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中国の台湾企業工作・・・囲い込みと和平演変


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台湾企業の全国組織が発足

 中国に進出している台湾企業の全国組織、
 「全国台湾同胞投資企業聯誼会」が16日、正式に設立され、
 北京の人民大会堂で成立大会が開かれた。
 中国の国務院台湾事務弁公室の陳雲林主任が名誉会長に就任。
 大会で「両岸(中台)関係の平和発展に大きな役割を果たす」と
 同会設立の意義を強調し、
 経済的きずなの強化を通じた中台関係の進展に期待を表した。

 新華社電によると、初代会長に選ばれた台湾実業家の張漢文氏も
 「両岸の民間交流を積極推進し、
 「三通」(中台の直接通航、通信、通商)実現を促進したい」と述べ、
 中国の台湾政策に同調する意向を示した。

 聯誼会は中国各地に設けられた台湾企業協会を母体にして設立された。
 同協会は25の省・自治区・直轄市に約百を数え、
 進出企業全体の3分の1に当たる2万社以上が加盟している。
 聯誼会は会員企業の対中ビジネスを支援し、
 中国当局との橋渡しの役割を担う。

   (FujiSankei Business i.)


中国に大挙進出している台湾企業。
今やその数は6万社を越え、総投資額は約2800億ドル、
中国に進出した外資のうち半分が台湾系です。

李登輝時代は中国への企業進出には制限をもうけ、
5千万ドル以上の投資については
有用な公共投資や科学技術が流出しないように
政府のきびしい審査をパスする必要がありました。

ところが陳政権発足後の2000年に
この審査を解除し、完全自由としたことから
台湾企業の進出が加速していき、今日のような結果となりました。

さて、冒頭のニュース。
あれやこれやと書いてますが、
端的に言うならば

  「中共による台湾系企業の囲い込み・隷属化」

ということです。

これについての解説は
メルマガ「台湾の声」の文章を引用しておきます。


◇平和統一に向け着実に 中国の台湾企業工作

 
名誉会長は 中国では4月16日、同国進出の台湾企業の組織、
 「全国台湾同胞投資企業聯誼会」(全国台企聯)が発足、
 北京の人民大会堂で成立大会が行われた。
 規約によると「台湾企業が自主的に組織した非営利社会団体」。
 目的は「台湾企業の権利確保」であるとか。
 
 同会の葉恵徳・常務副会長も
 「過去20年間に中国各地で設置された企業協会と同じもの」で
 「中国の政府、企業、市民と台湾企業の懸け橋にもなりたい」
 などと強調しているし、日本の一部メディアもそのように報道した。

 だが、実際はただそれだけのものではないらしい。

 中国で統一工作を司る国務院台湾弁公室(国台弁)の陳雲林主任、
 副会長も国台弁の何世忠経済局長(秘書長も兼任する)と
 同じく経済副局長の劉軍川。

 会長は台湾の実業家、張漢文・前東莞台商協会会長だが、
 この人物は前回の総統選挙では中国での連・宋後援会会長となり、
 「20万人の企業関係者を引き連れて投票のため帰国する」と豪語したり、
 台商協会で陳総統の国家統一綱領廃止などに反対する署名運動をやって
 本国に圧力をかけたり、
 さらには中国の反国家分裂法の制定にまで公然と支持表明したりと、
 完全なる中国の代弁者であり傀儡である。

 規約ではメンバーは
 「一つの中国の原則を守り、国家統一を擁護しなければならない」。
 つまり台湾企業が中国でこれからも儲けたければ、
 台湾併合に手を貸すべきだと言うわけだ。
 この日の大会でも陳雲林主任は
 「台独分裂活動は必ず阻止しなければならない」と、
 各台湾企業協会の会長たちの前で強調している。

   (台湾の声 2007/04/17)


これが「通商」「交易」というものの恐ろしさで
相互に依存関係を生み出します。

互いに経済的に切っても切れない依存関係になった時、
相手の利害の代弁者となってしまう。
この場合、台湾企業と中国政府の力関係から言えば
個々の企業よりも中国政府の方が強い立場ですから
進出した台湾企業は中国の言いなりにならざるをえない。

