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半島情勢の緊迫と中朝の意図 その1・・中国の思惑


     kokinntou.jpg


米ステルス機が韓国到着 在韓米軍と訓練

 在韓米軍は11日、米ニューメキシコ州の空軍基地の
 F117ステルス戦闘機部隊が同日、
 在韓米軍の群山基地に到着したことを明らかにした。
 約4カ月間、在韓米軍のF16戦闘機部隊などとともに
 訓練を行うとしている。
 
 F117部隊の韓国配備は2003年以降4回目だが、
 3月に予定される米韓合同の「戦時増援演習(RSOI)」に
 初めて参加する見通し。
 米軍は来月10日から嘉手納基地(沖縄県嘉手納町など)にも
 最新鋭のステルス戦闘機F22Aを暫定配備する方針で、
 北朝鮮への牽制を強める狙いがあるとみられる。
 
 在韓米軍は、配置は
 「朝鮮半島と西太平洋地域の安全保障に責任を担うとの
 米国の持続的な公約を示すため」としている。

   (iza!)


ステルス戦闘機F-117が韓国の群山基地に到着。
さらに最新鋭のF-22が2月10日から嘉手納に暫定配備。

これに先立つ1月4日、日本のメディアは
日米両国が朝鮮半島有事に備えた共同作戦計画を
策定中と報じました。

日米、有事計画を具体化 朝鮮半島問題想定

この作戦計画は早くも今年の秋までに完成するそうですが、
それには米側の強い希望があったとのこと。

さらに5日付けの朝日新聞は

 日本政府は朝鮮半島での有事の際、
 北朝鮮の難民10万人から15万人ほどが
 日本に上陸すると想定している。

と報じました。

朝鮮半島有事、北朝鮮難民「10万人」 政府予測

これは内閣の安全保障会議傘下の
「事態対処専門委員会」が独自に試算した推計だそうですが、
何故、この時期に一斉に
この種の報道が流れるのでしょうかね?
何者かのリークなんでしょうけど。

なんとも、きなくさい情報が乱れ飛んでますが、
今日はこの北朝鮮情勢に絡んで
中国と北朝鮮の思惑について私の見解を書いておきます。

長文となったので
まず今日は中国の思惑について書きます。


中国のここ数十年単位での国家戦略は
一言で言うならば「国力の増加」です。

  戦乱を極力避け、経済発展により国力を増す。
  世界の超大国たる米国との衝突は
  出来るだけ回避する。

  国力が充実した暁には米国との対決も辞さないが、
  今は現国際秩序下の大国の座を保持しつつ、
  経済発展を最優先させる。

これが彼らの国家戦略です。

「殖産興業」と「富国強兵」。
明治初期の日本のように
列強に対抗する力を徐々に蓄えていくことが、
中国の当面の目標です。

彼らにとって1997年の「台湾危機」は
手痛い教訓となったでしょう。

台湾の民主選挙に圧力をかけ、李登輝の当選を妨げようと
台湾沖に数発のミサイルを撃ち込んで恫喝を行った中国でしたが、
李登輝の断固たる姿勢と米国の空母艦隊の威圧に
結局、何も手出し出来ずに終わりました。

世界の自由主義諸国家は
この痛快な一幕にやんやの喝采を送りましたが、
中国にとっては屈辱だったでしょうね。
目と鼻の先の台湾に指一本触れることも出来ないわけですから。

この時から
「現世界秩序の中での経済的台頭」
これが彼らの至上命題となりました。
かっこよく言えば「臥薪嘗胆」というわけです。

では、この中国の国家戦略から見て
中国にとって望ましい北朝鮮のあり方とは何か?
中国にとって都合のいい北朝鮮像とは?

1,中国の衛星国家・従属国家

2,西側諸国との防波堤、緩衝国家

3,地域に無用の混乱を起こさない

4,中国資本の市場

この4つでしょうね。

従属し、西側との防波堤であり、
混乱を引き起こさず、経済的植民地であってほしい。
ひたすら変化などせず、
ただの極東の小国であってほしい。

中国が恐れるのは情勢の変化と地域の混乱です。
北朝鮮情勢に関しては
彼らが最も厭うているのは「変化」です。
これが中国の思いでしょう。

この中国が現実の北朝鮮を見た場合、
最も苦々しく感じる部分が、
「平地に乱を起こす存在」
「核開発」
この2つでしょうね。

特に中国にとって北朝鮮の核開発の衝撃は大きいでしょう。
今はただの核爆弾に過ぎませんが、
北朝鮮は核と弾道ミサイルの開発を並行して進めてますから
いずれミサイルに核が搭載される時がやってきます。

地図をご覧になって頂ければ分かりますが、
平壌~東京間の距離よりも
平壌~北京間の方が近いわけです。

テポドンなどの弾道ミサイルに核が搭載されれば、
北京やその外郭都市である天津、
中国東北地方の大都であるハルピンや長春、
そしてあの上海ですら射程範囲に入ります。

