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六者協議:北朝鮮の外交勝利と米国の譲歩


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6カ国合意 北、段階的に核放棄 米、テロ支援国解除協議

 北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議は13日夕、
 北京の釣魚台迎賓館で全体会合を開き、共同文書を採択して閉会した。
 北朝鮮が寧辺の核関連施設を停止・封印する見返りに
 他の参加国は重油5万トン相当の支援を行い、
 その後の措置履行に応じ、最大で重油100万トン相当を支援する。
 国交正常化に向けた日朝協議や、
 テロ支援国家指定解除のための米朝協議の開始も盛り込まれた。
 ヒル米国務次官補は13日夜、
 北朝鮮への金融制裁問題を30日以内に解決すると表明した。
 北朝鮮の核放棄をうたった2005年9月の共同声明の実現に向け、
 約1年半たってようやく第一歩を踏み出す。
 
 スノー米大統領報道官は13日、ワシントンで今回の合意を
 「北朝鮮の核放棄実現に向けた非常に重要な第一歩」と評価する一方、
 北朝鮮が合意を守らない場合は、
 国際社会を通じた制裁が継続される、と警告した。
 
 合意文書では、北朝鮮は寧辺の核施設の活動停止・封印を行い、
 国際原子力機関(IAEA)による査察も受け入れる。
 プルトニウムを含むすべての核計画に関し、
 5カ国と協議するとした。
 
 北朝鮮は60日以内に「初期段階の措置」を取り、
 各国は重油5万トン相当のエネルギー支援を行う。
 ただ、日本政府は拉致問題での進展が前提との立場から
 支援は行わない方針で、
 各国もこうした日本の意向を理解しているという。
 
 北朝鮮はすべての核施設の申告と既存の核施設の機能停止に応じ、
 最大で95万トンの重油に相当する、
 経済、エネルギー、人道支援を受ける。
 初期段階措置が実施された後に、
 6カ国は外相会談を行うとしている。
 
 また、個別の問題を協議するため、
 (1)朝鮮半島の非核化
 (2)米朝国交正常化
 (3)日朝国交正常化
 (4)経済、エネルギー協力
 (5)北東アジアの安全保障
 の5つの作業部会を設置し、30日以内に初会合を開く。
 ヒル次官補は13日夜、高濃縮ウランによる核開発は
 作業部会で論議すべきだと述べた。
 
 日朝関係では、
 「不幸な歴史を清算、懸案事項を解決」し、国交正常化を図る。
 日本側は懸案に拉致問題も含まれるとしている。
 12日午後には、今協議では初めての日朝協議が行われた。
 
 北朝鮮は200万キロワットの電力など、
 大規模なエネルギー支援を要求するなど調整が難航したが、
 議長国・中国は13日未明に
 合意文書の第2次草案を最終案として提示した。
 次回6カ国協議は3月19日に開催される。

   (iza!)


この合意内容ですが
日本国民は総じて複雑な気持ちでしょうね。
譲りすぎじゃないか、と。

私も先ほどからこの内容について考えているのですが
いまいちよく分からないのは

  何故、米国はここまで譲歩したのか?

ってことですね。
ここが実に不可思議ですな。

まさか、ヒルが思いつきで交渉した訳じゃないでしょうから、
何らかの合理的理由があるわけでしょう。
ここまで譲らなきゃいけない理由って何なのか?

マスコミ報道を見ていると2つほど説がありまして、

◇イラクの泥沼がよっぽどこたえている。

◇中間選挙での敗北などを受けてブッシュ政権は
 取りあえず「外交的な成果」がほしかった。

後者はありえないと思います。
何故ならばブッシュ政権は
クリントン政権時での1994年のジュネーブ合意を
今まで散々非難してきたわけで、
「そういうお前がなんなんだ!」と逆批判されるのは明白だからです。

実際、早くもニューヨークタイムズ紙などは
批判の論調を掲げてますし、
米国民や米議会はこれを「成果」とは受け取らないでしょうね。
まあ、ブッシュ政権もそれは分かっているでしょう。

で、残るのは前者ですが、
私はこの可能性が高いと思っています。

要は、イラク以外ではビタ一文たりとも戦争をしたくないのでしょう。
戦争はイラクだけでたくさんですよ、と。

さらに言えば
ブッシュ政権が北朝鮮以上に重視しているイラン情勢が
今後、さらに混迷を深めていく可能性があり、
その際に「いざ、イランと開戦へ」となれるように
フリーハンドを握っておきたいのでしょう。

だから、北朝鮮が戦争へと暴発する可能性は少しでも削っておきたい。
それが数年程度の短期的なものでもいい。
米国にとって長期的に大きなマイナスになる合意内容であっても
取りあえず数年だけ、北朝鮮を足止めできればいい。
おそらくこれがブッシュ政権の思惑ではないでしょうか?

逆に言えば、北朝鮮も
この米国の思惑を読めているからこそ、
あそこまで強硬に押せるのかもしれませんね。

2月11日に朝鮮総連の機関誌が
先月にベルリンで行われた米朝交渉で
米国が北朝鮮に「30日以内に金融制裁を解除すると保証した」として
交渉での取引内容を暴露しました。

これは恐らく北朝鮮側の意図的なリークでしょうが、
ここまでルール違反をやられても
米国は怒ろうともせず、実におとなしいものでした。

たぶん、このリークは
いろいろな含みがあったのでしょうが、
一つは北朝鮮が米国の強硬度を測ろうという、
探索射撃の意味があったのでしょうね。

私はあのリークは
北朝鮮としては一種の賭だったと思います。
果たして米国が硬化するか?
それとも弱気に黙認するか?

結果は「弱気」の方でした。
米国の交渉代表であるヒル国務次官補は
べつに激怒するわけでもなく、態度を硬化させるわけでもなく、
淡々と六者協議を続けました。

あれを見て北朝鮮は
いけいけどんどんで押しまくれると
ふんだのではないでしょうか?


さて、この合意内容については
また後日じっくりと検証したいと思います。



関連資料リンク

米、対北支援は「義務履行」が条件 ウラン濃縮も対象に

6カ国協議:北朝鮮が米国との「裏取引」内容を公開

北が現在保有する核兵器はどうするのか=NYタイムズ紙

6カ国協議:北、核廃棄前に巨額の経済的メリットを手に

ほくそ笑む北 履行に疑問符 6カ国協議合意


関連過去記事

六者協議:北朝鮮の核凍結と外交取引








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コメント

今思えば

ラプターが嘉手納に来なかった時点でこの結果は出ていたと見るべきでした。

  • 2007/02/15(木) 07:22:09 |
  • URL |
  • クマのプータロー #-
  • [編集]

なるほど

なるほど。

F22は10日の嘉手納に来る予定が遅れてますもんね。
米軍は「悪天候のため」と
「ナビゲーションシステムの不具合」と言ってますが
はたしてどうか?

六者協議でも北朝鮮はF22の配備中止を訴えたそうですし。

  • 2007/02/16(金) 02:28:45 |
  • URL |
  • ケイ@管理人 #-
  • [編集]

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