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ソマリア情勢:首都モガディシオの陥落と全土ゲリラ戦の始まり


   20061226-00000956-reu-int-view-000.jpg


エチオピア支援のソマリア暫定政府軍、首都を制圧

 東アフリカ・ソマリアの内戦で、
 隣国エチオピアの支援を受けるソマリア暫定政府軍は28日、
 今年6月からイスラム原理主義勢力、
 「イスラム法廷」の支配下にあった首都モガディシオに入り、
 市内をほぼ制圧した。

 エチオピア軍による包囲を受けたイスラム法廷は
 同日朝までに首都から撤退、
 南部の港湾都市キスマユに退去したもようで、
 態勢立て直しを迫られている。
 
 ソマリアからの報道によると、
 暫定政府軍の入城前に暫定政府寄りの民兵らが
 大統領官邸など政府関連の建物や空港の占拠を開始。
 暫定政府のゲディ首相はモガディシオ郊外に到着。
 暫定政府は治安維持のための非常事態宣言を発令した。
 
 住民の一部は政府軍の車に花を振って歓迎したが、
 首都ではイスラム法廷の撤退直後から略奪が始まり、
 住民の間では、軍閥・武装勢力支配時代の
 無政府状態に戻るのではないかとの懸念も強い。
 軍閥指導者も加わっている暫定政府が、
 身内の武装勢力を抑えて
 統治能力を示すことができるかがカギとなる。

   (iza!)


ソマリア情勢に関しては
今年の7月までの経過を過去記事に書いてますので
そちらをご参照ください。

ソマリアの混沌・・エチオピア軍の進入、米国の介入論

一応、サラリとおさらいしておきます。
まず、地図を載せておきます。

   11776.gif


この角のようなピンク色の国がソマリアです。
よく「アフリカの角」と呼ばれてますね。

で、その中の下の方に大文字で
「MOGADISHU」と書かれてるのが、
首都モガディシオです。

あの有名な映画「ブラックホークダウン」で
米軍特殊部隊が民兵の大軍に包囲されて悪戦苦闘した場所です。

そのモガディシオのやや左上に
「Baidoa」と書かれています。
バイドアという地方都市ですが、
ここにソマリア暫定政府が臨時の首都を構えてました。

構図としては、

 ソマリア暫定政府 VS イスラム法廷

の争いなんですが、
それぞれのバックには外国がいて、

 ソマリア暫定政府(エチオピアが支援)

 イスラム法廷(エリトリアが支援)

となっています。

イスラム法廷はイスラム原理主義勢力で
彼らはアルカイダと密接なつながりがあり、
さらにヒズボラともつるんでいます。

先日のイスラエル軍とヒズボラの戦闘の際には、
イスラム法廷はヒズボラに対して義勇軍を送っています。

これに対してアルカイダを不倶戴天の仇とする米国は、
ソマリア暫定政府とそのバックにいるエチオピアを
密かに支援しています。

もう一度、構図を整理すると、

  ソマリア暫定政府(エチオピア+米国)

       VS

  イスラム法廷(エリトリア+アルカイダ+ヒズボラ)

となっているわけです。

で、ソマリア暫定政府は多くの国から
ソマリアの正当政権と認められつつも、
イスラム法廷の武力と勢いに圧倒され、
首都モガディシオを奪われ、
這々の体でバイドアに逃げ込んでいたわけです。

ちなみに首都モガディシオといい、バイドアといい、
どちらもソマリア南部の都市ですが、
ソマリアの北部と中央部は他の勢力が割拠し、
事実上の独立状態となっています。
よってイスラム法廷と暫定政府の争いといったところで、
これは南部地域に限定された争乱に過ぎません。

さて、バイドアに逃れた暫定政府ですが、
圧倒的なイスラム法廷の武力を前に風前の灯火となってました。
しかし、ここに隣国エチオピアが
突如、暫定政府の支援を意図し、
今年7月に数百名程度の兵力をバイドアに送り込みます。
ここでイスラム法廷の勢力拡張にストップがかかりました。

