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ヒズボラとアルカイダ・・その提携と「グローバル指向」

ソマリア:イスラム勢力720人がヒズボラの戦闘に参加

 レバノンのイスラム教シーア派民兵組織ヒズボラと
 イスラエルの戦闘が続いていた7月中旬、
 ソマリアのイスラム勢力が兵士720人をレバノンに送り、
 ヒズボラを支援していたと
 国連の報告書が指摘していることが15日、わかった。
 強力な戦闘能力を誇示するヒズボラの
 影響力の広がりを示すものと言えそうだ。
 
 それによると、ヒズボラは
 6月にソマリアの首都モガディシオを制圧した、
 イスラム原理主義勢力「イスラム法廷連合」に
 軍事訓練を提供したり、
 他国からの武器購入をあっせんするなどの関係を持ち、
 7月には同連合から戦闘経験を基準に選抜された兵士720人が
 レバノンに派遣された。
 
 この間、兵士の家族には1人当たり2000ドル、
 死亡した兵士の家族には最高3万ドルが支払われ、
 無事帰還した兵士には月100ドルの報奨金が支払われている。
 ヒズボラは支援の見返りにイランやシリアに
 同連合への武器売却などを働きかけたという。
 ロイター通信によると、イスラム法廷連合側は
 国連報告について「でっち上げ」と否定している。
 
 報告書はまた、
 イランが同連合に携行型の地対空ミサイルを輸出し、
 その見返りに同国でのウラン調達などを計画していると明記。
 ソマリア暫定政府側を支援するエチオピアなどを含め、
 計10カ国が決議に違反して武器を供給していると指摘している。

   (毎日新聞)


この毎日のスクープは
ヒズボラと他のイスラム武装勢力の裏面のつながりを
強く感じさせる内容でした。

もともとレバノンだけの
ローカルな組織に思われがちなヒズボラですが、
意外なことにグローバルに展開してるんですね。

ニュース中では
ヒズボラとソマリア武装勢力の共闘関係を伝えています。
この内容がどれだけの真実を含んでいるのか分かりませんが、
全て事実であったところで不思議ではありません。

それは、ヒズボラとソマリアとの結びつきに
もう一つ重要な要素が介在しているからでです。
それはアルカイダです。

ソマリアの武装勢力「イスラム法廷」とアルカイダの結びつきは
ほとんど天下公認の事実となってしまいましたが、
では、ヒズボラとアルカイダの関係は?

そもそもヒズボラはイランが後援するシーア派組織で、
アルカイダはスンニ派系の組織。
犬猿の仲のような気がしないではありません。
しかし、この両者は強い提携関係にあります。
もっとも表向きには両者とも否定してますがね・・。

アルカイダの指導者オサマ・ビン・ラディンは、
アフガニスタンでのソ連との戦いが終わった後、
1991年4月から腹心と共にスーダンに入り、
スーダン政府の協力のもとアルカイダの支部を作りました。

ここで軍事訓練用のキャンプや
はては投資会社や商社・農業会社までを設立し、
スーダンの銀行に莫大な出資を行ったりしています。

このスーダン時代にビン・ラディンは
ある重要な宣言を行っています。
それは歴史的な怨念関係にあるシーア派とスンニ派の対立を
棚上げさせるというものでした。

1998年の
アルカイダによるケニアとタンザニアの米大使館爆破事件。
この時の米議会での宣誓供述書のなかで
FBIのコールマン捜査官は

  アルカイダは
  イラン政府とその関連テロ組織のヒズボラを含む、
  シーア派のテロ・グループとの宗教上の違いを棚上げし、
  共通の敵である米国とその同盟国に対抗するために
  手を組む準備を行っている。

と証言しています。

この後、実際にビン・ラディンは
ヒズボラとの同盟を成立させました。
この情報はその当時はあまり重要視されてませんでしたが、
9・11事件後は、ことの重要さに気づいた米国の情報機関は、
この両者の裏面のつながりを探ろうと必死になっています。

アルカイダはその莫大な資金の運用を
欧米諸国の国際的な監視の目をかいくぐって行う必要があり、
金塊やダイヤモンドなどの宝石類による現物取引を多用しています。
銀行を経由して資金を動かすと証拠が残ってしまうからです。

たとえば西アフリカ一帯は
ダイヤモンドの産地として知られていますが、
ここにアルカイダのバイヤーが多く入り込んでいます。

西アフリカの小国にシエラレオネという極貧国があります。
ここはダイヤの採掘国なのですが
長年の内戦とRUF(革命統一戦線)という武装組織の跳梁で
疲弊しきっています。

この最も平均寿命の短い国の一つであるシエラレオネでは、
RUFがダイヤの採掘利権を持ち、アルカイダと提携して、
ここで高額のダイヤの密売が行われています。
実はこの両者の提携関係を仲介したのがヒズボラでした。

ちなみに、この西アフリカのダイヤは紛争地帯で多く産出され、
その争奪に多くの血が流れていることから
しばしば「ブラッド・ダイヤモンド(血染めのダイヤモンド)」と
呼ばれています。

このアルカイダとシエラレオネのダイヤの関係は
まさに「血染めのダイヤモンド」そのものです。

さて、上記ニュースが伝えるように
今やイスラム武装勢力のネットワークは
全世界に張り巡らされています。

通信と運搬手段の発達によって
物と人と情報が全世界を駆けめぐる時代ですから、
彼らが「グローバル指向」であるのは
ある意味、当然といえば当然なのかもしれませんね。



関連過去記事

ソマリアの混沌・・エチオピア軍の進入、米国の介入論

敗戦とイスラエル
 ・・「戦争とは他の手段をもってする政策の継続」


レバノン紛争の終結とイスラエルの敗北

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