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米国:対北朝鮮先制攻撃論の台頭・・「射程範囲内」の衝撃

北朝鮮への先制攻撃主張 ペリー元国防長官、米紙に寄稿 
 
 ペリー元米国防長官は
 22日付の米紙ワシントン・ポストに寄稿し、
 北朝鮮が長距離弾道ミサイル「テポドン2号」の
 発射準備をさらに進める事態になれば、
 先制攻撃を加えミサイルを破壊する意思を
 直ちに表明するようブッシュ政権に求める考えを示した。
 
 カーター元国防次官補との共同寄稿で、
 同氏は攻撃方法として、潜水艦からの巡航ミサイルに言及。
 発火しやすい燃料を満載したテポドンに
 損傷を与えれば誘爆が起きるとし、
 被害は発射台周辺に限られると予測した。

 先制攻撃の理由として「外交が失敗した以上、
 死活的な脅威が進行する事態を座視できない」と説明。
 発射を見過ごせば北朝鮮に
 核弾頭やミサイルのさらなる保有を許す結果になるとした。

 テポドンの燃料抜き取りなどを拒否すれば、
 米国は攻撃意思を同盟国に知らせ、北朝鮮に警告する一方で、
 攻撃はテポドンに限ると同国側に強調すべきだとした。

   (産経新聞)


一週間前のニュースですが、
このニュースのもたらしたインパクトは
ハンパじゃありませんでした。

元は米ワシントン・ポスト紙に載った論文で
クリントン政権のウィリアム・ペリー元国防長官と
アシュトン・カーター元国防次官補が
連名で寄稿したもの。

先制攻撃でやってしまえ、と。
巡航ミサイルなら充分破壊できるよ、と。

この両名は1994年の「北朝鮮クライシシス」の時に
クリントン政権内部で対北朝鮮攻撃計画をねっただけに、
テポドンの破壊の手段に至るまで
かなり綿密に言及している。

  高性能爆薬弾頭を搭載した潜水艦発射型巡航ミサイルで、
  燃料の入ったテポドン・ミサイルを攻撃すれば、
  誘爆で試験場を破壊できる一方、
  周辺地に被害は及ばない。

この論文以降、米国では
対北朝鮮外交に関して侃々諤々の議論が起きている。

先制攻撃論以外に目立つ論調といえば
六ヶ国協議はもはや役に立たないから
米朝の二国間協議で事態を解決すべきだというもの。

米共和党議員、北朝鮮との直接対話を促す

まあ、どちらの案も
米国のテポドンに対する新たな危機意識の表れです。
即ち、テポドンの射程が伸びて
アラスカにまで届くようになったこと。
こいつが衝撃を与えています。

従来のノドンの射程が日本全土をようやく覆う程度。
旧バージョンであるテポドン1号の場合だと
余裕で日本全域をカバーし、
さらに北はロシアのカムチャッカ半島や
南はフィリピン全土も射程に入るようになった。
あと、グアムなんかも入る。

で、問題の最新のテポドン2号。
もちろん推定ですが、米国のアラスカやインド全土、
南だと豪州の北端までもが射程に入る。

北朝鮮が今、鋭意開発を続けているのは
弾道ミサイルのみならず、こいつに搭載できる核弾頭。
すでに核を持っている北朝鮮だが、
ミサイルに搭載するにはかなりの技術レベルを要する。

核の闇ネットワークで
パキスタンなどから核技術の供与を受けた北朝鮮だが、
さすがにミサイル搭載の核弾頭は最後の難関。
ここでかなり手こずっている。

しかし、いずれは彼等がそれを開発するのは間違いなく、
その時が来れば日本のみならず、
今や射程範囲に入りつつある米国は
「狂犬国家」の核の脅威にさらされる。

ただのノドンやテポドン1号なら
米国もなんだかんだ言いつつ、
余裕綽々で高見の見物を決め込めた。

でも、射程範囲内が確定した現在、
彼等が本気でビビり、従来の路線を変更して
テポドン対策を考え始めたのも無理はない。

現在のブッシュ政権の対北朝鮮戦略は、
イラクの泥沼にはまり、イランとの戦闘も選択肢にあり、
二正面作戦を避ける意味でも
北への軍事オプションは考えずに
「六ヶ国協議」+「金融制裁・経済制裁」
この二本柱で北をジワジワと締め上げていく方針をとっている。

米、北朝鮮の2大海外経済拠点を壊滅さす

それで北が崩壊に至るならそれでよし。
崩壊せずとも北の冒険的行動を掣肘できるならば
それはそれでオッケー。
これが彼等の基本戦略。

ところがテポドン2号の衝撃は
この戦略を吹っ飛ばす可能性がある。

じゃあ、日本としてはどうすればいいか?
上記の如く、近未来の北の核弾頭ミサイルの配備は
大いに脅威となる。
いや、脅威なんて生やさしいものではない。
国家の死命が制される事態となる。
勝負あったのジ・エンド。

こいつを阻止することが
日本の安全保障の最重要命題。
逆に、今の安閑としている日本政府の動きは
危機意識の欠如としかいいようがない。

さらに大きな外交的視点にたって構想してみると
日本にとって望ましい「朝鮮半島のあり方」とは何か?
それを想像してみればいい。

北朝鮮という国家が存在した方が
日本にとって望ましいのか?
あるいは消滅してくれた方が望ましいのか?

結論として
「北朝鮮の崩壊と消滅」が望ましいと計算を弾いたのなら、
諸情勢を総合勘案してそれが良き選択と考えるならば、
その方向に国家戦略・外交路線をシフトさせればいい。

ここで、米国に台頭しつつある先制攻撃などの強硬論。
これを利用しない手はない。
この方向に米国の国策を誘導し、
単なる巡航ミサイルでの攻撃に留まらずに
全面空爆・武力行使の方向へのシフトを促すこと。

米国内で言われているように
この「先制攻撃論」の最大の弱点は、
韓国の反発と離反を招きかねないこと。
ここが一番弱い部分。

だが、それは米国にとっての弱点であって、
日本にとっては知ったことではない。
一億人が居住する緑豊かな小さな国土が
核の脅威にさらされつつある以上は、
米韓同盟が崩壊しようと我らの知ったことではない。

要は日本の国益にとって
都合のいい朝鮮半島像を思い描き、
それを達成すべき最善の手段を行使すること。
その際に利用できるものは利用すること。

日本の政治家はよく安閑としていられるよ。
これは国家の安全保障を根本から覆す事態じゃないか。
だからなけなしの通常戦力を削ってでも
MD(ミサイル防衛システム)を構築してるんだろうけど、
それだけじゃ不十分だね。

為政者としての自覚の問題だよ。
こんな強烈な脅威にのんびりしてるなんてさ。
他国だったら反政府暴動が起きてるよ。



関連過去記事

テポドンと北朝鮮の思惑・・張り子の虎の外交カード

テポドン発射間近か?・・この自殺行為の背景





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