このエチオピアの動きには
ソマリアでの原理主義勢力の拡大を懸念する、
米英の後援があったといわれています。

そして、12月25日、
エチオピア空軍機によるモガディシオの空港の爆撃が行われ、
本格的なエチオピア軍の侵攻と
暫定政府側の巻き返しが始まりました。

12月28日、エチオピア及び暫定政府の両軍は
首都モガディシオに突入し、これを制圧しました。

一方のイスラム法廷側はモガディシオの防衛を放棄し、
ソマリア最南部の港湾都市キスマユ(Chisimayu)に撤退し、
態勢の立て直しを行っています。

まさに米国としてはしてやったりでしょう。
これでソマリアがイスラム原理主義国家に変貌することを
一兵も使わずに防ぐことができました。

彼らはエチオピアの動きを後援し、
国連においてエチオピア非難の決議が上程されるのを
英国と共に強硬に反対しています。

ソマリア紛争 米英の反発で議長声明出せず

ただし、撤退したイスラム法廷も捲土重来を狙っており、
むしろソマリア情勢が泥沼化するのは
これからではないかという気がします。

イスラム法廷はエチオピアが
キリスト教徒が半ばを占める国であることを利用し、
「異教徒に対する聖戦」を呼号しており、
おそらくこの呼びかけに応じて
全世界からイスラム義勇兵が参集してくるでしょうね。

さらにソマリア情勢に関して
気になるニュースをもう一つ付け加えておきます。


ソマリアのウランが結びつける、
 北朝鮮とイスラム原理主義組織
 
  
 北朝鮮とイランが
 「アフリカの角」と呼ばれるソマリアのウランを
 狙っているとの情報がある。

 国連外交筋によると、北朝鮮とイラン両国の
 科学者や技術者らで構成される混成チームが、
 近く、ソマリア南部で
 ウラン鉱の探査活動を開始するとみられている。
 内紛の続くソマリアのイスラム原理主義組織、
 「イスラム法廷連合」との合意に基づくもので、
 探査活動は同連合が支配下に置く地域で実施される模様だ。
 北朝鮮の科学者らはイラン側の要請を受けて
 探査活動に参加するとの説もある。

 混成チームのソマリアでの活動準備は、
 ソマリアの首都モガディシオに代表事務所を置く、
 親イランのイスラム教シーア派武装組織、
 ヒズボラを介して行なわれているという。

   (フォーサイト2007年1月号)


う~ん、これも気になりますね。

まあ、この動きが今回のイスラム法廷の撤退を受けて
どのように変化するのかは分かりませんが、
北朝鮮と原理主義勢力の結託は気になります。

これはイランを介した結びつきでしょうが、
ソマリアの争乱をただのアフリカの内紛劇と
対岸の火事のように見てはいられぬということですね。

今後のソマリア情勢に要注目です。



関連資料リンク

ソマリア泥沼、ゲリラ戦の恐れ イスラム法廷が首都放棄


関連過去記事

ソマリアの混沌・・エチオピア軍の進入、米国の介入論








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コメント

イランがソマリアをイラク化するといってたと思いましたが。。イスラミストの武器はメイド インチィナが多いとエチオピアが主張してます。シナの暗躍がアフリカにおける紛争を長期化、混迷化させてます。

エチオピアにはシナをアフリカから駆逐するよう頑張って欲しいものです。

  • 2006/12/30(土) 01:50:34 |
  • URL |
  • ジャポネーズ #-
  • [編集]

妥協できぬ戦い

宗教紛争の調停に対する稚拙さは、アメリカの「歴史が浅い」というアキレス腱をいみじくも現在進行形で露呈させる結果となっているような気がします。

十字軍の遠征で、妥協できない戦いをする不毛さを知っている分だけ、ヨーロッパの方が大人なのでしょう。

そこを上手く突いてくる支那に翻弄される超大国の姿が来年から顕在化しそうです。国家レベルの多極化、宗教レベルの多極化が、ポスト冷戦の真の姿では、この先現在の脆弱な日本外交ではいたずらに国益を損なうばかりでなく、日本という国家が消えてなくなるという江沢民の「戯れ言」が「箴言」となってしまう可能性が非常に高くなると言わざるを得ません。

真の主権を確立する、そういうプロセスに来年から突入することを願って止みません。

  • 2006/12/31(日) 08:57:44 |
  • URL |
  • クマのプータロー #-
  • [編集]

来年もネタには困りません(^^;)

> ジャポネーズ殿

> イスラミストの武器はメイドインチィナが多いと

多いですね~

先日の大紀元の記事にも載ってました。

*アフリカに武器輸出で資源獲得の中国
 http://jp.epochtimes.com/jp/2006/12/html/d15865.html

まさに資源あるところに中国の影有りです。


> クマのプータロー殿

> 宗教紛争の調停に対する稚拙さは

これは来年のキーワードとなりそうですね。

あと、

◇ユーロ高とドルの威信低下

◇米軍のイラク部分撤退開始

こんなとこですか。

支持率低下でいろいろ言われてますが、
安倍政権の本領発揮を期待しています。

来年もブログのネタには困りそうもありませんね(笑)

  • 2006/12/31(日) 22:34:35 |
  • URL |
  • ケイ@管理人 #-
  • [編集]

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