そして中国政府の指揮棒に従って
「中国は一つ」「台湾独立反対」と叫ばざるをえない。

今さら陳政権は
大挙進出した台湾企業に帰ってこいよとは言えないでしょうから、
SAPIO誌で李登輝氏がインタビューで言っていたように
「中国資本受け入れ」
「ワン・ウェイをツー・ウェイに」
これを次善の策として取らざるをえないでしょうね。


まあ、この状況は日本と日本企業も同様なわけで
中国市場に目がくらんで媚中発言を行う財界人も目立ってきました。
通商関係の深化が利害の代弁者を作るという実例ですね。

しかし、私は思うのですが、
経済的利益の部分を端折って
単に政治的利益のみを考えるならば
中国へ台湾企業なり日本企業なりが進出することが
果たして中国のみに利することなのか?

かつて中国は
西側諸国による「和平演変」を極度に恐れていました。

「和平演変」とは
ソ連や東欧のように
西側諸国が資本投下や情報発信などの平和的手段により
社会主義諸国の政権を転覆させたことです。

中国は90年代には事あるごとに
「和平演変を警戒せよ」と言ってましたが、
最近ではあまり言わなくなりました。

これは中国の自信の表れなのかどうか知りませんが、
逆に言えば、他国の視点から見るならば
今ほど中国に政治工作をかけやすい時代はないのではないかと思います。

かつてギチギチの監視体制が
社会の隅々まで行き渡っていた中国ですが、
今ではよほど緩やかになっています。

自由主義国家の基準から見れば、いまだ制約の多い国ですが、
一昔前の北朝鮮顔負けの統制時代に比べれば
そうとう緩くなってきています。

また、民衆にもそれなりの情報が入るようになっているわけで、
「和平演変」の政治工作を仕掛けるならば
今ほどやりやすい時期はないでしょう。

中国に大挙進出した台湾企業。
これは裏を返せば、
いくらでも政治工作用のダミー企業として使えるわけで、
経済的利益の部分を脇に置いといて
単に政治的利益の視点で見るならば
「台湾企業の対中進出」の損得収支は
マイナスばかりではないでしょう。

これは米国企業や日本企業にも言えるわけで、
本気で国家戦略として「中共政権転覆」を考えるならば
進出企業とは「トロイの木馬」として
相当に有用な存在に感じます。

もう一度、同じフレーズを繰り返しますが、
経済的利益の部分を端折って
単に政治的利益のみを考えるならば、
この中国に大挙して押しかけている西側企業の群れは
現時点においては中国政府の人質のような存在ですが、
数十年後に振り返ってみるならば
案外、中共独裁体制を浸食した存在だった、と
言われるようになるかもしれません。

まあ、こういう発想は
時が経ってみないと当たってるのかどうなのかも分かりませんし、
私自身、無制限な日本企業による中国への投資は反対ですが、
必ずしも負の側面のみではないということです。

状況がこうであるのなら
そのプラスの部分を大いに活用すべきで、
すでに台湾や米国の諜報機関は
この進出企業というチャンネルを大いに活用しているでしょうし、
日本政府にもそのぐらいの料簡を見せてほしいものです。

「中国の発展は日本のチャンス」などと
本気で思っているアホ政治家は別として、
あの覇権国家のこれ以上の国力増大を危惧する正常な頭があるのなら、
この「トロイの木馬」は大いに活用してほしいものです。



メルマガ「台湾の声」






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売国奴と愛国者の違い

敵を欺くにはまず味方から、と言う諺がありますが、愛国者なのに売国奴を演出しているんでしょうか?

日本の外で戦ってきた企業に関しては当てはまるかもしれませんが、そういった企業は中国から他の国へシフトしていますし、ましてや世界で戦っている政治家なんて日本にはほぼいないのが実情です。

御手洗氏や奥田氏の放言は甘受しなければならないのでしょうが、精神衛生的に宜しいものではありません(^^;。

  • 2007/04/24(火) 07:35:22 |
  • URL |
  • クマのプータロー #-
  • [編集]

状況を利用すること

私自身はやみくもな日本資本の中国進出には反対です。

ただ、こういう状況になったらなったで
その状況を最大限に利用することですね。

たぶん、すでに水面下では
熾烈な戦いが起きているのかもしれませんね。

  • 2007/04/26(木) 00:20:04 |
  • URL |
  • ケイ@管理人 #-
  • [編集]

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