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北朝鮮:テポドン・ノドン、ミサイル連射・・強攻策の行き着く先は?

対北対決猶予なし 日米同盟真価問われる

 北朝鮮の一連のミサイル発射は米国のブッシュ政権を
 金正日政権という無法な特殊政体との猶予なしの対決という、
 「真実の時」に直面させた。
 米国は当面、国連や6カ国協議という外交手段を
 優先させて対処するが、
 北朝鮮へのさらなる制裁や物理的な抑止という手段も視野に入れ、
 とくに日米同盟に基づく日本との協力への依存を
 強める構えをみせ始めた。
 
 北朝鮮が米国の反発だけでなく
 東アジアの安全保障全体の動揺をも覚悟して
 ミサイル発射を米国の独立記念日を
 あえて選んだ形で断行した目的は
 米国を威圧し自国とのなんらかの直接交渉に
 引き出すことのようである。
 
 その背景には、米国政府が昨年9月、
 マカオの「バンコ・デルタ・アジア銀行」が
 北朝鮮との秘密の取引があることを狙い、
 米系金融機関全体に
 同銀行との取引を禁じたという展開があった。
 
 金正日総書記自身の
 経費を扱っていたとされる同銀行の機能制限は
 米側が思った以上の苦痛を北朝鮮に与え、
 今回のミサイル発射も実は
 「米国による金融制裁に悲鳴をあげ、
 その緩和のための交渉に米国を引き出すことが目的」
 (ニクシュ議会調査局朝鮮問題専門官)という見解も
 ブッシュ政権内外では珍しくない。

   (産経新聞)


いやあ、テポドン打ちましたね~

しかも、ノドンやスカッドやら
一族眷属ひっくるめて7発も。

さて、今日はこのミサイル発射に関する北の意図と
今後の北朝鮮の戦略の方向性について書いてみます。


<ミサイル連射の意図と効果>

まず、彼等の意図ですが、
多くのブログやマスコミ報道が書いているとおり、
「瀬戸際戦術」「恫喝戦術」であることは間違いないでしょう。

  打たれたくなけりゃ、金もってこい!

これですね。

彼等は1994年の「北朝鮮クライシス」の時や
1998年のテポドン1号の発射の時も
このやり方で米クリントン政権から譲歩を引き出してきました。

人間、誰しも
過去の成功体験を何度も踏襲したがるものです。
北朝鮮とて例外ではないでしょうね。
あの栄光をもう一度というわけです。

で、結果としては、
これまた多くのブログやマスコミ報道が書いているとおり、
今回はこの戦術が通用しそうにありません。

理由は3つです。

1,相手が硬骨のブッシュ政権であること。

2,諸外国もいい加減に慣れて見切ったこと。

3,ただの通常弾頭のミサイルなんて
  恐くもなんともないこと。

これが仮に核弾頭搭載の弾道ミサイルだったら、
緊迫感は数倍、数十倍にまで達したでしょうね。

でも、現実は通常弾頭だから
怒りを買っただけで大して脅しになりませんでした。

もし、北朝鮮がテポドンやらノドンを
日本に向けて打ち込んだとしても、
着弾地点の半径数十メートルから数百メートルに被害が及ぶだけで
日本という国家が壊滅するわけでもなく、
当たった人はよっぽど不運な人というだけです。

要は、軍事的効果ではなく、政治的効果ですから
相手がビビらなきゃ意味がない。
その意味において、今回のミサイル連射事件は
脅しとしてはほとんど無意味です。

それと北朝鮮は従来から
「核開発」「核兵器製造」などもネタにして
日米韓を脅していましたが、
これも去年末の六ヶ国協議で
「核を全廃しなければ、決して援助はしない」
というブッシュ政権の硬骨な姿勢にぶち当たり、
これ以上の脅迫材料にはなりそうもありません。

北朝鮮は「核開発の中止」「核兵器の全廃」は
絶対に応じることはないでしょう。
何故なら、これが彼等の「定番ネタ」であって、
これを全廃したら、これ以降のメシの種が無くなってしまいます。


<北朝鮮の今後の戦略>

北朝鮮の現状と彼等の国際環境を俯瞰してみて
今回、彼等の取るべき戦略として2つの選択肢がありました。

1,韓国の取り込みと連邦制による赤化統一

2,瀬戸際政策、恫喝外交

1に関しては前に書いたことがありますが、

テポドン発射間近か?・・この自殺行為の背景

韓国内の親北派を支援し、その勢力増大を計り、
蛇がカエルを呑み込むように
韓国という国家を赤化の方向に呑み込んでいく路線です。

結局、北朝鮮は
1を中途半端に放ったらかしたままで、
2を選択しました。

武力による恫喝で他国から交渉材料を引き出し、
国威の発揚を図る。
僕は脅す人、君は金を出す人。

しかし、北朝鮮の意図通りにはいかず、
ミサイルの連射は、恫喝どころか日米の怒りを買い、
韓国内の親北運動に打撃を与えるという、
おまけまでついてきました。

彼等はここで間違いなく転機を迎えています。

やはり「1」の韓国の取り込み路線に戻るか、
あるいは「2」の路線をこのまま継続するのか?

