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中国:空母の就役間近?・・「ワリヤーグ」の改修工事は最終段階

中国海軍が航空母艦を建造?
 ワリヤーグの改修工事も既に最終段階に

 中国海軍が近く、ロシアの技術支援の元で
 航空母艦を建造する可能性が高まってきた。

 軍事専門誌、
 「ジェーンズ・ディフェンス・ウィークリー」は昨年12月、
 中国がウクライナから購入した、
 旧ロシア海軍の空母ワリヤーグの船体を
 中国海軍の正規船と同系色に塗り替え、
 船体の改修作業が最終段階に入ったと報道。

 また、同誌は、
 中国はワリヤーグの船体構造を詳しく調査すると同時に
 ロシアから空母建造に係わる専門家を招待して
 技術支援を受けていると報道。
 これらの事実から判断して中国はワリヤーグを見本にして
 同じ形式の空母の新規建造を
 計画しているのではないかと推測していた。

 先月末には、中国がロシアから空母搭載用に
 スホーイ33の購入契約を結んだことが報じられるなど、
 中国が空母を中核とした、
 本格的な近代海軍の整備に乗り出す可能性が
 より一層、真実味を帯びてきた格好だ。

   (Technobahn)


中国海軍の空母保有は
いずれ実現するだろうと思ってましたが、
もうここまで間近に迫っていたんですね。

空母保有は中国海軍の遠望でした。

80年代に中国海軍は
オーストラリア海軍の退役空母メルボルンを
スクラップとして購入しました。
元は英国からオーストラリアに売却されたもので、
この時、中国海軍は
空母の構造や設備を徹底的に調べ上げています。

同様のことを90年代に
ロシアの退役空母キエフとミンスクに対しても行っています。

空母なんて代物は非保有国にとっては
造船技術的には越えがたい大きなハードルがあり、
特に艦載機を打ち出すカタパルトなどがそうですが、
中国はそれを他国の空母を購入することによって
徹底的に調べ上げました。

90年代後半になると
中国海軍は満を持して国産空母の開発に乗り出します。
しかし、この計画はすぐにストップとなります。
財政危機にあえいだウクライナが
旧ソ連海軍のクズネツォフ級空母の2番艦「ワリヤーグ」を
スクラップとして売り出したからでした。

ウクライナはソ連邦崩壊時に
棚ぼた式にソ連海軍からこの空母を受け継いだのですが、
かと言って、ウクライナ海軍が空母を持っていたところで
黒海近辺をうろうろ乗り回すだけで
それ以上の使い道がありません。

これに中国が飛びついた格好で
ワリヤーグを買い取った訳ですが、
ここらへんの経緯が実に中国らしくて興味深いです。

まず、中国海軍はマカオのダミー会社を使い、
「観光用」と称してワリヤーグを買い取りました。
値段は2600万ドルだったとか。

この「澳門創律旅遊娯楽公司」というダミー会社は
空母購入の際に中国財界などから巨額の資金を集めましたが、
その内の多くを中国政府直系の証券会社から調達しました。

買い取られたワリヤーグはウクライナを出航して
トルコのボスポラス海峡を通過しようとしますが、
この時、トルコ政府は米国などと連携して
国際条約を盾にして空母の通過を拒否します。

結局、中国政府高官がトルコに入り、
すったもんだの交渉の末に
「空母は軍用にせず、海上レストランにする」
との中国側の弁明が認められ、
ようやくワリヤーグはトルコ沖を冷や汗もので通過します。

そして、ワリヤーグは中国の大連港に到着。
ここで不可解なことに
購入した「澳門創律旅遊娯楽公司」は煙のように消え失せ、
中国政府はやむなくという感じでワリヤーグを接収し、
これに改装作業を施し、空母就役に突き進んでいきます。

当初、ウクライナ政府の売却条件は
「軍用に転用しないこと」というものでしたが、
売却先である会社が消え失せた以上、
文句の言いようもありません。

まさに壮大なペテンであり、
いかにも中国らしい「いつものやり方」ですね。


さて、報道によれば
中国はワリヤーグを来年までに就役させ、
海南島の三亜を母港とする南海艦隊に所属させるとのこと。
艦載機は戦闘機スホーイ33が50機で
ロシアから購入する方向で話しがまとまったようです。

最終的に二番艦・三番艦は中国で国産開発し、
三隻ワンセットの機動部隊を
2010年代までに勢揃いさせるとのことです。

フォーサイトで日本と世界の情報を先取り:
 ついに空母一番艦が就役へ 着々と海軍力を増強する中国

私はこれに対して過大評価をする気はありませんが、
過小評価をする気もありません。

ハリヤーなどのVTOL機を使った軽空母と異なり、
このワリヤーグは正規空母であり、
海上戦力として大きな打撃力となります。

まず、空母の南海艦隊所属は
台湾をメインターゲットにしていることは間違いないでしょう。
さらに東シナ海の資源領有での日本への牽制、
そして南シナ海での領土紛争でのASEAN諸国への圧力。

空母の保有は示威的には大きな効果を発揮するでしょう。
これが配備されればASEANの中国への傾斜に
拍車がかかるのは間違いないでしょうね。

ただし、空母は保有したからと言って
すぐに大きな力を発揮できるかといえば
なかなかそうはいきません。

中国海軍は空母の構造はすでに習得したのでしょうが、
問題はこの運用方法ですね。
彼らにはそのノウハウが無く、
長年、空母を運用してきた米海軍とは
比べものにはならないでしょう。
空母の運用とは一朝一夕に会得できるものではありません。

また、空母は単艦では十分な戦力とはなり得ません。
護衛艦・随伴艦がワンセットで艦隊を組むことにより、
海上の大きな打撃戦力として機能し始めるわけです。

護衛艦の対空能力・対潜能力、
さらに空母艦載機に搭載する対潜機・早期警戒機、
レーダーなどによる探知能力、等々等。

これらがワンセットになっているのが
本格的な機動部隊であり、
これは一朝一夕には無理でしょう。

中国海軍の空母は
当分は実質戦力よりも
政治的示威効果の側面が先行すると思います。


さて、ひるがえって我らの日本です。
この中国の空母保有という現実に対して
日本はどうすべきか?

結論は単純です。
こちらも空母を持つことです。

日本のような経済大国にして貿易立国、
そして周囲を海に囲まれているという地政学的特性。
これらを見た場合に、
逆にいまだに空母一隻保有していないのは
政治的怠慢としかいいようがありません。

かつて太平洋にて米海軍と
空母による航空戦で死闘を繰り広げた日本が
戦争後遺症の政治的自虐感と矮小感で自らを自縄自縛し、
結果、中国の空母保有のニュースに怯えなければいけないのは
悲しい限りです。

自由主義経済と貿易で繁栄を維持している国家であるならば、
シーレーンの防衛に気を配るのは当然ですし、
また、自国のことのみならず、
これだけの経済大国になれば
世界秩序とその安寧に日本はもっと責任を持つべきです。
そして、それがひるがえっては
日本自身の繁栄につながるでしょう。

決して、中国のような
覇権国家の跳梁を許すべきではありません。



関連資料リンク

Garbagenews.com:
 中国、ロシアから空母艦載用戦闘機Su-33を50機購入予定

台湾週報:
 国防部が衛星写真公開 中国に「空母配備の意図あり」と指摘







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