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日本の宇宙開発・・中国との相違とその問題点


      H2Aロケット10号機.jpg


今日は珍しく宇宙開発について書きます。

*今日(1月9日)から防衛庁が防衛省に昇格しますので
 表記は全て「防衛省」にして書いてます。

まずは、去年末のニュースから。


情報収集衛星、2月に4基目打ち上げ
 
 政府の情報収集衛星推進委員会は22日、
 4基目の情報収集衛星を来年2月に打ち上げることを決めた。

 政府は北朝鮮が1998年に
 弾道ミサイル「テポドン」を発射したのを受け、
 2003年に晴天向きの光学衛星と、
 夜間や悪天候でも撮影できるレーダー衛星を1基ずつ打ち上げた。

 3基目は今年9月に光学衛星を上げた。
 レーダー衛星をもう1基上げ、2組体制になれば、
 地球のどの場所でも1日1回以上撮影できるようになる。

   (日経新聞)


ようやく今年の2月で
情報収集衛星は4基となります。

主に北朝鮮の軍事情報の収集を念頭において
打ち上げている情報収集衛星ですが、
この衛星から得られた画像等の情報は
政府部内のどの部署が管轄しているかご存じでしょうか?

防衛省?
いえ、違います。
文部科学省?
冗談を言われては困ります。
実は、内閣官房内の内閣情報調査室が管轄しています。

普通の感覚ならば、軍事情報が主体なわけで
防衛省の情報本部が管轄しそうなものですが、
何故か、内調が仕切っています。
防衛省は内調に「こういう衛星画像をうちにもくれ」と
要請するだけです。

これは日本独特の「宇宙の平和利用」という、
1969年の国会決議があるためで
それに縛られて宇宙に関係することは
防衛省や自衛隊は直接絡むことが出来ません。

「宇宙の平和利用」とは他国でもよく言われてますが、
その場合は、

  宇宙空間に大量破壊兵器を配備しない

ということに過ぎず、
宇宙を国防目的で利用することは他国では当たり前のことです。

たとえばお隣の中国を例にあげます。
ある意味、中国は宇宙開発の理念と手法において
日本とは対極的な存在です。

中国の宇宙開発は軍事色が強く、
宇宙ロケットの打ち上げ技術は
大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射と到達、
弾道ミサイルの多弾頭化などの技術と一体化しています。

中国は2003年と2005年に
神舟と呼ばれる有人宇宙船を打ち上げましたが、
これを行ったのは人民解放軍であり、
厳密に言うと人民解放軍総装備部が管轄しています。

2002年4月の神舟3号の回収の際には
当時の江沢民国家主席は
軍総装備部長の曹剛川大将に祝辞を贈りました。

中国初の有人宇宙船となった「神舟5号」は
2003年の10月16日に帰還しましたが、
これは中国初の原爆実験成功の記念日、
1964年10月16日に合わせてのことです。

同時に神舟5号及び6号は
本体から切り離された偵察用の軌道モジュールが
飛行士の帰還後5カ月も飛び続け、
軍事映像収集の偵察活動を行いました。

今、人民解放軍の内部では
「宇宙軍」の創設を求める声が高まっており、
近未来においては陸海空だけではなく
サイバースペースと宇宙空間が主戦場になると想定されており、
「五次元一体の統合作戦」が提唱されています。


さて、近年、日本の宇宙開発の現状に対して
官民双方から批判の声が上がっています。
これの直接の引き金は
上記の中国の有人宇宙飛行の成功と
時期を同じくして日本のH2Aロケットの6号機が
打ち上げ失敗となったことです。

批判の内容は主に3点です。

1,国家としての宇宙開発の理念の欠如
  方向性が全く見えない。

2,予算不足

3,軍事を宇宙開発から排除していること

どれも正鵠を得ていると思います。

日本は戦後の糸川博士のペンシルロケット以来、
宇宙開発を進めてきましたが、
日本国として宇宙開発で何をしたいのか?
何を目指しているのか?
こういう国家としての理念が存在しません。

宇宙開発に一定の予算を消費しつつ、
結局、国としての「開発理念」が存在しないとは
これは政治の怠慢といっていいでしょう。

また、予算不足も事実ですね。
私は「ロボット」「ナノテク」「バイオ」と共に
宇宙開発が次世代の経済競争のキーポイントになると思ってますが、
この経済大国の貧弱な宇宙開発予算は
後代の経済競争力にマイナスの影響を与えると思っています。

さらに軍事を宇宙開発から排除しているために
あまりにも効率が悪すぎる。
これは予算のみならず、人材や技術においてもそうです。

たとえば日本の宇宙開発を主管する、
JAXA(宇宙航空研究開発機構)ですが、
これと防衛省・自衛隊の人的交流や
技術的交流は行われているのでしょうか?
寡聞にしてそういう話しは聞いたことがありません。

たとえば航空自衛隊のパイロットが
何故、宇宙飛行士になれないのか?
他国では軍のパイロットが宇宙飛行士になるのは
当たり前すぎる話しですが、
日本ではこういうことはあり得ません。

種子島のロケット発射基地から
JAXAのロケットのみならず、
自衛隊のロケットが打ち上がる日を望みたいものです。







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コメント

お初です!

> たとえば航空自衛隊のパイロットが
> 何故、宇宙飛行士になれないのか?

そう言われてみれば外国ではしっかり宇宙飛行士になってますね。アポロの映画とかでも軍人出身の人もいました。日本はヘンですね。

  • 2007/01/09(火) 01:53:44 |
  • URL |
  • みかりん #-
  • [編集]

お初です!

i以下のキーワードらをGoogleって
もらえれば杞憂におわるかと。
つ【宇宙基本法案】 つ【宙の会】

海洋基本法案と基本は同じなんで
成立は確実かとw。
あ、「釈迦に説法」ですたかw。

  • 2007/01/09(火) 15:29:58 |
  • URL |
  • bystander #4lnAU/2A
  • [編集]

問題は公明で・・

> みかりん殿

> アポロの映画とかでも軍人出身の人もいました。

NASAと米軍の組織的な関係は
私もいまいち分かってませんが
かなり人材を融通してますよね。

NASAの宇宙飛行士は
米軍のパイロット出身が過半を占めてるんじゃないですかね。


> stander殿

> つ【宇宙基本法案】

ありがとうございます。

一応、この法案に関しては承知してますが
昨年の国会では公明党の慎重論で見送られ、
今年2月の国会で議員立法で提出の予定となってますが、
はたして公明がどうでるかです。

また慎重論で覆されなきゃいいんですけど (ーー;)
正直、予断を許さないところです。

問題は法案の中の

 宇宙開発は、国民生活の向上、
 安全で安心して暮らせる社会の形成、
 国際社会の平和及び安全の確保、
 我が国の安全保障に資するよう行う。

これの解釈の範囲ですよね。

国会論戦の中でその範囲は明らかになると思っています。

  • 2007/01/09(火) 18:31:42 |
  • URL |
  • ケイ@管理人 #-
  • [編集]

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  • 2009/03/13(金) 13:37:22 |
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