ここは運命の岐路でしょう。
果たしてどっちを取るのか?

もし、彼等が2の恫喝外交路線を継続するのなら、
次回以降は脅しの効果を増加させ、
日米韓が譲歩するように
恫喝の内容をグレードアップさせてくるでしょう。

予想としては2つです。

まず対韓国の脅し。
なんだかんだと難癖をつけて韓国との関係を悪化させ、
これを口実に38度線沿いに大兵を集結させて、
南北全面戦争への脅威を煽る。
そして、ビビった韓国や米国から実利を引き出す。

2つ目は対日本。
ミサイル発射だけじゃ脅しにならないことが
もうハッキリしましたから、
彼等は別なポイントと手段を選ぶでしょう。
そうです、「竹島」です。

竹島周辺の日韓の対峙が続く中で
北がこれに介入する。
そして韓国内の親北・反日ムードを煽り、
無理矢理「韓国・北朝鮮VS日本」の図式にしてしまう。

単に睨み合うだけではつまらないので
たまに海保の巡視船に砲撃を加えたり、
対艦ミサイルをぶっ放したりする。
彼等はこういうことは平気でやってのけますし、
倫理的なひるみなんて全くありませんから。

こういう緊張状態・摩擦状態を意図的に作り出し、
一方で韓国をダシにして米国の介入を極力防ぐ。
で、事態打開のための交渉と称して
金や援助を日本から引き出そうとする。

まあ、ここらへんが彼等の考え得るシナリオですかね。
私としては北朝鮮は
対日本の「竹島」オプションを取る可能性が高いと思っています。


さて、今回の北朝鮮ミサイル連射事件で
世論は沸騰し、政府も経済制裁に踏み切り、
周辺諸国は様々な思惑を秘めて動きを加速させていくでしょう。

このテポドン等のミサイルの発射は
六ヶ国協議の停滞により、膠着状態に陥っていた北朝鮮情勢に
新たな転機をもたらすと思います。

明日以降、続々と
関連記事を書いていくつもりです。



関連資料リンク

防衛庁長官記者会見の概要:
 平成18年7月5日 (10時10分~10時28分)


防衛庁:北朝鮮から発射された弾道ミサイルについて
  *PDFファイル


関連過去記事

テポドン発射と日本の防衛体制・・その不備と悪弊

米国:対北朝鮮先制攻撃論の台頭・・「射程範囲内」の衝撃

テポドンと北朝鮮の思惑・・張り子の虎の外交カード

テポドン発射間近か?・・この自殺行為の背景

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韓国と北朝鮮の海上銃撃戦「西海交戦」から4年・・事件の風化と抹殺
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テーマ:北朝鮮ミサイル発射について - ジャンル:政治・経済

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  • 2006/07/06(木) 17:55:52 |
  • |
  • #
  • [編集]

瀬戸際外交

平和ぼけ日本の特徴として、北朝鮮の行動パターンに「瀬戸際外交」と名付けることで安心しているという点を挙げたいと思います。

今現在日本で「大変だぁ~」と頭をフル回転させているのは政府の中のそれもごく一部の外交官や危機管理担当官ぐらいでしょうか。世論が沸騰しているようには感じられません。北朝鮮より、週末の予定の方が大事ですから・・・(^^;。

周囲の国(ASEANも含む)から「恫喝外交」を仕掛けられている日本ですが、最近、恫喝に慣れて本来の意味すら取れなくなっているのではないかと感じられます。だから、発信する情報が相手国に届かないのです。

ミステリアスで魅力的なのはあくまで見目麗しい個人の段階までです。ミステリアスな国家は存在が無視されることを感じても良い頃ではないでしょうか。

  • 2006/07/07(金) 22:02:22 |
  • URL |
  • クマのプータロー #-
  • [編集]

外交下手

> bingo殿

同意ですね、墓穴だと思います。
周囲が見えなくなっているんでしょうね。

金正日氏の国際情勢を知る手段って
どういうものがあるんでしょうね。
CNNは見てるそうですけど、
彼の幕僚たちはどういう基準で情報を解析してるのでしょうか?

かなり偏った情報分析になってるんじゃないかと
思っています。


> クマのプータロー殿

でも、少しずつはマシになってるんじゃないですかね。
20~30年前に比べたら
少しは国際感覚もまともになってきてると思いますよ。

これが小国だったら
まともになる前に国力自体がひっくり返るんでしょうけど、
一応、それなりの大国なんで
多少鈍感でもなんとか保ってきました。

勤勉さと実直さで国力を増し、
外交ボケで国運を落とし。
この構造は戦前と変わりませんね。

北の「鋭利な」馬鹿馬鹿しさと
日本のノホホンとした外交ボケぶりは
えらく対照的で
外交下手という意味では共通でしょうか (^_^;

  • 2006/07/08(土) 00:52:41 |
  • URL |
  • ケイ@管理人 #-
  • [編集]

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