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中国のインド洋進出と日米印3カ国海軍共同訓練


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中国包囲網 日米印3カ国海軍初の親善訓練

 海上自衛隊は16日、千葉県・房総半島南方の太平洋上で、
 米印両海軍との間で初の3カ国による親善訓練を実施した。
 インド海軍艦船の来日の機会をとらえ行われたもので、
 3カ国の防衛交流には、海軍力の増強など軍拡を進める中国を
 牽制する意図もある。
 
 海自からはイージス艦を含む護衛艦4隻、米海軍は駆逐艦2隻、
 インド海軍は駆逐艦など3隻が参加。
 約7時間にわたり通信訓練や、陣形を組み航行する訓練を行った。
 インド海軍艦船の来日は平成16年10月以来。

   (iza!)


インド海軍は他国海軍との合同訓練に熱心で
毎年、米国・ロシア・英国・フランス・シンガポールなどと
訓練を行っています。

しかし、東アジアにおける日米印三ヶ国の組み合わせは実に異例で
ニュースにも書いてますように
対中国を念頭に置いているのは間違いないでしょうね。

もともとこの訓練は
米国防省が日印に呼びかけて決まったものですが、
安倍総理の推進する日米豪印による対中包囲網構想に合致しており、
日本にすれば渡りに舟だったでしょう。

インドは中国と一定の友好関係・経済関係は築いていますが、
根底においては、かの国の仮想敵はパキスタンと中国です。

先日もこういうニュースが流れましたが、

インド、中国に届く弾道ミサイルの実験成功

インドの核ミサイルは
主としてパキスタンと中国に矛先を向けています。


さて、近年、中国は
ミャンマーやパキスタンとの結びつきを強め、
シーレーン確保の観点からインド洋に拠点を次々に設置し、
インドはこれに神経を尖らせています。

この「中国のインド洋進出事情」について
以下、さらりと書いておきます。

<パキスタン:バルチスタン地方>

まず、パキスタン西部のバルチスタン地方には
最近、中国資本が資源絡みで大挙進出を開始しています。

同地方はパキスタンからの分離独立運動が盛んであり、
進出している中国系企業にテロによる被害が頻発しています。

パキスタン:中国人技術者3人射殺「頻発する襲撃」

また、同地方沿岸のグアダール港には
中国の援助で大規模な港が建設中です。

グアダール港は水深が深く、大型船舶も停泊が可能であり、
パキスタンは中央アジアの石油・ガスの積出港として、
中国は自国海軍のインド洋での拠点として活用しようとし、
両国の思惑が合致しています。 

<ミャンマー:シットウェ港・ココ諸島>

これについては過去記事で書いたことがありますが、

青蔵鉄道の開通とチベット独立
 ・・「西部大開発」を巡る地政学的インパクト

中国はミャンマーのシットウェ港から雲南省西端の瑞麗にまで
長大な石油パイプラインを建設中です。

これは中東やアフリカからの原油の輸入をする際に
マラッカ海峡などを経由せずに
インド洋ベンガル湾から原油を直接、
中国国内に運び込んでしまおうという意図で
シーレーンのリスクを軽減するための措置です。

このパイプラインは3年後に完成の予定です。

また、インド洋のミャンマー領ココ諸島には
中国海軍のレーダー基地が設置されています。

実はこの基地は
インド軍のアンダマン諸島とコタバル諸島の基地に
対峙するように作られており、
中国の意図がハッキリと分かります。

<セーシェル>

インド洋に浮かぶ島国セーシェル。

このセーシェルに中国が急接近を図っており、
インドと米国が神経を尖らせています。

今年2月に胡錦涛主席がセーシェルを訪問。
また、例によって経済協力攻勢を仕掛けて
同国での影響力を拡大しています。

実はセーシェルの首都ビクトリアにある各国大使館のうち、
中国大使館は建物の大きさや人員数ともに最大であり、
この両国の急速な接近ぶりに
いずれ中国との軍事協定が結ばれるのではとの観測が流れています。

セーシェルは
米国のインド洋での拠点ディエゴガルシア島に近く、
この意味で米国はセーシェル情勢を注視しています。


ざっとこんな感じで
中国のインド洋進出は進んでおり、
インドがこれに対抗する意味でも
日米との提携を強めるのは自然な動きといえます。

日本にとっても
インド洋などのシーレーン上に
数珠繋ぎのように中国軍の基地が建設されるのは
脅威としかいいようがありません。

まあ、ひるがえってみると
日本も前大戦時にはインド洋にまで空母機動部隊を進出させ、
英国海軍を撃破したことがあります。

「セイロン島沖海戦」ってやつですが、
今の日本の海上戦力からすると
なにやら今昔の感がありますね。

本来ならば、アジアのことならば
日本一手で対応できるぐらいの国力を持っているわけで
中国の覇権拡大に脅威を感じて
インドや米海軍の戦力をあてにする現状は
ある意味、情けない気もしないではありません。

去年の安倍政権の誕生時に
産経にこんな記事が載ってました。


◇米分析、アジア諸国の本音 中国との均衡、安倍首相に期待

 安倍晋三首相の登場に対し同じアジアでも中国と朝鮮半島以外は
 安全保障面での積極性や
 民主主義の主張を歓迎する諸国が多いとする考察が
 米国でこのところ増えてきた。
 とくに東南アジアでは拡大する中国のパワーとの均衡を
 安倍政権に期待する向きが多いという。