かつて1956年のハンガリー動乱や
1968年のチェコのプラハの春が
ソ連軍の軍事介入によって鎮圧されましたが、
あれはハンガリーやチェコスロヴァキアが
ソ連軍に比べて微弱な軍事力しか持たなかったからで
もし、あの時に両国が
モスクワを射程に収める核ミサイルを保持していたならば、
ああも簡単にソ連は介入できたでしょうか?
おそらく事態の展開は違ったものになったと思われます。

北朝鮮が核を持ったということは
その矛先は日米韓のみならず、
中国に向く可能性もあるわけです。
いや、むしろ北朝鮮は核開発に関しては
北方の大国である中国の存在を強く意識しているはずです。

よって中国にとって北朝鮮の核は
断固許容できるものではない。
また、その核開発のために米国との摩擦を生み、
極東に無用の混乱を巻き起こしている。
さらに、北が核を持ったために
日本と韓国の核武装に波及しかねない。

核を開発し、
周辺諸国に混沌を引き起こしている北朝鮮と現指導層は
中国にとって国益を害し、国家戦略を妨げる存在です。


では、上記の要素を勘案しつつ、
この現情勢において
中国は北朝鮮に対していかなる手を打つのか?

その方針は3つです。

1,北朝鮮の国家体制・統治システムは崩壊させない

2,トップの指導層のみをすげ替える。

3,米国と韓国に介入させず、半島の分断を固定する。

まず、北朝鮮の国家体制・統治システムを崩壊させずに
頭の部分だけをすげ替えること。
指導部のみを交替させることです。

もし、ここで北朝鮮の国家体制が崩壊すれば
先の見通しはかなり不明瞭になります。
半島情勢がどう転ぶかが極めて読みにくくなり、
下手をすれば韓国による統一国家の誕生もあり得ます。

そうなれば中国は
鴨緑江を境に米軍が駐屯する西側諸国と向き合うことになるわけで、
これは決して望ましいことではありません。

また北の統治システムが崩壊すれば
多くの難民が中朝国境に押しかけてくるでしょうし、
時期的にも2008年の北京オリンピックの前には
混乱が波及することは避けねばなりません。

そのため中国は北朝鮮の核実験に激怒しつつも
やむなく援助と交易は続けているわけです。
馬鹿馬鹿しいと思いつつも、
むしろ日米の制裁によって目減りした分までも
余計に中国が増負担しているわけです。

この中国による援助と交易の基本は、

  「生かさず、殺さず」

ということです。

今、死なれては困る。
しかし、図に乗って増長されるのも困る。

中国は体制の崩壊を避けつつ、
北朝鮮指導層の首のすげ替えのタイミングを
虎視眈々と狙っているでしょう。

北朝鮮の金正日は
何度もクーデターや謀殺の危機をくぐり抜けてますから、
警戒心と猜疑心は強く、
陰謀をかぎ分ける嗅覚も相当なものがあります。

中国は北朝鮮への援助と交易を
ときおり強めたり、ときおり絞ったりしつつ、
北朝鮮の指導層の動揺と内部分裂を誘い、
謀略を仕掛けていくでしょう。
そして時来たらば軍事力の行使も厭わぬでしょう。






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コメント

パワーゲームの行方

中共が北朝鮮から核兵器を取り上げることが出来たら、北朝鮮への経済援助を日本が本格的に検討できることになりそうですね。その時になって初めて拉致問題の完全解決も使い方によっては有力なカードになるでしょう。そして、合意事項をゆっくりとしたスピードで履行すればよいのです。もちろん、中共が今の「生かさず、殺さず」を続けるのであればの話ですが・・・。

今のところ、日本にとっても半島は分断されたままの方が何かと都合がよいように思います。総連の無力化を進める上でも、北朝鮮はより存在感のない小国であった方が都合がよいです。

  • 2007/01/13(土) 18:04:24 |
  • URL |
  • クマのプータロー #-
  • [編集]

分断か、統一か

> 日本にとっても半島は分断されたままの方が何かと都合がよいように

これは総合判断の問題になりますが、
分断の固定は痛し痒しです。

「その2」でも少し触れようとは思ってますが、
本来一つであった民族を二つに分断するということは
統一に向かおうとするエネルギーを常に内在した状態になりますから
朝鮮半島は火種を宿したままになります。
将来の戦乱の芽を残した状態ですね。

日本にとっての理想型は
「親日の半島統一国家の誕生」ですが、
これはここ数十年では現実にはありえないでしょう。

分断されたままだと火種が残ったまま。
されど反日国家の統一も困る。
最終的には総合判断ですね。

  • 2007/01/14(日) 01:19:01 |
  • URL |
  • ケイ@管理人 #-
  • [編集]

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