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中国:セーシェルへの影響力拡大


  江凱級フリゲート「温州」.jpg


インド洋にセーシェルという国があります。

人口がわずかに8万数千の小国ですが、
「インド洋の宝石」と呼ばれる美しい島嶼国家です。

この国への中国の進出については
過去記事で書いたことがありますが、

中国のインド洋進出と日米印3カ国海軍共同訓練

世界日報にこれに関連した記事が載っていたので
ここに引用しておきます。


◆インド洋戦略拠点のセーシェルに中国進出

 初代セーシェル大統領 J・R・マンチャム

 中国の胡錦濤国家主席が二月、
 アフリカ八カ国歴訪の最後にセーシェルを訪問した。
 胡主席は訪問先各国で経済援助や債務免除、資源交渉を再確認した。
 すべては世界における中国の影響力確保のためだ。
 別の表現をすれば、世界で唯一の超大国、
 米国に取って代わろうとするためのものである。
 インド洋における中国と米国・インドとの影響力争いも
 次第に明らかになりつつある。

 米国はもちろん、最も洗練された海軍と空軍の基地を、
 セーシェルから六百四十?ほど離れたディエゴ・ガルシアに持っている。
 悲しいことには米国は冷戦終了後、
 経費節約のために在セーシェル大使館を閉鎖した。

 長期的視野に立つ中国は、一九七七年六月のセーシェル独立以来、
 一貫して当国と特別な関係を築いている。
 現在、中国大使館はセーシェルで最大規模のものであり、
 首都ビクトリアの空には赤い国旗が誇らしげにはためいている。

 昨年、李肇星中国外交部長(当時)がセーシェルを公式訪問した際、
 より多くの学校や住宅建設のための同意書に署名した。
 また彼の語った主要な点は
 「本当のエデンの園」と称賛するセーシェルとの間に
 中国のツーリズムをより強く結びつけ発展させたいということであった。
 しかし、エネルギーと資源に対する中国の飽くなき欲望と、
 それらの輸送のためのシーレーンの確保が
 小国セーシェルを訪問する推進力となっているというのが、
 すべての賢明な政治評論家たちの見方だ。
 今日の状況の中で、中国は
 「困った時の友は真の友」を演じているものと見られ、
 もちろん相互利益を期待してはいるのだろう。

   (世界日報 2007/05/02)


まさに着々という感じで
インド洋に布石を打ちつつある中国です。

この調子でいけば
いずれ中国はセーシェルに海軍基地でも置くのではと思われますが、
この要衝の地に中国軍が駐留するようになれば
インドの反発は必至でしょう。

平和慣れというか、平和ボケした日本人感覚からすれば、
この中国の野心の猛々しさには辟易してしまいそうですが、
これが「普通の国」の戦略的発想というものです。

もし、今の日本が
かつての大日本帝国のような思考パターンであれば、
中国に先んじるように
このセーシェルのようなインド洋の島々に進出しているでしょう。

そういう発想が良いのか悪いのかはともかくとして、
それが普通の大国の発想というものです。

ある意味、中国の発想は単純明快です。

  「国力相応に覇権を拡大する」

これが彼らの発想で、
空母を持てるぐらいの国力になったから空母を持ち、
宇宙に有人衛星を送れるようになったから送り、
人工衛星をミサイルで破壊できるレベルになったから破壊し、
そして、インド洋に進出できる国力を有してきたから
セーシェルやミャンマーやパキスタンと密接な関係を作り、
彼らから軍港と基地を租借するわけです。

それを妨げるような憲法も国民感情も存在せず、
国力に応じた覇権拡大は
彼らにとっては呼吸するように自然な発想です。

このまま中国の経済成長が続くか否かは分かりませんが、
もしこの勢いで彼らの国力が増大していけば
20~30年後には米国との対決を考えるのは
自然の流れと言っていいでしょう。

その時、日本はどうなるか?
さあ、神のみぞ知るとしか言いようがありません。

  「悲観的に準備し、楽観的に行動せよ」

これは危機管理の鉄則の一つですが、
独裁国家に隷属する未来が嫌なら
日本も先々のことをシビアに考えて打つべき手は打つべきでしょう。





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コメント

日本のODAがどれだけ中共の強大化に貢献してきた事か。世界でも稀なる勤勉で無私の日本人の汗と涙の結晶である様々な技術を”ニコニコしながら”今後も提供してあげるのでしょうねぇ・・・ 感謝もされずに。 世界は実に greedy and severe であることを日本人も学習しないと。近未来に起こりうる現実的可能性に対処する能力が日本にあるでしょうか?私、ちょっと悲観的になっております。

  • 2007/05/05(土) 04:41:49 |
  • URL |
  • Mrs. Lindsay #-
  • [編集]

本当に困ったとき

モルディブに、日本が中心になって建造した堤防が「本当に困ったとき」から救いましたが、中国がセイシェルに出来る最大の貢献は二酸化炭素の排出を減らすことです。

どうせ中国が援助した学校では北京語を教えさせるのでしょうし、それではセイシェルの国造りには屁の役にも立ちません。

セイシェルに必要なことは、北京語では解決できないことばかりです。出来ることがあるとすれば、せいぜい、中国の悪口を彼らに解るように発信するくらいでしょうか?

  • 2007/05/05(土) 07:40:46 |
  • URL |
  • クマのプータロー #-
  • [編集]

国会議員のレベル

> Mrs. Lindsay殿

> 私、ちょっと悲観的になっております。

日本の一番の弱点は
政治の当事者たる国会議員の多くが
この危機に気づいてないことですね。
「中国の発展は日本のチャンス」などと言っている。
むしろ、一般人の方が
中国の膨張に「これはやばいぞ」と思っているのでは?

対中政策が選挙の争点になれば面白いのですが。
そこで日本国民の外交感覚がハッキリします。


> クマのプータロー殿

8万数千人の国ですから
中国の対抗国が援助金をつり上げれば
それで事態は解決すると思います。

ただ、米国には金が無く、
日本には意図と思慮が無く・・といった感じでorz

もはやインドに期待するしかなさそうです。
あまりこういう他人頼みは嫌いなんですがね。

  • 2007/05/07(月) 23:54:07 |
  • URL |
  • ケイ@管理人 #-
  • [編集]

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