなくなり、
日米による中朝の離間策が成功します。

この戦略自体は米政府も日本政府も
とっくの昔に策定ずみでしょうし、
他ならぬ中国自身がこの機敏に気づいています。
ただ、気づきつつもどうにも抗えないだけです。

これは陰謀・謀略の類ですが、
内にあっては国民を餓死させ、
外にあっては核で他国を恫喝し他国民を拉致する。
そういう国は早々に崩壊させることです。

これは、かつてABCD包囲網を敷き、
日本を開戦にまで追いつめた、
米ルーズベルト大統領の手法と同じで、
日本人としては複雑な気がしないでもないですが・・。


上述したように、
日本政府は北朝鮮の崩壊をすでに視野に入れて
動いていると思います。

安倍首相は「北の崩壊を意図しない」と語りましたが、

「北の体制崩壊目指さず」=武力制裁には否定的-安倍首相

これは表向きの発言でしょうね。

「崩壊を目指す」と言えば、
以後、北朝鮮に硬軟両様の戦術を使い分けられなくなり、
また、国内世論への配慮から
あえて本音を隠していると推定されます。

安倍政権は上記の如く、
対北包囲網の構築と北朝鮮の暴発、
それによる中国の硬化と中朝の離間、
この流れを戦略として動き始めているでしょう。

で、この包囲路線の延長線上には何があるのか?
一つ予測しておきますと、
日本国内において朝鮮総連に対する締め付けが厳しくなり、
近い将来、彼らに対する大規模な捜査と
組織の弱体化が行われるでしょう。

機は熟しつつあります。
もはや北朝鮮への制裁は日本の公論となり、
その出先機関である総連を庇う者などいなくなります。
仮に一部政治家などがこれを庇えば、
それは政治的自殺につながります。

この予想される朝鮮総連への措置は
北朝鮮に対する資金源・情報源の遮断であると共に、
彼らへの心理的打撃も狙ってます。

いわば日本政府からの
金正日氏へのメッセージでもあります。



関連過去記事

北朝鮮情勢:その未来図の雑談的予想
 ・・米国プランVS中国プラン

北朝鮮の核実験声明と今後の半島情勢
 ・・もはや北崩壊は時間の問題

北朝鮮の核実験声明・・その意図と背景

北朝鮮:核実験の徴候・・強攻策と国家の命運

中国の北朝鮮説得は成功するか?・・現情勢の構造解説

日本の国家戦略と中朝の離反








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コメント

核実験の回数

金氏朝鮮の核兵器保有宣言をを国際社会が「はいはい、わろすわろす」とやっていたからこその核実験かもしれませんね。

核兵器保有宣言で経済制裁は既定路線なので、核実験はダミーでもあまり問題はなさそうに思います。

金豚将軍様はコキントーやプーチンが慌てふためいているのをみて「やーい、ばーか、ばーか」なんてやっているのかもしれません。

仮に核実験が本当だとしても、回数を問題にすること自体無意味だと思います。必要な核実験を行おうとするなら1回で済むはずがないわけで・・・。

で、連日のマスコミ報道を遠い目をして見ています。

  • 2006/10/12(木) 18:10:42 |
  • URL |
  • クマのプータロー #-
  • [編集]

データ共有?

重村先生が北に制裁を発動するのは容易だが、国内の媚北の政治家が厄介な存在だといってました。誰がどんな発言をするのか注目してます。

北の核実験データ入手によりイランは実験という危険な踏絵を踏まずにすむと一部欧米で報じられてます。イランの核と北の核は同種ってことですか?とするとなんとしても次の実験を阻止し、予防の意味で厳格な制裁を科し見せしめにする必要があります。

  • 2006/10/13(金) 02:19:56 |
  • URL |
  • ジャポネーズ #-
  • [編集]

世論の変化

> クマのプータロー殿

> 連日のマスコミ報道を遠い目をして見ています。

私は日本世論の変化を遠い目で見ています。

当初、拉致問題が表面化した時こそ世論は
「拉致問題の解決」がメインでした。
メインの国民的願望でした。

また、核問題が表面化した時、
「核開発の放棄」がメインでした。

ところが時が経つにつれ、
このメイン願望が「北朝鮮の崩壊」にシフトしてます。

自らの胸中の変化を意識してるのならともかく、
この世論の変化が無自覚なのが
なんとも日本の恐ろしいところです。


> ジャポネーズ殿

> イランの核と北の核は

実証はできませんが、何らかの裏の交流はあるでしょうね。
両国は「闇の核クラブ」のメンバーですから。

ミサイルとかだと、形状が似てたりして
北朝鮮・イラン・パキスタンのミサイル裏同盟の存在は
素人が見てもハッキリと分かりますが、
核は実証が難しいですね。

  • 2006/10/13(金) 18:44:54 |
  • URL |
  • ケイ@管理人 #-
  • [編集]

こんばんはです

いつも肝心なNEWSがこちらにありまして重宝しております。
闇の核クラブってのが良くわからないですよね。理論や設計は共有しているでしょうけど、ウラン濃縮をチェックする技術や、そのための安定した電力の供給というような、付帯する技術が未熟ではと推測しています。
 それで・・私は最初から、実験失敗と予測しておりました(笑)
 テポドンも雨ざらしで腐食して失敗していますからね。準備段階に必要な基礎エネルギーが安定供給されないようです。

  • 2006/10/13(金) 22:40:43 |
  • URL |
  • SAKAKI #-
  • [編集]

技術的なことは・・

> 理論や設計は共有しているでしょうけど、

私は技術的なことはよく分かりませんが、
技術だけではなく、人的交流がかなり盛んではないかと思ってます。

この手の国家の通弊は
基本的な工業技術は未熟だけど、
一部の軍事関係の技術のみが突出している点ですね。
かつてのソ連もそうでしたが。
国家が金と人材をその部門に集中させているからでしょう。

> 実験失敗と予測しておりました(笑)

報道を追って見てますけど。
どうも失敗っぽいですね。
爆発が予定の数十分の一程度しかなかったような感じで。

北のテレビ報道も
「核実験の予告」の時は大々的にやったくせに、
「核実験」を伝えるニュースは
トップニュースですらなかったそうですね。
ある意味、正直な連中です(笑)

  • 2006/10/14(土) 02:34:23 |
  • URL |
  • ケイ@管理人 #-
  • [編集]

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