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ロシアの復活とプーチン様の2つの難問・・工業化と人口問題

ロシア軍拡…9年間で3000種の新型兵器配備計画

 石油好景気を迎えたロシアが、
 急速に膨らむ財政黒字を背景に兵器近代化の動きをみせている。
 来年以降、軍備調達費を倍増させ、
 9年間で実に3000種類もの新型兵器を配備する計画だ。
 ロシアでは軍事超大国・米国を念頭に置いた、
 軍拡競争が始まったとの見方が有力になっている。
 
 報道によると、ロシア政府の軍需産業委員会は今月2日、
 来年から2015年までの9年間に
 4兆9394億ルーブル(約20兆7460億円)を投じて
 軍備の近代化を進めることを決めた。
 プーチン大統領も出席した。

 ロシア軍は今年、前年比約30%増の
 2370億ルーブル(約1兆円)を軍備調達費に充てたが、
 計画では、軍備費は来年から年間平均で2倍強となる計算だ。
 しかも、今年は当初予算に加えて
 540億ルーブルの補正予算を組み、
 航空機分野への投資も開始するという。
 
   (産経新聞)


ロシアが復活しつつあります。
ひところの低迷期を乗り越えて、
酔っ払いエリツィンの低迷期を乗り越えて、
ようやく昔の威光の何割か程度を取り戻しました。

膨大だった外国からの借金も、

露、パリクラブ債務2.6兆円全額返済へ

こんな感じで気前よく返しています。

ただ、かの国には
長期的にシビアな課題が2つあります。

1、工業化

2、人口問題

以下、解説します。


<工業化>

いくら復活してきたからといって
それを支えてるのは石油をはじめとする天然資源の価格高騰。
それにプラスして武器の輸出。
これでガッポガッポと儲けて借金をチャラにしている。

でも、天然資源なんて
また、いつ値段が下落するか知れたものじゃない。

さらに天然資源に頼ってばかりの国は、
所詮はいつまでたっても真の意味において大国足りえず。
サウジしかり、イランしかり。

やっぱ工業国にならないと。
加工して輸出して付加価値で儲けないと。
いつまでも天然ガスと石油だけでは駄目。

ロシアという国から
「長大な国土」「豊富な資源」「軍事技術」
なんていう、いかにもロシアらしい要素を全く取っ払って、
ただの「工業化志望の途上国」という観点だけで見ると、
BRICsだ何だと言われつつも
この国がいかにも脆弱な基盤しか持ってないことが分かると思います。

所詮は、

  ロシア様、資源が無ければただの酔っぱらい

という感じで、
やっぱり資源があろうと無かろうと
それ以外の手段でメシを食っていけるように
ロシアは長期的に工業化の道を進まねばならないでしょう。

また、武器の輸出にしても然りです。

現在、ロシアの武器輸出は絶好調でして
本日の産経新聞にも以下の記事が載ってました。


◇露「反米諸国」に照準 武器輸出拡大
 得意先は中印、シリア、イラン… 世界一の米と拮抗

 ロシアの武器輸出がここ数年で急速な伸びをみせ、
 世界一の武器輸出大国・米国と比肩する水準に到達したと、
 ロシアのメディアが伝えた。
 大口顧客の中国やインドに加え、
 石油マネーで潤うシリアやイラン、ベネズエラ、ミャンマーなど、
 「反米諸国」との契約が伸びているためだ。
 ロシアは今後も攻勢を強めていく姿勢を示しており、
 欧米との摩擦も一層高まるものとみられる。

 ロシアの日刊紙、独立新聞によると、
 ロシアは2000~04年の5年間で
 227億ドル(約2兆6105億円)の武器を売却し、
 米国に次ぐ武器輸出大国となった。
 輸出高は毎年増大しており、05年は最終的に、
 当初予定より約20%増の61億2600万ドルを輸出したという。
 ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)の統計では、
 00年から05年の武器移転総額は
 ロシアが330億4600万ドルに対し、
 米国は352億9300万ドルと拮抗している。

