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日本の国家戦略と中朝の離反

【北朝鮮ミサイル】私はこう見る 狙いは反米新枢軸結成

 北朝鮮がなぜあえて国際的な抑制に逆らって、
 ミサイル発射を断行したか。
 私は金正日総書記には巧妙なグローバル戦略があると思う。
 その戦略は二つに分けて、読むことができる。
 
 第1は、北朝鮮には今回のミサイル発射で、
 グローバルな反米新枢軸を結成し、
 米国に圧力をかけるという意図があるのだと思う。
 この新戦略の一つのカギは
 7月後半に北朝鮮を訪れるベネズエラのチャベス大統領の動向だ。
 反米のチャベス氏は北朝鮮と
 科学技術協力協定を結ぶ方針を表明している。
 これまで北朝鮮と同種の取り決めを交わしたイラン、
 キューバ、シリアといった諸国はその後、
 すぐに弾道ミサイルあるいは他の大量破壊兵器関連の
 技術や機材を北朝鮮から購入している。

 今回、北朝鮮が多様な種類のミサイルを発射してみせたのも、
 まずベネズエラにそれらミサイルを売るための
 宣伝的な誇示の意味があるのだと思う。
 チャベス大統領も調達への興味をすでに表明している。

 北朝鮮は合わせて、
 これまで軍事的結びつきのあるイラン、シリアなどにも
 国力の誇示、反米姿勢の誇示を図り、
 反米を共通項に新たな枢軸を作る意図があるようだ。
 北朝鮮はすでにイランに
 長距離弾道ミサイルを売ったという情報もあり、
 ミサイル開発能力を反米新枢軸の支えにするという意欲も
 感じられる。
 
 第2は米韓関係や米中、日中という関係を揺さぶり、
 各国を離反させようという戦略である。
 金正日総書記はミサイル発射に対する、
 米国や日本の激しい反発は当然、予期していたはずだ。
 だが中国と韓国はすでに
 人質にとってあると感じていることだろう。
 なぜなら中国は従来の北朝鮮との
 共産主義政権同士の連帯などのために、
 ある程度以上には北朝鮮に強くは当たれない。
 国連で北朝鮮への経済制裁案などが出ても反対する。
 北朝鮮はそのことを知ったうえで
 ミサイル発射に踏み切ったはずだ。
 
 韓国も、いまの国内の北朝鮮への官民の融和姿勢をみれば、
 経済制裁などとれはしない。
 だから北朝鮮への断固たる対応を望む米国は、
 韓国に対する不満をますます強めることになる。
 その不満は米韓同盟の亀裂へとつながりかねない。
 
 北朝鮮への制裁の是非をめぐっては
 日本と中国、米国と中国との間でも微妙なズレが感じられる。
 日中両国の意見が対立すれば
 日中関係の足並みの乱れとして北朝鮮は歓迎することになる。
 米国と中国の政策の対立も
 北朝鮮にとっては自国を利する事態とみることになろう。

 【プロフィル】デービッド・アッシャー氏 
 ブッシュ政権で2001年2月から
 2005年7月まで
 国務省東アジア太平洋局上級顧問を務めた。
 この間、同省北朝鮮作業班調整官のポストにもあり、
 北朝鮮との交渉にあたる。
 現在は国防総省直属機関の防衛分析研究所上級研究員。

   <産経新聞>


面白い内容です。
なかなか歯ごたえがあって読ませてくれますね。

今日はこの論考を題材に
「ミサイル乱射」後の北朝鮮情勢について書きます。


このデービッド・アッシャー氏の論考ですが、
彼は北朝鮮のミサイル乱射の目的を2つあげています。

1,ミサイルの輸出を通じた反米枢軸の形成

2,米韓・米中・日中といった、
  他の関連諸国間への揺さぶり・離反戦略

まあ、当たらずとも遠からずだと思います。

北朝鮮が
あれだけの大がかりでリスクが伴う行為を行った以上、
その目的も単一のものだとは考えにくい。
いくつかの複数の目的を設定していたのではないか?

主目的は巷間言われているように
日本や米国に対する脅迫外交であり、
特に米国の金融制裁に対する譲歩を引き出すためでしょう。
あくまでもこれが主目的だと思います。

ただ、支目的として
上記2つの狙いを当初から北朝鮮が考えていたとて
別段不思議ではありません。
特に「1」のミサイル輸出に絡めたもくろみに関しては
確かに当たっていると思いますね。

ただ、「2」に関しては何とも言い切れません。
本当に関係諸国間の離反を最初から狙っていたのか?
仮にそう考えていたとしても
現実は裏目に出ているからです。

確かに、北がミサイルを連射すれば
外交上の波及効果として
韓米や日中の間に溝が深まるのは事実でしょう。
実際にここ数日の国際情勢の動きはそれを裏付けています。

北に対する国連制裁決議を巡る日中の応酬、
さらに、北朝鮮を強く非難する米国と
微温的態度で終始する韓国との温度差。
ここらへんは北朝鮮にとって思う壺かもしれません。