 米国ブッシュ政権に近い大手研究機関「AEI」の
 ダン・ブルーメンソール、ギャリー・シュミット両研究員は
 雑誌「ウィークリー・スタンダード」10月上旬最新号に
 「イエスといえる日本=われわれは安倍首相の
 ナショナリズムを歓迎すべきだ」と題する論文を発表し、
 「安倍氏のナショナリズムは
 米国でもなじみの深い自由主義ナショナリズムであり、
 アジア全体にプラスの効果を発揮する」と
 安倍氏の首相就任を歓迎した。

 ブルーメンソール氏は
 1期目ブッシュ政権での国防総省中国部長、
 シュミット氏は日米安保問題の専門家。
 両氏の論文はさらに安倍氏が
 日本の外交政策の正面に民主主義の促進を掲げた点を重視し、
 中国と北朝鮮に対して確かに強硬な面もあるが、
 民主主義の有志連合としてインド、オーストラリア、
 米国との協力強化を求める点は大いに歓迎すべきだ、としている。

 同論文は日本が安倍首相の下で
 民主主義主体の地域連携組織を形成する動きをも歓迎するとし、
 そのような動きは
 「中国周辺の中小国に新たな自信を与える」としている。

 同論文はまた日本の「歴史問題」について
 「中国は自国民数千万の死に責任を負うべきなのに、
 反日の合唱を続け、歴史を日本を孤立させるための
 外交武器に利用している」と述べ、
 米国政府がその中国の策略を読んで、
 日本が「普通の国家」になることを支援すべきだと主張した。

 一方、インターナショナル・ヘラルド・トリビューン
 米国版も10月上旬に
 東南アジアに詳しい評論家フィリップ・ボウリング氏の
 「アジアは外向的な日本を歓迎する」と題する論文を掲載した。

 同論文は「安倍首相の登場に対し中国と南北朝鮮だけは
 『ナショナリズムの再興』などとして警戒しているが、
 他のアジア諸国は安倍氏が日本の戦後の制約を除去して、
 地域的、世界的により積極的な役割を果たす展望を歓迎している」と論評し、
 とくに「核武装した中国の力が増し、
 米国の覇権が侵食されるアジアの現況では
 日本はパワーの均衡をもたらす」として、日本の役割拡大を訴えた。

 同論文は歴史問題については
 「中国のプロパガンダと
 帝国主義の過去を忘れる西欧の傾向に気をつけるべきだ」として、
 インドネシアのスカルノやミャンマーのアウン・サンなど、
 アジアの民族主義のヒーローは
 みな日本軍と協力したのだ、と強調した。

 同論文はさらに
 「アジアのほとんどの国は日本の通常戦力の強化を
 中国との均衡という意味で実は歓迎しているし、
 中国の経済進出よりも日本の投資を望んでいる」と指摘した。

 ワシントンの専門家の多くはさらに
 インドネシアのユウォノ・スダルソノ国防相が
 ロイター通信との会見で安倍政権について
 (1)東アジアの安全保障でのより積極的な役割を
    中国との均衡という点で歓迎する
 (2)日本の防衛庁を防衛省に昇格させ、
    「普通の国」となることを望む
 (3)米国との同盟関係を保ちながらも
    自主防衛能力を高める日本を望む
 などと述べたことを重視し、
 東南アジアによる安倍政権の安保面での動きの歓迎とみている。

   (産経新聞 2006/10/19)


日本の政略として
日米印の三国協力を拡大するのはけっこうだと思います。
方向性としては正しいと思います。

しかし、他力本願にならぬことです。
他国の軍事力に依存しすぎないことです。
日本一手で中国を料理するぐらいの料簡を持つべきでしょう。

そのぐらいの国力を持っているわけですし、
上記記事が伝える如く、
アジアの諸国でそれを望んでいる国家も多いわけですから。

日本近海での海自とインド海軍の共同訓練。
しかし、私としてはその逆を望みたいですね。
日本の海自がインド洋にて
インド海軍と共同演習を行う。

ココ諸島やバルチスタン沖で
中国海軍基地の鼻先で
これみよがしに演習などやって牽制球を投げてほしいものです。







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コメント

今日の記事にワクワクさせられます。自立した頼もしい日本を早く見たいものです。
左巻きやプロ市民は青筋立てて、怒鳴りそうです。現在この方たちの脳内を検証中です。それによるとこの方たちは事実を検証することなく、ある種の特定語に敏感に反応しているようです。同じ事象を見ていても、脳内反応が異なり、言葉で理解するのは難しいものだと気付きつつあります。もっと観察を続けたいと思ってます。

  • 2007/04/19(木) 01:27:41 |
  • URL |
  • ジャポネーズ #-
  • [編集]

効果的な牽制球

台湾と、台湾海峡で合同演習するとか・・・。

ガス田から見えるところで日米台比で救難訓練をするとか・・・。

  • 2007/04/19(木) 18:40:56 |
  • URL |
  • クマのプータロー #-
  • [編集]

集団的自衛権

> ジャポネーズ殿

> それによるとこの方たちは事実を検証することなく、
> ある種の特定語に敏感に反応しているようです。

「核」「憲法」「平和」「慰安婦」とかでしょうか?

特に「非核」は
彼らにとっては信仰の領域ですからね。

民主党の鳩山氏もそうですし(笑)


> クマのプータロー殿

まあ、共同訓練もいいのですが、
それ以前に、あの馬鹿馬鹿しい「集団的自衛権」なる概念に
いい加減にケリをつけてほしいものです。

  • 2007/04/22(日) 02:06:56 |
  • URL |
  • ケイ@管理人 #-
  • [編集]

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