   (産経新聞)


絶好調ですね。
もうバンバン売りまくってます。

私は基本的に「武器輸出」ってものに
反対する者ではありません。
倫理的拒絶感は持ってません。
日本も友好国や同盟国に限って輸出すべきだと思ってます。

ただ、このロシアのように
武器輸出によって国家経済の何割かを支えているという現状は
あまりにもいびつな構造だと思います。

武器の輸出ってのは普通の商品の輸出と違って、
多くの国際的な利害関係を呼び込む結果となります。

なんせ、各国の安全保障の根幹ですからね。
買った国は嬉しいし、そこと敵対する国は不快感をもつわけで、
国益的にプラスになるにせよマイナスになるにせよ、
多くの利害関係をロシアにもたらします。
テレビやパソコンの輸出とは意味が違うわけです。

さらに、この武器輸出に多くを頼っている現状は
国家の未来にとって危険と言わざるをえません。
何故ならば商売のために戦乱を欲するようになるからです。
それは政府指導者のみならず、
軍需企業とそれに関連する製造業が
一斉にその方向を指向し始めるからです。

米国に「軍産複合体」って言葉がありますが、
あれと同じですね。
なまじっか民主主義で
それぞれが一票をもっているだけに始末が悪い。
国家の進路がそれに引きずられるようになります。

まあ、資源と武器で
国家経済を潤しているロシアの現状は
現状は現状としてやむをえないとしても
長期的には工業立国の方向にシフトしなければいけません。


<人口問題>

これは2つの側面があります。

一つはロシア全体の人口減少。
純粋な少子化の問題です。

もう一つは、ある意味これはやっかいなんですが、
極東地方の人口減少問題です。

ロシア連邦国家統計局によると、
ロシアの人口は1993年の
1億4千8百60万をピークに毎年減少を続け、
2005年は1億4千3百50万人となりました。
毎年70万人の減少です。
これは頭の痛い問題。

さらに頭が痛いのが極東地方で、
バイカル湖以東の極東の人口は
1991年の800万人から
2001年には668万人にまで減少しています。
あの広大な極東地方に700万人以下です。

極東地方の人口減少率はロシア平均の四倍に上り、
人口減の理由として

 1,出生率の五倍に上る死亡率
 2,生活環境悪化による移住

が挙げられています。

さて、問題のポイントはここからなんですが
この極東地方における人口減少に反比例するかのように
同地方に流入する中国人不法移民の数が増え続けています。

詳しくは、この過去記事(本店)でも
読んでいただきたいのですが、

対露外交と中国包囲網 その2
 ・・極東地方への中国人移民の流入(前編)


対露外交と中国包囲網 その3
 ・・極東地方への中国人移民の流入(後編)


ロシアの非公式統計によると、
現在すでに二百五十万-五百万人の中国人が
合法・非合法に極東を中心とするロシア全域に浸透して
一定の労働力を担っているとされており、
年々その数は増大の一途を辿っています。

ロシアの有力紙「独立新聞」によると
ロシアにおける中国人の数は2010年までに800万から1千万人に達し、
民族別ではロシア人に次いで第二位になる可能性があるとのこと。

まあ、中露国境で交易と人の移動が盛んになれば
人口過多の中国から人口まばらなシベリアへ、
開拓民の如く喜び勇んで、
不法移民が進出するのは自然の勢いってものです。
なんせ中国には十数億の人口がひしめいてますからね。

ただ、これを放置すれば
ロシア極東地方がいずれかの将来に
中国人に乗っ取られてしまうのは間違いなく、
プーチン政権はそうとうこの問題に頭を悩ませています。

ロシア全体の人口減少も問題ですが、
それ以上に極東地方の人口減少は安全保障に直結する問題です。

それは遠い未来の課題ではなく、
10~20年程度の近未来の脅威です。


さて、ロシアの長期課題として2つを書いてきました。

1,工業化

2,人口問題

この2つはけっこう難問ですよ~

プーチン様の手腕を見物と致しましょうか。




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