しかし、そういう北朝鮮にとっての「プラス部分」以上に、
大きなマイナスが拡大しつつあることを見逃すべきではないでしょう。
それは韓国内での、保守派の対北強硬論の盛り上がりと
親北派の勢力拡大に冷や水を浴びせる結果になったこと。
そして自らのコントロールがきかず、
あえて強攻策で情勢をかき乱す北朝鮮に
中国が不快感を感じたであろうこと。

結局、米韓離間・日中離間を狙っての行動が
それ以上の朝韓離間・朝中離間を生じさせているわけで、
最初からそれが目的で行動したのなら、
彼等の読みは甘かったということです。
裏目に出たわけですね。


さて、この上記の観点は
今後の日本の取るべき外交路線を暗示しています。

ここ数回の記事で書いてきましたが
私は日本の国益と国民の安全のために
北朝鮮を崩壊させるべきだと考えています。
これが国益に適うと思っています。

北朝鮮の強硬路線と日米の制裁強化・・妥協無しの暴発レース

北朝鮮:テポドン・ノドン、ミサイル連射・・強攻策の行き着く先は?

その理由は彼等が
ミサイルに搭載する核弾頭を開発中であること。
これが完成し、あの狂犬国家が核ミサイルを保持するようになれば
日本の安全保障は根底から覆されます。

もちろん、それ故にMD(ミサイル防衛システム)の整備を
前倒しで進めてはいますが、
それが完成したとてミサイルの迎撃が
100%確実になるわけではありません。
政治的効果として北朝鮮にいいように脅されるようになるでしょう。

である以上、北朝鮮を崩壊させる必要がある。
他の外交手段で核の牙を抜けるならば
それを選択するのもいいですが、
おそらく北朝鮮は尋常な手段では
自ら核を手放すことは無いでしょうね。

では、北朝鮮を崩壊させるのはどうすればいいか?
現在、日米が取りつつある経済制裁・金融制裁も
有効な手段の一つでしょうし、
米国が最後の手段と考えている空爆等の
軍事力行使も効果のあるオプションでしょう。

しかし、外交上の大きな観点から見れば、
一番有効な手段は「北朝鮮の孤立化と圧殺」でしょう。
即ち、北朝鮮と彼等の与党たる、
中国・ロシア・韓国内の親北派との間を離反させ、
この国を天涯孤独の孤立状態に追い込むことです。
かの国と味方との間にクサビを打ち込むことです。

では、具体的にどうすればいいか?
答えは単純です。
この国を今以上に暴走させればいい。

今回のミサイル発射のような
国際的に顰蹙を買う行動をさらにエスカレートさせる。
日米が経済制裁・金融制裁で追い込むことによって
自暴自棄の強硬政策を今以上に取らせればいい。

そうすればロシアは離反し、
韓国内の親北派の勢力は退潮し、
中国は国際的にこれ以上北朝鮮をかばいきれなくなる。

一応、中国も国際社会の中で生きる以上は
欲望と本音を100%ぎらつかせるわけにいきませんから。
彼等も「国際社会の常識・調和」という建前ってものを
腹の中は別として、ある程度は重視せざるをえませんから。

もちろん北朝鮮がこれ以上暴走すれば、
日米、特に日本は傷を負う可能性はあります。
ただ、彼等が核ミサイルを持ってから暴走されるよりは、
それ以前の段階で暴走させ、孤立させて
潰してしまった方がいい
どっちがよりリスクが大きいかという選択です。

彼等を徹底的に追い込むことです。
そして自暴自棄の暴走を起こさせることです。

そうすれば中国などは、日米の味方とまでいきませんが、
北朝鮮の後援者に留まることも出来ず、
苦い顔で中立を維持さざるをえなくなる。
そうすれば北の孤立化は必至でしょう。

逆に今後の半島情勢が平穏で
北朝鮮が強硬路線を取ることなく、ただ年月が過ぎていけば、
今の情勢だと中国の北朝鮮への経済植民地化は一層進行し、
さらに韓国は親北勢力に完全に国家を乗っ取られ、
赤化統一の方向を指向し始めるでしょう。
その間、北朝鮮はミサイルの能力を向上させ、核の技術を磨き、
核弾頭搭載の弾道ミサイルが開発され、
日本を睨んで配備されるでしょう。

現情勢の延長下での半島の平穏化は
全てが日本にとってマイナスの方向に進みます。
そしてその間、北朝鮮の民衆は
独裁と貧困と飢餓の桎梏にあえぎ続けるわけです。

である以上、かりそめの半島の平和を
日本は望むべきではない。
一時的な情勢の平穏化は必ず大きなマイナスとなって
日本に跳ね返ってくるでしょう。

そうなっては全てが遅く、
時機を失したと後世の悔いを残すでしょう。



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